JP5362126B2 - 蓄電デバイス用圧力調整装置、及び蓄電デバイス - Google Patents
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Description
この発明は、蓄電デバイスの内圧を調整する蓄電デバイス用圧力調整装置、及び蓄電デバイス用圧力調整装置を有する蓄電デバイスに関するものである。
従来、電解液が含浸されたキャパシタ本体と、キャパシタ本体を密封する容器とを有するキャパシタが知られている。このようなキャパシタでは、キャパシタ本体への充放電を繰り返してキャパシタ本体からガスが発生した場合、容器の内圧が次第に上昇し、容器が破損してしまうおそれがある。
従来、容器の内圧を調整するために、容器内への外気の進入を防止しながら容器内の圧力が所定の圧力を超えたときに容器内のガスを容器外へ放出するガス抜き弁と、ガス抜き弁を容器の内側から覆い、容器内のガスを透過しながら容器内の電解液の浸透を阻止する多孔膜であるガス透過フィルムとを有するキャパシタの圧力調整装置が提案されている(例えば特許文献1及び2参照)。
しかし、特許文献1及び2に示されているキャパシタの圧力調整装置では、例えばキャパシタが倒れたり外力で容器が変形したりして、ガス透過フィルムが電解液で覆われてしまうと、容器内のガスがガス透過フィルムを透過しなくなり、容器の内圧が異常に上昇してしまうおそれがある。
一方、ガス透過フィルムの表裏で一定の差圧が生じると、電解液がガス透過フィルムを浸透しやすくなる。従って、ガス透過フィルムが電解液で覆われてしまった場合には、容器内の電解液がガス透過フィルムを浸透し、ガス抜き弁からガスとともに電解液が容器外へ漏出してしまう。これにより、容器内の電解液の量が減少して寿命が短くなるだけでなく、電解液がガス抜き弁で結晶化することによりガス抜き弁の動作に不具合が生じるおそれもある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、動作の信頼性の向上を図ることができるとともに、蓄電デバイスの長寿命化を図ることができる蓄電デバイス用圧力調整装置、及び蓄電デバイスを得ることを目的とする。
この発明に係る蓄電デバイス用圧力調整装置は、電解液が含浸された蓄電デバイス本体と、蓄電デバイス本体を密封する容器とを有する蓄電デバイスに設けられ、容器の内圧を調整する蓄電デバイス用圧力調整装置であって、容器に設けられた通気口を覆った状態で容器内に設けられ、開口部が設けられているとともに、容器内の空間に開口部を介して連通された調整室が内部に設けられているケース、開口部を塞ぎ、容器内のガスを透過可能な多孔性のガス透過膜、調整室の内圧が所定値以下であるときに調整室内から容器外へのガスの排出を阻止し、調整室の内圧が所定値を超えたときに調整室内から通気口を通して容器外へガスを排出する逆止弁、及び調整室内の空間と容器内の空間とを連通し、ケースと蓄電デバイス本体とに接触する多孔性の電解液保持体を有し、ケースから延びて蓄電デバイス本体に達しており、調整室内に進入した電解液を蓄電デバイス本体へ導く電解液戻し部を備えている。
この発明に係る蓄電デバイス用圧力調整装置では、調整室がケース内に設けられ、調整室内の空間と容器内の空間とを互いに連通する電解液戻し部がケースから延びて蓄電デバイス本体に達しているので、電解液がガス透過膜を浸透した場合であっても、調整室内に電解液を溜めることにより、電解液が逆止弁に及ぶことを防止することができる。これにより、電解液が逆止弁で結晶化することを防止することができ、蓄電デバイス用圧力調整装置の動作の信頼性の向上を図ることができる。また、ガス透過膜を浸透して調整室内に進入した電解液を、電解液戻し部を通して容器内に戻すことができる。これにより、容器内の電解液の減少を抑制することができ、蓄電デバイスの長寿命化を図ることができる。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による蓄電デバイスを示す断面図である。図において、蓄電デバイス1は、充電及び放電が行われる蓄電デバイス本体2と、蓄電デバイス本体2を密封する容器3と、容器3に設けられ、容器3の内圧を調整する圧力調整装置(蓄電デバイス用圧力調整装置)4とを有している。
図1は、この発明の実施の形態1による蓄電デバイスを示す断面図である。図において、蓄電デバイス1は、充電及び放電が行われる蓄電デバイス本体2と、蓄電デバイス本体2を密封する容器3と、容器3に設けられ、容器3の内圧を調整する圧力調整装置(蓄電デバイス用圧力調整装置)4とを有している。
蓄電デバイス本体2は、容器3内の上部が空間となるように容器3内に配置されている。蓄電デバイス本体2には、蓄電デバイス本体2と外部機器との電気的接続を行うための金属製(アルミニウムや銅等)の正極集電端子5及び負極集電端子6が設けられている。正極集電端子5及び負極集電端子6は、容器3の上端部から容器3外に露出している。
また、蓄電デバイス本体2は、正極集電端子5が接続された正極電極7と、負極集電端子6が接続された負極電極8と、正極電極7及び負極電極8間に挟まれたセパレータ9とを有している。
正極電極7及び負極電極8のそれぞれは、複数の微細空孔が設けられた多孔性の電極とされている。正極電極7としては、例えばカーボンを含む電極や、Li及びCoを含む電極等が用いられている。負極電極8としては、例えばカーボンを含む電極等が用いられている。
セパレータ9は、複数の微細空孔が設けられた多孔性の膜とされている。セパレータ9としては、例えば紙やポリプロピレンシート等が用いられている。
蓄電デバイス本体2(即ち、正極電極7、負極電極8及びセパレータ9)には、電解液が含浸されている。電解液としては、例えばプロピレンカーボネート等を含む電解液が用いられている。蓄電デバイス本体2の充電及び放電は、正極電極7と負極電極8との間で電解液中のイオンや電子が移動することにより行われる。蓄電デバイス本体2の充電及び放電が行われると、例えばH2やCOやCO2等のガスが蓄電デバイス本体2から発生する。容器3の内圧は、蓄電デバイス本体2からのガスの発生により上昇する。
容器3は、液体及び気体の透過を阻止する密閉容器となっている。この例では、容器3は、アルミラミネートシートにより形成された変形可能な袋とされている。容器3の上部には、通気口10が設けられている。
圧力調整装置4は、容器3の内側から通気口10を覆った状態で容器3の内面に取り付けられている。また、圧力調整装置4は、容器3内の電解液が通気口10から容器3外へ漏出することを阻止しながら、容器3の内圧を調整する。
図2は、図1の圧力調整装置4を示す断面図である。図において、圧力調整装置4は、開口部11が設けられたケース12と、開口部11を塞ぎ、容器3内のガスを透過可能なガス透過膜13と、ケース12内に設けられ、容器3内への外気の進入を阻止する逆止弁14と、ケース12に接続され、ケース12内の空間と容器3内の空間とを連通する連通管(電解液戻し部)15とを有している。
ケース12は、通気口10を覆った状態で容器3の内面に溶着により固定されている。また、ケース12は、図1に示すように、蓄電デバイス本体2から離して配置されている。さらに、ケース12内には、仕切り板16により仕切られた調整室17及び逆止弁室18が設けられている。調整室17は、開口部11を介して容器3内の空間に連通されている。逆止弁室18は、通気口10を介して容器3外の空間に連通されている。仕切り板16には、調整室17と逆止弁室18とを連通する弁開閉口19が設けられている。
ガス透過膜13は、ケース12の外面に貼られた状態で開口部11を塞いでいる。また、ガス透過膜13は、複数の微細空孔が設けられた多孔性の膜(多孔膜)とされている。これにより、ガス透過膜13は、複数の微細空孔を通してガスを透過するようになっている。従って、蓄電デバイス本体2から発生したガスにより容器3の内圧が上昇すると、容器3内のガスがガス透過膜13を透過して調整室17内に進入し、調整室17の内圧が容器3の内圧に応じて上昇する。ガス透過膜13は、例えばポリプロピレン(PP)やポリエチレン(PE)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等により構成されている。
逆止弁14は、逆止弁室18内に設けられている。また、逆止弁14は、調整室17内への外気の進入を阻止している。さらに、逆止弁14は、調整室17の内圧が所定値以下であるときに調整室17内から容器3外へのガスの排出を阻止し、調整室17の内圧が所定値を超えたときに調整室17内から逆止弁室18及び通気口10を通して容器3外へガスを排出する。
逆止弁14は、弁開閉口19を開閉する弁本体20と、弁開閉口19を閉じる方向へ弁本体20を付勢する付勢ばね(付勢体)21とを有している。
付勢ばね21は、逆止弁室18の内面と弁本体20との間で縮められ、弾性反発力を発生している。付勢ばね21は、弾性反発力を弁本体20に与えることにより仕切り板16に向けて弁本体20を付勢している。
仕切り板16の逆止弁室18側の面には、弁開閉口19の周囲を囲む樹脂製のパッキン(O−リング)22が設けられている。弁本体20は、付勢ばね21の付勢力を受けながら、パッキン22を介して仕切り板16に押圧されることにより、弁開閉口19を閉じる。また、弁本体20は、付勢ばね21の付勢力に逆らって、パッキン22から離れる方向へ変位されることにより、弁開閉口19を開く。
調整室17の内圧が所定値以下であるときには、弁本体20が付勢ばね21の付勢力により仕切り板16に押圧されて弁開閉口19を閉じている。調整室17の内圧が所定値を超えると、調整室17の内圧が付勢ばね21の付勢力に打ち勝ち、付勢ばね21の付勢力に逆らって弁本体20が変位され、弁開閉口19が開く。調整室17内のガスは、弁開閉口19が開くことにより、通気口10を通して容器3外へ排出される。逆止弁14は、調整室17の内圧に応じて弁開閉口19の開閉動作を行うことにより、調整室17の内圧を調整する。
蓄電デバイス1では、例えば蓄電デバイス1が倒れたり容器3が変形したりすることにより、ガス透過膜13の表面が電解液で覆われる状態が生じることも想定される。ガス透過膜13の表面及び裏面のうち、表面が電解液で覆われている状態では、ガス透過膜13の表面が電解液で封じられるので、ガス透過膜13でのガスの透過が電解液により阻止される。また、ガス透過膜13の表面及び裏面のうち、表面が電解液で覆われている状態では、ガス透過膜13は、表面側と裏面側との差圧が所定の限界値以下であるときには電解液の浸透を阻止する(即ち、気液分離機能を発揮する)が、差圧が所定の限界値を超えると電解液の浸透を阻止しきれず、電解液の浸透を許容するようになる。電解液がガス透過膜13を浸透する圧力(即ち、所定の限界値)は、容器3が破断する圧力よりも低く設定されている。
ここで、図3は、図2のガス透過膜13の表面及び裏面のうち、表面のみを電解液で覆った状態から電解液を除去したときのガス透過膜13の表面側と裏面側との差圧の変化を示すグラフである。図3に示すように、ガス透過膜13の表面が電解液で覆われているときには、ガス透過膜13の表面側と裏面側との差圧が20kPaのまま維持されており、ガス透過膜13でのガスの透過が阻止されていることが分かる。また、電解液が時点Pで除去されると、ガス透過膜13の表面側と裏面側との差圧が急激に低下し、ガスがガス透過膜13を透過されることが分かる。このことから、ガス透過膜13の表面側と裏面側との差圧が20kPaであるときには、ガス透過膜13が気液分離機能を発揮することが分かる。
圧力調整装置4では、ガス透過膜13の表面が電解液で覆われている状態でガス透過膜13の表面側(容器3内)と裏面側(調整室17内)との差圧が所定の限界値を超えると、容器3内の電解液がガス透過膜13を浸透して調整室17内に進入することとなる。
連通管15は、図1に示すように、ケース12から延びて蓄電デバイス本体2に達している。ケース12の下部には、図2に示すように、ケース12の壁を貫通する接続口23が設けられている。連通管15の一端部は、接続口23の位置に合わせてケース12に接続されている。連通管15の他端部は、蓄電デバイス本体2の側面で負極電極8に接触している。また、連通管15の他端部は、容器3内に開放されている。これにより、調整室17内の空間と容器3内の空間とは、連通管15を介して互いに連通されている。調整室17内に進入した電解液は、連通管15を通して蓄電デバイス本体2へ導かれる。
連通管15の他端部は、図1に示すように、容器3の底面の近傍にまで達している。この例では、連通管15の他端部が、容器3の全体の高さ寸法(例えば100mm)の約1割の距離(例えば10mm)だけ、容器3の底面から離れている。
連通管15の材料としては、例えばポリプロピレン(PP)やポリエチレン(PE)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等が用いられている。特に、電解液の接触角が90度以下となる性質を持つ材料(即ち、親水性の高い材料(例えばポリプロピレン等))を連通管15の材料とすることが望ましい。親水性の高い材料が連通管15の材料に適用されることにより、毛細管現象が発生し、電解液が連通管15内を導かれやすくなる。
調整室17の容積は、容器3内の電解液の総量から、蓄電デバイス本体2に含浸可能な電解液を差し引いた余剰の電解液の量を収容可能な容積とされている。これにより、容器3内の余剰の電解液が連通管15を通して容器3内から調整室17内へ逆流しても、電解液が調整室17内から溢れることが防止される。
次に、動作について説明する。蓄電デバイス1では、蓄電デバイス本体2に対する充電及び放電が繰り返されると残存水分や不純物による副反応等が発生することにより、蓄電デバイス本体2からガスが発生し、容器3の内圧が次第に上昇する。調整室17の内圧も、容器3内のガスがガス透過膜13を透過することにより、容器3の内圧に応じて次第に上昇する。
調整室17の内圧が所定値を超えると、調整室17内のガスが、付勢ばね21の付勢力に逆らって弁本体20を押し上げ、弁開閉口19から通気口10を通して容器3外へ排出される。これにより、容器3の内圧及び調整室17の内圧が調整される。
例えば容器3の変形や蓄電デバイス1の転倒等により、ガス透過膜13の表面が容器3内の電解液で覆われると、ガス透過膜13の表面が電解液で封止されるので、ガスがガス透過膜13を透過しなくなる。これにより、容器3の内圧が調整されにくくなり、容器3の内圧が上昇し続ける。
ガス透過膜13の表面側(容器3内)と裏面側(調整室17内)との差圧が所定の限界値以下である段階では、電解液がガス透過膜13を浸透することはない。
この後、容器3の内圧がさらに上昇し、ガス透過膜13の表面側と裏面側との差圧が所定の限界値を超えると、容器3内の電解液がガス透過膜13を浸透して調整室17内に進入する。
調整室17内に進入した電解液は、調整室17内に一旦溜められ、連通管15を通して蓄電デバイス本体2へ導かれることにより、容器3内に戻される。これにより、容器3内の電解液が容器3外へ漏出されることが防止される。
容器3の内圧が調整室17の内圧よりも異常に高くなると、容器3内の電解液がガスとともに連通管15を通して調整室17内へ逆流することも考えられる。しかし、余剰の電解液を収容するのに十分な容積が調整室17に確保されているので、調整室17内に逆流した電解液が調整室17内に溜められ、ガスのみが弁開閉口19を通して容器3外へ排出される。調整室17内に溜まった電解液は、容器3の内圧が低下したときに連通管15を通して容器3内に戻される。
このような圧力調整装置4では、調整室17がケース12内に設けられ、調整室17内の空間と容器3内の空間とを互いに連通する連通管15がケース12から延びて蓄電デバイス本体2に達しているので、電解液がガス透過膜13を浸透した場合であっても、調整室17内に電解液を溜めることにより、電解液が逆止弁14に及ぶことを防止することができる。これにより、電解液が逆止弁14で結晶化することを防止することができ、圧力調整装置4の動作の信頼性の向上を図ることができる。また、ガス透過膜13を浸透して調整室17内に進入した電解液を、連通管15を通して容器3内に戻すことができる。これにより、容器3内の電解液の減少を抑制することができ、蓄電デバイス1の長寿命化を図ることができる。
また、調整室17の容積は、容器3内の電解液の総量から、蓄電デバイス本体2に含浸可能な電解液の量を差し引いた余剰の電解液の量を収容可能な容積とされているので、容器3内の余剰の電解液のすべてが調整室17内に進入した場合であっても、電解液が調整室17内から溢れることを防止することができる。これにより、圧力調整装置4の動作の信頼性の向上をさらに図ることができる。
なお、上記の例では、連通管15の他端部が蓄電デバイス本体2の側面で負極電極8に接触しているが、連通管15の他端部は蓄電デバイス本体2のいずれかの部分に接触していればよく、連通管15の他端部が蓄電デバイス本体2の側面で正極電極7に接触していてもよいし、連通管15の他端部が蓄電デバイス本体2の上面で正極電極7、負極電極8及びセパレータ9の少なくともいずれかに接触していてもよい。
実施の形態2.
図4は、この発明の実施の形態2による蓄電デバイスを示す断面図である。図において、ケース12には、調整室17内に進入した電解液を容器3内に導く電解液戻し部31が設けられている。電解液戻し部31は、調整室17内の空間と容器3内の空間とを互いに連通している。また、電解液戻し部31は、ケース12に接続された連通管32と、連通管32に接続されかつ蓄電デバイス本体2に接触する電解液保持体33とを有している。
図4は、この発明の実施の形態2による蓄電デバイスを示す断面図である。図において、ケース12には、調整室17内に進入した電解液を容器3内に導く電解液戻し部31が設けられている。電解液戻し部31は、調整室17内の空間と容器3内の空間とを互いに連通している。また、電解液戻し部31は、ケース12に接続された連通管32と、連通管32に接続されかつ蓄電デバイス本体2に接触する電解液保持体33とを有している。
連通管32は、接続口23(図2)の位置に合わせてケース12に接続されている。連通管32の材料は、実施の形態1の連通管15の材料と同様である。
電解液保持体33は、複数の微細空孔が設けられた多孔性の部材(発泡体)である。電解液保持体33には、電解液が含浸される。この例では、電解液保持体33が蓄電デバイス本体2の側面で負極電極8に接触している。電解液保持体33に設けられた微細空孔の平均空孔径(ポアサイズ)は、正極電極7及び負極電極8のそれぞれに設けられた微細空孔の平均空孔径(ポアサイズ)よりも大きくなっている。電解液保持体33の材料としては、例えば例えばポリプロピレン(PP)やポリエチレン(PE)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等が用いられている。
調整室17内に進入した電解液は、連通管15を通って電解液保持体33へ導かれ、電解液保持体33に含浸される。電解液保持体33に含浸された電解液は、例えば電解液の蒸発等により蓄電デバイス本体2内の電解液が不足したときに、正極電極7及び負極電極8の微細空孔に起因する毛細管力により蓄電デバイス本体2へ電解液保持体33から供給される。他の構成は実施の形態1と同様である。
このような圧力調整装置4では、調整室17内から容器3内に電解液を導く電解液戻し部31が、ケース12に接続された連通管32と、連通管32に接続されかつ蓄電デバイス本体2に接触する多孔性の電解液保持体33とを有しているので、調整室17内から連通管32を通して導かれた電解液を電解液保持体33で保持することができる。これにより、電解液保持体33を圧損バリアとして機能させることができ、容器3内から調整室17内への電解液の逆流を抑制することができる。従って、容器3内の電解液が容器3外へ漏出することをより確実に防止することができる。
また、電解液保持体33の平均空孔径は、正極電極7及び負極電極8のそれぞれの平均空孔径よりも大きくなっているので、蓄電デバイス本体2内の電解液が不足したときに、正極電極7及び負極電極8の微細空孔に起因する毛細管力をより確実に発生させることができ、電解液保持体33から蓄電デバイス本体2への電解液の供給をより確実に行うことができる。
なお、上記の例では、電解液保持体33が蓄電デバイス本体2の側面で負極電極8に接触しているが、電解液保持体33が蓄電デバイス本体2の側面で正極電極7に接触していてもよいし、電解液保持体33が蓄電デバイス本体2の上面で正極電極7、負極電極8及びセパレータ9の少なくともいずれかに接触していてもよい。
また、上記の例では、電解液保持体33の平均空孔径が正極電極7及び負極電極8のそれぞれの平均空孔径よりも大きくなっているが、蓄電デバイス本体2内の電解液が不足したときに電解液保持体33から蓄電デバイス本体2への電解液の供給が可能であれば、電解液保持体33の平均空孔径を正極電極7及び負極電極8のそれぞれの平均空孔径と同じにしてもよいし、電解液保持体33の平均空孔径を正極電極7及び負極電極8のそれぞれの平均空孔径よりも小さくしてもよい。
実施の形態3.
図5は、この発明の実施の形態3による蓄電デバイスを示す断面図である。図において、ケース12と蓄電デバイス本体2との間には、調整室17内に進入した電解液を容器3内に導く多孔性の電解液保持体(電解液戻し部)41が設けられている。調整室17内の空間と容器3内の空間とは、電解液保持体41を介して互いに連通されている。電解液保持体41は、接続口23(図2)を塞いだ状態でケース12に接触し、かつ蓄電デバイス本体2の上面で負極電極8に接触している。電解液保持体41の構成は、実施の形態3の電解液保持体33の構成と同様である。
図5は、この発明の実施の形態3による蓄電デバイスを示す断面図である。図において、ケース12と蓄電デバイス本体2との間には、調整室17内に進入した電解液を容器3内に導く多孔性の電解液保持体(電解液戻し部)41が設けられている。調整室17内の空間と容器3内の空間とは、電解液保持体41を介して互いに連通されている。電解液保持体41は、接続口23(図2)を塞いだ状態でケース12に接触し、かつ蓄電デバイス本体2の上面で負極電極8に接触している。電解液保持体41の構成は、実施の形態3の電解液保持体33の構成と同様である。
調整室17内に進入した電解液は、接続口23から電解液保持体41に含浸される。電解液保持体41に含浸された電解液は、蓄電デバイス本体2内の電解液が不足したときに、正極電極7及び負極電極8の微細空孔に起因する毛細管力により蓄電デバイス本体2へ供給される。他の構成は実施の形態2と同様である。
このような圧力調整装置4では、調整室17内の電解液を容器3内に導く多孔性の電解液保持体41が、ケース12及び蓄電デバイス本体2のそれぞれに接触しているので、電解液保持体41が圧損バリアとして機能し、容器3内から調整室17内への電解液の逆流を簡単な構成で抑制することができる。
上記の例では、電解液保持体41が蓄電デバイス本体2の上面で負極電極8に接触しているが、電解液保持体41が蓄電デバイス本体2の側面で正極電極7に接触していてもよいし、電解液保持体41が蓄電デバイス本体2の上面で正極電極7、負極電極8及びセパレータ9の少なくともいずれかに接触していてもよい。
また、上記の例では、電解液保持体41の平均空孔径が正極電極7及び負極電極8のそれぞれの平均空孔径よりも大きくなっているが、蓄電デバイス本体2内の電解液が不足したときに電解液保持体41から蓄電デバイス本体2への電解液の供給が可能であれば、電解液保持体41の平均空孔径を正極電極7及び負極電極8のそれぞれの平均空孔径と同じにしてもよいし、電解液保持体41の平均空孔径を正極電極7及び負極電極8のそれぞれの平均空孔径よりも小さくしてもよい。
実施の形態4.
図6は、この発明の実施の形態4による圧力調整装置の連通管15を示す要部斜視図である。図において、ケース12から延びて蓄電デバイス本体2に達している連通管15は、ケース12に接続された大径管部15aと、大径管部15aの蓄電デバイス本体2側の端部に接続された絞り管部15bと、絞り管部15bの蓄電デバイス本体2側の端部に接続された小径管部15cとを有している。大径管部15aの内径は、接続口23の内径と同一とされている。小径管部15cの内径は、大径管部15aの内径よりも小さくされている。
図6は、この発明の実施の形態4による圧力調整装置の連通管15を示す要部斜視図である。図において、ケース12から延びて蓄電デバイス本体2に達している連通管15は、ケース12に接続された大径管部15aと、大径管部15aの蓄電デバイス本体2側の端部に接続された絞り管部15bと、絞り管部15bの蓄電デバイス本体2側の端部に接続された小径管部15cとを有している。大径管部15aの内径は、接続口23の内径と同一とされている。小径管部15cの内径は、大径管部15aの内径よりも小さくされている。
絞り管部15bの内径は、大径管部15a側(調整室17側)から小径管部15c側(蓄電デバイス本体2側)に向けて連続的に小さくなっている。従って、絞り管部15bの大径管部15a側(調整室17側)の端部の内径が絞り管部15bの最大内径となっており、絞り管部15bの小径管部15c側(蓄電デバイス本体2側)の端部の内径が絞り管部15bの最小内径となっている。絞り管部15bの最大内径は、大径管部15aの内径と同一とされている。絞り管部15bの最小内径は、小径管部15cの内径と同一とされている。絞り管部15bの長さは、小径管部15cの長さよりも短くなっている。他の構成は実施の形態1と同様である。
このような圧力調整装置4では、調整室17側から蓄電デバイス本体2側に向けて連続的に小さくなる内径を持つ絞り管部15bの蓄電デバイス本体2側の端部に、絞り管部15bの最小内径と同一の内径を持つ小径管部15cが接続され、絞り管部15bの長さが小径管部15cの長さよりも短くなっているので、調整室17内の電解液を連通管15を通して蓄電デバイス本体2へ導きやすくすることができるとともに、容器3内から調整室17内へ電解液が連通管15内を逆流しにくくすることができる。
なお、上記の例では、小径管部15cの内径が絞り管部15bの最小内径と同一とされているが、小径管部15cの内径を絞り管部15bの最小内径よりも小さくしてもよい。このようにすれば、容器3内から調整室17内への電解液の逆流をさらに抑制することができる。
また、上記の例では、連通管15が大径管部15aを有しているが、大径管部15aをなくして、絞り管部15bをケース12に直接接続するようにしてもよい。
また、上記の例では、絞り管部15b及び小径管部15cを有する連通管15の構成が実施の形態1の連通管15の構成に適用されているが、絞り管部15b及び小径管部15cを有する連通管15の構成を実施の形態2の連通管32の構成に適用してもよい。
実施の形態5.
図7は、この発明の実施の形態5による圧力調整装置の連通管15を示す断面図である。図において、連通管15の内面には、連通管15の長さ方向に沿った複数の溝51が設けられている。この例では、各溝51が連通管15の内周方向へ等間隔に設けられている。また、溝51の幅寸法は、連通管15の内面から連通管15の径方向外側に向かって(即ち、溝51の底部に向かって)連続的に狭くなっている。他の構成は実施の形態1と同様である。
図7は、この発明の実施の形態5による圧力調整装置の連通管15を示す断面図である。図において、連通管15の内面には、連通管15の長さ方向に沿った複数の溝51が設けられている。この例では、各溝51が連通管15の内周方向へ等間隔に設けられている。また、溝51の幅寸法は、連通管15の内面から連通管15の径方向外側に向かって(即ち、溝51の底部に向かって)連続的に狭くなっている。他の構成は実施の形態1と同様である。
このような圧力調整装置4では、連通管15の長さ方向に沿った溝51が連通管15の内面に設けられているので、溝51内での毛細管現象の発生により、連通管15を通して調整室17内から容器3内へ電解液をより確実に導くことができる。
また、溝51の幅寸法は、連通管15の内面から連通管15の径方向外側に向かって連続的に狭くなっているので、溝51内での毛細管現象をさらに発生させやすくすることができる。
上記の例では、複数の溝51が実施の形態1の連通管15の内面に設けられているが、実施の形態2の連通管32の内面、又は実施の形態4の連通管15の内面に複数の溝51を設けてもよい。
また、各上記実施の形態では、ケース12内が仕切り板16により調整室17と逆止弁室18とに仕切られ、逆止弁14が逆止弁室18内に設けられているが、仕切り板16をケース12内から外し、逆止弁14を容器3の外面に取り付けて、通気口10を弁本体20により開閉するようにしてもよい。この場合、ケース12内の空間のすべてが調整室となる。このようにしても、ケース12内に調整室を確保することができ、ガス透過膜13を浸透した電解液が逆止弁に及ぶことを防止することができる。また、調整室内に進入した電解液を容器3内に戻すことができる。
1 蓄電デバイス、2 蓄電デバイス本体、3 容器、4 圧力調整装置、7 正極電極、8 負極電極、10 通気口、11 開口部、12 ケース、13 ガス透過膜、14 逆止弁、15 連通管(電解液戻し部)、15b 絞り管部、15c 小径管部、17 調整室、31 電解液戻し部、32 連通管、33 電解液保持体、41 電解液保持体、51 溝。
Claims (7)
- 電解液が含浸された蓄電デバイス本体と、上記蓄電デバイス本体を密封する容器とを有する蓄電デバイスに設けられ、上記容器の内圧を調整する蓄電デバイス用圧力調整装置であって、
上記容器に設けられた通気口を覆った状態で上記容器内に設けられ、開口部が設けられているとともに、上記容器内の空間に上記開口部を介して連通された調整室が内部に設けられているケース、
上記開口部を塞ぎ、上記容器内のガスを透過可能な多孔性のガス透過膜、
上記調整室の内圧が所定値以下であるときに上記調整室内から上記容器外へのガスの排出を阻止し、上記調整室の内圧が上記所定値を超えたときに上記調整室内から上記通気口を通して上記容器外へガスを排出する逆止弁、及び
上記調整室内の空間と上記容器内の空間とを連通し、上記ケースと上記蓄電デバイス本体とに接触する多孔性の電解液保持体を有し、上記ケースから延びて上記蓄電デバイス本体に達しており、上記調整室内に進入した上記電解液を上記蓄電デバイス本体へ導く電解液戻し部
を備えている蓄電デバイス用圧力調整装置。 - 上記蓄電デバイス本体は、多孔性の電極を有し、
上記電解液保持体の平均空孔径は、上記電極の平均空孔径よりも大きくなっていることを特徴とする請求項1に記載の蓄電デバイス用圧力調整装置。 - 上記調整室の容積は、上記容器内の電解液の総量から、上記蓄電デバイス本体に含浸可能な電解液の量を差し引いた余剰の電解液の量を収容可能な容積とされていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の蓄電デバイス用圧力調整装置。
- 上記電解液戻し部は、上記ケースに接続された連通管をさらに有し、
上記電解液保持体は、上記連通管を介して上記ケースに接続されていることを特徴とする請求項1に記載の蓄電デバイス用圧力調整装置。 - 上記連通管は、上記調整室側から上記蓄電デバイス本体側に向けて連続的に小さくなる内径を持つ絞り管部と、上記絞り管部の上記蓄電デバイス本体側の端部に接続され、上記絞り管部の最小内径以下の内径を持つ小径管部とを有し、
上記絞り管部の長さは、上記小径管部の長さよりも短くなっていることを特徴とする請求項4に記載の蓄電デバイス用圧力調整装置。 - 上記連通管の内面には、上記連通管の長さ方向に沿った溝が設けられていることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の蓄電デバイス用圧力調整装置。
- 請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の蓄電デバイス用圧力装置を備えていることを特徴とする蓄電デバイス。
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