JP5367647B2 - 光コネクタ組立用工具及び光コネクタの組立方法 - Google Patents
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Description
図9に示す光コネクタ200は、接続しようとする光ファイバ(図示略、以下、接続光ファイバ)を内蔵光ファイバ202に突き当てて接続するための光ファイバ接続部210と、光ファイバ接続部210を収容するフレーム211と、フレーム211に対して光ファイバ接続部210を固定するストップリング212と、光ファイバ接続部210とストップリング212の間に介在し光ファイバ接続部210を接続方向に付勢するコイルばね213を備えて構成される。フレーム211とストップリング212でいわゆるハウジングが構成され、フレーム211の先端部が接続先(例えば光コネクタ)とのインターフェースとなる。
このように、光コネクタ200は、簡単に短時間で組み立てることができるため、現場組立型の光コネクタとして好適である。
特に、特許文献3では、クサビ付きのコネクタ保持部に光コネクタを載置し、光コネクタに挿入した接続光ファイバをコネクタ保持部に連設されている挿入作業板部で押え、コネクタ保持部を湾曲させて光コネクタからクサビを抜去するようにしている。
前記ベース部材に当接して、前記ベース部材との間で前記第1光ファイバ及び前記第2光ファイバを狭持するファイバ押え部材と、
前記ファイバ押え部材を前記ベース部材に対して付勢するクランプ部材を備えて構成される第1光コネクタに、前記第2光ファイバを装着する際に用いられる光コネクタ組立用工具であって、
前記ベース部材と前記ファイバ押え部材との間に挿嵌されることにより両者を離間させるクサビを有し、このクサビを挿嵌させた状態で前記第1光コネクタを保持する第1コネクタ保持部と、
前記第1コネクタ保持部に連設され、前記第2光ファイバを前記第1光コネクタのファイバ挿入口に案内するファイバ案内部と、
前記第1コネクタ保持部と前記ファイバ案内部の間に設けられ、前記第1光コネクタの前記ファイバ挿入口が形成されている端面を支持することにより、前記クサビを前記第1光コネクタから抜去するときに前記第1光コネクタを一方向に回動させる回動支軸を備え、
前記第2光ファイバが前記第1光ファイバに突き当てられ、前記ファイバ案内部において撓む方向と、前記第1光コネクタの回動方向が反対であることを特徴とする。
前記ベース部材に当接して、前記ベース部材との間で前記第1光ファイバ及び前記第2光ファイバを狭持するファイバ押え部材と、
前記ファイバ押え部材を前記ベース部材に対して付勢するクランプ部材を備えて構成される第1光コネクタに、前記第2光ファイバを装着する際に用いられる光コネクタ組立用工具であって、
前記ベース部材と前記ファイバ押え部材との間に挿嵌されることにより両者を離間させるクサビを有し、このクサビを挿嵌させた状態で前記第1光コネクタを保持する第1コネクタ保持部と、
前記第1コネクタ保持部に連設され、前記第2光ファイバを前記第1光コネクタのファイバ挿入口に案内するファイバ案内部と、
前記第1コネクタ保持部と前記ファイバ案内部の間に設けられ、前記第1光コネクタの前記ファイバ挿入口が形成されている端面を支持することにより、前記クサビを前記第1光コネクタから抜去するときに前記第1光コネクタを一方向に回動させる回動支軸を備え、
前記第1コネクタ保持部が、前記第1光コネクタの回動量を規制する回動規制部を有することを特徴とする。
前記第1コネクタ保持部に前記第1光コネクタを載置して、前記ベース部材と前記ファイバ押え部材との間に前記クサビを挿嵌させて両者を離間させ、
前記第1光コネクタの前記ファイバ挿入口から前記第2光ファイバを挿入して、前記第1光ファイバに突き当て、
前記第2光ファイバをさらに押圧して前記ファイバ案内部において所定量の撓みを生じさせ、
前記回動支軸を中心に前記第1光コネクタを、前記第2光ファイバが前記ファイバ案内部において撓む方向と反対方向に、回動させることにより、この第1光コネクタから前記クサビを抜去し、前記第1光コネクタに前記第2光ファイバを装着することを特徴とする光コネクタの組立方法である。
[第1実施形態]
図1は、実施形態の光コネクタ組立用工具を利用して光ファイバを接続可能な接続スリーブの構成を示す図である。図1(a)は接続スリーブの外観斜視図であり、図1(b)は長手方向に直角な断面図である。
図1に示すように、接続スリーブ100は、ベース部材101、ファイバ押え部材102及びクランプ部材103を備えて構成され、接続しようとする光ファイバ(以下、第2光ファイバ)F2を、他方の光ファイバ(以下、第1光ファイバ)F1に突き当てて接続する。
第1光ファイバF1、第2光ファイバF2は、例えば、外径125μmの裸光ファイバに、62.5μm厚の被覆(例えばUV樹脂被覆)を施して、被覆外径250μmとした光ファイバ心線である。第1光ファイバF1、第2光ファイバF2は、先端の被覆を所定長だけ除去して裸光ファイバを露出させた状態で、接続スリーブ100に装着される。なお、第1光ファイバF1は、工場出荷時に予め接続スリーブ100に接着若しくはクランプ部材103により固定される。
なお、ファイバ固定溝101aは、断面U字状又は断面台形状でもよく、第1光ファイバF1及び第2光ファイバF2をファイバ押え部材102との間で狭持して固定できる形状であれば特に制限されない。このファイバ固定溝101aに、第1光ファイバF1と第2光ファイバF2が突き合わせた状態で保持される。
ベース部材101とファイバ押え部材102には対応する位置に切欠が形成されており、ファイバ押え部材102をベース部材101に載置したときに、クサビWを挿嵌するためのスリット104が形成されるようになっている。
なお、図1では、第2光ファイバF2を装着する部分(図1では3箇所)にだけスリット104が形成されているが、実際には、第1光ファイバF1が装着されている部分にもスリットが形成されている。この第1光ファイバF1が装着されている部分に形成されるスリットは、工場で第1光ファイバF1を装着するときにだけ使用される。
具体的には、ベース部材101に、ファイバ押え部材102及びクランプ部材103を取り付けた後、クランプ部材103の開口を介してスリット104にクサビWを挿嵌することによりベース部材101とファイバ押え部材102の接合面をわずかに離間させ、先端部の被覆を除去した第2光ファイバF2をファイバ固定溝101aに沿って挿入する。そして、第2光ファイバF2の先端を第1光ファイバF1の後端に突き当て、この状態でクサビWを抜去することにより、第1光ファイバF1と第2光ファイバF2を、ベース部材101とファイバ押え部材102とで狭持し固定する。
図2、3に示すように、第1実施形態に係る光コネクタ組立用工具10は、接続スリーブ100を保持するコネクタ保持部10Aと、接続スリーブ100のファイバ挿入口105に第2光ファイバF2を案内するファイバ案内部10Bを備えている。
そして、段部15を回動支軸として接続スリーブ100を上方に回動させる。具体的には、接続スリーブ100の先端を指で把持して上方に引き上げることにより、接続スリーブ100を回動させる。接続スリーブ100の回動に伴い、接続スリーブ100からクサビ12が抜去される。このとき、基板11は、自身の剛性により接続スリーブ100の回動に追随して変形しないので、接続スリーブ100からクサビ12が容易に抜去される。
第2光ファイバF2は、ベース部材101とファイバ押え部材102によって狭持、固定され、接続スリーブ100に装着される。
また、コネクタ保持部10Aとファイバ案内部10Bの間に設けられ、接続スリーブ100のファイバ挿入口105が形成されている端面を支持することにより、クサビ12を接続スリーブ100から抜去するときに接続スリーブ100を一方向に回動させる段部(回動支軸)15を備えている。
図4は第2実施形態に係る光コネクタ組立用工具を示す斜視図、図5は光コネクタ組立用工具を用いて接続スリーブに第2光ファイバを装着するときの側面図、図6は光コネクタ組立用工具から接続スリーブを取り外すときの側面図である。図4〜6において、第1実施形態の光コネクタ組立用工具10の構成要素と同一又は対応する構成要素には20番台で置き換えた符号を付している。
図4〜6に示すように、第2実施形態に係る光コネクタ組立用工具20は、接続スリーブ100を保持するコネクタ保持部20Aと、接続スリーブ100のファイバ挿入口105に第2光ファイバF2を案内するファイバ案内部20Bを備えている。
ファイバ案内部20Bのガイド片28には、接続スリーブ100に装着するときに第2光ファイバF2が載置され、第2光ファイバF2が第1光ファイバF1に突き当てられた後さらに押圧されると、このガイド片28に沿って第2光ファイバF2に撓みが形成される。
また、コネクタ保持部20Aとファイバ案内部20Bの間に設けられた段部25は、接続スリーブ100の後端面を支持することにより、クサビ22を抜去するときに接続スリーブ100を一方向に回動させる回動支軸となる。
なお、コネクタ保持部20Aの構造は、第1実施形態のコネクタ保持部10Aとほぼ同様であるので説明を省略する。
そして、段部25を回動支軸として接続スリーブ100を上方に回動させる。第2光ファイバF2の撓み方向とは反対側に接続スリーブ100を回動させることになる。具体的には、前部把持壁23の上面と、接続スリーブ100の下面を指で支持し、がま口を開く要領で押すことにより、接続スリーブ100を回動させる。接続スリーブ100の回動に伴い、接続スリーブ100からクサビ22が抜去され、接続スリーブ100に第2光ファイバF2が固定される。
また、コネクタ保持部20Aとファイバ案内部20Bの間に設けられ、接続スリーブ100のファイバ挿入口105が形成されている端面を支持することにより、クサビ22を接続スリーブ100から抜去するときに接続スリーブ100を一方向に回動させる段部(回動支軸)25を備えている。
図7は、第3実施形態に係る光コネクタ組立用工具を示す図である。
図7に示すように、第3実施形態に係る光コネクタ組立用工具30は、クロージャ等の光接続箱に収納される保護トレイ31の周縁に、固定部材35により第2実施形態の光コネクタ組立用工具20を取り付けた構成を有している。なお、保護トレイ31の周縁に、第2実施形態の光コネクタ組立用工具20に代えて、第1実施形態の光コネクタ組立用工具10を取り付けるようにしてもよい。
そこで、第3実施形態の光コネクタ組立用工具30では、第1光ファイバF1の他端に装着された第2光コネクタ200を保持するコネクタ保持部(以下、第2光コネクタ保持部)32を設けている。これにより、接続スリーブ100に第2光ファイバF2を装着する際に、第2光コネクタ200は固定されるので、作業性が安定する。
さらには、光コネクタ組立用工具30を、図8に示すように、クロージャ等の光接続箱40内に複数収納しておくことで、この光接続箱40における光ファイバの接続作業が格段に簡易化される。
例えば、上記実施形態では、メカニカルスプライス型の光コネクタの一例である接続スリーブに光ファイバを装着する場合について説明したが、本発明は図9に示すSCコネクタに光ファイバを装着する際に適用することができる。
10A コネクタ保持部
10B ファイバ案内部
11 基板
12 クサビ
13 前部把持壁
14 後部把持壁
15 段部(回動支軸)
16 基板
100 接続スリーブ(光コネクタ)
F1 第1光ファイバ
F2 第2光ファイバ
Claims (9)
- 予め装着された第1光ファイバの一端と、接続しようとする第2光ファイバの一端を突き合わせた状態で保持するファイバ固定溝が形成されたベース部材と、
前記ベース部材に当接して、前記ベース部材との間で前記第1光ファイバ及び前記第2光ファイバを狭持するファイバ押え部材と、
前記ファイバ押え部材を前記ベース部材に対して付勢するクランプ部材を備えて構成される第1光コネクタに、前記第2光ファイバを装着する際に用いられる光コネクタ組立用工具であって、
前記ベース部材と前記ファイバ押え部材との間に挿嵌されることにより両者を離間させるクサビを有し、このクサビを挿嵌させた状態で前記第1光コネクタを保持する第1コネクタ保持部と、
前記第1コネクタ保持部に連設され、前記第2光ファイバを前記第1光コネクタのファイバ挿入口に案内するファイバ案内部と、
前記第1コネクタ保持部と前記ファイバ案内部の間に設けられ、前記第1光コネクタの前記ファイバ挿入口が形成されている端面を支持することにより、前記クサビを前記第1光コネクタから抜去するときに前記第1光コネクタを一方向に回動させる回動支軸を備え、
前記第2光ファイバが前記第1光ファイバに突き当てられ、前記ファイバ案内部において撓む方向と、前記第1光コネクタの回動方向が反対であることを特徴とする光コネクタ組立用工具。 - 予め装着された第1光ファイバの一端と、接続しようとする第2光ファイバの一端を突き合わせた状態で保持するファイバ固定溝が形成されたベース部材と、
前記ベース部材に当接して、前記ベース部材との間で前記第1光ファイバ及び前記第2光ファイバを狭持するファイバ押え部材と、
前記ファイバ押え部材を前記ベース部材に対して付勢するクランプ部材を備えて構成される第1光コネクタに、前記第2光ファイバを装着する際に用いられる光コネクタ組立用工具であって、
前記ベース部材と前記ファイバ押え部材との間に挿嵌されることにより両者を離間させるクサビを有し、このクサビを挿嵌させた状態で前記第1光コネクタを保持する第1コネクタ保持部と、
前記第1コネクタ保持部に連設され、前記第2光ファイバを前記第1光コネクタのファイバ挿入口に案内するファイバ案内部と、
前記第1コネクタ保持部と前記ファイバ案内部の間に設けられ、前記第1光コネクタの前記ファイバ挿入口が形成されている端面を支持することにより、前記クサビを前記第1光コネクタから抜去するときに前記第1光コネクタを一方向に回動させる回動支軸を備え、
前記第1コネクタ保持部が、前記第1光コネクタの回動量を規制する回動規制部を有することを特徴とすることを特徴とする光コネクタ組立用工具。 - 前記第1コネクタ保持部が、前記第1光コネクタの回動量を規制する回動規制部を有することを特徴とする請求項1に記載の光コネクタ組立用工具。
- 前記第1光ファイバの他端に接続された第2光コネクタを保持する第2コネクタ保持部を備えることを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の光コネクタ組立用工具。
- 前記第2コネクタ保持部が、前記第2光コネクタの先端を保護するキャップ部を有することを特徴とする請求項4に記載の光コネクタ組立用工具。
- 前記第1光ファイバを所定の形状で収容して保護する保護トレイを備え、この保護トレイ上に前記第2コネクタ保持部が設けられていることを特徴とする請求項4又は5に記載の光コネクタ組立用工具。
- 前記保護トレイが、光接続箱に設置可能な構造を有していることを特徴とする請求項6に記載の光コネクタ組立用工具。
- 請求項1に記載の光コネクタ組立用工具を用い、
前記第1コネクタ保持部に前記第1光コネクタを載置して、前記ベース部材と前記ファイバ押え部材との間に前記クサビを挿嵌させて両者を離間させ、
前記第1光コネクタの前記ファイバ挿入口から前記第2光ファイバを挿入して、前記第1光ファイバに突き当て、
前記第2光ファイバをさらに押圧して前記ファイバ案内部において所定量の撓みを生じさせ、
前記回動支軸を中心に前記第1光コネクタを、前記第2光ファイバが前記ファイバ案内部において撓む方向と反対方向に、回動させることにより、この第1光コネクタから前記クサビを抜去し、前記第1光コネクタに前記第2光ファイバを装着することを特徴とする光コネクタの組立方法。 - 前記第1光コネクタの回動量を3°以上10°以下とすることを特徴とする請求項8に記載の光コネクタの組立方法。
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