JP2006269704A - 電気二重層キャパシタ - Google Patents

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敏雄 秋山
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Abstract

【課題】 電解液が含浸された電極シートとセパレータの積層体が、容器に密封された構成の電気二重層キャパシタにおいて、容器内を長期間にわたり気密に維持できるとともに、容器内の圧力が比較的に低い場合であっても、容器内で発生したガスを容易に放出できる電気二重層キャパシタを提供する。
【解決手段】 外部からの非加圧時及び所定圧力以下の加圧時には閉、外部からの所定圧力を超える加圧時には開となる開閉弁を有するガス開放手段が容器に備えられてなる電気二重層キャパシタとする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、活性炭等の分極性電極と電解液の界面である電気二重層に電気を蓄積する電気二重層キャパシタにおいて、電気二重層キャパシタセルの収納容器に、外部からの非加圧時及び所定圧力以下の加圧時には閉、外部からの所定圧力を超える加圧時には開となる開閉弁を有するガス開放手段を設け、必要なときに容器内で発生したガスを容易に放出させることが可能な電気二重層キャパシタに関する。
近年、活性炭等の分極性電極と電解液の界面である電気二重層に電気を蓄積する電気二重層キャパシタが蓄電媒体として実用化され始めている。電気二重層キャパシタの一般的な構成としては、金属箔等の集電体及び活性炭等の分極性電極からなる電極シートと、セパレータが交互に積層され、電解液が含浸された構成を有する電気二重層キャパシタセルが形成され、さらに電気二重層キャパシタセルが容器に密封されて電気二重層キャパシタとされる。
また、電気二重層キャパシタの製造は、電極シートとセパレータの積層体を、角型の電気二重層キャパシタにおいてはサンドウィッチ状に、円筒型の電気二重層キャパシタにおいてはロール状に形成し、集電体(正極体及び負極体)のリード部を各々の端子に接続し、積層体を容器に収納した後、容器の開口部から電解液を注入して積層体に電解液を含浸し、電極端子の先端を外部に露出した状態で容器を密封する方法が多く実施されている。
このような電気二重層キャパシタにおいては、電解液として、高い耐電圧が得られる有機系電解液が一般的に用いられているが、微量の吸湿により耐電圧が低下し劣化しやすくなるという不都合が生じるので、その製造過程から使用期間が満了するまでの長期間にわたり、容器内を外部の空気から遮断し気密に維持する必要がある。一方、充放電を繰返すと、有機系電解液中の微量の不純物が徐々に分解して、一酸化炭素、二酸化炭素等のガスが発生する等、容器内の圧力が上昇するほか、内部抵抗が大きくなる等、電気二重層キャパシタの性能が悪化する要因となっていた。
そのため、容器内を気密に維持するとともに、ガス発生により容器内の圧力が上昇した場合は速やかにガスを外部に放出する必要があり、例えば容器内の圧力を負圧状態にした電気二重層キャパシタ、あるいは容器に圧力開放弁(ガス開放弁)を設け、容器内の圧力が所定以上の圧力になると開放弁が開になり、容器内のガスが外部に放出されるような機構を有する電気二重層キャパシタが開発されている。
特開平9−162082号公報 特開2002−280272号公報 特開2002−289485号公報 特開2003−100571号公報 特開2003−297700号公報 特開2004−47971号公報 特開2004−71725号公報
しかしながら、容器内の圧力を負圧状態にした電気二重層キャパシタにおいては、負圧状態を維持するために、常に容器を減圧装置と接続させた状態または減圧処理するたびに容器を減圧装置に接続して、バルブの開閉操作をする必要があった。そのため、例えば自動車用の電気二重層キャパシタのように大容量の蓄電が必要なものは、特開2002−289485に記載されているように、電気二重層キャパシタセルが密封されている容器を多数個配列させて使用するので、容器と減圧装置の接続やバルブの開閉操作に手間がかかるという不都合があった。また、人が容易に開閉できるバルブ付の電気二重層キャパシタは大きな構成となり、実質的に容器を多数個配列させた電気二重層キャパシタに適用することは困難であった。
また、容器に圧力開放弁を設けた電気二重層キャパシタにおいては、容器に設けられる圧力開放弁は、同一の製造方法で製造した電気二重層キャパシタであっても開になる圧力が一定ではなく、バラツキが大きいという不都合、容器内の圧力がかなり高くならないと圧力開放弁が開かず、使用開始後短期間のうちに内部抵抗が大きくなる等の不具合があった。
従って、本発明が解決しようとする課題は、容器内を長期間にわたり気密に維持できるとともに、容器内の圧力が比較的に低い場合であっても、容器内で発生したガスを容易に放出できる電気二重層キャパシタを提供することである。
本発明者らは、前記の課題を解決すべく鋭意検討した結果、外部からの非加圧時及び所定圧力以下の加圧時には閉、外部からの所定圧力を超える加圧時には開となる開閉弁を有するガス開放手段を容器に設けることにより、好ましくはさらに容器内のガス圧力を計測する手段、あるいは容器内のガス種、ガス濃度を検知する手段を設けて、容器内のガス発生状態を把握することにより、容器の気密性を損なうことなく、適宜必要に応じて開閉弁を押圧し容器内で発生したガスを容易に放出することが可能となることを見出し本発明の電気二重層キャパシタに到達した。
すなわち本発明は、電解液が含浸された電極シートとセパレータの積層体が、容器に密封された構成の電気二重層キャパシタであって、外部からの非加圧時及び所定圧力以下の加圧時には閉、外部からの所定圧力を超える加圧時には開となる開閉弁を有するガス開放手段が容器に備えられてなることを特徴とする電気二重層キャパシタである。
本発明の電気二重層キャパシタは、外部からの非加圧時及び所定圧力以下の加圧時には閉、外部からの所定圧力を超える加圧時には開となる開閉弁を有するガス開放手段を設け、好ましくはさらに容器内の圧力を計測する手段、あるいは容器内のガス種、ガス濃度を検知する手段を設けて、容器内のガス発生状態を把握する構成なので、容器の気密性を損なうことなく、適宜必要に応じて開閉弁を押圧し容器内で発生したガスを容易に放出することが可能である。その結果、容器内を長期間にわたり気密に維持できるとともに、ガス発生による電気二重層キャパシタの性能低下を防止することが可能となった。
本発明は、角型の電気二重層キャパシタ及び円筒型の電気二重層キャパシタに適用される。以下、角型の電気二重層キャパシタを例に挙げ、図1〜図9に基づいて詳細に説明するが、本発明がこれらにより限定されるものではない。
図1は、本発明の電気二重層キャパシタの一例を示す構成図である。図2は、図1におけるa−a’断面の例を示す断面図である。図3は、本発明におけるガス開放手段の一例を示す断面図である。図4は、開閉弁が押圧されて開になった時のガス開放手段の一例を示す断面図である。図5は、本発明における開閉弁の例を示す断面図である。図6は、ガス圧力を計測する手段が設けられたガス開放手段の一例を示す断面図である。図7は、ガス種及び/またはガス濃度を検知する手段が設けられたガス開放手段の一例を示す断面図である。図8は、ガス圧力計測手段及び/またはガス検知手段を挿入する挿入部が設けられたガス開放手段の一例を示す断面図である。図9は、ガス圧力を計測する手段が容器に設けられた電気二重層キャパシタの一例を示す構成図である。
本発明の電気二重層キャパシタは、図1及び図2に示すように、電解液が含浸された電極シートとセパレータの積層体1が、容器2に密封された構成の電気二重層キャパシタであって、外部からの非加圧時及び所定圧力以下の加圧時には閉、外部からの所定圧力を超える加圧時には開となる開閉弁3を有するガス開放手段4が容器のいずれかの個所(好ましくは容器の貼り合わせ部5)に備えられた電気二重層キャパシタである。尚、本発明の電気二重層キャパシタにおいては、通常は電極端子6の先端が外部に露出された状態で容器に密封される。
本発明において、ガス開放手段4としては、例えば図3に示すように、断面形状が円、四角形、多角形等である筒状部材7の内部に、開閉弁3、バネ8、バネ押え9、シール部材10を備えたものを例示することができる。
開閉弁3は、外部から加圧されていない時、あるいは加圧されていても所定の圧力以下の時には、図3に示すように、バネ8によってシール部材10に押圧され閉になっている。このような場合においては、容器内は外部から遮断され気密性が維持された状態となっている。尚、後述するように、ガス開放手段4は、通気性の気液分離膜11及び通気性の充填材12の層を備えることができる。
また、人が開閉弁3を押圧する等、外部から所定圧力を超える加圧で開閉弁3が押圧された時には、図4に示すように、バネ8が押圧されて収縮し、開閉弁3とシール部材10の間に空間13が発生して開となる。このようにすることにより、容器内の加圧されたガスを外部に放出することが可能である。
尚、本発明においては、前述の所定の圧力が0kg重の場合を含むものである。すなわち、本発明の電気二重層キャパシタは、外部からの非加圧時には閉、外部からの加圧時には開となる開閉弁を有するガス開放手段が容器に備えられてなる電気二重層キャパシタでもある。
しかしながら、所定の圧力が0kg重の場合は、例えば弱い風が開閉弁に当たっただけでも開閉弁が開になる等の誤動作が起こる虞がある。本発明においては、通常は、開閉弁3が外部から加圧されても、シール部材10のバネ方向の歪がなくなるまでは開にならない。開閉弁3が開になる加圧は、シール部材の構成材料、バネの弾性率等により定められるが、このような加圧、すなわち所定の加圧は、通常は0.01〜100kg重の範囲内、好ましくは0.1〜50kg重の範囲内である。開閉弁3の開閉に係る所定の圧力が0.01kg重未満の場合は誤動作により開閉弁が開になる虞があり、100kg重を超える場合は開にすることが困難になる。
本発明におけるガス開放手段は、急激な減圧により電解液が外部へ放出されることを防止するために、図3に示すように、ガス開放手段の内部に気液分離膜11を備えることが好ましい。また、急激な圧力の変動により気液分離膜11が破損することを防止するために、ガス開放手段の内部に充填材12を備えることが好ましい。さらに、開閉弁3が開の時に空気等が侵入する虞があるので、これを防止するために前記の充填材12は吸着剤であることが好ましい。吸着剤を用いた場合は、電解液の分解等により発生したガスを吸着することもできる。
本発明におけるガス開放手段の構成材料については特に制限されることはないが、例えば、開閉弁3、筒状部材7及びバネ押え9は金属または合成樹脂、バネ8は金属、シール部材10は合成ゴムからなるものを挙げることができる。また、充填材12としては、活性炭、合成ゼオライト、天然ゼオライト、アルミナ等のセラミックス、銅、ニッケル等の金属粉(金属片)、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸マグネシウム等を例示することができる。また、開閉弁3の形状は特に制限されることがなく、例えば図5(1)〜(4)に示すような形状のものを使用することができる。また、図5(5)〜(6)に示すように、バネ8の代わりにガスの通路を有する弾性材14、あるいは通気性を有する弾性材14を使用することができる。
本発明は、以上のようなガス開放手段4を容器のいずれかの個所に備え、適宜必要に応じて容器内で発生したガスを容易に放出できる構成の電気二重層キャパシタであるが、容器内のガス圧力の増加速度は、容器の容積、電解液の種類等により異なり、開閉弁3を開にすべき時期に関しては不明である。従って、本発明においては、容器内のガス圧力を計測する手段、あるいは容器内のガス種、ガス濃度を検知する検知手段を設けて、容器内のガス発生状態を把握し、適宜必要に応じてガスを外部に放出させることが好ましい。
容器内のガス圧力を計測する手段としては、例えば図6に示すように、一端が封鎖され他の一端が容器内に連通した透明な細管15と、該細管内を変位自在に移動可能な不揮発性の液体変動子16からなるガス圧力計18を用いることができる。透明な細管15は、ガラス管、合成樹脂管等であり、その側面には目盛が記されていることが好ましい。また、不揮発性の液体変動子16は水銀等であり、容器内のガス圧と封鎖部17側のガス圧が均衡する位置で静止する。例えば、容器内のガス圧が2倍になると、液体変動子16は封鎖部17側へ移動し、ほぼ最初の位置と封鎖部17の中間点で静止する。尚、このようなガス圧力計18の設置位置は、ガス開放手段4に限定されることがなく、例えば図9に示すように、容器の貼り合わせ部5に直接設けることもできる。また、ガス圧力計18をガス開放手段4に設けた場合は、ガス圧力計18が容器2の外に出るように設けられる。
また、容器内のガス種及び/またはガス濃度を検知する手段としては、例えば図7に示すように、一端が封鎖され他の一端が容器内に連通した透明な細管15と、検知対象のガスと接触すると変色する検知剤19からなるガス検知管20を用いることができる。透明な細管15は、通常はガラス管、合成樹脂管等である。また、検知剤19は、一酸化炭素、二酸化炭素、水素、メタン等、充放電の繰返しにより発生し電気二重層キャパシタの性能に悪影響を及ぼすガスに対して変色するものであり、これらのガスが除去された後に元の色に戻るものが好ましい。尚、このようなガス検知管20の設置位置は、通常はガス開放手段4に設けられる。このような構成とすることにより、充填材(吸着剤)11に吸着しきれなくなった前記のガスを検出することができる。
本発明において、容器内のガス圧力を計測する手段、容器内のガス種及び/またはガス濃度を検知する手段は、ガス開放手段4、容器の貼り合わせ部5、または容器のいずれかの個所に常設してもよいが、ガス圧力を計測する際、またはガスを検知する際に一時的に設けることもできる。このような場合、前記と同様の個所に、ガス圧力計測手段、ガス検知手段を挿入する挿入部が設けられる。このような挿入部としては、例えば図8に示すように、切口21を有する合成ゴム等のシール部材から構成される挿入部22を挙げることができる。このような挿入部に、例えば注射針状の先端を有するガス圧力計、ガス検知管を挿入してガス圧力の計測、ガス種、ガス濃度の検知が行なわれる。尚、ガス濃度の検知は、例えばガス検知管として注射器のような構成の検知管を用いてガスを吸引し、検知剤が変色するまでの時間を測定することにより行なわれる。
尚、本発明の電気二重層キャパシタにおいては、容器の気密性をさらに向上させるため、及び誤動作による開閉弁の押圧を防止するために、図8に示すように、ガス開放手段の先端部にキャップ(蓋)23を設けることもできる。このような場合、通常は、キャップ23には内側面にねじ部24が設けられているとともに、ガス開放手段の外側面にもこれに噛み合うねじ部が設けられる。このようなキャップ23は、開閉弁を押圧する時以外はガス開放手段に取付けられていることが好ましい。
本発明の電気二重層キャパシタの製造工程は、電極シートとセパレータを積層する工程、貼り合わせ部を有する容器に積層体を収納する工程、容器に電解液を注入する工程、積層体を減圧処理する工程、及びガス開放手段を容器のいずれかの個所に取付ける(好ましくは容器の貼り合わせ部に接着挟持する)とともに容器を密封する工程を含むものである。これらの工程は、通常は前記に記載した順で行なわれる。以下、これらの工程について説明する。
本発明において、電極シート(正極体及び負極体)とセパレータを積層する際は、正極体及び負極体、あるいは正極体のリード部及び負極体のリード部が、各々正極端子、負極端子に接続できるように積層される。積層体は水分等を極低濃度まで除去するために、乾燥または減圧乾燥される。また、積層体を収納するための少なくとも一辺に開口部を有する偏平状の容器、必要に応じてガス開放手段も乾燥または減圧乾燥される。その後、積層体の正極体及び負極体、あるいはこれらのリード部が、電極端子に溶接またはカシメ等により接着されるとともに、電極端子が容器の開口部(貼り合わせ部)側になるように偏平状の容器に収納される。
次に容器の開口部から電解液が注入された後、容器内が減圧され、積層体の減圧処理が行なわれる。この減圧処理により、活性炭等の分極性電極に吸着されているガスが除去されるとともに、積層体に電解液を効率よく含浸することができる。また、必要に応じて、電解液の注入から容器の密封までの間に、分極性電極に含まれる水分や官能基を電気分解し除去するために、電極端子に通電して電解精製を行なうこともできる。積層体の減圧処理後、ガス開放手段を容器の貼り合わせ部に接着挟持するとともに容器の密封が行なわれる。その際、例えば加熱された2本のヒートシールバーを、容器を挟んだ状態で押圧することにより容器の密封を行なうことができる。尚、本発明においては、電解液の注入から容器の密封まで、乾燥された不活性ガス雰囲気下で行なわれる。
以上のような本発明の電気二重層キャパシタは、定期的に、あるいは適宜必要に応じて、容器内の圧力の計測、あるいは容器内のガス種、ガス濃度の検知を容易に行なうことができる。その結果、容器内のガスを放出する必要があると認められた時は、ガス開放手段の開閉弁の先端を押圧することにより、容易かつ確実に容器内のガスを外部に放出することができる。
次に、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明がこれらにより限定されるものではない。
(電気二重層キャパシタの製作)
外径10mm、内径8mm、長さ30mmのポリエチレン樹脂製(融点122〜124℃)筒状部材の内部に、開閉弁、バネ(バネ定数:10kg重/cm)、バネ押え、シール部材、気液分離膜、充填剤(合成ゼオライト、充填長10mm)等を備え、バネ押えと充填剤の間に、液体変動子として水銀を透明なガラス管(長さ15mm)に充填した圧力計を挿入して、図6に示すようなガス開放手段を製作した。
また、活性炭、カーボンブラック、PTFE等の混合物からなる分極性電極にアルミ箔を貼り合わせた正極体、負極体と、紙製のセパレータを、正極体のリード部及び負極体のリード部が、各々電極端子に接続できるように、合計30枚積層させて、一辺が100mmの正方形の積層体(厚さ15mm)を製作した。
次に、積層体の正極体のリード部及び負極体のリード部を、各々電極端子に溶接により接着した後、真空乾燥機を用いてこれらを160℃で12時間減圧乾燥した。また、真空乾燥機を用いてガス開放手段を100℃で24時間減圧乾燥した。また、表面をポリエチレンフィルムで被覆したアルミ箔を基材とする一辺が150mmの正方形の偏平状の容器を、真空乾燥機を用いて80℃で15時間減圧乾燥した。この偏平状の容器は、一辺に開口部を有するものであった。積層体、ガス開放手段、及び偏平状の容器を、窒素雰囲気下で室温まで冷却した後、積層体を容器に挿入した。
次に、プロピレンカーボネート溶媒にアンモニウム塩等を分散させた電解液90mlを容器に注入した。電解液の注入を終了した後、容器内を30分間真空ポンプにより減圧にして、積層体の減圧処理を行なった。また、この間、電極端子に通電して電解精製を行なった。
容器の開口部中央の貼り合わせ部(幅15mm)において、筒状部材が貼り合わせ部を貫通するように、圧力計が容器の外に出るように、ガス開放手段をアルミ箔を基材とする2枚の貼り合わせ部材で挟み、外側から150℃で加熱加圧溶着することにより接着挟持するとともに容器の密封を行ない、電気二重層キャパシタを得た。尚、電気二重層キャパシタは、容器の底部からガスを注入できるようにした。
(ガス開放手段の効果の調査)
以上のように製作した電気二重層キャパシタの容器内に、外部から窒素を注入した。その結果、圧力計の液体変動子が封鎖部側へ移動して、ほぼ最初の位置と封鎖部の中間点で静止し、この液体変動子の変位から容器内のガス圧力が約200kPaであることが推測できた。次に、ガス開放手段の開閉弁を2kg重で押圧したところ、ガス開放手段の先端からガスが放出されるとともに、圧力計の液体変動子が最初の位置に戻ったことが確認できた。
(電気二重層キャパシタの製作)
実施例1の電気二重層キャパシタの製作において、圧力計を挿入した位置と同じ位置にガス検知手段を挿入する挿入部を設けたほかは実施例1と同様にして電気二重層キャパシタを製作した。また、亜硫酸パラジウムナトリウムを変色成分とする一酸化炭素の検知剤を充填した注射器型の検知管を製作した。この検知剤は、一酸化炭素と接触すると亜硫酸パラジウムナトリウムが還元されて金属パラジウムを析出し、黄色から黒褐色に変色するものである。
(ガス開放手段の効果の調査)
以上のように製作した電気二重層キャパシタの容器内に、外部から10%の一酸化炭素を含む窒素ベースガスを5ml注入した。次に、電気二重層キャパシタのガス解放手段の挿入部に、検知管を挿入して内部のガスを吸引したが、検知剤は変色しなかった。さらに、外部から10%の一酸化炭素を含む窒素ベースガスを5ml注入し、再度検知管にガスを吸引したところ、検知剤が変色し一酸化炭素の存在が確認された。続いてガス開放手段の開閉弁を2kg重で押圧したところ、ガス開放手段の先端からガスが放出されたことが確認できた。また、新しい検知管を挿入しガスを吸引したが、検知剤は変色せず一酸化炭素が放出されたことが確認できた。
以上のように、本発明の電気二重層キャパシタは、容器の気密性を損なうことなく、適宜必要に応じて容器内で発生したガスを容易に放出できることがわかった。
本発明の電気二重層キャパシタの一例を示す構成図 図1におけるa−a’断面の例を示す断面図 本発明におけるガス開放手段の一例を示す断面図 開閉弁が押圧されて開になった時のガス開放手段の一例を示す断面図 本発明における開閉弁の例を示す断面図 ガス圧力を計測する手段が設けられたガス開放手段の一例を示す断面図 ガス種及び/またはガス濃度を検知する手段が設けられたガス開放手段の一例を示す断面図 ガス圧力計測手段及び/またはガス検知手段を挿入する挿入部が設けられたガス開放手段の一例を示す断面図 ガス圧力を計測する手段が容器に設けられた電気二重層キャパシタの一例を示す構成図
符号の説明
1 積層体
2 容器
3 開閉弁
4 ガス開放手段
5 貼り合わせ部
6 電極端子
7 筒状部材
8 バネ
9 バネ押え
10 シール部材
11 気液分離膜
12 充填材
13 空間
14 弾性材
15 細管
16 液体変動子
17 封鎖部
18 ガス圧力計
19 検知剤
20 ガス検知管
21 切口
22 挿入部
23 キャップ
24 ねじ部

Claims (12)

  1. 電解液が含浸された電極シートとセパレータの積層体が、容器に密封された構成の電気二重層キャパシタであって、外部からの非加圧時及び所定圧力以下の加圧時には閉、外部からの所定圧力を超える加圧時には開となる開閉弁を有するガス開放手段が容器に備えられてなることを特徴とする電気二重層キャパシタ。
  2. さらに、容器内のガス圧力を計測する手段が設けられている請求項1に記載の電気二重層キャパシタ。
  3. 容器内のガス圧力を計測する手段が、一端が封鎖され他の一端が容器内に連通した透明な細管と、該細管内を変位自在に移動可能な不揮発性の液体変動子からなる請求項2に記載の電気二重層キャパシタ。
  4. さらに、容器内のガス種及び/またはガス濃度を検知する手段が設けられている請求項1に記載の電気二重層キャパシタ。
  5. 容器内のガス種及び/またはガス濃度を検知する手段が、検知対象のガスと接触すると変色する検知剤が充填された検知管である請求項4に記載の電気二重層キャパシタ。
  6. 検知対象のガスが、一酸化炭素、二酸化炭素、水素、またはメタンである請求項5に記載の電気二重層キャパシタ。
  7. さらに、ガス圧力計測手段及び/またはガス検知手段を挿入する挿入部が設けられている請求項1に記載の電気二重層キャパシタ。
  8. 開閉弁が、バネまたは弾性材を用いた弁である請求項1に記載の電気二重層キャパシタ。
  9. ガス開放手段が、気液分離膜を内蔵する請求項1に記載の電気二重層キャパシタ。
  10. ガス開放手段が、充填材を内蔵する請求項1に記載の電気二重層キャパシタ。
  11. ガス開放手段が、吸着剤を内蔵する請求項1に記載の電気二重層キャパシタ。
  12. ガス開放手段が、容器の貼り合わせ部に設けられた請求項1に記載の電気二重層キャパシタ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013149781A (ja) * 2012-01-19 2013-08-01 Kurita Water Ind Ltd 電気二重層キャパシタ
US9153386B2 (en) 2010-11-22 2015-10-06 Mitsubishi Electric Corporation Electric storage device pressure regulating apparatus and electric storage device

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