JP2007161046A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】トレッド面の接地圧バランスを均一化してショルダー摩耗を抑制することができる空気入りタイヤを提供すること。
【解決手段】トレッド面の陸部に、接地端Eからセンター域側に接地幅の2〜6%の範囲でタイヤ周方向に沿って延びる第1サイプ部11と、第1サイプ部11の両端部からセンター域側に向かってタイヤ幅方向に沿って延び、タイヤ幅方向内側端部12aを陸部端に接続せずに陸部内に配してある一対の第2サイプ部12とを備えるサイプ10を設けて、その陸部を、一対の第2サイプ部12間に配された内部区域2と、内部区域2のタイヤ幅方向内側に連なりながら、サイプ10を介して内部区域2を囲むように配された外部区域3とに区分する。
【選択図】図2

Description

本発明は、トレッド面の陸部にサイプを設けた空気入りタイヤに関する。
従来、タイヤに発生する偏摩耗として、トレッド面のショルダー域の陸部が早期に摩耗するショルダー摩耗が知られている。ショルダー摩耗の発生原因としては種々あるが、その一つに、タイヤプロファイルがラウンド形状であることに起因して、トレッド面のショルダー域の接地圧がセンター域よりも低くなることが挙げられる。かかる接地圧バランスによってショルダー域での接地状態が不安定となり、走行時に路面との間ですべり接触を生じて早期の摩耗が引き起こされる。
上記ショルダー摩耗は、接地圧バランスが均一化されるようにタイヤプロファイルを変更することで幾分か改善されるものであるが、他のタイヤ性能に与える影響やモールドの大幅な改良を伴うこと等を考慮すると、制約が多く実質的に困難である。
下記特許文献1には、氷雪路性能の向上を目的として、両端部を陸部端に接続したU字状サイプを設けてエッジ長さと陸部剛性を確保したタイヤが記載されている。しかしながら、本発明者が研究したところ、該タイヤでは、U字状サイプに囲まれた区域が周囲から独立しているため、サイプ内外で陸部の挙動が異なって摩耗形態に差が生じ、延いてはU字状サイプの周囲の区域が早期に摩耗して、ショルダー摩耗を生じることが分かった。また、エッジ長さを確保する目的でサイプの両端部を陸部端に接続しているため、U字状サイプで囲まれた区域の陸部端近傍部分が走行時の負荷転動により欠落し易く、それに起因してショルダー摩耗を生じることも分かった。
下記特許文献2には、氷雪路性能の向上を目的として、両側の陸部端から中央部に向かって延び、その片方がフォーク状に分岐するサイプを設けたタイヤが記載されている。しかしながら、このタイヤは、かかる構成によって陸部剛性を維持しながらエッジ成分を増加させるためのものであり、従来に比べて優れた耐ショルダー摩耗性を発揮するものではない。
下記特許文献3、4には、ヒールアンドトゥ摩耗の抑制や操縦安定性の維持を目的として、ループ状のクローズドサイプをブロックの中央部分に設けて、横力が作用した時のブロックの浮き上がりを抑制するタイヤが記載されている。しかしながら、該タイヤにおいても、サイプに囲まれて独立した区域がその周囲と異なる摩耗形態を示し、またサイプに囲まれた区域に負荷が集中して欠落を引き起こし易いことから、耐ショルダー摩耗性を十分に改善しうるものではない。
そもそも、ショルダー摩耗の抑制には、トレッド面の接地圧バランスを均一化することが大変重要となってくるが、下記特許文献1〜4はそのための構成を何ら開示するものではない。
特開2000−255220号公報 特開平8−332811号公報 特開平11−165507号公報 特開2003−104012号公報
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、トレッド面の接地圧バランスを均一化してショルダー摩耗を抑制することができる空気入りタイヤを提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成すべく、トレッド面の接地圧バランスについて鋭意研究したところ、以下の事柄を見出した。即ち、一般の空気入りタイヤ(スタッドレスタイヤ)のトレッド面における接地圧分布を調べたところ、図9のグラフに示す結果が得られた。このグラフの横軸は、接地端E間でのタイヤ幅方向に沿った圧力測定位置である。かかる結果より、トレッド面の接地圧はショルダー域よりもセンター域で高く、中でも接地端Eからセンター域側に接地幅Wの6%に相当する位置までの接地圧が極端に低く、その位置からセンター域側では接地圧が大きく上昇していることが分かった。
なお、トレッド面の接地圧は、光学的面圧測定方法を用いて測定することができる。詳しくは、陸部が接するアクリル板の側面に光を入射したときに、その板面での圧力に応じて全反射の状態が変化するという性質を利用して、アクリル板に圧接する陸部の輝度の測定値と、予め測定しておいた輝度と圧力との関係とから、陸部の接地圧を求めることができる。
本発明は、上記の事柄に着目してなされたものであり、下記の如き構成により上記目的を達成することができるものである。即ち、本発明に係る空気入りタイヤは、トレッド面の陸部にサイプを設けた空気入りタイヤにおいて、前記サイプが、接地端からセンター域側に接地幅の2〜6%の範囲でタイヤ周方向に沿って延びる第1サイプ部と、前記第1サイプ部の両端部からセンター域側に向かってタイヤ幅方向に沿って延び、そのタイヤ幅方向内側端部を陸部端に接続せずに陸部内に配してある一対の第2サイプ部とを備え、前記陸部が、前記一対の第2サイプ部間に配された内部区域と、前記内部区域のタイヤ幅方向内側に連なりながら、前記サイプを介して前記内部区域を囲むように配された外部区域とに区分されているものである。
上記構成によれば、負荷転動時にタイヤ前後方向の力が陸部に作用し、圧縮変形するのに応じて、内部区域がタイヤ周方向両側の外部区域により押圧され、併せてタイヤのバックリング変形(トレッド部のタイヤ幅方向中央部が浮き上がるような変形)によってタイヤ幅方向内側に向かう力がショルダー域に作用するのに応じて、内部区域がタイヤ幅方向外側の外部区域により押圧されることにより、内部区域の第1サイプ部近傍が陸部基準面から隆起し、その内部区域における接地圧を高めることができる。このとき、内部区域と外部区域とが各々独立して設けられていると、押圧された内部区域はタイヤ幅方向内側に逃げてしまい、陸部基準面から適切に隆起しない。
そして、第1サイプ部は、接地端からセンター域側に接地幅の2〜6%という接地圧が低くなりがちな範囲で延びるように設けられてあることから、接地圧バランスを効果的に均一化することができる。なお、接地端からセンター域側に接地幅の2%未満の範囲で第1サイプ部が延びる場合には、内部区域のタイヤ幅方向外側に配される外部区域が小さく内部区域を押圧する作用が小さくなるため、上述した効果が十分に得られない傾向にある。
また、本発明では、内部区域が独立して設けられるものではなく外部区域に連なっていることから、走行時の負荷転動による内部区域の欠落が防止され、この点においてもショルダー摩耗を抑制することができる。
要するに、本発明者は、上記の第1サイプ部と第2サイプ部とを備えるサイプをトレッド面に設けて、陸部を、一対の第2サイプ部間に配された内部区域と、内部区域のタイヤ幅方向内側に連なりながら、サイプを介して内部区域を囲むように配された外部区域とに区分することにより、その内部区域の接地圧、特に第1サイプ部近傍の接地圧が高まることを見出したのであり、本発明の上記構成は、かかる作用を利用してトレッド面の接地圧バランスを均一化するものである。
ここで、接地端とは、正規リムにリム組みして正規内圧を充填したタイヤを平面路面に垂直に置き、正規荷重を加えたときの平面路面に接地するタイヤ幅方向の最外位置を指す。また、接地幅は、接地端間のタイヤ幅方向距離を指し、本実施形態ではトレッド幅と同等である例を示す。なお、正規リムは、原則としてJISD4202(自動車タイヤの諸元)等に定められている標準リムとし、正規荷重及び正規内圧は、それぞれJISD4202等に規定されている最大荷重(乗用車用タイヤの場合は設計常用荷重)及びこれに見合った空気圧とする。
上記において、前記第1サイプ部のタイヤ周方向長さが4mm以上であり、前記一対の第2サイプ部のタイヤ幅方向長さがそれぞれ5mm以上であるものが好ましい。サイプを上記寸法に設定することにより、下記の如くショルダー域の接地圧を効果的に高めることができる。即ち、第1サイプ部のタイヤ周方向長さが4mm未満であると、内部区域の面積が小さくなり、それに伴って接地圧を高める効果が小さくなる傾向にある。また、第2サイプ部のタイヤ幅方向長さが5mm未満であると、内部区域の外部区域に連なる部分と第1サイプ部とが近くなるため、内部区域の第1サイプ部近傍が陸部基準面から隆起する効果が小さくなる傾向にある。
上記において、前記サイプが平面視にて略コの字をなす屈曲線状に設けられたものが好ましい。かかる場合、サイプ壁面の平面部分同士の圧接によって内部区域がタイヤ周方向両側及びタイヤ幅方向外側から押圧されるため、内部区域を効果的に押圧して隆起させることができる。
上記において、前記内部区域のタイヤ周方向長さがタイヤ幅方向外側に向かって長くなるものが好ましい。かかる構成によれば、内部区域の第1サイプ部近傍の面積を確保しつつ、一対の第2サイプ部の間隔をタイヤ幅方向内側で比較的短くして、内部区域をタイヤ周方向両側から押圧して十分に隆起させることができ、ショルダー域の接地圧を効果的に高めることができる。
本発明は、未接地状態において前記内部区域が陸部基準面から隆起しつつ、その隆起高さをタイヤ幅方向外側に向かって漸増させてあるものでもよい。未接地状態において既に内部区域が陸部基準面から隆起していることにより、内部区域を押圧して接地圧を高める効果を増大することができる。しかも、その隆起高さをタイヤ幅方向外側に向かって漸増させてあることにより接地圧バランスがより均一化され、耐ショルダー摩耗性を効果的に高めることができる。なお、陸部基準面とは、内部区域を隆起させない場合における陸部踏面を指す。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係る空気入りタイヤに形成されたトレッドパターンの一例を示す平面図である。本実施形態では、トレッド面にタイヤ周方向に延びる4本の周方向溝6と周方向溝6に交差する横溝7とが形成され、陸部が複数のブロック1に区分されている。ブロック1はタイヤ幅方向に5列で配されており、各ブロック1の略中央部分と両端のブロック1の接地端E近傍部分とにタイヤ周方向に延びる浅溝状の副溝8が形成されている。
タイヤ幅方向に配列されたブロック1の内、両端に配されたブロック1にはそれぞれサイプ10が形成されている。サイプ10は、図2に拡大して示すように平面視にて略コの字をなす屈曲線状に設けられており、詳しくは、接地端Eよりセンター域側に接地幅Wの2〜6%の範囲でタイヤ周方向に沿って延びる第1サイプ部11と、第1サイプ部11の両端部からトレッド面のセンター域(図1における左右方向の中央域)側に向かってタイヤ幅方向に沿って延び、タイヤ幅方向内側端部12aをブロック端に接続せずにブロック1内に配してある一対の第2サイプ部12とからなる。
ブロック1は、サイプ10によって、一対の第2サイプ部12間に配された内部区域2と、サイプ10を介して内部区域2を囲むように配された外部区域3とに区分されている。但し、ブロック1は完全に分断されているわけではなく、外部区域3は内部区域2のタイヤ幅方向内側に一体的に連なっている。本実施形態では、第1サイプ部11と第2サイプ部12とが直交して、内部区域2が平面視にて略矩形をなす例を示す。
このようにブロック1を内部区域2と外部区域3とに区分していることにより、負荷転動時にタイヤ前後方向の力が作用し、圧縮変形するのに応じて、内部区域2が外部区域3によって矢印A方向に押圧され、併せてタイヤのバックリング変形によってタイヤ幅方向内側に向かう力がショルダー域(図1における左右方向の両側域)に作用するのに応じて、内部区域2が外部区域3によって矢印B方向に押圧される。その結果、図3に示すように内部区域2の第1サイプ部11近傍部分を陸部基準面9から隆起させて、ショルダー域の接地圧を高めて接地圧バランスを均一化することができる。
図4(a)は、サイプ10の効果を具体的に示すグラフであり、ブロック1における接地圧分布を示している。このグラフの横軸は、タイヤ周方向に沿ってサイプ10と交差するA1−A4(図4(b)参照)間の圧力測定位置であり、グラフにはサイプ10を設けている場合と設けていない場合との結果を示している。このグラフに示すように、ブロック1にサイプ10を設けていない場合には、タイヤ周方向両側のブロック端近傍で接地圧が高く、その中央部では低くなっていることが分かる。これに対して、サイプ10を設けた場合には、内部区域2の接地圧を高めることができていることが分かる。
第1サイプ部11は、その両端部が接地端Eからセンター域側に接地幅Wの2〜6%の範囲内にあることが好ましく、内部区域2の隆起によってショルダー域の接地圧を効率的に高めることができる。また、第1サイプ部11は、ブロック1のタイヤ周方向の略中央部に設けられることが好ましく、それにより接地圧が低くなりがちなブロック1の中央部の接地圧を高めて、接地圧バランスを良好に均一化することができる。
内部区域2のタイヤ周方向両側に配される外部区域3のタイヤ周方向長さは、それぞれ4.5mm以上あることが好ましく、それにより内部区域2を適切に押圧して隆起させることができる。また、上述のように、接地端Eからセンター域側に接地幅Wの2%以上の範囲で第1サイプ部11が延びることにより、内部区域2をタイヤ幅方向外側から押圧する外部区域3の大きさが確保されるが、本実施形態のように接地端Eと第1サイプ部11との間に副溝8が形成される場合には、その副溝8に面するブロック端(陸部端)から4.5mm以上離れた範囲で第1サイプ部11が延びることが好ましい。
第1サイプ部11のタイヤ周方向長さL1は、上述のように4mm以上であることが好ましい。また、長さL1は12mm以下であることが好ましく、それを超えた場合には内部区域2を押圧して隆起させるのが困難になる傾向にある。一方、一対の第2サイプ部12のタイヤ幅方向長さL2は、上述のようにそれぞれ5mm以上であることが好ましい。第2サイプ部12のタイヤ幅方向内側端部12aは、ブロック1内に配されるものであればよいが、ブロック端からの距離が1.5mm以上であることが好ましい。
本実施形態では、横溝7及び副溝8とサイプ10との間に他のサイプが設けられていないため、上述したような内部区域2を押圧して隆起させる作用効果が適切に奏され、耐ショルダー摩耗性が好適に確保される。また、本実施形態では、ショルダー域に配された全てのブロック1にサイプ10が設けられており、ショルダー域の接地圧をより効果的に高めることができる。
第1サイプ部11及び第2サイプ部12の各々のサイプ幅は0.3〜1mmであることが好ましく、これが1mmを超える場合には、内部区域2を押圧する作用が小さくなる傾向にある。また、第1サイプ部11及び第2サイプ部12の各々のサイプ深さは、5mm以上で主溝(周方向溝6)の深さ以下であることが好ましい。これが5mm未満である場合には、内部区域2が押圧されても隆起し難い傾向にある。
サイプ10の壁面は、陸部基準面9の法線方向に平行に延びるものでも構わないが、図5に示すように壁面の少なくとも一面、好ましくは全面が深さ方向に向かって内部区域2側に傾斜しているものが好ましい。かかる構成によれば、内部区域2がタイヤ周方向両側の外部区域3により押圧され、併せてタイヤ幅方向外側の外部区域3により押圧された際に、内部区域2が陸部基準面9から隆起する方向に作用するため、接地圧を高める効果がより効果的に奏される。
本実施形態では、1つのブロック1に1本のサイプ10を設けた例を示したが、トレッド面の両端に配されたブロックのタイヤ周方向長さが長い場合などには、1つのブロックに対して複数本のサイプ10を設けることで、ショルダー域の接地圧を高めることもできる。
トレッド面の両端のブロック1以外のブロック1には、従来公知の波状サイプが設けられている。本実施形態の空気入りタイヤは、前述の如き接地圧バランスを均一化する効果に加えて、サイプ10によるエッジ効果も発現されるため、氷雪路での走行性能に優れたスタッドレスタイヤとしても有用である。
本発明の空気入りタイヤは、トレッド面の陸部に上記の如きサイプを設ける以外は、通常の空気入りタイヤと同等であり、従来公知の材料、形状、構造、製法などが何れも本発明に採用することができる。
[他の実施形態]
(1)前述の実施形態では、第1サイプ部11と第2サイプ部12とが直交して、サイプ10が平面視にてコの字をなす例を示したが、本発明はこれに限られない。例えば、第1サイプ部と第2サイプ部とが所定の角度をなすものでもよく、内部区域を適切に隆起させる観点から、かかる角度は65〜90°であることが好ましい。また、図6に示すように、内部区域2のタイヤ周方向長さL3がタイヤ幅方向外側(図6における右側)に向かって長くなるものが好ましく、これにより内部区域2の第1サイプ部11近傍の面積を確保して、ショルダー域の接地圧を効果的に高めることができる。
(2)前述の実施形態では、第1サイプ部11及び第2サイプ部12が直線状に延びる例を示したが、本発明はこれに限られず、図6(b)及び図7に示すように波状やジグザグ状、曲線状に延びるものでも構わない。
(3)本発明に係る空気入りタイヤでは、図8に示すように未接地状態において内部区域2を陸部基準面9から隆起させておいてもよい。これにより内部区域2を隆起させて接地圧を高める効果を増大することができる。かかる場合、その隆起高さをタイヤ幅方向外側に向かって漸増させることで、接地圧バランスをより均一化して、耐ショルダー摩耗性を効果的に高めることができる。また、その隆起高さは、内部区域2の欠損を防止する観点から1mm以下であることが好ましい。かかるタイヤは、モールドの内周面に内部区域2に対応する凹部を設ける程度の改変で、その他は従来のタイヤ製造工程と同様にして製造できる。
(4)本発明では、第1サイプ部と第2サイプ部とを備えるサイプが、タイヤ周方向に延びるリブに設けられるものであってもよく、前述の実施形態と同様にショルダー域の接地圧を高めて耐ショルダー摩耗性を改善することができる。かかる場合、サイプをタイヤ周方向に沿って所定間隔で配置することが好ましい。
以下、本発明の構成と効果を具体的に示す実施例等について説明する。なお、タイヤの各性能評価は、次のようにして行った。
(1)耐ショルダー摩耗性能
舗装道路を18200km走行したときのショルダー摩耗量(トレッド面のセンター域とショルダー域とでの摩耗量差)を測定した。従来品(比較例2)の結果を100として指数評価し、数値が大きいほど耐ショルダー摩耗性能に優れていることを示す。
(2)氷上制動性能
実車(車両総重量20tの大型トラック、2名乗車)の全輪にテストタイヤを装着し、車両指定の空気圧及び最大積載量の50%積載状態にて氷上を30km/hで走行して、制動開始から車両停止に至るまでの距離を計測した。従来品(比較例2)の結果を100として指数評価し、数値が大きいほど制動距離が短く氷上制動性能に優れていることを示す。
(3)氷上発進性能
実車(車両総重量20tの大型トラック、2名乗車)の全輪にテストタイヤを装着し、車両指定の空気圧及び最大積載量の50%積載状態にて、氷上での静止状態から40km/hに達するまでの時間を計測するとともに、発進の難易度を点数化し、各々の結果を総合して点数評価した。従来品(比較例2)の結果を100として指数評価し、数値が大きいほど点数が高く氷上発進性能に優れていることを示す。
(4)氷上登坂性能
実車(車両総重量20tの大型トラック、2名乗車)の全輪にテストタイヤを装着し、車両指定の空気圧及び最大積載量の50%積載状態にて、所定の氷上斜面に40km/hで侵入し、そのままの状態を維持して斜面を登ることができた距離を計測した。従来品(比較例2)の結果を100として指数評価し、数値が大きいほど登坂距離が長く氷上登坂性能に優れていることを示す。
実施例
前述の実施形態において、接地端からセンター域側に接地幅の3.5%となる位置に第1サイプ部を設けるとともに、L1=6mm、L2=15mmの空気入りタイヤ(タイヤサイズ:11R22.5 14PR)を製造し、実施例とした。
比較例1
L2=32mmとして第2サイプ部を細溝及び周方向溝に接続したこと以外は、実施例と同じ空気入りタイヤを製造し、比較例1とした。
比較例2
トレッド面の両端のブロックに、タイヤ幅方向に沿って延びて副溝に接続されていない一対の波状サイプを設けたこと以外は、実施例と同じ空気入りタイヤを製造し、比較例2とした。上記の各タイヤに対する評価結果を表1に示す。
Figure 2007161046
表1に示すように、実施例は比較例1、2に比べて耐ショルダー摩耗性能に優れており、上述した本発明の作用効果が好適に奏されていることが分かる。また、実施例では、接地圧バランスの均一化によって氷上での走行性能が向上しており、スタッドレスタイヤとしても有用であることが分かる。
本発明に係る空気入りタイヤに形成されたトレッドパターンの一例を示す平面図 トレッド面の両端に配されたブロックの近傍を拡大して示す平面図 トレッド面の両端に配されたブロックの近傍を拡大して示す斜視図 (a)ブロックにおける接地圧分布を示すグラフ、及び(b)そのブロックを示す平面図 (a)ブロックの部分を示す平面図、(b)b−b断面図、及び(c)c−c断面図 本発明の別形態に係るサイプを示す平面図 本発明の別形態に係るサイプを示す平面図 本発明の別形態を示す図 タイヤのトレッド面における接地圧分布を示すグラフ
符号の説明
1 ブロック
2 内部区域
3 外部区域
9 陸部基準面
10 サイプ
11 第1サイプ部
12 第2サイプ部
E 接地端
W 接地幅

Claims (5)

  1. トレッド面の陸部にサイプを設けた空気入りタイヤにおいて、
    前記サイプが、接地端からセンター域側に接地幅の2〜6%の範囲でタイヤ周方向に沿って延びる第1サイプ部と、前記第1サイプ部の両端部からセンター域側に向かってタイヤ幅方向に沿って延び、そのタイヤ幅方向内側端部を陸部端に接続せずに陸部内に配してある一対の第2サイプ部とを備え、
    前記陸部が、前記一対の第2サイプ部間に配された内部区域と、前記内部区域のタイヤ幅方向内側に連なりながら、前記サイプを介して前記内部区域を囲むように配された外部区域とに区分されていることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記第1サイプ部のタイヤ周方向長さが4mm以上であり、前記一対の第2サイプ部のタイヤ幅方向長さがそれぞれ5mm以上である請求項1記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記サイプが平面視にて略コの字をなす屈曲線状に設けられた請求項1又は2記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記内部区域のタイヤ周方向長さがタイヤ幅方向外側に向かって長くなる請求項1〜3いずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  5. 未接地状態において前記内部区域が陸部基準面から隆起しつつ、その隆起高さをタイヤ幅方向外側に向かって漸増させてある請求項1〜4いずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
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