JP5375879B2 - 電子部品実装装置および電子部品実装装置における基板搬送方法 - Google Patents

電子部品実装装置および電子部品実装装置における基板搬送方法 Download PDF

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Description

本発明は、電子部品を基板に実装する電子部品実装装置および電子部品実装装置における基板搬送方法に関するものである。
電子部品を基板に実装する電子部品実装装置は、実装ヘッドによって電子部品を保持して基板に実装する部品実装機構による実装作業位置に基板を搬送して位置決めする実装コンベアを備えている。上流側装置から受け渡された電子部品は、実装ヘッドの上流側に配置された搬入コンベアによって実装コンベアに搬入される。このような電子部品実装装置を連結して構成された電子部品実装ラインにおいては、作業対象の基板は個別に搬送され、各電子部品実装装置の実装コンベアには当該装置における作業実行タイミングにしたがって1枚ずつ搬入される。
このとき搬送動作制御のエラーなど種々の要因によって、順次搬送される複数の基板相互の間隔が正常に確保されず、先行する基板の直後に後続する基板が過度に接近して基板連結状態となる現象が生じる。このような基板連結が生じると、正常に部品実装作業が実行されないまま後工程に基板が送られる不具合が発生することから、従来このような基板連結を自動的に検出する機能を有する電子部品実装装置が知られている(特許文献1参照。)この特許文献例に示す先行技術においては、実装作業済みの基板が待機する基板搬出待機工程において基板検出連なりセンサによって、複数枚の基板が連なって搬送されていることを検出するようにしている。
特開2004−71892号公報
しかしながら、上述の先行技術においては基板連結の検出タイミングに起因して、次のような不都合があった。すなわちこの先行技術では、実装作業済みの基板を検出対象としていることから、実装作業が実行される実装コンベアにおいて生じている基板連結状態を検出することができない。このため実装作業が行われない未実装基板を事前に検出したい場合には検出機能は有効に作用しない結果となっていた。またこの先行技術では、単に基板連結状態を検出するのみであることから、基板連結状態を是正・解消するためには作業者の手作業による処置を必要としており、作業者への作業負荷を軽減する方策とはなっていなかった。
そこで本発明は、基板連結状態を実装作業前に検出するとともに、基板連結状態の是正・解消を自動的に行うことができる電子部品実装装置および電子部品実装装置における基板搬送方法を提供することを目的とする。
本発明の電子部品実装装置は、電子部品を部品供給部から取り出して基板に実装する電子部品実装装置であって、前記電子部品を実装ヘッドによって保持して前記基板に移送搭載する部品実装機構と、前記基板を前記部品実装機構による実装作業位置に搬送する実装コンベアと、前記実装コンベアの上流側に隣接して配設され上流側装置から受け取った前記基板を搬送して前記実装コンベアに搬入するとともに搬入待ちの基板を待機させる搬入コンベアと、前記搬入コンベアにおいて一の前記基板の端部と後続する他の基板の端部とが当接して連結状態となる基板連結を検出する基板連結検出手段と、前記基板連結が検出されたならば、前記一の基板のみを実装コンベアに搬入するとともに前記他の基板を搬入コンベア上で待機させることにより前記基板連結を解消する連結解消手段とを備え、前記基板連結検出手段は、前記搬入コンベアにおいて当該搬入コンベアの起動後に搬送速度が増加する加速域を外れた位置に配置されて基板を検出する基板検出センサと、搬入コンベアの駆動中に前記基板検出センサが基板を連続して検出する検出継続時間と当該搬入コンベアの搬送速度から基板長さを近似的に演算する基板長さ演算部と、演算された基板長さを前記一の基板の既知の基板長さと比較することにより基板連結の有無を検出する基板連結検出処理部とを有し、前記連結解消手段は、前記一の基板を搬入コンベアから実装コンベアへ乗り移らせるのに必要な乗り移り移動距離だけ搬入コンベアを駆動して当該基板を実装コンベアに乗り移らせ、次いで搬入コンベアの駆動を停止することにより後続する他の基板を搬入コンベア上に停留させる。
本発明の電子部品実装装置における基板搬送方法は、電子部品を部品供給部から取り出して基板に実装し、前記電子部品を実装ヘッドによって保持して前記基板に移送搭載する部品実装機構と、前記基板を前記部品実装機構による実装作業位置に搬送する実装コンベアと、前記実装コンベアの上流側に隣接して配設され上流側装置から受け取った前記基板を搬送して前記実装コンベアに搬入するとともに搬入待ちの基板を待機させる搬入コンベアを備えた電子部品実装装置において、前記基板を前記搬入コンベアから実装コンベアに搬入する基板搬送方法であって、前記搬入コンベアにおいて一の前記基板の端部と後続する他の基板の端部とが当接して連結状態となる基板連結を検出する基板連結検出工程と、前記基板連結が検出されたならば、前記一の基板のみを実装コンベアに搬入するとともに前記他の基板を搬入コンベア上で待機させることにより前記基板連結を解消する連結解消工程とを含み、前記基板連結検出工程において、前記搬入コンベアにおいて当該搬入コンベアの起動後に搬送速度が増加する加速域を外れた位置に配置されて基板を検出する基板検出センサが搬入コンベアの駆動中に基板を連続して検出する検出継続時間と当該搬入コンベアの搬送速度から基板長さを近似的に演算し、演算された基板長さを前記一の基板の既知の基板長さと比較することにより基板連結の有無を検出し、前記連結解消工程において、前記一の基板を搬入コンベアから実装コンベアへ乗り移らせるのに必要な乗り移り移動距離だけ搬入コンベアを駆動して当該基板を実装コンベアに乗り移らせ、次いで搬入コンベアの駆動を停止することにより後続する他の基板を搬入コンベア上に停留させる。
本発明によれば、搬入コンベアにおいて当該搬入コンベアの起動後に搬送速度が増加する加速域を外れた位置に配置されて基板を検出する基板長さ演算用の基板検出センサが搬入コンベアの駆動中に基板を連続して検出する検出継続時間と当該搬入コンベアの搬送速度から基板長さを近似的に演算し、演算された基板長さを既知の基板長さと比較することにより先行・後続の基板の端部が当接した連結状態となる基板連結を検出し、さらに基板連結が検出されたならば、先行する基板を搬入コンベアから実装コンベアへ乗り移らせるのに必要な乗り移り移動距離だけ搬入コンベアを駆動して当該基板を実装コンベアに乗り移らせ、次いで搬入コンベアの駆動を停止することにより後続の基板を搬入コンベア上に停留させることにより、基板連結状態を実装作業前に検出するとともに、基板連結状態の是正・解消を自動的に行うことができる。
本発明の一実施の形態の電子部品実装装置の平面図 本発明の一実施の形態の電子部品実装装置の基板搬送機構の構成説明図 本発明の一実施の形態の電子部品実装装置の制御系の構成を示すブロック図 本発明の一実施の形態の電子部品実装装置における基板搬送方法の工程説明図 本発明の一実施の形態の電子部品実装装置における基板搬送方法の工程説明図 本発明の一実施の形態の基板搬送方法において基板長さ演算用に実行される基板検出結果を示すタイムチャート
次に本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。まず図1を参照して、半導体チップなどの電子部品を部品供給部から取り出して基板に実装する電子部品実装装置1の構成を説明する。図1において基台1aの中央には基板搬送機構2がX方向(基板搬送方向)に配設されており、基板搬送機構2は搬入コンベア2A、実装コンベア2B、搬出コンベア2Cの単体コンベアを直列に配置して構成されている。
上流側(図において左側)に位置する搬入コンベア2Aは、上流側装置から受け取った基板3を実装コンベア2Bに搬入するとともに、搬入待ちの基板3を待機させる機能を有している。実装コンベア2Bは、搬入コンベア2Aから渡された基板3を後述する部品実装機構による実装作業位置に搬送する機能を有している。また搬出コンベア2Cは、実装作業位置にて部品実装作業が完了した後の基板3を実装コンベア2Bから受け取って下流側装置へ搬出する機能を有している。
基板搬送機構2の両側方には、部品供給部4が配置されており、それぞれの部品供給部4には複数のテープフィーダ5が並設されている。テープフィーダ5は、部品を保持したキャリアテープをピッチ送りすることにより、以下に説明する部品実装機構の実装ヘッドによるピックアップ位置に部品を供給する。
基台1a上面の両端部上にはY軸テーブル6A,6Bが配設されており、Y軸テーブル6A,6B上には2台のX軸テーブル7A、7Bが架設されている。Y軸テーブル6Aを駆動することにより、X軸テーブル7AがY方向に水平移動し、Y軸テーブル6Bを駆動することにより、X軸テーブル7BがY方向に水平移動する。X軸テーブル7A,7Bには、それぞれ複数の単位移載ヘッド8aより成る多連型の実装ヘッド8および実装ヘッド8と一体的に移動する基板認識カメラ9が装着されている。
Y軸テーブル6A,X軸テーブル7A,Y軸テーブル6B,X軸テーブル7Bをそれぞれ組み合わせて駆動することにより実装ヘッド8は水平移動し、単位移載ヘッド8aに装着された吸着ノズル(図示省略)によってそれぞれの部品供給部4から電子部品をピックアップし、基板搬送機構2に位置決めされた基板3上に実装する。Y軸テーブル6A,X軸テーブル7A,Y軸テーブル6B,X軸テーブル7Bおよび実装ヘッド8は、電子部品を実装ヘッド8によって保持して基板3に移送搭載する部品実装機構13(図3参照)を構成する。
実装ヘッド8とともに基板3上に移動した基板認識カメラ9は、基板3を撮像して認識する。また部品供給部4から基板搬送機構2に至る経路には、部品認識カメラ10が配設されている。部品供給部4から電子部品を取り出した実装ヘッド8が実装ステージに位置決めされた基板3へ移動する際に、吸着ノズルに保持された電子部品を部品認識カメラ10の上方でX方向に移動させることにより、部品認識カメラ10は実装ヘッド8に保持された部品を撮像する。
そして撮像結果を認識装置(図示省略)によって認識処理することにより、実装ヘッド8に保持された状態における部品の位置が認識されるとともに、部品の種類が識別される。ノズル保持部11は、複数種類の吸着ノズルを所定姿勢で収納し、実装ヘッド8がノズル保持部11にアクセスしてノズル交換動作を行うことにより、実装ヘッド8において対象とする部品の種類に応じてノズル交換が行われる。
以下各図を参照して、基板搬送機構2における搬入コンベア2A、実装コンベア2Bの構成および搬入コンベア2Aから実装コンベア2Bへ基板を搬送する基板搬送方法について説明する。図2に示すように、搬入コンベア2A、実装コンベア2Bはそれぞれ平行に配設された1対の搬送レール21A、21Bを有しており、搬送レール21A、21Bの内面側には、コンベア22が基板搬送方向に配設されている。コンベア22は搬送レール21A、21Bの両端部に配置された1対のプーリ26に調帯されており、それぞれコンベア駆動モータ23A、23Bに装着された駆動プーリ25を介して駆動されて往復動する。これにより、コンベア22によって両端部を支持された基板3が搬送レール21A、21Bに沿って搬送される。
実装コンベア2Bには、部品実装機構13による実装作業位置が設定されており、この実装作業位置には基板下受け部27が配置されている。基板下受け部27は、基板3を下面側から支持する下受け部材29を昇降機構28によって昇降駆動する構成となっている。実装対象の基板3が実装作業位置に搬入されると、昇降機構28によって下受け部材29が上昇し、基板3の下面を下受けして支持する。
搬入コンベア2A、実装コンベア2Bに配置された基板検出用のセンサについて説明する。搬入コンベア2Aには上流側から順にセンサSA、SB、SC、SDが配設されており、実装コンベア2Bには同様に上流側からセンサSE、SF、SG、SHが配設されている。ここで用いられるセンサの種類としては、所定位置において基板有無を検出可能なものであれば、検出光軸が垂直方向に配設されて基板面を検出する方式のもの、検出光軸が水平方向に配設されて基板側面を検出する方式のもののいずれでもよく、さらに光学検出方式として遮光型、反射型のいずれであってもよい。
まず搬入コンベア2Aにおけるこれらセンサの機能を説明する。上流端に配置されたセンサSAは搬入コンベア2Aに搬入された基板3を検出する。また下流端に配置されたセンサSDは、基板3が搬入コンベア2Aの下流端に到達したことを検出する。センサSB、SCは、本実施の形態においては、搬入コンベア2Aにおいて、先行する一の基板3の端部と後続する他の基板3の端部とが当接して連結状態となる基板連結の有無を検出するための基板検出センサに用いられる。
すなわち、搬入コンベア2AにおいてセンサSB、SCのいずれかが、搬入コンベア2Aの駆動中に基板3を連続して検出する検出継続時間と、当該搬入コンベア2Aの搬送速度から基板長さを近似的に演算し、演算された基板長さを既知の正規基板長さと比較することにより基板連結の有無を検出する。このように検出継続時間と搬送速度から基板長さを近似的に演算する方法では、検出継続中において搬送速度がほぼ一定であることが前提として求められるため、基板長さ演算用に用いられるセンサは、搬入コンベア2Aにおいて搬送速度ができるだけ一定速度に収束している範囲に設置されたものであることが望ましい。
本実施の形態においては、搬入コンベア2Aの起動後に搬送速度が増速する加速域を外れた位置に配置されたセンサSBを基板長さ演算用の基板検出センサとして用いる例を示している。実際例においては、搬入コンベア2Aの長さ、コンベア駆動モータの特性、モータ制御の方式などの各種の要素を勘案したうえで実証的な試行を行い、最も適切と判断される位置に当該目的の基板検出センサを配置する。
次に実装コンベア2Bにおけるセンサの機能を説明する。上流端に配置されたセンサSEは実装コンベア2Bに搬入された基板3を検出する。また下流端に配置されたセンサSHは、実装対象となった後の基板3が実装コンベア2Bの下流端に到達したことを検出する。センサSF、SGは、実装作業位置に搬入された基板3を検出する。ここではセンサSFが基板3の先端部を検出することにより、基板3を実装作業位置に位置決めするようにしている。なお、実装コンベア2Bにおける基板検出用のセンサの配置は任意であり、位置決め方式に応じてセンサを適宜追加または省略してもよい。
次に図3を参照して電子部品実装装置1の制御系の構成を説明する。なおここでは説明の範囲を図1,図2に示す構成のみに限定し、搬入コンベア2Aから実装コンベア2Bへの基板搬送動作に関連する内容を主体として記述している。図3において、制御部30はCPU機能を有する演算処理部であり、記憶部31に記憶された各種のプログラムやデータに基づいて、電子部品実装装置1の各部を制御して部品実装のための作業動作や演算処理を実行させる。ここでは制御部30は、個別機能を有する内部処理機能として、基板長さ演算部30a、基板連結検出処理部30b、乗り移り移動距離演算部30c、連結解消処理部30dを備えており、記憶部31にはこれらの演算処理に用いられる基板長さデータ31a、搬送速度データ31bが記憶されている。基板長さデータ31aは作業対象となる基板3の長さを基板品種毎に示すデータであり、搬送速度データ31bは搬入コンベア2A、実装コンベア2Bにおける基板搬送速度を示すデータである。
基板長さ演算部30aは、搬入コンベア2Aにおいて基板長さ演算用のセンサ(ここではセンサSB)が搬入コンベア2Aの駆動中に基板3を連続して検出する検出継続時間と、当該搬入コンベア2Aの搬送速度から基板長さを近似的に演算する。基板連結検出処理部30bは、基板長さ演算部30aによって演算された基板長さを、記憶部31に基板長さデータ31aとして記憶された当該基板3の正規基板長さと比較することにより、基板連結の有無を検出する。すなわち近似的に演算された基板長さが正規基板長さを大幅に超えている場合には、先行する一の基板3の端部と後続する他の基板3の端部とが当接して連結状態となる基板連結が生じていると判断される。
乗り移り移動距離演算部30cは、前述の基板連結が検出された場合においてこの基板連結状態を解消するために、搬入コンベア2AにおいてセンサSDによって先端部が検出された状態にある一の先行する基板3を、搬入コンベア2Aから実装コンベア2Bに乗り移らせるのに必要な乗り移り移動距離、すなわち実装コンベア2Bのコンベア22による駆動力が基板3を確実に捕捉して、当該基板3を実装コンベア2Bのコンベア22のみによって搬送することが可能となる状態まで移動させるのに必要な移動距離を、記憶部31に記憶された基板長さデータ31aに基づいて演算する処理を行う。
連結解消処理部30dは、前述の基板連結が検出された場合において、上述の乗り移り移動距離だけ搬入コンベア2Aを駆動して、先行する一の基板3のみを実装コンベア2Bに搬入するとともに、後続する他の基板3を搬入コンベア2A上で待機させることにより、基板連結を解消するための制御処理を行う。なおここでは、乗り移り移動距離を基板長さに基づいて乗り移り移動距離演算部30cが演算して求める例を示したが、基板長さデータ31aとともに乗り移り移動距離を基板データとして、予め記憶部31に記憶させておくようにしてもよい。
機構駆動部32は制御部30によって制御されて、部品実装機構13、基板搬送機構2を構成する搬入コンベア2A、実装コンベア2Bを駆動する。これにより、基板3を対象とする基板搬送動作、部品実装動作が実行される。認識処理部33は、基板認識カメラ9、部品認識カメラ10の撮像結果を認識処理する。これにより、実装コンベア2Bの実装作業位置に搬入された基板3の位置認識や、実装ヘッド8に保持された電子部品の位置認識が行われる。認識結果は制御部30に伝達され、制御部30が部品実装機構13を制御する際にはこの認識結果を加味して位置補正が行われる。基板検出部34は、センサSA〜SHの各センサの出力に基づいて、搬入コンベア2A、実装コンベア2Bの所定位置における基板3の有無を検出する処理を行う。基板長さ演算部30aによる基板長さ演算は、基板検出部34による基板検出結果に基づいて行われる。
上記構成において、センサSBまたはセンサSC、基板検出部34、基板長さ演算部30aおよび基板連結検出処理部30bは、搬入コンベア2Aにおいて先行する一の基板3の端部と後続する他の基板3の端部とが当接して連結状態となる基板連結の有無を検出する基板連結検出手段を構成する。すなわちこの基板連結検出手段は、搬入コンベア2Aにおいて基板3を検出する基板長さ演算用の基板検出センサであるセンサSBまたはセンサSCと、搬入コンベア2Aの駆動中に基板検出センサが基板3を連続して検出する検出継続時間と当該搬入コンベア2Aの搬送速度から検出対象の基板長さを近似的に演算する基板長さ演算部30aと、演算された基板長さを既知の正規基板長さと比較することにより基板連結の有無を検出する基板連結検出処理部30bとを有する構成となっている。
また連結解消処理部30dおよび搬入コンベア2A、実装コンベア2Bは、基板連結が検出されたならば、先行する一の基板3のみを実装コンベア2Bに搬入するとともに、後続する他の基板3を搬入コンベア2A上で待機させることにより基板連結を解消する連結解消手段を構成する。そしてこの基板解消手段は、先行する一の基板3を搬入コンベア2Aから実装コンベア2Bへ乗り移らせるのに必要な乗り移り移動距離だけ搬入コンベア2Aを駆動して、当該先行する基板3を実装コンベア2Bに乗り移らせ、次いで搬入コンベア2Aの駆動を停止することにより後続する他の基板3を搬入コンベア2A上に停留させるようにしている。
次に図4,図5、図6を参照して、電子部品実装装置1において搬入コンベア2Aから実装コンベア2Bに基板3を搬入する基板搬送方法の実際例を説明する。ここでは、先行する一の基板3を基板3A、後続の他の基板3を基板3Bで表記して両者を区別している。なお図4,図5では、搬入コンベア2A、実装コンベア2Bにおけるコンベア駆動モータ23A、23B、コンベア22の表記は省略している。
まず図4(a)は、上流側から搬入コンベア2Aに先行する基板3A(正規基板長さL)の端部と後続の基板3Bの端部とが当接した連結状態で搬入される状態を示している(矢印a)。このような基板連結は、後続の基板3Bが実装作業機実行のまま下流へ搬出される不具合を生じるため、できるだけ早い段階でこの状態を検出し、是正・解消しなければならない。このため、本実施の形態では、搬入コンベア2Aにおいて基板長さ演算用の基板検出センサであるセンサSBが基板3を連続して検出する検出継続時間を監視することにより基板長さを近似的に演算し、この演算結果に基づいて基板連結検出処理部30bによって基板連結の有無を判断するようにしている。
すなわち、図4(b)に示すように、基板3Aが基板3Bと連結状態で搬入コンベア2Aによって搬送される過程で(矢印b)、基板3Aの先端部が基板長さ演算用の基板検出センサであるセンサSBによって検出される。そしてこの状態で基板3Aと基板3Bとが搬入コンベア2Aによって搬送される過程において、センサSBは基板3Aと基板3Bとを連続的に検出し、図4(c)に示すように、基板3Bの後端部がセンサSBに位置したタイミングで、センサSBによる基板検出の継続状態が終了する。
図6は、上述過程におけるセンサSA、センサSBの基板検出をタイムチャートにて示している。すなわち図4(a)に示す過程において、センサSAが基板3Aの先端部をタイミングt1にて検出し、次いで図4(b)に示すタイミングt2にてセンサSBによって基板3Aの先端部が検出される。そして基板3Bの後端部がセンサSAを通過してセンサSAによる検出がOFFとなった後、図4(c)に示すように、基板3Bの後端部がセンサSBを通過するタイミングt4までの間、センサSBによる基板検出の状態が継続する。そしてこの後基板3A,3Bはともに搬入コンベア2Aによって搬送され(矢印c)、図4(d)に示すように、基板3Aの先端部がセンサSDによって検出されることにより、搬入コンベア2Aから実装コンベア2Bへの乗り移りが可能な状態となる。
上述過程において求められたタイミングt2〜タイミングt4の間の時間が、基板長さ演算用のセンサSBが基板を連続して検出する検出継続時間Tであり、この検出継続時間Tに搬入コンベア2Aの搬送速度を乗ずることにより、基板長さが近似的に演算される。そしてこの演算結果に基づき、搬入コンベア2Aにおいて基板3Aの端部と後続する他の基板3Bの端部とが当接して連結状態となる基板連結の有無を検出する(基板連結検出工程)。ここに示す例では、検出継続時間Tは基板3A、3Bの合計の長さL*に対応しており、長さL*を基板3の正規基板長さLと比較することにより、基板3Aと基板3Bが連結状態であることが検出される。
そして基板連結が検出されたならば、連結解消処理部30dが搬入コンベア2A、実装コンベア2Bを制御することにより、基板3Aのみを実装コンベア2Bに搬入するとともに、基板3Bを搬入コンベア2A上で待機させることにより基板連結を解消する(連結解消工程)。すなわち連結解消工程においては、図5(a)に示すように、基板長さLの基板3Aを搬入コンベア2Aから実装コンベア2Bへ乗り移らせるのに必要な乗り移り移動距離dだけ搬入コンベア2Aを駆動して、当該基板3Aを実装コンベア2Bに乗り移らせる(矢印d)。これにより、基板3Aは実装コンベア2Bのコンベア22の駆動力によって搬送可能な状態となる。
次いで図5(b)に示すように、実装コンベア2Bの駆動を継続して基板3Aを実装作業位置に搬送する(矢印e)とともに、搬入コンベア2Aの駆動を停止する。これにより、後続する他の基板3Bは搬入コンベア2A上に停留する。この後、図5(c)に示すように、実装コンベア2Bにおいて基板3Aを搬送して先端部がセンサSGによって検出された位置で実装コンベア2Bの駆動を停止させて、基板3Aを基板下受け部27に対して位置合わせする。これとともに搬入コンベア2Aにおいては、基板3Bの先端部をセンサSDが検出した位置で搬入コンベア2Aの駆動を停止させて(矢印f)、基板3Bを搬入コンベア2Aにて待機させる。そして実装作業位置にて実装作業が完了したならば、実装コンベア2Bを駆動して作業終了済みの基板3Aを下流側へ搬出(矢印g)するとともに、搬入コンベア2Aを駆動して待機中の基板3Bを実装コンベア2Bに乗り移らせる(矢印h)。
上記説明したように、本実施の形態に示す電子部品実装装置における基板搬送方法では、搬入コンベア2Aにおいて基板長さ演算用の基板検出センサであるセンサSBが搬入コンベア2Aの駆動中に基板3を連続して検出する検出継続時間と当該搬入コンベア2Aの搬送速度から基板長さを近似的に演算し、演算された基板長さを既知の基板長さと比較することにより先行・後続の基板3の端部が当接した連結状態となる基板連結を検出し、さらに基板連結が検出されたならば、先行する基板3を搬入コンベア2Aから実装コンベア2Bへ乗り移らせるのに必要な乗り移り移動距離dだけ搬入コンベア2Aを駆動して当該基板3を実装コンベア2Bに乗り移らせ、次いで搬入コンベア2Aの駆動を停止することにより後続の基板3を搬入コンベア2A上に停留させるようにしている。これにより、基板連結状態を実装作業前に検出するとともに、作業者の手作業による処置を必要とすることなく、基板連結状態の是正・解消を自動的に行うことができる。
本発明の電子部品実装装置および電子部品実装装置における基板搬送方法は、基板連結状態を実装作業前に検出するとともに、基板連結状態の是正・解消を自動的に行うことができるという効果を有し、電子部品を部品供給部から取り出して基板に実装する電子部品実装分野に有用である。
1 電子部品実装装置
2 基板搬送機構
2A 搬入コンベア
2B 実装コンベア
3,3A,3B 基板
4 部品供給部
8 実装ヘッド
21A、21B 搬送レール
22 コンベア
SA,SB,SC,SD,SE,SF,SG,SH センサ

Claims (2)

  1. 電子部品を部品供給部から取り出して基板に実装する電子部品実装装置であって、
    前記電子部品を実装ヘッドによって保持して前記基板に移送搭載する部品実装機構と、
    前記基板を前記部品実装機構による実装作業位置に搬送する実装コンベアと、
    前記実装コンベアの上流側に隣接して配設され上流側装置から受け取った前記基板を搬送して前記実装コンベアに搬入するとともに搬入待ちの基板を待機させる搬入コンベアと、
    前記搬入コンベアにおいて一の前記基板の端部と後続する他の基板の端部とが当接して連結状態となる基板連結を検出する基板連結検出手段と、
    前記基板連結が検出されたならば、前記一の基板のみを実装コンベアに搬入するとともに前記他の基板を搬入コンベア上で待機させることにより前記基板連結を解消する連結解消手段とを備え、
    前記基板連結検出手段は、前記搬入コンベアにおいて当該搬入コンベアの起動後に搬送速度が増加する加速域を外れた位置に配置されて基板を検出する基板検出センサと、搬入コンベアの駆動中に前記基板検出センサが基板を連続して検出する検出継続時間と当該搬入コンベアの搬送速度から基板長さを近似的に演算する基板長さ演算部と、演算された基板長さを前記一の基板の既知の基板長さと比較することにより基板連結の有無を検出する基板連結検出処理部とを有し、
    前記連結解消手段は、前記一の基板を搬入コンベアから実装コンベアへ乗り移らせるのに必要な乗り移り移動距離だけ搬入コンベアを駆動して当該基板を実装コンベアに乗り移らせ、次いで搬入コンベアの駆動を停止することにより後続する他の基板を搬入コンベア上に停留させることを特徴とする電子部品実装装置。
  2. 電子部品を部品供給部から取り出して基板に実装し、前記電子部品を実装ヘッドによって保持して前記基板に移送搭載する部品実装機構と、前記基板を前記部品実装機構による実装作業位置に搬送する実装コンベアと、前記実装コンベアの上流側に隣接して配設され上流側装置から受け取った前記基板を搬送して前記実装コンベアに搬入するとともに搬入待ちの基板を待機させる搬入コンベアを備えた電子部品実装装置において、前記基板を前記搬入コンベアから実装コンベアに搬入する基板搬送方法であって、
    前記搬入コンベアにおいて一の前記基板の端部と後続する他の基板の端部とが当接して連結状態となる基板連結を検出する基板連結検出工程と、
    前記基板連結が検出されたならば、前記一の基板のみを実装コンベアに搬入するとともに前記他の基板を搬入コンベア上で待機させることにより前記基板連結を解消する連結解消工程とを含み、
    前記基板連結検出工程において、前記搬入コンベアにおいて当該搬入コンベアの起動後に搬送速度が増加する加速域を外れた位置に配置されて基板を検出する基板検出センサが搬入コンベアの駆動中に基板を連続して検出する検出継続時間と当該搬入コンベアの搬送速度から基板長さを近似的に演算し、演算された基板長さを前記一の基板の既知の基板長さと比較することにより基板連結の有無を検出し、
    前記連結解消工程において、前記一の基板を搬入コンベアから実装コンベアへ乗り移らせるのに必要な乗り移り移動距離だけ搬入コンベアを駆動して当該基板を実装コンベアに乗り移らせ、次いで搬入コンベアの駆動を停止することにより後続する他の基板を搬入コンベア上に停留させることを特徴とする電子部品実装装置における基板搬送方法。
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