JP4155153B2 - 光ファイバ接続部材および光ファイバ接続方法 - Google Patents

光ファイバ接続部材および光ファイバ接続方法 Download PDF

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Description

本発明は、光ファイバケーブルを直接固定することが可能な光ファイバ接続部材および光ファイバ接続方法に関する。
従来から、光ファイバの接続技術としては、融着による接続、コネクタによる接続およびメカニカルスプライスによる接続の3つの技術が存在している。これらの中では、光ファイバを接続する際の現場施工を考慮すると、商用電源が必要なく、簡易な工具を用いて組み立て可能なメカニカルスプライスの需要が増加しつつある。
メカニカルスプライスによる光ファイバ接続器としては、ベースおよび蓋体の当接面に光ファイバ同士を突き合わせ接続可能にする調心機構を設け、そのベースおよび蓋体をC型バネ体で圧接するようにした光ファイバ接続器があった(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
特開平9−61655号公報 特開平9−96733号公報
上述した従来の技術のように、光ファイバの0.25mm径の心線や、0.9mm径の素線をメカニカル(機械的)に固定する光ファイバ接続器としては、種々のものが存在していた。
しかし、この種のメカニカルスプライスによる光ファイバ接続部材は、光ファイバケーブルを直接固定することができなかった。そのため、従来の光ファイバ接続部材により、光ファイバケーブルを接続するときは、テンションメンバを除去した後に光ファイバケーブルから光ファイバ心線や光ファイバ素線をある程度の長さ引き出して、端部を研摩等した上で、接続処理を行わねばならなかった。さらに、その接続後、別部品(光ファイバ収納用のトレー等)内に光ファイバ心線や光ファイバ素線等の余長を巻き取って収納し、光ファイバケーブルを固定しなければならなかった。
このようなことから、従来のメカニカルスプライスによる光ファイバ接続部材を用いると、光ファイバの接続作業が手間どるばかりでなく、熟練した技術(スキル)、さらには各部品の配置スペースも必要とされ、FTTH(Fiber to the home)を実現するための、各家庭まで光ファイバを敷設する作業に影響が及んでいた。
そこで、本発明は上記課題を解決するためになされたもので、光ファイバケーブルを直接固定でき、光ファイバを簡易な作業で接続可能な光ファイバ接続部材および光ファイバ接続方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、光ファイバを挿通するキャピラリと、そのキャピラリの全体を被覆した筒状のハウジングとを有する光ファイバ接続部材であって、キャピラリは、光ファイバよりも若干大きい径を有する光ファイバ孔と、その光ファイバ孔の両側にそれぞれ設けられ、光ファイバの周囲にある光ファイバ被覆部よりも若干大きい径を有する光ファイバ被覆孔とを有し、ハウジングは、キャピラリよりも外側の両側に、光ファイバケーブルの外被を固定するケーブル固定部を有し、そのケーブル固定部は、拡開可能なチャック構造の固定部材を有し、その固定部材がスライド可能な環状部材またはねじ部材により、光ファイバケーブルの外被を締め付け把持可能な光ファイバ接続部材を特徴とする。
この光ファイバ接続部材は、両側から光ファイバ孔と、光ファイバ被覆孔にそれぞれ光ファイバおよび光ファイバ被覆部を挿入して光ファイバが突き当たるようにし、その状態のまま、光ファイバケーブルの外被をケーブル固定部で固定することができる。また、ケーブル固定部では、各固定部材の間に光ファイバケーブルを挟み込み、その固定部材を環状部材またはねじ部材により締め付けて光ファイバケーブルの外被を固定することができる。
上記光ファイバ接続部材は、光ファイバ被覆孔とケーブル固定部との間に、光ファイバ被覆部をたわませるための空隙部が形成されていることが好ましい。
この空隙部を設けることにより、光ファイバ被覆部をたわませて付勢し、光ファイバに押し込もうとする力を付与することができる。
また、キャピラリは、光ファイバ孔が光ファイバ用テーパ部を介して各光ファイバ被覆孔と接続され、かつ各光ファイバ被覆孔の外側に設けられた光ファイバ被覆用テーパ部を有し、その各光ファイバ被覆用テーパ部が、半円形状に形成されているとよい。
こうすると、光ファイバ用テーパ部と光ファイバ被覆用テーパ部とにより、光ファイバを案内し、光ファイバの端面を損傷させることなく、挿入することができる。
上記いずれの光ファイバ接続部材でも、キャピラリおよびハウジングが透明材料で形成されていることが好ましい。
これにより、外部から内部における接続状態を確認することができる。
さらに、キャピラリがハウジングの外につながり、かつ屈折率整合剤が配置されているスリットを有し、ハウジングが、スリットに屈折率整合剤を注入可能な孔部を有することが好ましい。
こうすると、スリットが空気の抜け穴として作用するとともに、孔部からスリットに屈折率整合剤を注入することができる。
また、ケーブル固定部がハウジングにそってスライド可能な構成を有し、ケーブル固定部を内側にスライドさせて光ファイバ被覆部にたわみを発生可能にすることもできる。
こうすると、光ファイバ被覆部をたわませて付勢し、光ファイバに押し込もうとする力を付与することができる。
そして、本発明は、上記いずれかの光ファイバ接続部材を用いた光ファイバ接続方法であって、光ファイバ接続部材により接続しようとする光ファイバを有する第1および第2の光ファイバケーブルについて、それぞれの外被を除去し、光ファイバの周囲にある光ファイバ被覆部を除去してから所定の長さに切断し、第1および第2の光ファイバケーブルを光ファイバ接続部材に両側から挿入し、第1および第2の光ファイバケーブルにおける光ファイバが突き当たり、かつ光ファイバ被覆部がたわんだ状態で光ファイバ接続部材のケーブル固定部で第1および第2の光ファイバケーブルの外被を固定して、光ファイバを接続する光ファイバ接続方法を提供する。
この接続方法によれば、光ファイバ接続部材により、光ファイバを接続するとともに、光ファイバケーブルの外被を固定することができる。
上記光ファイバ接続方法は、光ファイバ同士が突き当たったところで、その接続状態を目視またはCCDにより確認する工程を有することが好ましい。
この工程を有することにより、光ファイバが確実に接続されているか否かを確認し、確実でなければ再度接続作業が必要であることを見つけ出すことができる。
本発明によれば、光ファイバ接続部材および光ファイバ接続方法において、光ファイバケーブルを直接固定するとともに、光ファイバを簡易な作業で接続することができる。
以下、図面を参照して本発明に係る光ファイバ接続部材および光ファイバ接続方法の実施の形態について、添付図面を用いて詳細に説明する。
(光ファイバ接続部材の実施の形態)
図1は本実施の形態に係る光ファイバ接続部材100を示す縦断面図、図2は光ファイバ接続部材100の片側のみ示す斜視図である。図1に示すように、光ファイバ接続部材100は、光ファイバを挿通するキャピラリ10を円筒状のハウジング20で被覆した構成を有している。
キャピラリ10は、ハウジング20内に納まる径を有する円筒状の部材であって、好ましくは透明な材料(例えば、ホウ酸ガラスや石英)からなり、ハウジング20の内側における軸方向中央に固定されている。このキャピラリ10は、軸方向にそって中央に光ファイバ孔11を有し、光ファイバ被覆孔12と、光ファイバ用テーパ部13、光ファイバ被覆用テーパ部14およびスリット15を有している。なお、本実施の形態では、キャピラリ10と、ハウジング20を円筒状の部材としているが、本発明に係る光ファイバ接続部材は、キャピラリと、ハウジングとが筒状であればよく、円筒状には限定されない。例えば、角筒状でもよい。
光ファイバ孔11は、光ファイバよりも若干大きい径を有する細い管状に形成され(光ファイバとのクリアランスは1μm程度)、接続しようとする光ファイバを精度良く位置合わせした上で、突き合わせするために設けられている。この光ファイバ孔11には、スリット15が接続され、スリット15が接続されている箇所に屈折率整合剤(シリコンオイル)16が配置されている。光ファイバ被覆孔12は光ファイバ孔11の両側にそれぞれ設けられ、光ファイバ被覆部よりも若干大きい径を有する管状に形成されている(光ファイバ被覆部とのクリアランスは1μm程度)。光ファイバ用テーパ部13は、光ファイバ孔11と、各光ファイバ被覆孔12との間に形成されている。この光ファイバ用テーパ部13は、各光ファイバ被覆孔12から光ファイバ孔11に向かって径が漸次狭まる漏斗状の傾斜面となっている。光ファイバ被覆用テーパ部14はキャピラリ10の外側端面10aうち、光ファイバ被覆孔12を挟む片側部分を傾斜させた半円形状の傾斜面となっている。
ハウジング20は、ハウジング本体21と、ハウジング本体21の両側に形成されたケーブル固定部22とを有し、キャピラリ10を保護するために設けられている。ハウジング本体21は、内側にキャピラリ10を収納可能な径を有し、軸方向中央にキャピラリ10が固定されている。このハウジング本体21は、キャピラリ10よりも、長さの長い円筒状に形成されていて、好ましくは、透明な材料(例えば、ポリカーボネート、ポリスルホン、ABS(acrylonitrile butadiene styrene)の透明材料)からなり、キャピラリ10のスリット15につながる孔部20aを有している。この孔部20aは、詳しくは後述するが、キャピラリ10に光ファイバを挿入するときの空気の抜け穴として作用し、屈折率整合剤の注入穴としても作用する。
また、ハウジング本体21は、図2に示すように各ケーブル固定部22に対応して形成された挿通孔20bを有している。各挿通孔20bは、後述する固定部材24の外形寸法よりも若干大きい大きさを有している。
そして、ハウジング20は、キャピラリ10の外側における各ケーブル固定部22との間に空隙部23が設けられるようになっている。各空隙部23は、詳しくは後述するが、光ファイバ被覆部をたわませるための場所を確保するために設けられている。
ケーブル固定部22はハウジング本体21の両側にそれぞれ配置されていて、ハウジング20の両側から挿入される光ファイバケーブルを把持して、固定し得るようになっている。各ケーブル固定部22は、概ね角柱状の固定部材24と係止部25とを有する固定具26がハウジング本体21の中心軸を挟んで互いに対向するように配置(対向配置)されたものである。
各固定部材24は、図2に示すように、挿通孔20bに沿って摺動自在に設けられている。固定部材24は、可撓性を有する材料からなり、図3に示すように、基部30と、鬼目部31と、アーム部32およびスリット33を有している。基部30はハウジング本体21に沿った湾曲面30aを有し、その湾曲面30aの反対側に、鬼目部31と、アーム部32およびスリット33が形成されている。鬼目部31は複数(図では4個)の帯状の突起31aを有している。各突起31aは長さ方向に並行に配置されていて、アーム部32側の側面が傾斜面とされ、反対側の側面がほぼ垂直の起立面となっている。アーム部32は、基部30につながる係止片32aの先端に、外側に突出する係止爪32bが形成されてなっている。スリット33は鬼目部31とアーム部32との間に設けられている。
係止部25は、ハウジング本体21の中心軸方向両側の、各固定部材24よりも外側において、互いに対向するように突設されている。各係止部25は、先端にハウジング本体21の内側に向かう突起25aを有している。
ケーブル固定部22は、図3に示した鬼目部31を有する固定部材24ではなく、別形状の固定部材を有していてもよい。たとえば、図4に示すように、鬼目部31の代わりに光ファイバケーブルの表面形状に対応した湾曲部41を有する固定部材42を有していてもよい。
なお、ケーブル固定部22がキャピラリ10側に光ファイバ被覆部を固定する被覆固定部を有するようにしてもよい。例えば、図示しないが、固定部材24のキャピラリ10側の部分を、光ファイバ被覆部を把持可能な形状に変更してもよい。
また、ハウジング20がケーブル固定部22と構造の異なるケーブル固定部55を有していてもよい。そのケーブル固定部55は図5に示すように、ハウジング本体の両側を変更して形成された拡開可能なチャック(コレットチャック)構造の固定部材53と、スライド可能な環状部材54とを有し、固定部材53と、環状部材54とにより、光ファイバケーブルを締め付け把持可能になっている。つまり、ケーブル固定部55は、環状部材54をスライドさせて固定部材53に被せることにより、開放角度を維持固定して、光ファイバケーブルを固定することができる。また、図示しないが、固定部材53に、ねじ部材により締め付けおよび開放可能な環状部材を装着し、その環状部材におけるねじ部材をねじ止めして光ファイバケーブルを固定するようにしてもよい。
そしてさらに、光ファイバ接続部材100は、ハウジング20と形状の異なるハウジング60を有していてもよい。このハウジング60は、両側にケーブル固定部70を有し、各ケーブル固定部70に対応して設けられ、後述する鬼目部73よりも適宜長い長さを有するガイド孔60aと、嵌合孔60bを有している。
ここで、図6はケーブル固定部70を有するハウジング60の右側部分を示す断面図、図7はケーブル固定部70を構成する固定部材71を示す斜視図である。このケーブル固定部70は、固定部材71に光ファイバケーブルを把持させた状態で、軸方向にスライド可能になっている。
固定部材71は、図7に示すように、環状部72、鬼目部73および突起付アーム74を有している。環状部72は、ハウジング60におけるハウジング本体61の外側表面に沿ってスライド自在に形成されている。環状部72は互いに対向する鬼目部73が内側に形成され、軸方向に延びる突起付アーム74が周端部に形成されている。突起付アーム74は、先端に突起74aが形成されている。
そして、図6に示すように、固定部材71は、ガイド孔60aに鬼目部73を嵌め込んだ状態でハウジング60に装着され、その状態のまま、ハウジング60に沿ってスライド自在になっている。また、固定部材71はガイド孔60aによる可動範囲内において、最も内側に移動させたときに、突起付アーム74の突起74aが嵌合孔60bに嵌り込み、ハウジング60における軸方向の位置を固定できるようになっている。したがって、固定部材71は、対向する鬼目部73の間に光ファイバケーブルを挟み込んだままの状態でハウジング60に沿って中心方向にスライドさせ、突起付アーム74の突起74aを嵌合孔60bに嵌め合わせて、位置を動かないように固定することができる。
(光ファイバの接続方法の実施の形態)
次に、光ファイバ接続部材100を用いた光ファイバの接続方法について、図8〜図10を参照して説明する。光ファイバ接続部材100は、光ファイバの接続に先立ち、各ケーブル固定部22において、固定部材24が係止部25と係合してなく、挿通孔20bに沿って摺動自在な状態にある。
そして、まず、光ファイバ接続部材100により接続しようとする光ファイバを有する光ファイバケーブル50,51について、それぞれの外被を一部除去して光ファイバ心線を取り出し、光ファイバ心線の被覆を除去してから所定の長さに切断し、光ファイバ50a,51aを露出させる。次に、光ファイバケーブル50,51をそれぞれ光ファイバ50a,51aが先になるようにして、光ファイバ接続部材100に両側から挿入する。
すると、各固定部材24が係止部25と係合してなく、挿通孔20bに沿って摺動自在な状態にあるから、光ファイバケーブル50,51が対向する固定部材24の間を通り、光ファイバ心線の被覆部(光ファイバ被覆部)がキャピラリ10に到達する。すると、キャピラリ10には、光ファイバ被覆孔12が形成されているので、それぞれの光ファイバ被覆部50b,51bがその内側に進入するが、光ファイバ被覆用テーパ部14が形成されていることから、光ファイバ50a,51a、光ファイバ被覆部50b,51bは光ファイバ被覆用テーパ部14に案内されながら奥へと進行する。また、光ファイバ被覆孔12と光ファイバ孔11との間に光ファイバ用テーパ部13が形成されているから、光ファイバ50a,51aが光ファイバ用テーパ部13に沿って(光ファイバ用テーパ部13に案内されながら)それぞれ奥へと進行する。このように、光ファイバ用テーパ部13と光ファイバ被覆用テーパ部14とにより、光ファイバ50a,51aが案内されるから、端面を損傷させることなく、光ファイバ50a,51aを挿入することができる。
また、キャピラリ10における光ファイバ孔11と光ファイバ被覆孔12とは、クリアランスが約1μ程度と小さいが、キャピラリ10がスリット15を有し、そのスリットが光ファイバ50a,51aおよび光ファイバ被覆部50b,51bを挿入する際に、空気の抜け穴として作用する。そのため、光ファイバ50a,51aおよび光ファイバ被覆部50b,51bの挿入が無理なくスムーズに行える。
そして、光ファイバ50a,51aは屈折率整合剤16の配置箇所において、それぞれの端面が突き当たる。このとき、光ファイバ被覆部50b、51bは光ファイバ用テーパ部13に接触すると、そこで行き止まりとなり、それよりも奥へは進行することができない。そのため、光ファイバ50a,51aが突き当たった後でさらに光ファイバ被覆部50b、51bを押し込もうとする力が作用しても、光ファイバ50a,51aが押し込まれすぎるようなことはなく、光ファイバ50a,51aを保護することができる。
また、光ファイバ50a,51aの当接後に光ファイバケーブル50,51を押し込むと、図8に示すように、光ファイバ被覆部50b,51bがキャピラリ10の外側における空隙部23において適宜湾曲する(たわむ)。空隙部23におけるこのたわみを発生させることにより、光ファイバ被覆部50b,51bが付勢され、光ファイバ50a,51aをキャピラリ10の内側に進行させる(押し込もうとする)力(押込み力)を発生させることができる。これにより、光ファイバ50a,51aの端面が当接する状態を確実なものにすることができる。
このとき、図10に示すように、光ファイバ被覆部50b,51bには、上述のたわみにより、R1,R2,R3で示す3箇所の連続する湾曲部が形成されるが、この3箇所の湾曲部R1,R2,R3は、曲率(半径)が7.5mm以上になるようにするのが好ましい。そのためには、空隙23の寸法か光ファイバケーブル50,51の押込量を適宜調節すればよい。各湾曲部R1,R2,R3における曲率(半径)が7.5mmを下回ると、光ファイバ被覆部50b,51bがたわみすぎてしまい、それが元で光ファイバ被覆部50b,51bが折れて破損する確率が許容される値よりも高くなるから好ましくない。
また、キャピラリ10には、光ファイバ被覆用テーパ部14が形成されているから光ファイバ被覆部50b,51bは、光ファイバ被覆用テーパ部14が形成されている方に向かって曲がりやすく、たわみやすくなっている。つまり、光ファイバ被覆用テーパ部14が光ファイバ被覆部50b,51bのたわみやすい方向を形成している。
一方、ハウジング20およびキャピラリ10が透明材料で形成されていると、内部の光ファイバ50a,51a、光ファイバ被覆部50b,51bおよび光ファイバケーブル50,51を外から目視により確認することができる。そのため、接続作業を行いながら、光ファイバ接続部材100の内部におけるこれらの接続状態を確認することができる。したがって、光ファイバ接続作業において、光ファイバの接続状態を確認する工程を設けることができる。そして、その確認の工程を設けると、例えば屈折率整合剤の不足状態が確認できたときに、孔部20aから屈折率整合剤を注入するといったことも可能である。
また、光ファイバ接続部材100の内部における接続状態を確認するときは、作業者が自らの肉眼により行えばよいが、図示しないCCD(Charge Coupled Device)を有する装置を用いて確認するようにしてもよい。こうすると、内部における接続状態の確認をより精度よく行うことができる。また、その確認は、光ファイバ50a,51aが屈折率整合剤16の配置場所において、突き当たったとき(当接したとき)に行えばよい。すると、仮にキャピラリ10内にゴミがあったり、光ファイバ50a,51aの端面欠けなどの関係で接続がうまくいかない状態を発見し、再接続作業が必要な状態を見つけ出すことができる。
次に、上述の押込み力を発生させた状態で、各ケーブル固定部22における4つの固定部材24をそれぞれ挿通孔20bに沿って押し込む。すると、固定部材24は可撓性を有するから、アーム部32の係止爪32bが係止部25の突起25aを乗り越えて内側に進入し、係止爪32bと突起25aとが係合する。この係止爪32bと突起25aとの係合により、固定部材24を内側に押し込んだまま動かないようにして、固定部材24の押込み状態を維持することができる。すると、固定部材24は、鬼目部31を有するので、図9に示すように、それぞれの鬼目部31が光ファイバケーブル50,51の外被に食い込む。これにより、光ファイバケーブル50,51が光ファイバ接続部材100に対し、抜差しできないように固定される。つまり、光ファイバ接続部材100では、光ファイバ50a,51aの当接状態を維持したまま、光ファイバケーブル50,51を抜差しできないように固定することができる。
以上のようにして、光ファイバ接続部材100では、接続しようとする光ファイバケーブル50,51について、光ファイバ50a,51aを露出させる作業の後、光ファイバ接続部材100への挿通作業と、光ファイバ固定部22における光ファイバケーブル50,51の固定作業を行うだけで、光ファイバ50a,51aを接続するとともに、光ファイバケーブル50,51固定することができる。光ファイバ接続部材100は、光ファイバ50a,51aを接続するだけでなく、光ファイバケーブル50,51を直接固定することができるから、光ファイバ接続部材100を用いると、光ファイバ心線や光ファイバ素線等の余長を別部品内に巻き取って収納し、光ファイバケーブルを別部品に固定する必要がなくなる。そのため、光ファイバ接続部材100を用いた上述の接続手順によれば、光ファイバの接続および光ファイバケーブルの固定作業が非常に簡略化されるし、手順が簡略化されるから、光ファイバを接続するのに特に熟練した技術も必要とされない。しかも、光ファイバ心線や光ファイバ素線等の余長を巻き取るための部品も必要とされないから、余計な場所を取らずに好適である。
一方、上述の接続作業中に、何らかの理由で光ファイバ50a,51aの接続に失敗したとする。そのときは、光ファイバケーブル50,51を光ファイバ接続部材100から取り外して再度接続を行えばよい。この場合、まず、光ファイバ接続部材100の両側から、所定の器具を用いて、各固定部材24のアーム部32を押し込む。すると、固定部材24が可撓性を有し、スリット33が形成されているので、アーム部32が押されてそのスリット33の分だけハウジング本体21の内側方向に曲がり、係止爪32bと突起25aとの係合を解除することができる。そうすると、固定部材24が光ファイバケーブル50,51に押されながら突出して摺動自在になるので、光ファイバケーブル50,51の固定状態が解除され、抜差し自在になる。これにより、光ファイバケーブル50,51を光ファイバ接続部材100から引き抜き、除去することができる。その上で、孔部20aから屈折率整合剤16をスリット15に注入し、その後は上述の要領で光ファイバ50a,51aの接続および光ファイバケーブル50,51の固定を行えばよい。
このように、光ファイバ接続部材100は光ファイバケーブル50,51を固定するための光ファイバ固定部22が光ファイバケーブル50,51の固定状態を解除可能であるから、光ファイバの接続に失敗したとしても、そのやり直しを容易に行うことができる。
また、光ファイバ接続部材100は、光ファイバの接続を行った後に、上述の手順で、光ファイバケーブルを取り外せば、別の光ファイバの接続に用いることも可能である。つまり、光ファイバ接続部材100は再利用が可能である。
一方、光ファイバ接続部材100がケーブル固定部70を有するときは、次のようにして、光ファイバ50a,51aを接続することができる。すなわち、この光ファイバ接続部材100は、固定部材71が互いに対向する鬼目部73の間に光ファイバケーブルを挟み込んだままスライドさせ、突起付アーム74の突起74aを嵌合孔60bに嵌め合わせて位置を動かないように固定することができる。したがって、この場合は、光ファイバケーブル50,51を両側から光ファイバ接続部材100の内部に挿入して、光ファイバ50a,50bが突き当たったときに、ケーブル固定部70で光ファイバケーブル50、51を固定し、その上で、各ケーブル固定部70,70(つまり、固定部材71)をスライドさせて、光ファイバ被覆部50b,51bをたわませ、光ファイバ50a,50bの接続状態を維持すればよい。
このように、光ファイバ接続部材100がケーブル固定部70を有するときは光ファイバケーブル50,51を挟み込んだ後にスライドさせることによって、光ファイバケーブルを押し込むことなく、上述した光ファイバ被覆部のたわみを発生させることができる。これにより、押込み力を発生させ光ファイバの当接を確実なものにすることができる。
本実施の形態に係る光ファイバ接続部材を示す縦断面図である。 光ファイバ接続部材を片側のみ示す斜視図である。 鬼目部を有する固定部材を示す斜視図である。 湾曲部を有する固定部材を示す斜視図である。 チャック構造の固定部材を有するケーブル固定部を示す斜視図である。 スライド可能なケーブル固定部を有するハウジングの右側部分を示す断面図である。 図6における固定部材を示す斜視図である。 光ファイバの接続方法における途中の手順を示す断面図である。 図8の後続の手順を示す断面図である。 図9の手順における片側を拡大して示す断面図である。
符号の説明
10…キャピラリ、11…光ファイバ孔
12…光ファイバ被覆孔
13…光ファイバ用テーパ部
14…光ファイバ被覆用テーパ部
15…スリット、16…屈折率整合剤
20,60…ハウジング
21,61…ハウジング本体
22,55,70…ケーブル固定部
23…空隙部、24,42,53,71…固定部材
25…係止部、31,73…鬼目部
41…湾曲部、50,51…光ファイバケーブル
50a,51a…光ファイバ
50b,51b…光ファイバ被覆部
54…環状部材、72…環状部
74…突起付アーム、100…光ファイバ接続部材

Claims (8)

  1. 光ファイバを挿通するキャピラリと、該キャピラリの全体を被覆した筒状のハウジングとを有する光ファイバ接続部材であって、
    前記キャピラリは、前記光ファイバよりも若干大きい径を有する光ファイバ孔と、
    該光ファイバ孔の両側にそれぞれ設けられ、前記光ファイバの周囲にある光ファイバ被覆部よりも若干大きい径を有する光ファイバ被覆孔とを有し、
    前記ハウジングは、前記キャピラリよりも外側の両側に、光ファイバケーブルの外被を固定するケーブル固定部を有し、
    該ケーブル固定部は、拡開可能なチャック構造の固定部材を有し、該固定部材がスライド可能な環状部材またはねじ部材により、前記光ファイバケーブルの外被を締め付け把持可能なことを特徴とする光ファイバ接続部材。
  2. 前記光ファイバ被覆孔と前記ケーブル固定部との間に、光ファイバ被覆部をたわませるための空隙部が形成されていることを特徴とする請求項1記載の光ファイバ接続部材。
  3. 前記キャピラリは、前記光ファイバ孔が光ファイバ用テーパ部を介して前記各光ファイバ被覆孔と接続され、かつ前記各光ファイバ被覆孔の外側に設けられた光ファイバ被覆用テーパ部を有し、
    該各光ファイバ被覆用テーパ部が、半円形状に形成されていることを特徴とする請求項1または2記載の光ファイバ接続部材。
  4. 前記キャピラリおよび前記ハウジングが透明材料で形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の光ファイバ接続部材。
  5. 前記キャピラリが前記ハウジングの外につながり、かつ屈折率整合剤が配置されているスリットを有し、前記ハウジングが、前記スリットに屈折率整合剤を注入可能な孔部を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載の光ファイバ接続部材。
  6. 前記ケーブル固定部が前記ハウジングにそってスライド可能な構成を有し、
    前記ケーブル固定部を内側にスライドさせて光ファイバ被覆部にたわみを発生可能なことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項記載の光ファイバ接続部材。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項記載の光ファイバ接続部材を用いた光ファイバ接続方法であって、
    前記光ファイバ接続部材により接続しようとする光ファイバを有する第1および第2の光ファイバケーブルについて、それぞれの外被を除去し、前記光ファイバの周囲にある光ファイバ被覆部を除去してから所定の長さに切断し、前記第1および第2の光ファイバケーブルを前記光ファイバ接続部材に両側から挿入し、前記第1および第2の光ファイバケーブルにおける光ファイバが突き当たり、かつ前記光ファイバ被覆部がたわんだ状態で前記光ファイバ接続部材のケーブル固定部で前記第1および第2の光ファイバケーブルの外被を固定して、前記光ファイバを接続することを特徴とする光ファイバ接続方法。
  8. 前記光ファイバ同士が突き当たったところで、その接続状態を目視またはCCDにより確認する工程を有することを特徴とする請求項7記載の光ファイバ接続方法。
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