JP5358327B2 - 車両用シート - Google Patents

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本発明は、振動低減装置を備えた車両用シートに関する。
車両用シートにおいては、スライドレールとシート後脚との間にゴム製ダンパーを配置してシートの振動を緩和する構造を備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。このような構造では、例えば、シート後脚の屈曲部をゴム製ダンパーのゴム板で上下から挟むと共に当該ゴム板を支持片でさらに上下から挟み、軸方向を上下方向とするボルト等でこれらとスライドレールとを共締めすることによって、ゴム板をスライドレール及びシート後脚に固定している。
実開平2−45840号公報
しかしながら、このような構造では、ゴム板が劣化して縮むと当該ゴム板とその隣接部との間に隙間が生じてしまい異音やガタの原因になるおそれがある。
本発明は、上記事実を考慮して、振動低減装置の弾性体の劣化に起因した隙間の発生を防止又は抑制することができる車両用シートを得ることが目的である。
請求項1に記載する本発明の車両用シートは、乗員着座用とされ、シート脚部を備えた車両用シート本体と、固定用の軸部材が挿通されて車体側部材に固定される内筒と、前記内筒の外周側に配置されて前記シート脚部が固定される外筒と、前記内筒及び前記外筒の間に介在されて前記内筒及び前記外筒に接着される弾性体と、を含んで構成され、前記シート脚部を前記車体側部材に支持する振動低減装置と、を有し、前記内筒は、前記外筒の開口から突出した突出部を備え、前記車体側部材には、前記突出部が載せられることにより前記内筒の車両上下方向の位置決めを行う位置決め部が形成されている
請求項1に記載する本発明の車両用シートによれば、車体側部材に固定される内筒とシート脚部が固定される外筒との間に弾性体が介在されることにより、シート脚部が車体側部材に支持される。このため、車両走行時等に振動が生じると、弾性体が内筒と外筒との間で弾性変形して振動を低減する。
ここで、内筒と外筒とが径方向に相対移動しても内筒と外筒との間の空間はトータルの大きさが一定であり、その空間に配置された弾性体は内筒及び外筒に接着されているので、弾性体が劣化しても弾性体の縮みは防止又は抑制される。このため、弾性体と内筒及び外筒との間における隙間の発生が防止又は抑制される。
また、内筒は、外筒の開口から突出した突出部を備えており、内筒の突出部が車体側部材の位置決め部に載せられることにより内筒の車両上下方向の位置決めが行われる。このため、内筒の車体側部材への固定時には内筒の車両上下方向の位置決めをした状態で内筒に固定用の軸部材が挿通されるので、車両用シートの車両への組付け作業性が良好になる。
請求項に記載する本発明の車両用シートは、乗員着座用とされ、シート脚部を備えた車両用シート本体と、固定用の軸部材が挿通されて車体側部材に固定される内筒と、前記内筒の外周側に配置されて前記シート脚部が固定される外筒と、前記内筒及び前記外筒の間に介在されて前記内筒及び前記外筒に接着される弾性体と、を含んで構成され、前記シート脚部を前記車体側部材に支持する振動低減装置と、環状に形成されて前記内筒が圧入されると共に一部が延設部として軸線方向に沿ってかつ前記内筒から張り出す側に延設された環状部材と、を有し、前記延設部が前記車体側部材側へ載せられることにより前記内筒の車両上下方向の位置決めが可能とされる
請求項に記載する本発明の車両用シートによれば、車体側部材に固定される内筒とシート脚部が固定される外筒との間に弾性体が介在されることにより、シート脚部が車体側部材に支持される。このため、車両走行時等に振動が生じると、弾性体が内筒と外筒との間で弾性変形して振動を低減する。
ここで、内筒と外筒とが径方向に相対移動しても内筒と外筒との間の空間はトータルの大きさが一定であり、その空間に配置された弾性体は内筒及び外筒に接着されているので、弾性体が劣化しても弾性体の縮みは防止又は抑制される。このため、弾性体と内筒及び外筒との間における隙間の発生が防止又は抑制される。
また、環状に形成されて内筒が圧入される環状部材は、その一部が延設部として軸線方向に沿ってかつ内筒から張り出す側に延設されており、環状部材の延設部が車体側部材側へ載せられることにより内筒の車両上下方向の位置決めが可能となっている。このため、内筒の車体側部材側への固定時には内筒の車両上下方向の位置決めをした状態で内筒に固定用の軸部材が挿通されるので、車両用シートの車両への組付け作業性が良好になる。
請求項に記載する本発明の車両用シートは、請求項1又は請求項2に記載の構成において、前記振動低減装置は、前記内筒及び前記外筒の軸線方向が略水平方向に沿って設定されている。
請求項に記載する本発明の車両用シートによれば、振動低減装置は、内筒及び外筒の軸線方向が略水平方向に沿って設定されているので、例えば、内筒及び外筒の軸線方向が車両上下方向に沿って設定された対比構造に比べて、弾性体の車両上下方向への弾性変形を許容するためのスペースが抑えられる。このため、振動低減装置を設けても、乗員のヒップポイントの高さ設定への影響が抑えられる。
請求項に記載する本発明の車両用シートは、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の構成において、前記内筒の軸線方向一端側に取り付けられると共に前記外筒の軸線方向から見て前記外筒の軸線方向一端側の端面に重なる位置に配設されかつ前記外筒の軸線方向一端側の端面と接した状態では前記外筒が軸線方向一端側へ変位するのを規制する規制部材を有する。
請求項に記載する本発明の車両用シートによれば、内筒の軸線方向一端側に取り付けられた規制部材は、外筒の軸線方向から見て外筒の軸線方向一端側の端面に重なる位置に配設され、外筒の軸線方向一端側の端面と接した状態では外筒が軸線方向一端側へ変位するのを規制する。このため、衝突時等の衝撃により、外筒が内筒に対して相対移動しようとしても、規制部材が外筒の軸線方向一端側の端面と接することによって、当該相対移動が抑制される。
以上説明したように、本発明に係る請求項1及び請求項2に記載の車両用シートによれば、振動低減装置の弾性体の劣化に起因した隙間の発生を防止又は抑制することができるという優れた効果を有する。また、請求項1に記載の車両用シートによれば、内筒に突出部を設けると共に車体側部材に位置決め部を設けることによって、車両用シートの車両への組付作業性を良好にすることができる。また、請求項2に記載の車両用シートによれば、延設部を備えた環状部材を内筒に取り付けることによって、車両用シートの車両への組付作業性を良好にすることができる。
請求項に記載の車両用シートによれば、乗員のヒップポイントの高さ位置への影響を抑えることができるという優れた効果を有する。
請求項に記載の車両用シートによれば、衝突時等に内筒に対する外筒の相対移動を抑制することができるという優れた効果を有する。
本発明の第1の実施形態に係る車両用シートのシートフレーム等を示す斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係る車両用シートの下部前側を示す側断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る車両用シートの下部構成を示す分解斜視図である。 本発明の第2の実施形態に係る車両用シートのシートフレーム等を示す斜視図である。 本発明の第2の実施形態に係る車両用シートの下部前側を示す側断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る車両用シートに適用されるストッパーを示す斜視図である。図6(A)と図6(B)とは異なる向きから見た状態のストッパーを示す。 本発明の第3の実施形態に係る車両用シートの下部における組付状態を模式的に示す縦断面図である。 本発明の第3の実施形態において内筒にリングが装着された状態を示す図である。図8(A)は図8(B)の矢印8A方向から見た図である。図8(B)は縦断面図である。図8(C)は斜視図である。 本発明の第3の実施形態において内筒にリングが装着される前の状態を示す分解斜視図である。
[第1実施形態]
本発明の第1の実施形態に係る車両用シートについて図1〜図3を用いて説明する。なお、これらの図において適宜示される矢印FRは車両前方側を示しており、矢印UPは車両上方側を示しており、矢印Wは車両幅方向を示している。また、図中ではシート前後方向と車両前後方向とは同じ方向で示され、シート幅方向と車両幅方向とは同じ方向で示されている。
図1には、車両用シート10のシートフレーム14等が斜視図にて示されている。図1に示される車両用シート10は、例えば、ミニバン等の自動車におけるリヤシート等のシートであり、乗員着座用とされた車両用シート本体12(シートAssy)を備えている。車両用シート本体12は、シートフレーム14及びこのシートフレーム14に支持されるクッション体(図示省略)等を含んで構成されている。シートフレーム14は、乗員が着座するシートクッションの一部を構成するシートクッションフレーム14Aと、シートクッションフレーム14Aの後端部に傾倒可能に配置されてシートバックの一部を構成するシートバックフレーム14Bと、を備えている。
また、車両用シート本体12において、シートクッションフレーム14Aの下面側には、乗員着座位置をシート幅方向(矢印W方向参照)に変位させるための横スライド機構部16が配設されており、この横スライド機構部16は、左右一対のシートアンカブラケット20(「シートレッグブラケット」ともいう。)によって支持されている。車両用シート本体12の一部を構成するシートアンカブラケット20は、金属製(本実施形態では鋼材製)とされ、車両用シート本体12のシート幅方向(矢印W方向参照)の両サイドにおいてシート前後方向に沿って延在しており、前端寄りの部位同士が連結部材26によって連結されている。また、シートアンカブラケット20は、前端部がシート下方側に曲げられたシート脚部22とされると共に、後端部がシート下方側に曲げられたシート脚部24とされている。
図2には、車両用シート10の下部前側が側断面図にて示されている。図2に示されるように、シートアンカブラケット20のシート脚部22には、貫通孔22Aが貫通形成されている。貫通孔22Aの内周面には筒状のカラー28の軸線方向一端側が配設されており、カラー28の軸線方向一端部は、シート脚部22における貫通孔22Aの外周部に溶接等により接合(固定)されている。このカラー28は、金属製(鋼材製)で円筒状に形成されている。
カラー28内には、振動低減装置30(ゴムブッシュ)の一部が配設されており、シート脚部22は、振動低減装置30等を介して車体側部材としてのアッパーレール40に取り付け状態で支持されている。また、シート後方側のシート脚部24(図1参照)は、図示しない取付具によってアッパーレール40に取り付け状態で支持されている。
アッパーレール40は、一対のシートアンカブラケット20のシート下方側に車両前後方向を長手方向としてそれぞれ配設されており、車両フロア48に埋め込まれたフロアレール42に支持されて車両前後方向にスライド移動可能とされている。図3には、車両用シート10の下部構成が分解斜視図にて示されている。図3に示されるように、フロアレール42は、車両幅方向に並んだ状態で車両フロア48上にそれぞれ車両前後方向に延在するように配置されている。
なお、アッパーレール40及びフロアレール42は、前後スライド機構38のスライドレールを構成している。また、シートアンカブラケット20には、アッパーレール40をフロアレール42の車両前後方向における任意のスライド位置に保持するための前後スライドロック機構(図示省略)が設けられており、この前後スライドロック機構は、ケーブル27を介してロック解除レバーと連結されている。
図2に示されるように、振動低減装置30は、車両用シート本体12のアッパーレール40側への締付部(シートアンカ側)に配設されており、振動対策用とされている。この振動低減装置30は、軸芯部に配置されてアッパーレール40に固定される内筒32と、内筒32の外周側に配置されてシート脚部22が固定される外筒34と、内筒32及び外筒34の間に介在されて両者を連結しかつ内筒32及び外筒34に加硫接着される弾性体としてのゴム36と、を含んで構成されている(シート組込みゴムブッシュ構造)。また、振動低減装置30は、内筒32及び外筒34が金属製(本実施形態では鋼材製)とされると共に、内筒32及び外筒34の軸線方向が略車両前後方向(略水平方向)に沿って設定されている。
外筒34は、内筒32の外周部に同心円状に配置されかつ軸方向寸法が内筒32の軸方向寸法よりも短く設定されており、カラー28に圧入されることにより、カラー28を介してシート脚部22に固定(接続)されている。また、外筒34の軸方向寸法とカラー28の軸方向寸法とはほぼ揃えられており、外筒34の前後端はカラー28の前後端にほぼ揃えられた状態で配設されている。
一方、ゴム36によって外筒34と繋がれる内筒32内には、固定用の軸部材としてのボルト46が略シート前方側から挿通されており、このボルト46の先端部は内筒32を貫通している。これに対して、アッパーレール40の前側上部には、ナット44が溶接で固着されており、このナット44にボルト46の先端部が螺合されることによって、内筒32はアッパーレール40に固定(接続)される構成になっている。これらにより、振動低減装置30は、シート脚部22をアッパーレール40に支持している。
また、内筒32は、外筒34の開口からアッパーレール40側へ突出した突出部32A(延長部)を備えている。これに対して、アッパーレール40には、突出部32Aが載せられることにより内筒32の車両上下方向の位置決めを行う位置決め部40A(図3参照)が形成されている。すなわち、アッパーレール40は、内筒32の仮置きが可能な構造になっている。アッパーレール40の位置決め部40Aは、ナット44の固着部位に対してシート前方側に設定されている。
また、内筒32の軸線方向一端側となる前端側には、内筒32の前端面32Bとボルト46の頭部46Aとの間に規制部材としての大型のワッシャー50(平ワッシャー)が共締め(締結)された状態で取り付けられている。ワッシャー50は、ボルト46の軸部46Bが貫通すると共にその外径が外筒34の軸線方向一端側の端面である前端面34Aの外径よりも大きく設定されている(大型サイズの設定)。このように設定されたワッシャー50は、外筒34の軸線方向から見て外筒34の前端面34A(軸線方向一端側の端面)に重なる位置(ラップする位置)に配設され、外筒34の前端面34A(軸線方向一端側の端面)と接した状態では外筒34が前端側(軸線方向一端側)へ変位するのを規制するようになっている。
(作用・効果)
次に、上記実施形態の作用及び効果について説明する。
本実施形態に係る車両用シート10では、アッパーレール40に固定された内筒32とシート脚部22が固定された外筒34との間にゴム36が介在されることにより、シート脚部22がアッパーレール40に支持される。このため、車両走行時等に振動が生じると、ゴム36が内筒32と外筒34との間で弾性変形して振動を低減する。
ここで、内筒32と外筒34とが径方向に相対移動しても内筒32と外筒34との間の空間はトータルの大きさが一定であり、その空間に配置されたゴム36は内筒32及び外筒34に接着されているので、ゴム36が劣化(経年劣化)してもゴム36の縮みは防止又は抑制される。このため、ゴム36と内筒32及び外筒34との間における隙間の発生が防止又は抑制される。
このように、本実施形態に係る車両用シート10によれば、振動低減装置30のゴム36の劣化に起因した隙間の発生を防止又は抑制することができる。
また、対比構造と比較しながら他の観点から補足説明すると、例えば、振動対策としてダイナミックダンパー(質量体及び弾性体を備えた動吸振器)をシートフレームに固定したような対比構造では、ダイナミックダンパーの周波数特性をシート振動のピーク周波数に対応させるように設定するので、抑制したいシート振動の周波数帯域、換言すれば、狭い周波数帯域でしか振動低減の効果はない。これに対して、本実施形態に係る車両用シート10では、シート振動のピーク周波数に対応させるように特性を設定する構造ではないので、広い周波数帯域で振動を低減でき、乗り心地を改善することができる。また、本実施形態に係る車両用シート10は、前記対比構造に比し軽量化されるので、二酸化炭素の排出量の削減にも寄与する。
また、本実施形態に係る車両用シート10では、振動低減装置30は、内筒32及び外筒34の軸線方向が略車両前後方向(略水平方向)に沿って設定されているので、例えば、内筒及び外筒の軸線方向が車両上下方向に沿って設定された対比構造に比べて、ゴム36の車両上下方向への弾性変形を許容するためのスペースが抑えられる。このため、振動低減装置30を設けても、乗員のヒップポイントの高さ設定への影響が抑えられる。
また、本実施形態に係る車両用シート10では、内筒32の前端側に取り付けられたワッシャー50は、外筒34の軸線方向から見て外筒34の前端面34Aに重なる位置に配設され、外筒34の前端面34Aと接した状態では外筒34が前端側へ変位するのを規制する。このため、衝突時等の衝撃により、大きな荷重が車両用シート本体12に入力されて外筒34が内筒32に対して相対移動しようとしても、ワッシャー50が外筒34の前端面34Aと接する(干渉する)ことによって、当該相対移動が抑制される。換言すれば、衝突時に車両用シート本体12の自重やシートベルト装置のウエビングベルトからの引張り荷重等により、外筒34を内筒32に対して(例えば、前突の場合に)車両前方側や車両前方斜め上方側へ相対移動させる荷重が入力されても、ワッシャー50によって前記相対移動が抑制されることで振動低減装置30の取付強度が保持される。
さらに、本実施形態に係る車両用シート10では、内筒32の突出部32Aは、外筒34の開口から突出しており、内筒32の突出部32Aがアッパーレール40の位置決め部40Aに載せられることにより内筒32の車両上下方向の位置決めが行われる。このため、内筒32のアッパーレール40への固定時には内筒32の車両上下方向の位置決めをした仮置き状態で内筒32に固定用のボルト46が挿通されるので、車両用シート10の車両への組付け作業性が良好になる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態に係る車両用シート60について、図4〜図6を用いて説明する。図4には、車両用シート60のシートフレーム14等が斜視図にて示され、図5には、車両用シート60の下部前側が側断面図にて示されている。また、図6には、車両用シート60に適用される規制部材としてのストッパー62が斜視図にて示されている。
これらの図に示されるように、車両用シート60は、ワッシャー50(図1等参照)に代えて、ストッパー62を備える点で、第1の実施形態に係る車両用シート10とは異なる。なお、他の構成は、第1の実施形態とほぼ同様の構成となっている。よって、第1の実施形態と実質的に同様の構成部については、同一符号を付して説明を省略する。
図4及び図5に示されるように、内筒32(図5参照)の軸線方向一端側となる前端側には、ストッパー62が取り付けられている。図5及び図6に示されるように、ストッパー62は、有底円筒形状のドーナッツ型に形成された金属製の部材であり、外径がカラー28(図5参照)の外径よりも幾分大きく設定された短円筒形状の周壁部64と、この周壁部64の軸線方向一端側の開口端部における一部を環状に塞ぐ底壁部66と、底壁部66の軸芯側の端部から周壁部64と同軸でかつ同じ方向に立設されて内径が内筒32(図5参照)の外径と略同一に(厳密には内筒32の外径よりも極僅かに大きく)設定された短円筒形状の内壁部68と、を含んで構成されている。また、ストッパー62にて内壁部68の内周側は、ストッパー62の軸線方向に貫通する取付孔69とされている。
図5に示されるように、ストッパー62の内壁部68の先端側が内筒32の前端側に向けられた状態でこのストッパー62の取付孔69内へ内筒32の前端側が圧入されると、内筒32にストッパー62が装着(固定)されるようになっている。また、装着状態では、ストッパー62の内壁部68と周壁部64との間にカラー28の端部及び外筒34の端部が入り込んだ状態で配置されている。換言すれば、ストッパー62は、外筒34の軸線方向から見て外筒34の前端面34A(軸線方向一端側の端面)に重なる位置に配設され、外筒34の前端面34A(軸線方向一端側の端面)と接した状態では外筒34が前端側(軸線方向一端側)へ変位するのを規制するようになっている。
本実施形態の構成によれば、衝突時等の衝撃により、大きな荷重が車両用シート本体12に入力されて外筒34が内筒32に対して相対移動しようとしても、ストッパー62が外筒34の前端面34Aと接する(干渉する)ことによって、当該相対移動が抑制される。換言すれば、衝突時に車両用シート本体12の自重やシートベルト装置のウエビングベルトからの引張り荷重等により、外筒34を内筒32に対して(例えば、前突の場合に)車両前方側や車両前方斜め上方側へ相対移動させる荷重が入力されても、ストッパー62によって前記相対移動が抑制されることで振動低減装置30の取付強度が保持される。
以上説明した本実施形態に係る車両用シート60によっても、前述した第1の実施形態と同様の作用及び効果が得られ、振動低減装置30のゴム36の劣化に起因した隙間の発生を防止又は抑制することができる。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態に係る車両用シート70について、図7〜図9を用いて説明する。図7には、車両用シート70の下部における組付状態が模式的な縦断面図にて示され、図8には、内筒32に環状部材としてのリング74(位置決め金具)が装着された状態が示され、図9には、内筒32にリング74が装着される前の状態が分解斜視図にて示されている。
これらの図に示されるように、車両用シート70は、内筒32の突出部32A(図2、図5等参照)及びアッパーレール40の位置決め部40A(図2、図5等参照)が設けられる代わりに、内筒32にリング74が装着されている点で第1、第2の実施形態に係る車両用シート10、60とは異なる。なお、他の構成は、第2の実施形態とほぼ同様の構成となっている。よって、第2の実施形態と実質的に同様の構成部については、同一符号を付して説明を省略する。なお、本実施形態のゴム36は、上部及び下部にすぐり部(孔部)36A(図8参照)が形成されているが、他の点は第1、第2の実施形態と同様である。
図7及び図8に示されるように、内筒32の後端側がリング74に圧入されることによって、内筒32の後端外周側には、リング74が装着(固定)されている。リング74は、環状に形成されて一部が延設部76として軸線方向に沿ってかつ内筒32から張り出す側に延設されている。図9に示されるように、リング74の延設部76は、円弧状の庇状部位とされている。図7に示されるように、このリング74の延設部76がアッパーレール40側のナット44の外周面上へ載せられることにより内筒32の車両上下方向の位置決めが可能とされている。
本実施形態の構成によれば、内筒32のアッパーレール40側への固定時には、リング74の延設部76がアッパーレール40側のナット44の外周面上へ載せられることにより内筒32の車両上下方向の位置決めがされ、その状態で内筒32に固定用のボルト46が挿通されるので、車両用シート70の車両への組付け作業性が良好になる。
以上説明した本実施形態に係る車両用シート70によっても、前述した第1の実施形態と同様の作用及び効果が得られ、振動低減装置30のゴム36の劣化に起因した隙間の発生を防止又は抑制することができる。
[実施形態の補足説明]
なお、上記実施形態では、図2等に示されるように、左右一対のシート脚部22に振動低減装置30が配設されているが、シート脚部22、24(図1等参照)の少なくともいずれか一つに振動低減装置30が配設された他の構成であってもよい。
また、シート下部後端となるシート脚部24(図1等参照)に振動低減装置を配置する構成では、内筒の軸線方向一端側となる後端側に規制部材が取り付けられる構成としてもよい。この場合の規制部材は、外筒の軸線方向から見て外筒の後端面(軸線方向一端側の端面)に重なる位置に配設されかつ外筒の後端面(軸線方向一端側の端面)と接した状態では外筒が後端側(軸線方向一端側)へ変位するのを規制する部材となる。
また、上記実施形態では、内筒32がアッパーレール40に固定されているが、内筒は、例えば、車体側部材としての車両フロア等のような他の車体側部材に固定されてもよい。
また、上記実施形態では、弾性体としてゴム36が適用された場合を説明したが、弾性体は、例えば、内部に液室が設けられたゴム及び当該液室に封入された振動減衰用の液(オイル)によって構成された弾性体やバネ体を含んで構成された弾性体等のような他の弾性体であってもよい。
さらに、上記実施形態では、振動低減装置30は、内筒32及び外筒34の軸線方向が略車両前後方向に沿って設定されているが、内筒及び外筒の軸線方向は、略車両前後方向以外の略水平方向(例えば、略水平方向ではあるが車両平面視で略車両前後方向に対して斜め方向となる方向等)に沿って設定されてもよい。また、乗員のヒップポイントの高さ位置への影響を抑える観点からは、上記実施形態のように、内筒32及び外筒34の軸線方向が略水平方向に沿って設定されていることが好ましいが、内筒及び外筒の軸線方向は、略水平方向以外の方向に沿って設定されてもよい。
さらにまた、請求項の「略水平方向に沿って設定」の概念には、水平方向と完全に平行な方向に設定される場合の他、上記実施形態のように、水平方向と完全に平行な方向ではないが、水平方向と完全に平行な方向に設定した場合と実質的に同様の作用及び効果が得られて実質的に水平方向と認められる方向に沿って設定される場合も含まれる。
なお、車両用シートは、上記第1〜第3の実施形態における各構成を適宜組み合わせた構造や適宜入れ替えた構造にしてもよい。
10 車両用シート
12 車両用シート本体
22 シート脚部
24 シート脚部
30 振動低減装置
32 内筒
32A 突出部
34 外筒
36 ゴム(弾性体)
40 アッパーレール(車体側部材)
40A 位置決め部
46 ボルト(軸部材)
50 ワッシャー(規制部材)
60 車両用シート
62 ストッパー(規制部材)
70 車両用シート
74 リング(環状部材)
76 延設部

Claims (4)

  1. 乗員着座用とされ、シート脚部を備えた車両用シート本体と、
    固定用の軸部材が挿通されて車体側部材に固定される内筒と、前記内筒の外周側に配置されて前記シート脚部が固定される外筒と、前記内筒及び前記外筒の間に介在されて前記内筒及び前記外筒に接着される弾性体と、を含んで構成され、前記シート脚部を前記車体側部材に支持する振動低減装置と、
    を有し、前記内筒は、前記外筒の開口から突出した突出部を備え、
    前記車体側部材には、前記突出部が載せられることにより前記内筒の車両上下方向の位置決めを行う位置決め部が形成されている車両用シート。
  2. 乗員着座用とされ、シート脚部を備えた車両用シート本体と、
    固定用の軸部材が挿通されて車体側部材に固定される内筒と、前記内筒の外周側に配置されて前記シート脚部が固定される外筒と、前記内筒及び前記外筒の間に介在されて前記内筒及び前記外筒に接着される弾性体と、を含んで構成され、前記シート脚部を前記車体側部材に支持する振動低減装置と、
    環状に形成されて前記内筒が圧入されると共に一部が延設部として軸線方向に沿ってかつ前記内筒から張り出す側に延設された環状部材と、
    を有し、前記延設部が前記車体側部材側へ載せられることにより前記内筒の車両上下方向の位置決めが可能とされる車両用シート。
  3. 前記振動低減装置は、前記内筒及び前記外筒の軸線方向が略水平方向に沿って設定されている請求項1又は請求項2に記載の車両用シート。
  4. 前記内筒の軸線方向一端側に取り付けられると共に前記外筒の軸線方向から見て前記外筒の軸線方向一端側の端面に重なる位置に配設されかつ前記外筒の軸線方向一端側の端面と接した状態では前記外筒が軸線方向一端側へ変位するのを規制する規制部材を有する請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の車両用シート。
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