JP5354044B2 - 電圧駆動型素子を駆動するための駆動回路 - Google Patents

電圧駆動型素子を駆動するための駆動回路 Download PDF

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Description

本発明は、電気自動車の大電力を要する装置に付随するスイッチング回路およびインバータ回路等に使用される電圧駆動型素子を駆動するための駆動回路に関する。
従来、電気自動車等の大電力を要する装置・機器の電力制御等に適用されるスイッチング回路およびインバータ回路には、電圧駆動型素子のひとつである絶縁ゲートトランジスタ(以下、IGBTとする。)が用いられている。従来のスイッチング回路およびインバータ回路について説明すると、従来の回路では、フリーホイールダイオード(以下、FWDとする。)が逆並列接続された2個のIGBTを直列接続し、当該IGBTの接続点へ誘導負荷であるリアクトルを接続し、IGBTの一方(以下、IGBT1とする。)を直流電圧と接続し、IGBTの他方(以下、IGBT2とする。)をGNDと接続し、各IGBTのゲート端子に駆動回路を接続する。当該駆動回路は、ゲート信号の入力によりIGBTへの充放電を行うプッシュプルトランジスタ、当該トランジスタとIGBTのゲート端子間に接続されたゲート抵抗およびIGBTのエミッタ端子とゲート抵抗との間に接続された外付けコンデンサから構成されている(特許文献1参照)。
特許文献1に示す従来の駆動回路では、IGBT2のゲートエミッタ間に外付けコンデンサを設け、外付けコンデンサの容量からゲートエミッタ間容量へ電荷を注入することで、ゲート電圧の低下を防止し、上記ゲート充電速度の低下を抑制している。これにより、電流増加率を大きくしないことから上記FWDのリカバリ電流を抑制しつつ、ゲートコレクタ間容量の充電時のゲート充電速度の低下、すなわち、コレクタエミッタ間電圧の下降速度の緩和を抑制し、帰還容量充電過程における損失を低減し、ターンオン損失の低減を実現している。
特開2003−125574号公報
しかしながら、上述した従来の駆動回路では、コレクタエミッタ間電圧の下降速度の緩和量を抑制するために、外付けコンデンサを設けた構成としているため、ゲートコレクタ間容量が大きい場合、外付けコンデンサを大きくする必要があった。外付けコンデンサを大きくすると、全体のゲート充電時間が増加し、駆動回路の電源からの消費電流が増大し、損失が増大するといった問題があった。
本発明は、こうした問題に鑑みてなされたものであり、ゲートコレクタ間容量が大きい場合でも、キャパシタンスを大きくすることなく、ターンオン損失を低減することができる電圧駆動型素子を駆動するための駆動回路を提供することを目的とする。
上記目的達成のため、本発明に係る電圧駆動型素子を駆動するための駆動回路では、電圧駆動型素子のゲートエミッタ間容量に蓄積された電荷が電圧駆動型素子のゲートコレクタ間容量へ放電された後、キャパシタンスを介して、駆動回路の電源から少なくともゲートエミッタ間容量を充電することを特徴としている。
本発明により、ゲートコレクタ間容量が大きい場合でも、キャパシタンスを大きくすることなく、電流増加率を大きくすることなく、コレクタエミッタ間電圧の下降速度の緩和を抑制し、ターンオン損失を低減することができる。
本発明の第1の実施形態に係る電圧駆動型素子を駆動するための駆動回路を示す回路構成図 図1に示す回路構成図のタイムチャート 本発明の第2の実施形態に係る電圧駆動型素子を駆動するための駆動回路を示す回路構成図 本発明の第3の実施形態に係る電圧駆動型素子を駆動するための駆動回路を示す回路構成図 本発明の第4の実施形態に係る電圧駆動型素子を駆動するための駆動回路を示す回路構成図
以下に、本発明の第1乃至第4の実施形態に係る電圧駆動型素子を駆動するための駆動回路について、図1乃至図5を参照して説明する。
(第1の実施形態)
まず、第1の実施形態に係る電圧駆動型素子を駆動するための駆動回路について図1を参照して説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係る電圧駆動型素子を駆動するための駆動回路を示す回路構成図である。第1の実施形態に係る駆動回路は、スイッチング回路およびインバータ回路に用いられる電圧駆動型素子である絶縁ゲートトランジスタ(以下、IGBTとする。)のゲート端子Gに接続されている。ここで、IGBTには、図1に示すように、フリーホイールダイオード(以下、FWDとする。)が逆並列接続されている。IGBTのゲート端子Gとエミッタ端子E間には、ゲートエミッタ間容量Cgeが、ゲート端子Gとコレクタ端子C間には、ゲートコレクタ間容量Cgcが存在している。エミッタ端子Eには基準電位Veeが印加されている。
また、第1の実施形態に係る駆動回路は、図1に示すように、最終段半導体素子である最終段トランジスタTr1、最終段トランジスタTr1と相補型となる半導体素子であるトランジスタTr2、最終段トランジスタTr1の出力点とIGBTのゲート端子Gとの間に接続されるゲート抵抗Rg1およびキャパシタンスであるコンデンサCexを備えている。最終段トランジスタTr1およびトランジスタTr2は、ゲート信号Vinの入力によりIGBTへの充放電を行うプッシュプルトランジスタを構成する。コンデンサCexは、駆動回路の電源Vccとゲート抵抗Rg1のゲート端子G側との間に接続されている。更に、エミッタ端子Eとゲート抵抗Rg1のゲート端子G側との間に、最終段トランジスタTr1と相補型となる半導体素子であるトランジスタTr3および電流制限抵抗Rg2が接続されている。最終段トランジスタTr1、トランジスタTr2、トランジスタTr3のゲート端子は、ゲート信号Vinと接続している。最終段トランジスタTr1のコレクタ端子には電源Vccが、トランジスタTr2およびトランジスタTr3のコレクタ端子には基準電位Veeが印加されている。なお、第1の実施形態に係る駆動回路では、最終段トランジスタTr1はNPNトランジスタで、トランジスタTr2、Tr3はPNPトランジスタである。
次に、本発明の第1の実施形態に係る駆動回路およびIGBTの動作を説明する。ゲート信号VinがHiレベルからLoレベルになると、最終段トランジスタTr1がオンからオフへ状態遷移し、ゲート電荷放電用のトランジスタTr2、Tr3がオフからオンへ状態遷移する。これにより、IGBTのゲートエミッタ間容量Cgeおよびゲートコレクタ間容量Cgcの電荷が、トランジスタTr3および電流制限抵抗Rg2を介して放電されるので、ゲート電圧Vgeが下降し、IGBTがオンからオフに状態遷移する。このとき、電源VccからコンデンサCexへ放電電流i2(図1中のi2向きに対して反対方向)が流れ、コンデンサCexが充電される。
一方、ゲート信号VinがLoレベルからHiレベルになると、最終段トランジスタTr1がオフからオンへ状態遷移し、ゲート電荷放電用のトランジスタTr2、Tr3がオンからオフへ状態遷移する。これにより、IGBTのゲートエミッタ間容量Cgeへの充電が開始される。すなわち、電源Vccからゲートエミッタ間容量Cgeへゲート充電電流i1が流れ、ゲートエミッタ間容量Cgeが充電される。同時に、最終段トランジスタTr1およびゲート抵抗Rg1を介して、コンデンサCexに蓄積された電荷がゲートエミッタ間容量Cgeへ放電される。すなわち、コンデンサCexからゲートエミッタ間容量Cgeへ図1中矢印の方向に放電電流i2が流れる。これにより、ゲート電圧Vgeが上昇する。IGBTのゲート電圧Vgeが閾値を超過すると、IGBTはオン状態へ移行を開始し、コレクタエミッタ間電圧Vceは下降を開始することに伴って、IGBTのコレクタ電流Ic(図2参照)が上昇する。その後、コレクタ電流Icが所定値に達すると、IGBTのゲートコレクタ間容量Cgcへの充電が開始される。このとき、ゲートエミッタ間容量Cgeに蓄積された電荷がゲートコレクタ間容量Cgcへ放電される。これにより、ゲートエミッタ間容量Cgeに蓄積された電荷が減少し、ゲート電圧Vgeが低下する。しかし、第1の実施形態では、ゲート抵抗Rg1および最終段トランジスタTr1をバイパスして、コンデンサCexを介して、電源Vccからゲートエミッタ間容量Cgeを過渡的に充電するので、ゲート電圧Vgeの低下を抑制している。そして、コンデンサCexを介して、電源Vccからゲートエミッタ間容量geへの充電が開始された後、コレクタエミッタ間電圧Vceが下降し、IGBTがオフからオンに状態遷移する。
図2は、図1に示す回路構成図のタイムチャートである。図2に示すタイムチャートにおいて、時間t1は、ゲート信号VinがHiレベルからLoレベルに変化した時間であり、時間t2は、ゲート信号VinがLoレベルからHiレベルに変化した時間である。また、時間t3は、コレクタエミッタ間電圧Vceの下降が開始された時間であり、時間t6は、ゲートコレクタ間容量Cgcへの充電が開始された時間である。また、時間t4は、コレクタエミッタ間電圧Vceの下降が終了した時間であり、時間t5は、ゲート電圧Vgeが安定した後、更に上昇を開始する時間である。なお、時間t2〜t6は初期充電過程、時間t6以降は帰還容量充電過程である。
初期充電過程は、ゲート信号がHiになり、IGBTのゲートエミッタ間容量への充電が開始された後、ゲート電圧が閾値を越えることでIGBTのコレクタエミッタ間電圧が下降することに伴って、IGBTのコレクタ電流が上昇し、IGBTのゲートコレクタ間容量の充電が開始されるまでの時間帯である。一方、帰還容量充電過程は、初期充電過程の後、すなわち、帰還容量であるゲートコレクタ間容量の充電の開始後、コレクタ電流が最大値となった後、ゲートコレクタ間容量およびゲートエミッタ間容量の充電が終了するまでの時間帯である。
時間t1において、上記のように、ゲート電荷放電用のトランジスタTr2、Tr3がオフからオンへ状態遷移する。これにより、ゲートエミッタ間容量Cgeおよびゲートコレクタ間容量Cgcの電荷がトランジスタTr3および電流制限抵抗Rg2を介して放電されるので、ゲート充電電流igが負値となっている。その後、ゲート電圧Vgeが下降し、IGBTがオンからオフに状態遷移している。すなわち、コレクタエミッタ間電圧Vceが上昇し、コレクタ電流Icが0Aまで低下し、IGBTはターンオフする。
時間t2において、上記のように、最終段トランジスタTr1がオフからオンへ状態遷移し、電源Vccからゲートエミッタ間容量Cgeへゲート充電電流i1が流れ始め、コンデンサCexからゲートエミッタ間容量Cgeへ図1中矢印の方向に放電電流i2が流れ始める。これにより、ゲート電圧Vgeの上昇が開始される。その後、時間t3において、ゲート電圧Vgeが閾値を超過すると、IGBTはオフからオンに状態遷移する。すなわち、コレクタエミッタ間電圧Vceは下降し始め、IGBTのコレクタ電流Icは上昇し始める。図2に示すように、ゲート電圧Vgeは時間t6まで上昇する。ここで、時間t2〜t6における任意の時間tでのゲート電圧Vge(t)は、式(1)で近似することができる。
Figure 0005354044
従来例におけるゲート電圧Vgeは式(1)と同式で表されるため、実質的にdIc/dtに寄与するゲート閾値直前のゲート電圧Vgeは従来例と同様であることがわかる。
時間t6において、上記のように、ゲートコレクタ間容量Cgcへの充電が開始される。このとき、ゲートエミッタ間容量Cgeに蓄積された電荷がゲートコレクタ間容量Cgcへ放電される。すなわち、時間t6直後のゲート電圧Vgeは、時間t6直前までにゲートエミッタ間容量Cgeに蓄積された電荷がゲートコレクタ間容量Cgcへ放電される際のエネルギー保存式から導出されるゲート電圧Vgeの初期値Vge0(式(2))に△Vge(t)(式(3))分を加算したVge1(式(4))となる。
Figure 0005354044
Figure 0005354044
Figure 0005354044
式(4)は、時間t6直後のゲート電圧Vgeを示しており、ゲートエミッタ間容量Cgeに蓄積された電荷が、ゲートコレクタ間容量Cgcへ放電された後、瞬時にコンデンサCexを介して、最終段トランジスタTr1およびゲート抵抗Rg1をバイパスして、電源VccからのインピーダンスZ(Cex)でゲートエミッタ間容量Cgeは充電されることを表している。なお、式(3)に示す△Vge(t)は、ゲートエミッタ間容量Cgeを充電するために、最終段トランジスタTr1およびゲート抵抗Rg1をバイパスして、コンデンサCexを介して、電源Vccからゲートエミッタ間容量Cgeに流れるバイパス電流による電圧上昇分である。
従来例の場合、最終段トランジスタTr1およびゲート抵抗Rg1のインピーダンスがゲートエミッタ間容量Cgeのインピーダンスに比べて高いため、電源Vccからゲートコレクタ間容量Cgcを効率良く充電できない。このため、時間t6〜t4において、ゲート充電電流ig(点線)は低下している。一方、ゲートエミッタ間容量Cgeに時間t6直前までに蓄積された電荷がゲートコレクタ間容量Cgcへ放電される。更に、コンデンサCexに時間t6直前までに蓄積された電荷がゲートエミッタ間容量Cgeおよびゲートコレクタ間容量Cgcへ放電される。このため、時間t6〜t4において、ゲート電圧Vge(点線)は低下している。よって、従来例における時間t6直後のゲート電圧Vgeは、式(5)に示すエネルギー保存式から導出される値Vge0’で近似できる。なお、Vge(t6)’は、従来例における時間t6直前のゲート電圧Vgeである。
Figure 0005354044
ここで、時間t6〜t4における本発明(実線)と従来例(点線)のゲート電圧Vgeを比較すると、式(2)と式(5)のみで比べれば、従来例(式(5))のほうがよりゲート電圧Vgeの低下を抑制できる。しかし、本発明では、式(3)によるゲート電圧Vgeの低下を抑制する効果が大きい。そのため、図2中、時間t6〜t4のゲート充電電流ig(実線)に示すとおり、従来例に比べて、本発明のほうが、ゲート充電電流ig(実線)が大きくなっている。従来のゲート充電電流ig(点線)との差が、ゲートエミッタ間容量Cgeを充電するために、最終段トランジスタTr1およびゲート抵抗Rg1をバイパスして、コンデンサCexを介して、電源Vccからゲートエミッタ間容量Cgeに流れるバイパス電流である。当該バイパス電流による電圧上昇分△Vge(t)によって、ゲート電圧Vgeの低下をより抑制している。
具体的に、時間t4におけるゲート電圧Vgeを比較すると、例えば、ゲートエミッタ間容量Cge=0.01μF、ゲートコレクタ間容量Cgc=0.0lμF、コンデンサCex=0.02μF、時間t6直前のゲート電圧Vge(t6)=Vge(t6)’=6Vの場合、従来例では、Vge0’=√(3/4)*6=5.2Vとなる。一方、本発明のゲート電圧Vgeの初期値Vge0は、Vge0=√(1/2)*6≒4.3Vとなる。また、本発明のコンデンサCexからのバイパス電流による電圧上昇分△Vge(t)を求めると、電源Vcc=16V、時間t6〜t4の時間t=1ns、Z(Cex)=0.1Ωとすると、△Vge(1ns)=16*{1−exp(−1n/2.25n)}≒5.4Vとなる。よって、時間t4におけるゲート電圧Vge1は、Vge1=4.3V+5.4V=9.7V>Vge0’=5.2Vとなる。これから、本発明により、ゲート電圧Vgeの低下を防止している。実際には、配線インピーダンスも含まれるため、第1の実施形態の効果が多少少なくなることが予想される。
時間t4において、コレクタエミッタ間電圧Vceの下降が終了し、IGBTはターンオンする。時間t4以降の任意の時間tでのゲート電圧Vge(t)は、式(6)で近似することができる。尚、従来例におけるゲート電圧も式(6)と同式で表されるため、同様の電圧曲線となる。
Figure 0005354044
時間t5において、ゲートコレクタ間容量Cgc変化に伴い、式(3)に示す電圧上昇分△Vge(t)の効果で、ゲート電圧Vgeは従来例に比べて上昇する。
以上より、FWDのリカバリ電流を抑制するため、電流増加率を大きくしないように、ゲートエミッタ間容量Cgeのインピーダンスと比較して、最終段トランジスタTr1およびゲート抵坑Rg1のインピーダンスを高くした場合、ゲートコレクタ間容量Cgcの充電時(時間t6〜t4)、ゲートエミッタ間容量Cgeに蓄積された電荷がゲートコレクタ間容量Cgcへ放電され、ゲート電圧Vgeが低下するものの、本発明により、ゲート抵抗Rg1および最終段トランジスタTr1をバイパスして、コンデンサCexを介して、電源Vccからゲートエミッタ間容量Cgeを過渡的に充電するので、ゲート電圧Vgeの低下を抑制することができる。これから、ゲートコレクタ間容量Cgcの充電時のゲート電圧Vgeの低下に伴う、ゲート充電速度の低下、すなわち、コレクタエミッタ間電圧Vceの下降速度の緩和を抑制でき、帰還容量充電過程における損失を更に低減でき、ターンオン損失を更に低減することができる。よって、ゲートコレクタ間容量Vgeが大きい場合でも、コンデンサCexを大きくすることなく、電流増加率を大きくすることなく、コレクタエミッタ間電圧Vceの下降速度の緩和を抑制し、ターンオン損失を低減することができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態に係る電圧駆動型素子を駆動するための駆動回路について、第1の実施形態に係る駆動回路と異なる点を中心に図3を参照して説明する。また、第2の実施形態に係る駆動回路について、第1の実施形態に係る駆動回路と同様の構造には同じ番号を付し、説明を省略する。
図3は、本発明の第2の実施形態に係る電圧駆動型素子を駆動するための駆動回路を示す回路構成図である。第2の実施形態に係る駆動回路は、第1の実施形態と同様、図3に示すように、最終段トランジスタTr1、トランジスタTr2、FWDが逆並列接続されたIGBTのゲート端子Gと最終段トランジスタTr1の出力点との間に接続されるゲート抵抗Rg1、最終段トランジスタTr1とトランジスタTr2との間に接続される電流制限抵抗Rg3およびコンデンサCexを備えている。最終段トランジスタTr1およびトランジスタTr2のゲート端子は、ゲート信号Vinと接続している。最終段トランジスタTr1のコレクタ端子には電源Vccが、トランジスタTr2のコレクタ端子には基準電位Veeが印加されている。コンデンサCexは、電源Vccとゲート抵抗Rg1の最終段トランジスタTr1側との間に接続されている。これから、第2の実施形態に係る駆動回路が、第1の実施形態と異なる点は、最終段トランジスタTr1とトランジスタTr2との間に電流制限抵抗Rg3が接続されたことおよびゲート抵抗Rg1とコンデンサCexが接続された点が最終段トランジスタTr1の出力点であることである。これにより、トランジスタTr2がオフからオンに状態遷移することにより、ゲートエミッタ間容量Cgeおよびゲートコレクタ間容量Cgcに蓄積された電荷が、トランジスタTr2、ゲート抵抗Rg1および電流制限抵抗Rg3を介して放電される。また、ゲートコレクタ間容量Cgcの充電時、ゲートエミッタ間容量Cgeに蓄積された電荷がゲートコレクタ間容量Cgcへ放電され、ゲート電圧Vgeが低下するものの、最終段トランジスタTr1をバイパスして、コンデンサCexおよびゲート抵抗Rg1を介して、電源Vccからゲートエミッタ間容量Cgeを過渡的に充電する。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態に係る電圧駆動型素子を駆動するための駆動回路について、第1の実施形態に係る駆動回路と異なる点を中心に図4を参照して説明する。また、第3の実施形態に係る駆動回路について、第1の実施形態に係る駆動回路と同様の構造には同じ番号を付し、説明を省略する。
図4は、本発明の第3の実施形態に係る電圧駆動型素子を駆動するための駆動回路を示す回路構成図である。第3の実施形態に係る駆動回路は、第1の実施形態と同様、図4に示すように、最終段トランジスタTr1、FWDが逆並列接続されたIGBTのゲート端子Gと最終段トランジスタTr1の出力点との間に接続されるゲート抵抗Rg1および電流制限抵抗Rg4、ゲート抵抗Rg1と電流制限抵抗Rg4との接続点とIGBTのエミッタ端子Eとの間に接続されるトランジスタTr3、トランジスタTr2およびコンデンサCexを備えている。最終段トランジスタTr1、トランジスタTr2およびトランジスタTr3のゲート端子は、ゲート信号Vinと接続している。最終段トランジスタTr1のコレクタ端子には電源Vccが、トランジスタTr2およびトランジスタTr3のコレクタ端子には基準電位Veeが印加されている。コンデンサCexは、電源Vccと電流制限抵抗Rg4のゲート端子G側との間に接続されている。これから、第3の実施形態に係る駆動回路が、第1の実施形態と異なる点は、ゲート端子Gと最終段トランジスタTr1の出力点との間に電流制限抵抗Rg4が接続されたことおよびコンデンサCexが電源Vccと電流制限抵抗Rg4のゲート端子G側との間に接続されたことである。これにより、トランジスタTr3がオフからオンに状態遷移することにより、ゲートエミッタ間容量Cgeおよびゲートコレクタ間容量Cgcに蓄積された電荷が、トランジスタTr3および電流制限抵抗Rg4を介して放電される。また、ゲートコレクタ間容量Cgcの充電時、ゲートエミッタ間容量Cgeに蓄積された電荷がゲートコレクタ間容量Cgcへ放電され、ゲート電圧Vgeが低下するものの、最終段トランジスタTr1、ゲート抵抗Rg1および電流制限抵抗Rg4をバイパスして、コンデンサCexを介して、電源Vccからゲートエミッタ間容量Cgeを過渡的に充電する。以上より、第1の実施形態と同様の効果を取得することができる。
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態に係る電圧駆動型素子を駆動するための駆動回路について、第1の実施形態に係る駆動回路と異なる点を中心に図5を参照して説明する。また、第4の実施形態に係る駆動回路について、第1の実施形態に係る駆動回路と同様の構造には同じ番号を付し、説明を省略する。
図5は、本発明の第4の実施形態に係る電圧駆動型素子を駆動するための駆動回路を示す回路構成図である。第4の実施形態に係る駆動回路は、第1の実施形態と同様、図5に示すように、最終段トランジスタTr1、FWDが逆並列接続されたIGBTのゲート端子Gと最終段トランジスタTr1の出力点との間に接続されるゲート抵抗Rg1、エミッタ端子Eとゲート抵抗Rg1のゲート端子G側との間に接続される電流制限抵抗Rg2およびトランジスタTr3、トランジスタTr2およびダイオードDを備えている。最終段トランジスタTr1、トランジスタTr2およびトランジスタTr3のゲート端子は、ゲート信号Vinと接続している。最終段トランジスタTr1のコレクタ端子には電源Vccが、トランジスタTr2およびトランジスタTr3のコレクタ端子には基準電位Veeが印加されている。ダイオードDは、電源Vccとゲート抵抗Rg1のゲート端子G側との間に接続されている。これから、第4の実施形態に係る駆動回路が、第1の実施形態と異なる点は、コンデンサCexの代わりに、ダイオードDを備えていることである。これにより、ゲートコレクタ間容量Cgcの充電時、ゲートエミッタ間容量Cgeに蓄積された電荷がゲートコレクタ間容量Cgcへ放電され、ゲート電圧Vgeが低下するものの、最終段トランジスタTr1、ゲート抵抗Rg1をバイパスして、ダイオードDの空乏容量を介して、電源Vccからゲートエミッタ間容量Cgeを過渡的に充電する。以上より、第1の実施形態と同様の効果を取得することができる。
なお、以上に述べた実施形態は、本発明の実施の一例であり、本発明の範囲はこれらに限定されるものでなく、特許請求の範囲に記載した範囲内で、他の様々な実施形態に適用可能である。例えば、第1乃至第4の実施形態に係る電圧駆動型素子を駆動するための駆動回路では、ゲート抵抗Rg1を一つ設けているが、特にこれに限定されるものでなく、複数個設けても良い。
また、第4の実施形態に係る電圧駆動型素子を駆動するための駆動回路では、第1の実施形態に係る駆動回路のコンデンサCexをダイオードDに交換した回路構成となっているが、特にこれに限定されるものでなく、第2および第3の実施形態に係る駆動回路のコンデンサCexをダイオードDに交換した回路構成としても良い。
C…コレクタ端子
Cex…コンデンサ
Cgc…ゲートコレクタ間容量
Cge…ゲートエミッタ間容量
D…ダイオード
E…エミッタ端子
FWD…フリーホイールダイオード
G…ゲート端子
Ic…コレクタ電流
ig…ゲート充電電流
IGBT 絶縁ゲートバイポーラトランジスタ
i1…ゲート充電電流
i2…放電電流
Rg1… ゲート抵抗
Rg2、Rg3、Rg4…電流制限抵抗
Tr1…最終段トランジスタ
Tr2、Tr3…トランジスタ
Vcc…電源
Vce…コレクタエミッタ間電圧
Vee…基準電位
Vge…ゲート電圧
Vin…ゲート信号

Claims (2)

  1. 電圧駆動型素子を駆動するための駆動回路の最終段半導体素子である第1トランジスタの出力点と前記電圧駆動型素子のゲート端子との間を一つまたは複数の抵抗を介して接続する前記電圧駆動型素子を駆動するための駆動回路において、
    前記抵抗と前記ゲート端子との間に、少なくとも一つのキャパシタンスの一端を接続し、前記キャパシタンスの他端を前記駆動回路の電源へ接続し、
    前記第1トランジスタと相補型となる半導体素子で、前記第1トランジスタがオンのときにオフとなり、オフのときにオンとなって、前記第1トランジスタの出力点を前記電圧駆動型素子のエミッタ端子と同電位の基準電位に接続する第2トランジスタと、前記第1トランジスタと相補型となる半導体素子で、前記第1トランジスタがオンのときにオフとなり、オフのときにオンとなって、前記抵抗の少なくとも一つと前記ゲート端子との間と、前記基準電位とを接続する第3トランジスタとを備え、
    前記電圧駆動型素子がオンの状態で、前記第1トランジスタがオフとなり、前記第2トランジスタと第3トランジスタがオンになることによって、ゲートエミッタ間容量とゲートコレクタ間容量が基準電位に向けて放電されることにより、前記電圧駆動型素子がターンオフされ、
    前記電圧駆動型素子がオフの状態で、前記第1トランジスタがオンとなることにより、前記電圧駆動型素子のゲートエミッタ間容量に電荷が蓄積され、前記電圧駆動型素子のゲートコレクタ間容量へ放電された際、前記キャパシタンスを介して、前記電源から少なくとも前記ゲートエミッタ間容量を充電することにより、前記電圧駆動型素子がターンオンされることを特徴とする電圧駆動型素子を駆動するための駆動回路。
  2. 前記キャパシタンスは、ダイオードの空乏容量であることを特徴とする請求項1に記載の電圧駆動型素子を駆動するための駆動回路。
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