JP5354516B2 - 水素分離体 - Google Patents

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Description

本発明は、混合ガスから水素を分離する水素分離体に関する。
水素(ガス)は、従来、石油化学の基本素材ガスとして大量に使用されてきており、近年、クリーンなエネルギー源として大きな期待が寄せられている。このような水素は、メタン、プロパン、ブタン、灯油等の炭化水素やメタノール、エタノール、ジメチルエーテル等の含酸素炭化水素(酸素原子を含む炭化水素)を主原料ガスとし、水(水蒸気)、二酸化炭素、酸素等を副原料ガスとして用い、それら原料ガスから、改質反応、部分酸化反応、分解反応等の化学反応を利用して得ることができる。このようにして生成された水素は、パラジウム合金膜等の水素を選択的に透過させることのできる選択透過膜等を有した水素分離体を使用して混合ガスから分離し、取り出すことができる。
水素分離体は、アルミナ(Al)、ジルコニア(ZrO)、ムライト(Al13Si)、コージェライト[MgAl(AlSi18)]、炭化珪素(SiC)、窒化珪素(Si)等のセラミックス材料の多孔質支持体の表面に、めっき法、CVD法、スパッタ法等の方法によりパラジウム等の金属膜が形成されてなり、この金属膜が水素を選択透過する膜(水素分離膜)とされる(特許文献1〜3)。そして、水素ガスの製造には、選択透過膜を備えた選択透過膜型反応器(メンブレンリアクタ)が使用される(例えば、特許文献4参照)。
しかし、多孔質支持体の表面にアルミナやシリカが存在する場合、高温の水素雰囲気下でパラジウム合金膜を使用すると、パラジウム及びパラジウム合金によって反応活性となった水素がアルミナ又はシリカを還元し、パラジウム合金とアルミナ又はシリカが反応し、金属間化合物を形成する(非特許文献1、2)。多孔質支持体の表面にアルミナやシリカの量が多い場合、これらの成分がPd合金中へ拡散し金属間化合物を形成するため、長時間にわたり高温の水素に晒されていると、水素透過性能が低下する。
特開平3−146122号公報 特許第3213430号公報 特開昭62−273030号公報 特開平6−40703号公報 Journal of Catalysis,241,(2006)155−161. Catalysis Letters,113,(2007)65-72.
そこで、高温の水素雰囲気下に晒されても、水素透過性能を長時間にわたり維持できる高耐久性の水素分離体が求められている。本発明の課題は、高温の水素雰囲気下の使用においても従来よりも高い水素透過性能を維持できる、多孔質支持体上にPd合金水素分離膜が形成された水素分離体を提供することにある。
本発明者は、多孔質支持体のパラジウム(Pd)又はパラジウム(Pd)を含有する合金からなる金属膜との膜接触層におけるアルミナ及びシリカを所定の割合よりも減少させることにより、上記課題を解決しうることを見出した。すなわち、本発明によれば、以下の水素分離体が提供される。
[1] パラジウム(Pd)又はパラジウム(Pd)を含有する合金からなる金属膜との膜接触層におけるアルミナ及びシリカの割合が10mol%以下である多孔質支持体と、前記多孔質支持体上に前記膜接触層を介して形成された前記金属膜からなる水素分離膜とを備え、前記膜接触層がアルミナおよび/またはシリカを含有する水素分離体。(但し、前記膜接触層がC≦4%、Mn≦3%、Si≦2%、Cr:20〜35%、Ni≦5%、Fe≦5%、W:3〜20%を含有し、残部Co(40〜60%)と不可避不純物で構成した40〜60質量%含有するCo基合金からなる場合を除く)
[2] 前記膜接触層におけるアルミナ及びシリカの割合が5mol%以下である前記[1]に記載の水素分離体。
[3] 前記膜接触層におけるアルミナ及びシリカの割合が1mol%以下である前記[1]または[2]に記載の水素分離体。
[4] 前記膜接触層におけるアルミナ及びシリカの割合が0.1mol%以上である請求項[1]〜[3]のいずれかに記載の水素分離体。
[5] 前記膜接触層は、セラミックスを主成分としてなる前記[1]〜[4]のいずれかに記載の水素分離体。
[6] 前記多孔質支持体は、セラミックスを主成分としてなる前記[1]〜[5]のいずれかに記載の水素分離体。
[7] 前記水素分離膜の膜厚が、0.5〜10μmである前記[1]〜[6]のいずれかに記載の水素分離体。
[8] 前記水素分離膜が、メッキ処理、スパッタ処理、及び化学気相堆積(CVD)処理の少なくとも1つの方法で形成された前記[1]〜[7]のいずれかに記載の水素分離体。
[9] 前記[1]〜[8]のいずれかに記載の水素分離体を備える水素分離装置を、前記水素分離膜を透過する水素の温度が前記水素分離膜の透過時に600℃以上かつ900℃以下となるようにして使用する水素分離装置の運転方法。
本発明の水素分離体は、多孔質支持体の膜接触層のアルミナ及びシリカの量が少ないため、又は存在しないため、高温水素雰囲気下で使用しても、Pd合金とアルミナ、シリカとの反応が起こりにくく、水素透過性能が低下しにくい。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、発明の範囲を逸脱しない限りにおいて、変更、修正、改良を加え得るものである。
本発明の水素分離体1は、図1に示すように、多孔質支持体2の表面層2c上に膜接触層2dを介してパラジウム(Pd)又はパラジウム(Pd)を含有する合金からなる金属膜の水素分離膜(以下、Pd合金水素分離膜3という。Pd合金水素分離膜3は、Pdからなるもの、Pd合金からなるものを含む。また、単に水素分離膜3ということがある。)が形成されてなり、混合ガスに含まれる水素を分離する。多孔質支持体2の膜接触層2dは、アルミナ(Al)及びシリカ(SiO)の割合が少ない、又は存在しない材質からなる。多孔質支持体2の膜接触層2dのアルミナ及びシリカの量が少ないため、又は存在しないため、高温水素雰囲気下で水素分離体1を使用しても、Pd合金水素分離膜3と、アルミナ、シリカとの反応が起こりにくく、それらの金属間化合物が形成されることなく水素透過性能の低下が認められない。このため、長期間にわたって使用可能であり耐久性を有する。
ここで、膜接触層2dとは、多孔質支持体2のうちで、水素分離膜3の緻密な部分と多孔質支持体2とが接触している厚さからなる層を指す。図1に示すように、水素分離膜3が多孔質支持体2に一部浸入している場合には、水素分離膜3の緻密な部分が多孔質支持体2に浸入している深さに相当する層となる。一方、水素分離膜3が多孔質支持体2に浸入せずに接触のみしている場合には、表面層2cの表層0.1μmの深さを成す層を示す。膜接触層2dのシリカ、アルミナの割合を測定する方法としては、蛍光X線分析装置(EDXもしくはEPMA)を好適に用いることができる。
多孔質支持体2としては、微細な細孔を有する材質のものが挙げられ、中でも、耐食性や耐熱性などに優れているため、セラミックス及び/又は金属を主成分とするものが好ましく、セラミックスを主成分とするものがより好ましい。多孔質支持体2を構成するセラミックス成分としては、例えば、アルミナ、シリカ、シリカ−アルミナ、ムライト、コージェライト、ジルコニア等が挙げられる。多孔質支持体2を構成する金属成分としては、例えば、ステンレス、インコネル、インコロイ、パーマロイ、コバール、インバー、スーパーインバー、ニッケル、鉄・ニッケル合金等が挙げられる。なお、このセラミックスを主成分とする多孔質支持体2のセラミックス以外の成分としては、不可避的に含有される成分や、この多孔質支持体2を形成する際に通常添加されるような成分を少量含有してもよい。
膜接触層2dは、セラミックスを主成分とすることが好ましい。膜接触層2dのアルミナ及びシリカの割合は、高温水素雰囲気下での水素分離膜3との反応による水素透過性能の低下を抑制するため、10mol%以下とすることが好ましく、5mol%以下とすることがより好ましく、1mol%以下とすることが更に好ましい。また、膜接触層2dのアルミナ及びシリカの割合は、0mol%以上であればよいが、水素分離膜3との密着性を向上させるため、0.1mol%以上とすることがより好ましい。
ここで、アルミナ及びシリカの割合、つまり(アルミナ+シリカ)割合とは、膜接触層2dを構成するセラミックスを構成している元素の中に含まれるAlとSiOに該当する成分の割合を示す。例えば、膜接触層2dがコージェライト[MgAl(AlSi18)]から成る場合は、[MgAl(AlSi18)]=(2MgO・2Al・5SiO)と表現できるため、(アルミナ+シリカ)割合は7/9=78mol%となる。一方、膜接触層2dがチタニアもしくはジルコニアから成る場合では、(アルミナ+シリカ)割合は0mol%となる。また、チタニアとシリカをmol比で90:10で混合した原料を用いて膜接触層2dを作製した場合には、得られた膜接触層2dの組成を分析する必要はあるが、一般には(アルミナ+シリカ)割合は10mol%となる。
多孔質支持体2は、三次元に連続した微細な細孔を有するものである。ガスの通過する抵抗を大きくせず、また水素分離膜による気密性を低下させないために、多孔質支持体2の表面層2cの細孔径は、0.02〜0.5μmであることが好ましく、0.05〜0.3μmであることが更に好ましい。多孔質支持体2は、特定の細孔径を有する1層のみから成り立っていてもよいが、細孔径の異なる2層以上の層から成っていることが好ましい。この場合、各層の細孔径は表面層に向かって小さくなるように形成することが好ましい。図1には、表面層2c、中間層2b、支持層2aの3層構造からなる多孔質支持体2を示す。ここで、前述のように、膜接触層2dを形成する部分を、アルミナ及びシリカの割合が10mol%以下である酸化物から形成すると、高温下における長期間の使用においても水素透過性能が低下しにくい。
多孔質支持体2の表面層2cの表面粗さRaは、1μm以下であることが好ましく、0.5μm以下であることが更に好ましい。表面粗さRaが1μm超であると、膜に欠陥が生じやすくなる傾向にある。なお、本発明において、多孔質支持体2の表面層2cの表面粗さRaの下限値については特に限定されないが、実質的な製造可能性等の観点からは0.01μm以上であればよい。また、本明細書において、「表面粗さRa」とは、JIS B0601:1994「表面粗さ−定義及び表示」による算術平均粗さのことをいう。なお、基準長さはカットオフ値λcの5倍の値とする。
また、多孔質支持体2の熱膨張率(a)に対する、水素分離膜3の熱膨張率(b)の比(b/a)の値が、0.7〜1.5であることが好ましく、0.8〜1.3であることが更に好ましい。(b/a)の値が0.7未満であると、水素分離膜3の熱膨張率(b)が多孔質支持体2の熱膨張率(a)に比して小さ過ぎるため、熱サイクルを加えた場合に、両者の熱膨張率の差に起因して水素分離膜3が多孔質支持体2から剥離し易くなる傾向にある。一方、(b/a)の値が1.5超であると、多孔質支持体2の熱膨張率(a)が水素分離膜3の熱膨張率(b)に比して小さ過ぎるため、熱サイクルを加えた場合に、やはり両者の熱膨張率の差に起因して水素分離膜3が多孔質支持体2から剥離し易くなる傾向にある。
水素分離膜として機能する水素選択透過性金属は、水素を選択的に透過させることができるものであれば特に限定されるものではないが、具体的にはパラジウム(Pd)又はパラジウム(Pd)を含有する合金が好ましく、本実施形態においてはPd合金からなるPd合金水素分離膜3として形成されている。パラジウム(Pd)は水素だけを選択的に効率よく透過させることができるために好ましい。パラジウム(Pd)を含有する合金としては、パラジウム(Pd)と銀(Ag)との合金や、パラジウム(Pd)と銅(Cu)との合金が好ましい。パラジウム(Pd)と銀(Ag)や銅(Cu)とを合金化することにより、パラジウム(Pd)の水素脆化が防止され、高温時における水素の分離効率が向上する。
Pd合金水素分離膜3の厚みは、0.5〜10μmであることが好ましく、1〜5μmであることがより好ましい。Pd合金水素分離膜3の厚みが0.5μm未満であると、Pd合金水素分離膜3に欠陥が生じ易くなることがあり、10μm超であると、Pd合金水素分離膜3による水素の分離の分離効率が低下することがある。
次に、本発明の水素分離体1の製造方法の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の水素分離体1を示す断面図である。まず、支持層2a上に、中間層2b、次いで表面層2cを形成する。その後、多孔質支持体2の表面層2c上に、水素選択透過性金属のPd合金からなるPd合金水素分離膜3を配設する。支持層2aは、円筒管状、一端部が閉じられた袋管状、板状等、用途に合わせて様々な形状のものを用いることができる。支持層2aを作製する方法としては、押し出し成形、又はプレス成形等を挙げることができる。中間層2bや表面層2cを配設する方法としては、ろ過成膜、ディップコート成膜、又はスピンコート成膜等を挙げることができる。さらに、このようにして作製した表面層の上に薄くスパッタ処理、又は化学気相堆積(CVD)処理等によってコーティングを行ったものを、表面層2cとして使用してもよい。Pd合金水素分離膜3を配設する方法としては、めっき処理、スパッタ処理、又は化学気相堆積(CVD)処理等を挙げることができる。
多孔質支持体2の表面層2c上にPd合金水素分離膜3をめっき処理することにより配設するには、例えば、化学めっきを採用することが好ましい。化学めっきにより多孔質支持体2の表面層2cにパラジウム(Pd)を配設するには、まず、多孔質支持体2を活性化金属を含有する溶液に浸漬させることにより、表面層2cに活性化金属を含有する溶液を付着させた後、水洗する。活性化金属としては、2価のパラジウムを含有する化合物を好適に用いることができる。活性化金属を表面層2cに付着させる方法としては、例えば、水素選択透過性金属としてパラジウム(Pd)を用いる場合は、多孔質支持体2を塩化パラジウムの塩酸水溶液と塩化錫の塩酸水溶液に交互に浸漬させることが好ましい。
活性化金属を表面層2cに付着させた後に、表面層2cの側を、水素選択透過性金属のパラジウム(Pd)と還元剤とを含有するめっき溶液に浸漬させる。これにより、活性化金属を核として、パラジウム(Pd)が析出し、パラジウム(Pd)からなる層が形成される。還元剤としては、ヒドラジン、ジメチルアミンボラン、ホスフィン酸ナトリウム、ホスホン酸ナトリウム等を挙げることができる。
Pd合金水素分離膜3を構成する水素選択透過性金属として、パラジウム(Pd)と銀(Ag)との合金を用いる場合には、パラジウム(Pd)からなる層を表面層2cに化学めっきすることにより配設した後、このパラジウム(Pd)からなる層の表面に銀(Ag)を更にめっきする。次いで、加熱することにより、パラジウム(Pd)と銀(Ag)とを相互拡散させれば、パラジウム(Pd)と銀(Ag)との合金を水素選択透過性金属として用いたPd合金水素分離膜3を形成することができる。なお、パラジウム(Pd)からなる層の表面に銀(Ag)をめっきするに際しては、化学めっきをすることや、パラジウム(Pd)からなる層を電極とし、電気めっきすることが好ましい。この際、用いるパラジウム(Pd)と銀(Ag)との質量比(Pd:Ag)が、90:10〜70:30であることが好ましい。
次に、本発明の水素分離体1を適用する水素分離装置の概要について、図2を参照にしつつ説明する。本発明の水素分離装置11は、原料入口14、水素出口16及び残原料出口15、原料入口14から水素出口16及び残原料出口15に通じる流体流路6を有する反応容器12、また反応容器12内に水素分離体1を有する。
図2に示す水素分離装置11の水素分離体1は、多孔質支持体2とその表面上を被覆したPd合金水素分離膜3からなり、一方の端部が開口部13とされた袋管形状である。また、反応容器12内に、水素分離体1の開口部13と接続し、水素分離体1の開口部13と水素出口16とが通じるように水素分離体1を固定する固定部22を有している。
また、第1流路7に原料ガスの改質等の反応を促進する触媒を備えていても良い。この触媒には、触媒活性成分として、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、モリブデン(Mo)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、銀(Ag)、タングステン(W)、レニウム(Re)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、白金(Pt)及び金(Au)からなる群より選択される少なくとも1種の金属が含有されていることが好ましい。
水素分離体1は、水素選択透過性金属膜(Pd合金水素分離膜3)を有し、流体流路6に設けられて、原料入口14及び前記残原料出口15に通じる第1流路7と水素出口16に通じる第2流路8とに流体流路6を隔てている。この水素分離体1のPd合金水素分離膜3を通じて、第1流路7に存する原料流体及びその生成物に含有される水素が選択的に第2流路8側に透過されて水素出口16から排出される。このとき、水素分離体1を、Pd合金水素分離膜3を透過する水素の温度がPd合金水素分離膜3の透過時に600℃以上かつ900℃以下となるようにして水素分離装置11を運転することが好ましい。600℃未満では、十分な水素回収率が得られない場合があり、900℃を超えると、膜が劣化する可能性があるためである。一方、Pd合金水素分離膜3を透過しない、一酸化炭素や二酸化炭素、未反応の原料ガスといった他のガス成分は、水素分離装置11の残原料出口15より水素分離装置11の外部へ排出される。
図2では、袋管形状の水素分離体1が1つ設置されているが、水素選択透過性金属膜(Pd合金水素分離膜3)の透過可能部の面積をさらに増大させるために、上記の袋管形状を複数個配置するような構成としてもよい。あるいは、襞状の形状を有する多孔質支持体2の表面上にPd合金水素分離膜3を被覆することで、Pd合金水素分離膜3の透過可能部の面積を増大させてもよい。本発明の水素分離装置11は、Pd合金水素分離膜3の透過可能部の面積を増大させるためにあらゆる形態も許容される。
以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
参考例1)
数平均粒子径20μmのジルコニア粒子を用いて外径10mm、長さ100mmの円筒袋管形状の支持層を作製し、その上に順次、数平均粒子径3μm及び0.5μmのジルコニア粒子を用いて、ガス透過方向の平均厚さが100μm及び50μmである中間層と表面層を配設することにより、多孔質支持体を作製した。多孔質支持体の表面層上に、PdとAgを順次めっき成膜した。なお、PdとAgとの割合は、Pdが75質量部に対して、Agが25質量部となるように調節した。その後、アルゴンガス中900℃で加熱処理をすることによってPdとAgの合金化を行い、厚さ5μmのPd合金を水素分離膜(Pd合金膜)として備える水素分離体を作製した。
参考例2)
支持層と中間層の材質をアルミナに変更した以外は参考例1と同様にして水素分離膜を形成して水素分離体を作製した。
参考例3)
支持層と中間層の材質をアルミナに変更し、表面層をチタニアとした以外は参考例1と同様にして水素分離膜を形成して水素分離体を作製した。
(実施例
支持層と中間層の材質をアルミナに変更し、表面層をアルミナとジルコニアの混合体(アルミナの割合は7mol%)とした以外は参考例1と同様にして水素分離膜を形成して水素分離体を作製した。なお、アルミナとジルコニアの混合体からなる表面層を作製するに際しては、同等の粒径からなるアルミナとジルコニアの原料粉を所定の割合で混合したスラリーを使用した。表面層の分析の結果、アルミナの割合が7mol%であることを確認した。
(実施例
支持層と中間層の材質をアルミナに変更し、表面層をシリカとジルコニアの混合体(シリカの割合は7mol%)とした以外は参考例1と同様にして水素分離膜を形成して水素分離体を作製した。なお、シリカとジルコニアの混合体からなる表面層を作製するに際しては、同等の粒径からなるシリカとジルコニアの原料粉を所定の割合で混合したスラリーを使用した。表面層の分析の結果、シリカの割合が7mol%であることを確認した。
(実施例
支持層と中間層の材質をアルミナに変更し、表面層をアルミナとジルコニアの混合体(アルミナの割合は3mol%)とした以外は参考例1と同様にして水素分離膜を形成して水素分離体を作製した。なお、アルミナとジルコニアの混合体からなる表面層を作製するに際しては、同等の粒径からなるアルミナとジルコニアの原料粉を所定の割合で混合したスラリーを使用した。表面層の分析の結果、アルミナの割合が3mol%であることを確認した。
(実施例
支持層と中間層の材質をアルミナに変更し、表面層をアルミナとジルコニアの混合体(アルミナの割合は0.9mol%)とした以外は参考例1と同様にして水素分離膜を形成して水素分離体を作製した。なお、アルミナとジルコニアの混合体からなる表面層を作製するに際しては、同等の粒径からなるアルミナとジルコニアの原料粉を所定の割合で混合したスラリーを使用した。表面層の分析の結果、アルミナの割合が0.9mol%であることを確認した。
(実施例
支持層と中間層の材質をアルミナに変更し、中間層の上にジルコニア多孔質膜を成膜し、その上にスパッタ法によってアルミ薄膜を成膜し、これを空気中で加熱処理することによってアルミナとした表面層を使用した以外は参考例1と同様にして水素分離膜を形成して水素分離体を作製した。なお、表面層の分析の結果、膜接触層に該当する部分のアルミナの割合が0.2mol%であることを確認した。
(比較例1)
支持層、中間層、表面層の材質をアルミナに変更した以外は参考例1と同様にして水素分離膜を形成して水素分離体を作製した。
(比較例2)
支持層、中間層、表面層の材質をムライト(Al13Si、アルミナ及びシリカの割合は100mol%)に変更した以外は参考例1と同様にして水素分離膜を形成して水素分離体を作製した。
(比較例3)
支持層と中間層の材質をアルミナに変更し、表面層をアルミナとジルコニアの混合体(アルミナの割合は15mol%)とした以外は参考例1と同様にして水素分離膜を形成して水素分離体を作製した。なお、アルミナとジルコニアの混合体からなる表面層を作製するに際しては、同等の粒径からなるアルミナとジルコニアの原料粉を所定の割合で混合したスラリーを使用した。表面層の分析の結果、アルミナの割合が15mol%であることを確認した。
表1に実施1〜参考例1〜3、比較例1〜3の多孔質支持体及び水素分離膜の構成、評価結果を示す。
(評価1)
実施例1〜参考例1〜3、比較例1〜3の水素分離体について、多孔質支持体への水素分離膜の浸入量を評価したところ、全ての水素分離膜において、膜接触層の厚さは2μm以下であった。そのため、実施例1〜参考例1〜3、比較例1〜3の膜接触層の組成は、表面層の組成と同じである。実施例の膜接触層の組成については、組成分析の結果から算出した。
参考例1と比較例1の水素分離体の多孔質支持体の両端をシールした後、耐圧容器内にセットし、水素分離膜の連続水素透過試験を行った。連続水素透過試験は、耐圧容器を加熱することによって、水素分離体を窒素雰囲気中で600℃まで昇温した後、水素を耐圧容器に導入し水素分離膜を透過する水素の量を測定することによって行った。結果を図3に示す。図3より、参考例1では水素透過量がほぼ一定の値を保つのに対し、比較例1では徐々に水素透過量が減少する結果となった。
(評価2)
比較例1の水素分離体について、評価1と同様の方法で、550℃、650℃、850℃で水素分離膜の連続水素透過試験を行った。結果を図4に示す。図4の縦軸は、各温度における水素透過係数を水素透過係数の初期値で規格化した値である。550℃では50時間後も水素透過係数は変化がなかったのに対し、650℃で水素透過係数の大きな低下が認められ、850℃では短時間のうちに著しい低下となった。このように、水素透過係数の低下は、高温であるほど影響が大きいことが分かった。
(評価3)
実施例1〜参考例1〜3、比較例1〜3の水素分離体を、水素ガス中850℃で1h加熱処理した。これらの水素分離体のPd合金膜と多孔質支持体の断面を観察した結果、表1の「Pd合金と多孔質体との反応」に示すように、実施例1〜5、参考例1〜3ではPd合金膜と多孔質支持体との反応が認められなかったか、ほとんど認められなかったのに対し、比較例1〜3ではPd合金膜と多孔質支持体との反応が多量に認められた。例として、比較例1について、膜断面のSEM観察及びEDXによる金属元素の分布を調べた結果を図5に示す。図5において、Pd合金膜中にAlが分布していることが明確に示されている。
(評価4)
実施例2、4、5、参考例2と比較例1、3の水素分離体について、水素ガス中850℃で1h加熱処理した後に、評価1と同様の方法で、600℃で水素分離膜の水素透過試験を行い、1時間後の水素透過係数の測定を行った。結果を図6に示す。膜接触層のアルミナ及びシリカの割合が増加するに従って水素透過係数は減少するが、特にアルミナ及びシリカの割合が10mol%よりも多くなると、水素透過性能の低下が著しい。これは、Pd合金とAlもしくはSiが反応して生成する合金量が多くなったことにより、水素透過が著しく阻害されたためと判断される。このように、Pd合金とAlもしくはSiが反応して生成する合金は、元のPd合金よりも水素透過速度が低くなるため、Pd合金膜と多孔質支持体との反応により、比較例1〜3の水素分離体の水素透過量は、実施例1〜5、参考例1〜3の水素透過量よりも小さくなると判断される。したがって、膜接触層のアルミナ及びシリカの割合が10mol%以下であることが好ましく、5mol%以下であれば水素透過量は70%以上の値を、1mol%以下であれば90%以上の値を維持できるため、より好ましい。そして、評価4の水素透過量の結果からは、アルミナ及びシリカの割合が、0%であることが、水素透過量を100%確保できるために最も好ましい(なお、下限については、評価5で述べる)。
(評価5)
実施例1〜参考例1〜3、比較例1〜3の水素分離体を、水素ガス中850℃で1h加熱処理したものと、950℃で1h加熱処理したものを作製した。これらの水素分離体について、Pd合金膜と多孔質支持体の密着性の評価を行った。密着性の評価は、テープ試験(JIS H8504)によって行った。850℃で1h加熱処理したものでは、全てにおいてPd合金膜と多孔質支持体との剥離は認められなかった。一方、950℃で1h加熱処理したものでは、表1の「テープ試験結果」に示すように、実施例及び比較例1〜3ではPd合金膜と多孔質支持体との剥離が認められなかったのに対し、参考例1〜3ではPd合金膜と多孔質支持体との剥離が認められた。これは、通常密着性がより低下する950℃という高温での熱処理後でも、Pd合金とAlもしくはSiが反応することによって密着性が向上したためと判断される。通常の使用条件下であれば、アルミナ及びシリカの割合が0mol%で問題ないが、より密着性が求められるような場合には、アルミナ及びシリカの割合が0.1mol%以上であることが好ましい。
以上のように、多孔質支持体の膜接触層を、アルミナ及びシリカの割合が10mol%以下となるように形成することにより、Pd合金膜と多孔質支持体との反応を抑制し、長期間の使用においても水素透過性能が低下しない水素分離体とすることができる。
本発明の水素分離体は、長期間使用によっても水素透過性能が低下しにくく、水蒸気改質ガス等の水素を含有するガスから水素のみを選択的に取り出す分離体として有用である。また、本発明の水素分離体を備えた水素分離装置に適用することができる。
本発明の水素分離体の実施形態の一例を示す模式図である。 本発明の水素分離体を備える水素分離装置の実施形態の一例を示す模式図である。 参考例1と比較例1の水素透過係数の時間変化を示すグラフである。 異なる温度における比較例1の水素透過係数の時間変化を示すグラフである。 比較例1の膜断面のSEM像及びEDXによる金属元素の分布を示す写真である。 膜接触層におけるアルミナの割合に対する水素透過係数を示すグラフである。
符号の説明
1:水素分離体、2:多孔質支持体、2a:支持層、2b:中間層、2c:表面層、2d:膜接触層、3:Pd合金水素分離膜、6:流体流路、7:第1流路、8:第2流路、11:水素分離装置、12:反応容器、13:開口部、14:原料入口、15:残原料出口、16:水素出口、22:固定部。

Claims (9)

  1. パラジウム(Pd)又はパラジウム(Pd)を含有する合金からなる金属膜との膜接触層におけるアルミナ及びシリカの割合が10mol%以下である多孔質支持体と、前記多孔質支持体上に前記膜接触層を介して形成された前記金属膜からなる水素分離膜とを備え
    前記膜接触層がアルミナおよび/またはシリカを含有する水素分離体。
    (但し、前記膜接触層がC≦4%、Mn≦3%、Si≦2%、Cr:20〜35%、Ni≦5%、Fe≦5%、W:3〜20%を含有し、残部Co(40〜60%)と不可避不純物で構成した40〜60質量%含有するCo基合金からなる場合を除く)
  2. 前記膜接触層におけるアルミナ及びシリカの割合が5mol%以下である請求項1に記載の水素分離体。
  3. 前記膜接触層におけるアルミナ及びシリカの割合が1mol%以下である請求項1または2に記載の水素分離体。
  4. 前記膜接触層におけるアルミナ及びシリカの割合が0.1mol%以上である請求項1〜3のいずれか一項に記載の水素分離体。
  5. 前記膜接触層は、セラミックスを主成分としてなる請求項1〜4のいずれか一項に記載の水素分離体。
  6. 前記多孔質支持体は、セラミックスを主成分としてなる請求項1〜5のいずれか一項に記載の水素分離体。
  7. 前記水素分離膜の膜厚が、0.5〜10μmである請求項1〜6のいずれか一項に記載の水素分離体。
  8. 前記水素分離膜が、めっき処理、スパッタ処理、及び化学気相堆積(CVD)処理の少なくとも1つの方法で形成された請求項1〜7のいずれか一項に記載の水素分離体。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の水素分離体を備える水素分離装置を、前記水素分離膜を透過する水素の温度が前記水素分離膜の透過時に600℃以上かつ900℃以下となるようにして使用する水素分離装置の運転方法。
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