JP5379370B2 - ゴム組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、ゴム組成物及び該ゴム組成物を用いたタイヤに関し、特に早期硬化時間(スコーチタイム)を悪化させることなく、損失正接(tanδ)と耐摩耗性を改善したゴム組成物に関する。
近年、環境問題への関心の高まりに伴う世界的な二酸化炭素排出規制の動きに関連して、自動車の低燃費化に対する要求が強まりつつある。このような要求に対応するため、タイヤ性能についても転がり抵抗の低減が求められている。ここで、タイヤの転がり抵抗を減少させる手法としては、タイヤに適用するゴム組成物として、よりtanδが低い低発熱性のゴム組成物を用いることが有効である。そして、ゴム組成物のtanδを低下させる手法としては、ゴム用の補強性充填剤として汎用されているカーボンブラックに代えてシリカを配合する手法がよく知られている。
シリカを配合したゴム組成物は転がり抵抗とウェット性能の改善に効果的であるため、多用されている。そして所望の効果を得るためには、配合するシランカップリング剤の反応を精度高く制御することが要求される。特許文献1に記載されている保護化メルカプトシランのようなS1(化合物中の硫黄原子の数が1個)シランカップリング剤は、比較的高温で混合が可能で、且つ、シリカの分散性改良によって、配合ゴムのtanδの低減に優れた効果を奏する。ところが、補強性の観点からみると、特許文献1に記載されている保護化メルカプトシランは、ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィドの様なS4(化学物中の硫黄原子の数4個)のシランカップリング剤に対して劣るという問題点がある。この特許文献1記載のシランカップリング剤は保護基を有するために、脱保護して活性化することを必要とする。
更に特許文献2にはポリスルフィドからなる潜在的な(latent)シランカップリング剤が記載されており、この潜在的なシランカップリング剤は反応性が低いので、活性化剤を併用することが記載されている。このように、特許文献1及び2に記載されているシランカップリング剤は活性化を必要とするが、そのようなシランカップリング剤を活性化するための方法は複数ある。例えば、特許文献1及び2には、活性化のために、少なくとも一つのN-H結合を含んだアミン化合物を用いることが記載されている。ところで、特許文献1及び2に記載されたシランカップリング剤では、加硫ゴムのtanδの低減効果は未だ小さく、不十分である。また脱保護されたシランカップリング剤は反応性が高いので、スコーチタイムが大幅に低下し、加工安定性が低下してしまうという不利もある。
また、特許文献3では、保護化シランカップリング剤と、グアニジン基、スルフェンアミド基及びベンゾチアジル基の少なくとも一種の基を含む化合物を、ジエン系ゴム及びシリカの混合工程において混合することが記載されている。しかし特許文献3では、シリカの分散は未加硫ゴムにおいて検討されているにすぎず、加硫ゴムにおけるシリカの分散については何ら記載されていない。
特表2000−505225号公報 国際公開WO2002/48256号公報 特開2007−154130号公報
本発明の目的は従来技術の問題を解決し、スコーチタイムを悪化させることなく、tanδの低下と補強性の改善を達成したゴム組成物を提供し、もってタイヤの転がり抵抗を低減し、耐摩耗性を付与することである。
上記課題を解決するべく本発明は、(A)ゴム成分100質量部あたり、(B)無機充填剤1〜140質量部を含み、かつ、上記(B)成分に対して1〜20質量%の割合で(C)シランカップリング剤を含み、さらに、上記(A)ゴム成分100質量部あたり(D)3級アミン若しくはそのアミン塩を0.5〜10質量部、含んでなり、
前記(C)シランカップリング剤が次式(I):
1 x 2 y 3 z Si−R 4 −S−CO−R 5 ・・・ (I)
[式中、R 1 は、R 6 O−、R 6 C(=O)O−、R 6 7 C=NO−、R 6 7 NO−、R 6 7 N−及び−(OSiR 6 7 ) n (OSiR 5 6 7 )から選択され且つ炭素数が1〜18であり
(但し、R 6 及びR 7 は、それぞれ独立してアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基及びアリール基から選択され且つ炭素数が1〜18であり、nは0〜10である);
2 は、水素、又は炭素数1〜18のアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基及びアリール基から選択され;
3 は、−[O(R 8 O) m ] 0.5 −基(但し、R 8 は、アルキレン基及びシクロアルキレン基から選択され且つ炭素数が1〜18であり、mは1〜4である)であり;
x+y+2z=3、0≦x≦3、0≦y≦2、0≦z≦1であり;
4 は、アルキレン基、シクロアルキレン基、シクロアルキルアルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基及びアラルキレン基から選択され且つ炭素数が1〜18であり;
5 は、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アリール基及びアラルキル基から選択され且つ炭素数が1〜18である]
で表される
ことを特徴とするゴム組成物を提供する。
本発明のゴム組成物の好適例においては、前記(A)のゴム成分が天然ゴム及び/又はジエン系ゴムである。
本発明のゴム組成物の好適例においては、前記(B)の無機充填剤がシリカである。
本発明のゴム組成物の好適例においては、前記(D)の3級アミンが、ジメチルテトラデシルアミン、トリヘプチルアミン、又は1,4-ジアザビシクロ[2,2,2]オクタンである
本発明のゴム組成物の好適例においては、前記(D)の3級アミンが次式(III)又は次式(IV)
c r+1−C(−CRde−CRdf−)3-rN−Rc r (III)
c r−N(−CRde−CRdf−)3-rN−Rc r (IV)
[式中Rc は互いに独立して、直鎖状で非置換の又は分枝鎖状で非置換の炭素数1〜16のアルキル基又はアリール基であり、Rd、ReおよびRfは互いに独立して、水素(−H)、直鎖状で非置換の又は分枝鎖状で非置換の炭素数1〜16のアルキル基又はアリール基であり、rは1または2の整数である]
で表される。
本発明によれば、ゴム成分(A)に、無機充填剤(B)、特定の構造を有するシランカップリング剤(C)、及び3級アミン(D)もしくはそのアミン塩を配合したゴム組成物を提供することにより、スコーチタイム悪化させることなく、tanδの低下と補強性の改善を達成でき、その結果タイヤの転がり抵抗を低減し、耐磨耗性を付与することができる。
以下に、本発明を詳細に説明する。本発明ではシリカを代表とする無機充填剤の分散性を向上させてtanδを低下させるために、シランカップリング剤を使用する。本発明のゴム組成物に配合するシランカップリング剤は、シランカップリング剤のメルカプト基に由来する短いスコーチタイムの弊害を回避するべく、保護基によりブロックされているためにメルカプト基が非反応性である。
特許文献1、2に記載されたシランカップリング剤でも同様にメルカプト基がブロックされているが、N-H結合を有するアミン化合物が、保護基であるオクタノイルチオ基のカルボニル基を求核攻撃すると脱保護され、部分的にメルカプトシランに変換され、それによってシランカップリング剤として活性化され、シリカの分散及びシリカの補強性が向上する。よって特許文献1、2には、シランカップリング剤を脱保護するために、1、2級アミンを使用することが記載されている。
ところが本発明では、上記の従来技術とは異なり、脱保護のために求核能のない3級アミンを添加する。3級アミンの使用が可能となったのは、3級アミンの添加により配合ゴムが塩基性となり、該配合ゴム中に存在する水分の求核能が向上しているためである。また、疎水性官能基を有する3級アミンを添加することで、シリカの表面が疎水化されていることも、シリカの分散性向上に寄与していると考えられる。
そのように本発明においては、3級アミンと水の作用により、シランカップリング剤の保護基は加硫中に除去されて、反応性を有するメルカプトシランとなる。しかし1、2級アミンを使用した場合と異なって完全に脱保護されるのではなく、保護基を有するシランカップリング剤と、脱保護されたメルカプトシランが共存する。よって、その保護・脱保護されたシランカップリング剤の割合を適正に制御することにより、本発明は、保護基によるスコーチタイムの延長(すなわち良好な作業性)と、反応性の分子によるtanδの低下及び補強性の向上を達成したものである。
本発明のゴム成分(A)は、好ましくは天然ゴム(NR)及び/又はジエン系ゴムからなるが、それらに限定されるものではない。ここで、ジエン系ゴムとしては、ポリイソプレンゴム(IR)、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、ポリブタジエンゴム(BR)、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、クロロプレンゴム(CR)、ハロゲン化ブチルゴム、アクリロニリトル−ブタジエンゴム(NBR)等が挙げられる。なお、上記ゴム成分(A)は、一種単独で用いてもよいし、二種以上をブレンドして用いてもよい。
本発明の無機充填剤(B)は、好ましくはシリカである。そしてシリカなどの無機充填剤(B)を配合することにより、補強性を向上させることができる。無機充填剤(B)の配合量はゴム成分(A)100質量部であたり1〜140質量部であり、好ましくは10〜100質量部である。無機充填剤の配合量が1質量部未満では、ゴム組成物の補強性が不十分となる場合があり、一方、140質量部を超えると、ゴム組成物の作業性が悪化することがある。無機充填剤の配合量が10〜100質量部の範囲であれば、ゴム組成物の作業性を悪化させることなく補強性を向上させることができる、という点で好適である。
本発明のシランカップリング剤(C)は上掲式(I)で表され、該シランカップリング剤(C)はシリカの分散性の向上などによりtanδの低下に寄与する。また該シランカップリング剤(C)の配合量は、上記無機充填剤(B)に対して1〜20質量%の範囲であり、好ましくは3〜18質量%の範囲、更に好ましくは5〜15質量%の範囲である。シランカップリング剤(C)の配合量が無機充填剤(B)の配合量の1質量%未満では、tanδを低下させる効果が不十分である。一方、20質量%を超えると、それらの効果が飽和に達し、配合コストが上昇してしまう。
上掲式(I)のシランカップリング剤(C)において、R1は、R6O−、R6C(=O)O−、R67C=NO−、R67NO−、R67N−及び−(OSiR67)n(OSiR567)から選択され且つ炭素数が1〜18であり(但し、R6及びR7は、それぞれ独立してアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基及びアリール基から選択され且つ炭素数が1〜18であり、nは0〜10である);R2は、水素、又は炭素数1〜18のアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基及びアリール基から選択され;R3は、−[O(R8O)m]0.5−基(但し、R8は、アルキレン基及びシクロアルキレン基から選択され且つ炭素数が1〜18であり、mは1〜4である)であり;x+y+2z=3、0≦x≦3、0≦y≦2、0≦z≦1であり;R4は、アルキレン基、シクロアルキレン基、シクロアルキルアルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基及びアラルキレン基から選択され且つ炭素数が1〜18であり;R5は、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アリール基及びアラルキル基から選択され且つ炭素数が1〜18である。
上掲R2、R5、R6及びR7において、アルキル基は、直鎖状でも分岐状でもよく、該アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基等が挙げられる。また、アルケニル基も、直鎖状でも分岐状でもよく、該アルケニル基としては、ビニル基、アリル基、メタニル基等が挙げられる。更に、シクロアルキル基としては、シクロヘキシル基、エチルシクロヘキシル基等が、シクロアルケニル基としては、シクロヘキセニル基、エチルシクロヘキセニル基等が、アリール基としては、フェニル基、トリル基等が挙げられる。また更に、R5において、アラルキル基としては、フェネチル基等が挙げられる。
上掲R4及びR8において、アルキレン基は、直鎖状でも分岐状でもよく、該アルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、プロピレン基等が挙げられる。また、シクロアルキレン基としては、シクロヘキシレン基等が挙げられる。また更に、R4において、アルケニレン基は、直鎖状でも分岐状でもよく、該アルケニレン基としては、ビニレン基、プロペニレン基等が挙げられる。また、シクロアルキルアルキレン基としては、シクロヘキシルメチレン基等が、アリーレン基としては、フェニレン基等が、アラルキレン基としては、キシリレン基等が挙げられる。
また、上掲R3において、−[O(R8O)m]0.5−基は、1,2-エタンジオキシ基、1,3-プロパンジオキシ基、1,4-ブタンジオキシ基、1,5-ペンタンジオキシ基、1,6-ヘキサンジオキシ基等をさす。
上掲式(I)のシランカップリング剤(C)は、特表2001−505225号に記載の方法と同様に合成することができ、また、モンティブパフォーマンスマテリアルズ製の商品名「NXTシラン」等の市販品を利用することもできる。
本発明の3級アミンもしくはそのアミン塩(D)の配合量は、ゴム成分(A)100質量部であたり0.5〜10質量部の範囲である。3級アミンもしくはそのアミン塩(D)の配合量がゴム成分(A)の0.5質量部未満では、シランカップリング剤(C)を脱保護する効果を得ることができず、10質量部以上添加しても期待以上の効果を得られない。
また上記3級アミンもしくはそのアミン塩(D)における3級アミンは、好ましくは式(III)、又は式(IV)で表される。
上掲式(III)と式(IV)の3級アミンにおいて、Rc は互いに独立して、炭素数1〜16のアルキル基又はアリール基であり、Rd、ReおよびRfは互いに独立して、水素(−H)、炭素数1〜16のアルキル基又はアリール基である。該アルキル基又はアリール基は非置換であって、直鎖状でも分岐状でもよい。また、rは1または2の整数である。該アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基等が挙げられる。更に該アリール基としては、フェニル基、トリル基等が挙げられる。
上記の3級アミンとして、ジメチルテトラデシルアミンやトリヘプチルアミン、1,4-ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン等を用いることができる。
本発明のゴム組成物には、上記ゴム成分(A)、無機充填剤(B)、シランカップリング剤(C)、3級アミンもしくはそのアミン塩(D)の他に、ゴム工業界で通常使用される配合剤、例えば、カーボンブラック等の充填剤、軟化剤、ステアリン酸、老化防止剤、亜鉛華、加硫促進剤、加硫剤等を、本発明の目的を害しない範囲内で適宜選択して配合することができる。これら配合剤としては、市販品を好適に使用することができる。上記ゴム組成物は、ゴム成分(A)に、無機充填剤(B)、シランカップリング剤(C)及び3級アミン(D)と、必要に応じて適宜選択した各種配合剤とを配合して、混練り、熱入れ、押出等することにより製造することができる。
更に本発明によるゴム組成物を用いると、耐摩耗性、及び転がり抵抗に優れるタイヤを提供することができる。本発明の空気入りタイヤにおいて、上記ゴム組成物をタイヤのいずれかの部分、例えばトレッド部に用いることができ、かかる本発明のタイヤは低燃費性に優れている。なお、本発明の空気入りタイヤには、上述のゴム組成物を用いる以外特に制限は無く、常法に従って製造することができる。また、該タイヤに充填する気体としては、通常の或いは酸素分圧を調整した空気の他、窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガスを用いることができる。
以下に、実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
下記の表1から表4に示す配合内容のゴム組成物をバンバリーミキサーにて混錬した。そして得られたゴム組成物のスコーチタイムを未加硫の状態で測定した。更に該当するゴム組成物を厚さ約2mmのシート状にした後165℃で15分間プレス加硫した後に、動的粘弾性(tanδ)と耐磨耗性を測定した。スコーチタイム、tanδ、耐磨耗性の評価は以下の試験方法で行った。それらの物性の評価結果も併せて表1から表4に示す。
(1)スコーチタイム:JIS K 6300-1:2001に準拠し、配合したゴム組成物のムーニー粘度を130℃で測定し、余熱を始めてから、ムーニー粘度の値が最低値Vmより5単位上昇するまでの時間を測定した。各表のアミン化合物を添加していない比較例の値を100として、測定値を指数化した。ムーニースコーチタイムの値が大きいことは、初期硬化時間が長く、加工安定性が良いことを示す。
(2)動的粘弾性試験:上島製作所製スペクトロメーター(動的粘弾性測定試験機)を用いて、周波数52Hz、初期歪10%、測定温度60℃、動歪1%の条件下でtanδを測定した。測定されたtanδの数値を、各表のアミン化合物を添加していない比較例の値を100として指数表示した。tanδの指数値が小さいほど低発熱性であり、転がり抵抗などが小さいことを示す。
(3)耐摩耗性試験:JIS K 6264-2:2005に準拠し、ランボーン型耗試験機を用いて、室温でスリップ率25%という条件で試験を行い、磨耗量を測定した。測定された磨耗量の逆数を、各表のアミン化合物を添加していない比較例を100として指数表示した。得られた指数の数値が大きいほど耐摩耗性が良好である。
Figure 0005379370
Figure 0005379370
Figure 0005379370
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表1においてアミン化合物1を配合した実施例1と、アミン化合物(ジメチルテトラデシルアミン)を配合していない比較例1を比較すると、実施例1ではtanδと耐摩耗性が優れており、スコーチタイムの悪化は認められなかった。また表1において加硫促進剤を添加した比較例2では、スコーチタイムが悪化していた。比較例3はアミン化合物の配合量が規定量より少ない比較例であり、比較例4はアミン化合物の配合量が規定量より多い比較例であるが、特に比較例4ではスコーチタイムの悪化が認められた。表2において、実施例2は他のアミン化合物(1,4-ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン)を配合したゴム組成物であるが、表1と同様の傾向が認められた。
表3において、実施例3はアミン化合物(ジメチルテトラデシルアミン)を配合したゴム組成物である。実施例3を、アミン化合物を配合していない比較例と比較すると、tanδと耐摩耗性が優れており、スコーチタイムの悪化は認められなかった。また表4において、実施例4はアミン化合物(トリヘプチルアミン)を配合したゴム組成物である。アミン化合物を配合していない比較例8と比較すると、やはり、tanδと耐摩耗性が優れており、スコーチタイムの悪化も認められなかった。
よって表1から表4の結果から明らかなように、シリカと共に3級アミン化合物とシランカップリング剤を配合したゴム組成物により、ムーニースコーチタイムの悪化を招くことなく加硫ゴムのヒステリシス低減と補強性の向上を得ることができる。
本発明によれば、ゴム成分(A)に、無機充填剤(B)、特定の構造を有するシランカップリング剤(C)、及び3級アミンもしくはその塩(D)を配合したゴム組成物を提供することができ、それによって、スコーチタイムの悪化させることなく、tanδの低下と補強性の改善を達成することができる。本発明のゴム組成物はシランカップリング剤を添加してもスコーチタイムが短いので作業性が良い。また、かかるゴム組成物をタイヤに適用した本発明の空気入りタイヤは、転がり抵抗性が低いため、車両の燃費を低く抑えるのに有効であり、ひいては環境へ配慮した車両の開発に大きく貢献する。

Claims (5)

  1. (A)ゴム成分100質量部あたり、(B)無機充填剤1〜140質量部を含み、かつ、上記(B)成分に対して1〜20質量%の割合で(C)シランカップリング剤を含み、さらに、上記(A)ゴム成分100質量部あたり(D)3級アミン若しくはそのアミン塩を0.5〜10質量部、含んでなり、
    前記(C)シランカップリング剤が次式(I):
    1 x 2 y 3 z Si−R 4 −S−CO−R 5 ・・・ (I)
    [式中、R 1 は、R 6 O−、R 6 C(=O)O−、R 6 7 C=NO−、R 6 7 NO−、R 6 7 N−及び−(OSiR 6 7 ) n (OSiR 5 6 7 )から選択され且つ炭素数が1〜18であり
    (但し、R 6 及びR 7 は、それぞれ独立してアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基及びアリール基から選択され且つ炭素数が1〜18であり、nは0〜10である);
    2 は、水素、又は炭素数1〜18のアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基及びアリール基から選択され;
    3 は、−[O(R 8 O) m ] 0.5 −基(但し、R 8 は、アルキレン基及びシクロアルキレン基から選択され且つ炭素数が1〜18であり、mは1〜4である)であり;
    x+y+2z=3、0≦x≦3、0≦y≦2、0≦z≦1であり;
    4 は、アルキレン基、シクロアルキレン基、シクロアルキルアルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基及びアラルキレン基から選択され且つ炭素数が1〜18であり;
    5 は、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アリール基及びアラルキル基から選択され且つ炭素数が1〜18である]
    で表される
    ことを特徴とするゴム組成物。
  2. 前記(A)のゴム成分が天然ゴム及び/又はジエン系ゴムである請求項1記載のゴム組成物。
  3. 前記(B)の無機充填剤がシリカである請求項1又は請求項2記載のゴム組成物。
  4. 前記(D)の3級アミンが、ジメチルテトラデシルアミン、トリヘプチルアミン、又は1,4-ジアザビシクロ[2,2,2]オクタンであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のゴム組成物。
  5. 前記(D)の3級アミンが次式(III)又は次式(IV)
    c r+1−C(−CRde−CRdf−)3-rN−Rc r (III)
    c r−N(−CRde−CRdf−)3-rN−Rc r (IV)
    [式中Rc は互いに独立して、直鎖状で非置換の又は分枝鎖状で非置換の炭素数1〜16のアルキル基又はアリール基であり、Rd、ReおよびRfは互いに独立して、水素(−H)、直鎖状で非置換の又は分枝鎖状で非置換の炭素数1〜16のアルキル基又はアリール基であり、rは1または2の整数である]
    で表されることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のゴム組成物。
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