JP5361169B2 - 硬化性組成物 - Google Patents
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- 0 CCCC=C(*)C(C(CO*)NC(C1O*)[U]C)C1O Chemical compound CCCC=C(*)C(C(CO*)NC(C1O*)[U]C)C1O 0.000 description 1
Description
(B)25℃における蒸気圧が0.8mmHg以上である化合物を少なくとも1種類含有してなる重合開始剤、および
(C)シクロデキストリン系包接化合物
を含有してなり、
(B)25℃における蒸気圧が0.8mmHg以上である化合物を少なくとも1種類含有してなる重合開始剤の含有量が、(A)重合性単量体100質量部に対して0.01〜20質量部であり、且つ(C)シクロデキストリン系包接化合物の含有量が、上記(B)重合開始剤に含有される25℃における蒸気圧が0.8mmHg以上である化合物に対して0.1〜15モル当量であることを特徴とする硬化性組成物である。
で示される化合物が使用される。
AAEM;アセトアセトキシエチルメタクリレート
ND;ノナメチレンジオールジメタクリレート
HD;1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート
14G;ポリエチレングリコール(14)ジメタクリレート
3G;トリエチレングリコールジメタクリレート
HEMA;ヒドロキシエチルメタクリレート
Bis−GMA;2,2−ビス(4−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロポキシ)フェニル)プロパン
D−2.6E;2,2−ビス(4−メタクリロイルオキシポリエトキシフェニル)プロパン
[重合開始剤成分]
〔25℃における蒸気圧が0.8mmHg以上であるアミン〕
DMPT;N,N−ジメチル−p−トルイジン(25℃における蒸気圧:0.93mmHg)
PEAT;N,N−ジエチル−p−トルイジン(25℃における蒸気圧:1.04mmHg)
〔25℃における蒸気圧が0.8mmHg以上である有機過酸化物〕
パーオクタH;1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド(25℃における蒸気圧:0.86mmHg)
パーブチルC;t−ブチルクミルパーオキサイド(25℃における蒸気圧:0.83mmHg)
〔25℃における蒸気圧が0.8mmHg以上である芳香族ケトン〕
AcPh;アセトフェノン(25℃における蒸気圧:1.66mmHg)
BIBE;ベンゾインイソブチルエーテル(25℃における蒸気圧:0.94mmHg)
〔25℃における蒸気圧が本発明で規定する要件を満足しない、他の重合開始剤成分〕
DMBE;N,N−ジメチルアミノ安息香酸エチル
BPO;ベンゾイルパーオキサイド
DMA;N,N−ジメチルアニリン(25℃における蒸気圧:0.7mmHg)
[充填材]
3Si−Zr;不定形シリカ−ジルコニア、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン表面処理物(平均粒径:3μm)
0.3Si−Ti;球状シリカ−チタニア、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン表面処理物(平均粒径:0.3μm)
〔臭気確認方法〕
硬化性組成物、またはこれを分割して包装した液の臭気を嗅ぎ、次に示す3段階で評価した。
重合開始剤の臭気がまったくない・・・・○
重合開始剤の臭気がややある・・・・・・△
重合開始剤の臭気があり不快である・・・×
〔揮発性測定方法〕
硬化性組成物をシリンジ(テルモ株式会社製テルモシリンジ、SS−05SZ)に充填し、4〜5mmHgの減圧下に15分間放置した。硬化性組成物中の重合開始剤の量を高速液体クロマトグラフィーを用いて測定し、減圧前の重合開始剤の量に対する減圧後のその残存率を求めた。
幅4mm、厚さ2mm、長さ40mmの長方形の孔を有するポリアセタール製の型に、硬化性組成物を填入し、湿潤条件下37℃恒温槽中で15分間放置し硬化させるか、もしくは可視光線照射器(トクヤマ社製、パワーライト)により光照射を30秒間行い硬化させた。強度試験機(島津製作所社製、オートグラフ)によりクロスヘッド速度1mm/分、スパン距離15mmの条件で3点曲げ試験を行い曲げ強度を求めた。
ラジカル重合性単量体として、AAEMとNDとが質量比60:40の組成で混合されたものを用いて評価を行った。即ち、この組成のラジカル重合性単量体100質量部に、DMPTを3質量部と、シクロデキストリンを該DMPTに対して1.5モル当量を混合したA液と、同じラジカル重合性単量体100質量部に、BPOを4質量部混合したB液とを調製した。このA液とB液を質量比で1:1となるように計りとり、混合して硬化体を作製しその曲げ強度を測定した。このA液の臭気を確認し、揮発性試験を行った。次いで、揮発性試験に用いたA液を用いて同様に硬化体を作製しその曲げ強度を測定した。結果を表1に示した。
A液に混合するアミンとシクロデキストリンを表1に示す組み合わせに変えて、実施例1と同様にして評価した。結果を併せて表1に示した。
実施例1で用いたものと同じラジカル重合性単量体100質量部に対しパーオクタHを4質量部と、シクロデキストリンを該パーオクタHに対して1.5モル当量を混合したA液と、同じラジカル重合性単量体100質量部に対しDMBEを3質量部混合したB液とを調製した。このA液とB液を質量比で1:1となるように計りとり、混合して硬化体を作製しその曲げ強度を測定した。このA液の臭気を確認し、揮発性試験を行った。次いで、揮発性試験に用いたA液を用いて同様に硬化体を作製しその曲げ強度を測定した。結果を表1に示した。
A液に混合する有機過酸化物とシクロデキストリンを表1に示す組み合わせに変えて、実施例11と同様にして評価した。結果を併せて表1に示した。
実施例1で用いたものと同じラジカル重合性単量体100質量部に対しAcPhを0.15質量部と、該AcPhに対して1.5モル当量のシクロデキストリンを混合したA液を調製した。このA液に可視光を照射して硬化体を作製しその曲げ強度を測定した。このA液の臭気を確認し、揮発性試験を行った。次いで、揮発性試験に用いたA液を用いて同様に硬化体を作製しその曲げ強度を測定した。結果を表1に示した。
A液に混合する光重合開始剤とシクロデキストリンを表1に示す組み合わせに変えて、実施例15と同様にして評価した。結果を併せて表1に示した。
シクロデキストリンを用いずに、表1に示す重合開始剤の組み合わせで実施例1と同様に評価した。結果を併せて表1に示した。
実施例1で使用したラジカル重合性単量体成分と同じ、AAEMとNDの重量比60:40の混合物100質量部に、25℃における蒸気圧が0.7mmHgであるDMAを配合しA液を製造し、その臭気を確認した。しかしながら、A液は、シクロデキストリンを用いない状態でありながら、ある程度(△評価)しかないものであった。
アミンとシクロデキストリンの量を表2に示す組み合わせにした以外は実施例1と同様に硬化性組成物を調製した。硬化体の曲げ強度、臭気、揮発性試験を評価し、結果を併せて表2に示した。
実施例1で用いたものと同じラジカル重合性単量体100質量部に対しDMPTを3質量部と、該DMPTに対して1.5モル当量のシクロデキストリンを混合したA液と、同じラジカル重合性単量体100質量部に対しパーオクタHを4質量部と、該パーオクタHに対して1.5モル当量のシクロデキストリンを混合したB液とを調製した。このA液とB液を質量比で1:1となるように計りとり、混合して硬化体を作製しその曲げ強度を測定した。このA液とB液の臭気を確認し、それぞれ揮発性試験を行った。次いで、揮発性試験に用いたA液とB液を用いて同様に硬化体を作製しその曲げ強度を測定した。結果を表3に示した。
用いるラジカル重合性単量体を、表3に示す組成に変えた以外は実施例25と同様に硬化性組成物を調製した。硬化体の曲げ強度、臭気、揮発性試験を行い、結果を併せて表3に示した。
Claims (4)
- (A)重合性単量体、
(B)25℃における蒸気圧が0.8mmHg以上である化合物を少なくとも1種類含有してなる重合開始剤、および
(C)シクロデキストリン系包接化合物
を含有してなり、
(B)25℃における蒸気圧が0.8mmHg以上である化合物を少なくとも1種類含有してなる重合開始剤の含有量が、(A)重合性単量体100質量部に対して0.01〜20質量部であり、且つ(C)シクロデキストリン系包接化合物の含有量が、上記(B)重合開始剤に含有される25℃における蒸気圧が0.8mmHg以上である化合物に対して0.1〜15モル当量であることを特徴とする硬化性組成物。 - (B)重合開始剤の、25℃における蒸気圧が0.8mmHg以上である化合物が、有機過酸化物、芳香族ケトン、およびアミンから選ばれる少なくとも1種である請求項1記載の硬化性組成物。
- さらに、(D)充填材50〜900質量部を含有してなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の硬化性組成物。
- 請求項1〜3のいずれか一項に記載の硬化性組成物からなる歯科材料。
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