JP5376510B2 - ポリテトラメチル−p−シルフェニレンシロキサンの延伸フィルムの製造法 - Google Patents

ポリテトラメチル−p−シルフェニレンシロキサンの延伸フィルムの製造法 Download PDF

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本発明は、結晶性含ケイ素含有高分子の延伸フィルムの製造法に関する。
ポリジメチルシロキサン(PDMS)を主成分とするいわゆるシリコーン樹脂は撥水性、低温における柔軟性、気体透過性、絶縁性、生体不活性などにおいて優れた性質を示す。しかし一般に機械的強度に乏しく、化学的架橋処理やフィラーの添加などにより強度の低さを補う必要がある。また架橋処理した場合、処理後は成形加工することができなかったり、架橋処理してもなお薄膜化が困難である。
一般にポリテトラメチル−p−シルフェニレンシロキサン(PTMPS)は、PDMSよりも耐熱性および機械的強度に優れた結晶性高分子として知られている(例えば、非特許文献1及び2参照)。しかしPTMPS単独では実用されることはほとんど無く、PTMPSの繰り返し単位を例えばPDMSの構造中に導入した共重合体とすることにより、共重合体の機械的性質を制御するのに用いられる。またPTMPS単独では溶媒キャスト法などの方法を用いて成膜しても、得られるフィルムは脆く、光学的に不透明である(非特許文献3)。
Peter R.Dvornic and Robert W.Lenz,High Temperature Siloxane Elastomer,Huthig&Wepf Verlag Basel(1990年). 根本修克,日本ゴム協会誌,81巻(2号)58−64頁(2008年). Hitoshi Itoら、Polymer Journal,39(5),471−477(2007).
PDMSが室温で液体であるのに対し、PTMPSは融点が100℃を越える結晶性ポリマーであるので、PTMPSはシロキサン結合を主鎖に含むポリマーとしては熱機械特性に優れているが、溶媒キャスト法などを用いてフィルムを作製しても脆くて破れやすく、しなやか且つ丈夫なフィルムを作製することが一般に困難であった。
汎用のポリマーは一般に連続使用温度が100℃以下である。PTMPSは融点が120〜136℃と100℃に近く用途の差別化が難しく、融点を高めることができれば付加価値を高めることができると期待される。
PTMPSは化学構造的には可視光領域にかかる電子遷移を持たないが、いわゆる結晶多形のために結晶粒界が多く存在するため可視光が散乱され、不透明である。透明なPTMPSフィルムが得られれば、光学材料への応用が期待される。
本発明者等は上記の課題を解決すべく鋭意検討した結果、高分子量のPTMPSのフィルムまたは粉末を、融点近傍の温度領域で延伸加工することにより、上記課題を解決し得る性能を有するフィルムが得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち本発明は、数平均分子量が5000以上、500万以下であるポリテトラメチル−p−シルフェニレンシロキサンの延伸フィルムの製造法に関する。さらにロール圧延法で延伸処理を行なうことを特徴とする該延伸フィルムの製造法に関し、またロール温度が120〜160℃であるロール圧延法で得られる該延伸フィルムの製造法に関する。さらに弾性率が1.2GPa以上、かつ破断強度が15MPa以上であることを特徴とする該延伸フィルムの製造法に関し、また可視光の透過率が50%以上であることを特徴とする該延伸フィルムの製造法に関する。
以下に本発明をさらに詳細に説明する。まず本発明における物性値の決定法について述べる。PTMPSの数平均分子量の決定法は、数平均分子量5000から500万の範囲で測定できれば特に制限はないが、この範囲を測定するのに、分子量既知のポリスチレンなどの標準物質との保持時間の違いから相対的に分子量を算出するゲルろ過クロマトグラフィー(GPC)法を用いると簡便に求めることができる。PTMPSの融点は、示差走査熱量分析(DSC)や示差熱分析(DTA)などを用いて測定される融解吸熱ピークのピークトップから求めることができる。PTMPSは文献(Hitoshi Itoら、Polymer Journal,38(2),109−116(2006).)に記載されている方法で合成することが出来る。フィルムの弾性率は、例えば短冊状に成形したフィルムの両端をチャックで固定し一定速度で引っ張った際に得られる応力−歪み曲線の立ち上がり部分の傾きから、破断強度はフィルムが破断する直前の応力から求めることができる。フィルムの可視光透過性は、可視光の400nm、500nm、600nm、700nmおよび800nmにおける透過率測定から見積もることができる。
延伸処理を行なうPTMPSの形態は、延伸装置に導入できれば特に制限は無く、粉末状、繊維状、フィルム、ペレット状など任意に選ぶことができる。
延伸方法としては、ロール圧延、引張り延伸等が好適に用いられる。引張り延伸は一軸延伸であってもよく、二軸延伸であってもよい。また、二軸延伸の場合、一軸ずつ逐次延伸する方法(逐次二軸延伸)であってもよく、二軸を同時に延伸する方法(同時二軸延伸)であってもよい。また、これらのうち、1つの延伸方法を施した後、他の延伸方法を組み合わせる「多段延伸」を行なってもよい。この際、どの延伸方法を先に行なってもよいが、フィルムの平滑性を確保する意味から、ロール圧延を始めに行なう方が望ましい。
以下、ロール圧延法について説明するが、本発明の延伸方法はこれに限定されるものではなく、上記の他の延伸方法あるいはそれらの組み合わせを好適に用いることができる。
ロール圧延する際、PTMPSサンプルを直接ローラーに接触させて延伸することも可能であるが、得られるフィルムの取り扱いの容易さ、フィルム表面の平滑さなどの点でバインダーとしてポリマーフィルムを用いることが好ましい。用いることのできるポリマーフィルムとしては、ロール圧延時に破壊したり、PTMPSと密着して剥離できなかったり、延伸に必要なずり応力がPTMPSサンプルに加えられなかったりしなければ特に制限は無いが、例えば、ポリイミドフィルム、PEIフィルム、PETフィルム、PEEKフィルム、PESフィルムなどを用いることができる。
PTMPSサンプルをロール圧延するために、ロール温度を120〜160℃の範囲に設定する必要がある。120℃より低いとPTMPSの分子鎖が配向しにくく、高い機械特性および高い透明性を有するフィルムが得られない。一方、160℃を越える温度ではPTMPSの流動性が高く分子鎖の配向を固定するのが困難である。該延伸フィルムを製造するための成形速度は0.1m/min〜10m/minの範囲が好ましい。成形速度が0.1m/min未満では生産性が極めて悪く、また、10m/minを越える場合は、該フィルムの塑性変形が不十分となり機械的性質が低下する。また、成形ロールの間隙は該フィルムの厚さやロール圧延温度にもよるが、通常0.005mm〜5mmの範囲にあることが好ましい。
本発明のPTMPSの延伸方法を利用すれば、機械的強度が向上し、可視光領域で透明なPTMPSフィルムを作製する事ができ、フレキシブル回路基板や液晶ディスプレー、電界発光ディスプレー、電界放出ディスプレー、プラズマディスプレーなどの表面フィルムや絶縁部材、リチウムイオン二次電池内の隔壁やシール剤などの絶縁部材、フレキシブルな太陽電池の採光窓などへの応用が期待できる。
以下、参考例、実施例、及び試験例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
プロトン核磁気共鳴(H−NMR)スペクトルは、Bruker Biospin Avance DPX−250を用いて測定した。
赤外吸収(IR)スペクトルは、Horiba FT−720にSensIR technologies DuraSampl/II(反射型)を装着して測定した。
数平均分子量(M)と分子量分布(PD)は、Tosoh GPC−8020(カラム:TSKgel SuperH5000,3000,2000,1000、展開液:テトラヒドロフラン、検出器:RI−8020)を用いて、標準ポリスチレンを基準に算出した。
揮発成分の分子量と純度は、ガスクロマトグラフ−質量分析(GC−MS)をShimadzu GCMS−QP2010を用いて測定し、算出した。
次に、モノマーの合成を参考例−1として示す。
参考例−1
1,4−ビス(ヒドロキシジメチルシリル)ベンゼンの合成
1000mL三口フラスコにグリニャール反応用マグネシウム12.5g(513mmol)を入れ、滴下ロートに1,4−ジブロモベンゼン50.0g(212mmol)を入れて三口フラスコに取り付けた。アルゴン雰囲気下で三口フラスコに250mLの無水テトラヒドロフランを加え、そこへヨウ素を少量加えて激しく撹拌した。滴下ロートに200mLの無水テトラヒドロフランを加え、1,4−ジブロモベンゼンを溶解させた。三口フラスコへジメチルクロロシラン58.0mL(533mmol)を加えて氷冷した。滴下ロート内の溶液を3時間かけて滴下し、室温にもどして16時間撹拌した。蒸留水を10.0mLおよびジエチルエーテルを250mL加え、析出した塩をろ別した。ろ液を濃縮し、ジエチルエーテルで希釈して溶液を水洗した。有機層に硫酸マグネシウムを加えて乾燥させた後、ろ過して濃縮した。濃縮液35.8gを0.1kPa、60℃で減圧蒸留し、24.9gの1,4−ビス(ジメチルシリル)ベンゼンを無色の液体として得た。収率:60.4%、GC純度:98.8%.H−NMRとGC−MSにより構造を確認した。H−NMR,δ(CDCl,ppm,250MHz):0.34(12H,d,Si−CH,J=3.8Hz),4.42(2H,sep,Si−H,J=3.8Hz),7.54(4H,s,Ph−H).MS(EI,m/z):194(M),179(M − CH,163,147,135(M − Si(CHH)
次に300mL三口フラスコにパラジウム5%担持カーボン粉末0.30gを入れた。アルゴン雰囲気下で60mLの無水テトラヒドロフランとアルゴンバブリングした蒸留水5.0mL(280mmol)を三口フラスコへ加えた。滴下ロートに1,4−ビス(ジメチルシリル)ベンゼン10g(52mmol)と無水テトラヒドロフラン70mL入れ、1時間かけて滴下した。室温で12時間撹拌した後、触媒をろ別した。ろ液を濃縮すると白色固体が11.7g得られた。ヘキサン/テトラヒドロフラン=5/1(体積比)溶液、170mLから再結晶精製を行ない、9.3gの1,4−ビス(ヒドロキシジメチルシリル)ベンゼンを無色の針状結晶として得た。収率:79%.H−NMRとIRにより構造を確認した。H−NMR,δ(CDCl,ppm,250MHz):0.41(12H,s,Si−CH-),7.62(4H,s,Ph−H).IR,ν(cm−1,Reflect):3172(w,Si−OH),2956(w,C−H),1252(m,Si−CH),1138(m,Si−arC),864(s),818(s),764(s),660(s).
参考例−2
アゼオトロピックトラップを取り付けた30mLナスフラスコに、1,4−ビス(ヒドロキシジメチルシリル)ベンゼンを1.0g(4.4mmol)、ベンゼンを4.4mLおよび触媒としてジ−2−エチルヘキサン酸1,1,3,3−テトラメチルグアニジウムを1滴、それぞれナスフラスコに加え、還流温度で6時間、600rpmの回転数で撹拌した。適当量のテトラヒドロフランで希釈して過剰のメタノールに滴下し、無色の繊維状粉末のPTMPSを0.88g得た。収率:93%.M=3.12x10,PD=1.72.
この粉末0.1gをp-キシレン10mLに溶解し、φ5cmのPFAペトリ皿に流延して室温で2日間乾燥させた。さらに室温で一晩真空乾燥したところ、膜厚35μmの白濁フィルムを得た。このフィルムをフィルム1とする。
参考例−3
アゼオトロピックトラップを取り付けた30mLナスフラスコに、1,4−ビス(ヒドロキシジメチルシリル)ベンゼンを1.0g(4.4mmol)、ベンゼンを4.4mLおよび触媒としてジ−2−エチルヘキサン酸1,1,3,3−テトラメチルグアニジウムを1滴、それぞれナスフラスコに加え、還流温度で6時間、400rpmの回転数で撹拌した。適当量のクロロホルムで希釈して過剰のメタノールに滴下し、無色の繊維状粉末のPTMPSを0.72g得た。収率:79%.H−NMRとIRにより構造を確認した。H−NMR,δ(CDCl,ppm,250MHz):0.323(12H,s,Si−CH),7.537(4H,s,Ph−H).IR,ν(cm−1,Reflect):2956(w,C−H),1250(m,Si−CH),1136(m,SI−arC),1063(m,Si−O−Si),823(m),773(s),667(m).M=3.09x10,PD=1.83.
この粉末0.1gをp-キシレン10mLに溶解し、φ5cmのPFAペトリ皿に流延して室温で2日間乾燥させた。さらに室温で一晩真空乾燥したところ、膜厚35μmの白濁フィルムを得た。このフィルムをフィルム2とする。
参考例−4
アゼオトロピックトラップを取り付けた30mLナスフラスコに、1,4−ビス(ヒドロキシジメチルシリル)ベンゼンを1.0g(4.4mmol)、ベンゼンを4.4mLおよび触媒としてジ−2−エチルヘキサン酸1,1,3,3−テトラメチルグアニジウムを1滴、それぞれナスフラスコに加え、還流温度で12時間、600rpmの回転数で撹拌した。適当量のクロロホルムで希釈して過剰のメタノールに滴下し、無色の繊維状粉末のPTMPSを0.81g得た。収率:88%.M=3.52x10,PD=2.06.
この粉末0.1gをp-キシレン10mLに溶解し、φ5cmのPFAペトリ皿に流延して室温で2日間乾燥させた。さらに室温で一晩真空乾燥したところ、膜厚35μmの白濁フィルムを得た。このフィルムをフィルム3とする。
参考例−5
アゼオトロピックトラップを取り付けた30mLナスフラスコに、1,4−ビス(ヒドロキシジメチルシリル)ベンゼンを1.0g(4.4mmol)、ベンゼンを4.4mLおよび触媒としてジ−2−エチルヘキサン酸1,1,3,3−テトラメチルグアニジウムを1滴、それぞれナスフラスコに加え、還流温度で6時間、600rpmの回転数で撹拌した。適当量のクロロホルムで希釈して過剰のメタノールに滴下し、無色の繊維状粉末のPTMPSを0.81g得た。収率:88%.M=1.68x10,PD=1.97.
この粉末0.1gをp-キシレン10mLに溶解し、φ5cmのPFAペトリ皿に流延して室温で2日間乾燥させた。さらに室温で一晩真空乾燥したところ、膜厚35μmの白濁フィルムを得た。このフィルムをフィルム4とする。
フィルム1〜4をロール圧延法を用いて延伸処理した。
実施例−1〜6
フィルム1〜4をそれぞれ2枚のポリイミドフィルム(宇部興産株式会社製、ユーピレックス125S、厚さ125μm)で挟み、これを2つの加熱ローラー(ロール径100mm、ロール幅150mm)が水平に配置された井元製作所株式会社製ロール圧延機を用いて延伸した。なお、ロール間隙は0.250mmとした。
表1に実施例−1〜6で作製した延伸フィルムの作製条件と処理後の膜厚を示す。
Figure 0005376510
延伸処理による配向状態は広角X線回折写真から確認することができる。広角X線回折測定は、株式会社リガク製Micro MAX007(波長:1.54Å)を用い、回折像はイメージインテンシファイヤーを備えた浜松ホトニクス株式会社製CCDカメラC4742−98を用い露光時間0.5sで得た。
実施例−2で得られたフィルムおよびフィルム1の室温におけるX線回折測定の結果を図1および図2にそれぞれ示す。
(図1)
Figure 0005376510
(図2)
Figure 0005376510
本発明によれば延伸処理により回折パターンが、図1に示すように延伸方向の子午線上および赤道線上にスポットとして観測され、ロール延伸処理によってポリマー結晶が配向していることが分かる。それに対し、延伸処理を行なっていないフィルムでは、図2に示すように同心円状に回折パターンが観測され、結晶の方向がフィルム中で無秩序であることが分かる。
試験例−1〜4
示差走査熱量計(DSC)を用いて融点を求めた。 DSC測定は、Perkin−Elmer社製Pyris1 DSCを用いて窒素ガス雰囲気下、30〜180℃の範囲、昇温速度10℃/minで行ない、融解吸熱ピークトップを与える温度として融点を求めた。なお、融解ピークが複数ある場合は、最も高温にある融解ピークの温度を採用した。
Figure 0005376510
延伸処理することによって融点が上昇していることが分かる。
試験例−5〜8
引張試験は、エー・アンド・ディー株式会社製引張試験機テンシロンRTC−1325Aを用い、試験片の幅5mm、初期長15mmとなるようにフィルムをセットした。測定は室温、歪み速度10mm/minで行ない、応力−歪み曲線の初期勾配から弾性率を、破断直前の最大応力から破断強度を見積もった。
Figure 0005376510
延伸処理によって弾性率、破断強度共に向上しており、弾性率1.2GPa以上、破断強度15MPa以上のフィルムが得られていることが分かる。
試験例−9〜12
未延伸フィルムと延伸フィルムの可視光透過率を比較する。
可視光透過率は、フィルムをHitachi U−1800の光路上に置いて透過率を230〜800nmの範囲で測定して求めた。表4に測定値を示す。
Figure 0005376510
延伸処理をしていない試験例−12ではほとんど可視光を透過しないのに対し、試験例−9〜11に示す延伸フィルムでは60%以上の透過率であり、透明性が高いことが分かる。

Claims (4)

  1. 数平均分子量が5000以上、500万以下であるポリテトラメチル−p−シルフェニレンシロキサンフィルムを、ロール圧延法で延伸処理を行なうことを特徴とするポリテトラメチル−p−シルフェニレンシロキサンの延伸フィルムの製造法。
  2. ロール温度が120〜160℃である請求項に記載の延伸フィルムの製造法。
  3. 延伸処理後の延伸フィルムの弾性率が1.2GPa以上、かつ破断強度が15MPa以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の延伸フィルムの製造法。
  4. 延伸処理後の延伸フィルムにおける可視光の透過率が50%以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の延伸フィルムの製造法。
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