JP2024011509A - 車両用シートの下部構造 - Google Patents

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Masahiro Saito
豊之 萩原
Toyoyuki Hagiwara
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Abstract

【課題】カバー上部の取付相手が上下動してもカバーが取付孔から破れるのを防止又は抑制することができる車両用シートの下部構造を得る。【解決手段】サスペンション18は、ブーツ50によって外側から覆われる。ブーツ50の上部50A及び下部50Cには取付孔が貫通形成されている。この取付孔を貫通するクリップ60によって、ブーツ50はサスペンション18における非可動のロア骨格部及び昇降可能なアッパ骨格部に固定されている。また、ブーツ50の上下方向中間部には蛇腹部50Bが形成され、蛇腹部50Bは上下に伸縮可能になっている。さらに、ブーツ50の上部50A及び下部50Cには、クリップ60の頭部の外周側を含む部分に凸状のエンボス部56が形成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、車両用シートの下部構造に関する。
車両シートの下部に例えばサスペンションが設けられると共に当該サスペンションの外側にカバーが配置される場合がある(例えば特許文献1参照)。ところで、このようなカバーとしては、例えば、カバーの上下方向中間部が上下に伸縮可能な蛇腹部とされると共にカバーの上部及び下部に取付孔が貫通形成され、それらの取付孔を貫通する取付部材によってカバーが車体床部側の非可動の骨格部及びシート本体部側の昇降可能な骨格部に固定されるものがある。このような構成では、シート本体部が上下動する場合にもカバーによって内部機構(例えばサスペンション等)を隠すことができる。
実開平2-117230号公報
しかしながら、そのような構成では、カバー上部の取付相手が上下動すると、取付部材からカバーの取付孔に力が加わるので、カバーが取付孔から破れてしまう可能性がある。
本発明は、上記事実を考慮して、カバー上部の取付相手が上下動してもカバーが取付孔から破れるのを防止又は抑制することができる車両用シートの下部構造を得ることが目的である。
請求項1に記載する本発明の車両用シートの下部構造は、車両用シートの下部に配置され、車体床部側に設けられた第一骨格部と、シート本体部側に設けられた第二骨格部と、を有すると共に、前記第一骨格部に対して前記第二骨格部が昇降可能に支持された支持機構と、前記支持機構を外側から覆い、上下方向中間部に上下に伸縮可能な蛇腹部を有すると共に、上部及び下部に取付孔が貫通形成され、前記取付孔を貫通する取付部材によって前記第一骨格部及び前記第二骨格部に固定されたカバーと、前記カバーの上部及び下部において前記取付部材の頭部の外周側を含む部分に形成された凸状のエンボス部と、を備える。
上記構成によれば、車両用シートの下部に支持機構が配置され、この支持機構においては、車体床部側に設けられた第一骨格部に対してシート本体部側に設けられた第二骨格部が昇降可能に支持されている。支持機構はカバーによって外側から覆われる。カバーの上部及び下部には取付孔が貫通形成されており、この取付孔を貫通する取付部材によってカバーは第一骨格部及び第二骨格部に固定されている。また、カバーの上下方向中間部には蛇腹部が形成され、蛇腹部は上下に伸縮可能になっている。このため、カバーの上部の取付相手である第二骨格部が昇降してもカバーで支持機構を覆って隠すことができる。
ここで、カバーの上部及び下部には、取付部材の頭部の外周側を含む部分に凸状のエンボス部が形成されている。このため、第二骨格部が昇降する場合には、取付部材から取付孔へ荷重が伝達される他に取付部材の頭部からエンボス部へも荷重が伝達される。これにより、荷重が分散され、取付部材から取付孔へ伝達される荷重を抑えることができるので、カバーが取付孔から破れてしまうのを防止又は抑制することができる。
請求項2に記載する本発明の車両用シートの下部構造は、請求項1に記載の構成において、前記エンボス部は、前記取付部材の頭部の外周に沿って円弧状に延びた円弧部を備え、前記円弧部は、前記蛇腹部側が開放された半円状に形成されている。
上記構成によれば、第二骨格部が上昇する場合に、カバーの上部では取付部材からの上向きの荷重をエンボス部の円弧部で安定的に分担することができ、カバーの下部では取付部材による下向きの反力をエンボス部の円弧部で安定的に分担することができる。このため、第二骨格部が上昇する場合にブーツが取付孔から破れてしまうのを効果的に防止又は抑制することができる。
請求項3に記載する本発明の車両用シートの下部構造は、請求項2に記載の構成において、前記エンボス部は、前記円弧部の両端から前記蛇腹部まで延出された延出部を有する。
上記構成によれば、取付部材の頭部側からエンボス部の円弧部に伝達された荷重を更にエンボス部の延出部を介して蛇腹部に伝達することができる。エンボス部から蛇腹部へ伝達された上下方向の荷重は、蛇腹部において良好に吸収される。よって、カバーが取付孔から破れてしまうのを一層効果的に防止又は抑制することができる。
以上説明したように、本発明の車両用シートの下部構造によれば、カバー上部の取付相手が上下動してもカバーが取付孔から破れるのを防止又は抑制することができるという優れた効果を有する。
本発明の一実施形態に係る車両用シートの下部構造が適用されて構成された車両用シートを示す斜視図である。 図1の車両用シートの下部においてブーツが装着されていない状態を拡大して示す斜視図である。 図2に示されるサスペンションの側面図である。 図1のブーツ及びクリップを分離して示す斜視図である。 図1の車両用シートの下部を拡大して示す斜視図である。 図5のa部を拡大して図5とは若干異なる方向から見た状態で示す拡大斜視図である。 実施形態の変形例におけるブーツの取付部分及びその周囲部を拡大して示す斜視図である。 実施形態の他の変形例におけるブーツの取付部分及びその周囲部を拡大して示す斜視図である。
以下、図1~図6を参照して本発明の一実施形態に係る車両用シートの下部構造について説明する。なお、これらの図において適宜示される矢印FRはシート前方側を示しており、矢印UPはシート上方側を示しており、矢印Wはシート幅方向(シート左右方向)を示している。また、各図中においては、図面を見易くする関係から一部の符号を省略している場合がある。
(実施形態の構成)
図1には、本実施形態に係る車両用シートの下部構造が適用されて構成された車両用シート10が斜視図で示されている。図1に示されるように、本実施形態に係る車両用シート10は、シート本体部12と、サスペンション18と、を備えている。シート本体部12は、車両の乗員が着座するシートクッション14と、着座乗員の背部を支持するシートバック16と、を有している。なお、サスペンション18は、詳細後述する樹脂製のカバーとしてのブーツ50によってシート幅方向外側及びシート前方側が覆われている。
図2には、ブーツ50(図1参照)が装着されていない状態の車両用シート10の下部を拡大した斜視図が示されている。また、図3には、図2に示されるサスペンション18の側面図が示されている。図2及び図3に示されるサスペンション18は、車両走行時の車体の振動がシート本体部12(図1参照)に伝わることを抑制する緩衝装置であり、シート本体部12の下方側(言い換えれば車両用シート10の下部)に配置されている。
図3に示されるように、サスペンション18は支持機構20を備えている。支持機構20は、車体床部FL側に設けられた第一骨格部としてのロア骨格部22と、シート本体部12側に設けられた第二骨格部としてのアッパ骨格部26と、ロア骨格部22とアッパ骨格部26とを連結するXリンク30と、を有し、ロア骨格部22に対してアッパ骨格部26が昇降可能に支持された構成となっている。
ロア骨格部22は、左右一対のロアレール23を有している。左右のロアレール23は、例えばプレス成形された金属製の板材によって構成されており、前後方向を長手とする長尺状をなしている。各ロアレール23は、前後方向視でシート幅方向内側が開放された略U字状をなしている。各ロアレール23の前端部同士は、シート幅方向を長手方向として配置されたロアフロントクロス部材24(図2参照)によって連結されている。このロアフロントクロス部材24は、ロア骨格部22の一部を構成している。
各ロアレール23の前端部下面側には、それぞれ部材を介してフロントフロアブラケット36がボルト締結等の手段を用いて固定されている。各フロントフロアブラケット36は、例えばプレス成形された金属製の板材によって構成され、左右のロアレール23の前端部下面側から下方側かつ前方側へ延びている。フロントフロアブラケット36の下端部は、ボルト締結等の手段で車体床部FLに固定される。
各ロアレール23の後端部には、それぞれリヤフロアブラケット38が固定されている。リヤフロアブラケット38は、例えばプレス成形された金属製の板材によって構成されている。図1に示されるように、リヤフロアブラケット38は、シート幅方向を長手方向とし且つ上下方向を板厚方向とする長尺板状をなしている。このリヤフロアブラケット38のシート幅方向両端部は、左右のロアレール23(図2参照)の後端部の下面に重ね合わされてボルト締結されている。また、リヤフロアブラケット38の後端部側の左右方向両端部側は、下方側に凸とされてボルト締結等の手段で車体床部FL(図3参照)に固定される。すなわち、図3に示されるロアレール23は、前述したフロントフロアブラケット36及びリヤフロアブラケット38を介して、車体床部FLに固定される構成になっている。
また、アッパ骨格部26は、左右一対のアッパレール27を有している。左右のアッパレール27は、左右のロアレール23の上方側に配置されている。各アッパレール27は、例えばプレス成形された金属製の板材によって構成されており、前後方向を長手とする長尺状をなしている。各アッパレール27は、前後方向視でシート幅方向内側が開放された略U字状をなしている。各アッパレール27の前端部同士は、シート幅方向を長手方向として配置されたアッパフロントクロス部材28によって連結されている。アッパフロントクロス部材28は、アッパ骨格部26の一部を構成している。さらに、左右のアッパレール27は、左右のXリンク30を介して左右のロアレール23に連結されている。
Xリンク30は、2つのリンクアーム31、32がX字状に組み合わされて構成されている。2つのリンクアーム31、32は、例えばプレス成形された金属製の板材によって構成されており、前後方向を長手とし且つシート幅方向を板厚方向とする長尺状をなしている。一方のリンクアーム31は、前方側へ向かうほど上方側へ向かうように傾斜しており、他方のリンクアーム32は、前方側へ向かうほど下方側へ向かうように傾斜している。2つのリンクアーム31、32は、長手方向中間部同士がリンク軸34を介して連結されている。リンク軸34は、シート幅方向を軸線方向としており、2つのリンクアーム31、32は、リンク軸34の軸線回りに相対回転可能とされている。
一方のリンクアーム31は、前端部が上側スライド軸42に溶接等によって固定され、後端部が下側回転軸44に溶接等によって固定されている。他方のリンクアーム32は、前端部が下側スライド軸46に溶接等によって固定され、後端部が上側回転軸48に溶接等によって固定されている。上側スライド軸42、下側回転軸44、下側スライド軸46及び上側回転軸48は、例えば金属製のパイプ材によって構成されており、シート幅方向を軸線方向として配置されている。
上側スライド軸42のシート幅方向両端部は、左右のアッパレール27の前部の内側に挿入されており、左右のアッパレール27に対して前後方向にスライド可能とされている。下側スライド軸46のシート幅方向両端部は、左右のロアレール23の前部の内側に挿入されており、左右のロアレール23に対して前後方向にスライド可能とされている。
下側回転軸44のシート幅方向両端部は、左右のロアレール23の後端部の内側に挿入され、左右の軸受部材45を介して左右のロアレール23の後端部に回転可能に支持されている。上側回転軸48のシート幅方向両端部は、左右のアッパレール27の後端部の内側に挿入され、左右の軸受部材49を介して左右のアッパレール27の後端部に回転可能に支持されている。
上記構成のサスペンション18では、下側回転軸44を支点として左右のXリンク30が同期して伸縮することにより左右のアッパレール27が左右のロアレール23に対して上下方向に昇降する。具体的には、左右のアッパレール27が上昇する際には、2つのリンクアーム31、32の傾斜方向が上下方向に近づくように左右のXリンク30が上方側へ伸びる。この際には、上側スライド軸42及び下側スライド軸46が、左右のアッパレール27及び左右のロアレール23に対して、後方側へ向けてスライドし、上側回転軸48及び下側回転軸44に接近する。
一方、左右のアッパレール27が左右のロアレール23側へ下降する際には、2つのリンクアーム31、32の傾斜方向が前後方向に近づくように左右のXリンク30が下方側へ縮む。この際には、上側スライド軸42及び下側スライド軸46が、左右のアッパレール27及び左右のロアレール23に対して、前方側へ向けてスライドし、上側回転軸48及び下側回転軸44から離間する。
上記構成のサスペンション18は、左右のアッパレール27を左右のロアレール23に対して上方側へ付勢する図示しないスプリングと、このスプリングの振動を吸収する図示しないダンパとを備えている。上記のスプリングは、例えば車両のエアブレーキ装置を構成するエアコンプレッサからエアチューブ等を介して圧縮空気を供給されるエアスプリングである。また、上記のダンパは、例えば油圧シリンダ式のダンパである。
左右のアッパレール27には、例えば周知のシートスライド機構を介して図1に示されるシート本体部12が連結される。このシート本体部12に着座する乗員の荷重は上記のエアスプリングによって弾性的に支持され、シート本体部12の振動が上記のダンパにより吸収される。上記のエアスプリングは、空気が供給されることで上方側へ膨出するため、左右のアッパ骨格部26(図3参照)及びシート本体部12が上昇される。また、上記のエアスプリングは、空気が排気されることでと下方側へ収縮するため、左右のアッパ骨格部26(図3参照)及びシート本体部12が下降される。
図4には、支持機構20(図3参照)を外側から覆うブーツ50、及びブーツ50を取り付けるための取付部材としてのクリップ60が分離された状態で示されている。図4に示されるように、ブーツ50は、一例として、上下方向視で後方側が開放された略U字状をなしており、概ね左右対称状に形成されている。
また、ブーツ50の上下方向中間部には蛇腹状に折り曲げられて上下に伸縮可能な蛇腹部50Bが形成されている。ブーツ50の上部50A及び下部50Cは、上下方向に沿って形成されており、その一般部は平坦状に形成されている。なお、ブーツ50の上部50Aにおける後部には、図3に示されるアッパレール27の後部におけるシート幅方向外側面に配置されるボルト頭部25が内側面に干渉を避けるために、図4に示される円孔52が貫通形成されている。
ブーツ50の上部50A及び下部50Cには、それぞれ水平方向に間隔をあけて複数の取付孔54が貫通形成されている。そして、ブーツ50は、取付孔54を貫通するクリップ60によってロア骨格部22及びアッパ骨格部26(いずれも図3等参照)に固定されている。
クリップ60は、例えば樹脂材料によって形成された部品とされ、公知部品を適用することができる。クリップ60は、ブーツ50の取付孔54等に挿入される挿入部60Aと、挿入部60Aの軸線方向の一端側に設けられる頭部60Bと、を備えている。挿入部60Aは、略軸状とされ、その半径方向に弾性変形可能な部分を含んで構成されている。頭部60Bは、クリップ60の半径方向外側に張り出した傘状の部分を含んで構成されている。
図3に示されるように、ロアレール23及びアッパレール27には、ブーツ50(図4参照)の取り付け用として、取付孔54(図4参照)に対応する位置に貫通孔23H、27Hが形成されている。また、図示を省略するが、ロアフロントクロス部材24及びアッパフロントクロス部材28にも、ブーツ50(図4参照)の取り付け用として、取付孔54(図4参照)に対応する位置に貫通孔が形成されている。
図4に示されるクリップ60の挿入部60Aは、ブーツ50の取付孔54に外側から挿通されると共に、図3に示されるロア骨格部22及びアッパ骨格部26の各貫通孔23H、27H(ロアフロントクロス部材24及びアッパフロントクロス部材28の各貫通孔については図示省略)に挿通される。これにより、図4に示されるブーツ50が図3に示されるロア骨格部22及びアッパ骨格部26に取り付けられる。なお、図2は、ブーツ50(図4参照)が装着されていない状態を図示しているが、便宜上、ロアレール23及びアッパレール27の貫通孔23H、27H(図3参照)並びにロアフロントクロス部材24の貫通孔(図示省略)にクリップ60が挿入された状態が図示されている。
図5には、車両用シート10の下部が拡大された状態の斜視図で示されている。ブーツ50の上部50A及び下部50Cにおける外面側には、クリップ60の頭部60Bの外周側を含む部分に凸状のエンボス部56が形成されている。言い換えれば、エンボス部56は、ブーツ50の外面側において取付孔54(図4参照)の一回り外側を含む部分に形成されている。このエンボス部56は、クリップ60の頭部60Bの外周に沿って円弧状に延びた円弧部56Aを備えている。円弧部56Aは、蛇腹部50B側が開放された半円状に形成されている。
図6には、図5のa部を拡大して図5とは若干異なる方向から見た状態の拡大斜視図が示されている。図6に示されるように、クリップ60の頭部60Bとエンボス部56の円弧部56Aとの間には、クリップ60の頭部60Bとエンボス部56の円弧部56Aとの干渉による組付不良を避けるために、僅かに隙が設定されている。また、図5及び図6に示されるように、エンボス部56は、円弧部56Aの両端から蛇腹部50Bまで延出された延出部56Bを有している。延出部56Bは、シート上下方向に沿って直線状に延在されている。
なお、図5に示されるように、ブーツ50の上部50Aおける外面側には、上述したエンボス部56とは別に、凸状でかつ逆U字状に延びる逆U字部58が形成されている。逆U字部58の両端部は蛇腹部50Bまで延出されている。この逆U字部58の内側上部には一例として凹部59が形成されている。
(実施形態の作用・効果)
次に、上記実施形態の作用及び効果について説明する。
上記実施形態では、図1に示される車両用シート10の下部にサスペンション18が配置され、図3に示されるサスペンション18の支持機構20においては、ロア骨格部22に対してアッパ骨格部26が昇降可能に支持されている。支持機構20は図4に示されるブーツ50によって外側から覆われる。ブーツ50の上部50A及び下部50Cには取付孔54が貫通形成されており、この取付孔54を貫通するクリップ60によってブーツ50は図3に示されるロア骨格部22及びアッパ骨格部26に固定されている。また、図5に示されるようにブーツ50の上下方向中間部には蛇腹部50Bが形成され、蛇腹部50Bは上下に伸縮可能になっている。このため、ブーツ50の上部50Aの取付相手である図3に示されるアッパ骨格部26が昇降してもブーツ50(図5参照)で支持機構20を覆って隠すことができる。
ここで、図5に示されるように、ブーツ50の上部50A及び下部50Cには、クリップ60の頭部60Bの外周側を含む部分に凸状のエンボス部56が形成されている。このため、図3に示されるアッパ骨格部26が昇降する場合には、図5に示されるクリップ60から取付孔54(図4参照)へ荷重(負荷)が伝達される他にクリップ60の頭部60Bからエンボス部56へも荷重(負荷)が伝達される。これにより、荷重(負荷)が分散され、クリップ60から取付孔54(図4参照)へ伝達される荷重を抑えることができるので、ブーツ50が取付孔54(図4参照)から破れてしまうのを防止又は抑制することができる。
また、本実施形態では、エンボス部56は、クリップ60の頭部60Bの外周に沿って円弧状に延びた円弧部56Aを備え、円弧部56Aは、蛇腹部50B側が開放された半円状に形成されている。これにより、図3に示されるアッパ骨格部26が上昇する場合には、図5に示されるブーツ50の上部50Aではクリップ60からの上向きの荷重をエンボス部56の円弧部56Aで安定的に分担することができ、ブーツ50の下部50Cではクリップ60による下向きの反力をエンボス部56の円弧部56Aで安定的に分担することができる。このため、図3に示されるアッパ骨格部26が上昇する場合に図5に示されるブーツ50が取付孔54(図4参照)から破れてしまうのを効果的に防止又は抑制することができる。
なお、本実施形態では、図6に示されるように、クリップ60の頭部60Bとエンボス部56の円弧部56Aとの間には、組付不良を避けるために、僅かに隙が設定されている。このため、アッパ骨格部26(図3参照)が上昇した場合、クリップ60の頭部60Bは、ブーツ50のうち円弧部56Aより内側の一部(クリップ60の頭部60Bと円弧部56Aとの間の円弧細帯状の平坦部)を変形させてから間接的又は直接的にエンボス部56の円弧部56Aに接触して荷重を伝える。
また、図5に示されるように、エンボス部56は、円弧部56Aの両端から蛇腹部50Bまで延出された延出部56Bを有している。これにより、クリップ60の頭部60B側からエンボス部56の円弧部56Aに伝達された荷重を更にエンボス部56の延出部56Bを介して蛇腹部50Bに伝達することができる。エンボス部56から蛇腹部50Bへ伝達された上下方向の荷重は、蛇腹部50Bにおいて良好に吸収される。よって、ブーツ50が取付孔54(図4参照)から破れてしまうのを一層効果的に防止又は抑制することができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、ブーツ50の上部50Aの取付相手であるアッパ骨格部26(図3参照)が上下動してもブーツ50が取付孔54(図4参照)から破れるのを防止又は抑制することができる。
(実施形態の変形例)
なお、上記実施形態の変形例として、図7Aに示されるように、エンボス部70は、上記実施形態の円弧部56A(図6参照)と同様の円弧部70Aを備えると共に、円弧部70Aの両端から蛇腹部(図示省略、図4の蛇腹部50B等参照)側へ延出された直線部70Bを備えているが、前記蛇腹部までは延出されていない、という構成も採り得る。また、他の変形例として、図7Bに示されるように、エンボス部72は、上記実施形態の円弧部56A(図6参照)と同様の円弧部72Aのみで形成されている、という構成も採り得る。なお、図7A及び図7Bにおいては、カバーとしてのブーツ50、取付部材としてのクリップ60については、便宜上、上記実施形態と同様の符号を付している。
また、上記実施形態の変形例として、カバーとしてのブーツ(50)の上部(50A)及び下部(50C)において取付部材としてのクリップ(60)の頭部(60B)の外周側に形成された凸状のエンボス部は、例えば、クリップ(60)の頭部(60B)の外周に沿って円形状に形成されたエンボス部でもよいし、クリップ(60)の頭部(60B)の外周に沿って断続的に形成されたエンボス部でもよい。さらに、他の変形例として、エンボス部は、クリップ(60)の頭部(60B)の外周に沿って円弧状に延びかつ半円状でないようなものでもよい。
また、上記実施形態では、図1等に示されるカバーとしてのブーツ50は、支持機構20(図3参照)を有するサスペンション18をシート幅方向外側及びシート前方側から覆っているが、カバーは、例えば支持機構(20)を前後左右から包囲するように覆う、というものでもよいし、支持機構(20)のうち左右両側の部分をシート幅方向外側からのみ覆う、というものでもよい。
また、上記実施形態では、図3に示される支持機構20は、Xリンク30を備えた構成となっているが、支持機構は、例えばリフタ装置等に適用される四節リンク機構等を備えた支持機構であってもよい。
また、上記実施形態では、取付部材として図5等に示されるクリップ60が適用されているが、取付部材は、例えばボルト等のように、頭部を有する他の取付部材でもよい。
なお、上記実施形態及び上述の複数の変形例は、適宜組み合わされて実施可能である。
以上、本発明の一例について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、上記以外にも、その主旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施可能であることは勿論である。
10 車両用シート
12 シート本体部
20 支持機構
22 ロア骨格部(第一骨格部)
26 アッパ骨格部(第二骨格部)
50 ブーツ(カバー)
50A ブーツの上部(カバーの上部)
50B 蛇腹部
50C ブーツの下部(カバーの下部)
54 取付孔
56 エンボス部
56A 円弧部
56B 延出部
60 クリップ(取付部材)
60B 頭部
70 エンボス部
70A 円弧部
72 エンボス部
72A 円弧部
FL 車体床部

Claims (3)

  1. 車両用シートの下部に配置され、車体床部側に設けられた第一骨格部と、シート本体部側に設けられた第二骨格部と、を有すると共に、前記第一骨格部に対して前記第二骨格部が昇降可能に支持された支持機構と、
    前記支持機構を外側から覆い、上下方向中間部に上下に伸縮可能な蛇腹部を有すると共に、上部及び下部に取付孔が貫通形成され、前記取付孔を貫通する取付部材によって前記第一骨格部及び前記第二骨格部に固定されたカバーと、
    前記カバーの上部及び下部において前記取付部材の頭部の外周側を含む部分に形成された凸状のエンボス部と、
    を備える車両用シートの下部構造。
  2. 前記エンボス部は、前記取付部材の頭部の外周に沿って円弧状に延びた円弧部を備え、前記円弧部は、前記蛇腹部側が開放された半円状に形成されている、請求項1に記載の車両用シートの下部構造。
  3. 前記エンボス部は、前記円弧部の両端から前記蛇腹部まで延出された延出部を有する、請求項2に記載の車両用シートの下部構造。
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