JP5360600B2 - 磁気ランダムアクセスメモリ、及び、磁気ランダムアクセスメモリの初期化方法 - Google Patents

磁気ランダムアクセスメモリ、及び、磁気ランダムアクセスメモリの初期化方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5360600B2
JP5360600B2 JP2009546192A JP2009546192A JP5360600B2 JP 5360600 B2 JP5360600 B2 JP 5360600B2 JP 2009546192 A JP2009546192 A JP 2009546192A JP 2009546192 A JP2009546192 A JP 2009546192A JP 5360600 B2 JP5360600 B2 JP 5360600B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetization
layer
magnetic
pinned
region
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2009546192A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2009078244A1 (ja
Inventor
哲広 鈴木
聖万 永原
俊輔 深見
延行 石綿
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEC Corp filed Critical NEC Corp
Priority to JP2009546192A priority Critical patent/JP5360600B2/ja
Publication of JPWO2009078244A1 publication Critical patent/JPWO2009078244A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5360600B2 publication Critical patent/JP5360600B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11CSTATIC STORES
    • G11C11/00Digital stores characterised by the use of particular electric or magnetic storage elements; Storage elements therefor
    • G11C11/02Digital stores characterised by the use of particular electric or magnetic storage elements; Storage elements therefor using magnetic elements
    • G11C11/16Digital stores characterised by the use of particular electric or magnetic storage elements; Storage elements therefor using magnetic elements using elements in which the storage effect is based on magnetic spin effect
    • G11C11/165Auxiliary circuits
    • G11C11/1659Cell access
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11CSTATIC STORES
    • G11C11/00Digital stores characterised by the use of particular electric or magnetic storage elements; Storage elements therefor
    • G11C11/02Digital stores characterised by the use of particular electric or magnetic storage elements; Storage elements therefor using magnetic elements
    • G11C11/16Digital stores characterised by the use of particular electric or magnetic storage elements; Storage elements therefor using magnetic elements using elements in which the storage effect is based on magnetic spin effect
    • G11C11/161Digital stores characterised by the use of particular electric or magnetic storage elements; Storage elements therefor using magnetic elements using elements in which the storage effect is based on magnetic spin effect details concerning the memory cell structure, e.g. the layers of the ferromagnetic memory cell
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11CSTATIC STORES
    • G11C11/00Digital stores characterised by the use of particular electric or magnetic storage elements; Storage elements therefor
    • G11C11/02Digital stores characterised by the use of particular electric or magnetic storage elements; Storage elements therefor using magnetic elements
    • G11C11/16Digital stores characterised by the use of particular electric or magnetic storage elements; Storage elements therefor using magnetic elements using elements in which the storage effect is based on magnetic spin effect
    • G11C11/165Auxiliary circuits
    • G11C11/1675Writing or programming circuits or methods
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10BELECTRONIC MEMORY DEVICES
    • H10B61/00Magnetic memory devices, e.g. magnetoresistive RAM [MRAM] devices
    • H10B61/20Magnetic memory devices, e.g. magnetoresistive RAM [MRAM] devices comprising components having three or more electrodes, e.g. transistors
    • H10B61/22Magnetic memory devices, e.g. magnetoresistive RAM [MRAM] devices comprising components having three or more electrodes, e.g. transistors of the field-effect transistor [FET] type
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N50/00Galvanomagnetic devices
    • H10N50/10Magnetoresistive devices

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Hall/Mr Elements (AREA)
  • Mram Or Spin Memory Techniques (AREA)

Description

本発明は、磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM:Magnetic Random Access Memory)に関し、特に、磁壁移動方式のMRAMに関する。
MRAMは、高集積・高速動作の観点から有望な不揮発性メモリである。MRAMにおいては、TMR(Tunnel MagnetoResistance)効果などの「磁気抵抗効果」を示す磁気抵抗素子が利用される。その磁気抵抗素子には、例えばトンネルバリヤ層が二層の強磁性層で挟まれた磁気トンネル接合(MTJ;Magnetic Tunnel Junction)が形成される。その二層の強磁性層は、磁化の向きが固定された磁化固定層(ピン層)と、磁化の向きが反転可能な磁化自由層(フリー層)とを有している。
ピン層とフリー層の磁化の向きが“反平行”である場合のMTJの抵抗値(R+ΔR)は、磁気抵抗効果により、それらが“平行”である場合の抵抗値(R)よりも大きくなることが知られている。MRAMは、このMTJを有する磁気抵抗素子をメモリセルとして用い、その抵抗値の変化を利用することによってデータを不揮発的に記憶する。例えば、反平行状態はデータ“1”に対応付けられ、平行状態はデータ“0”に対応付けられる。メモリセルに対するデータの書き込みは、フリー層の磁化の向きを反転させることによって行われる。
MRAMに対するデータの書き込み方法として、従来、「アステロイド方式」や「トグル方式」が知られている。これらの書き込み方式によれば、メモリセルサイズにほぼ反比例して、フリー層の磁化を反転させるために必要な反転磁界が大きくなる。つまり、メモリセルが微細化されるにつれて、書き込み電流が増加する傾向にある。
微細化に伴う書き込み電流の増加を抑制することができる書き込み方式として、「スピン注入(spin transfer)方式」が提案されている(例えば、特開2005−93488号公報、“Current−driven excitation of magnetic multilayers”,J.C.Slonczewski,Journal of Magnetism & Magnetic Materials,159,L1−L7(1996)、を参照)。スピン注入方式によれば、強磁性導体にスピン偏極電流(spin−polarized current)が注入され、その電流を担う伝導電子のスピンと導体の磁気モーメントとの間の直接相互作用によって磁化が反転する(以下、「スピン注入磁化反転:Spin Transfer Magnetization Switching」と参照される)。
米国特許第6834005号公報には、スピン注入を利用した磁気シフトレジスタが開示されている。この磁気シフトレジスタは、磁性体中の磁壁(domain wall)を利用して情報を記憶する。多数の領域(磁区)に分けられた磁性体において、磁壁を通過するように電流が注入され、その電流により磁壁が移動する。各領域の磁化の向きが、記録データとして扱われる。このような磁気シフトレジスタは、例えば、大量のシリアルデータの記録に利用される。尚、磁性体中の磁壁の移動は、“Real−Space Observation of Current−Driven Domain Wall Motion in Submicron Magnetic Wires”,A.Yamaguchi et al.,Physical Review Letters,Vol.92,pp.077205−1−4(2004)にも報告されている。
このようなスピン注入による磁壁移動(Domain Wall Motion)を利用した「磁壁移動方式のMRAM」が、特開2005−191032号公報、及びWO2007/020823号公報に記載されている。
特開2005−191032号公報に記載されたMRAMは、磁化が固定された磁化固定層と、磁化固定層上に積層されたトンネル絶縁層と、トンネル絶縁層に積層された磁化記録層とを備える。磁化記録層には、磁化の向きが反転可能な部分と実質的に変化しない部分も含まれているため、磁化自由層ではなく、磁化記録層と呼ぶことにする。図1は、特開2005−191032号公報の磁化記録層の構造を示す概略平面図である。図1において、磁化記録層100は、直線形状を有している。具体的には、磁化記録層100は、トンネル絶縁層及び磁化固定層と重なる接合部103、接合部103の両端に隣接するくびれ部104、及びくびれ部104に隣接形成された一対の磁化固定領域101、102を有する。一対の磁化固定領域101、102には、互いに反対向きの固定磁化が付与されている。更に、MRAMは、一対の磁化固定領域101、102に電気的に接続された一対の書き込み用端子105、106を備える。この書き込み用端子105、106により、磁化記録層100の接合部103、一対のくびれ部104及び一対の磁化固定領域101、102を貫通する電流が流れる。
図2は、WO2007/020823号公報の磁気記録層120の構造を示す概略平面図である。図2において、磁気記録層120は、U字型の形状を有している。具体的には、磁気記録層120は、第1磁化固定領域121、第2磁化固定領域122、及び磁化反転領域123を有している。磁化反転領域123は、ピン層130とオーバーラップしている。磁化固定領域121、122は、Y方向に延びるように形成されており、その磁化の向きは同じ方向に固定されている。一方、磁化反転領域123は、X方向に延びるように形成されており、反転可能な磁化を有している。従って、磁壁が、第1磁化固定領域121と磁化反転領域123との境界B1、あるいは、第2磁化固定領域122と磁化反転領域123との境界B2に形成される。磁化状態の初期化は、例えば、XY面内で斜め45度方向に十分大きな初期磁界を印加することにより行われ、初期磁界を除いた後に、磁化固定領域の磁化が+Y方向、磁化反転領域の磁化が+X方向を向き、磁壁が境界B1に形成された状態が実現される。
磁化固定領域121、122は、電流供給端子125、126のそれぞれに接続されている。これら電流供給端子125、126を用いることにより、磁気記録層120に書き込み電流を流すことが可能である。その書き込み電流の方向に応じて、磁壁は磁化反転領域123中を移動する。この磁壁移動により、磁化反転領域123の磁化方向を制御することができる。
しかし、電流駆動磁壁移動を利用したMRAMでは、書き込み電流の絶対値が比較的大きくなってしまうことが懸念される。前掲のPhysical Review Letters,Vol.92,pp.077205−1−4(2004)のほかにも、電流駆動磁壁移動の観測は数多く報告されている。しかし、磁壁移動には概ね1×10A/cm程度の閾値電流密度を要している。この場合、例えば磁壁移動の起こる層の幅を100nm、膜厚を10nmとした場合でも書き込み電流は1mAとなる。これ以下に書き込み電流を低減するためには膜厚を薄くすればよいが、この場合には書き込みに要する電流密度は更に上昇してしまうことが知られている(例えば、“Reduction of Threshold Current Density for Current−Driven Domain Wall Motion using Shape Control”,A.Yamaguchi et al.,Japanese Journal of Applied Physics,vol.45,No.5A,pp.3850−3853(2006)参照)。
電流駆動磁壁移動を利用したMRAMにおいて、書込み電流を低減できる技術が期待される。
一方、磁化記録層の磁気異方性が基板面に垂直である垂直磁気異方性材料を用いた素子においては、10A/cm台の閾値電流密度が観測されている(例えば、“Threshold currents to move domain walls in films with perpendicular anisotropy”,D.Ravelosona et al.,Applied Physics Letters,Vol.90,072508(2007)参照)。
関連する技術として特開2005−19464号公報に磁気ランダムアクセスメモリ、電子カードおよび電子装置が開示されている。この磁気ランダムアクセスメモリは、磁気抵抗素子と、書き込む書き込み配線とを具備する。磁気抵抗素子は、非磁性層を狭持した二層の磁性層を有し、磁性層の磁化方向が膜面垂直方向を向く垂直型のものである。書き込み配線は、前記磁気抵抗素子の厚さ方向に垂直な方向に配設され、書き込み電流を流して発生する磁界を前記磁気抵抗素子の磁性層の磁化方向に印加し、前記磁気抵抗素子の2つの磁性層のうちの一方の記録層の磁化方向を変化させて情報を書き込む。前記磁気抵抗素子を厚さ方向から狭持し、前記書き込み配線による発生磁界を前記磁気抵抗素子の磁性層に印加する磁性ヨークをさらに具備していても良い。
また、特開2006−73930号公報に磁壁移動を利用した磁気抵抗効果素子の磁化状態の変化方法及び該方法を用いた磁気メモリ素子、固体磁気メモリが開示されている。この磁気メモリ素子は、第一の磁性層と中間層と第二の磁性層とを有し、情報を第一の磁性層と、第二の磁性層との磁化の方向で記録する。この磁気メモリ素子は、少なくとも一方の磁性層内に互いに反平行磁化となる磁区とそれらの磁区を隔てる磁壁を定常的に形成し、前記磁壁を磁性層内で移動させることで、隣り合う磁区の位置を制御して情報記録を行うことを特徴とする。前記第二の磁性層は膜面垂直方向に磁気異方性を有していても良い。
発明者は、今回以下のような問題点を発見した。
既述のように、電流駆動磁壁移動を利用したMRAMでは、書き込み電流の絶対値が比較的大きくなってしまうことが懸念される。従って、発明者は、以下に示すように、電流駆動磁壁移動を利用したMRAMにおいて、磁化記録層として垂直磁気異方性材料を用いることにより、書込み電流を低減できることを検討した。
図3A及び図3Bは、それぞれ想定しうる垂直磁気異方性材料を用いた磁気抵抗素子の平面図及び断面図である。磁化記録層210は、磁化反転領域213と、一対の磁化固定領域211a、211bとを備える。ただし、図3A及び図3Bにおいて、白丸と点の記号、白丸とバツの記号、白矢印は、それらが記載された磁化反転領域213や磁化固定領域211a、211bの磁化方向を示している。
磁化反転領域213は、トンネル絶縁層232及びピン層230と重なり、フリー層としての機能を有する。磁化固定領域211aは磁化反転領域213の一端に、磁化固定領域211bは磁化反転領域213の他端にそれぞれ隣接されている。磁化反転領域213と磁化固定領域211a、211bとの接合部にはくびれ部215が設けられる。一対の磁化固定領域211a、211bには、互いに反対向きの固定磁化が付与されなければならない。また、くびれ部215は磁壁に対するピンポテンシャルとして機能し、磁壁はくびれ部215付近の磁壁212a、又は、磁壁212bとなるように初期化されなければならない。
ここで、磁化記録層の磁気異方性が面内であり、磁化が面内方向に向いている場合、図2に示されるように、磁化記録層の形状をU字型にすることにより、磁化固定部の磁化方向と磁壁位置を所望の状態に初期化することが容易にできた。しかし、磁化記録層の磁気異方性が垂直である場合、U字形状を採用しても、外部磁界により初期化をおこなうことは困難である。
本発明の目的は、磁化記録層の磁気異方性が垂直方向である電流駆動磁壁移動型MRAMにおいて、磁化固定部、及び、磁壁位置の初期化を容易に行うことが可能な磁気ランダムアクセスメモリ、及び、磁気ランダムアクセスメモリの初期化方法を提供することである。
この発明のこれらの目的とそれ以外の目的と利益とは以下の説明と添付図面とによって容易に確認することができる。
本発明の磁気メモリセルは、磁化記録層と、ピン層と、バイアス磁性層とを具備する。磁化記録層は、垂直磁気異方性を有する強磁性層である。ピン層は、非磁性バリア層を介して磁化記録層に接続されている。バイアス磁性層は、非磁性バリア層を介して磁化記録層に接続されている。磁化記録層は、磁化反転領域と、第1磁化固定領域と、第2磁化固定領域とを備える。磁化反転領域は、反転可能な磁化を有しピン層とオーバーラップする。第1磁化固定領域は、磁化反転領域の第1境界に接続され、磁化の向きが第1方向に固定されている。第2磁化固定領域は、磁化反転領域の第2境界に接続され、磁化の向きが第2方向に固定されている。第1磁化固定領域とバイアス磁性層とがオーバーラップしている。
本発明の磁気ランダムアクセスメモリは、行列状に配置された上記の本発明の複数の磁気メモリセルを具備する。
本発明の磁気ランダムアクセスメモリの初期化方法は、以下に示す方法である。ただし、磁気ランダムアクセスメモリは、行列状に配置された複数の磁気メモリセルを備える。複数の磁気メモリセルの各々は、磁化記録層と、ピン層と、バイアス磁性層とを具備する。磁化記録層は、垂直磁気異方性を有する強磁性層である。ピン層は、非磁性バリア層を介して磁化記録層に接続されている。バイアス磁性層は、非磁性バリア層を介して磁化記録層に接続されている。磁化記録層は、磁化反転領域と、第1磁化固定領域と、第2磁化固定領域とを備える。磁化反転領域は、反転可能な磁化を有しピン層とオーバーラップする。第1磁化固定領域は、磁化反転領域の第1境界に接続され、磁化の向きが第1方向に固定されている。第2磁化固定領域は、磁化反転領域の第2境界に接続され、磁化の向きが第2方向に固定されている。第1磁化固定領域とバイアス磁性層とがオーバーラップしている。
そして、磁気ランダムアクセスメモリの初期化方法は、磁化記録層からピン層へ向かう第1方向に十分に大きな第1磁界を印加して、第1ピン磁性層を除く第2ピン磁性層、磁化記録層、及びバイアス磁性層の磁化を、第1方向に向けるステップと;第1方向と反対の第2方向に、第1磁界よりも小さい第2磁界を印加して、磁化記録層のうち、第1磁化固定領域内におけるバイアス磁性層近傍以外の領域の磁化を、第2方向に向けるステップと;第1方向に第1磁界よりも小さい第3磁界を印加して、第1磁化固定領域におけるバイアス磁性層近傍に形成された磁壁を移動させ、磁化反転領域と第2磁化固定領域との境界に記磁壁を初期化するステップとを具備する。
図1は、特開2005−191032号公報の磁化記録層の構造を示す概略平面図である。 図2は、WO2007/020823号公報の磁気記録層120の構造を示す概略平面図である。 図3Aは、想定しうる垂直磁気異方性材料を用いた磁気抵抗素子の平面図である。 図3Bは、想定しうる垂直磁気異方性材料を用いた磁気抵抗素子の断面図である。 図4Aは、本実施の形態に係る磁気抵抗素子の一例を示す平面図である。 図4Bは、本実施の形態に係る磁気抵抗素子の一例を示す断面図である。 図5Aは、本実施の形態に係る磁気抵抗素子の第1の初期化方法を示す断面図である。 図5Bは、本実施の形態に係る磁気抵抗素子の第1の初期化方法を示す断面図である。 図5Cは、本実施の形態に係る磁気抵抗素子の第1の初期化方法を示す断面図である。 図6Aは、本実施の形態に係る磁気抵抗素子の第2の初期化方法を示す断面図である。 図6Bは、本実施の形態に係る磁気抵抗素子の第2の初期化方法を示す断面図である。 図6Cは、本実施の形態に係る磁気抵抗素子の第2の初期化方法を示す断面図である。 図6Dは、本実施の形態に係る磁気抵抗素子の第2の初期化方法を示す断面図である。 図7は、本実施の形態に係る磁気抵抗素子に対するデータの書込み原理を示す断面図である。 図8は、本実施の形態に係る磁気抵抗素子の変形例を示す断面図である。 図9は本実施の形態に係る磁気抵抗素子の別の変形例を示す断面図である。 図10は、本実施の形態に係るMRAMの構成の一例を示すブロック図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態に係る磁気メモリセル及びMRAMについて説明する。本実施の形態に係る磁気メモリセル及びMRAMは垂直磁気異方性を持つ磁性層を用いた磁壁移動方式の磁気メモリセル及びMRAMである。
1.磁気メモリセルの構成
図4A及び図4Bは、本実施の形態に係る磁気抵抗素子(磁気メモリセル)の一例を示す平面図及び断面図である。その磁気抵抗素子2を磁気メモリセルに用いた例について説明する。図4Bは例えば“0”を記憶した場合を示す。ただし、図4A及び図4Bにおいて、白丸と点及び白丸とバツの記号や白矢印は、各層における磁化方向(紙面に対し垂直上方及び垂直下方や矢印方向)を示している(以下同じ)。
磁気抵抗素子2は、強磁性体層である磁化記録層10、ピン層30、及び、非磁性体層であるトンネルバリヤ層32、トンネルバリヤ層32a、バイアス磁性層34aを備えている。トンネルバリヤ層32は、磁化記録層10とピン層30に挟まれている。これら磁化記録層10、トンネルバリヤ層32、及びピン層30により磁気トンネル接合(MTJ)が形成されている。
ピン層30は第1ピン磁性層34、非磁性層31、第2ピン磁性層33から構成されている。第1ピン磁性層34の磁化方向と第2ピン磁性層33の磁化方向とは互いに反平行である。この反平行の磁化は、非磁性層としてはRu、Cuなど用い、2つの磁性層間に反強磁性的な結合を作用させることにより得ることができる。また、2つの磁性層の保磁力を異ならせることによっても得ることができる。反平行な磁化配置においては、2つの強磁性層の磁化を最適化することにより、ピン層30から磁化記録層10への漏洩磁界を抑制することができる。
ピン層30の磁化の向き(第1ピン磁性層34と第2ピン磁性層33の磁化の向き)は、書込み、及び、読出し動作によって変化しない。そのため、ピン層30の磁気異方性は磁化記録層10よりも大きいことが望ましい。これは、磁化記録層10とピン層30とについて、材料及び/又は組成を互いに変えることにより実現することができる。また、ピン層30におけるトンネルバリヤ層32とは反対側の面に反強磁性体層を積層し、磁化をピン止めすることによっても実現することができる。
磁化記録層10は基板面に垂直な方向(±Z方向)の異方性を持ち、材料としては、Fe、Co、Niのうちから選択される少なくとも一つ以上の材料を含むことが望ましい。さらに、PtやPdを含むことで垂直磁気異方性を安定化することができる。これに加えて、B、C、N、O、Al、Si、P、Ti、V、Cr、Mn、Cu、Zn、Zr、Nb、Mo、Tc、Ru、Rh、Ag、Hf、Ta、W、Re、Os、Ir、Au、Smなどを添加することによって所望の磁気特性が発現されるように調整することができる。具体的にはCo、Co−Pt、Co−Pd、Co−Cr、Co−Pt−Cr、Co−Cr−Ta、Co−Cr−B、Co−Cr−Pt−B、Co−Cr−Ta−B、Co−V、Co−Mo、Co−W、Co−Ti、Co−Ru、Co−Rh、Fe−Pt、Fe−Pd、Fe−Co−Pt、Fe−Co−Pd、Sm−Coなどが例示される。この他、Fe、Co、Niのうちから選択される少なくとも一つの材料を含む層が、異なる層と積層されることにより垂直方向の磁気異方性を発現させることもできる。具体的にはCo/Pd、Co/Pt、Fe/Auの積層膜などが例示される。
バイアス磁性層34a、ピン層30における第1ピン磁性層34及び第2ピン磁性層33、は、磁化記録層10と同様な材料を用いることが出来る。そして、バイアス磁性層34a、ピン層30における第1ピン磁性層34及び第2ピン磁性層33は、垂直磁気異方性を持つことが望ましい。
トンネルバリヤ層32、は、Al膜やMgO膜等の薄い絶縁膜である。非磁性層31は、上述のようにRu膜やCu膜やなどの薄い絶縁膜である。磁化記録層10及びピン層30の一部、特にトンネルバリヤ層32と接する部分にCoFeやCoFeBなどTMR効果の大きな材料を用いても良い。
図4A及び図4Bに示されるように、本実施の形態に係る磁化記録層10は、第1磁化固定領域11a、第2磁化固定領域11b、及び磁化反転領域13を有している。この磁化反転領域13は、ピン層30とオーバーラップするように形成されている。言い換えれば、磁化記録層10の磁化反転領域13の一部が、トンネルバリヤ層32を介してピン層30に接続されている。一方、第1磁化固定領域11a及び第2磁化固定領域11bの少なくとも一方には、バイアス磁性層34aがオーバーラップするように形成されている。言い換えれば、第1磁化固定領域11a及び第2磁化固定領域11bの少なくとも一方がトンネルバリヤ層32aを介してバイアス磁性層34aに接続されている。
バイアス磁性層34aからの漏洩磁界は後述のように磁化固定領域の磁化を初期化し、磁壁位置を初期化するために利用される。なお、バイアス磁性層34aはピン層30を構成する磁性層の一方である第2ピン磁性層34と同層として形成することができる。例えば、まず、磁化記録層用膜、バリア層用膜、第1ピン磁性層用膜、非磁性層用膜、第2ピン磁性層用膜を連続成膜する。その後、ピン層30及びバイアス磁性層34aを残す領域を同時にパターニングする。続いて、バイアス磁性層34aを残す領域のみ第2ピン磁性層用膜をエッチングする。そのようなプロセスにより、図4A及び図4Bのような構成が得られる。すなわち、第1ピン磁性層34とバイアス磁性層34aとは、同じ第1ピン磁性層用膜を用いて、同時に形成される。このとき、バイアス磁性層34aを残す領域の非磁性層用膜はエッチングしてもしなくてもよい。なお、このようにして作成した磁気抵抗素子2においては、バイアス磁性層34aと磁化記録層10との間にピン層30部分と同様にバリア層32aが形成されることに注意されたい。
後述する初期化動作により、第1磁化固定領域11aと第2磁化固定領域11bの磁化は、互いに反平行な方向に固定される。尚、「磁化が固定されている」とは、書き込み動作の前後で磁化の方向が変わらないことを意味する。書き込み動作中に、それら磁化固定領域の一部の磁化の方向が変化しても、書き込み動作終了後には元に戻る。
一方、磁化反転領域13の磁化の向きは反転可能であり、+Z方向あるいは−Z方向である。つまり、磁化反転領域13の磁化は第1ピン磁性層34の磁化と平行あるいは反平行になることが許される。図4Bのように磁化反転領域13の磁化の向きが−Z方向の場合、磁化反転領域13と第1磁化固定領域11aが1つの磁区(magnetic domain)を形成し、第2磁化固定領域11bが別の磁区を形成する。つまり、第2磁化固定領域11bと磁化反転領域13との間に磁壁(domain wall)12が形成される。一方、磁化反転領域13の磁化の向きが+Z方向の場合、磁化反転領域13と第2磁化固定領域11bが1つの磁区を形成し、第1磁化固定領域11aが別の磁区を形成する。つまり、第1磁化固定領域11aと磁化反転領域13との間に磁壁(図示されず)が形成される。
なお、第1磁化固定領域11aと第2磁化固定領域11bとは、図4Aに示されるように磁化反転領域13と比較して幅広い形状をしている。これは第1磁化固定領域11a及び第2磁化固定領域11bと磁化反転領域13との境界に磁壁12のピンニングサイトを形成するためである。すなわち、磁壁のエネルギーは素子(磁気記録層10)の幅にほぼ比例するので、磁化固定領域11a、11b(幅が大きくエネルギーが大きい)に生じた磁壁は磁化反転領域13(幅が小さくエネルギーが小さい)に移動することは容易である。それに対し、磁化反転領域13(エネルギーが小さい)に生じた磁壁は磁化固定領域11a、11b(エネルギーが大きい)に移動することは困難である。したがって、磁壁12の移動は、磁化反転領域13内に限定される。また、磁化固定領域11a、11bにおける磁化反転領域13からはみ出した部分(磁化固定領域11a、11bにおける磁化反転領域13よりも幅広な部分)からの静磁界により、磁壁12は第1磁化固定領域11a及び第2磁化固定領域11bのいずれか一方と磁化反転領域13との境界にピン止めされる。
なお、ピンニングサイトは、図3Aで示したようなくびれを用いることにより形成することもできる。
2.磁化固定領域の初期化
次に、本実施の形態に係る磁気抵抗素子の初期化方法について、図面を参照して説明する。ここでは、第1ピン磁性層34、第2ピン磁性層33、磁化記録層10の磁性膜の特性に応じて、(1)第1の初期化方法、及び、(2)第2の初期化方法について説明する。
(1)第1の初期化方法
図5A〜図5Cは、本実施の形態に係る磁気抵抗素子(磁気メモリセル)の第1の初期化方法を示す断面図である。第1の初期化方法として、第1ピン磁性層34と第2ピン磁性層33との間の反強磁性結合が十分大きく、かつ、各ピン磁性層34、33、バイアス磁性層34aの磁性膜の保磁力が磁化記録層10の保磁力よりも大きい場合について述べる。
まず、図5Aに示されるように、+Z方向に十分に大きな磁界H1を印加する。その後、その磁界H1を取り除く。それにより、第1ピン磁性層34以外の各層(第2ピン磁性層33、第1磁化固定領域11a、第2磁化固定領域11b、磁化反転領域13、バイアス磁性層34a)の磁化を+Z方向に向ける(Step1)。このとき、第1ピン磁性層34は第2ピン磁性層33との反強磁性結合のため−Z方向を向く。なお、第1ピン磁性層34及び第2ピン磁性層33のうち、いずれが−Z方向を向き、いずれが+Z方向を向くかは2つのピン磁性層の磁気モーメントの大きさにより定まる。磁化自由層としての磁化反転領域13への漏洩磁界を低減する観点からは、第2ピン磁性層33の磁気モーメントは、第1ピン磁性層34の磁気モーメントよりも大きいことが望ましい。この場合、第1ピン磁性層34の磁化が−Z方向を向く。
次に、図5Bに示されるように、−Z方向に磁界H2(<H1)を印加して行く。それにより、磁化記録層10のうち、第1磁化固定領域11a内のバイアス磁性層34a近傍を除いた領域において磁化が反転し、−Z方向を向く(Step2)。バイアス磁性層34aの磁化が反転しないのは、バイアス磁性層34aの保磁力が十分大きく、磁界H2では反転させられないからである。第1磁化固定領域11a内のバイアス磁性層34a近傍の磁化が反転しないのは、バイアス磁性層34aからの正(+Z方向)の漏洩磁界のため反転し難いためである。これにより、第1磁化固定領域11aのバイアス磁性層34a近傍の磁化が反転していない領域と、第1磁化固定領域11aの磁化が反転した領域との間に磁壁12が形成される。
次に、図5Cに示されるように、+Z方向に磁界H3(<H1)を印加する。それにより、第1磁化固定領域11a内のバイアス磁性層34a近傍に形成された磁壁12は磁化記録層10の中を+X方向に移動して行く。既述のように、幅の大きい磁化固定領域11aの磁壁12は幅の小さい磁化反転領域13に移動することは容易であり、幅の小さい磁化反転領域13の磁壁12は幅の大きい磁化固定領域11bへ移動することは困難である。したがって、磁壁12は、磁化反転領域13と第2磁化固定領域11bとの境界にあるピンニングサイトにより拘束され停止する(Step3)。このとき、第1磁化固定領域11aと第2磁化固定領域11bの磁化は互いに反平行になり、磁壁12は磁化反転領域13と第2磁化固定領域11bの境界にのみ形成され、初期化が実現される。
(2)第2の初期化方法
図6A〜図6Dは、本実施の形態に係る磁気抵抗素子(磁気メモリセル)の第2の初期化方法を示す断面図である。第2の初期化方法として、第1ピン磁性層34と第2ピン磁性層33との間の反強磁性結合が小さく、かつ、保磁力は第2ピン磁性層33>第1ピン磁性層34、バイアス磁性層34a>磁化記録層10の順に大きい場合について述べる。
まず、図6Aに示されるように、+Z方向に十分大きな磁界H4を印加する。その後、その磁界H4を取り除く。それにより、全ての層(第2ピン磁性層33、第1ピン磁性層34、第1磁化固定領域11a、第2磁化固定領域11b、磁化反転領域13、バイアス磁性層34a)の磁化を+Z方向に向ける(Step1)。
次に、図6Bに示されるように、−Z方向に磁界H5(<H4)を印加する。それにより、第2ピン磁性層33以外の層(第1ピン磁性層34、第1磁化固定領域11a、第2磁化固定領域11b、磁化反転領域13、バイアス磁性層34a)の磁化が反転し、−Z方向を向く(Step2)。第2ピン磁性層33の磁化が反転しないのは、第2ピン磁性層33の保磁力が十分大きく、磁界H5では反転させられないからである。
次に、図6Cに示されるように、+Z方向に磁界H6(<H5)を印加する。それにより、磁化記録層のうち、第1磁化固定領域11a内のバイアス磁性層34a近傍を除いた領域において磁化が反転し、+Z方向を向く(Step3)。バイアス磁性層34aの磁化が反転しないのは、バイアス磁性層34aの保磁力が十分大きく、磁界H6では反転させられないからである。第1磁化固定領域11a内のバイアス磁性層34a近傍の磁化が反転しないのは、バイアス磁性層34aからの負(−Z方向)の漏洩磁界のため反転し難いためである。これにより、第1磁化固定領域11aのバイアス磁性層34a近傍の磁化が反転していない領域と、第1磁化固定領域11aの磁化が反転した領域との間に磁壁12が形成される。
次に、図6Dに示されるように、−Z方向に磁界H7(<H4)を印加する。それにより、第1磁化固定領域11a内のバイアス磁性層34a近傍に形成された磁壁12は磁化記録層10の中を+X方向に移動して行く。既述のように、幅の大きい磁化固定領域11aの磁壁12は幅の小さい磁化反転領域13に移動することは容易であり、幅の小さい磁化反転領域13の磁壁12は幅の大きい磁化固定領域11bへ移動することは困難である。したがって、磁壁12は、磁化反転領域13と第2磁化固定領域11bとの境界にあるピンポテンシャルにより拘束され停止する(Step4)。このとき、第1磁化固定領域11aと第2磁化固定領域の磁化は互いに反平行になり、磁壁12は磁化反転領域13と第2磁化固定領域11bの境界にのみ形成され、初期化が実現される。
以上述べた第1の初期化動作及び第2の初期動作において、磁界方向を全て反対方向に設定しても、所望の初期状態が得られることは言うまでもない。
3.書込み動作
次に、磁気抵抗素子(磁気メモリセル)に対するデータの書込み原理を説明する。
図7は、本実施の形態に係る磁気抵抗素子(磁気メモリセル)に対するデータの書込み原理を示す断面図である。データ書き込みは、スピン注入を利用した磁壁移動方式で行われる。書き込み電流Iwは、MTJを貫通する方向ではなく、磁気記録層10内を平面的に流れる。その書き込み電流Iwは、第1磁気固定領域11aに接続された電流供給端子14a、及び、第2磁気固定領域11bに接続された電流供給端子14bのいずれか一方から磁気記録層10に供給される。図7における(a)に示されるように、磁化反転領域13と第1ピン磁性層34の磁化の向きが平行である状態が、データ“0”に対応付けられている。データ“0”状態において、磁化反転領域13の磁化の向きは−Z方向である。磁壁12は、磁化反転領域13と第2磁化固定領域11bとの境界に存在する。一方、図7における(c)に示されるように、磁化反転領域13と第1ピン磁性層34の磁化の向きが反平行である状態が、データ“1”に対応付けられている。データ“1”状態において、磁化反転領域13の磁化の向きは+Z方向である。磁壁12は、磁化反転領域13と第1磁化固定領域11aとの境界に存在する。
データ“1”の書き込み動作時、第1書き込み電流Iw1が、電流供給端子14aから供給され、第1磁化固定領域11aから磁化反転領域13を通って第2磁化固定領域11bに流れ、電流供給端子14bから送出される(図7における(b))。この場合、磁化反転領域13には、第2磁化固定領域11bからスピン電子が注入される。注入された電子のスピンは、磁化反転領域13と第2磁化固定領域11bとの境界にある磁壁12を第1磁化固定領域11aの方向に駆動する。その結果、磁化反転領域13の磁化の向きは、+Z方向へスイッチする。つまり、スピントランスファー効果により、磁化反転領域13の磁化が反転し、その磁化の向きが+Z方向に変わる。そして、磁壁12は、磁化反転領域13と第1磁化固定領域11aとの境界に移動する(図7における(c))。
一方、データ“0”の書き込み動作時、第2書き込み電流Iw2が、電流供給端子14bから供給され、第2磁化固定領域11bから磁化反転領域13を通って第1磁化固定領域11aに流れ、電流供給端子14aから送出される(図7における(d))。この場合、磁化反転領域13には、第1磁化固定領域11aからスピン電子が注入される。注入された電子のスピンは、磁化反転領域13と第1磁化固定領域11aとの境界にある磁壁12を第2磁化固定領域11bの方向に駆動する。その結果、磁化反転領域13の磁化の向きは、−Z方向へスイッチする。つまり、スピントランスファー効果により、磁化反転領域13の磁化が反転し、その磁化の向きが−Z方向に変わる。そして、磁壁12は、磁化反転領域13と第2磁化固定領域11bとの境界に移動する(図7における(a))。
このように、磁気記録層10内を平面的に流れる書き込み電流Iw1,Iw2によって、磁化反転領域13の磁化の方向がスイッチする。第1磁化固定領域11a及び第2磁化固定領域11bは、異なるスピンを有する電子の供給源の役割を果たしている。
この場合、磁気記録層10は、垂直磁気異方性材料により形成されている。そのため、書き込み電流Iw1,Iw2に対して磁気記録層10の各領域の磁化方向は垂直である。従って、書き込み電流Iw1、Iw2の大きさを著しく低減することができる。
4.読出し動作
次に、磁気抵抗素子(磁気メモリセル)に対するデータの読出し原理を説明する。データ読み出し動作時、読み出し電流は、ピン層30(第1ピン磁性層34、非磁性層31、第2ピン磁性層33)と磁化反転領域13との間を流れるように供給される。例えば、読み出し電流は、電流供給端子14a、14bのいずれか一方から供給される。そして、磁化固定領域11a、11bのいずれか一方、磁化反転領域13、及びトンネルバリヤ層32を経由してピン層30(第1ピン磁性層34、非磁性層31、第2ピン磁性層33)へ流れ、第2ピン磁性層33上部の端子(図示されず)から送出される。あるいは、読み出し電流は、第2ピン磁性層33上部の端子から供給される。そして、ピン層30(第2ピン磁性層33、非磁性層31、第1ピン磁性層34)、トンネルバリヤ層32、及び磁化反転領域13を経由して磁化固定領域11a、11bのいずれか一方へ流れ、電流供給端子14a、14bのいずれか一方から送出される。
データ“0”が記憶されている(図7における(a)参照)場合、第1ピン磁性層34の磁化は−Z方向に固定されている。磁化反転領域13の磁化方向も同様に−Z方向である。すなわち、両磁化方向は平行である。したがって、上記読出し電流を流すことにより、磁気抵抗素子のデータとして、低抵抗値すなわちデータ“0”読み出される。一方、データ“1”が記憶されている(図7における(d)参照)場合、第1ピン磁性層34の磁化は−Z方向に固定されている。磁化反転領域13の磁化方向は+Z方向である。すなわち、両磁化方向は反平行である。したがって、上記読出し電流を流すことにより、磁気抵抗素子のデータとして、高抵抗値すなわちデータ“1”読み出される。
5. 変形例
図8は、本実施の形態に係る磁気抵抗素子(磁気メモリセル)の変形例を示す断面図である。磁気抵抗素子2aは、強磁性体層である磁化記録層10、ピン層30b、及び、非磁性体層であるトンネルバリヤ層32bを備えている。トンネルバリヤ層32bは、磁化記録層10とピン層30bに挟まれている。これら磁化記録層10、トンネルバリヤ層32b、及びピン層30bによって磁気トンネル接合(MTJ)が形成されている。さらに、ピン層30bは第1ピン磁性層34b、非磁性層31b、第2ピン磁性層33bから構成されている。第1ピン磁性層34bと第2ピン磁性層33bの磁化方向は互いに反平行である。また、第1ピン磁性層34b(及びトンネルバリヤ層32b)は、磁化自由層10のほぼ全領域とオーバーラップしている。しかし、第2ピン磁性層33bは磁化自由層10の一部においてオーバーラップしていない。ここで、バイアス磁性層は、第1ピン磁性層34bと一体であるとみなすことが出来る。また、この磁気抵抗素子2aの磁化記録層10の平面形状は、図4Aと概ね同じである。
本変形例の磁化固定領域11a、11bの磁化方向の初期化は、図5A〜図5Cに示した方法と同様に行うことができる。本変形例においては、図4A及び図4Bに示した例と比較して、磁気トンネル接合(MTJ)の領域が大きくなるという特長がある。ピン層30bからの漏洩磁界はピン層30bの面積に反比例して大きくなるので、本変形例においては磁化固定領域11a、11bの初期化が容易であることに加え、漏洩磁界の影響がより小さいという効果がある。
図9は本実施の形態に係る磁気抵抗素子(磁気メモリセル)の別の変形例を示す断面図である。磁気抵抗素子2bは、第2ピン磁性層34c、非磁性層31c、磁化記録層10、トンネルバリヤ層32c、第1ピン磁性層33cが順次積層されている。磁気トンネル接合(MTJ)は磁化記録層10、トンネルバリヤ層32c、第1ピン磁性層33cから構成される。第1ピン磁性層33cと第2ピン磁性層34cは互いに反平行な磁化をもち、磁化記録層10と第2ピン磁性層34cは全体で、第1ピン磁性層33cは一部を除いてオーバーラップしている。ここで、バイアス磁性層は、第1ピン磁性層34bと一体であるとみなすことが出来る。また、この磁気抵抗素子2aの磁化記録層10の平面形状は、図4Aと概ね同じである。
本変形例の磁化固定領域11a、11bの磁化方向の初期化は、図6A〜図6Dに示した方法と同様に行うことができる。本変形例においては、磁化記録層10に対して、第1ピン磁性層33c、及び、第2ピン磁性層34cを対称に配置することが可能になるので、磁化固定領域11a、11bの初期化が容易であることに加え、磁化記録層10へのピン磁性層からの漏洩磁界の影響がより小さいという効果がある。
6.MRAMの構成
図10は、本実施の形態に係るMRAMの構成の一例を示すブロック図である。図10において、MRAM60は、複数の磁気メモリセル1がマトリックス状に配置されたメモリセルアレイ61を有している。このメモリセルアレイ61は、データの記録に用いられる磁気メモリセル1と共に、データ読み出しの際に参照されるリファレンスセル1rを含んでいる。リファレンスセル1rの構造は、磁気メモリセル1と同じである。
各磁気メモリセル1は、図4A及び図4B(図8、図9)に示された磁気抵抗素子2(2a〜2bを含む)に加え、選択トランジスタTR1、TR2を有している。選択トランジスタTR1のソース/ドレインの一方は、第1磁化固定領域11aの電流供給端子14aに接続され、他方は第1ビット線BL1に接続されている。選択トランジスタTR2のソース/ドレインの一方は、第2磁化固定領域11bの電流供給端子14bに接続され、他方は第2ビット線BL2に接続されている。選択トランジスタTR1、TR2のゲートはワード線WLに接続されている。磁気メモリセル1のピン層30は、配線69を介して図のようにグランド線Gに接続されている。
ワード線WLは、Xセレクタ62に接続されている。Xセレクタ62は、データの書込み動作時、及び読出し動作時において、対象メモリセル1sにつながるワード線WLを選択ワード線WLsとして選択する。第1ビット線BL1はY側電流終端回路64に接続されており、第2ビット線BL2はYセレクタ63に接続されている。Yセレクタ63は、対象メモリセル1sにつながる第2ビット線BL2を選択第2ビット線BL2sとして選択する。Y側電流終端回路64は、対象メモリセル1sにつながる第1ビット線BL1を選択第1ビット線BL1sとして選択する。
Y側電流源回路65は、データ書込み動作時、選択第2ビット線BL2sに対し、所定の書き込み電流(Iw1,Iw2)の供給又は引き込みを行う。Y側電源回路66は、データ書き込み動作時、Y側電流終端回路64に所定の電圧を供給する。その結果、書き込み電流(Iw1,Iw2)は、Yセレクタ63へ流れ込む、あるいは、Yセレクタ63から流れ出す。これらXセレクタ62、Yセレクタ63、Y側電流終端回路64、Y側電流源回路65、及びY側電源回路66は、磁気メモリセル1に書き込み電流Iw1,Iw2を供給するための「書き込み電流供給回路」を構成している。
データ読み出し動作時、第1ビット線BL1は“Open”に設定される。読み出し電流負荷回路67は、選択第2ビット線BL2sに所定の読み出し電流を流す。また、読み出し電流負荷回路67は、リファレンスセル1rにつながるリファレンス第2ビット線BL2rに所定の電流を流す。センスアンプ68は、リファレンス第2ビット線BL2rの電位と選択第2ビット線BL2sの電位の差に基づいて、対象メモリセル1sからデータを読み出し、そのデータを出力する。
以上述べたように、本発明では、磁化記録層の磁気異方性が垂直方向である電流駆動磁壁移動型MRAMにおいて、上記構成を用いることによりピン層、磁化記録層の磁化固定領域及び磁壁の位置の初期化を容易に行うことが可能となる。それにより、上記初期化方法を用いることで、磁化記録層の磁化固定領域及び磁壁の位置の初期化を容易に行うことができる。
本発明によれば、垂直磁気異方性を持つ磁性層を用いた磁壁移動方式のMRAMにおいて、磁化固定領域、及び、磁壁位置の初期化が容易におこなうことが可能になる。その結果、書込み電流が低減された低消費電力の磁気ランダムアクセスメモリを提供することができる。
本発明は上記各実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施の形態は適宜変形又は変更され得ることは明らかである。
また、本発明はいくつかの実施の形態と併せて上述されたが、これらの実施の形態は本発明を説明するために単に提供されたものであることは当業者にとって明らかであり、意義を限定するように添付の請求項を解釈するために用いてはならない。
この出願は、2007年12月18日に出願された特許出願番号2007−326204号の日本特許出願に基づいており、その出願による優先権の利益を主張し、その出願の開示は、引用することにより、そっくりそのままここに組み込まれている。

Claims (12)

  1. 垂直磁気異方性を有する強磁性層である磁化記録層と、
    非磁性バリア層を介して前記磁化記録層に接続されたピン層と、
    非磁性バリア層を介して前記磁化記録層に接続されたバイアス磁性層と
    を具備し、
    前記磁化記録層は、
    反転可能な磁化を有し前記ピン層とオーバーラップする磁化反転領域と、
    前記磁化反転領域の第1境界に接続され、磁化の向きが第1方向に固定された第1磁化固定領域と、
    前記磁化反転領域の第2境界に接続され、磁化の向きが第2方向に固定された第2磁化固定領域と
    を備え、
    前記ピン層は、互いに反平行な磁化方向を持つ第1ピン磁性層と第2ピン磁性層とを備え、
    前記第1磁化固定領域と前記バイアス磁性層とがオーバーラップし、
    前記バイアス磁性層は、前記第2磁化固定領域上にない
    磁気メモリセル。
  2. 請求項1に記載の磁気メモリセルであって、
    前記第1磁化固定領域と前記磁化反転領域との境界、前記第2磁化固定領域と前記磁化反転領域との境界にそれぞれ磁壁をピン止めするためのピンサイトが設けられている
    磁気メモリセル。
  3. 請求項2に記載の磁気メモリセルであって、
    前記第1磁化固定領域と前記磁化反転領域との境界、及び、前記第2磁化固定領域と前記磁化反転領域との境界の各々において、前記第1磁化固定領域、及び、前記第2磁化固定領域の幅は前記磁化反転領域の幅よりも広い
    磁気メモリセル。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の磁気メモリセルであって、
    前記ピン層は
    記第1ピン磁性層と前記第2ピン磁性層との間に設けられた非磁性層を備え、
    前記バイアス磁性層は、前記第1ピン磁性層及び前記第2ピン磁性層のいずれかと同じ材料である
    磁気メモリセル。
  5. 請求項4に記載の磁気メモリセルであって、
    前記第1ピン磁性層と前記第2ピン磁性層の間に反強磁性的な結合がある
    磁気メモリセル。
  6. 請求項4又は5に記載の磁気メモリセルであって、
    前記バイアス磁性層は、
    前記第1ピン磁性層と同じ材料の場合、前記第1ピン磁性層と同時に形成され、
    前記第2ピン磁性層と同じ材料の場合、前記第2ピン磁性層と同時に形成される
    磁気メモリセル。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の磁気メモリセルであって、
    前記第1磁化固定領域と前記第2磁化固定領域の磁化の方向が実質的に反平行である
    磁気メモリセル。
  8. 請求項1乃至7のいずれか一項に記載の磁気メモリセルであって、
    前記バイアス磁性層と前記磁化記録層の間の前記非磁性バリア層として絶縁層が配置されている
    磁気メモリセル。
  9. 行列状に配置された請求項1乃至8のいずれか一項に記載の複数の磁気メモリセルを具備する
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  10. 磁気ランダムアクセスメモリの初期化方法であって、
    前記磁気ランダムアクセスメモリは、行列状に配置された複数の磁気メモリセルを備え、
    前記複数の磁気メモリセルの各々は、
    垂直磁気異方性をもつ強磁性層である磁化記録層と、
    非磁性バリア層を介して前記磁化記録層に接続されたピン層と、
    非磁性バリア層を介して前記磁化記録層に接続されたバイアス磁性層と
    を具備し、
    前記磁化記録層は、
    反転可能な磁化を有し前記ピン層とオーバーラップする磁化反転領域と、
    前記磁化反転領域の第1境界に接続され、磁化の向きが第1方向に固定された第1磁化固定領域と、
    前記磁化反転領域の第2境界に接続され、磁化の向きが第2方向に固定された第2磁化固定領域と
    備え、
    前記ピン層は、互いに反平行な磁化方向を持つ第1ピン磁性層と第2ピン磁性層とを備え、
    前記第1磁化固定領域と前記バイアス磁性層とがオーバーラップし、
    前記磁気ランダムアクセスメモリの初期化方法は、
    前記磁化記録層から前記ピン層へ向かう第1方向に十分に大きな第1磁界を印加して、前記第1ピン磁性層を除く前記第2ピン磁性層、前記磁化記録層、及び前記バイアス磁性層の磁化を、前記第1方向に向けるステップと、
    前記第1方向と反対の第2方向に、前記第1磁界よりも小さい第2磁界を印加して、前記磁化記録層のうち、前記第1磁化固定領域内における前記バイアス磁性層近傍以外の領域の磁化を、前記第2方向に向けるステップと、
    前記第1方向に前記第1磁界よりも小さい第3磁界を印加して、前記第1磁化固定領域における前記バイアス磁性層近傍に形成された磁壁を移動させ、前記磁化反転領域と前記第2磁化固定領域との境界に前記磁壁を初期化するステップと
    を具備する
    磁気ランダムアクセスメモリの初期化方法。
  11. 請求項10に記載の磁気ランダムアクセスメモリの初期化方法であって、
    前記磁化記録層は、
    前記第1磁化固定領域と前記磁化反転領域との境界、及び、前記第2磁化固定領域と前記磁化反転領域との境界の各々において、前記第1磁化固定領域、及び、前記第2磁化固定領域の幅は前記磁化反転領域の幅よりも広い
    磁気ランダムアクセスメモリの初期化方法。
  12. 磁気ランダムアクセスメモリの初期化方法であって、
    前記磁気ランダムアクセスメモリは、行列状に配置された複数の磁気メモリセルを備え、
    前記複数の磁気メモリセルの各々は、
    垂直磁気異方性をもつ強磁性層である磁化記録層と、
    非磁性バリア層を介して前記磁化記録層に接続されたピン層と、
    非磁性バリア層を介して前記磁化記録層に接続されたバイアス磁性層と
    を具備し、
    前記磁化記録層は、
    反転可能な磁化を有し前記ピン層とオーバーラップする磁化反転領域と、
    前記磁化反転領域の第1境界に接続され、磁化の向きが第1方向に固定された第1磁化固定領域と、
    前記磁化反転領域の第2境界に接続され、磁化の向きが第2方向に固定された第2磁化固定領域と
    備え、
    前記ピン層は、互いに反平行な磁化方向を持つ第1ピン磁性層と第2ピン磁性層とを備え、
    前記第1磁化固定領域と前記バイアス磁性層とがオーバーラップし、
    前記磁気ランダムアクセスメモリの初期化方法は、
    前記磁化記録層から前記ピン層へ向かう第1方向に十分に大きな第1磁界を印加して、前記第1ピン磁性層、前記第2ピン磁性層、前記磁化記録層、及び前記バイアス磁性層の磁化を、前記第1方向に向けるステップと、
    前記第1方向と反対の第2方向に、前記第1磁界よりも小さい第2磁界を印加して、前記第2ピン磁性層を除く前記第1ピン磁性層、前記磁化記録層、及び前記バイアス磁性層の磁化を、前記第2方向に向けるステップと、
    前記第1方向に前記第2磁界よりも小さい第3磁界を印加して、前記磁化記録層のうちの前記第1磁化固定領域における前記バイアス磁性層近傍を除いた領域の磁化を、前記第1方向に向けるステップと、
    前記第2方向に前記第1磁界よりも小さい第4磁界を印加して、前記第1磁化固定領域における前記バイアス磁性層近傍に形成された磁壁を移動させ、前記磁化反転領域と前記第2磁化固定領域との境界に前記磁壁を初期化するステップと
    を具備する
    磁気ランダムアクセスメモリの初期化方法。
JP2009546192A 2007-12-18 2008-11-20 磁気ランダムアクセスメモリ、及び、磁気ランダムアクセスメモリの初期化方法 Active JP5360600B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009546192A JP5360600B2 (ja) 2007-12-18 2008-11-20 磁気ランダムアクセスメモリ、及び、磁気ランダムアクセスメモリの初期化方法

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007326204 2007-12-18
JP2007326204 2007-12-18
JP2009546192A JP5360600B2 (ja) 2007-12-18 2008-11-20 磁気ランダムアクセスメモリ、及び、磁気ランダムアクセスメモリの初期化方法
PCT/JP2008/071103 WO2009078244A1 (ja) 2007-12-18 2008-11-20 磁気ランダムアクセスメモリ、及び、磁気ランダムアクセスメモリの初期化方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2009078244A1 JPWO2009078244A1 (ja) 2011-04-28
JP5360600B2 true JP5360600B2 (ja) 2013-12-04

Family

ID=40795363

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009546192A Active JP5360600B2 (ja) 2007-12-18 2008-11-20 磁気ランダムアクセスメモリ、及び、磁気ランダムアクセスメモリの初期化方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP5360600B2 (ja)
WO (1) WO2009078244A1 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010087271A1 (ja) * 2009-01-28 2010-08-05 日本電気株式会社 不揮発ロジック回路
WO2011052475A1 (ja) * 2009-10-26 2011-05-05 日本電気株式会社 磁気メモリ素子、磁気メモリ、及びその初期化方法
JP5431400B2 (ja) * 2011-03-28 2014-03-05 株式会社東芝 磁気記憶素子
CN108666339B (zh) * 2017-03-28 2020-11-13 中芯国际集成电路制造(上海)有限公司 磁性随机存储器及其存储单元的制造方法
WO2019138535A1 (ja) * 2018-01-12 2019-07-18 Tdk株式会社 磁壁移動型磁気記録素子及び磁気記録アレイ
JP6555404B1 (ja) * 2018-08-02 2019-08-07 Tdk株式会社 磁壁移動型磁気記録素子及び磁気記録アレイ
WO2021245768A1 (ja) * 2020-06-02 2021-12-09 Tdk株式会社 磁気抵抗効果素子及び磁気記録アレイ

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005150303A (ja) * 2003-11-13 2005-06-09 Toshiba Corp 磁気抵抗効果素子および磁気メモリ
JP2005191032A (ja) * 2003-12-24 2005-07-14 Toshiba Corp 磁気記憶装置及び磁気情報の書込み方法
WO2005069368A1 (ja) * 2004-01-15 2005-07-28 Japan Science And Technology Agency 電流注入磁壁移動素子
JP2006073930A (ja) * 2004-09-06 2006-03-16 Canon Inc 磁壁移動を利用した磁気抵抗効果素子の磁化状態の変化方法及び該方法を用いた磁気メモリ素子、固体磁気メモリ
WO2007020823A1 (ja) * 2005-08-15 2007-02-22 Nec Corporation 磁気メモリセル、磁気ランダムアクセスメモリ、及び磁気ランダムアクセスメモリへのデータ読み書き方法
JP2007103663A (ja) * 2005-10-04 2007-04-19 Toshiba Corp 磁気素子、記録再生素子、論理演算素子および論理演算器

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005150303A (ja) * 2003-11-13 2005-06-09 Toshiba Corp 磁気抵抗効果素子および磁気メモリ
JP2005191032A (ja) * 2003-12-24 2005-07-14 Toshiba Corp 磁気記憶装置及び磁気情報の書込み方法
WO2005069368A1 (ja) * 2004-01-15 2005-07-28 Japan Science And Technology Agency 電流注入磁壁移動素子
JP2006073930A (ja) * 2004-09-06 2006-03-16 Canon Inc 磁壁移動を利用した磁気抵抗効果素子の磁化状態の変化方法及び該方法を用いた磁気メモリ素子、固体磁気メモリ
WO2007020823A1 (ja) * 2005-08-15 2007-02-22 Nec Corporation 磁気メモリセル、磁気ランダムアクセスメモリ、及び磁気ランダムアクセスメモリへのデータ読み書き方法
JP2007103663A (ja) * 2005-10-04 2007-04-19 Toshiba Corp 磁気素子、記録再生素子、論理演算素子および論理演算器

Also Published As

Publication number Publication date
JPWO2009078244A1 (ja) 2011-04-28
WO2009078244A1 (ja) 2009-06-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5338666B2 (ja) 磁壁ランダムアクセスメモリ
JP5366014B2 (ja) 磁気ランダムアクセスメモリ及びその初期化方法
JP5299735B2 (ja) 磁壁ランダムアクセスメモリ
JP5488465B2 (ja) 磁気ランダムアクセスメモリ、並びに磁気ランダムアクセスメモリの初期化方法及び書き込み方法
US9799822B2 (en) Magnetic memory element and magnetic memory
JP5459227B2 (ja) 磁気メモリ素子及び磁気ランダムアクセスメモリ
JP5257831B2 (ja) 磁気ランダムアクセスメモリ、及びその初期化方法
JP5545213B2 (ja) 磁気ランダムアクセスメモリ及びその初期化方法
JP5201539B2 (ja) 磁気ランダムアクセスメモリ
WO2010095589A1 (ja) 磁気抵抗効果素子、及び磁気ランダムアクセスメモリ
WO2010074132A1 (ja) 磁気メモリ素子及び磁気ランダムアクセスメモリ
JP5360600B2 (ja) 磁気ランダムアクセスメモリ、及び、磁気ランダムアクセスメモリの初期化方法
JP5472820B2 (ja) 磁気抵抗素子、mram及び磁気抵抗素子の初期化方法
JP5278769B2 (ja) 磁気記録装置及び磁化固定方法
JP5445133B2 (ja) 磁気ランダムアクセスメモリ、その書き込み方法、及び磁気抵抗効果素子
JP5201538B2 (ja) 磁気ランダムアクセスメモリ
JP5445029B2 (ja) 磁気抵抗素子、及び磁壁ランダムアクセスメモリ
JP5472821B2 (ja) 磁気抵抗素子の初期化方法、及び磁気抵抗素子
JP5327543B2 (ja) 磁気ランダムアクセスメモリ
JP5339212B2 (ja) 磁気ランダムアクセスメモリ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110908

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130529

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130718

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130809

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130822

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5360600

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150