JP5376052B2 - 電解液及び該電解液を用いた蓄電デバイス - Google Patents

電解液及び該電解液を用いた蓄電デバイス Download PDF

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Description

本発明は、電解液及び該電解液を用いた蓄電デバイスに関する。
電気化学キャパシタ(電気二重層キャパシタ)は、二次電池と異なり、電極での化学反応によって電気エネルギーを蓄えるのではなく、イオン分子が電荷を蓄えるため、耐電圧付近での電極の劣化及び電解質のイオン分子の劣化が、少し存在するだけで、充放電による劣化が小さく、数百万回程度の充放電サイクルが可能であり、充放電頻度の高い蓄電デバイスとして有望である。
しかしながら、電気化学キャパシタは、耐電圧が低く、充電可能電圧が最高3V程度であるので、充電電圧が高い場合は、直列に接続することが必要となる。ここで、充放電サイクルにおいて、並列接続と直列接続とを繰り返すと、充電可能容量が低減する。
以上より、電気化学キャパシタには、エネルギー密度、急速充放電特性、耐久性などの向上が望まれている。
前記電気化学キャパシタにおいて、電解質は、電解液中で、電荷のキャリアを担う役割を有しており、電解質の種類により、キャパシタの内部抵抗が変化し、キャパシタの静電容量が変化する。一般的に、多価カチオンを同一分子内に有する電解質を用いることにより、キャパシタの内部抵抗を低減することができる。また、電解質の分子量が小さいと、製造が容易である点で、経済的に有利であるが、電解液の低温における凝固の抑制能力が低く、長期間使用した際に蒸発してしまうという問題がある。
そこで、キャパシタの内部抵抗を低減し、かつ分子量が小さい場合の問題を解決するために、高分子鎖の両末端に四級アンモニウムカチオンを有する電解質が考案されている。
前記高分子鎖の両末端に四級アンモニウムカチオンを有する電解質として、高分子鎖の両末端に加えて骨格中にも四級アンモニウムカチオンを有するもの(例えば、特許文献1参照)や、高分子鎖がアルキル鎖であるもの(例えば、特許文献2参照)、などが検討されている。
高分子鎖の両末端に加えて骨格中にも四級アンモニウムカチオンを有する電解質には、高い電圧をかけたときに、加水分解による分解が起きやすく、電圧が制限されてしまうという問題、及び、合成時に多段階の化学反応を経る必要があり、コスト高となってしまうという問題がある。
また、高分子鎖がアルキル鎖である電解質には、溶解性が悪く、電解質濃度を高めることができずに、キャパシタの内部抵抗を低下させることができないという問題がある。
特開2002−151360号公報 特開2002−93665号公報
本発明は、長期安定使用が可能であり、電解質化合物の溶解性及び比電導度を向上させることができる低揮発性の電解液及び該電解液を用いた蓄電デバイスを提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、後述する付記に記載した通りである。即ち、
開示の電解液は、アルキレンオキサイドの繰返し単位を含む分子鎖の両末端に四級アンモニウムカチオンを有してなる電解質化合物を含有する。
また、開示の蓄電デバイスは、本発明の電解液を用いてなる。
開示の電解液によれば、従来における前記諸問題を解決し、前記目的を達成することができ、長期安定使用が可能であり、電解質化合物の溶解性及び比電導度を向上させることができる。
図1は、本発明の蓄電デバイスの内部構造の一例を示す図である。 図2は、実施例1で得られた電解質化合物のNMR分析の結果を示す図である。
(電解液)
本発明の電解液は、電解質化合物を少なくとも含み、更に必要に応じて、有機溶媒、その他の成分を含む。
<電解質化合物>
前記電解質化合物は、アルキレンオキサイドの繰返し単位を含む分子鎖の両末端に四級アンモニウムカチオンを有してなり、カウンターアニオン、さらに必要に応じて、その他の成分を有してなる。
−アルキレンオキサイド−
前記アルキレンオキサイドとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メチレンオキサイド、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、などが挙げられる。
これらの中でも、エチレンオキサイドが、電解液における溶媒に対する溶解性の点で、好ましい。
溶解性を考慮した場合、エーテル結合の分子鎖に対する割合が高いメチレンオキサイドが優れていると考えられるが、メチレンオキサイドは、化学構造式が・・・COCOCOCO・・・であり、炭素の両隣に酸素が存在するため、加水分解を受けやすく、不安定な物質であるといえる。一方、プロピレンオキサイドの化学構造式は、・・・CCCOCCCOCCCOCCCO・・・であり、安定した分子であるが、分子鎖中の酸素原子の割合が、エチレンオキサイドと比べて低い。
よって、エチレンオキサイドが最も効率よく、エーテル結合を分子鎖中に有した分子構造である。
前記アルキレンオキサイドを繰返し単位として含むことにより、電解液の溶媒に対する溶解性を向上させることができる。
前記アルキレンオキサイドの繰返し単位の数としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1〜10が好ましく、1〜8がより好ましく、1〜3が特に好ましい。
繰り返し単位数が多くなればなるほど、分子量に対する四級アンモニウムカチオンの影響が小さくなる。一方、繰り返し単位が小さいほど、分子量に対する四級アンモニウムの影響が大きくなる。
前記繰返し単位の数が、10を超えると、四級アンモニウムカチオンを両末端に有していても、ポリエチレングリコール鎖そのものに近い性質しか得られず、電解質として不適であり、負荷試験後の内部抵抗および静電容量を好ましい範囲に維持できないことがある。一方、前記繰返し単位の数が前記特に好ましい範囲内であると、負荷試験後の内部抵抗及び静電容量の点で有利である。
−四級アンモニウムカチオン−
前記四級アンモニウムカチオンとしては、分子鎖の両末端に形成されている限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
これらの中でも、トリメチルアンモニウムカチオンが、他の四級アンモニウムカチオンと比べて合成しやすく、かつ分子鎖に対する四級アンモニウムカチオンの割合が高いことにより電解質として良好である点で、好ましい。
前記四級アンモニウムカチオンを分子鎖の両末端に有することにより、電解液の比電導度を向上させることができ、もってキャパシタの容量を向上させることができる。
−カウンターアニオン−
前記カウンターアニオンとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、F、Cl、Br、I等のハロゲンアニオン、BF 、PF 、ClO 、AsF 、SbF 、AlCl 、Rf(フルオロアルキル基)SO 、などが挙げられる。
これらの中でも、BF が、電解液中のカチオンと再反応して不溶性の塩が生成することなどがない点で、好ましい。
前記電解質化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、下記一般式(1)で表される化合物が好ましい。
前記一般式(1)におけるR、R、R、R、R及びRは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、それぞれ、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、及び複素環基のいずれかであってもよく、互いに連結して環状構造を形成してもよい。
中でも、分子を小さく維持しつつ、カチオンの安定性を向上させることができる点で、炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
前記エチレンオキサイドの繰り返し数nは、1〜10の整数を表す限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができが、1〜8が好ましく、1〜3がより好ましい。
繰り返し単位数が多くなればなるほど、分子量に対する四級アンモニウムカチオンの影響が小さくなる。一方、繰り返し単位が小さいほど、分子量に対する四級アンモニウムの影響が大きくなる。
前記繰返し単位の数が、10を超えると、四級アンモニウムカチオンを両末端に有していても、ポリエチレングリコール鎖そのものに近い性質しか得られず、電解質として不適であり、負荷試験後の内部抵抗および静電容量を好ましい範囲に維持できないことがある。一方、前記繰返し単位の数が前記より好ましい範囲内であると、負荷試験後の内部抵抗及び静電容量の点で有利である。
前記一般式(1)で表される化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、下記構造式(1)で表される化合物が好ましい。
前記構造式(1)において、Meは、メチル基を表す。
前記電解質化合物の電解液中の濃度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.1mol/L〜10mol/Lが好ましく、1mol/L〜3mol/Lがより好ましい。
前記濃度が、0.1mol/L未満であると、濃度が薄いため、キャリアとなるイオンが少なくなり、電気伝導性が悪くなることがあり、10mol/Lを超えると、濃度が高いほうが効果は大きいが、10mol/Lで効果が飽和してしまうことがある。一方、前記濃度が前記より好ましい範囲内であると、電解質の重量に対して、最大の効果を発揮できる点で有利である。
<有機溶媒>
前記有機溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、プロピレンカーボネートが、高い誘電率を有し、かつ電解質の溶解性が高い点で、好ましい。
<その他の成分>
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、溶媒や溶質の分解を抑制する添加剤(例えば、ホスファゼン系化合物)などが挙げられる。
(蓄電デバイス)
本発明の蓄電デバイスは、本発明の電解液を用いたものである限り、特に制限はなく、適宜目的に応じて選択することができ、例えば、電気二重層キャパシタ、などが挙げられる。
前記電気二重層キャパシタの形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、コイン型(ボタン型)、フラット型、円筒型、巻型などが挙げられる。
図1において、コイン型電気二重層キャパシタ100は、内部に電解液を収容可能な集電体1,2と、集電体1,2に収容された電解液4と、電解液4を分離するセパレータ3とを備え、全体が蓋(リード電極)(不図示)で覆われた構造を有している。即ち、分離された電解液4は、セパレータ2とは反対の面にそれぞれ集電体1,2が接するように設置されている。
−集電体−
前記集電体の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、板状、メッシュ、発泡金属、パンチングメタル、エキスパンドメタル、などが挙げられる。
前記集電体の構造及び大きさとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記集電体の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、活性炭繊維にニッケル、アルミニウム、亜鉛、銅、スズ、鉛、チタン、ステンレスまたはこれらの合金をプラズマ溶射、アーク溶射することによって形成されたものなどが挙げられる。
−セパレータ−
前記セパレータの形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、板状、フィルム状、ゲル状、などが挙げられる。
前記セパレータの構造及び大きさとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記セパレータの材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ガラス製ろ紙、ポリプロピレン、ナイロン等の不織布、ポリテトラフルオロエチレン等の多孔性フィルム、樹脂製のフィルム、固体電解質、などが挙げられる。
−蓋(リード電極)−
前記蓋(リード電極)の形状、構造及び大きさとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記蓋(リード電極)の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ステンレス、アルミニウム、ニッケル等の導電性金属などが挙げられる。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら制限されるものではない。
(実施例1)
一般的な構造式構造式HO−(CH−CH−O)n−CH−CH−OHで表せられるポリエチレングリコールを出発原料とし、下記スキーム1で示される有機反応を経て、電解質化合物を合成した。スキーム1には、ポリエチレングリコールで、nが1の場合の代表例を示す。なお、スキーム1において、出発原料のポリエチレングリコールのnの数を適宜選択することにより、主鎖の長さを適宜選択することができ、また、添加する酸の種類を適宜選択することにより、カウンターアニオンの種類を適宜選択することができる。
<スキーム1>
前記スキーム1において、Meは、メチル基を表す。
スキーム1において、ジエチレングリコール(東京化成工業製、スキーム1中の1)10.6g(0.1mol)を窒素雰囲気下、塩化メチレン(関東化学社製)50mLに溶解させ、0℃となるまで冷却した。冷却後、三臭化リン(関東化学社製)54.1g(0.2mol)を30分間かけて滴下して加え、その後、24時間撹拌した。攪拌後、温度を室温まで戻し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した。洗浄後、溶媒を留去することで、ジブロモ体(スキーム1中の2)23gを得た(収率99%)。CDClを用いて、HNMRを測定したところ、Br−CH−に由来するピークがσ3.47(t)に観測され、−CH−O−に由来するピークがσ3.87ppm(t)に観測された(Journal of the Chemical Society, Perkin Transactions 1: (4), 707−15; 1983参照)。
得られたジブロモ体23g(0.1mol)を、窒素雰囲気下、アセトニトリル(関東化学社製50ml)に溶解させ、室温で、トリメチルアミン(アルドリッチ社製)147g(0.25mol)を30分間かけて滴下して加え、その後、24時間撹拌した。攪拌後、イソプロパノール(関東化学社製)100mLを加え、ロータリーエバポレータにより溶液を20mLまで濃縮した。該濃縮により得られた沈殿をろ別し、微量の冷エタノールで洗浄した後、1mmHgの減圧下で真空乾燥を3時間行い、二価の四級アンモニウムの臭素化物(スキーム1中の3)10gを得た(収率57%)。
なお、ここで、トリメチルアミンでなくとも、任意のトリアルキルアミンを加えることにより、二価の四級アンモニウムの臭化物が得られる(Chemical Papers, 41(6), 803−14; 1987参照)。
得られた二価の四級アンモニウムの臭素化物(スキーム1中の3)を水に溶解させ、ほうふっ化水素酸(和光純薬工業社製)を過剰量加えることで、カウンターアニオンとしてBF を含む二価の四級アンモニウム塩(スキーム1中の4)が得られた。
得られた二価の四級アンモニウム塩(スキーム1中の4)について、元素分析を行った結果、炭素、水素、窒素の含有率比は、10:26:2(原子比)であった。
得られた二価の四級アンモニウム塩(スキーム1中の4)について、NMR分析を行った。結果を図2に示す。
カウンターアニオンとしてBF を含む二価の四級アンモニウム塩を用い、有機溶媒としてプロピレンカーボネート(キシダ化学株式会社製)を用いて、前記電解質化合物の濃度が1mol/Lである電解液を調製した。
下記に示すように作製したコイン型の電気二重層キャパシタに上記調製した電解液を充填した。電解液を充填したキャパシタについて、充放電評価試験機(TOSCAT3100、東洋システム株式会社製)を用いて、3Vの充放電試験を25℃で、1,000回実施し、下記に示すように、負荷試験前後の内部抵抗値及び静電容量を測定した。結果を表1に示す。
<コイン型の電気二重層キャパシタの作製>
CR2032型のコイン型ケースにおいて、電極二枚の間に、セパレータを挟み、上記調製した電解液を加え、かしめることでコイン型の電気二重層キャパシタを作製した。
<内部抵抗値の測定方法>
充放電テスタを内部抵抗測定モードに設定した上で、電圧を掛け、電流値を測定することで、内部抵抗を測定した。
<静電容量の測定方法>
充放電テスタを使用し、次の式を用いて静電容量を算出した。
C=I×(T2−T1)/(V1−V2)
C:静電容量
V1:充電電圧の80%となる値
V2:充電電圧の40%となる値
T1:V1における時間
T2:V2における時間
I:放電電量
(実施例2)
実施例1において、ジエチレングリコール(東京化成工業製)10.6g(0.1mol)を出発原料として用いる代わりに、構造式HO−(CH−CH−O)−CH−CH−OHで表せられるポリエチレングリコール(トリエチレングリコールともいう)(東京化成工業製)15g(0.1mol)を出発原料として用いたこと以外は、実施例1と同様にして、電解質化合物を合成し、電解液を調製し、コイン型の電気二重層キャパシタを作製し、負荷試験前後の内部抵抗値及び静電容量を測定した。結果を表1に示す。
また、得られた二価の四級アンモニウム塩について、元素分析を行った結果、炭素、水素、窒素の含有率比は、12:30:2(原子比)であった。
(実施例3)
実施例1において、ジエチレングリコール(東京化成工業製)10.6g(0.1mol)を出発原料として用いる代わりに、構造式HO−(CH−CH−O)−CH−CH−OHで表せられるポリエチレングリコール(トリエチレングリコールともいう)(東京化成工業製)19g(0.1mol)を出発原料として用いたこと以外は、実施例1と同様にして、電解質化合物を合成し、電解液を調製し、コイン型の電気二重層キャパシタを作製し、負荷試験前後の内部抵抗値及び静電容量を測定した。結果を表1に示す。
また、得られた二価の四級アンモニウム塩について、元素分析を行った結果、炭素、水素、窒素の含有率比は、14:34:2(原子比)であった。
(実施例4)
実施例1において、ジエチレングリコール(東京化成工業製)10.6g(0.1mol)を出発原料として用いる代わりに、構造式HO−(CH−CH−O)−CH−CH−OHで表せられるポリエチレングリコール(東京化成工業社製)31g(0.1mol)を出発原料として用いたこと以外は、実施例1と同様にして、電解質化合物を合成し、電解液を調製し、コイン型の電気二重層キャパシタを作製し、負荷試験前後の内部抵抗値及び静電容量を測定した。結果を表1に示す。
また、得られた二価の四級アンモニウム塩について、元素分析を行った結果、炭素、水素、窒素の含有率比は、20:46:2(原子比)であった。
(実施例5)
実施例1において、ジエチレングリコール(東京化成工業製)10.6g(0.1mol)を出発原料として用いる代わりに、構造式HO−(CH−CH−O)10−CH−CH−OHで表せられるポリエチレングリコール(同人化学研究所社製)50g(0.1mol)を出発原料として用いたこと以外は、実施例1と同様にして、電解質化合物を合成し、電解液を調製し、コイン型の電気二重層キャパシタを作製し、負荷試験前後の内部抵抗値及び静電容量を測定した。結果を表1に示す。
また、得られた二価の四級アンモニウム塩について、元素分析を行った結果、炭素、水素、窒素の含有率比は、28:62:2(原子比)であった。
(実施例6)
実施例1において、ジエチレングリコール(東京化成工業製)10.6g(0.1mol)を出発原料として用いる代わりに、構造式HO−(CH−CH−O)11−CH−CH−OHで表せられるポリエチレングリコール(同人化学研究所製)55g(0.1mol)を出発原料として用いたこと以外は、実施例1と同様にして、電解質化合物を合成し、電解液を調製し、コイン型の電気二重層キャパシタを作製し、負荷試験前後の内部抵抗値及び静電容量を測定した。結果を表1に示す。
また、得られた二価の四級アンモニウム塩について、元素分析を行った結果、炭素、水素、窒素の含有率比は、30:66:2(原子比)であった。
(実施例7)
実施例3において、電解質化合物の濃度が1mol/Lである電解液を調製する代わりに、電解質化合物の濃度が2mol/Lである電解液こと以外は、実施例3と同様にして、電解質化合物を合成し、電解液を調製し、コイン型の電気二重層キャパシタを作製し、負荷試験前後の内部抵抗値及び静電容量を測定した。結果を表1に示す。
(比較例1)
実施例1において、得られた二価の四級アンモニウム塩(スキーム1中の4)を電解質化合物として用いる代わりに、(CN・BF(東京化成工業株式会社製)を電解質化合物として用いたこと以外は、実施例1と同様にして、電解質化合物を合成し、電解液を調製し、コイン型の電気二重層キャパシタを作製し、負荷試験前後の内部抵抗値及び静電容量を測定した。結果を表1に示す。
(比較例2)
<スキーム2>
実施例1において、得られた二価の四級アンモニウム塩(スキーム1中の4)を電解質化合物として用いる代わりに、下記スキーム2中の102で表される二価の四級アンモニウム塩を電解質化合物として用いたこと以外は、実施例1と同様にして、電解質化合物を合成し、電解液を調製し、コイン型の電気二重層キャパシタを作製し、負荷試験前後の内部抵抗値及び静電容量を測定した。結果を表1に示す。

スキーム2中の101で表される化合物として、1,8−オクタンジオール(東京化成工業社製)14.6g(0.1mol)を用い、スキーム2中の102で表される二価の四級アンモニウム塩を合成した。
スキーム2中の102で表される二価の四級アンモニウム塩について、元素分析を行った結果、炭素、水素、窒素の含有率比は、14:34:2(原子比)であった。
表1より、実施例1〜7の電気二重層キャパシタは、負荷試験後の内部抵抗が、比較例1と比べて小さいことがわかる。これは、実施例1〜7の電解液を用いたキャパシタは、電解質化合物の耐電圧特性が向上したことに起因すると推察される。さらに、負荷試験後の静電容量においても実施例1〜7の電気二重相キャパシタでは良好な結果が得られた。 また、特に、前記一般式(1)におけるnの値が1〜10の化合物を用いた実施例1〜5は、前記一般式(1)におけるnの値が11の化合物を用いた実施例6よりも、負荷試験後の内部抵抗及び静電容量が良好な値となっている。よって、前記一般式(1)におけるnの値は、1〜10が好ましいことが分かる。
1 集電体
2 集電体
3 セパレータ
4 電解液
100 コイン型電気二重層キャパシタ

Claims (10)

  1. アルキレンオキサイドの繰返し単位を含む分子鎖の両末端に四級アンモニウムカチオンを有してなる電解質化合物を含有することを特徴とする電解液。
  2. 電解質化合物におけるアルキレンオキサイドが、メチレンオキサイド、エチレンオキサイド、及びプロピレンオキサイドの少なくともいずれかである請求項1に記載の電解液。
  3. 電解質化合物が、下記一般式(1)で表される請求項1に記載の電解液。
    前記一般式(1)中、R、R、R、R、R及びRは、それぞれ、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、及び複素環基のいずれかであってもよく、互いに連結して環状構造を形成してもよく、nは、エチレンオキサイドの繰り返し数として1〜10の整数を表す。
  4. 電解質化合物におけるアルキレンオキサイドの繰返し単位の数が1〜10である請求項1から3のいずれかに記載の電解液。
  5. 電解質化合物における四級アンモニウムカチオンがトリメチルアンモニウムカチオンである請求項1から4のいずれかに記載の電解液。
  6. 電解質化合物が四級アンモニウムカチオンのカウンターアニオンを有してなり、該カウンターアニオンがハロゲンアニオン、BF 、PF 、ClO 、AsF 、SbF 、AlCl 、及びRfSO (ここで、Rfは、フルオロアルキル基を表す)から選択される少なくとも1種のカウンターアニオンを含む請求項1から5のいずれかに記載の電解液。
  7. 有機溶媒を含む請求項1から6のいずれかに記載の電解液。
  8. 蓄電デバイス用である請求項1から7のいずれかに記載の電解液。
  9. 請求項1から8のいずれかに記載の電解液を用いたことを特徴とする蓄電デバイス。
  10. コイン型蓄電デバイスである請求項9に記載の蓄電デバイス。
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