JP5358884B2 - プロジェクタ及び投写パラメータ設定方法 - Google Patents

プロジェクタ及び投写パラメータ設定方法 Download PDF

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Description

本発明は、プロジェクタにおいて、画像投写のために用いられる投写パラメータを設定する技術に関する。
近年、プロジェクタを用いたプレゼンテーションが盛んに行われている。プレゼンテーションを行う前に、ユーザは、リモコンやプロジェクタの操作パネルを操作して、画像投写のために用いられるパラメータ(以下、「投写パラメータ」と呼ぶ)をプロジェクタに設定する。投写パラメータとしては、例えば、ズーム量や、焦点位置や、レンズシフト量などがある。投写パラメータの設定を手作業で行うのは大変煩雑であることから、かかる設定を自動で行うプロジェクタが提案されている(下記特許文献1参照)。
特開2005−164930号公報
上記特許文献1に記載されたプロジェクタは、移動可能な可搬型のプロジェクタであり、天井吊り下げ式のように、所定の位置に固定される据え置き型のプロジェクタについては考慮されていない。しかしながら、天井等に設置されている据え置き型のプロジェクタの中には、自動又は手動で回転して投写方向を変えられるものがある。このようなプロジェクタでは、投写方向が変わると、投写対象物(スクリーン等)に投写される画像とプロジェクタとの空間的な位置関係が変わるので、投写パラメータの変更を要する。それゆえ、ユーザは、手作業で投写パラメータの設定変更を行わねばならず、多大な負担を強いられていた。
本発明は、回転自在に設置されるプロジェクタにおいて、プロジェクタが回転した場合に、新たな投写方向に適した投写パラメータを簡易に設定することができる技術を提供することを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[形態1]回転自在に設置されるプロジェクタであって、
画像を投写表示するための画像光を射出する投写表示部と、
設置されたプロジェクタの向きを検出するための方向検出部と、
予め設定されている1つ以上の登録方向のそれぞれに応じた登録投写パラメータセットを、記憶する投写パラメータ記憶部と、
前記方向検出部で検出された検出方向に応じて、前記登録投写パラメータセットを前記投写パラメータ記憶部から取得すると共に、取得した前記登録投写パラメータセットに基づいて、画像投写のために用いられる使用投写パラメータセットの設定処理を実行する投写パラメータ設定部と、
を備え、
前記投写パラメータ設定部は、前記使用投写パラメータセットの前記設定処理として、
前記検出方向が前記登録方向であるか否かを判定し、
前記検出方向が前記登録方向であると判定した場合には、前記登録投写パラメータセットを前記使用投写パラメータセットとして設定し、
前記検出方向が前記登録方向でないと判定した場合には、前記検出方向と、前記登録投写パラメータセットと、に基づいて前記検出方向に応じた投写パラメータセットを求めて、前記使用投写パラメータセットとして設定する、プロジェクタ。
[適用例1]回転自在に設置されるプロジェクタであって、画像を投写表示するための画像光を射出する投写表示部と、設置されたプロジェクタの向きを検出するための方向検出部と、画像投写のために用いられる使用投写パラメータセットを設定する投写パラメータ設定部と、予め設定されている1つ以上の登録方向のそれぞれに応じた登録投写パラメータセットを、記憶する投写パラメータ記憶部と、を備え、前記投写パラメータ設定部は、前記方向検出部で検出された検出方向に応じて、前記登録投写パラメータセットを前記投写パラメータ記憶部から取得すると共に、取得した登録投写パラメータセットに基づいて前記使用投写パラメータセットを設定することを特徴とするプロジェクタ。
適用例1のプロジェクタは、プロジェクタの向きを検出し、検出方向に応じて、予め登録されている登録方向に応じた登録投写パラメータセットを取得すると共に、取得した登録投写パラメータセットに基づいて使用投写パラメータセットを設定するので、プロジェクタの向きが変わるたびにユーザが手作業で使用投写パラメータセットを設定する構成に比べて、より簡易に使用投写パラメータを設定することができる。
[適用例2]適用例1に記載のプロジェクタにおいて、前記投写パラメータ設定部は、前記検出方向が前記登録方向である場合には、前記登録投写パラメータセットを前記使用投写パラメータセットとして設定し、前記検出方向が前記登録方向でない場合には、前記検出方向と、前記登録投写パラメータセットと、に基づいて前記検出方向に応じた投写パラメータセットを求めて、前記使用投写パラメータセットとして設定する、プロジェクタ。
このような構成とすることで、プロジェクタの向きが登録方向であれば登録方向に予め登録されている登録投写パラメータセットを使用投写パラメータセットとして設定することができる。また、プロジェクタの向きが登録方向でない場合であっても、プロジェクタの向きに応じた投写パラメータセットが求められて使用投写パラメータセットとして設定されるので、ユーザは簡易に使用投写パラメータセットを設定することができる。
[適用例3]適用例1または適用例2に記載のプロジェクタであって、さらに、前記プロジェクタが回転中であるか否かを検出する回転動作検出部を備え、前記投写表示部は、前記プロジェクタが回転中である場合には前記画像光の射出を停止する、プロジェクタ。
このような構成とすることで、プロジェクタが回転中は画像光が射出されないので、投写方向を調整中にユーザに画像光を射出してしまい、まぶしく感じさせてしまうことを抑制することができる。
[適用例4]適用例3に記載のプロジェクタにおいて、前記投写表示部は、前記検出方向が前記登録方向でない場合には、前記プロジェクタを回転させるべき旨と、前記検出方向を基準として最も近い登録方向に向かって前記プロジェクタを回転させるべき方向と、の少なくとも一方を示すための画像を表示する、プロジェクタ。
このような構成とすることで、登録方向とは異なる方向に指定された画像を投写することを抑制することができる。また、プロジェクタの向きが登録方向ではない場合において、プロジェクタを回転させるべき旨が表示されると、ユーザは、プロジェクタの向きが登録方向ではなく、プロジェクタを回転させる必要があることを知ることができる。また、プロジェクタの向きが登録方向ではない場合において、プロジェクタを回転させるべき方向が表示されると、ユーザは、いずれの方向にプロジェクタを回転させることで、最も近い登録方向に投写方向を向けることができるかを知ることができる。
[適用例5]適用例2に記載のプロジェクタにおいて、前記投写パラメータ設定部は、前記検出方向が前記登録方向でない場合には、前記登録方向のうち、右回り方向で前記検出方向に最も近い最右登録方向と、左回り方向で前記検出方向に最も近い最左登録方向と、の少なくとも一方を決定すると共に、前記最右登録方向に応じた投写パラメータセットと、前記最左登録方向に応じた投写パラメータセットと、の少なくとも一方に基づいて、前記検出方向に応じた投写パラメータセットを求めて、前記使用投写パラメータセットとして設定する、プロジェクタ。
このような構成とすることで、プロジェクタの向きが登録方向でない場合に、デフォルトの投写パラメータセットや、プロジェクタの向きと全く関係なく定めた投写パラメータセットを使用投写パラメータセットとして設定する構成に比べて、プロジェクタの向きに応じた適切な値を使用投写パラメータとして設定することができる。
なお、本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、投写パラメータ設定方法等の形態で実現することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を実施例に基づいて以下の順序で説明する。
A.第1の実施例:
B.第2の実施例:
C.第3の実施例:
D.変形例:
A.第1の実施例:
図1は、本発明の一実施例としてのプロジェクタの設置状況を示す説明図である。このプロジェクタ100は、据え置き型のプロジェクタであり、支持部材152によって天井から吊り下げされている。なお、図1では、天井側からみたプロジェクタ100の設置状況を示す。プロジェクタ100は、回転自在に設置されており、任意の方向に画像を投写することができる。具体的には、天井に設置された回転駆動部150が支持部材152を回転させることで、支持部材152に取り付けられているプロジェクタ100も一緒に回転し、プロジェクタ100は、任意の方向に画像を投写することができる。なお、プロジェクタ100が投写する画像の画像データは、無線LAN(Local Area Network)経由でパーソナルコンピュータ(図示省略)からプロジェクタ100に送信される。無線LANとしては、例えば、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11b規格に準拠した無線LANや、Bluetooth(登録商標)などを用いることができる。
プロジェクタ100が設置された部屋には、4つのスクリーンSc1〜Sc4が収納可能に設置されている。スクリーンSc1は、西側の壁面と平行となるように設置されている。また、スクリーンSc2は南側の壁面と、スクリーンSc3,Sc4は東側の壁面と、それぞれ平行となるように設置されている。スクリーンSc1〜Sc4は、互いに大きさが異なる。また、これらのスクリーンSc1〜Sc4は、互いにプロジェクタ100との間の距離が異なる。したがって、プロジェクタ100が各スクリーンSc1〜Sc4に投写するために用いられる投写パラメータは、それぞれ異なる値となる。
プロジェクタ100において用いられる投写パラメータは、大きく分けて、空間的パラメータと、明るさパラメータと、色範囲パラメータと、からなる。「空間的パラメータ」とは、投写される画像の空間的な位置と、プロジェクタ100の空間的な位置との関係を指定するためのパラメータをいう。具体的には、空間的パラメータは、ズーム量と、投写レンズ(図示省略)を縦または横にシフトさせる量(レンズシフト量)と、焦点位置とを含んでいる。プロジェクタ100では、レンズシフトによってキーストーン歪みの補正を行うので、前述のレンズシフト量が空間的パラメータとして設定される。なお、レンズシフトに代えて、又はレンズシフトと共に、投写するもとの画像の形状を変形させることによってキーストーン歪みの補正を行うようにすることもできる。この場合、画像の変形度合いを示す値(例えば、矩形の各辺の倍率等)も空間的パラメータに含まれる。
「明るさパラメータ」とは、プロジェクタ100が画像投写する際の画像の明るさを指定するためのパラメータをいう。具体的には、プロジェクタ100が備える光源ランプ(図示省略)の輝度値である。「色範囲パラメータ」とは、プロジェクタ100によって再現可能な色の範囲を指定するためのパラメータをいう。具体的には、ダイナミックモード(明るい所において適切となる色合いのモード)と、シアターモード(比較的暗い所において適切な色合いとなるモード)と、の別を示すカラーモード値である。なお、空間的パラメータ及び明るさパラメータ及び色範囲パラメータは、それぞれ、上述した具体的なパラメータに加えて、任意のパラメータを含むことができる。以下に説明するように、4つのスクリーンSc1〜Sc4に投写する場合の、プロジェクタ100の4つの向きに対して、4つの異なる投写パラメータセットがそれぞれ登録される。但し、予め登録される投写パラメータセットは、上述した全てのパラメータを含んでいる必要はなく、一部のパラメータで構成されていてもよい。例えば、空間的パラメータとして、ズーム量のみが登録される構成であってもよい。
図2は、図1に示すプロジェクタ100の概略構成を示すブロック図である。プロジェクタ100は、照明光学系102と、液晶パネル104と、投写光学系106と、CPU120と、RAM122と、ランプ駆動回路124と、方向検出回路126と、操作パネル127と、リモコン129と、ユーザインタフェース(UI)処理部128と、フラッシュメモリ130と、画像処理部140と、液晶パネル駆動部142と、モータ群144と、モータ駆動回路146と、無線通信制御部148と、を備えている。
照明光学系102は、光源ランプ(図示省略)やリフレクタ(図示省略)等からなる。ランプ駆動回路124は、光源ランプ(図示省略)の明るさを調整することができる。液晶パネル104は、液晶パネル駆動部142から入力される画像データに基づいて照明光を変調する。なお、液晶パネル104に限らず任意の光変調素子を用いることができ、例えば、DMD(Digital Micromirror Device:米国TI社の登録商標)を用いることもできる。投写光学系106は、画像光をスクリーンに向けて射出する投写レンズ(図示省略)を備えている。この投写レンズとしては、上下左右、また、前後にシフトするものを採用することが可能である。シフト可能な投写レンズを採用した場合、この投写レンズをシフトすることによってプロジェクタ100の投写方向を変更することが可能であり、また、ズーム量や焦点位置も適宜変更可能である。モータ群144は複数のモータからなり、これらのモータは、投写光学系106内の投写レンズをシフトしたりズームするのに用いられる。そして、モータ駆動回路146は、CPU120からの指示に従って、モータ群144を駆動して投写レンズ(図示省略)の位置を調整することができる。また、モータ駆動回路146は、回転駆動部150が有するモータ(図示省略)についても、CPU120からの指示に従って駆動する。回転駆動部150が有するモータとは、支持部材152及びプロジェクタ100を回転させるためのモータである。
方向検出回路126は、プロジェクタ100の向きを検出する。方向検出回路126としては、例えば、地磁気に基づいて方位を検出する磁気方位センサ(図示省略)を備えたものを採用することができる。ここで、「プロジェクタ100の向き」とは、投写レンズをシフトしていない状態において、画像光を射出する光軸方向をいう。UI処理部128は、操作パネル127及びリモコン129から入力された情報を、CPU120等で処理可能なデータに変換してCPU120等に伝える。画像処理部140は、CPU120の指示に従って、色の再現範囲(ダイナミックレンジ)の調整や、画像サイズの調整や、コントラストの調整等を行う。液晶パネル駆動部142は、画像処理部140によって処理された後の画像データに基づいて、液晶パネル104を駆動する。無線通信制御部148は、電波の送受信機やアンテナ等を備え、無線LANを介したデータの送受信を制御する。
フラッシュメモリ130には、投写パラメータ群132と、ガイダンス表示用画像データ134とが記憶されている。ガイダンス表示用画像データ134の示す画像は、ユーザに対して所定のガイダンス(後述)を伝えるための画像である。投写パラメータ群132は、予め設定されている所定の方向(以下、「登録方向」と呼ぶ)ごとに定められている投写パラメータセットからなる。ここで、登録方向は、プロジェクタ100の設置位置から各スクリーンSc1〜Sc4に向かう方向である。すなわち、各スクリーンSc1〜Sc4に向かう方向に対応付けて、その方向に画像を投写表示するのに好ましい投写パラメータセットがフラッシュメモリ130に予め記憶されている。なお、登録方向別の投写パラメータセットは、予め実験により決定してフラッシュメモリ130に書き込まれている。
プロジェクタ100では、後述する投写表示処理において、実際に画像を投写表示する際に用いる投写パラメータセット(以下、「使用投写パラメータセット」と呼ぶ)が決定され、RAM122に書き込まれて設定される。CPU120は、設定された使用投写パラメータセットに従って投写表示が行われるように、ランプ駆動回路124を制御すると共に、画像処理部140と液晶パネル駆動部142とモータ駆動回路146とを制御する。ここで、プロジェクタ100は、回転中には画像光を射出しないように構成されている。これは、スクリーンSc1〜Sc4の位置とは異なる位置に居るユーザに向けて画像光を射出してしまうことを避けるためである。
なお、上述したCPU120は、請求項における投写パラメータ設定部と回転動作検出部とに相当する。また、照明光学系102と液晶パネル104と投写光学系106と画像処理部140と液晶パネル駆動部142とは、請求項における投写表示部に、フラッシュメモリ130は請求項における投写パラメータ記憶部に、それぞれ相当する。
図3は、プロジェクタ100において実行される投写表示処理の手順を示すフローチャートである。ユーザが、操作パネル127(図2)を操作してプロジェクタ100の電源をオンすると、CPU120は、フラッシュメモリ130に格納されている投写表示用プログラムをRAM122にロードして実行する。これにより、プロジェクタ100において投写表示処理が開始される。
ステップS205(図3)では、CPU120は、動きフラグに初期値「1」をセットする。この動きフラグは、プロジェクタ100が継続して停止していたか否かを示すフラグである。すなわち、プロジェクタ100が継続して停止していたと判定した場合には「0」にセットされ、プロジェクタ100が回転動作中の場合には、動きフラグは「1」にセットされる。ステップS210では、CPU120は、方向検出回路126からの出力信号によってプロジェクタ100の向きを検出し、その方向を基準投写方向Dsとして設定する。ステップS215では、CPU120は、フラッシュメモリ130に記憶されている投写パラメータ群132を参照して、基準投写方向Dsが登録方向であるか否かを判定する。
前述のステップS215において、基準投写方向Dsが登録方向であると判定された場合、プロジェクタ100の向き(レンズシフトがない場合における光軸方向)にはいずれかのスクリーンSc1〜Sc4が存在することとなる。この場合、CPU120は、投写パラメータ群132のうち、基準投写方向Dsに対応する投写パラメータセットを読み出して使用投写パラメータセットとして設定する(ステップS220)。ステップS225では、CPU120は、使用投写パラメータ(明るさパラメータ)に基づいて、ランプ駆動回路124を制御して照明光学系102内の光源ランプ(図示省略)を駆動する。ステップS230では、CPU120は、使用投写パラメータに基づいて画像処理部140を制御すると共に、液晶パネル駆動部142及びモータ駆動回路146を制御して画像の投写表示を開始する。したがって、プロジェクタ100の向いている方向に設置されているスクリーンに対して、指定されている画像が投写表示される。
一方、ステップS215において、基準投写方向Dsが登録方向でないと判定した場合、プロジェクタ100の向いている方向には、いずれのスクリーンSc1〜Sc4も存在しないこととなる。この場合、CPU120は、タイマを起動して計時動作を開始する(ステップS235)。なお、上述したステップS230において画像の投写表示を開始した後にも、CPU120は、ステップS235を実行してタイマを起動する。以下では、タイマ起動時刻を「基準時」と呼ぶ。
ステップS245では、CPU120は、時間Δtだけ待機する。ステップS250では、CPU120は、再びプロジェクタ100の向きを検出する。以下では、基準時からステップS250を実行する時刻までの経過時間を「t」とし、ステップS250で検出された向きを「向きD(t)」と呼ぶ。ステップS255では、CPU120は、動きフラグが「1」であるか否かを判定する。前述のステップS205において動きフラグに「1」がセットされているので、最初にステップS255が実行される場合には、動きフラグは「1」であると判定される。前述したように、動きフラグが「1」であるとは、プロジェクタ100が回転動作中であることを示している。
前述のステップS255において、動きフラグが「1」であると判定されると、CPU120は、ステップS250で取得した向きD(t)と基準投写方向Dsとの差分の絶対値(以下、「方向差分dD」と呼ぶ)を求める(ステップS260)。なお、投写方向D(t)と基準投写方向Dsとの差分には、右回り方向の差分と、左回り方向の差分とがある。そこで、ステップS260では、両方の回転方向について差分の絶対値を算出して、より小さい値を方向差分dDとする。ステップS265では、CPU120は、方向差分dDがしきい値Dth1以下であるか否かを判定する。このしきい値Dth1は、基準時からの経過時間t内においてプロジェクタ100が回転したか否かを判定するためのしきい値である。すなわち、方向差分dDがしきい値Dth1以下であればプロジェクタ100は回転していなかったものと推定される。
前述のステップS265において方向差分dDがしきい値Dth1以下であると判定した場合、すなわち、基準時から経過時間tの間にプロジェクタ100が回転していないと判断した場合、CPU120は、経過時間tが、しきい時間Tth以上であるか否かを判定する(ステップS280)。このしきい時間Tthは、プロジェクタ100が継続して回転していない(停止していた)と判定して動きフラグを「0」にセットできる最小時間である。すなわち、経過時間tがしきい時間Tth以上であれば、プロジェクタ100は十分に長い期間において継続して停止していたと推定される。
前述のステップS280において、経過時間tがしきい時間Tth未満であると判定した場合、すなわち、プロジェクタ100は停止していたが、十分に長い期間継続して停止してはいなかったと判定した場合には、上述したステップS245に戻り、時間Δtだけ待機した後に、再びステップS250以降の処理を実行する。
一方、ステップS280において、経過時間tがしきい時間Tth以上であると判定した場合には、CPU120は、動きパラメータを「0」にセットする(ステップS285)。前述のように、動きフラグ「0」は、プロジェクタ100が継続して停止していたことを示す。ステップS290では、CPU120は、投写パラメータ設定処理を実行する。
図4は、図3のステップS290において実行される投写パラメータ設定処理の手順を示すフローチャートである。ステップS405では、CPU120は、ステップS250で取得した向きD(t)が、登録方向であるか否かを判定する。ステップS405において、登録方向であると判定した場合には、CPU120は、向きD(t)に対応する投写パラメータセットを投写パラメータ群132から読み出して、使用投写パラメータセットとして設定する(ステップS410)。
前述のステップS405において向きD(t)が登録方向でないと判定すると、CPU120は、複数の登録方向の中から向きD(t)に最も近い最近傍登録方向Dnを検出する(ステップS420)。具体的には、CPU120は、各登録方向について、投写方向D(t)との間における、右回り方向の差分の絶対値と、左回り方向の差分の絶対値とを求める。次に、CPU120は、各登録方向について、右回り方向と左回り方向とで、より小さい差分の絶対値を求める。そして、CPU120は、各登録方向について求めた差分の絶対値のうち、最も小さい値の登録方向を、最近傍登録方向Dnとして検出する。なお、最近傍登録方向Dnと投写方向D(t)との間の差分の絶対値(右回転方向の差分の絶対値と、左回転方向の差分の絶対値とのうち、より小さい値)を、方向差分dD'と呼ぶ。
ステップS430では、CPU120は、方向差分dD'がしきい値Dth2以下であるか否かを判定する。このしきい値Dth2は、プロジェクタ100の向きが、最近傍登録方向Dnと同一方向又はほぼ同じ向きであるか否かを判定するためのしきい値である。
ステップS430において、方向差分dD'がしきい値Dth2以下であると判定した場合には、CPU120は、最近傍登録方向Dnに対応する投写パラメータセットを投写パラメータ群132から読み出して、使用投写パラメータセットとして設定する(ステップS435)。ステップS440では、CPU120は、指定された画像の画像データに基づいて液晶パネル駆動部142を制御して、液晶パネル104を駆動する。
一方、ステップS430において、方向差分dD'がしきい値Dth2よりも大きいと判定した場合には、CPU120は、基本投写パラメータセットをフラッシュメモリ130から読み出して、使用パラメータセットとして設定する(ステップS445)。基本投写パラメータセットとは、デフォルト値として設定されている投写パラメータセットであり、予めフラッシュメモリ130に格納されている。ステップS450では、CPU120は、フラッシュメモリ130からガイダンス表示用画像データ134を読み出し、液晶パネル駆動部142を制御して液晶パネル104を駆動する。
図5は、フラッシュメモリ130に格納されているガイダンス表示用画像データ134の表すガイダンス表示用画像を示す説明図である。このガイダンス表示用画像F1は、ユーザに対して、現在のプロジェクタ100の向きでは適切に画像表示ができない旨及びプロジェクタ100の回転指示を伝えるガイダンスを表示する。なお、ガイダンスを表示する以外の部分については、比較的暗い画像となっている。
以上の投写パラメータ設定処理が終了すると、ステップS295(図3)では、CPU120は、ランプ駆動回路124を制御して照明光学系102内の光源ランプ(図示省略)を点灯させる。ステップS300では、CPU120は、使用投写パラメータに基づいて画像処理部140を制御すると共に、液晶パネル駆動部142及びモータ駆動回路146を制御して画像の投写表示を開始する。
前述のように、プロジェクタ100の向きD(t)が登録方向に十分近い方向であれば、その登録方向に対応する投写パラメータに従って、指定された画像が投写される。一方、向きD(t)が登録方向から所定角度よりも大きく離れていれば、デフォルト値の投写パラメータに従って、図5に示すガイダンス表示用画像F1がスクリーンSc1〜Sc4以外の場所(壁面等)に投写される。したがって、ユーザは、壁面等に投写されたガイダンス表示用画像F1を見ることで、プロジェクタ100の向きが登録方向からずれていること、及びプロジェクタ100を回転させなければならないことを知り得る。
前述のステップS265において、方向差分dDがしきい値Dth1よりも大きいと判定した場合、すなわち、基準時からの経過時間t内においてプロジェクタ100が回転していたと判断した場合、CPU120は、ステップS250で取得した向きD(t)を新たな基準投写方向Dsとして設定する(ステップS270)。そして、ステップS275では、CPU120は、タイマを再起動させ、上述したステップS245だけ待機した後に、再びステップS250以降の処理を実行する。したがって、この場合、スクリーンSc1〜Sc4及び壁面への画像投写は行われない。なお、基準投写方向Dsが更新されたので、次にステップS260を実行する際には、この新たな基準投写方向Dsに基づいて方向差分dDを求めることとなる。また、タイマが再起動されたので、ステップS275を実行した時が新たな基準時となる。
上述したように、プロジェクタ100が所定期間だけ継続して停止していた場合には、ステップS290が実行され、図4に示した手順に従って指定画像又はガイダンス表示用画像F1が投写表示される。そして、この場合、ステップS285において、動きフラグは「0」にセットされている。このようにして動きフラグが「0」となっていると、次にステップS255の判断を実行する際には、動きフラグが「1」でないと判定されることとなる。
ステップS255において、動きフラグが「1」でないと判定されると、CPU120は、方向差分dDを求める(ステップS310)。この手順は前述のステップS260と同じである。ステップS315では、CPU120は、方向差分dDがしきい値Dth1以下であるか否かを判定する。このしきい値Dth1は、前述のステップS265で用いたしきい値と同じであり、基準時からの経過時間t内においてプロジェクタ100が回転したか否かを判定するためのしきい値である。動きフラグが「0」であるので、前回の判定において、プロジェクタ100は継続して停止していたと判定されている。しかしながら、前回の判定から今回の判定までの期間にプロジェクタ100が回転している可能性もある。そこで、動きフラグが「0」であっても、ステップS315を実行してプロジェクタ100が回転したか否かを判定するようにしている。
前述のステップS315において、方向差分dDがしきい値Dth1以下であると判定した場合、すなわち、基準時からの経過時間t内においてプロジェクタ100が回転していないと判断した場合には、上述したステップS245に戻って時間Δtだけ待機した後に、再びステップS250以降の処理を実行する。したがって、この場合、動きフラグは「0」のままであるので、指定画像又はガイダンス表示用画像F1が継続して投写表示される。
一方、ステップS315において、方向差分dDがしきい値Dth1よりも大きいと判定した場合、すなわち、基準時からの経過時間t内においてプロジェクタ100が回転していたと判断した場合、CPU120は、ランプ駆動回路124を制御して光源ランプを消灯させる(ステップS320)。したがって、いままで投写表示されていた画像が表示されなくなる。
ステップS325では、CPU120は、向きD(t)を新たな基準投写方向Dsとして設定する。ステップS330では、CPU120はタイマを再起動させる。ステップS335では、CPU120は、動きフラグに「1」をセットする。そして、上述したステップS245に戻って時間Δtだけ待機した後に、再びステップS250以降の処理を実行する。したがって、この場合、動きフラグが「1」となっているので、上述したステップS260〜S330が実行される。なお、タイマが再起動されたので、ステップS330を実行した時が新たな基準時となる。
以上説明したように、本実施例のプロジェクタ100では、定期的にプロジェクタ100の向きD(t)が検出され、向きD(t)が登録方向に十分に近い方向である場合には、その登録方向に画像を投写表示するのに好ましい投写パラメータセットが使用投写パラメータセットとして設定される。したがって、各スクリーンSc1〜Sc4のいずれかに画像を投写表示させる場合に、ユーザは手作業で使用投写パラメータセットを設定しなくて済む。また、プロジェクタ100の向きが登録方向から所定角度よりも大きく離れている場合には、ガイダンス表示用画像F1がスクリーンSc1〜Sc4以外の場所(壁面等)に表示される。したがって、この画像を見たユーザは、現在のプロジェクタ100の向きでは画像を適切に表示できないこと、及びプロジェクタ100を回転させるべきことを知ることができる。また、本実施例では、プロジェクタ100は、所定の期間継続して停止している場合にのみ画像光を射出するようにしている。したがって、プロジェクタ100の向きを調整中(プロジェクタ100の回転中)において画像光を射出することがないので、スクリーンSc1〜Sc4の方向とは異なる方向にいるユーザに対して画像光を射出してしまうことを抑制することができる。
B.第2の実施例:
図6は、第2の実施例における投写パラメータ設定処理の手順を示すフローチャートである。第2の実施例における投写パラメータ設定処理は、図4のステップS450に代えてステップS470及びS475を実行するものであり、他の手順は第1の実施例と同じである。また、プロジェクタ100の装置構成及び投写表示処理の手順も第1の実施例と同じである。第1の実施例において用いるガイダンス表示用画像F1は、現在のプロジェクタ100の向きでは画像を適切に表示できないこと及びプロジェクタ100の回転すべきことを示すガイダンスを表示する画像であった。これに対して、第2の実施例のガイダンス表示用画像は、最も近い登録方向にプロジェクタ100を向けるために、いずれの方向(右回り方向又は左回り方向)に回転させればよいかを示す画像である。
具体的には、ステップS430(図6)において、方向差分dD'がしきい値Dth2よりも大きいと判定した場合には、CPU120は、ステップS445において、基本投写パラメータを使用投写パラメータとして設定する。そして、ステップS470において、CPU120は、プロジェクタ100をより早く登録方向Dnに向けるための回転方向(左回り又は右回り)を決定する。上述したように、CPU120は、ステップS420において方向差分dD'を算出する際に、右回り方向と左回り方向とで、それぞれ差分の絶対値を求めている。それゆえ、CPU120は、これらの差分の絶対値(大きさ)に基づいて、いずれの方向に回転させることで、プロジェクタ100をより早く登録方向Dnに向けることができるかを判断することができる。
ステップS475では、CPU120は、決定した回転方向に対応する画像(以下、「回転方向対応画像」と呼ぶ)の画像データに基づいて液晶パネルを駆動する。
図7は、回転方向対応画像を示す説明図である。画像F2(R)は、右回転方向に対応する回転方向対応画像を示し、画像F2(L)は、左回転方向に対応する回転方向対応画像を示す。回転方向対応画像F2(R)の上部には、右方向を示す矢印が配置されている。また、回転方向対応画像F2(L)の上部には、左方向を示す矢印が配置されている。これらの回転方向対応画像F2(R),F2(L)では、矢印部分以外は、比較的暗い画像となっている。
以上の投写パラメータ設定処理が実行された後には、上述した投写表示処理におけるステップS295(光源ランプの点灯)及びステップS300(投写表示)が実行される。したがって、プロジェクタ100の向きが登録方向から所定角度よりも大きく離れている場合には、回転方向対応画像F2(R),F2(L)のいずれかが、壁面等に投写表示されることとなる。それゆえ、ユーザは、右回転方向または左回転方向のいずれの方向にプロジェクタ100を回転させることで、最寄りのスクリーンSc1〜Sc4に画像を投写させることができるかを知ることができる。また、回転方向対応画像F2(R),F2(L)では、回転すべき方向を示す矢印以外の部分は比較的暗い画像である。したがって、仮に、スクリーンSc1〜Sc4がない位置にいる人物に対して回転方向対応画像F2(R),F2(L)を投写しても、その人物がまぶしく感じないようにすることができる。
C.第3の実施例:
図8は、第3の実施例における投写パラメータ設定処理の手順を示すフローチャートである。第3の実施例における投写パラメータ設定処理は、図4のステップS420〜S450に代えて、ステップS500〜S520を実行するものであり、他の手順は、第1の実施例と同じである。また、プロジェクタ100の装置構成及び投写表示処理の手順も第1の実施例と同じである。第1の実施例では、プロジェクタ100の向きD(t)が登録方向でない場合には、使用投写パラメータセットとして、最近傍登録方向に対応する投写パラメータセット又は基本投写パラメータセットのいずれかを設定していた。これに対して、第3の実施例では、プロジェクタ100の向きD(t)が登録方向でない場合には、最近傍登録方向に対応する投写パラメータセットに基づいて、その向きD(t)における投写パラメータセットを求めて使用パラメータセットとして設定する。
ステップS405(図8)において、プロジェクタ100の向きD(t)が登録方向でないと判定すると、CPU120は、右回り方向で向きD(t)に最も近い方向(以下、「最右登録方向」と呼ぶ)DRと、左回り方向で向きD(t)に最も近い方向(以下、「最左登録方向」呼ぶ)DLと、を検出する。具体的には、CPU120は、各登録方向と向きD(t)と間における、右回り方向の差分の絶対値と、左回り方向の差分の絶対値とを求める。そして、各登録方向について求めた右回り方向の差分の絶対値のうち、最も小さい値の登録方向を最右登録方向DRとする。同様に、各登録方向について求めた左回り方向の差分の絶対値のうち、最も小さい値の登録方向を最左登録方向DLとする。
ステップS505では、CPU120は、向きD(t)で用いる投写パラメータのうち、所定の調整対象パラメータについて、最右登録方向DRの投写パラメータと、最左登録方向DLの投写パラメータとに基づいて求める。ここで、調整対象パラメータとしては、例えば、ズーム量とレンズシフト量と焦点位置と光源ランプの輝度値の一部又は全部を採用することができる。なお、キーストーン歪み補正を画像変形によって行う場合には、画像の変形度合いも調整対象パラメータとして採用可能である。
図9は、ステップS505における投写パラメータの決定方向を模式的に示す説明図である。図9の例では、向きD(t)を基準として、右回り方向に20°の方向が最右登録方向DRであり、左回り方向に40°の方向が最左登録方向DLとなっている。したがって、最右登録方向DRが、最左登録方向DLに比べてより投写方向D(t)に近い方向といえる。そして、この場合、最右登録方向DRに対応する投写パラメータが、最左登録方向DLに対応する投写パラメータに比べて2倍(40°/20°)の重み付けが付けられて、向きD(t)における調整対象投写パラメータとして決定される。具体的には、例えば、ズーム量Sについて、最右登録方向DRにはズーム量SRが設定されており、最左登録方向DLにはズーム量SLが設定されている。したがって、投写方向D(t)のズーム量S(t)として、1/3×(2SR+SL)が算出される。
ステップS510(図8)では、CPU120は、向きD(t)において用いる投写パラメータのうち、調整対象とならないパラメータについて求める。かかる投写パラメータとしては、例えば、色範囲パラメータが採用される。CPU120は、最右登録方向DRと最左登録方向DLとのうち、向きD(t)により近い方向を検出し、その登録方向に対応付けて設定されている色範囲パラメータを、向きD(t)における色範囲パラメータとして求める。例えば、最右登録方向DRと最左登録方向DLと向きD(t)とが、図9に示す位置関係である場合には、最右登録方向DRに対応づけて設定されている色範囲パラメータ(ダイナミックモード又はシアターモード)が、向きD(t)における色範囲パラメータとして求められる。
ステップS515では、CPU120は、ステップS505及びS510で求めた投写パラメータを、使用パラメータとして設定する。ステップS520では、CPU120は、指定された画像の画像データに基づいて液晶パネル駆動部142を制御して、液晶パネル104を駆動する。
以上の投写パラメータ設定処理によって、例えば、プロジェクタ100の向きD(t)が、スクリーンSc3(図1)とスクリーンSc4との間に向かう方向であった場合には、最右登録方向DRはスクリーンSc3に向かう方向となり、最左登録方向DLはスクリーンSc4に向かう方向となる。したがって、それぞれの方向に設定されている投写パラメータセットに基づいて使用投写パラメータセットが設定されるので、スクリーンSc3とスクリーンSc4とに亘って投写表示される画像は、スクリーンSc3及びスクリーンSc4において比較的適切な状態で表示されることとなる。
以上説明したように、本実施例では、プロジェクタ100の向きが登録方向でない場合には、右回りで最も近い最右登録方向DRと、左周りで最も近い最左登録方向DLとにそれぞれ設定されている投写パラメータセットに基づいて、使用投写パラメータセットを設定している。したがって、スクリーンSc1〜Sc4がない場所に投写する場合であっても、デフォルト値を使用投写パラメータセットとして設定する構成に比べて、プロジェクタ100の向きに応じた適切な値を使用投写パラメータとして設定することができる。
D.変形例:
なお、上記各実施例における構成要素の中の、独立クレームでクレームされた要素以外の要素は、付加的な要素であり、適宜省略可能である。また、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
D1.変形例1:
上述した各実施例では、プロジェクタ100は天井から吊り下げられて設置されていたが、回転自在に設置されていれば、任意の設置形態とすることができる。例えば、プロジェクタ100を床や机等に据え置くように設置してもよい。また、プロジェクタ100は、据え置き型のプロジェクタであるものとしたが、可搬型のプロジェクタであってもよい。例えば、複数のスクリーンを備える部屋において、プロジェクタを設置すべき位置として、床に固定されている専用台や机の上に所定位置が定められていれば、その位置に可搬型のプロジェクタを設置する構成とすることもできる。この構成であっても、プロジェクタが備える方向検出回路が地磁気等に基づいて方位を検出し、その方位に基づいてプロジェクタの向きを検出することで、上述した投写表示処理及び投写パラメータ設定処理を実行することができる。
D2.変形例2:
上述した各実施例では、回転駆動部150は、プロジェクタ100の外部にあるものとしたが、プロジェクタ100内部に備えるようにしてもよい。また、プロジェクタ100は、回転駆動部150によって回転する構成であったが、手動で回転する構成であってもよい。このような構成であっても、定期的にプロジェクタ100の向きD(t)を取得することで、回転の有無や、向きD(t)と登録方向との位置関係等を検出することができ、上述した投写表示処理及び投写パラメータ設定処理を実行することができる。
D3.変形例3:
上述した各実施例では、プロジェクタ100が所定期間以上継続して停止していると判断された場合にのみ指定画像が投写表示されていたが、ひとたび停止していると判断した場合には、所定期間以上継続して停止していなくとも指定画像を投写表示するようにしてもよい。すなわち、前述のステップS265において方向差分dDがしきい値Dth1以下であると判定した場合には、ステップS280を実行せずにステップS285以降の処理を実行するようにしてもよい。また、プロジェクタ100が停止している場合に限らず、回転している場合にも指定画像等を投写表示するようにしてもよい。
D4.変形例4:
上述した各実施例では、投写方向D(t)が登録方向でない場合に画像を投写するのに用いる投写パラメータセットは、基本投写パラメータセット(第1,第2の実施例)や、最右登録方向DR及び最左登録方向DLに基づいて求められた投写パラメータセット(第3の実施例)であったが、これらの投写パラメータセットに限らず、任意の投写パラメータを用いることができる。例えば、既に設定されている使用投写パラメータセットを、そのまま用いるようにしてもよい。また、例えば、最右登録方向DRと最左登録方向DLとのうち、いずれか一方に設定された投写パラメータセットのみを用いるようにしてもよい。また、例えば、最右登録方向DRと最左登録方向DLとの他に、投写方向D(t)から2番目以降に近い登録方向についても重み付けをして、これら登録方向に設定された投写パラメータセットに基づいて投写パラメータセットを求めて設定するようにしてもよい。
D5.変形例5:
上述した各実施例では、プロジェクタ100が所定期間だけ継続して停止しているか否かを判定するのに、方向差分dDが所定期間だけ継続してしきい値Dth1以下であるか否かを判定していたが、任意の方法によって継続停止を判定することができる。例えば、プロジェクタ100がリモコン129からの回転を指示する信号に基づいて回転する構成であれば、かかる回転指示信号をリモコン129から所定期間継続して受信していないかを判定することで、継続して停止していることを判定するようにしてもよい。このようにしても、プロジェクタ100が継続して停止しているか否かを判定することができる。
D6.変形例6:
上述した各実施例では、プロジェクタ100が回転中であると判定した場合には、指定画像を投写しないように光源ランプを消灯するようにしていたが(ステップS320)、画像光の射出を停止する任意の構成とすることができる。例えば、光源ランプを消灯するのに代えて、全黒の画像データに基づいて液晶パネル104を駆動することで、画像光の射出を停止するようにしてもよい。また、画像光の射出を停止するのに代えて、プロジェクタ100が回転中には、停止中に比べて指定画像をより暗く投写するようにしてもよい。具体的には、指定画像の画像データに対して、明るさを全体的に暗くする画像処理を施した上で投写するようにしてもよい。或いは、光源ランプの輝度値を低くして指定画像を投写するようにしてもよい。このような構成であっても、仮に、プロジェクタ100の回転中においてユーザに画像光を射出したとしても、ユーザがまぶしく感じることを抑制することができる。
D7.変形例7:
上述した各実施例では、プロジェクタ100は、スクリーンSc1〜Sc4に向かう方向以外の方向にも向いて停止することができる構成であったが、スクリーンSc1〜Sc4に向かう方向にのみ向いて停止可能な構成であってもよい。具体的には、例えば、定期的にプロジェクタ100の向きD(t)を検出して、向きD(t)が登録方向でなければ、その回転方向において最も近い登録方向に達するまで、プロジェクタ100を停止せずに回転し続けるようにしてもよい。このようにすることで、スクリーンSc1〜Sc4の設置方向以外の方向に居るユーザに画像を投写してしまうことを抑制することができる。
D8.変形例8:
上述した第2の実施例では、回転方向対応画像F2(R),F2(L)は、回転させるべき方向を矢印で示す画像であったが、回転させるべき方向を示す任意の画像であってもよい。例えば、回転させるべき方向にプロジェクタ100を向けるために操作すべきボタン(例えば、回転方向を指定するためのボタン)の位置を示す画像であってもよい。または、回転させるべき方向を示す文字列を表す画像であってもよい。
D9.変形例9:
上述した各実施例では、投写パラメータ群132は、フラッシュメモリ130内に格納されているものとしたが、任意の記憶媒体に格納するようにしてもよい。例えば、パーソナルコンピュータ(図示省略)に格納しておくようにしてもよい。そして、かかる構成では、プロジェクタ100は、無線LANを介して、各登録方向に対応付けられた投写パラメータをパーソナルコンピュータから取得するようにしてもよい。
D10.変形例10:
上述した各実施例では、方向検出回路126は、磁気方位センサ(図示省略)を備えており、地磁気に基づいてプロジェクタ100の投写方向を検出していたが、任意の方法で投写方向を検出するものであってもよい。例えば、ロータリーエンコードを備えた構成として、基準となる方向から、いずれの方向にどれだけ回転したかを計測することで、投写方向を検出するようにしてもよい。
D11.変形例11:
上述した実施例において、ハードウェアによって実現されていた構成の一部をソフトウェアに置き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウェアによって実現されていた構成の一部をハードウェアに置き換えるようにしてもよい。
本発明の一実施例としてのプロジェクタの設置状況を示す説明図である。 図1に示すプロジェクタ100の概略構成を示すブロック図である。 プロジェクタ100において実行される投写表示処理の手順を示すフローチャートである。 図3のステップS290において実行される投写パラメータ設定処理の手順を示すフローチャートである。 フラッシュメモリ130に格納されているガイダンス表示用画像データ134の表すガイダンス表示用画像を示す説明図である。 第2の実施例における投写パラメータ設定処理の手順を示すフローチャートである。 回転方向対応画像を示す説明図である。 第3の実施例における投写パラメータ設定処理の手順を示すフローチャートである。 ステップS505における投写パラメータの決定方向を模式的に示す説明図である。
符号の説明
100...プロジェクタ
102...照明光学系
104...液晶パネル
106...投写光学系
120...CPU
122...RAM
124...ランプ駆動回路
126...投写方向検出回路
127...操作パネル
128...ユーザインタフェース処理部
129...リモコン
130...フラッシュメモリ
132...投写パラメータ群
134...ガイダンス表示用画像データ
140...画像処理部
142...液晶パネル駆動部
144...モータ群
146...モータ駆動回路
148...無線通信制御部
150...回転駆動部
152...支持部材
F1...ガイダンス表示用画像
F2(R),F2(L)...回転方向対応画像

Claims (5)

  1. 回転自在に設置されるプロジェクタであって、
    画像を投写表示するための画像光を射出する投写表示部と、
    設置されたプロジェクタの向きを検出するための方向検出部と、
    予め設定されている1つ以上の登録方向のそれぞれに応じた登録投写パラメータセットを、記憶する投写パラメータ記憶部と、
    前記方向検出部で検出された検出方向に応じて、前記登録投写パラメータセットを前記投写パラメータ記憶部から取得すると共に、取得した前記登録投写パラメータセットに基づいて、画像投写のために用いられる使用投写パラメータセットの設定処理を実行する投写パラメータ設定部と、
    を備え、
    前記投写パラメータ設定部は、前記使用投写パラメータセットの前記設定処理として、
    前記検出方向が前記登録方向であるか否かを判定し、
    前記検出方向が前記登録方向であると判定した場合には、前記登録投写パラメータセットを前記使用投写パラメータセットとして設定し、
    前記検出方向が前記登録方向でないと判定した場合には、前記検出方向と、前記登録投写パラメータセットと、に基づいて前記検出方向に応じた投写パラメータセットを求めて、前記使用投写パラメータセットとして設定する、プロジェクタ。
  2. 請求項1に記載のプロジェクタであって、さらに、
    前記プロジェクタが回転中であるか否かを検出する回転動作検出部を備え、
    前記投写表示部は、前記プロジェクタが回転中である場合には前記画像光の射出を停止する、
    プロジェクタ。
  3. 請求項2に記載のプロジェクタにおいて、
    前記投写表示部は、前記検出方向が前記登録方向でない場合には、前記プロジェクタを回転させるべき旨と、前記検出方向を基準として最も近い登録方向に向かって前記プロジェクタを回転させるべき方向と、の少なくとも一方を示すための画像を表示する、
    プロジェクタ。
  4. 請求項1に記載のプロジェクタにおいて、
    前記投写パラメータ設定部は、前記検出方向が前記登録方向でない場合には、前記登録方向のうち、右回り方向で前記検出方向に最も近い最右登録方向と、左回り方向で前記検出方向に最も近い最左登録方向と、の少なくとも一方を決定すると共に、前記最右登録方向に応じた投写パラメータセットと、前記最左登録方向に応じた投写パラメータセットと、の少なくとも一方に基づいて、前記検出方向に応じた投写パラメータセットを求めて、前記使用投写パラメータセットとして設定する、
    プロジェクタ。
  5. 回転自在に設置されるプロジェクタにおいて、画像投写のために用いられる使用投写パラメータセットを設定するための投写パラメータ設定方法であって、
    (a)予め設定されている1つ以上の登録方向のそれぞれに応じた登録投写パラメータセットを、前記プロジェクタの有する投写パラメータ記憶部に記憶する工程と、
    (b)前記プロジェクタの向きを検出する工程と、
    (c)前記工程(b)において検出した検出方向に応じて、前記登録投写パラメータセットを前記投写パラメータ記憶部から取得する工程と、
    (d)前記工程(c)において取得した登録投写パラメータセットに基づいて前記使用投写パラメータセットの設定処理を実行する工程と、
    を備え、
    前記工程(d)における前記使用投写パラメータセットの前記設定処理は、
    (d1)前記検出方向が前記登録方向であるか否かを判定する工程と、
    (d2)前記検出方向が前記登録方向であると判定された場合には、前記登録投写パラメータセットを前記使用投写パラメータセットとして設定し、前記検出方向が前記登録方向でないと判定された場合には、前記検出方向と、前記登録投写パラメータセットと、に基づいて前記検出方向に応じた投写パラメータセットを求めて、前記使用投写パラメータセットとして設定する工程と、
    から構成される、投写パラメータ設定方法。
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