JP2005259364A - 燃料電池用の液体燃料カートリッジ - Google Patents

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Abstract

【課題】 燃料電池を確実に起動でき、かつ燃料電池が搭載される機器の小型化をも促進できる燃料電池用の液体燃料カートリッジを提供すること。
【解決手段】燃料電池システム1で使用される液体燃料カートリッジでは、燃料貯留室12内に貯留されている液体燃料を、燃料供給室25と圧力作用室26との圧力差によって開かれる燃料流路19を通して送出させ、この燃料流路19から燃料電池システム1側の燃料流路2に送出させて燃料電池あるいは改質器に送る。従って、システム1の起動時において、従来のようなポンプを用いずに液体燃料を送出して燃料電池を自起動させることができ、燃料電池システム1を小型の機器に搭載した場合でも、確実に起動させることができる。また、液体燃料を貯留するのには、大掛かりな燃料タンクを用いる必要がなく、機器の小型化をも促進できる。
【選択図】 図1


Description

本発明は、燃料電池用の液体燃料カートリッジに関する。
燃料電池は、外部から燃料と酸素とを連続的に供給し、電気化学的に反応させて電気エネルギを取り出すものであり、他の発電方式に比べて高効率で二酸化炭素の排出量が少ないため、環境問題が顕著になっている近年注目されている。
例えば高分子電解質型燃料電池(Polymer Electrolyte Fuel Cell, PEFC)は、低い温度で動作が可能で起動時間が短く、小型化も可能である。この高分子電解質型燃料電池は、高分子固体電解質膜を空気側電極と燃料側電極とで挟んだ構造のMEA(Membrane Electrode Assembly)を備え、空気側電極に空気(酸素)を供給し、燃料側電極にメタノール水溶液や改質した水素などの燃料を供給することにより、電気化学的反応が起こり電力が発生する(例えば特許文献1)。
ところで、燃料電池で用いられる液体燃料は、当該液体燃料を改質して得られる水素を燃料側電極に供給する燃料電池の場合でも、また、液体燃料としてのメタノール水溶液を燃料側電極に供給する直接メタノール型燃料電池(DMFC)の場合でも、燃料貯留室からポンプ等によって送られる(例えば特許文献2)。
このようなポンプは、燃料電池が動作していない起動時には、2次電池等に充電された電気エネルギによって駆動が開始され、駆動に伴って燃料電池が起動すると、この燃料電池からの電気エネルギで駆動されるようになる。また、燃料電池のシステム内の圧力を検出することにより、検出結果に基づいてポンプのオンオフ等が制御され、系内の圧力に応じた適切な量の液体燃料が供給されるようになっている。
特開平8−162132号公報 特開2003−346836号公報
しかし、従来用いられていたポンプは、充電された電気エネルギで駆動が開始されるため、電気エネルギの充電量によっては駆動できないという問題がある。特に、燃料電池を小型電子機器や携帯機器等に搭載する場合、機器が小型であることから、充電できる電気エネルギの容量にも限界があり、思うようにポンプを駆動できず、この結果、燃料電池を確実に起動できない可能性がある。従って、そのような電気エネルギに頼らずに、燃料電池を確実に起動させることが望まれている。
さらには、従来の燃料貯留室は大掛かりなものであり、機器内に固定的に設けられている場合が多いが、機器の小型化を促進させるためには、着脱自在なカートリッジタイプとすることが望まれる。
本発明の目的は、燃料電池を確実に起動でき、かつ燃料電池が搭載される機器の小型化をも促進できる燃料電池用の液体燃料カートリッジを提供することにある。
本発明の燃料電池用の液体燃料カートリッジは、液体燃料が貯留される燃料貯留室と、この燃料貯留室に対して燃料連通孔を介して仕切られた燃料供給室と、この燃料供給室に対して薄膜弁によって仕切られた圧力作用室とを備えているとともに、前記燃料供給室から外部の燃料電池側または液体燃料の改質器側に当該液体燃料を送出する燃料流路と、前記圧力作用室に前記燃料電池または前記改質器側から圧力を導入する圧力導入部とが設けられ、かつ前記薄膜弁は、前記燃料供給室と前記圧力作用室との圧力差により前記燃料流路を開閉可能に設けられていることを特徴とする。
このような本発明によれば、液体燃料カートリッジの燃料貯留室内に貯留されている液体燃料は、燃料供給室と圧力作用室との圧力差によって開かれる燃料流路を介して送出され、ここから燃料電池あるいは改質器に送られる。このため、燃料電池の起動時に液体燃料を送出するのには、従来のようなポンプ等が不要であり、燃料電池が確実に起動する。 また、液体燃料を液体燃料カートリッジに貯留することで、必要に応じてカートリッジを交換して液体燃料を補充すればよく、大型の燃料貯留室等が不要になり、機器の小型化が促進される。
本発明の燃料電池用の液体燃料カートリッジでは、前記燃料流路と前記圧力導入部とが独立して別々に設けられていることが望ましい。
このような本発明によれば、燃料流路と圧力導入部とが別々であるから、燃料流路側にポンプ等の任意な送液手段を設けることにより、より高い圧力で液体燃料が供給されるようになり、改質器での改質や燃料電池での発電が良好に行われるようになる。
なお、液体燃料の供給や停止は、前述したように差圧を利用して行われるので、このような送液手段としては、圧力に応じてオンオフするような高価なポンプ等である必要はなく、単により高圧で送液できる簡素なものでよい。
本発明の燃料電池用の液体燃料カートリッジでは、前記薄膜弁は、前記圧力作用室の圧力が前記燃料供給室の圧力よりも所定値以上下回った場合に、前記燃料流路を開放することを特徴とする。
液体燃料が消費されると、燃料電池側や改質器側の圧力が低下するため、この圧力低下によって燃料流路を開放することで、燃料が確実に送られるようになる。
本発明の燃料電池用の液体燃料カートリッジでは、前記燃料貯留室を形成する部分の一部には大気連通孔が設けられ、この大気連通孔に対応した位置には可撓性を有する封止膜が設けられ、この封止膜は、通常時には前記大気連通孔から離間して前記燃料貯留室を大気開放し、液体燃料の当接時には前記大気連通孔を封止することが考えられる。
このような本発明によれば、液体燃料カートリッジの天地が逆さになっても、大気連通孔が封止膜によって封止されるので、燃料貯留室から液体燃料が漏れ出す心配がなく、姿勢が一定でない携帯機器等の燃料電池システムに液体燃料カートリッジが好適に用いられるようになる。
この際、前記燃料連通孔には、前記燃料供給室への空気の進入を防止する空気進入防止手段が設けられていることが望ましい。
このような本発明によれば、空気進入防止手段が設けられているので、大気連通孔から燃料貯留室に入り込んだ空気が燃料供給室に進入することがなく、燃料供給室へ燃料貯留室からの圧力が確実に作用するようになり、圧力作用室の圧力との差分が確実に得られるようになる。
本発明の燃料電池用の液体燃料カートリッジでは、前記燃料貯留室内の液体燃料を加圧し、かつ当該燃料貯留室からの液体燃料の送出量に応じて当該燃料貯留室の容積を縮小させる容積可変手段が設けられていることが望ましい。
このような場合には、液体燃料が容積可変手段による加圧力で、より確実に送出されるようになる。
本発明の燃料電池用の液体燃料カートリッジでは、燃料電池システムへの取付け操作により前記燃料流路を外部に開放し、燃料電池システムからの取外し操作により前記燃料流路と外部とを遮断する閉塞手段が設けられていることが望ましい。
このような本発明によれば、閉塞手段が設けられているため、燃料電池システムから液体燃料カートリッジを取り外した際に、液体燃料の残留分が外部に流出するおそれがなく、取扱性が良好である。
本発明の燃料電池システムは、燃料電池用の液体燃料カートリッジが着脱自在に設けられた燃料電池システムであって、前記液体燃料カートリッジからの液体燃料が流入する燃料供給室と、この燃料供給室に対して薄膜弁によって仕切られた圧力作用室とを備えているとともに、液体燃料を前記燃料供給室から前記燃料電池に送出するかまたは当該液体燃料の改質器に送出する燃料流路と、前記圧力作用室に外部から圧力を導入する圧力導入部とが設けられ、かつ前記薄膜弁は、前記燃料供給室と前記圧力作用室との圧力差により前記燃料流路を開閉可能に設けられていることを特徴とする。
このような本発明によれば、前述と略同様な構成により、ポンプ等を用いずに液体燃料が液体燃料カートリッジから燃料電池または改質器に送られるようになるから、システム全体の小型化が促進される。
さらに、液体燃料カートリッジとしては、燃料電池システム側の燃料供給室に燃料が送られる構造であればよく、液体燃料カートリッジの構造が簡素化される。
本発明の燃料電池システムでは、少なくとも前記燃料流路を外部から開閉する開閉手段が設けられていることが望ましい。
燃料電池システムにおいて、液体燃料が燃料電池で消費されるのに伴って順次供給されたのでは、この燃料電池システムが搭載された機器が稼働していると、していないとに関わらず、液体燃料が燃料電池で常時消費される可能性があり、液体燃料が無駄になるという心配がある。
これに対して本発明では、電力が不要な時に開閉手段で燃料流路を閉じることにより、液体燃料の供給が確実に停止され、液体燃料が無駄に消費される心配がない。
本発明の燃料電池用の液体燃料カートリッジ、および燃料電池システムによれば、システムを確実に小型化できるという効果がある。
以下、本発明の各実施形態を図面に基づいて説明する。なお、後述する第2実施形態において、以下に説明する第1実施形態と同じ構成部材または同じ機能の構成部材には同一符号を付し、それらの説明を省略または簡略化する。
〔第1実施形態〕
図1は、本実施形態に係る燃料電池システム1に着脱自在に取り付けられる液体燃料カートリッジ10の要部を示す断面図である。図2は、液体燃料カートリッジ10の別の要部を示す断面図である。
図1において、燃料電池システム1は、PDAや携帯電話などの携帯機器、あるいはパーソナルコンピュータ等、小型端末機器などに採用されるシステムであって、高分子電解質型燃料電池を備えている。また、高分子電解質型燃料電池が直接メタノール型燃料電池の場合には、改質器が不要であるが、液体燃料を改質するタイプでは、改質器が用いられる。
液体燃料としては、直接メタノール型燃料電池では、メタノール水溶液であるが、改質器を用いる場合では、例えば水素化ホウ素ナトリウム水溶液、水素化ホウ素カリウム水溶液、水素化ホウ素リチウム水溶液等のボロハイドライド燃料や、デカリン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の有機ハイドライド燃料、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール系燃料が採用できる。なお、燃料として水素化ホウ素ナトリウム水溶液を用いる場合では、水酸化ナトリウム3g、純水27g、水素化ホウ素ナトリウム5.5gの燃料組成のものが採用できる。
このような燃料電池システム1では、液体燃料カートリッジ10から送出された液体燃料を燃料電池や改質器に送るためのシステム側燃料流路2と、液体燃料が燃料電池や改質器で消費されることで生じる圧力変動を液体燃料カートリッジ10に導く圧力導入路3とが独立して設けられている。そして、これらのうち、燃料流路2の途中には、電気信号によって切り換わる切換弁(開閉手段)4が設けられており、機器が停止している場合など、電力が必要とされない場合には、切換弁4によって燃料流路2が閉じられ、液体燃料が燃料電池や改質器に送出されないようになっている。また、そのような電気信号は、図示しない制御部から出力されるのであるが、出力される条件としては、例えば機器の電源が落とされた時などが考えられる。さらに、燃料流路2は燃料電池側で分岐され、一方には簡易なポンプ5が、他方には逆止弁6が設けられている。このポンプ5の駆動は、燃料電池で発電された電力で駆動される。
一方、液体燃料カートリッジ10は、ケース11を備え、ケース11の内部には液体燃料が貯留される燃料貯留室12が設けられている。この燃料貯留室12は、図2に示すように、ケース11の端部とは移動自在な気密隔壁13によって仕切られている。また、気密隔壁13とケース11の端面との間にはコイルばね14が配置され、その端面から離間する方向に気密隔壁13を付勢し、燃料貯留室12内の燃料を加圧している。また、コイルばね14で気密隔壁13を押圧することで、液体燃料が送出されるに従って燃料貯留室12の容積を縮小させることが可能である。つまり、移動可能な気密隔壁13およびこれを押圧するコイルばね14により、本発明に係る容積可変手段15が構成されている。この際、ケース11には大気連通孔11Aが設けられ、気密隔壁13の移動が妨げられないようになっている。
また、図1において、ケース11内には、燃料貯留室12を仕切るようにして弁組立体16が設けられている。弁組立体16は、燃料連通孔17Aを有する弁座本体17を備えている。弁座本体17の燃料貯留室12とは反対側(図1中の下方側)の面には、弁座18が突設されており、この弁座18部分には弁座本体17内を通るようにカートリッジ側燃料流路19が設けられ、この燃料流路19が燃料電池システム1側の燃料流路2と連通している。
この燃料流路19の下流端側には、当該燃料流路19を閉塞する閉塞手段20が設けられている。この閉塞手段20は、液体燃料カートリッジ10の燃料電池システム1への取付け操作により、燃料流路19を外部に開放して燃料流路2と互いに連通させ、燃料電池システム1からの取外し操作により、前記燃料流路19を遮断するものである。具体的には、閉塞手段20は、燃料電池システム1側の突出部2Aが当接されて押し戻される閉塞板21と、この閉塞板21を付勢するコイルばね22とで構成され、取付け操作時には突出部2Aが閉塞板21を押し戻し、この状態が維持される。この状態で燃料流路19は、閉塞板21の切欠部21Aと、突出部2Aの丸孔2Bを介して燃料流路2と連通する。また、取外操作により突出部2Aが閉塞板21から離れると、閉塞板21がコイルばね22で押圧されてケース11の当接面11Bに当接し、切欠部21Aが塞がれる。これによって燃料流路19が遮断される。
さらに、弁座本体17の弁座18が設けられた側(同じく図1中の下方側)には、弾性を有する薄膜弁23が設けられている。薄膜弁23の材質としては、合成ゴム、天然ゴム、高分子エラストマ等が採用できる。この薄膜弁23は、ケース11の他方の端面との間に配置されたコイルばね24によって弁座18側に付勢されており、燃料電池で反応が行われていない状態では、弁座18に密着している。そして、弁座本体17と薄膜弁23との間には空間が形成されており、この空間が燃料供給室25となっている。この燃料供給室25には、前記燃料連通孔17Aを介して燃料貯留室12から液体燃料が流入する。
ここで、コイルばね24としては、次説する圧力作用室26に作用する圧力が低下し、燃料供給室25内の圧力よりも所定値以下になると、その圧力差によって縮むようなばね力を有しており、この圧力差によって薄膜弁23を弁座18から離間させ、燃料供給室25内の液体燃料を燃料流路19に送出する。この際、燃料供給室25内の燃料の圧送は、燃料電池や改質器側が低圧になることと、燃料供給室25と連通した燃料貯留室12内の圧力、つまり容積可変手段15の加圧力とにより行われる。
また、圧力作用室26内の圧力が低下するとは、ダイレクトメタノール型燃料電池の場合または改質器において反応が進み、それまで供給されていた液体燃料が消費された場合であり、この場合に液体燃料が送出される。そして、液体燃料が送出されて圧力が回復すると、前述の差圧が小さくなるため、コイルばね24のばね力により再び、薄膜弁23が弁座18と密着し、液体燃料の送出を止める。改質型燃料電池の場合は、それまで改質器内に存在した水素が消費された場合であり、この場合に液体燃料が送出される。この後、液体燃料が送出されて改質槽内の圧力が回復すると、前述の差圧が小さくなるため、液体燃料の送出を止める。燃料電池システム1の稼働中は、この動作が繰り返される。
燃料供給室25のさらに図1中下方には、薄膜弁23で仕切られるようにして圧力作用室26が設けられている。つまり、コイルばね24は、この圧力作用室26内に配置されているのである。また、圧力作用室26は、ケース11に設けられた開口状の圧力導入部27によって外部に連通するのであるが、液体燃料カートリッジ10が燃料電池システム1に取り付けられた状態では、この圧力導入部27に差込部3Aが差し込まれ、圧力作用室26と圧力導入路3とが連通するようになっている。この構成により、前述したように、燃料電池または改質器側の圧力(図1に「P」と表示)は、燃料流路19とは別に設けられた圧力導入部27を通して圧力導入部27に導入されるようになっている。
以上に説明した液体燃料カートリッジ10を燃料電池システム1に組み込むと先ず、発電や改質が行われていない燃料電池および改質器側の圧力Pは、略1気圧であるから、コイルばね24のばね力を圧力換算にてPvとし、P(1気圧)+Pvよりも大きくなるように燃料貯留室12内の圧力Pcを設定しておけば(実際には、コイルばね14のばね力を設定する)、組み込んだ時点でコイルばね24が押し戻され、すなわちPcとP+Pvとの差圧によって押し戻され、液体燃料がPcの圧力で逆止弁6側を通って自動的に送出される。このことにより、燃料電池が自起動し、発電が行われる。発電が行われると、その電力の一部はポンプ5に供給され、ポンプ5を駆動してより高い圧力で液体燃料を送ることになる。この際、逆止弁6の作用により、既に送られた液体燃料や発生した水素が逆止弁6側を戻ってポンプ5に入り込むことはない。
本実施形態によれば、以下の効果がある。
(1)燃料電池システム1で使用される液体燃料カートリッジ10では、燃料貯留室12内に貯留されている液体燃料は、燃料供給室25と圧力作用室26との圧力差によって開かれる燃料流路19を通して送出され、この燃料流路19から燃料電池システム1側の燃料流路2に送出されて燃料電池あるいは改質器に送られるため、システム1の起動時において、従来のようなポンプを用いずに液体燃料を送出して燃料電池を自起動させることができ、燃料電池システム1を小型の機器に搭載した場合でも、確実に起動させることができる。
また、液体燃料を貯留するのには、大掛かりな燃料タンクを用いる必要がなく、機器の小型化をも促進できる。
(2)また、液体燃料カートリッジ10では、燃料流路19と圧力導入部27とが独立して別々に設けられているので、燃料流路2側にポンプ5を設けることにより、より高い圧力で液体燃料を供給でき、改質器での改質や燃料電池での発電をより良好にできる。
しかも、液体燃料の供給や停止は、前述したように差圧を利用して行われるので、このようなポンプ5としては、圧力に応じてオンオフするような高価なポンプである必要はなく、単により高圧で送液できる簡素なものでよい。従って、ポンプ5のサイズも小さくなるから、小型化をより促進できるうえ、消費エネルギも小さいという効果がある。
(3)薄膜弁23は、圧力作用室26の圧力が燃料供給室25の圧力よりも所定値以上下回った場合に、燃料流路19を開放するように設けられているので、液体燃料が消費されると、燃料電池側や改質器側の圧力が低下するが、この圧力低下によって燃料流路19を確実に開放でき、燃料を良好に送出できる。
(4)液体燃料カートリッジ10では、燃料流路19の下流端側に閉塞手段20が設けられているため、燃料電池システム1から液体燃料カートリッジ10を取り外した際に、液体燃料の残留分が外部に流出するのを防止でき、取扱性を良好にできる。
(5)燃料貯留室12内の燃料は、容積可変手段15により加圧されているので、その加圧力で液体燃料をより確実に送出できる。また、燃料貯留室12内には殆ど液体燃料が残留しないから、液体燃料を有効に消費できる。
また、この容積可変手段15により、液体燃料カートリッジ10の天地を逆さにしたり、様々な姿勢で用いたとしても、液体燃料を燃料貯留室12から燃料供給室25に確実に送出できる。さらに、燃料貯留室12内には空気が入り込む心配がなく、姿勢が一定しない携帯機器に液体燃料カートリッジ10を好適に用いることができる。
(6)燃料電池システム1では、燃料流路2の途中に切換弁4が設けられているため、機器の電源が落とされている場合など、電力が不要な時には切換弁4で燃料流路2を閉じることができ、液体燃料の供給を確実に停止して液体燃料が無駄に消費されるのを防止できる。
(7)液体燃料としてメタノール水溶液を用い、これを直接メタノール型燃料電池に供給する場合では、消費されるのは純水とメタノールとが等モルであるから(メタノール濃度としては64%程度)、液体燃料カートリッジ10内に等モルのメタノール水溶液を入れておけばよく、メタノールと純水とを個別に貯留しておき、これらを混合機等で混ぜ合わせて濃度調整を行う必要がなく、濃度管理を簡便にできる。
〔第2実施形態〕
図3には、本発明の第2実施形態に係る液体燃料カートリッジ10として、コイルばね24が燃料供給室25内に配置され、薄膜弁23を弁座18から離間する方向に常時付勢している構成が示されている。
本実施形態でのコイルばね24は、液体燃料の消費が少なく、圧力作用室26内の圧力が燃料供給室25内の圧力よりも所定値以上下回った場合に、その圧力作用室26内の圧力に抗して薄膜弁23を弁座18から離間させ、液体燃料を送出させる。他の構成は、第1実施形態と同様である。
このような構成は、改質器が用いられるような燃料電池システムに有効である。つまり、改質器を用いた場合、改質器に供給された燃料が改質されると、大量の水素が生成されるため、圧力が大幅に上昇する。この圧力の最低値は、通常のシステム稼働時においては、燃料貯留室12内の圧力よりもはるかに大きいため、本実施形態のような構成としても何ら問題が生じない。逆に、改質器を用いない直接メタノール型燃料電池では、圧力作用室26内に作用する最大圧力は、燃料貯留室12内の圧力よりもはるかに小さいため、本実施形態のような、薄膜弁23を弁座18に付勢する構成は採用しにくいのである。
また、本実施形態では、コイルばね24が燃料供給室25内に配置されているので、液体燃料カートリッジ10の組込時には、P(1気圧)<Pc+Pvの条件で燃料流路19が開放され、液体燃料が送出されるが、改質が開始されて圧力Pが上昇すると、Pc<P<Pc+Pvの条件では、燃料流路2,19を水素が逆流しようとする。このため、燃料流路2中の逆止弁6は、そのような逆流をも防止するように機能する。
本実施形態でも、第1実施形態と同様な構成により、前述した(1)〜(7)の効果を同様に得ることができる。
〔第3実施形態〕
図4には、本発明の第3実施形態として、容積可変手段15の他の実施形態が示されている。
この容積可変手段15は、第1実施形態と同様な気密隔壁13と、この気密隔壁13で仕切られたケース11の内部空間部分に封入された圧縮気体28とで構成されている。このような構成では、第1実施形態で説明したケース11の大気連通孔11A(図2)は不要である。
このような本実施形態でも、第1実施形態での(5)の効果を同様に得ることができる。
〔第4実施形態〕
図5には、本発明の第4実施形態に係る容積可変手段15が示されている。
容積可変手段15は、第3実施形態での気密隔壁13の代わりに、蛇腹状に膨らんだフィルム29をケース11の内面に取り付け、この内部に液体燃料を貯留した構成である。 このフィルム29では、図中状側の平坦面部29Aが所定の剛性を有し、ケース11の内面に沿って移動する。ケース11内の他の部分に封入されているのは、第3実施形態と同様、圧縮気体28である。ただし、圧縮気体28の代わりに、第1実施形態のようなコイルばね14(図2)を配置し、ケース11に大気連通孔11A(図2)を設けてもよい。
ここで、フィルム29は、EVOH(エチレン−ビニルアルコール共重合)樹脂や、高分子グルコマンナンをアセチル化した樹脂からなり、液密性およびフレキシブル性を有している。なお、このようなフィルム29の表面にアルミ蒸着等による金属コーティングを施し、液密性および耐久性をより向上させてもよい。
このような本実施形態でも、第1実施形態での(5)の効果を同様に得ることができる。
〔第5実施形態〕
図6に示す第5実施形態の容積可変手段15は、ケース11の厚さ方向に移動可能な可動板30を板ばね31で付勢した構造に加え、全体が風船状に膨らんだ(弾性変形しているわけではない)フィルム29にて液密性を確保し、このフィルム29を可動板30に当接させて板ばね31のばね力に対抗させてある。なお、板ばね31の数は、複数(本実施形態では2つ)であるが、中央に1つだけ配置されていてもよい。また、板ばね31の代わりに、コイルばね14を用いても、勿論よい。さらに、板ばね31の代わりに圧縮気体28(図5)を使用し、可動板30を省いてもよい。
本実施形態でも、構成は異なるが、(5)の効果を同様に得ることができきる。
〔第6実施形態〕
図7に示す第6実施形態の容積可変手段15は、複数(本実施形態では4つ)の小さな燃料貯留室12A,12B,12C,12Dを備えた構造である。各燃料貯留室12A〜12Dで用いられるコイルばね14A〜14Dは、ばね定数がそれぞれ異なっており、図示しない弁組立体(図中の下方側)に近い側から遠い側(上方側)に向かって、ばね定数がより大きく、ばね力の強いコイルばね14が用いられている。また、各燃料貯留室12A〜12Dの構造は、第5実施形態の燃料貯留室12において、板ばね31をコイルばね14に替えた構造と略同じである。
本実施形態では、弁組立体への液体燃料の流出に伴って先ず、弁組立体から遠い側のフィルム29が収縮して燃料貯留室12Dの容積が減少し、順次弁組立体側へ向けて燃料貯留室12C,12B,12Aの容積が減少する。
本実施形態によれば、その特有の構成により、以下の効果がある。
(8)すなわち、各燃料貯留室12A〜12Dでは、コイルばね14A〜14Dのばね定数が異なっているため、燃料貯留室12A〜12Dの容積の減少の順序をばね定数に応じて設定できる。従って、弁組立体から遠ざかるにつれてばね定数の大きなコイルばね14を用いることにより、燃料貯留室12D,12C,12B,12Aの順序でフィルム29を収縮させることができ、内部の液体燃料を奥側から絞り出すように確実に流出させることができる。
〔第7実施形態〕
図8に示す第7実施形態の容積可変手段15では、各燃料貯留室12A〜12Dに対応させて検出手段32を設けた点が前記第6実施形態とは異なる。
各検出手段32は、リミットスイッチや各種のセンサ類で構成され、燃料貯留室12A〜12Dの増減に伴って可動する可動板30の位置を検出し、内部の液体燃料が略無くなっているか否かを検出する。この検出手段32のオン−オフ結果に基づいて、おおよその液体燃料の残量を検出することが可能である。
従って、本実施形態では以下の効果がある。
(9)可動板30の位置を検出する検出手段32が設けられているので、燃料貯留室12内にある液体燃料の残量を知ることができる。また、燃料供給が正常に行われているか等を随時確認でき、燃料電池システム1の使い勝手を向上させることができる。特に容積可変手段15の状態変化に基づいて検出手段32が稼働するから、液体燃料が明らかに存在しないのに検出されなければ、可動板30が何らかの理由で動かなくなるなど、容積可変手段15が正常に機能していないといえ、容積可変手段15の機能確認にも有効である。
〔第8実施形態〕
図9に示す第8実施形態の容積可変手段15は、前記第5実施形態の変形例(図6)である。
つまり、可動板30は一対のコイルばね14(14E,14F)よって付勢されている点、および検出手段32が設けられている点が第5実施形態とは異なる。この際、コイルばね14E,14Fは、図示しない弁組立体(図中下方側)に近い方と離れた方とで互いに離間して設けられているとともに、ばね定数が異なっている。弁組立体よりも遠い方のコイルばね14Fのばね定数がより大きく、ばね力が大きい。
このような本実施形態では、液体燃料の流出に伴って弁組立体に遠い側でフィルム29が収縮し、次第に手前側が収縮するので、可動板30としても、遠い側が初めに移動し、次に近い側が移動し、結果として斜めの状態で液体燃料が絞り出されるように移動するのである。検出手段32により、最小限にフィルム29が収縮した位置で可動板30が検出されるのは、第8実施形態と同様である。
本実施形態によれば、構成は異なるが、前記第6、第7実施形態と同様な効果を得ることができる。
〔第9実施形態〕
図10に示す第9実施形態の容積可変手段15は、可動板30の奥側(弁組立体から遠い側)をケース11の側面(大気連通孔11Aとは反対側)に回動自在に支持し、遠い側のコイルばね14F(図9)を省いた点が第8実施形態とは異なる。
本実施形態では、フィルム29の膨らみが可動板30によって規制されるため、液体燃料が貯留されている当初の状態では、側断面扇形に膨らむようになり、液体燃料の低減に伴って燃料貯留室12の遠い側の容積から小さくなり、やはり遠い側から絞り出されるように液体燃料が流出する。
従って、本実施形態でも、構成は異なるが、前記第6、第7実施形態と同様な効果を得ることができる。
〔第10実施形態〕
図11、図12には、第10実施形態として、液体燃料カートリッジ10の変形例が示されている。
この液体燃料カートリッジ10の弁組立体16には、第1、第2実施形態(図1、図3)で説明したような燃料流路19は設けられていない。つまり、本実施形態では、圧力導入部27が燃料流路19を兼用している。このため、燃料供給室25内の液体燃料は、薄膜弁23が圧力差によって弁座18から離れると、当該薄膜弁23に設けられた供給孔23Aから圧力作用室26に流出し、ここから燃料貯留室12の圧力(水頭圧)Pcのみで圧力導入部27および燃料電池システム1側の圧力導入路3を通って改質器に送出される。すなわち、燃料電池システム1の改質器側でも、圧力導入路3が燃料流路2を兼用している。そして、この圧力導入路3に切換弁4が設けられている。
なお、このような構造では、薄膜弁23の供給孔23Aが弁座18に確実に当接することが重要であるため、これらを確実に位置決めするための任意な位置決め手段を設けることが望ましい。また、弁座本体17の下面と薄膜弁23の上面との間に、液体燃料が透過可能な多孔質膜当からなる液面安定化膜を一層設けてもよく、こうすることにより、液体燃料の残量が少なくい状態で携帯された機器が揺さぶられても、弁座18近傍で生じる圧力変動を液面安定化膜で吸収でき、液体燃料の残量に関係なく液体燃料を供給孔13Aから良好に流出させることができる。
また、本実施形態において、図12に示すように、ケース11には、内部の燃料貯留室12と外部とを連通させる大気連通孔11Aが設けられている。また、ケース11の内面において、大気連通孔11Aの周囲には環状溝11Cと、この環状溝11Cと連通したキャピラリ11Dと、キャピラリ11Dと連通した連通口11Eとが設けられ、大気連通孔11A、環状溝11C、およびキャピラリ11Dを覆うように、可撓性を有する封止膜33が設けられている。この封止膜33は、液体燃料が重力によって弁組立体16側にある場合には(つまり、液体燃料カートリッジ10には天地の違いがある)、大気連通孔11Aから離間して燃料貯留室12を大気開放し、天地が逆さになる等して液体燃料が封止膜33に当接すると、大気連通孔11Aを封止する。
一方、図11に戻って、弁組立体16の燃料連通孔17Aには、逆止弁(空気進入防止手段)34が設けられており、大気開放されることで燃料貯留室12内に入り込んだ空気が燃料供給室25に進入するのを防いでいる。具体的には、燃料連通孔17Aの下部側は先細りのテーパ面17Bとされているとともに、燃料連通孔17Aの内部には液体燃料よりも比重の小さい球状のフロート35が配置され、コイルばね36で下向きに付勢されている。従って、液体燃料が燃料連通孔17Aを満たしている状態では、フロート35がコイルばね36に打ち勝って上方に移動しており、液体燃料の流出を妨げない。これに対して、燃料貯留室12内が略空になる等し、燃料連通孔17A内を液体燃料が流れないような場合には、フロート35が下がってテーパ面17Bに当接され、燃料連通孔17Aを塞ぐ。これにより、空気が燃料供給室25に入り込む心配がない。
このような本実施形態によれば、その特有な構成により、以下の効果がある。
(10)弁組立体16には、弁座本体17を通る燃料流路19が存在しないので、その構造を簡略化できる。
(11)また、ケース11には燃料貯留室12と外部とを連通させる大気連通孔11Aが設けられているが、この大気連通孔11Aが封止膜33によって封止されるので、液体燃料カートリッジ10の天地が逆さになっても、燃料貯留室12から液体燃料が漏れ出す心配がなく、姿勢が一定でない携帯機器等の燃料電池システム1にも、液体燃料カートリッジ10を好適に用いることができる。
(12)さらに、燃料連通孔17Aには逆止弁34が設けられているので、大気連通孔11Aから燃料貯留室12に入り込んだ空気が燃料供給室25に進入することがなく、燃料供給室25へ燃料貯留室12からの圧力を確実に作用させることができ、圧力作用室26の圧力との差分を確実に得ることができる。
このような本実施形態でも、第2実施形態と同様な効果を得ることができる。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
すなわち、本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ、説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
したがって、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
本発明の第1実施形態に係る燃料電池システムに着脱自在に取り付けられる液体燃料カートリッジの要部を示す断面図。 第1実施形態の液体燃料カートリッジの別の要部を示す断面図。 本発明の第2実施形態に係る液体燃料カートリッジの要部を示す断面図 本発明の第3実施形態に係る容積可変手段を示す断面図。 本発明の第4実施形態に係る容積可変手段を示す断面図。 本発明の第5実施形態に係る容積可変手段を示す断面図。 本発明の第6実施形態に係る容積可変手段を示す断面図。 本発明の第7実施形態に係る容積可変手段を示す断面図。 本発明の第8実施形態に係る容積可変手段を示す断面図。 本発明の第9実施形態に係る容積可変手段を示す断面図。 本発明の第10実施形態に係る液体燃料カートリッジの要部を示す断面図。 第10実施形態の液体燃料カートリッジの別の要部を示す断面図。
符号の説明
1…燃料電池システム、4…開閉手段である切換弁、10…液体燃料カートリッジ、11A…大気連通孔、12…燃料貯留室、15…容積可変手段、16…圧力作用室、17A…燃料連通孔、19…燃料流路、20…閉塞手段、23…薄膜弁、25…燃料供給室、27…圧力導入部、33…封止膜、34…空気進入防止手段である逆止弁。

Claims (7)

  1. 液体燃料が貯留される燃料貯留室と、この燃料貯留室に対して燃料連通孔を介して仕切られた燃料供給室と、この燃料供給室に対して薄膜弁によって仕切られた圧力作用室とを備えているとともに、前記燃料供給室から外部の燃料電池側または液体燃料の改質器側に当該液体燃料を送出する燃料流路と、前記圧力作用室に前記燃料電池または前記改質器側から圧力を導入する圧力導入部とが設けられ、かつ前記薄膜弁は、前記燃料供給室と前記圧力作用室との圧力差により前記燃料流路を開閉可能に設けられていることを特徴とする燃料電池用の液体燃料カートリッジ。
  2. 請求項1に記載の燃料電池用の液体燃料カートリッジにおいて、前記燃料流路と前記圧力導入部とが独立して別々に設けられていることを特徴とする燃料電池用の液体燃料カートリッジ。
  3. 請求項1または請求項2に記載の燃料電池用の液体燃料カートリッジにおいて、前記薄膜弁は、前記圧力作用室の圧力が前記燃料供給室の圧力よりも所定値以上下回った場合に、前記燃料流路を開放することを特徴とする燃料電池用の液体燃料カートリッジ。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の燃料電池用の液体燃料カートリッジにおいて、前記燃料貯留室を形成する部分の一部には大気連通孔が設けられ、この大気連通孔に対応した位置には可撓性を有する封止膜が設けられ、この封止膜は、通常時には前記大気連通孔から離間して前記燃料貯留室を大気開放し、液体燃料の当接時には前記大気連通孔を封止することを特徴とする燃料電池用の液体燃料カートリッジ。
  5. 請求項4に記載の燃料電池用の液体燃料カートリッジにおいて、前記燃料供給室への空気の進入を防止する空気進入防止手段が設けられていることを特徴とする燃料電池用の液体燃料カートリッジ。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の燃料電池用の液体燃料カートリッジにおいて、前記燃料貯留室内の液体燃料を加圧し、かつ当該燃料貯留室からの液体燃料の送出量に応じて当該燃料貯留室の容積を縮小させる容積可変手段が設けられていることを特徴とする燃料電池用の液体燃料カートリッジ。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の燃料電池用の液体燃料カートリッジにおいて、燃料電池システムへの取付け操作により前記燃料流路を外部に開放し、燃料電池システムからの取外し操作により前記燃料流路と外部とを遮断する閉塞手段が設けられていることを特徴とする燃料電池用の液体燃料カートリッジ。
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