JP5371583B2 - 空調機 - Google Patents
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Description
オフィスビルなどでは、居住者やコンピュータ類が実質的に室内の発熱物となるので、冬期でも昼間は冷房を行なう必要がある。冷たい外気を取入れて冷房を行なう外気冷房により、空調機などによって空気を冷却するためのエネルギーを節約できるので、外気冷房を利用することは省エネルギーという観点では極めて有効である。
図9に示したように、個別空調機と外気冷房機とを併用しようとすると、両者を従来通りに併設することになるので、工事などの導入時の手間が大きな負担になるという問題点があった。
また、本発明の空調機の1構成例において、前記外気流入口は、前記熱交換器とファンに対して、空気の流れの上流側に配設され、前記流路は、前記外気ダンパを通過した外気を、前記熱交換器とファンを通過させて前記流出口に導くことを特徴とするものである。
また、本発明の空調機の1構成例において、前記外気流入口は、前記熱交換器とファンに対して、空気の流れの下流側に配設され、前記流路は、前記外気ダンパを通過した外気を、前記熱交換器とファンを通過させることなく前記流出口に直接導くことを特徴とするものである。
また、本発明の空調機の1構成例において、前記外気流入口は、前記熱交換器に対して空気の流れの下流側に配設され、前記ファンに対して空気の流れの上流側に配設され、前記流路は、前記外気ダンパを通過した外気を、前記ファンを通過させて前記流出口に導くことを特徴とするものである。
セントラル空調のコンセプトは建物の空調の集中管理であるが、建物の中のあらゆる部屋が同一の条件にあるわけではないので、各部屋の条件に適合する空調状態を得るために、部屋毎に外気冷房用の個別ダンパが設置される。すなわち、セントラル空調であっても個別空調の概念と設備がある。そこで、その部屋毎の個別ダンパと個別空調機とをユニット化することで、個別ダンパと個別空調機とを単純に併設する場合よりも、工事を簡易化できることに着眼した。空調機が外気ダクトからの空気流入部(外気流入口)付近に外気ダンパを備え、従来の個別空調機の空気流出部(流出口)から外気を供給できるように構成すれば、空気流路の構成を簡素化できるので、工事が簡易になる。
外気冷房を実施するためには、専用の外気冷房機が設置される。外気冷房機は外気を建物に取り入れるためのファンを備えており、これにより外気を供給するための空気搬送動力を得ている。また、従来の個別空調機も空気搬送動力を得るためのファンを備えている。前記したように、外気冷房の利点は、空調機などによって空気を冷却するためのエネルギーを節約できることにある。したがって、外気冷房のみ(完全外気冷房)の状態では、従来の個別空調機のファンは停止して、外気冷房機のファンによって得られる空気搬送動力を活用すればよいことに着眼した。この場合、前記した空調ユニットの構成において、外気流入口から取り入れられる外気は、従来の個別空調機が本来備えるファン(完全外気冷房時に停止するファン)を通過しないように構成することで、外気冷房機のファンによって得られる空気搬送動力の損失を低減できることに想到した。
ユニット化することにより、個別空調と外気冷房が、室温センサと空気流出部分(流出口)を共有することになる。その場合、室温の測定点と室温調整機器(外気冷房では外気ダンパ、個別空調では熱交換器)との位置関係が、外気冷房の制御モードでも個別空調主体の制御モードでもほぼ同じになることに着眼した。このように室温の測定点と室温調整機器との位置関係が外気冷房の制御モードと個別空調主体の制御モードでほぼ同じになることにより、PID制御を実施するときの積分動作・微分動作のパラメータ値が、両制御モードでほぼ同じ値に設定できることになる。よって、積分動作・微分動作のパラメータ値を外気冷房の制御モードと個別空調主体の制御モードで共通化することで、PIDパラメータ調整の手間が低減できることに想到した。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の第1の実施の形態に係る空調システムの構成を示す図、図2は図1の空調システムで用いる空調機の構成を示す図である。本実施の形態は、上記発明の原理1に対応するものである。
本実施の形態の空調システムでは、部屋1毎に個別の空調機2が設置され、さらに各部屋で共用する外気冷房機3が設置される。図1において、4は部屋1から空調機2に空気(還気)を戻す還気ダクト、5は外気の取り入れ口、6は外気冷房機3から送り出される外気を空調機2へ供給する外気ダクト、7は空調機2によって冷却または加熱された空気(給気)を部屋1へ供給する給気ダクト、8は給気の吹出口、9は室温センサ、300は外気冷房機3のファンである。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。図3は本発明の第2の実施の形態に係る空調システムの構成を示す図、図4は図3の空調システムで用いる空調機の構成を示す図であり、図1、図2と同様の構成には同一の符号を付してある。本実施の形態は、上記発明の原理2に対応するものである。
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。図5は本発明の第3の実施の形態に係る空調機の構成を示す図であり、図1〜図4と同様の構成には同一の符号を付してある。本実施の形態は、上記発明の原理2に対応するものであり、図1に示した空調システムにおいて空調機2の代わりに空調機2bを用いるものである。
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。図6は本発明の第4の実施の形態に係る空調機の構成を示す図であり、図1〜図5と同様の構成には同一の符号を付してある。本実施の形態は、上記発明の原理2に対応するものであり、図1に示した空調システムにおいて空調機2の代わりに空調機2cを用いるものである。
次に、本発明の第5の実施の形態について説明する。図7は本発明の第5の実施の形態に係る空調機の制御部の構成を示すブロック図である。本実施の形態は、上記発明の原理3に対応するものであり、第1〜第4の実施の形態のいずれにも適用することができる。
Claims (5)
- 室温制御のために部屋毎に設置される個別空調用の空調機と各部屋で共用する外気冷房機とが併用される空調システムにおける前記個別空調用の空調機であって、
熱交換器と、
この熱交換器によって冷却または加熱される空気を送り出すファンと、
還気ダクトから還気を取り入れる空気流入口と、
外気ダクトから外気を取り入れる外気流入口と、
この外気流入口から取り入れる外気の量を調節する外気ダンパと、
前記ファンから送り出される空気を排出する流出口と、
前記空気流入口から取り入れた還気を、前記熱交換器とファンを通過させて前記流出口に導き、前記外気流入口から取り入れた外気を、少なくとも前記外気ダンパを通過させて前記流出口に導く流路と、
主として熱交換器の冷却能力または加熱能力を増減させることにより室温制御を実行する個別空調主体の制御モードのときに、室温計測値と室温設定値に基づいて、前記熱交換器の能力を操作する操作量指示値を算出する第1のPID制御演算手段と、
主として外気冷房機の効果を増減させることにより室温制御を実行する外気冷房主体の制御モードのときに、室温計測値と室温設定値に基づいて、前記外気ダンパの開度を操作する操作量指示値を算出する第2のPID制御演算手段と、
前記第1のPID制御演算手段と第2のPID制御演算手段に共通に設定されるPIDパラメータである積分時間と微分時間を予め記憶する積分・微分時間共通記憶手段とを備えることを特徴とする空調機。 - 請求項1記載の空調機において、
前記外気流入口は、前記熱交換器とファンに対して、空気の流れの上流側に配設され、
前記流路は、前記外気ダンパを通過した外気を、前記熱交換器とファンを通過させて前記流出口に導くことを特徴とする空調機。 - 請求項1記載の空調機において、
前記外気流入口は、前記熱交換器とファンに対して、空気の流れの下流側に配設され、
前記流路は、前記外気ダンパを通過した外気を、前記熱交換器とファンを通過させることなく前記流出口に直接導くことを特徴とする空調機。 - 請求項1記載の空調機において、
前記外気流入口は、前記熱交換器とファンに対して、空気の流れの上流側に配設され、
前記流路は、前記外気ダンパを通過した外気を、前記熱交換器とファンを通過させて前記流出口に導く第1の外気用流路と、前記外気ダンパを通過した外気を、前記熱交換器とファンを通過させることなく前記流出口に直接導く第2の外気用流路とを含み、
さらに、外気用流路を前記第1の外気用流路と第2の外気用流路のどちらかに切換可能な流路切換手段を備え、
完全外気冷房のときは、前記第2の外気用流路が使用されるように制御されることを特徴とする空調機。 - 請求項1記載の空調機において、
前記外気流入口は、前記熱交換器に対して空気の流れの下流側に配設され、前記ファンに対して空気の流れの上流側に配設され、
前記流路は、前記外気ダンパを通過した外気を、前記ファンを通過させて前記流出口に導くことを特徴とする空調機。
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