JP5358938B2 - 扁平形非水電解液電池 - Google Patents

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本発明は扁平形非水電解液電池に関するもので、特にフッ化黒鉛を正極活物質に用いた電池に関するものである。
非水電解液電池のリチウム一次電池は、エネルギー密度が高く、保存性、耐漏液特性などの信頼性に優れ、また、小形化、軽量化が可能なことから、各種電子機器の主電源やメモリバックアップ用電源として、その需要は年々増加している。
近年、扁平形リチウム一次電池の増加している用途としては車載用途があげられる。特に最近では、タイヤ内部の圧力を測定するセンサーの電源としての用途も注目されている。このような用途では、使用温度範囲は下限が−40℃から上限は100℃以上となり電池には非常に厳しい条件となる。リチウム一次電池の代表的なものには、正極活物質に二酸化マンガンを用いたCR系、そしてフッ化黒鉛を用いたBR系がある。
一般的にCR系は低温での負荷特性は優れているが、耐高温特性が低く、60℃以上の高温になると二酸化マンガンの触媒作用により電解液が分解されガスが発生するため、電池の膨れによる電池内部の緊迫性の低下等による内部抵抗の上昇が起こる。他方のBR系は、100℃以上の高温下でもフッ化黒鉛と電解液等の発電材料間での反応性は低いため特性劣化は小さく、耐高温特性に優れている(例えば、特許文献1参照)。そのため、前記用途等で100℃以上での高信頼性が求められる場合では、主にBR系が優位にある。
しかしながら、BR系は放電初期に電圧が低下する特性を有しており、特に極低温(−40℃)において下がる傾向がある。上記したタイヤ内部の圧力を測定するセンサーの電池は電波を定期的に発信する用途であり、放電は電流の強弱を連続的に繰り返す放電、いわゆる間欠放電となる。BR系扁平形電池(電池サイズ 直径24.5mm、厚み5.0mmの扁平形電池)で−40℃において10mA程度の間欠放電を行なうと、電池電圧は徐々に低下し、放電開始後の約200時間で最低放電電圧となる約1.7Vを示し、その後、1.9V程度にまで上昇して安定した電圧を示す。
このような放電の初期に現れる落ち込みが、BR系電池での低温負荷特性を低下させている大きな要因である。この落ち込みが現れる要因は以下のように考えられる。負極表面には電解液との反応により生成した被膜が存在している。この被膜はイオン導電性があると考えられているが、その導電性は高いものではないため、大きな電流で放電する場合には、抵抗成分となる。この被膜は、放電に伴うイオンの移動により徐々に破壊されていく。そのため、被膜の破壊が進むにつれて抵抗成分は減少するため、負極の放電分極は低減していく。
他方の正極では活物質のフッ化カーボンは、放電初期において、電解液との濡れ性が悪く、反応性が低い。そのため放電を開始すると分極は大きくなり正極電位が低下し、そして徐々に安定化していく。このように放電初期では負極の緩やかな分極低下と正極の速い分極増加がそれそれ見られる。そのため、電池電圧は、放電開始からの短期間では正極の分極増加が大きく影響し、電池電圧が低下する。そして正極電位が安定化すると負極の分極低下が電池電圧を徐々に上昇させる。この正極と負極の電位の推移によって、落ち込みが現れると考えられる。
この放電初期の電圧の落ち込みを抑制するためには、負極の分極低減が安定するまで、正極電位の低下速度を抑制することが効果的と考えられる。この点においては、これまで(特許文献2)に示されるように短時間の出力特性向上を目的とした極板への活性炭の添加が検討されている。これによると、活性炭表面に形成された電気二重層が初期の放電の一部を担うことができるため、電池電圧の低下を緩和する効果を得ることが出来るとされている。
特開平8−31429号公報 特開2003−168420号公報
しかしながら、扁平形非水電解液電池の正極極板は粉末の加圧圧縮成形からなっており、そこに活性炭を添加した場合、その大きい比表面積のために結着剤の配合量が不足し、電解液の吸収等に対して正極の膨張が大きくなる。膨張が大きくなると、活物質と導電材との接触が低下するため、放電反応の抵抗は大きくなる。活性炭添加は電気二重層の効果による初期放電電圧の低下速度を遅らせることには有効であるが、正極極板の膨張に起因するインピーダンス上昇による電圧低下のため、結果的には低温負荷特性の向上には至らなかった。
このように活性炭を電極に添加することは、電圧の低下速度を抑制することに対して有効であるが、電極のインピーダンスが上昇するため、落ち込みを改善するには至っておらず、なお初期放電電圧の落ち込みを低減するという課題を有している。
前記従来技術の課題を解決するために、本発明の非水電解液電池は、フッ化黒鉛を活物質とする正極を備えた扁平形非水電解液電池であって、前記正極は、フッ化黒鉛、粉末状導電材、結着剤、及び凝集状炭素材料からなる粉体を加圧圧縮成形して構成され、前記粉末状導電材は、平均粒径5μm以下の炭素材料であり、前記凝集状炭素材料は、平均粒径が50〜1500μmで、かつBET比表面積が100m2/g以上であり、かつフッ化黒鉛に対して重量比で5以上20以下である扁平形非水電解液電池である。
本発明の構成では、正極の膨張を増加させずに、電気二重層を形成する炭素材料を正極極板内に配合することができる。凝集体は極板のインピーダンスを増加させないためにも導電性を有すること望ましいが、凝集体の作用は電気二重層容量を作り出す機能が主となり、極板内の導電性を主に担うのは粉末状導電材である。正極粉末の作製は湿式で結着材と錬合するため、正極極板内での凝集体は、その外周面の大部分が薄い結着剤層に覆われている。
そのため、電池に組み込まれ電解液を吸液した場合でも、膨張性は小さいものとなる。凝集体の内部は、結着剤の浸入が少なく炭素材料の表面積は大きい状態で存在するため、その添加量に対して効率よく電気二重層を形成することができる。そして、凝集体の外周面積はその添加量から換算すると、正極全粉体の表面積に対して小さいため、加圧成型に必要となる結着剤の量に与える影響は低い。
この構成の電池において低温での間欠放電を行なうと、炭素材料からなる凝集体内部に形成された電気二重層が放電初期に関与するため、正極電位の低下を遅延する効果を得ることができる。そして正極極板の膨張性も前記要因により無添加品と差がないため、インピーダンスの増加も無く、その結果、落ち込みを低減することができ、放電初期電圧を向上することが可能となる。このように、本発明の構成により、低温での放電特性の優れた扁平形非水電解液電池を提供することができる。
以上のように本発明によると、低温負荷特性に優れたフッ化黒鉛を正極活物質とする扁平形非水電解液を提供することが可能となる。
本発明は、上記のようにフッ化黒鉛を正極活物質とした粉体加圧成形からなる正極極板を有する扁平形非水電解液電池であって、前記正極極板はフッ化黒鉛、粉末状導電材、ディスパージョンの結着剤、及び造粒、あるいはプレス加工等によって凝集体状炭素材料からなる粉体を加圧成形されてなるものであるので、低温での放電特性において放電初期の落ち込みを低減することができ、優れた低温負荷特性をもつ扁平形電池を実現できることを見出したものである。
また、その際、凝集状炭素材料の粒度を50μm以上1500μm以下であると加圧成形性を低下させない点で好ましい。50μm未満の場合には、粒子数が増加して外周表面積が増加するため結着剤の増加が必要となる。絶縁物である結着剤を増加させると電池のインピーダンスが上昇し、放電電圧が下がるため好ましくない。
1500μmより大きい場合は、扁平形電池用の正極極板の寸法からすると粒度が大き過ぎるため質量バラツキを抑制することが困難となる。また、粒度による重量バラツキを低減するために細かく整粒すると、凝集体が粉砕され、結着剤の少ない部分が表面に現れ加圧成形が困難になる点からも好ましくない。
さらに、凝集体状炭素の配合比率としては、重量比でフッ化黒鉛100に対して5を下回ると電圧の低下を遅延するには効果が小さく、一方20を上回ると電池容量が低下するのみで低温負荷特性に対しての更なる向上は見られないことから、凝集体状炭素がフッ化黒鉛に対して重量比で5以上20以下であると電池容量の低下を最小限にとどめ、低温負荷特性の初期における落ち込みを低減することができる。
凝集体状炭素材料には、電極極板のインピーダンスを増加させないために導電性があるアセチレンブラックあるいはファーネスブラックであり、またその比表面積が100m2/g以上であることが好ましい。この範囲以下では、初期放電の落ち込みを遅延できる程度の電気二重層容量を得ることができないので好ましくない。なお、導電材の凝集体の製法には、水を用いたバインダーレスの造粒方法や、圧縮プレス方法等があるが本発明はこれを特定するものではない。
以下に本発明の好ましい態様を示す。
図1は評価用に用いた非水電解液電池であって、扁平形のフッ化黒鉛リチウム電池(BR2450)の封口後の断面図である。図1において、正極ケース1は正極端子を兼ねる金属製カップ、正極2はフッ化黒鉛、導電剤、そして結着剤等の混合粉末を加圧成形したペレット、セパレータ3はポリブチレンテレフタレートの不織布、負極4は金属リチウム、封口板5は負極端子を兼ねた金属製の略皿状となっており、ガスケット6は断面が略L字形状となっている。
本発明に用いる正極活物質は(CFx)n(0<x<1.1)で示されるフッ化黒鉛である。フッ化黒鉛の出発原料としては石油コークス、天然黒鉛、人造黒鉛、及びカーボンブラックなどを用いることができるが、本発明はこれらを特に限定するものではない。
本発明に用いられる粉末状導電材は、アセチレンブラック、ファーネスブラック等の導電性をもつカーボンブラックか、天然黒鉛あるいは人造黒鉛と前記カーボンブラックを混合したものが望ましい。粉末状導電材は、均一な導電性を得るために造粒やプレス加工等の強制的な凝集体を作製する工程を経ていないものが望ましい。ただし、乾式混合工程等で、充分、平均粒径5μm以下の粉末状に粉砕できるものであれば、前記を限定するものではない。
本発明に用いられる正極用結着剤としては、凝集体内部に結着成分が浸透しないことが望ましいため、溶液よりもディスパージョンであることが好ましい。その樹脂成分としては、SBR、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)等や、それらの変性樹脂、および混合物を挙げることができるが、本発明はこれらを限定するものではない。
本発明に用いられる正極極板は、フッ化黒鉛、粉末状導電材、結着剤、および50〜1500μmの粒径でかつその炭素材料のBET比表面積が100m2/g以上である凝集体の炭素材料からなる粉体を加圧圧縮成形されてなるものであり、前記凝集体炭素材料はフッ化黒鉛に対して重量比で5〜20であることが望ましい。
本発明に用いられる非水電解液については、有機溶媒に電解質であるリチウム塩を溶解させたもので、有機溶媒は高誘電率でありかつ低粘度であることが望ましく、例えばγ−ブチロラクトン、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、1,2−ジメトキシエタン等の1種類またはこれらの2種類以上の混合溶媒を用いることができる。また、電解質としては、LiBF4、LiClO4、LiPF6、LiN(CF3SO2)等を用いることができる。
セパレータについては、正極と負極とを分離し電解液を保持するものであり、ポリプロピレン、ポリブチレンテレフタレート、およびポリフェニレンサルファイド等の不織布であることが好ましい。
本発明の実施の形態を扁平形のリチウム一次電池を例として、前記した図面1を参照しながら説明する。
ここで、本発明について実施例及び比較例に基づいて詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
《実施例1》
正極活物質として石油コークスをフッ素化した平均粒径20μmのフッ化黒鉛、粉末状導電材にアセチレンブラック、結着剤にカルボン酸変性SBR、そして凝集体としてファーネスブラックをバインダーレスで球状に造粒したもの(平均粒径1000μm)を使用した。そのBET比表面積は、200m2/gである。配合比は重量比でフッ化黒鉛:粉末状アセチレンブラック:結着剤(固形分):凝集体ファーネスブラック=100:10:5:10とした。
まず、フッ化黒鉛と粉末状アセチレンブラックとをマイクロスピードミキサー(宝工機製)で混合した後、ファーネスブラックの造粒品を配合し、追加混合を行なった。その後、水・メタノール・結着剤を配合し、品川式万能混合機(品川工業製)にて練合を行なった。この合剤を100℃にて乾燥を行い、1200μmの目開きのメッシュで整粒を実施した後、所定の成形金型を用いて油圧プレスにて加圧圧縮成形し、正極極板を作製した。
負極4は、1.3mmのリチウム箔を直径18mmの円板状に打ち抜き、封口板内面に相互が同芯になるように加圧して、圧着することにより作製した。
電解液は溶媒のγ−ブチロラクトンに溶質であるLiBF4を1モル溶解したものを使用した。
そして、それら各部品材料を構成し、最後にガスケット6を封口板5と正極ケース1とで圧縮するようにかしめて非水電解液電池を作製し、これを電池1とした。電池寸法は直径が24.5mm、厚みが5.0mmである。
《比較例1》
比較例1は、実施例1の凝集体のファーネスブラックを添加しない以外は、実施例1と同様に非水電解液電池を作製し、これを電池2とした。
《実施例2》
実施例2は、実施例1における凝集体のファーネスブラックの配合比率を5とした以外は、実施例1と同様に非水電解液電池を作製し、これを電池3とした。
《比較例2》
比較例2は、実施例1における凝集体のファーネスブラックの配合比率を2とした以外は、実施例1と同様に非水電解液電池を作製し、これを電池4とした。
《実施例3》
実施例3は、実施例1における凝集体のファーネスブラックの配合比率を20とした以外は、実施例1と同様に非水電解液電池を作製し、これを電池5とした。
《比較例3》
比較例3は、実施例1における凝集体のファーネスブラックの配合比率を30とした以外は、実施例1と同様に非水電解液電池を作製し、これを電池6とした。
《実施例4》
実施例4は、凝集体の材料にファーネスブラックの平均粒径が50μmとした以外は、実施例1と同様に非水電解液電池を作製し、これを電池7とした。
《実施例5》
実施例5は、凝集体の材料にファーネスブラックの平均粒径が1500μm、整粒用メッシュの目開きを1800μmとした以外は、実施例1と同様に非水電解液電池を作製し、これを電池8とした。
《比較例4》
比較例4は、凝集体のファーネスブラックの平均粒径が10μmとした以外は、実施例1と同様に正極粉末を加圧圧縮成形により極板作製を実施した。しかし、成形体が層状に割れてしまい、電極極板を作製することが出来なかった。
《比較例5》
比較例5は、凝集体のファーネスブラックの平均粒径を8μm、結着剤の配合比率を8にした以外は、実施例1と同様に非水電解液電池を作製し、これを電池9とした。
《比較例6》
比較例6は、凝集体の平均粒径が3000μm、整粒用メッシュの目開きを1800μmとした以外は、実施例1と同様に正極粉末を加圧圧縮成形により極板作製を実施した。しかし、成形体が層状に割れてしまい、電極極板を作製することが出来なかった。
《実施例6》
実施例6は、凝集体のBET比表面積が100m2/gであるファーネスブラックで平均粒径を50μmとした以外は、実施例1と同様に非水電解液電池を作製し、これを電池10とした。
《比較例7》
比較例7は、凝集体のBET比表面積が60m2/gであるファーネスブラックで平均粒径を50μmとした以外は、実施例1と同様に非水電解液電池を作製し、これを電池11とした。
《実施例7》
実施例7は、凝集体のBET比表面積が100m2/gであるアセチレンブラックで平均粒径を50μmとした以外は、実施例1と同様に非水電解液電池を作製し、これを電池12とした。
《比較例8》
比較例8は、凝集体のファーネスブラックの代わりに、BET比表面積1200m2/gの活性炭を配合した以外は、実施例1と同様に非水電解液電池を作製そ、これを電池13とした。
前記のように作製した電池の低温での負荷特性を調べた。その具体的な放電条件は、−40℃において12mAで20ms間の放電が1分に1回行われ、それ以外は0.2μAの電流が流れるパターンを1000時間繰り返し、その間の最低電圧をその電池の放電電圧とした。各5個ずつ放電を行い、平均値の比較を行った。また、最低電圧を示した放電開始からの時間を最低電圧時間とした。その結果を表1に示す。ただし、比較例4と比較例5は、加圧圧縮成形において、粉体の成形性が低下しており、成形が不可能であった。
Figure 0005358938
従来例となる電池2と比較すると、電池1、電池3、電池5、電池6、電池7、電池8、電池10、および電池12において、最低電圧時間が延びており、放電電圧が向上している。これは、添加した凝集体が電気二重層容量分、放電を担うため、正極電位の低下を遅延することができ、その遅延された時間に負極の被膜破壊が進み分極が低減された分、放電電圧の落ち込みが低減されたためである。そのため、二重層容量が大きくなる添加量が多いもの、あるいは比表面積の大きい方が最低電圧時間が長くなる傾向を示した。
電池4、電池11においては、最低電圧時間および放電電圧は大きく変化しておらず、凝集体の添加量あるいは比表面積が少ないので、放電電圧を向上させる程度の正極電位低下を遅延する電気二重層容量がないためと考えられる。電池11では、最低電圧時間は延びており、正極電位の低下を遅延に対して効果は見られたが、結着剤の添加量を増やしているため、反応面積が減少したため、大電流が流れた時の放電電圧の落ち込みが大きくなってしまい、放電電圧の向上は得られなかった。
電池13においては、電池電圧の低下の抑制には、非常に効果があることが認められるが、電解液の吸液による電極極板の膨張が大きいため、インピーダンスが高くなり、大電流が流れた場合に電圧が大きく低下してしまったため、放電電圧の改善は認められなかった。
以上説明したように、本発明によると、フッ化黒鉛を活物質とする正極を備えた扁平形非水電解液電池であって、前記正極は、フッ化黒鉛、粉末状導電材、結着剤、及び凝集体状炭素材料からなる粉体を加圧圧縮成形して構成され、前記凝集体状炭素材料は、平均粒径が50〜1500μmで、かつBET比表面積が100m2/g以上であり、フッ化黒鉛に対して重量比で5以上20以下であることを特徴とする構成にすることにより、低温下における負荷特性の優れる扁平形非水電解液電池を提供することができる。
前記実施例では、凝集体を粉末状導電材とは別に添加したが、粉末導電材の代わりにファーネスブラックあるいはアセチレンブラックの凝集体を使用し、乾式混合工程で、その凝集体を請求項1記載の範囲で残留するように、粉砕しても同様の効果が得られるものである。
本発明の非水電解液電池は低温負荷特性が優れるので、たとえば低温での信頼性が求められる車載用途としての活用が好適である。
本発明の実施例における扁平形非水電解液電池の断面図
符号の説明
1 正極ケース
2 正極
3 セパレータ
4 負極
5 封口板
6 ガスケット

Claims (2)

  1. フッ化黒鉛を活物質とする正極を用いた扁平形非水電解液電池であって、前記正極は、フッ化黒鉛、粉末状導電材、結着剤、及び凝集体状炭素材料からなる粉体を加圧圧縮成形して構成され、前記粉末状導電材は、平均粒径5μm以下の炭素材料であり、前記凝集体状炭素材料は、平均粒径が50〜1500μmで、かつBET比表面積が100m2/g以上であり、かつフッ化黒鉛に対して重量比で5以上20以下含まれる扁平形非水電解液電池。
  2. 凝集体状炭素材料がファーネスブラックあるいはアセチレンブラックである請求項1の扁平形非水電解液電池。
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