JP2008163283A - ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】良好な加工性を有すると共に、低燃費性及び反発弾性の向上した空気入りタイヤを与えるゴム組成物及びこのゴム組成物用いた空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】(A)ジエン系合成からなるゴム成分と、その100質量部に対し、(B)無機充填剤10〜100質量部を含むと共に、前記無機充填剤に対し、(C)特定の構造を有する有機珪素化合物1〜20質量%、及び(D)特定の構造を有するアミン塩化合物0.1〜20質量%を含むゴム組成物、並びに該ゴム組成物を、トレッド部の少なくとも接地部分に用いてなる空気入りタイヤである。
【選択図】なし
【解決手段】(A)ジエン系合成からなるゴム成分と、その100質量部に対し、(B)無機充填剤10〜100質量部を含むと共に、前記無機充填剤に対し、(C)特定の構造を有する有機珪素化合物1〜20質量%、及び(D)特定の構造を有するアミン塩化合物0.1〜20質量%を含むゴム組成物、並びに該ゴム組成物を、トレッド部の少なくとも接地部分に用いてなる空気入りタイヤである。
【選択図】なし
Description
本発明は、ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤに関する。さらに詳しくは、本発明は、ジエン系合成ゴム、無機充填剤、特定構造の有機珪素化合物及び特定構造のアミン塩化合物を含み、良好な加工性を有すると共に、低燃費性及び反発弾性の向上した空気入りタイヤを与えるゴム組成物、及びこのゴム組成物を、トレッド部の接地部分に用いてなる空気入りタイヤに関するものである。
近年、省エネルギーの社会的な要請及び環境問題への関心の高まりに伴い、自動車の低燃費化に対する要求はより過酷なものとなりつつある。このような要求に対応するため、乗用車用タイヤやトラック・バス用タイヤの性能についても転がり抵抗の減少が求められてきている。タイヤの転がり抵抗を下げる手法としては、タイヤ構造の最適化による手法についても検討されてきたものの、トレッドゴム層として、より発熱性の低いゴム組成物を用いることが最も一般的な手法として行われている。
このような発熱性の低いゴム組成物を得る方法として、補強用充填剤にシリカを使用する方法が知られている。ところが、このシリカはカーボンブラックと比較して、分散性が悪く、加硫が遅延し、さらには破断強力、耐摩耗性を大幅に低下させるという問題があった。このような問題に対処するには、分子内にアルコキシシリル基とポリスルフィド基を有する化合物、例えばビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィドやビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド等をシランカップリング剤として用いることが有効であることが知られている(例えば、特許文献1参照)。
このような発熱性の低いゴム組成物を得る方法として、補強用充填剤にシリカを使用する方法が知られている。ところが、このシリカはカーボンブラックと比較して、分散性が悪く、加硫が遅延し、さらには破断強力、耐摩耗性を大幅に低下させるという問題があった。このような問題に対処するには、分子内にアルコキシシリル基とポリスルフィド基を有する化合物、例えばビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィドやビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド等をシランカップリング剤として用いることが有効であることが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、シリカの分散性を向上させ、未加硫ゴム組成物の粘度を低下させることで作業性を改良するために、分散改良添加剤が用いられるが、耐摩耗性が低下するという問題があった。さらに、分散剤として強イオン性化合物を用いた場合には、ロール密着等の加工性の低下がみられる場合があった。
これらの問題点を解決するために、前記特定の構造を有する硫黄含有シラン化合物を配合した組成物(例えば、特許文献1参照)や、特定構造を有するアミン付加塩を配合したゴム組成物(例えば特許文献2参照)が提案されている。
これらの技術により、それ以前に比べて、未加硫ゴムの粘度が低く、加工性が良好であり、タイヤトレッドに使用した場合には、耐摩耗性が高く、転がり抵抗が低く、さらに湿潤路面での制動性・操縦安定性を向上し得るゴム組成物が実現可能となったが、今日の技術の進歩に伴い、これら性能の更なる向上が望まれている。
これらの問題点を解決するために、前記特定の構造を有する硫黄含有シラン化合物を配合した組成物(例えば、特許文献1参照)や、特定構造を有するアミン付加塩を配合したゴム組成物(例えば特許文献2参照)が提案されている。
これらの技術により、それ以前に比べて、未加硫ゴムの粘度が低く、加工性が良好であり、タイヤトレッドに使用した場合には、耐摩耗性が高く、転がり抵抗が低く、さらに湿潤路面での制動性・操縦安定性を向上し得るゴム組成物が実現可能となったが、今日の技術の進歩に伴い、これら性能の更なる向上が望まれている。
本発明は、このような状況下で、良好な加工性を有すると共に、低燃費性及び反発弾性の向上した空気入りタイヤを与えるゴム組成物、及びこのゴム組成物を、トレッド部の接地部分に用いてなる空気入りタイヤを提供することを目的とするものである。
本発明者は、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、ジエン系合成ゴム、無機充填剤、特定構造の有機珪素化合物及び特定構造のアミン塩化合物を、それぞれ所定の割合で含むゴム組成物により、その目的を達成し得ることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、
(1)(A)ジエン系合成ゴムからなるゴム成分と、その100質量に対し、(B)無機充填剤10〜100質量部を含むと共に、前記無機充填剤に対し、(C)一般式(I)
(R1O)3-p(R2)pSi−R3−Y (I)
[式中、R1は炭素数1〜20の直鎖もしくは分枝状のアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基又はアラルキル基あるいは炭素数2〜30の直鎖もしくは分枝状のアルキルモノエーテル基又はアルキルポリエーテル基であり、R2は炭素数1〜20の直鎖もしくは分枝状のアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基又はアラルキル基あるいは炭素数2〜30の直鎖もしくは分枝状のアルキルモノエーテル基又はアルキルポリエーテル基、−OR4基又は−0−SiR5 3基であり(ここで、R4基は炭素数1〜20の直鎖もしくは分枝状のアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基又はアラルキル基あるいは炭素数2〜30の直鎖もしくは分枝状のアルキルモノエーテル基又はアルキルポリエーテル基であり、R5は炭素数2〜30の直鎖もしくは分枝状のアルキルモノエーテル基又はアルキルポリエーテル基である)、R3は炭素数1〜20のアルキレン基、シクロアルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基又はアラルキレン基であり(ここで、R3内に置換又は非置換のエーテル結合、アミノ結合、エステル結合、チオールエステル結合、アミド結合、スルホンアミド結合、ウレイド結合、チオウレイド結合、スルフィド結合、カルバミン酸エステル結合、炭酸エステル結合、尿素結合及びチオ尿素結合からなる群から選択される1種以上の結合を含んでいてもよい)、Yは、アジド、ジアゾアルカン、亜硝酸オキシド、ニトリルイミン、アゾメチンイミン、ニトリルイリド、アゾメチンイリド、ニトリルオキシド、アゾキシ化合物、ニトロン及びその前駆体からなる群から選択される1,3−双極子から水素1原子を除いた基であり、pは0、1又は2を示す。]
で表される有機珪素化合物1〜20質量%、及び(D)一般式(II)
すなわち、本発明は、
(1)(A)ジエン系合成ゴムからなるゴム成分と、その100質量に対し、(B)無機充填剤10〜100質量部を含むと共に、前記無機充填剤に対し、(C)一般式(I)
(R1O)3-p(R2)pSi−R3−Y (I)
[式中、R1は炭素数1〜20の直鎖もしくは分枝状のアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基又はアラルキル基あるいは炭素数2〜30の直鎖もしくは分枝状のアルキルモノエーテル基又はアルキルポリエーテル基であり、R2は炭素数1〜20の直鎖もしくは分枝状のアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基又はアラルキル基あるいは炭素数2〜30の直鎖もしくは分枝状のアルキルモノエーテル基又はアルキルポリエーテル基、−OR4基又は−0−SiR5 3基であり(ここで、R4基は炭素数1〜20の直鎖もしくは分枝状のアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基又はアラルキル基あるいは炭素数2〜30の直鎖もしくは分枝状のアルキルモノエーテル基又はアルキルポリエーテル基であり、R5は炭素数2〜30の直鎖もしくは分枝状のアルキルモノエーテル基又はアルキルポリエーテル基である)、R3は炭素数1〜20のアルキレン基、シクロアルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基又はアラルキレン基であり(ここで、R3内に置換又は非置換のエーテル結合、アミノ結合、エステル結合、チオールエステル結合、アミド結合、スルホンアミド結合、ウレイド結合、チオウレイド結合、スルフィド結合、カルバミン酸エステル結合、炭酸エステル結合、尿素結合及びチオ尿素結合からなる群から選択される1種以上の結合を含んでいてもよい)、Yは、アジド、ジアゾアルカン、亜硝酸オキシド、ニトリルイミン、アゾメチンイミン、ニトリルイリド、アゾメチンイリド、ニトリルオキシド、アゾキシ化合物、ニトロン及びその前駆体からなる群から選択される1,3−双極子から水素1原子を除いた基であり、pは0、1又は2を示す。]
で表される有機珪素化合物1〜20質量%、及び(D)一般式(II)
[式中、R6は炭素数8〜24の直鎖もしくは分岐状のアルキル基、アルケニル基又はアルキニル基、炭素数6〜24のアリール基又は炭素数7〜24のアラルキル基、R7及びR8はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜12の直鎖もしくは分岐状のアルキル基、アルケニル基又はアルキニル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数7〜12のアラルキル基、あるいは−(CH2O)nH、−(CH2CH2O)nH、−(CH(CH3)CH2O)nH又は−(CH2CH2CH2O)nH(ただし、R7及びR8のnの合計は1〜4の整数である。)で表される基であり、R9は炭素数6〜24の直鎖もしくは分岐状のアルキル基、アルケニル基又はアルキニル基、炭素数6〜24のアリール基又は炭素数7〜24のアラルキル基である。]
で表されるアミン塩化合物0.1〜20質量%を含むことを特徴とするゴム組成物、
(2)(B)無機充填剤がシリカである上記(1)に記載のゴム組成物、
(3)(C)一般式(I)で表される有機珪素化合物において、Yがニトロン系官能基である上記(1)又は(2)に記載のゴム組成物、
で表されるアミン塩化合物0.1〜20質量%を含むことを特徴とするゴム組成物、
(2)(B)無機充填剤がシリカである上記(1)に記載のゴム組成物、
(3)(C)一般式(I)で表される有機珪素化合物において、Yがニトロン系官能基である上記(1)又は(2)に記載のゴム組成物、
(4)(B)無機充填剤に対し、さらに、(E)メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリアセトキシシラン、メチルトリブトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、イソブチルトリエトキシシラン、n−オクチルトリメトキシシラン、n−オクチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリ(メトキシエトキシ)シラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリアセトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、(3−グリシドキシプロピル)トリメトキシシラン、(3−グリシドキシプロピル)トリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロへキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロへキシル)エチルトリエトキシシラン、3−イソシアナートプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアナートプロピルトリエトキシシラン、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(3―ジエトキシメチルシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−ジエトキシメチルシリルプロピル)ジスルフィド、オクタンチオ酸S−[3−(トリエトキシシリル)プロピル]エステル、オクタンチオ酸S−[3−{(2−メチル−1,3−プロパンジアルコキシ)エトキシシリル}プロピル]エステル及びオクタンチオ酸S−[3−{(2−メチル−1,3−プロパンジアルコキシ)メチルシリル}プロピル]エステルからなる群から1種以上選択された有機珪素化合物1〜30質量%を含む上記(1)〜(3)のいずれかに記載のゴム組成物、
(5)(A)ゴム成分が、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム50質量%以上を含む上記(1)〜(4)のいずれかに記載のゴム組成物、
(6)(C)一般式(I)で表される有機珪素化合物において、R3が、一般式(III)
−R10−X−R11− ・・・(III)
[式中、R10及びR11は、それぞれ独立に炭素数1〜12のアルキレン基もしくはシクロアルキレン基又は炭素数6〜12のアリーレン基(ここで、R10及びR11は硫黄原子、窒素原子及び酸素原子からなる群から選択される1種以上の原子を有していてもよい)、Xは置換又は非置換のエーテル結合、アミノ結合、エステル結合、チオールエステル結合、アミド結合、スルホンアミド結合、ウレイド結合、チオウレイド結合、スルフィド結合、カルバミン酸エステル結合、炭酸エステル結合からなる群から選択される結合である。]
で表される基である上記(1)〜(5)のいずれかに記載のゴム組成物、及び
(7)上記(1)〜(6)のいずれかに記載のゴム組成物を、トレッド部の少なくとも接地部分に用いたことを特徴とする空気入りタイヤ、
を提供するものである。
(5)(A)ゴム成分が、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム50質量%以上を含む上記(1)〜(4)のいずれかに記載のゴム組成物、
(6)(C)一般式(I)で表される有機珪素化合物において、R3が、一般式(III)
−R10−X−R11− ・・・(III)
[式中、R10及びR11は、それぞれ独立に炭素数1〜12のアルキレン基もしくはシクロアルキレン基又は炭素数6〜12のアリーレン基(ここで、R10及びR11は硫黄原子、窒素原子及び酸素原子からなる群から選択される1種以上の原子を有していてもよい)、Xは置換又は非置換のエーテル結合、アミノ結合、エステル結合、チオールエステル結合、アミド結合、スルホンアミド結合、ウレイド結合、チオウレイド結合、スルフィド結合、カルバミン酸エステル結合、炭酸エステル結合からなる群から選択される結合である。]
で表される基である上記(1)〜(5)のいずれかに記載のゴム組成物、及び
(7)上記(1)〜(6)のいずれかに記載のゴム組成物を、トレッド部の少なくとも接地部分に用いたことを特徴とする空気入りタイヤ、
を提供するものである。
本発明によれば、ジエン系合成ゴム、無機充填剤、特定構造の有機珪素化合物及び特定構造のアミン塩化合物を含み、良好な加工性を有すると共に、低燃費性及び反発弾性の向上した空気入りタイヤを与えるゴム組成物、及びこのゴム組成物を、トレッド部の接地部分に用いてなる空気入りタイヤを提供することができる。
本発明のゴム組成物は、(A)ジエン系合成ゴムからなるゴム成分、(B)無機充填剤、(C)特定の有機珪素化合物、(D)特定のアミン塩化合物、及び所望により(E)特定のシランカップリング剤を含む組成物である。
本発明のゴム組成物においては、(A)成分のジエン系合成ゴムからなるゴム成分として、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体ゴム(EPDM)、ブチルゴム(IIR)、ハロゲン化ブチルゴム、ニトリルゴム(NBR)等を用いることができる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよいが、タイヤのトレッド部に使用する面から、スチレン−ブタジエン共重合体ゴムを、好ましくは50質量%以上、より好ましくは70質量%以上の割合で含有するゴム成分が望ましい。このスチレン−ブタジエン共重合体ゴムとしては、ゲル透過クロマトグラフィーにより測定したポリスチレン換算の重量平均分子量が300,000〜1,500,000であり、かつスチレン単位含有量が20〜60質量%で、ブタジエン部分のビニル結合量が10〜80質量%のものが好適である。
本発明のゴム組成物においては、(A)成分のジエン系合成ゴムからなるゴム成分として、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体ゴム(EPDM)、ブチルゴム(IIR)、ハロゲン化ブチルゴム、ニトリルゴム(NBR)等を用いることができる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよいが、タイヤのトレッド部に使用する面から、スチレン−ブタジエン共重合体ゴムを、好ましくは50質量%以上、より好ましくは70質量%以上の割合で含有するゴム成分が望ましい。このスチレン−ブタジエン共重合体ゴムとしては、ゲル透過クロマトグラフィーにより測定したポリスチレン換算の重量平均分子量が300,000〜1,500,000であり、かつスチレン単位含有量が20〜60質量%で、ブタジエン部分のビニル結合量が10〜80質量%のものが好適である。
本発明のゴム組成物に用いられる(B)成分の無機充填剤としては、シリカが好ましい。シリカとしては、沈降法による湿式シリカが特に好ましく用いられる。シリカのBET比表面積は、好ましくは40〜400m2/g、さらに好ましくは70〜400m2/gであるのがよい。このようなシリカとして、東ソー・シリカ(株)製「ニップシールAQ」;デグサ社製「Ultrasil VN3」;ローディア社製「Zeosil 1165MP」、「Zeosil 165GR」及び「Zeosil 175P」;並びにPPG社製「Hisil 233」、「Hisil 210」及び「Hisil 255」等を挙げることができるが、これらに限定されない。
本発明のゴム組成物に用いられるシリカ以外の無機充填剤としては、アルミナ−水和物(Al2O3・H2O)を含むアルミナ類、ギブサイト、バイヤライト等の水酸化アルミニウム[Al(OH)3]、炭酸アルミニウム[Al2(CO3)2]、水酸化マグネシウム[Mg(OH)2]、酸化マグネシウム(MgO)、炭酸マグネシウム(MgCO3)、タルク(3MgO・4SiO2・H2O)、アタパルジャイト(5MgO・8SiO2・9H2O)、チタン白(TiO2)、チタン黒(TiO2n-1)、酸化カルシウム(CaO)、水酸化カルシウム[Ca(OH)2]、酸化アルミニウムマグネシウム(MgO・Al2O3)、クレー(Al2O3・2SiO2)、カオリン(Al2O3・2SiO2・2H2O)、パイロフィライト(Al2O3・4SiO2・H2O)、ベントナイト(Al2O3・4SiO2・2H2O)、ケイ酸アルミニウム(Al2SiO5 、Al4・3SiO4・5H2O等)、ケイ酸マグネシウム(Mg2SiO4、MgSiO3等)、ケイ酸カルシウム(Ca2・SiO4等)、ケイ酸アルミニウムカルシウム(Al2O3・CaO・2SiO2等)、ケイ酸マグネシウムカルシウム(CaMgSiO4)、炭酸カルシウム(CaCO3)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、水酸化ジルコニウム[ZrO(OH)2・nH2O]、炭酸ジルコニウム[Zr(CO3)2]、各種ゼオライト、長石、マイカ、モンモリロナイト等を例示できる。
上記の内、下記一般式(IV)で表されるアルミニウムの酸化物又は水酸化物、及びそれらの水和物から選ばれる少なくとも一つである場合が好ましい。
Al2O3・sH2O ・・・(IV)
[式中、sは、0〜3の整数である。]
水酸化アルミニウムとしては、昭和電工(株)製の商標名「ハイジライト」微粒品又は細粒品が好ましい。本発明においては、水酸化アルミニウムを表面等に有するアルミナも水酸化アルミニウムの一種と見做す。
以上例示した無機充填剤は、1種のみ単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。シリカ以外の無機充填剤は、シリカと併用して用いることが好ましい。
上記の内、下記一般式(IV)で表されるアルミニウムの酸化物又は水酸化物、及びそれらの水和物から選ばれる少なくとも一つである場合が好ましい。
Al2O3・sH2O ・・・(IV)
[式中、sは、0〜3の整数である。]
水酸化アルミニウムとしては、昭和電工(株)製の商標名「ハイジライト」微粒品又は細粒品が好ましい。本発明においては、水酸化アルミニウムを表面等に有するアルミナも水酸化アルミニウムの一種と見做す。
以上例示した無機充填剤は、1種のみ単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。シリカ以外の無機充填剤は、シリカと併用して用いることが好ましい。
本発明のゴム組成物においては、(B)成分である無機充填剤の含有量は、補強性、低発熱性(低燃費性)及び作業性等の観点から、(A)成分であるゴム成分100質量部に対し、10〜100質量部であることを要し、好ましくは15〜95質量部、より好ましくは20〜90質量部である。
本発明のゴム組成物において、(C)成分の有機珪素化合物として、一般式(I)
(R1O)3-p(R2)pSi−R3−Y ・・・(I)
で表される化合物が用いられる。
ここで、R1は炭素数1〜20の直鎖もしくは分枝状のアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基又はアラルキル基あるいは炭素数2〜30の直鎖もしくは分枝状のアルキルモノエーテル基又はアルキルポリエーテル基であり、R2は炭素数1〜20の直鎖もしくは分枝状のアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基又はアラルキル基あるいは炭素数2〜30の直鎖もしくは分枝状のアルキルモノエーテル基又はアルキルポリエーテル基、−OR4基又は−0−SiR5 3基である。ここで、R4基は炭素数1〜20の直鎖もしくは分枝状のアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基又はアラルキル基あるいは炭素数2〜30の直鎖もしくは分枝状のアルキルモノエーテル基又はアルキルポリエーテル基であり、R5は炭素数2〜30の直鎖もしくは分枝状のアルキルモノエーテル基又はアルキルポリエーテル基である。
また、R3は炭素数1〜20のアルキレン基、シクロアルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基又はアラルキレン基である。ここで、R3内に置換又は非置換のエーテル結合、アミノ結合、エステル結合、チオールエステル結合、アミド結合、スルホンアミド結合、ウレイド結合、チオウレイド結合、スルフィド結合、カルバミン酸エステル結合、炭酸エステル結合、尿素結合及びチオ尿素結合からなる群から選択される1種以上の結合を含んでいてもよい。
さらに、Yはアジド、ジアゾアルカン、亜硝酸オキシド、ニトリルイミン、アゾメチンイミン、ニトリルイリド、アゾメチンイリド、ニトリルオキシド、アゾキシ化合物、ニトロン及びその前駆体からなる群から選択される1,3−双極子から水素1原子を除いた基であり、pは0、1又は2を示す。
(R1O)3-p(R2)pSi−R3−Y ・・・(I)
で表される化合物が用いられる。
ここで、R1は炭素数1〜20の直鎖もしくは分枝状のアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基又はアラルキル基あるいは炭素数2〜30の直鎖もしくは分枝状のアルキルモノエーテル基又はアルキルポリエーテル基であり、R2は炭素数1〜20の直鎖もしくは分枝状のアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基又はアラルキル基あるいは炭素数2〜30の直鎖もしくは分枝状のアルキルモノエーテル基又はアルキルポリエーテル基、−OR4基又は−0−SiR5 3基である。ここで、R4基は炭素数1〜20の直鎖もしくは分枝状のアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基又はアラルキル基あるいは炭素数2〜30の直鎖もしくは分枝状のアルキルモノエーテル基又はアルキルポリエーテル基であり、R5は炭素数2〜30の直鎖もしくは分枝状のアルキルモノエーテル基又はアルキルポリエーテル基である。
また、R3は炭素数1〜20のアルキレン基、シクロアルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基又はアラルキレン基である。ここで、R3内に置換又は非置換のエーテル結合、アミノ結合、エステル結合、チオールエステル結合、アミド結合、スルホンアミド結合、ウレイド結合、チオウレイド結合、スルフィド結合、カルバミン酸エステル結合、炭酸エステル結合、尿素結合及びチオ尿素結合からなる群から選択される1種以上の結合を含んでいてもよい。
さらに、Yはアジド、ジアゾアルカン、亜硝酸オキシド、ニトリルイミン、アゾメチンイミン、ニトリルイリド、アゾメチンイリド、ニトリルオキシド、アゾキシ化合物、ニトロン及びその前駆体からなる群から選択される1,3−双極子から水素1原子を除いた基であり、pは0、1又は2を示す。
また上記一般式(I)の−R3−が、一般式(III)
−R10−X−R11− ・・・(III)
で表される基であることが好ましい。
ここで、R10及びR11は、それぞれ独立して炭素数1〜12のアルキレン基もしくはシクロアルキレン基又は炭素数6〜12のアリーレン基である。また、R10及びR11は硫黄原子、窒素原子及び酸素原子からなる群から選択される1種以上の原子を有していてもよい。
さらに、R10及びR11は、所望により、R10及びR11内に置換又は非置換のエーテル結合、アミノ結合、エステル結合、チオールエステル結合、アミド結合、スルホンアミド結合、ウレイド結合、チオウレイド結合、スルフィド結合、カルバミン酸エステル結合、炭酸エステル結合からなる群から選択される1種以上の結合を含んでいてもよい。
Xは置換又は非置換のエーテル結合、アミノ結合、エステル結合、チオールエステル結合、アミド結合、スルホンアミド結合、ウレイド結合、チオウレイド結合、スルフィド結合、カルバミン酸エステル結合、炭酸エステル結合からなる群から選択される結合である。
−R10−X−R11− ・・・(III)
で表される基であることが好ましい。
ここで、R10及びR11は、それぞれ独立して炭素数1〜12のアルキレン基もしくはシクロアルキレン基又は炭素数6〜12のアリーレン基である。また、R10及びR11は硫黄原子、窒素原子及び酸素原子からなる群から選択される1種以上の原子を有していてもよい。
さらに、R10及びR11は、所望により、R10及びR11内に置換又は非置換のエーテル結合、アミノ結合、エステル結合、チオールエステル結合、アミド結合、スルホンアミド結合、ウレイド結合、チオウレイド結合、スルフィド結合、カルバミン酸エステル結合、炭酸エステル結合からなる群から選択される1種以上の結合を含んでいてもよい。
Xは置換又は非置換のエーテル結合、アミノ結合、エステル結合、チオールエステル結合、アミド結合、スルホンアミド結合、ウレイド結合、チオウレイド結合、スルフィド結合、カルバミン酸エステル結合、炭酸エステル結合からなる群から選択される結合である。
なお、上記の一般式(I)におけるR1及びR2の具体例としては、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、tert−ペンチル基、シクロペンチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、シクロヘキシル基、n−ヘプチル基、イソヘプチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、イソオクチル基、プロペニル基、アリール基、各種ブテニル基、各種ペンテニル基、シクロペンテニル基、各種ヘキセニル基、シクロヘキセニル基、各種ヘプテニル基、各種オクテニル基等が挙げられる。これらの中で、特に、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、シクロヘキシル基、n−ヘプチル基、イソヘプチル基、各種ヘキセニル基、シクロヘキセニル基、各種ヘプテニル基が好ましい。
Yに用いられる1,3−双極子の好ましい具体例としては、A1−C(A2)=N(A3)→O(ニトロン系)、A1−C≡N→O(ニトリルオキシド系)、及びA1−C≡N→N−A4(ニトリルイミン系)の3つが挙げられる。これらの中でニトロン系が好ましい。これらの1,3−双極子は、ゴム成分等のポリマー中の二重結合部分と下記の反応式(1)〜(3)で示すように反応結合するものである。
上記の反応式(1)〜(3)において、Bは一般式(I)における(R1O)3-p(R2)pSi−を表し、Pはポリマー分子鎖を表し、A1はR3を表し、A2〜A4の基は、水素、又は炭素数が20以下の基あるいは連結鎖であることが望ましい。炭素数が20を超えると、化合物自体の分子量が嵩み、ゴム成分との反応性が悪くなる。
A2〜A4の具体的な基又は連結鎖としては、具体的に水素、炭素数が1〜20の範囲にある直鎖もしくは分枝状のアルキル基、シクロアルキル基及びアルケニル基、並びに炭素数が6〜20のアリール基及びアラルキル基(但し、芳香族環にはニトロ基、シアノ基、クロロ基、ブロモ基、アシル基、カルボニルアルキル基、アルキル基、及びアルコキシル基を有してよい。)からなる群から選択される基、又は連結鎖である。上記アシル基、カルボニルアルキル基、及びアルコキシル基は、分岐鎖を有していてもよく、またシクロ環があってもよい。またA2〜A4はそれぞれ同じであってもよく、異なっていてもよい。
A2〜A4の具体的な基又は連結鎖としては、具体的に水素、炭素数が1〜20の範囲にある直鎖もしくは分枝状のアルキル基、シクロアルキル基及びアルケニル基、並びに炭素数が6〜20のアリール基及びアラルキル基(但し、芳香族環にはニトロ基、シアノ基、クロロ基、ブロモ基、アシル基、カルボニルアルキル基、アルキル基、及びアルコキシル基を有してよい。)からなる群から選択される基、又は連結鎖である。上記アシル基、カルボニルアルキル基、及びアルコキシル基は、分岐鎖を有していてもよく、またシクロ環があってもよい。またA2〜A4はそれぞれ同じであってもよく、異なっていてもよい。
前記一般式(I)におけるYの好ましい例としては、下記一般式
一般式(I)で表される有機珪素化合物の具体例としては、例えば、N−(3−トリエトキシシリルプロピル)−4−フェニルイミノメチルベンズアミド−N−オキシド、S−(3−トリエトキシシリルプロピル)−4−フェニルイミノメチルチオベンゾエート−N−オキシド、3−アジドプロピルトリエトキシシラン、N−(トリエトキシシリルプロピル)−4−フェニルイミノメチルアニリン−N−オキシド、4−(3−トリエトキシシリルプロピル)オキシ)フェニルイミノメチルベンゼン−N−オキシド、3−シアノプロピルトリエトキシシラン−N−オキシド等が挙げられる。
この有機珪素化合物は、種々の既知の反応方法を組み合わせて製造することができる。例えば、N−(3−トリエトキシシリルプロピル)−4−フェニルイミノメチルベンズアミド−N−オキシド又はS−(3−トリエトキシシリルプロピル)−4−フェニルイミノメチルチオベンゾエート−N−オキシドは、N−(3−トリエトキシンリル)プロピル−4−ホルミルベンズアミド又はS−(3−トリエトキシシリルプロピル)−4−ホルミルチオベンゾエートを、トルエン等の有機溶媒中で、N−フェニルヒドロキシルアミンと反応させればよい。
また、3−アジドプロピルトリエトキシシランは、(3−クロロプロピル)トリエトキシシランをアセトン溶媒中でアジ化ナトリウムと反応させればよい。
ニトロンは、ヒドロキシルアミンとアルデヒドを脱水縮合させることで調製することができ、アジドは、ハロゲン化アルキルとアジドイオン(例えば、アジドのナトリウム塩)を反応させることで得ることができる。
本発明においては、(C)成分として、前記有機珪素化合物を1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明のゴム組成物においては、前記一般式(I)で表される有機珪素化合物の含有量は、(B)成分である無機充填剤の分散性を良くし、低燃費性を向上させると共に、経済性及びゴム組成物の他の性能低下を抑制する観点等から、当該無機充填剤に対し、1〜20質量%であることを要し、好ましくは3〜18質量%、より好ましくは5〜15質量%である。
また、3−アジドプロピルトリエトキシシランは、(3−クロロプロピル)トリエトキシシランをアセトン溶媒中でアジ化ナトリウムと反応させればよい。
ニトロンは、ヒドロキシルアミンとアルデヒドを脱水縮合させることで調製することができ、アジドは、ハロゲン化アルキルとアジドイオン(例えば、アジドのナトリウム塩)を反応させることで得ることができる。
本発明においては、(C)成分として、前記有機珪素化合物を1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明のゴム組成物においては、前記一般式(I)で表される有機珪素化合物の含有量は、(B)成分である無機充填剤の分散性を良くし、低燃費性を向上させると共に、経済性及びゴム組成物の他の性能低下を抑制する観点等から、当該無機充填剤に対し、1〜20質量%であることを要し、好ましくは3〜18質量%、より好ましくは5〜15質量%である。
本発明のゴム組成物における(D)成分のアミン塩化合物としては、一般式(II)
で表される化合物が用いられる。
上記一般式(II)において、R6は炭素数8〜24の直鎖もしくは分岐状のアルキル基、アルケニル基又はアルキニル基、炭素数6〜24のアリール基又は炭素数7〜24のアラルキル基を示し、R7及びR8はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜12の直鎖もしくは分岐状のアルキル基、アルケニル基又はアルキニル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数7〜12のアラルキル基、あるいは−(CH2O)nH、−(CH2CH2O)nH、−(CH(CH3)CH2O)nH又は−(CH2CH2CH2O)nHで表される基を示す。ここで、R7及びR8のnの合計は1〜4の整数である。
R9は炭素数6〜24の直鎖もしくは分岐状のアルキル基、アルケニル基又はアルキニル基、炭素数6〜24のアリール基又は炭素数7〜24のアラルキル基を示す。
ここで、R6において、アルキル基、アルケニル基及びアルキニル基の例としては、各種オクチル基(n−オクチル基、分岐オクチル基、シクロオクチル基等、以下同様),各種ノニル基,各種デシル基,各種ドデシル基,各種テトラデシル基,各種ヘキサデシル基,各種オクタデシル基,各種ベヘニル基,各種オクテニル基,各種デセニル基,オレイル基等が挙げられる。アリール基の例としては、フェニル基,各種トリル基,各種キシリル基,α−若しくはβ−ナフチル基,各種メチルナフチル基,各種ジメチルナフチル基等が挙げられる。また、アラルキル基の例としては、ベンジル基,各種メチルベンジル基,フェネチル基,各種メチルフェネチル基,各種ナフチルメチル基,各種(メチルナフチル)メチル基等が挙げられる。
上記一般式(II)において、R6は炭素数8〜24の直鎖もしくは分岐状のアルキル基、アルケニル基又はアルキニル基、炭素数6〜24のアリール基又は炭素数7〜24のアラルキル基を示し、R7及びR8はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜12の直鎖もしくは分岐状のアルキル基、アルケニル基又はアルキニル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数7〜12のアラルキル基、あるいは−(CH2O)nH、−(CH2CH2O)nH、−(CH(CH3)CH2O)nH又は−(CH2CH2CH2O)nHで表される基を示す。ここで、R7及びR8のnの合計は1〜4の整数である。
R9は炭素数6〜24の直鎖もしくは分岐状のアルキル基、アルケニル基又はアルキニル基、炭素数6〜24のアリール基又は炭素数7〜24のアラルキル基を示す。
ここで、R6において、アルキル基、アルケニル基及びアルキニル基の例としては、各種オクチル基(n−オクチル基、分岐オクチル基、シクロオクチル基等、以下同様),各種ノニル基,各種デシル基,各種ドデシル基,各種テトラデシル基,各種ヘキサデシル基,各種オクタデシル基,各種ベヘニル基,各種オクテニル基,各種デセニル基,オレイル基等が挙げられる。アリール基の例としては、フェニル基,各種トリル基,各種キシリル基,α−若しくはβ−ナフチル基,各種メチルナフチル基,各種ジメチルナフチル基等が挙げられる。また、アラルキル基の例としては、ベンジル基,各種メチルベンジル基,フェネチル基,各種メチルフェネチル基,各種ナフチルメチル基,各種(メチルナフチル)メチル基等が挙げられる。
R7及びR8において、アルキル基、アルケニル基及びアルキニル基の例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、各種ブチル基、各種ペンチル基、各種ヘキシル基、各種オクチル基、各種デシル基、各種ドデシル基、プロペニル基、アリル基、各種ペンテニル基、各種ヘキセニル基、各種オクテニル基、各種デセニル基等が挙げられる。アリール基の例としては、フェニル基、各種トリル基、各種キシリル基、α−若しくはβ−ナフチル基、各種メチルナフチル基等が挙げられる。また、アラルキル基の例としては、ベンジル基、各種メチルベンジル基、フェネチル基、各種メチルフェネチル基、各種ナフチルメチル基等が挙げられる。
また、R9において、アルキル基、アルケニル基及びアルキニル基の例としては、各種ヘキシル基、各種オクチル基、各種ノニル基、各種デシル基、各種ドデシル基、各種テトラデシル基、各種ヘキサデシル基、各種オクタデシル基、各種ベヘニル基、各種ヘキセニル基、各種オクテニル基、各種デセニル基、オレイル基等が挙げられる。アリール基及びアラルキル基の例としては、前記R6の説明において、アリール基及びアラルキル基として例示したものと同じものを挙げることができる。
また、R9において、アルキル基、アルケニル基及びアルキニル基の例としては、各種ヘキシル基、各種オクチル基、各種ノニル基、各種デシル基、各種ドデシル基、各種テトラデシル基、各種ヘキサデシル基、各種オクタデシル基、各種ベヘニル基、各種ヘキセニル基、各種オクテニル基、各種デセニル基、オレイル基等が挙げられる。アリール基及びアラルキル基の例としては、前記R6の説明において、アリール基及びアラルキル基として例示したものと同じものを挙げることができる。
前記一般式(II)で表されるアミン塩化合物を構成するアミン類の好ましい例としては、デシルアミン、ラウリルアミン、ミリスチルアミン、パルミチルアミン、ステアリルアミン、ベヘニルアミン、オレイルアミン、モノメチルデシルアミン、モノメチルラウリルアミン、モノメチルミリスチルアミン、モノメチルパルミチルアミン、モノメチルステアリルアミン、モノメチルオレイルアミン、モノエチルデシルアミン、モノエチルラウリルアミン、モノエチルミリスチルアミン、モノエチルパルミチルアミン、モノエチルステアリルアミン、モノエチルオレイルアミン、モノプロピルデシルアミン等を挙げることができる。これらの中で、特にR7及びR8がそれぞれ炭素数1〜8の飽和若しくは不飽和のアルキル基であって、R6、R7及びR8の合計炭素数が10〜24の三級アルキルアミンが特に好適である。
一方、当該アミン塩化合物を構成するR9−COOHで表されるカルボン酸は、炭素数10〜20の飽和又は不飽和の直鎖脂肪酸が好ましく、このようなカルボン酸としては、例えばカプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、オレイン酸等が挙げられる。
一方、当該アミン塩化合物を構成するR9−COOHで表されるカルボン酸は、炭素数10〜20の飽和又は不飽和の直鎖脂肪酸が好ましく、このようなカルボン酸としては、例えばカプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、オレイン酸等が挙げられる。
当該(D)成分のアミン塩化合物は、ゴム組成物の他の性能をあまり損なうことなく、未加硫ゴム組成物を低粘度化し、加工性を向上させる作用を有している。
本発明のゴム組成物においては、(D)成分として、当該アミン塩化合物を1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、当該アミン塩化合物の含有量は、未加硫ゴム組成物を低粘度化し、加工性を向上させると共に、経済性及びゴム組成物の他の性能低下を抑制する観点等から、(B)成分の無機充填剤に対して、0.1〜20質量%であることを要し、好ましくは0.5〜15質量%であり、より好ましくは1〜10質量%である。
本発明のゴム組成物においては、(D)成分として、当該アミン塩化合物を1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、当該アミン塩化合物の含有量は、未加硫ゴム組成物を低粘度化し、加工性を向上させると共に、経済性及びゴム組成物の他の性能低下を抑制する観点等から、(B)成分の無機充填剤に対して、0.1〜20質量%であることを要し、好ましくは0.5〜15質量%であり、より好ましくは1〜10質量%である。
本発明のゴム組成物においては、(B)成分として無機充填剤、特にシリカを配合する場合には、無機充填剤(シリカ)−ゴム成分間の結合をより強化するために、さらに(E)成分としてシランカップリング剤を含有させることが好ましい。
シランカップリング剤としては、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリアセトキシシラン、メチルトリブトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、イソブチルトリエトキシシラン、n−オクチルトリメトキシシラン、n−オクチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリ(メトキシエトキシ)シラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリアセトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、(3−グリシドキシプロピル)トリメトキシシラン、(3−グリシドキシプロピル)トリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロへキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロへキシル)エチルトリエトキシシラン、3−イソシアナートプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアナートプロピルトリエトキシシラン、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(3−ジエトキシメチルシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−ジエトキシメチルシリルプロピル)ジスルフィド、オクタンチオ酸S−[3−(トリエトキシシリル)プロピル]エステル、オクタンチオ酸S−[3−{(2−メチル−1,3−プロパンジアルコキシ)エトキシシリル}プロピル]エステル及びオクタンチオ酸S−[3−{(2−メチル−1,3−プロパンジアルコキシ)メチルシリル}プロピル]エステル等を挙げることができる。
シランカップリング剤としては、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリアセトキシシラン、メチルトリブトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、イソブチルトリエトキシシラン、n−オクチルトリメトキシシラン、n−オクチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリ(メトキシエトキシ)シラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリアセトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、(3−グリシドキシプロピル)トリメトキシシラン、(3−グリシドキシプロピル)トリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロへキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロへキシル)エチルトリエトキシシラン、3−イソシアナートプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアナートプロピルトリエトキシシラン、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(3−ジエトキシメチルシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−ジエトキシメチルシリルプロピル)ジスルフィド、オクタンチオ酸S−[3−(トリエトキシシリル)プロピル]エステル、オクタンチオ酸S−[3−{(2−メチル−1,3−プロパンジアルコキシ)エトキシシリル}プロピル]エステル及びオクタンチオ酸S−[3−{(2−メチル−1,3−プロパンジアルコキシ)メチルシリル}プロピル]エステル等を挙げることができる。
これらのシランカップリング剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。本発明のゴム組成物においては、当該(E)成分のシランカップリング剤の含有量は、無機充填剤(シリカ)−ゴム成分間の結合をより強化させると共に、経済性及びゴム組成物の他の性能低下を抑制する観点等から、(B)成分の無機充填剤に対して、好ましくは1〜30質量%、より好ましくは5〜20質量%の範囲であることが望ましい。
本発明のゴム組成物には、本発明の目的が損なわれない範囲で、所望により、通常ゴム工業界で用いられる各種薬品、例えば加硫剤、加硫促進剤、プロセス油、老化防止剤、スコーチ防止剤、亜鉛華、ステアリン酸等を含有させることができる。
上記加硫剤としては、硫黄等が挙げられ、その使用量は、ゴム成分100質量部に対し、硫黄分として0.1〜10.0質量部が好ましく、0.5〜5.0質量部がより好ましい。
本発明で使用できる加硫促進剤は、特に限定されるものではないが、例えば、M(2−メルカプトベンゾチアゾール)、DM(ジベンゾチアジルジスルフィド)、CZ(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド)等のチアゾール系、あるいはDPG(ジフェニルグアニジン)等のグアニジン系の加硫促進剤等を挙げることができ、その使用量は、ゴム成分100質量部に対し、0.1〜5.0質量部が好ましく、更に好ましくは0.2〜3.0質量部である。
また、本発明のゴム組成物で使用できるプロセス油としては、例えばパラフィン系、ナフテン系、アロマチック系等を挙げることができる。引張強度、耐摩耗性を重視する用途にはアロマチック系が、ヒステリシスロス、低温特性を重視する用途にはナフテン系又はパラフィン系が用いられる。その使用量は、ゴム成分100質量部に対して、0〜100質量部が好ましく、100質量部以下であれば加硫ゴムの引張強度、低発熱性が良好となる。
上記加硫剤としては、硫黄等が挙げられ、その使用量は、ゴム成分100質量部に対し、硫黄分として0.1〜10.0質量部が好ましく、0.5〜5.0質量部がより好ましい。
本発明で使用できる加硫促進剤は、特に限定されるものではないが、例えば、M(2−メルカプトベンゾチアゾール)、DM(ジベンゾチアジルジスルフィド)、CZ(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド)等のチアゾール系、あるいはDPG(ジフェニルグアニジン)等のグアニジン系の加硫促進剤等を挙げることができ、その使用量は、ゴム成分100質量部に対し、0.1〜5.0質量部が好ましく、更に好ましくは0.2〜3.0質量部である。
また、本発明のゴム組成物で使用できるプロセス油としては、例えばパラフィン系、ナフテン系、アロマチック系等を挙げることができる。引張強度、耐摩耗性を重視する用途にはアロマチック系が、ヒステリシスロス、低温特性を重視する用途にはナフテン系又はパラフィン系が用いられる。その使用量は、ゴム成分100質量部に対して、0〜100質量部が好ましく、100質量部以下であれば加硫ゴムの引張強度、低発熱性が良好となる。
本発明のゴム組成物は、バンバリーミキサー、ロール、インターナルミキサー等の混練り機を用いて混練りすることによって得られ、成形加工後、加硫を行い、タイヤ用途として、タイヤトレッドに用いられる。また、その他アンダートレッド、サイドウォール、カーカスゴム、ベルトゴム、ビードフィラー、チェーファー、ビードゴム等にも用いることができる。
本発明の空気入りタイヤは、前述の本発明のゴム組成物を、トレッド部の少なくとも接地部分に用いたものであって、通常の方法で製造することができる。すなわち、必要に応じて、上記のように各種薬品を含有させたゴム組成物が未加硫の段階でタイヤトレッドに加工され、タイヤ成型機上で通常の方法により貼り付け成型され、生タイヤが成型される。この生タイヤを加硫機中で加熱加圧して、タイヤが得られる。
このようにして得られた本発明の空気入りタイヤは、優れた低燃費性及び反発弾性を有している。
本発明の空気入りタイヤは、前述の本発明のゴム組成物を、トレッド部の少なくとも接地部分に用いたものであって、通常の方法で製造することができる。すなわち、必要に応じて、上記のように各種薬品を含有させたゴム組成物が未加硫の段階でタイヤトレッドに加工され、タイヤ成型機上で通常の方法により貼り付け成型され、生タイヤが成型される。この生タイヤを加硫機中で加熱加圧して、タイヤが得られる。
このようにして得られた本発明の空気入りタイヤは、優れた低燃費性及び反発弾性を有している。
次に、本発明を実施例により、更に詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
なお、各例で得られたゴム組成物の加工性及び加硫ゴムの諸特性は、以下に示す方法に従って求めた。
(1)ゴム組成物の加工性
JIS K 6300−1:2001に準拠し、L型ロータを用い、130℃にてムーニー粘度[ML1+4/130℃]を測定し、比較例1の値を100として指数化した。ムーニー粘度の指数の値が小さい程、加工性が高いことを示す。
(2)加硫ゴムの切断時引張応力(TSb)及び300%伸長時の引張応力(M300)
試料(ゴム組成物)を160℃、15分間の条件で加硫し、厚さ2mmの加硫ゴムシートを作製し、JIS K 6251:2004に準拠し、室温(25℃)にて測定し、比較例1の数値を100として指数化した。TSb及びM300の指数の値が大きいほど良好である。
(3)加硫ゴムの反発弾性
JIS K 6255−1996に準拠し、ダンロップトリプソメーターを用いて測定し、比較例1の値を100として指数化した。指数の数値が大きいほど良好である。
(4)加硫ゴムの動的損失正接(tanδ)
上島製作所製、スペクトロメーター(動的粘弾性測定試験機)を使用し、厚さ2mm、幅5mmの加硫ゴムシートについて、使用挟み間隔20mm、周波数50Hz、初期荷重1.57N、動歪1%及び測定温度60℃の条件でtanδを100として指数化した。指数の数値が小さいほど、ヒステリシスロスが小さく、低発熱性である。
なお、各例で得られたゴム組成物の加工性及び加硫ゴムの諸特性は、以下に示す方法に従って求めた。
(1)ゴム組成物の加工性
JIS K 6300−1:2001に準拠し、L型ロータを用い、130℃にてムーニー粘度[ML1+4/130℃]を測定し、比較例1の値を100として指数化した。ムーニー粘度の指数の値が小さい程、加工性が高いことを示す。
(2)加硫ゴムの切断時引張応力(TSb)及び300%伸長時の引張応力(M300)
試料(ゴム組成物)を160℃、15分間の条件で加硫し、厚さ2mmの加硫ゴムシートを作製し、JIS K 6251:2004に準拠し、室温(25℃)にて測定し、比較例1の数値を100として指数化した。TSb及びM300の指数の値が大きいほど良好である。
(3)加硫ゴムの反発弾性
JIS K 6255−1996に準拠し、ダンロップトリプソメーターを用いて測定し、比較例1の値を100として指数化した。指数の数値が大きいほど良好である。
(4)加硫ゴムの動的損失正接(tanδ)
上島製作所製、スペクトロメーター(動的粘弾性測定試験機)を使用し、厚さ2mm、幅5mmの加硫ゴムシートについて、使用挟み間隔20mm、周波数50Hz、初期荷重1.57N、動歪1%及び測定温度60℃の条件でtanδを100として指数化した。指数の数値が小さいほど、ヒステリシスロスが小さく、低発熱性である。
合成例1
有機珪素化合物Bの合成法
コンデンサー、及び塩化カルシウム管を装着した500mLナス型フラスコにテレフタルアルデヒド酸25g(167ミリモル)、トルエン180mL、塩化チオニル39.8g(334ミリモル、2当量)、及びN,N−ジメチルホルムアミドを触媒量添加し、2.5時間還流した。室温に冷却後、反応液を濃縮した。得られた反応物にシクロヘキサンを50mL添加し、氷温下にて一晩放置し、生成した結晶を濾取することで4−ホルミル安息香酸クロリド21.08g(収率76%)を白色結晶として得た。
lH-NMR(600MHz,CDCl3)
10.15(1H,s)8.29(2H,d,8Hz)8.09(2H,d,8Hz)
温度計、滴下漏斗、塩化カルシウム管を装着した200mL三つロフラスコに、4−ホルミル安息香酸クロリド9.14g(54.2ミリモル)とテトラヒドロフラン30mLを添加し氷冷した。この反応液に3−アミノプロピルトリエトキシシラン12.0g(54.2ミリモル)、トリエチルアミン11.0g(108.4ミリモル、2当量)、テトラヒドロフラン15mLの混液を、反応温度0〜5℃にて2時間かけて滴下した。その後不溶分を除去し、濃縮した。得られた混合物をシリカゲルのショートカラム(シリカゲル25g、溶出液:酢酸エチル)に通し、中間体を含む混合物を17.5g得た。
塩化カルシウム管を装着した300mLナス型フラスコに、上記中間体9.7gと硫酸マグネシウム9.9gトルエン90mLを添加した。ここにN−フェニルヒドロキシルアミン(Organic Syntheses, Coll. Vol.3, p.668 を参照して反応を行い、粗結晶は乾燥後にシクロヘキサンで洗浄することにより精製した)3.0g(27.5ミリモル、1当量)を室温にて分割添加し、1.5時間撹拌した。反応後、硫酸マグネシウムを濾過で除去し、濃縮したところ、目的とする有機珪素化合物Bが結晶で得られた。得られた(6)の乾燥後の質量は5.7gだった。(2工程での収率46%)
1H−NMR(600MHz、CDCl3)
8.45(2H,d,8Hz)、7.98(1H,s)、7.89(2H,d,8Hz)、7.80〜7.7(2H,m)、7.2〜7.6(3H,m)、6.65(1H,br.s)、3.84(6H,q 7Hz)、3.49(2H,t,7Hz)、1.79(2H,tt,7Hz,8Hz)、1.23(9H,t,7Hz)、0.73(2H,t,8Hz)
有機珪素化合物Bの合成法
コンデンサー、及び塩化カルシウム管を装着した500mLナス型フラスコにテレフタルアルデヒド酸25g(167ミリモル)、トルエン180mL、塩化チオニル39.8g(334ミリモル、2当量)、及びN,N−ジメチルホルムアミドを触媒量添加し、2.5時間還流した。室温に冷却後、反応液を濃縮した。得られた反応物にシクロヘキサンを50mL添加し、氷温下にて一晩放置し、生成した結晶を濾取することで4−ホルミル安息香酸クロリド21.08g(収率76%)を白色結晶として得た。
lH-NMR(600MHz,CDCl3)
10.15(1H,s)8.29(2H,d,8Hz)8.09(2H,d,8Hz)
温度計、滴下漏斗、塩化カルシウム管を装着した200mL三つロフラスコに、4−ホルミル安息香酸クロリド9.14g(54.2ミリモル)とテトラヒドロフラン30mLを添加し氷冷した。この反応液に3−アミノプロピルトリエトキシシラン12.0g(54.2ミリモル)、トリエチルアミン11.0g(108.4ミリモル、2当量)、テトラヒドロフラン15mLの混液を、反応温度0〜5℃にて2時間かけて滴下した。その後不溶分を除去し、濃縮した。得られた混合物をシリカゲルのショートカラム(シリカゲル25g、溶出液:酢酸エチル)に通し、中間体を含む混合物を17.5g得た。
塩化カルシウム管を装着した300mLナス型フラスコに、上記中間体9.7gと硫酸マグネシウム9.9gトルエン90mLを添加した。ここにN−フェニルヒドロキシルアミン(Organic Syntheses, Coll. Vol.3, p.668 を参照して反応を行い、粗結晶は乾燥後にシクロヘキサンで洗浄することにより精製した)3.0g(27.5ミリモル、1当量)を室温にて分割添加し、1.5時間撹拌した。反応後、硫酸マグネシウムを濾過で除去し、濃縮したところ、目的とする有機珪素化合物Bが結晶で得られた。得られた(6)の乾燥後の質量は5.7gだった。(2工程での収率46%)
1H−NMR(600MHz、CDCl3)
8.45(2H,d,8Hz)、7.98(1H,s)、7.89(2H,d,8Hz)、7.80〜7.7(2H,m)、7.2〜7.6(3H,m)、6.65(1H,br.s)、3.84(6H,q 7Hz)、3.49(2H,t,7Hz)、1.79(2H,tt,7Hz,8Hz)、1.23(9H,t,7Hz)、0.73(2H,t,8Hz)
合成例2
有機珪素化合物Cの合成法
50mLナス型フラスコに水素化ナトリウム(純度60%)0.53g(13.1ミリモル、1.1当量)、THF5mLを添加し、撹拌下、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン2.37g(11.9ミリモル)のTHF溶液を室温下、ゆっくり滴下した。滴下後、反応液を20分還流した。
温度計、塩化カルシウム管、滴下漏斗をつけた100mL3つ口フラスコに、4−ホルミル安息香酸クロリド2.0g(11.9ミリモル)とTHF10mLを添加し、そこに上記方法で調製した反応液を反応温度が20℃を超えないようゆっくり滴下し、滴下後室温にて15分撹絆した。不溶分を減圧濾過により除去し、ろ液を濃縮した。得られた反応物については精製することなく、次工程に用いた。
ジムロートコンデンサーと塩化カルシウム管を取り付けた100mLなす型フラスコに上記反応物及びトルエン10mL及び硫酸マグネシウム適量を添加した。撹拌下n−フェニルヒドロキシルアミン1.3g(4−ホルミル安息香酸クロリドに対して1.0当量)を分割添加し、添加後15分還流した。不溶分を減圧濾過により除去し、ろ液を濃縮した。得られた反応物についてフロリジルを用いたカラムクロマトグラフィー{(シクロヘキサン/酢酸エチル)=(3/1⇒0/1)}で精製を行い、有機珪素化合物Cを3.29g得た。
(2工程での収率60%)
1H-NMR(600MHz, CDCl3)
8.45(2H,d,8Hz)、8.06(2H,d,8Hz)、7.99(1H,s)、7.80〜7.78(2H,m)、7.49〜7.52(3H,m)、3.83(6H,q,7Hz)、3.14(2H,t,7Hz)、1.82(2H,tt,6Hz,8Hz)、1.25(9H,t,7Hz)、0.82(2H,t,6Hz)
有機珪素化合物Cの合成法
50mLナス型フラスコに水素化ナトリウム(純度60%)0.53g(13.1ミリモル、1.1当量)、THF5mLを添加し、撹拌下、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン2.37g(11.9ミリモル)のTHF溶液を室温下、ゆっくり滴下した。滴下後、反応液を20分還流した。
温度計、塩化カルシウム管、滴下漏斗をつけた100mL3つ口フラスコに、4−ホルミル安息香酸クロリド2.0g(11.9ミリモル)とTHF10mLを添加し、そこに上記方法で調製した反応液を反応温度が20℃を超えないようゆっくり滴下し、滴下後室温にて15分撹絆した。不溶分を減圧濾過により除去し、ろ液を濃縮した。得られた反応物については精製することなく、次工程に用いた。
ジムロートコンデンサーと塩化カルシウム管を取り付けた100mLなす型フラスコに上記反応物及びトルエン10mL及び硫酸マグネシウム適量を添加した。撹拌下n−フェニルヒドロキシルアミン1.3g(4−ホルミル安息香酸クロリドに対して1.0当量)を分割添加し、添加後15分還流した。不溶分を減圧濾過により除去し、ろ液を濃縮した。得られた反応物についてフロリジルを用いたカラムクロマトグラフィー{(シクロヘキサン/酢酸エチル)=(3/1⇒0/1)}で精製を行い、有機珪素化合物Cを3.29g得た。
(2工程での収率60%)
1H-NMR(600MHz, CDCl3)
8.45(2H,d,8Hz)、8.06(2H,d,8Hz)、7.99(1H,s)、7.80〜7.78(2H,m)、7.49〜7.52(3H,m)、3.83(6H,q,7Hz)、3.14(2H,t,7Hz)、1.82(2H,tt,6Hz,8Hz)、1.25(9H,t,7Hz)、0.82(2H,t,6Hz)
実施例1〜9及び比較例1〜7
表1に示す配合組成の16種のゴム組成物をバンバリーミキサーにて混練して調製した。これら未加硫ゴム組成物のムーニー粘度[ML1+4/130℃]を測定すると共に、加硫ゴム組成物の切断時引張応力(TSb)、300%伸長時の引張応力(M300)、反発弾性及び動的損失正接(tanδ)を測定した。その結果を表1に示す。
表1に示す配合組成の16種のゴム組成物をバンバリーミキサーにて混練して調製した。これら未加硫ゴム組成物のムーニー粘度[ML1+4/130℃]を測定すると共に、加硫ゴム組成物の切断時引張応力(TSb)、300%伸長時の引張応力(M300)、反発弾性及び動的損失正接(tanδ)を測定した。その結果を表1に示す。
[注]
1)乳化重合SBR:JSR(株)製「SBR#1500」、スチレン単位含有量23.5質量%、ブタジエン部分のビニル結合量18質量%
2)シリカ:東ソーシリカ(株)製、商標名「ニップシールAQ」
3)老化防止剤6PPD:大内新興化学工業(株)製、商標名「ノクラック6C」
4)加硫促進剤DPG:大内新興化学工業(株)製、商標名「ノクセラーD」
5)加硫促進剤TBBS:大内新興化学工業(株)製、商標名「ノクセラーNS」
6)有機珪素化合物A:Degussa社製シランカップリング剤、商標名「Si75」
7)有機珪素化合物B:合成例1で得られた有機珪素化合物
8)有機珪素化合物C:合成例2で得られた有機珪素化合物
9)有機珪素化合物D:General Electric社製シランカップリング剤、商標名「NXTシラン」
10)アミン塩化合物E:ジメチルステアリルアミンのステアリン酸塩
11)アミン塩化合物F:ジメチルステアリルアミンのオレイン酸塩
表1から明らかなように、本発明のゴム組成物(実施例1〜9)は、いずれも比較例1〜7に比べて、未加硫ゴム組成物のムーニー粘度が低く、加工性に優れると共に、加硫ゴム組成物の動的損失正接(tanδ)が小さく、良好な低燃費性を有し、かつ反発弾性も良好である。
1)乳化重合SBR:JSR(株)製「SBR#1500」、スチレン単位含有量23.5質量%、ブタジエン部分のビニル結合量18質量%
2)シリカ:東ソーシリカ(株)製、商標名「ニップシールAQ」
3)老化防止剤6PPD:大内新興化学工業(株)製、商標名「ノクラック6C」
4)加硫促進剤DPG:大内新興化学工業(株)製、商標名「ノクセラーD」
5)加硫促進剤TBBS:大内新興化学工業(株)製、商標名「ノクセラーNS」
6)有機珪素化合物A:Degussa社製シランカップリング剤、商標名「Si75」
7)有機珪素化合物B:合成例1で得られた有機珪素化合物
8)有機珪素化合物C:合成例2で得られた有機珪素化合物
9)有機珪素化合物D:General Electric社製シランカップリング剤、商標名「NXTシラン」
10)アミン塩化合物E:ジメチルステアリルアミンのステアリン酸塩
11)アミン塩化合物F:ジメチルステアリルアミンのオレイン酸塩
表1から明らかなように、本発明のゴム組成物(実施例1〜9)は、いずれも比較例1〜7に比べて、未加硫ゴム組成物のムーニー粘度が低く、加工性に優れると共に、加硫ゴム組成物の動的損失正接(tanδ)が小さく、良好な低燃費性を有し、かつ反発弾性も良好である。
本発明のゴム組成物は、良好な加工性を有すると共に、低燃費性及び反発弾性の向上した空気入りタイヤを与えることができる。
Claims (7)
- (A)ジエン系合成ゴムからなるゴム成分と、その100質量に対し、(B)無機充填剤10〜100質量部を含むと共に、前記無機充填剤に対し、(C)一般式(I)
(R1O)3-p(R2)pSi−R3−Y (I)
[式中、R1は炭素数1〜20の直鎖もしくは分枝状のアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基又はアラルキル基あるいは炭素数2〜30の直鎖もしくは分枝状のアルキルモノエーテル基又はアルキルポリエーテル基であり、R2は炭素数1〜20の直鎖もしくは分枝状のアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基又はアラルキル基あるいは炭素数2〜30の直鎖もしくは分枝状のアルキルモノエーテル基又はアルキルポリエーテル基、−OR4基又は−0−SiR5 3基であり(ここで、R4基は炭素数1〜20の直鎖もしくは分枝状のアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基又はアラルキル基あるいは炭素数2〜30の直鎖もしくは分枝状のアルキルモノエーテル基又はアルキルポリエーテル基であり、R5は炭素数2〜30の直鎖もしくは分枝状のアルキルモノエーテル基又はアルキルポリエーテル基である)、R3は炭素数1〜20のアルキレン基、シクロアルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基又はアラルキレン基であり(ここで、R3内に置換又は非置換のエーテル結合、アミノ結合、エステル結合、チオールエステル結合、アミド結合、スルホンアミド結合、ウレイド結合、チオウレイド結合、スルフィド結合、カルバミン酸エステル結合、炭酸エステル結合、尿素結合及びチオ尿素結合からなる群から選択される1種以上の結合を含んでいてもよい)、Yはアジド、ジアゾアルカン、亜硝酸オキシド、ニトリルイミン、アゾメチンイミン、ニトリルイリド、アゾメチンイリド、ニトリルオキシド、アゾキシ化合物、ニトロン及びその前駆体からなる群から選択される1,3−双極子から水素1原子を除いた基であり、pは0、1又は2を示す。]
で表される有機珪素化合物1〜20質量%、及び(D)一般式(II)
で表されるアミン塩化合物0.1〜20質量%を含むことを特徴とするゴム組成物。 - (B)無機充填剤がシリカである請求項1に記載のゴム組成物。
- (C)一般式(I)で表される有機珪素化合物において、Yがニトロン系官能基である請求項1又は2に記載のゴム組成物。
- さらに、(B)無機充填剤に対し、(E)メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリアセトキシシラン、メチルトリブトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、イソブチルトリエトキシシラン、n−オクチルトリメトキシシラン、n−オクチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリ(メトキシエトキシ)シラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリアセトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、(3−グリシドキシプロピル)トリメトキシシラン、(3−グリシドキシプロピル)トリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロへキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロへキシル)エチルトリエトキシシラン、3−イソシアナートプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアナートプロピルトリエトキシシラン、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(3−ジエトキシメチルシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−ジエトキシメチルシリルプロピル)ジスルフィド、オクタンチオ酸S−[3−(トリエトキシシリル)プロピル]エステル、オクタンチオ酸S−[3−{(2−メチル−1,3−プロパンジアルコキシ)エトキシシリル}プロピル]エステル及びオクタンチオ酸S−[3−{(2−メチル−1,3−プロパンジアルコキシ)メチルシリル}プロピル]エステルからなる群から1種以上選択された有機珪素化合物1〜30質量%を含む請求項1〜3のいずれかに記載のゴム組成物。
- (A)ゴム成分が、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム50重量%以上を含む請求項1〜4のいずれかに記載のゴム組成物。
- (C)一般式(I)で表される有機珪素化合物において、R3が一般式(III)
−R10−X−R11 ・・・・・・(III)
[式中、R10及びR11は、それぞれ独立に炭素数1〜12のアルキレン基もしくはシクロアルキレン基又は炭素数6〜12のアリーレン基(ここで、R10及びR11は硫黄原子、窒素原子及び酸素原子からなる群から選択される1種以上の原子を有していてもよい)、Xは置換又は非置換のエーテル結合、アミノ結合、エステル結合、チオールエステル結合、アミド結合、スルホンアミド結合、ウレイド結合、チオウレイド結合、スルフィド結合、カルバミン酸エステル結合、炭酸エステル結合からなる群から選択される結合である。]
で表される基である請求項1〜5のいずれかに記載のゴム組成物。 - 請求項1〜6のいずれかに記載のゴム組成物を、トレッド部の少なくとも接地部分に用いたことを特徴とする空気入りタイヤ。
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