JP5350010B2 - 電子部品実装ライン - Google Patents
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Description
二列のコンベアによって搬送される個々の基板には、往路において部品の実装に必要な処理が併行して行われ、処理を終えた二枚の基板は復路によって印刷機前の作業位置に戻される。この作業位置では、往路における一方のコンベア(コンベアaと称する)に対して前工程から送り込まれた基板をセットし、往路における他方のコンベア(コンベアbと称する)に対して復路のコンベアaによって戻されてきた基板を裏返してセットする。この結果、復路のコンベアbによって戻された基板には、その表裏両面に実装処理が行われている。
基板の両面において電子部品を実装するための電子部品実装ラインであって、二枚の基板を相互に反対側の面が表側になるように個々に位置決めしてセットすることが可能なセット治具を備えている。このセット治具は、所定の作業位置からハンダの印刷工程を経て電子部品の実装工程までの間を往復搬送されるように構成されている。実装工程で電子部品の実装を終えた二枚の基板は、セット治具からハンダ付け工程において作業位置の側へ移動する一対のコンベア上に個別に移されるように設定されている。セット治具の往復搬送およびハンダ付け工程の両コンベアの移動を主体として、二枚の基板を作業位置からハンダの印刷工程、電子部品の実装工程、ハンダ付け工程の順で個別に搬送して作業位置に戻すことができる一巡目ラインと二巡目ラインとを構成し、かつ一巡目ラインのハンダ付け工程の終了点が二巡目ラインの印刷工程の開始点となるように構成している。
図面に示されているプリント配線基板の電子部品実装ラインは、該基板の両面に電子部品を実装するためのものである。このラインを構成するベース10の上面には、基板をセットするためのセット治具14、ハンダの印刷機24、電子部品の実装機30、リフロー炉36がそれぞれ配置されている。なお、図1および図3におけるベース10の手前側が作業位置12であり、そのスペース、左右方向の幅スペースは作業者一人分程度に設定されている。セット治具14および印刷機24は図面の右側に配置され、リフロー炉36は図面の左側に配置されている。また実装機30は、作業位置12の反対側に配置されている。
セット治具14は、つぎに説明する搬送装置20の駆動によって作業位置12と実装機30との間を往復搬送される。また、セット治具14は、図2に示されている昇降用のシリンダ23を駆動制御することにより、搬送装置20側に対して図2の上下方向へ昇降することが可能である。
なお、実装機30に、基板をセット治具14からリフロー炉36に移す移送機能をもたせることも可能である。その場合には、ロボットアーム32にスピンドル34とは別に基板を把持するためのスピンドルを設ける。
リフロー炉36の内部には、コンベア38の移動方向に沿って配置された複数個のエアヒーター等(図示省略)から熱風が吹き出されるようになっている。この熱風により、両コンベア38で運ばれる基板に向けて遠赤外線が放射される。
まず、作業位置12においてセット治具14の位置決め部16,17に基板をそれぞれセットする。このとき、一方の位置決め部16には片面(以下「A面」と称する)を表側にした基板を位置決めしてセットし、他方の位置決め部17には他面(以下「B面」と称する)を表側にした基板を位置決めしてセットする。なお、位置決め部17にB面を表側にセットされる基板のA面については、後述するように既に電子部品が実装され、かつ、ハンダ付けが完了している。
ここで、印刷機24の両スキージ28をマスキングシート26の上面に沿って往復駆動させることにより、前述のようにペースト状のハンダが両基板のA面およびB面にそれぞれ印刷される。この後、昇降用のシリンダ23によってセット治具14を元の位置に下降させ、両基板のA面およびB面を個々のマスキングシート26の下面から離す。以上によって、二枚の基板にハンダを同時に印刷するための「印刷工程」が完了する。
リフロー炉36の両コンベア38上にそれぞれ移された両基板は、これらのコンベア38の移動によってリフロー炉36の中を通過し、作業位置12側に運ばれる。両基板はリフロー炉36の中を通過することによって加熱され、「印刷工程」で個々に印刷されたハンダを溶かしてハンダ付けが行われる。これによって、二枚の基板に電子部品を実装した状態での「ハンダ付け工程」が完了する。
二巡目ラインIIを搬送されてB面に対する実装処理が完了した基板は、その両面に対する実装およびハンダ付けが完了したことになるので、つぎの工程に送る。なお、セット治具14の他方の位置決め部16には、前工程から送られてきた新たな基板がA面を表側にしてセットされ、セット治具14にセットされた二枚の基板は個々に一巡目ラインIおよび二巡目ラインIIに沿って搬送される。
さらに、対象となる基板は1個単位(1個取り)であり、多数個取りの基板を後で分離するのと異なり、分離作業に伴う粉塵の発生がなく、かつ、余分な工数もなくなる。
24 印刷機
30 実装機
36 リフロー炉
I 一巡目ライン
II 二巡目ライン
Claims (1)
- 基板の両面において電子部品を実装するための電子部品実装ラインであって、
二枚の基板を相互に反対側の面が表側になるように個々に位置決めしてセットすることが可能なセット治具を備え、このセット治具は、所定の作業位置からハンダの印刷工程を経て電子部品の実装工程までの間を往復搬送されるように構成され、実装工程で電子部品の実装を終えた二枚の基板は、セット治具からハンダ付け工程において作業位置の側へ移動する一対のコンベア上に個別に移されるように設定され、セット治具の往復搬送およびハンダ付け工程の両コンベアの移動を主体として、二枚の基板を作業位置からハンダの印刷工程、電子部品の実装工程、ハンダ付け工程の順で個別に搬送して作業位置に戻すことができる一巡目ラインと二巡目ラインとを構成し、かつ一巡目ラインのハンダ付け工程の終了点が二巡目ラインの印刷工程の開始点となるように構成した電子部品実装ライン。
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