JP2008193717A - 半導体装置の駆動方法および装置 - Google Patents

半導体装置の駆動方法および装置 Download PDF

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昌士 由良
Masahiro Iwamura
将弘 岩村
Naoki Sakurai
直樹 桜井
可昌 ▲高▼橋
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Abstract

【課題】
電圧駆動型半導体素子を含む半導体装置において、スイッチング時の電流の時間変化率を低減し、かつスイッチング損失を低減することが可能で、しかも誤動作や破壊の危険が著しく低い高信頼性の電圧駆動型半導体装置の駆動方法およびその装置を提供すること。
【解決手段】
制御装置は駆動回路を切り換えるタイミングを決定するタイミング決定装置と、当該タイミング決定装置の出力に応じて第1の駆動回路と第2の駆動回路とを切り換える論理回路を有し、タイミング決定装置がIGBTのコレクタ電圧を検出してそれぞれの駆動回路を切り換えるタイミングを決定していることに特徴があり、この切り換えタイミングはIGBTのミラー期間終了後に行うよう制御することに特徴がある。
【選択図】図1

Description

半導体装置及びその駆動方法に関し、特に、電圧駆動型の半導体装置及びその駆動方法に関する。
絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(Insulated Gate Bipolar Transistor:以下IGBTと称す)や、MOSGTO(Metal Oxide Semiconductor Gate Turn-off Thyristor)等の電圧駆動型半導体素子は、電流駆動型半導体素子に比べて駆動電力が小さく、駆動回路を簡単にできるため、電源やインバータ等の分野に急速に広まっている。その駆動方法は、ゲート抵抗に着目すると、従来固定で制御されていたが、例えば特開平9−46201号公報にて開示されているように、ターンオン損失低減とターンオン時の主電流の時間変化率di/dtを低減する目的で、ターンオン動作の種々のモードにおいて適当な値の抵抗に切り換えて制御する方法が提案されている。
図12に従来の駆動回路の一例を示した。本図では駆動の対象となるIGBTのみが表示され、IGBTに接続される負荷やターンオフ制御に関わる構成やその他のIGBT装置の構成は省略されている。
本従来例の駆動装置は、入力端子7に加えられるオン信号Vinに従ってIGBT1を駆動するもので、駆動回路2および駆動回路3と、駆動回路2,駆動回路3とIGBT1のゲートとをそれぞれ接続するゲート抵抗4および5とゲート用電源VGEと、各駆動回路の動作を制御する制御装置6とを有する。制御装置6は、駆動回路を切り換えるタイミングを決定するタイミング決定装置8と、当該タイミング決定装置8の出力に応じて駆動回路2と駆動回路3とを切り換える論理回路を有する。ゲート抵抗5の抵抗値Rbは、ゲート抵抗4の抵抗値Raよりも小さく設定される。
本従来例でのタイミング決定装置8はIGBT1のコレクタ電圧を検出して駆動回路2と駆動回路3とを切り換えるタイミングを決定している。本従来例でのタイミング決定装置8の構成は、IGBT1のコレクタに直列接続されるツェナーダイオード13と抵抗14と抵抗15と、抵抗14および抵抗15の接続点にそれぞれのベースが接続されているnpnトランジスタ16およびpnpトランジスタ17とからなる。ツェナーダイオード13には、IGBT1のコレクタ−ゲート間容量のためターンオン動作中のゲート電圧が一定になるミラー期間におけるコレクタとエミッタ間電圧Vce(res)よりも高い降伏電圧のものが選択される。
図13に図12に示した従来例の各部における波形を示した。入力端子7より図13(1)に示したゲートオン信号が入力されると、IGBT1のコレクタ電圧は降下して行くが、ターンオン初期にてコレクタ電圧がツェナーダイオード13のツェナー電圧よりも高い時には、ツェナーダイオード13が導通し電流が抵抗14および抵抗15に流れる。この時抵抗15に生ずる電圧降下によりnpnトランジスタ16がオンし、タイミング決定装置8からはHighレベルが出力される。
この出力電圧がHighレベルであり、かつHighレベルの入力端子7にオン信号が入力されている期間では、NANDゲート10によりnpnトランジスタQ3にオフ信号が伝わり駆動回路2が動作する。その結果IGBT1のゲートには、駆動回路2のQ1から抵抗値Raのゲート抵抗4を通して充電電流が供給される。
次にIGBT1のゲート容量が充電されコレクタ電圧がツェナーダイオード13のツェナー電圧以下に低下すると、ツェナーダイオード13には電流が流れなくなる。するとpnpトランジスタ17がオン状態になりタイミング決定装置8からの出力はLowレベルとなる。
この出力がLowレベル、かつ入力端子7にHighレベルのオン信号が加わっている期間では、NANDゲート10によりnpnトランジスタQ3がオンし駆動回路2が停止するとともに、NANDゲート11によりnpnトランジスタQ6にオフ信号が出力され、駆動回路3が動作する。したがって図13(4)に示したようにIGBT1のゲートには、抵抗値Raのゲート抵抗4よりも小さな抵抗値Rbを有するゲート抵抗5を通して充電電流が供給される。
ここでツェナーダイオード13のツェナー電圧がミラー期間におけるコレクタとエミッタ間電圧Vce(res)よりも高い降伏電圧であるため、切り換えのタイミングt1はターンオン動作中IGBT1のゲート電圧がほぼ一定となるミラー期間、すなわち図13(5)における期間t3の間に設定されるのが特徴であり、td+t2<t1<td+t2+t3と表すことができる。
特開平9−46201号公報
IGBTのミラー現象は素子ごとに異なり、素子ごとにミラー期間中のゲート電圧やミラー期間の長さは大きく変動する。従来例においてゲート抵抗を切り換えるタイミングはミラー期間であることが特徴であったが、そのタイミングでIGBTが安定したオン状態に至っていないことがありうる。
安定したオン状態に至る前にゲート抵抗が切り換わり小さな抵抗値になると、図13(6)に示したようにIGBTの主電流の立ち上がりが急峻になる。IGBT回路の浮遊インダクタンスLに流れる電流の時間変化によって生じる跳ね上がり電圧(L×di/dt)も大きくなる。従来の駆動回路においては、この跳ね上がり電圧による素子や装置の破壊、あるいは当該跳ね上がり電圧により生ずるノイズに起因して誤動作が発生するという問題があった。
上記目的を達成するために、本発明の電圧駆動型半導体装置の駆動方法は、ゲート電極に制御信号が加わった後に、ゲート電圧が時間とともに上昇および/または下降する第1の期間と、第1の期間の後にゲート電圧がほぼ一定となる第2の期間と、第1及び第2の期間経過後に前記ゲート電極に印加される駆動電圧は、第1及び第2の期間に印加される駆動電圧よりも低くすることを特徴とする。
また、これは、ゲート電極に印加する駆動電圧をゲート電極に制御信号が加わった初期状態が終了した後に変化させることに特徴がある。
本発明によれば、IGBT等の電圧駆動型半導体素子を含む半導体装置において、ターンオン時の電流の時間変化率を低減し、かつターンオン損失を低減することが可能で、しかも誤動作や破壊の危険が著しく低い高信頼性の電圧駆動型半導体装置の駆動方法およびその装置を提供することができる。
上記目的を達成するために、本発明の実施例における電圧駆動型半導体装置の駆動方法はゲート電極に制御信号が加わった以降の初期状態が、ゲート電圧が時間とともに上昇および/または下降する第1の期間と当該第1の期間に引き続きゲート電圧がほぼ一定となる第2の期間とを少なくとも含んでいる、主電流を流すための高電位側の第1の電極と低電位側の第2の電極と、主電流を制御するためのゲート電極とを有する電力用半導体素子を備えた半導体装置の駆動方法において、初期状態をすべて含む第3の期間にてゲート電極に印加する駆動電圧を、該第3の期間に続く第4の期間にてゲートに印加する駆動電圧よりも低くするものであり、ゲート電極に印加する駆動電圧を初期状態が終了した後で変化させることにある。
本発明の実施例における電圧駆動型半導体装置の駆動方法は、ゲート電極に制御信号が加わった以降の初期状態が、ゲート電圧が時間とともに上昇および/または下降する第1の期間と当該第1の期間に引き続きゲート電圧がほぼ一定となる第2の期間とを少なくとも含んでいる、主電流を流すための高電位側の第1の電極と低電位側の第2の電極と、主電流を制御するためのゲート電極とを有する電力用半導体素子を備えた半導体装置の駆動方法において、第3の期間には駆動電圧として予め定めた電圧を第1の抵抗値を有する第1のゲート抵抗を通してゲート電極に印加し、第4の期間には予め定めた駆動電圧を第1の抵抗値よりも小さな抵抗値の第2の抵抗値を有する第2の抵抗を通してゲート電極に印加するものであり、駆動電圧として生成した予め定めた電圧を第1の抵抗値を有する第1のゲート抵抗を通してゲート電極に印加する第3の期間から、予め定めた駆動電圧を第1の抵抗値よりも小さな抵抗値の第2の抵抗値を有する第2の抵抗を通してゲート電極に印加する第4の期間に、初期状態が終了した後で変化させる。
本発明の実施例における電圧駆動型半導体装置の駆動方法は、ゲート電極に制御信号が加わった後に主電流が時間とともに上昇および/または下降する第5の期間と、該第5の期間の後主電流が下降および/または上昇して安定した状態に至るまでの第6の期間とを少なくとも含んでいる電力用半導体装置の駆動方法において、第6の期間をすべて含む第7の期間にてゲート電極に印加する駆動電圧を、第7の期間に続く第8の期間にてゲートに印加する駆動電圧よりも低くするものであり、ゲート電極に印加する駆動電圧を初期状態が終了した後で変化させる。
本発明の実施例における電圧駆動型半導体装置の駆動方法は、ゲート電極に制御信号が加わった後に主電流が時間とともに上昇および/または下降する第5の期間と、該第5の期間の後主電流が下降および/または上昇して安定した状態に至るまでの第6の期間とを少なくとも含んでいる電力用半導体装置の駆動方法において、第7の期間には駆動電圧として予め定めた電圧を第1の抵抗値を有する第1のゲート抵抗を通してゲート電極に印加し、第8の期間には予め定めた駆動電圧を第1の抵抗値よりも小さな抵抗値の第2の抵抗値を有する第2の抵抗を通してゲート電極に印加するものであり、駆動電圧として予め定めた電圧を第1の抵抗値を有する第1のゲート抵抗を通してゲート電極に印加する第7の期間から、予め定めた駆動電圧を第1の抵抗値よりも小さな抵抗値の第2の抵抗値を有する第2の抵抗を通してゲート電極に印加する第8の期間に、第5の期間が終了した後で変化させる。
本発明の実施例における電圧駆動型半導体装置の駆動方法は、半導体装置のゲート電極に駆動電圧を印加して駆動する半導体装置の駆動装置において、駆動電圧を生成する第1および第2の駆動回路と、第1の駆動回路とゲート電極とを接続する第1のゲート抵抗と、第2の駆動回路とゲート電極とを接続する第1のゲート抵抗の抵抗値よりも小さい第2の抵抗値を有する第2のゲート抵抗と、入力される制御信号に応じて最初に第1の駆動回路を動作させるとともに、動作させる駆動回路を切り換えるタイミングを決定し、該タイミングに応じて第1の駆動回路の動作を停止し、第2の駆動回路の動作を開始する制御回路とを有し、制御回路は第3の期間から第4の期間に切り換えるためのタイミングを決定するタイミング決定装置を有する。
本発明の実施例における電圧駆動型半導体装置の駆動方法は、半導体装置のゲート電極に駆動電圧を印加して駆動する半導体装置の駆動装置において、駆動電圧を生成する第1および第2の駆動回路と、第1の駆動回路とゲート電極とを接続する、第1のゲート抵抗と、第2の駆動回路とゲート電極とを接続する第1のゲート抵抗の抵抗値よりも小さい第2の抵抗値を有する第2のゲート抵抗と、入力されるオン信号に応じて最初に第1の駆動回路を動作させた後に、タイミングを決定し、該タイミングに応じて第2の駆動回路の動作を開始する制御回路とを有し、制御回路は第4の期間に第2の駆動回路を起動するためのタイミングを決定するタイミング決定装置を有する。
タイミング決定装置は、入力されるオン信号入力後、第1および第2の期間からなる初期状態を含んで設定される期間だけ遅延させる遅延回路を有し、該遅延信号が出力された時点をタイミングとする。
あるいはタイミング決定装置は、半導体素子の第1の電極の電位を検出し、検出された第1の電極の電位が予め定めた基準となる電圧値以下および/または以上かどうかを判定する判定回路を有し、該判定の結果検出された半導体素子の第1の電位が予め定めた電圧値以下および/または以上となった時点をタイミングとする。
あるいはタイミング決定装置は、半導体素子のゲート電圧を検出し、検出されたゲート電圧が予め定めた基準となる電圧値以上および/または以下かどうかを判定するゲート電圧判定回路を有し、該判定の結果検出されたゲート電圧が予め定めた電圧値以上および/または以下となった時点をタイミングとする。
あるいはタイミング決定装置は、半導体素子の主電流および主電流の電流量に応じて変化する電流のうち、いずれか一つを検出し検出された電流値が予め定めた基準となる電流値以上および/または以下かどうかを判定する電流判定回路を有し、該判定の結果検出された電流値が予め定めた電流値以上および/または以下となった時点をタイミングとする。
あるいはタイミング決定装置は、各種検出時点から予め定めた時間だけ計測するタイマー回路を有し、各種検出時点から予め定めた時間だけ経過してタイマー回路から出力が出された時点をタイミングとする。
あるいはタイミング決定装置は、各種検出時点から予め定めた時間だけ継続して検出し続けることを検知するフィルタ回路を有し、各種検出時点から予め定めた時間だけ経過してフィルタ回路から出力が出された時点をタイミングとする。
あるいはタイミング決定装置が有する各種判定回路で基準となる値を可変とするための機能を有する。
上述の実施例に関する駆動装置および方法によれば、ミラー期間が完全に終了した後にモードの切り換えのタイミングを設定するため、主素子が安定したオン状態に至る前にモードが切り換わることがなく、従来装置に孕んでいた急激な電流変化に起因して発生する跳ね上がり電圧による素子破壊,装置破壊の危険や誤動作の問題のない高い信頼性の駆動回路が得られる。
以下に本発明の実施例を図面を用いて詳細に説明する。
図1に本発明の第1の実施例を示した。本図では駆動の対象となるIGBTのみが表示され、IGBTに接続される負荷やターンオフ制御に関わる構成やその他のIGBT装置の構成は省略されている。
本実施例の駆動装置は、入力端子7に加えられるオン信号Vinに従ってIGBT1を駆動するもので、駆動回路2および駆動回路3と、駆動回路2,駆動回路3とIGBT1のゲートとをそれぞれ接続する抵抗4および抵抗5と、ゲート用電源+Vと、各駆動回路の動作を制御する制御装置6とを有する。制御装置6は駆動回路を切り換えるタイミングを決定するタイミング決定装置8と、当該タイミング決定装置8の出力に応じて駆動回路2と駆動回路3とを切り換える論理回路を有する。ゲート抵抗5の抵抗値Rbは、ゲート抵抗4の抵抗値Raよりも小さく設定される。また本実施例では駆動回路はpMOSトランジスタで構成されているが、それ以外の他のスイッチ機能を有する装置であってもまったく構わない。
本実施例でのタイミング決定装置8はIGBT1のコレクタ電圧を検出して駆動回路2と駆動回路3とを切り換えるタイミングを決定している。
本実施例でのタイミング決定装置8の構成は、IGBT1のコレクタに直列接続されるツェナーダイオード13と抵抗14と抵抗15と、抵抗14および抵抗15の接続点にそれぞれのベースが接続されているnpnトランジスタ16およびpnpトランジスタ17、およびタイマー回路とからなる。ツェナーダイオード13には、ツェナー電圧がIGBT1のコレクタ−ゲート間容量のためターンオン動作中のゲート電圧が一定になるミラー期間が終了する時におけるコレクタとエミッタ間電圧Vce(res)よりも低い降伏電圧のものが選択される。これによってミラー期間終了後に駆動回路が切り換えられることになる。
図2に図1に示した本実施例の各部における波形を示した。入力端子7より図2(1)に示したゲートオン信号Vinが入力されると、IGBT1のコレクタ電圧は降下して行くが、ターンオン初期にてコレクタ電圧がツェナーダイオード13のツェナー電圧よりも高い時には、ツェナーダイオード13が導通し電流が抵抗14および抵抗15に流れる。この時抵抗15に生ずる電圧降下によりnpnトランジスタ16がオンし、タイミング決定装置8からはHighレベルが出力される。
この出力電圧がHighレベルであり、かつ入力端子7にHighレベルのオン信号Vinが入力されている期間では、NANDゲート10によりpMOSトランジスタSaにオン信号が伝わり駆動回路2が動作する。その結果IGBT1のゲートには、駆動回路2から抵抗値Raのゲート抵抗4を通して電流が供給される。
次にIGBT1のゲート容量が充電されコレクタ電圧がツェナーダイオード13のツェナー電圧以下に低下すると、ツェナーダイオード13には電流が流れなくなる。するとpnpトランジスタ17がオン状態になりタイミング決定装置8からの出力はLowレベルとなる。
この出力がLowレベルかつ入力端子7にHighレベルのオン信号Vinが加わっている期間では、NANDゲート10によりpMOSトランジスタSaにオフ信号が入力され駆動回路2が停止するとともに、NANDゲート11によりpMOSトランジスタSbにオン信号が出力され、駆動回路3が動作する。したがって図2(4)に示したようにIGBT1のゲートには、抵抗値Raのゲート抵抗4よりも小さな抵抗値Rbを有するゲート抵抗5を通して電流が供給される。
ここでツェナーダイオード13のツェナー電圧がミラー期間終了時におけるコレクタとエミッタ間電圧Vce(res)よりも低い特性であるため、切り換えのタイミングはターンオン動作中IGBT1のゲート電圧がほぼ一定となるミラー期間、すなわち図2(5)における期間t3が終了した後に設定されるのが特徴である。
この切り換えのタイミングは図2(5)に示した図1の本実施例の各部における波形のとおり、従来例で図13(5)に示したミラー期間t3中に設定していたのと異なり、ミラー期間t3が完全に終了してIGBTが安定したオン状態に至った後に設定される。
ミラー期間が終了する時にはIGBT1は安定したオン状態に至っているため、従来のようにターンオン動作中に駆動回路が切り換わって主電流が急激に変化することに起因して起こる破壊や誤動作の危険を著しく低減でき、高い信頼性の駆動装置を提供することができる。
さらにタイマー回路9が付加されていることによって、図2に示したようにタイミングを検出してから予め定められたある時間t4を経過した後に駆動回路を切り換えるようになり、切り換えのタイミングが確実にミラー期間t3終了後になるさらに信頼性の高い構成となっている。このタイマー回路9は既存の技術によって構成されればよく、時間t4だけ出力を遅延させる遅延回路などであっても構わない。
またこのタイマー回路9は、タイミングを検出した後予め定められたある時間t4だけ連続して検出信号を出力し続けていることを検知してから後段の動作に移行するようにすると、さらに信頼性の高い構成となる。この構成ではノイズなどによって瞬間的に検出信号が出力される状態になった場合には後段の動作に移行しないためフィルタ機能を有することになり、誤動作や破壊の危険性を著しく低減することができる。
また本実施例では各駆動回路2,3はpMOSトランジスタで構成されているが、同様のスイッチ機能を有している部品であれば他の構成であってもまったく構わない。さらに本実施例では主素子にIGBTを用いた例となっているが、他の電圧制御型半導体素子であってもまったく同様に本発明を適用することによる効果が得られる。
図3には駆動回路を切り換えた後、最初に動作していた駆動回路2を停止しない制御方法を示した。本制御方法によるとIGBT1の有効なゲート抵抗値は図3(4)に示したとおり、Ra単独からRaとRbの並列接続抵抗に切り換えられることになり、同様の効果が得られる。この場合、Saを停止するための回路構成が不要となるため、図1の制御装置は例えば図4に示した構成にすることができる。すなわち部品点数を低減することができ、ICの場合にはチップ面積を縮小することができる。
次に本発明の第2の実施例を図5を参照して詳細に説明する。本実施例は駆動回路2および3の動作タイミングを制御するためにIGBT1のゲート電圧を検出し、そのゲート電圧に基づいて制御を実行するものである。
本実施例の駆動装置は図5に示したように、上記第1の実施例と同じ構成の駆動回路2および3と、駆動回路2および3とIGBT1のゲートとを接続するゲート抵抗4および5と、駆動回路2および3の動作タイミングを制御する制御装置6とを有する。ここでゲート抵抗4の抵抗値Raは、上記第1の実施例と同様にゲート抵抗5の抵抗値Rbよりも大きいものとする。また制御装置6は、駆動回路を切り換えるタイミングを決定するタイミング決定装置8と、当該タイミング決定装置8の出力に応じて駆動回路2と駆動回路3とを切り換える論理回路とを有する。本実施例ではこの論理回路の一例として、タイミング決定装置8の出力信号をインバータ22を介した信号と入力信号Vinとを入力とし出力を駆動回路2に送るNANDゲート20と、タイミング決定装置8の出力信号と入力信号Vinとを入力として出力を駆動回路3に送るNANDゲート21とを有する構成とした。
本実施例でのタイミング決定装置8はIGBT1のゲート電圧を検出して駆動回路2と駆動回路3とを切り換えるタイミングを決定している。本実施例でのタイミング決定装置8の構成は、IGBT1のゲート電圧と予め定められた基準電圧Vref24とを比較するコンパレータ23とタイマー回路9とから構成される。
次に本実施例の動作を説明する。入力端子7にオン信号Vinが入力され、かつIGBT1のゲート電圧が基準電圧Vrefより低い間はコンパレータ23の出力はLowレベルである。このためNANDゲート20から駆動回路2のpMOSトランジスタSaのゲートにオン信号が出力され駆動回路2が動作し、結果ゲート抵抗4を通してIGBT1にゲート電流が供給される。その後IGBT1のゲート電圧が上昇し予め定められたコンパレータ23の基準電圧Vrefを超えると、コンパレータ23の出力はHighレベルになりNANDゲート20の出力がHighレベルになって駆動回路2が停止するとともに、NANDゲート21の出力がLowレベルになって駆動回路3が動作し、IGBT1の有効ゲート抵抗は大きな抵抗値Raから小さな抵抗値Rbに切り換えられる。
ここでコンパレータ23の基準電圧Vrefは、ミラー期間におけるゲート電圧より高く設定される。これによって駆動回路切り換えのタイミングはミラー期間終了後に設定され、図2に示した本発明の第1の実施例と同じ動作をすることになる。
従って第1の実施例と同様に、ミラー期間が終了する時にはIGBTは安定したオン状態に至っているため、従来のようにターンオン動作中に駆動回路が切り換わって主電流が急激に変化することに起因して起こる破壊や誤動作の危険を著しく低減でき、高い信頼性の駆動装置を提供できる。
さらにタイマー回路9が付加されていることによって、図2に示したようにタイミングを検出してから予め定められたある時間t4を経過した後に駆動回路を切り換えるようになり、切り換えのタイミングが確実にミラー期間t3終了後になる信頼性の高い構成となっている。このタイマー回路9は既存の遅延回路や、誤動作や破壊の危険性を著しく低減することができるフィルタ回路で構成してよいことは、本発明第1の実施例と同様である。
また本実施例では駆動回路はpMOSトランジスタで構成されているが、同様のスイッチ機能を有している部品であれば他の構成であってもまったく構わない。さらに本実施例では主素子にIGBTを用いた例となっているが、他の電圧制御型半導体素子であってもまったく同様に本発明を適用することによる効果が得られることも本発明第1の実施例と同様である。
さらに図3に示したように、駆動回路を切り換えた後で最初に動作していた駆動回路2を停止しない制御方法であっても、本発明第1の実施例と同様にIGBT1の有効なゲート抵抗値はRa単独からRaとRbの並列接続抵抗に切り換えられることになり、同様の効果が得られる。この場合、Saを停止するための回路構成が不要となるため、部品点数を低減することができる。
コンパレータ23の基準電圧Vrefについては、ターンオン時にIGBTのゲート電圧が一定となるミラー現象が素子によって異なるものであり、周辺回路構成,動作条件などによって駆動回路切り換えタイミングを本発明の駆動装置の外部から調整しなければならない場合がある。その場合には、装置外部からコンパレータの基準電圧Vrefを調整する機能を付加すればよい。
次に本発明の第3の実施例を図6を参照して詳細に説明する。本実施例は駆動回路2および3の動作タイミングを制御するためにIGBT1のエミッタ電流を検出し、そのエミッタ電流に基づいて制御を実行するものである。本実施例では、マルチエミッタ構造であってその内の一部のエミッタから全エミッタ電流の一部を検出する、いわゆる電流センス機能を有するIGBTを用いる構成とした。
本実施例の駆動装置は図6に示したように、上記第1および第2の実施例と同じ構成の駆動回路2および3と、駆動回路2および3とIGBT1のゲートとを接続するゲート抵抗4および5と、駆動回路2および3の動作タイミングを制御する制御装置6とを有する。ここでゲート抵抗4の抵抗値Raは、上記第1および第2の実施例と同様にゲート抵抗5の抵抗値Rbよりも大きいものとする。また制御装置6は、駆動回路を切り換えるタイミングを決定するタイミング決定装置8と、当該タイミング決定装置8の出力に応じて駆動回路2と駆動回路3とを切り換える論理回路とを有する。本実施例ではこの論理回路の一例として、タイミング決定装置8の出力信号をインバータ22を介した信号と入力信号Vinとを入力とし出力を駆動回路2に送るNANDゲート20と、タイミング決定装置8の出力信号と入力信号Vinとを入力として出力を駆動回路3に送るNANDゲート21とを有する構成とした。
本実施例でのタイミング決定装置8はIGBT1のエミッタ電流を検出して駆動回路2と駆動回路3とを切り換えるタイミングを決定している。本実施例でのタイミング決定装置8の構成は、抵抗25と、IGBT1のエミッタ電流量に応じて変化する抵抗25の電圧と予め定められた基準電圧Vref24とを比較するコンパレータ23とJKフリップフロップ26とタイマー回路9とから構成される。基準電圧Vrefはターンオン後の主電流値よりも若干高く設定される。
次に本実施例の動作を図7を用いて詳細に説明する。入力端子7に図7(1)に示したHighレベルのオン信号Vinが入力されてから、図7(3)に示したようにエミッタ電流が増加し、抵抗25に生ずる電圧も上昇してピークに至るまでの期間t5の間に駆動回路が切り換わってしまうと、従来例のようにエミッタ電流が急峻に変化して、それに伴って発生するノイズにより誤動作や破壊に至る危険が生ずる。この危険を回避するには期間t5に続く期間t6において駆動回路を切り換えるタイミングを設定すればよい。
入力端子7にHighレベルのオン信号Vinが入力され、かつIGBT1のエミッタ電流値に応じて変化する抵抗25に生ずる電圧がターンオン後の主電流値よりも若干高く設定される基準電圧Vrefより低い間はコンパレータ23の出力はLowレベルである。この時JKフリップフロップ26の出力もLowレベルであるためNANDゲート20から駆動回路2のpMOSトランジスタSaのゲートにオン信号が出力され駆動回路2が動作し、結果ゲート抵抗4を通してIGBT1にゲート電流が供給される。
その後IGBT1のエミッタ電流が増大し抵抗25に発生する電圧が上昇し、ターンオン後の主電流値より若干高く設定されるコンパレータ23の基準電圧Vrefを超えると、コンパレータ23の出力はHighレベルになるため、コンパレータ23の出力は図7(4)に示した波形となる。次段のJKフリップフロップ26は、コンパレータ23の出力がLowレベルに戻る時にHighレベルを出力するので、それに応じて期間t7終了のタイミングでNANDゲート20の出力がHighレベルになって駆動回路2が停止するとともに、NANDゲート21の出力がLowレベルになって駆動回路3が動作し、IGBT1の有効ゲート抵抗は大きな抵抗値Raから小さな抵抗値Rbに切り換えられる。
本実施例では、本発明第1および第2の実施例で説明したミラー期間が終了する時を検出して駆動回路を切り換えるのと異なり、エミッタ電流が直接検出される。エミッタ電流がピークを過ぎて安定したオン状態に至っていることを直接検出するため、従来のようにターンオン動作中に駆動回路が切り換わって主電流が急激に変化することに起因して起こる破壊や誤動作の危険を著しく低減でき、高い信頼性の駆動装置を提供することができる。また本発明第1および第2の実施例に比べて早いタイミングで駆動回路を切り換えることが可能となり、さらに低損失なソフトスイッチング動作を有する駆動装置を提供することができる。
また本実施例では駆動回路はpMOSトランジスタで構成されていたが、同様のスイッチ機能を有している部品であれば他の構成であってもまったく構わない。さらに本実施例では主素子にIGBTを用いた例となっているが、他の電圧制御型半導体素子であってもまったく同様に本発明を適用することによる効果が得られることも本発明第1の実施例と同様である。
さらに図3に示した、駆動回路を切り換えた後で最初に動作していた駆動回路2を停止しない制御方法であっても、本発明第1の実施例と同様にIGBT1の有効なゲート抵抗値はRa単独からRaとRbの並列接続抵抗に切り換えられることになり、同様の効果が得られる。この場合、Saを停止するための回路構成が不要となるため、部品点数を低減することができる。
なお本実施例では電流センス機能を有するIGBTを用いて構成する例を説明したが、当然のことながらその他の方法でエミッタ電流を検出しても構わない。またエミッタ電流に限らず、初期状態の時間変化特性に対応して電流量が変化する電流であれば、その電流を利用する構成としてもよい。
次に本発明の第4の実施例を図8を用いて詳細に説明する。本実施例は、本発明第2の実施例と同様、IGBT1のゲート電圧を検出して駆動回路の切り換えタイミングが決定され制御を実行するものであり、駆動回路2および駆動回路3と、駆動回路2,駆動回路3とIGBT1のゲートを接続する抵抗4と、本発明第2の実施例の制御装置と同じ構成の制御装置とから構成される。駆動装置2はpMOSトランジスタSaとゲート用電源Vaとから構成され、駆動装置3はpMOSトランジスタSbとゲート用電源Vbとから構成され、VaはVbよりも低い電圧に設定される。従って入力信号Vinが印加されてからタイミング決定装置8にて決定されるタイミングまでの期間では、駆動回路2が起動されゲート用電源Vaが有効となりIGBT1のゲート電圧はゆっくりと上昇する。その後制御装置6によって駆動回路3が起動されると高い電圧のゲート用電源Vbが有効となる。駆動装置切り換えのタイミングは、本発明第2の実施例と同じ制御装置6にて決定されるため、IGBT1の動作は図2(5),(6)に示した特性と同様になり、高信頼,低損失な駆動装置を実現することができる。
また図9に本発明第5の実施例を示した。本実施例は、駆動回路2および駆動回路3と、駆動回路2,駆動回路3とIGBTのゲートとをそれぞれ接続する抵抗4および抵抗5と、ゲート用電源+Vと、各駆動回路の動作を制御する制御装置6とを有する。制御装置6は駆動回路を切り換えるタイミングを決定するタイミング決定装置8と、当該タイミング決定装置8の出力に応じて駆動回路2と駆動回路3とを切り換える論理回路を有する。ゲート抵抗5の抵抗値Rbは、ゲート抵抗4の抵抗値Raよりも小さく設定される。また本実施例では駆動回路はpMOSトランジスタで構成されているが、それ以外の他のスイッチ機能を有する装置であってもまったく構わない。
本実施例でのタイミング決定装置8は遅延回路19により構成される。本実施例の動作を図2に示した各部の波形を用いて詳細に説明する。入力端子7にHighレベルのオン信号Vinが入力されるとpMOSトランジスタSaがオンし駆動回路2が起動して、抵抗値Raの抵抗4が有効となる。その後遅延回路19によりオン信号Vinを予め定められた時間t1だけ遅延された信号が形成され、オン信号入力後t1後に駆動回路3に切り換わり、抵抗値Rbの抵抗5が有効となる。ここで予め定められる時間t1は図2に示したように、
t1>td+t2+t3
となるように設定されるので、これまで述べた他の実施例と同様、高信頼,低損失な駆動装置を実現することができる。
以上いずれもターンオン動作に関して本発明の実施例を説明してきたが、次にターンオフ動作に関して本発明の第6の実施例を図10を参照して詳細に説明する。本実施例は前記本発明第2の実施例と同様、駆動回路2および3の動作タイミングを制御するためにIGBT1のゲート電圧を検出し、そのゲート電圧に基づいて制御を実行するものである。本図では駆動の対象となるIGBTのみが表示され、IGBTに接続される負荷やターンオン制御に関わる構成やその他のIGBT装置の構成は省略されている。
ターンオフ動作においても高速動作になるとIGBTはラッチアップ状態になりやすくなって破壊しやすくなる。またdi/dtが大きくなるため配線等の浮遊インダクタンスLによって発生するはね上がり電圧L×di/dtが大きくなる。したがって例えばゲート抵抗を大きくすることによって、あまり高速に動作しないように制御することが必要であるが、ゲート抵抗を大きくするとターンオフ動作の後半以降オフ状態に至ってからも、ノイズ等によって誤点弧する危険性が高くなる。従ってターンオフ動作においても前半はゲート抵抗を大きくし、後半で小さいゲート抵抗に切り換える制御が非常に有効となる。
本実施例の駆動装置は、入力端子7に加えられるオフ信号Vinに従ってIGBT1を駆動するもので、駆動回路2および駆動回路3と、駆動回路2,駆動回路3とIGBT1のゲートとをそれぞれ接続する抵抗4および抵抗5と、ゲート用電源V′と、各駆動回路の動作を制御する制御装置6とを有する。制御装置6は駆動回路を切り換えるタイミングを決定するタイミング決定装置8と、当該タイミング決定装置8の出力に応じて駆動回路2と駆動回路3とを切り換える論理回路を有する。ゲート抵抗5の抵抗値Rdは、ゲート抵抗4の抵抗値Rcよりも小さく設定される。また本実施例では駆動回路はnMOSトランジスタで構成されているが、その他のスイッチ機能を有する装置であってもまったく構わない。
本実施例ではこの論理回路の一例として、タイミング決定装置8の出力信号をインバータ22を介した信号と入力信号Vinのインバータ25による反転信号とを入力とし出力を駆動回路2に送るNANDゲート20と、タイミング決定装置8の出力と入力信号Vinの反転信号とを入力として出力を駆動回路3に送るNANDゲート21とを有する構成とした。
本実施例でのタイミング決定装置8はIGBT1のゲート電圧を検出して駆動回路2と駆動回路3とを切り換えるタイミングを決定している。本実施例でのタイミング決定装置8の構成は、IGBT1のゲート電圧と予め定められた基準電圧Vref24とを比較するコンパレータ23とタイマー回路9とから構成される。
次に本実施例の動作を説明する。入力端子7にオフ信号Vinが入力され、かつIGBT1のゲート電圧が基準電圧Vrefより高い間はコンパレータ23の出力はLowレベルである。このため駆動回路2のnMOSトランジスタScがオンして駆動回路2が起動し、その結果ゲート抵抗4を通してIGBT1のゲート容量が放電される。その後IGBT1のゲート電圧が下降し、ゲート電圧が予め定められたコンパレータ23の基準電圧Vref以下になると、コンパレータ23の出力はHighレベルになりNANDゲート20の出力がLowレベルになって駆動回路2が停止するとともに、NANDゲート21の出力がHighレベルになって駆動回路3が起動し、IGBT1の有効ゲート抵抗は大きな抵抗値Rcから小さな抵抗値Rdに切り換えられる。
ここでゲート抵抗の切り換えタイミングとしては、ミラー期間が終了した後のタイミングであればよい。具体的には本実施例においてコンパレータ23の基準電圧Vrefは、ミラー期間におけるゲート電圧より低く設定されればよい。これによって駆動回路切り換えのタイミングはミラー期間終了後に設定することができる。あるいはコンパレータ23の基準電圧Vrefは、IGBT1のしきい値電圧以下に設定しても同様の効果を得ることができる。場合によってはタイマー回路9を介することによって確実にミラー期間終了後にオフされるよう工夫してもよい。このタイマー回路9は既存の遅延回路や、誤動作や破壊の危険性を著しく低減することができるフィルタ回路で構成してよい。
このようにミラー期間が終了し安定して以降オフ状態中までゲート抵抗を小さくすることによって、従来のようにターンオフ動作後半からオフ状態にノイズ等による誤点弧の危険を著しく低減でき、高い信頼性の駆動装置を提供することができる。
また本実施例では駆動回路はnMOSトランジスタで構成されていたが、同様のスイッチ機能を有している部品であれば他の構成であってもまったく構わない。さらに本実施例ではターンオフ動作の場合についてのみ記述したが、前述のターンオン動作に関し説明した実施例と組み合わせてターンオン・ターンオフの両方に対し同時に適用することによって、スイッチング動作全般にわたって低損失で高信頼の最適な制御を行える駆動回路を提供することができる。さらにまた本実施例では主素子にIGBTを用いた例となっているが、他の電圧制御型半導体素子であってもまったく同様に本発明を適用することによる効果が得られることも本発明第1の実施例と同様である。
本発明を適用した第1の実施例の回路図。 第1の実施例の制御方法を説明する波形図。 第1の実施例の別の制御方法を説明する波形図。 別の制御方法を実現する回路図。 本発明を適用した第2の実施例の回路図。 本発明を適用した第3の実施例の回路図。 第3の実施例の制御方法を説明する波形図。 本発明を適用した第4の実施例の回路図。 本発明を適用した第5の実施例の回路図。 本発明を適用した第6の実施例の回路図。 第6の実施例の制御方法を説明する波形図。 従来の駆動回路の回路図。 従来の制御方法を説明する波形図。
符号の説明
1…IGBT、2,3…駆動回路、4,5…ゲート抵抗、6…制御装置、7…入力端子、8…タイミング決定装置、9…タイマー回路、10,11,20,21…NANDゲート、12,22…インバータ、23…コンパレータ。

Claims (8)

  1. 半導体装置のゲート電極に駆動電圧を印加して駆動する半導体装置の駆動装置において、前記駆動電圧を生成する第1および第2の駆動回路と、前記第1の駆動回路と前記ゲート電極とを接続する、第1のゲート抵抗と、前記第2の駆動回路と前記ゲート電極とを接続する前記第1のゲート抵抗の抵抗値よりも小さい第2の抵抗値を有する第2のゲート抵抗と、入力される制御信号に応じて最初に前記第1の駆動回路を動作させた後に、タイミングを決定し、該タイミングに応じて前記第2の駆動回路の動作を開始する制御回路とを有し、前記制御回路は第4の期間に前記第2の駆動回路を起動するための前記タイミングを決定するタイミング決定装置を有することを特徴とする半導体装置の駆動装置。
  2. 請求項1に記載の半導体装置の駆動装置において、
    前記タイミング決定装置は、入力される制御信号入力後、前記第1および第2の期間からなる初期状態を含んで設定される期間だけ遅延させる遅延回路を有し、該遅延信号が出力された時点を前記タイミングとすることを特徴とする半導体装置の駆動装置。
  3. 請求項1に記載の半導体装置の駆動装置において、
    前記タイミング決定装置は、前記半導体素子の第1の電極の電位を検出し、前記検出された前記第1の電極の電位が予め定めた基準となる電圧値以下および/または以上かどうかを判定する判定回路を有し、該判定の結果前記検出された前記半導体素子の第1の電位が前記予め定めた電圧値以下および/または以上となった時点を、前記タイミングとすることを特徴とする半導体装置の駆動装置。
  4. 請求項1に記載の半導体装置の駆動装置において、
    前記タイミング決定装置は、前記半導体素子のゲート電圧を検出し、前記検出されたゲート電圧が予め定めた基準となる電圧値以上および/または以下かどうかを判定するゲート電圧判定回路を有し、該判定の結果前記検出されたゲート電圧が前記予め定めた電圧値以上および/または以下となった時点を前記タイミングとすることを特徴とする半導体装置の駆動装置。
  5. 請求項1に記載の半導体装置の駆動装置において、
    前記タイミング決定装置は、前記半導体素子の主電流および主電流の電流量に応じて変化する電流のうち、いずれか一つを検出し前記検出された電流値が予め定めた基準となる電流値以上および/または以下かどうかを判定する電流判定回路を有し、該判定の結果前記検出された電流値が前記予め定めた電流値以上および/または以下となった時点を前記タイミングとすることを特徴とする半導体装置の駆動回路。
  6. 請求項1に記載の半導体装置の駆動装置において、
    前記タイミング決定装置は、各種検出時点から予め定めた時間だけ計測するタイマー回路を有し、各種検出時点から予め定めた時間だけ経過して前記タイマー回路から出力が出された時点を前記タイミングとすることを特徴とする半導体装置の駆動回路。
  7. 請求項1に記載の半導体装置の駆動装置において、
    前記タイミング決定装置は、各種検出時点から予め定めた時間だけ継続して検出し続けることを検知するフィルタ回路を有し、各種検出時点から予め定めた時間だけ経過して前記フィルタ回路から出力が出された時点を前記タイミングとすることを特徴とする半導体装置の駆動回路。
  8. 請求項1に記載の半導体装置の駆動装置において、
    前記タイミング決定装置が有する各種判定回路で基準となる値を可変とするための機能を有することを特徴とする半導体素子の駆動装置。
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