JP5349358B2 - 豆の実皮分離方法及び豆の実皮分離装置 - Google Patents

豆の実皮分離方法及び豆の実皮分離装置 Download PDF

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本発明は、豆の実皮分離方法及び豆の実皮分離装置に関する。
一般に、漉し餡の製造過程で除去される皮部分は、食物繊維とポリフェノールを含み、栄養的に価値のある成分である。又、皮には小豆本来の色素と風味(香りと風味)とを多く含み、漉し餡に混ぜることができれば、その有効利用を図ることができる。
しかし、皮を混ぜると漉し餡としての口触りを害すため、従来の漉し餡の製造方法では、これら皮部分が除去されていた。
このため、分離された皮を廃棄物としなければならず、環境に対して悪影響があり、水の使用量や排水量も多いという問題があった。
これに対し、小豆の皮を微細化して餡に混ぜる製造方法がある(特許文献1参照)。この製造方法では、小豆の実と皮とを摩砕すると共にふるいに掛けることを第1,第2摩砕機及び第1,第2ふるい機により繰り返し、微細化する。これでも微細化されなかった皮は、さらに切断機で微細化される。こうしてできた餡汁が新水の散水と共にもみ洗いされ、晒され、脱水などして餡が生成される。
かかる製造方法では、小豆の実と皮とが第1,第2摩砕機により共に微細化されるため、小豆の実が破砕され、餡粒子の中にある澱粉粒が漏出し、餡に粘りを生じ、食感を損なうものとなる。
また、特許文献2では、摩砕された皮と実とをろ別するために大量の水が散水供給され(段落番号0027〜0030参照)、水の使用量が著しく多いという問題があった。
特開平9−70273号公報 特開平9−20115号公報
解決しようとする問題点は、餡粒子の中にある澱粉粒を漏出させずに水の使用量を大幅に削減して豆の実と皮を分離することが難しかった点である。
本発明に係る豆の実皮分離方法は、餡粒子の中にある澱粉粒を漏出させずに水の使用量を大幅に削減して豆の実と皮を分離するため、原料の豆を煮熟する豆煮工程と、前記豆煮工程で煮熟された豆に砂糖を浸透させて実と皮とを分離しやすくする蜜漬工程と、前記蜜漬工程を経た豆をメッシュに擦り付けて実を通過させ実と皮とに分離する分離工程とを備えたことを最も主要な特徴とする。
本発明に係る豆の実皮分離装置は、原料の豆を煮熟すると共に煮熟された豆に砂糖を浸透させて実と皮とを分離しやすくする蜜漬機を兼ねた豆煮機と、前記砂糖を浸透させた豆をメッシュに擦り付けて実を通過させ豆を実と皮とに分離する分離機とを備えたことを最も主要な特徴とする。
本発明に係る豆の実皮分離方法は、原料の豆を煮熟する豆煮工程と、前記豆煮工程で煮熟された豆に砂糖を浸透させて実と皮とを分離しやすくする蜜漬工程と、前記蜜漬工程を経た豆をメッシュに擦り付けて実を通過させ実と皮とに分離する分離工程とを備えた。
このため、餡粒子の中にある澱粉粒を漏出させずに水の使用量を大幅に削減して豆の実と皮を分離することができる。
本発明に係る豆の実皮分離装置は、原料の豆を煮熟すると共に煮熟された豆に砂糖を浸透させて実と皮とを分離しやすくする蜜漬機を兼ねた豆煮機と、前記砂糖を浸透させた豆をメッシュに擦り付けて実を通過させ豆を実と皮とに分離する分離機と、を備えた。
このため、餡粒子の中にある澱粉粒を漏出させずに水の使用量を大幅に削減して豆の実と皮を分離することができる。
餡の製造装置のシステムである。(実施例1) 餡の製造方法を示す説明図である。(実施例1) 通常の漉し餡と本実施例の餡(コク味餡と称す。)との比較を示し、歩留まりを比較するグラフである。(実施例1) 通常の漉し餡と本実施例の餡(コク味餡と称す。)との比較を示し、使用水量を比較するグラフである。(実施例1) 通常の漉し餡と本実施例の餡(コク味餡と称す。)との比較を示し、排水量を比較するグラフである。(実施例1) 通常の漉し餡と本実施例の餡(コク味餡と称す。)との比較を示し、皮処理を比較するグラフである。(実施例1) 餡の製造装置のシステムである。(実施例2)
餡粒子の中にある澱粉粒を漏出させずに水の使用量を大幅に削減して豆の実と皮を分離するという目的を、蜜漬を経た豆をメッシュに擦り付けて実を通過させ実と皮とに分離する分離工程により実現した。
[餡の製造装置]
図1は、餡の製造装置のシステム構成図である。
図1のように、餡の製造装置1は、豆煮機3と分離機5と粉砕機7と餡練り機9とを備えている。
豆煮機3は、原料の豆、例えば小豆を煮熟するものである。この豆煮機3は、煮釜3aと、煮釜3a下部の加熱部3bとを備えている。煮釜3aには、常圧釜、加圧釜、真空釜の何れかを採用でき、それぞれ特徴があり、使用目的により選択する。常圧釜は、低コストで採用することができる。加圧釜は、豆煮の時間短縮ならびに皮を柔らかくすることができる。真空釜は、蜜漬け時に砂糖の溶解が早く短時間に豆に浸透させることができる。
加熱部3bは、蒸気による加熱が用いられているが、電気加熱、電磁誘導加熱、ガス加熱など適宜採用することができる。
豆煮機3は、傾動可能に軸支持されている。本実施例において、豆煮機3で煮熟された豆に砂糖を浸透させる蜜漬機を兼ねる。
豆煮機3の近傍には、ホッパー体11が配置され、煮釜3aの傾動により豆煮機3から排出される蜜漬け後の小豆等を受け入れ可能となっている。
ホッパー体11と分離機5と粉砕機7と餡練り機9とは、管路13、15、17、19により適宜接続され、管路13、15、19には、それぞれポンプ21、23、25が設けられている。
分離機5は、煮熟後の豆を実と皮とに分離するものであり、本実施例では、前記砂糖を浸透させた豆を実と皮とに分離する。この分離機5は、機体5a内に筒状のメッシュ5bを備え、メッシュ5bの中心部に回転軸5cが貫通支持され、回転軸5cに板状の羽根5d、スクリュー羽根5eが設けられている。
機体5aの下部には、ホッパー部5fが設けられ、このホッパー部5fに前記管路15が連結されている。機体5aの一端端部には、受け入れ部5gが設けられ、この受け入れ部5gに、前記管路13が連結されている。機体5aの他端端部には、シュート5hが設けられ、このシュート5hに前記管路17が連結されている。
メッシュ5bは、30〜50メッシュの網が用いられ、本実施例では、蜜漬け後の豆と糖液とを受け入れ、実及び大部分の糖液と皮及び残余の糖液とに分離する。出願人等の実験では、30メッシュを上回る粗い網では皮が混入し、50メッシュを下回る細かい網では、目詰まりを起こし、また皮の方に実が混入した。このため、メッシュ5bには、30〜50メッシュの網を用いる。
回転軸5cの羽根5dは、例えば3枚が回転方向120°で配置されている。回転軸5cのスクリュー羽根5eは、受け入れ部5g内に臨んでいる。
粉砕機7は、分離機5で分離された皮を餡粒子と同程度の大きさに粉砕するものである。この粉砕機7は、シャーリングカッター又はグラインダーにより構成され、入り口側が管路17に接続され、出口側が管路19に接続されている。この粉砕機7は、搬送された皮を餡粒子と同程度の50〜300μmの大きさに微細化できる。
餡練り機9は、分離機5で分離された実と前記粉砕機7で粉砕された皮とを合わせたものを用い前記豆煮機3で豆を煮熟した煮汁を混入させて加熱攪拌するものである。この餡練り機9は、攪拌釜9aに攪拌部9bと加熱部9cとを備えている。攪拌釜9aには、前記管路15,19からの搬送物を受け入れ可能となっている。攪拌部9bは、回転軸9baに攪拌羽根9bbが支持されたものである。加熱部9cは、蒸気による加熱が用いられている。加熱部9cとして電気加熱、電磁誘導加熱、ガス加熱など適宜採用することができる。
[餡の製造方法]
図2は、餡の製造方法を示す説明図である。
図2のように、餡の製造方法は、豆煮工程S1と蜜漬工程S2と分離工程S3と粉砕工程S4と餡練り工程S5とを備えている。
豆煮工程S1は、前記豆煮機3で実行され、原料豆である小豆を煮釜3aに入れ、小豆の2〜4倍の水を加え、加熱部3の加熱により小豆を炊きあげる。水は、煮熟時に煮汁となり、この煮汁が蜜漬工程S2や餡練り工程S5で全量、半量など適量が目的に応じて混入使用される。
煮汁には、豆の風味、ポリフェノールが濃縮されている反面、水溶性ペクチンが含まれており、添加量を増すほど出来上がりの餡の粘りが強くなる。
煮汁を全量混入使用すると出来上がりの餡のコク味を強く出すことができ、半量混入使用すると粘りを抑制することができる。但し、半量、全量以外の量で調整することもできる。
蜜漬工程S2は、豆煮後の豆煮機3で実行され、煮釜3a内の煮豆及び煮汁に砂糖を加え、加熱部3bの加熱により砂糖を溶解させて豆に浸透させる。
分離工程S3は、蜜漬工程S2後の豆及び糖液を分離機5に受け入れ、主に豆の実と皮とを分離する。
豆及び糖液の分離機5への受け入れは、ポンプ21の駆動により配管13を通し、ホッパー体11から行う。なお、ホッパー体11へは豆煮及び蜜漬け後に煮釜3aの傾動により豆煮機3から豆及び糖液を移す。
前記ホッパー体11から分離機5への配管13を通した豆の移送を糖液と共に行わせることで、豆の移送を円滑に行わせることができる。
分離機5では、機体5aの受け入れ部5gに豆及び糖液が受け入れられ、スクリュー羽根5eの回転によりメッシュ5b側へ移送される。メッシュ5b内では、羽根5dの回転により豆がメッシュ5bに擦り付けられ、実と皮とがメッシュ5bにより分離される。このとき、単に煮熟した豆を分離機5にかけるよりも、蜜漬けして液相を糖液として増加させ、更に糖液の浸透圧により実の部分を締めてから、分離機5にかけることで実と皮とが分離しやすくなる。
小豆の場合、表面に皮があり、その下に餡細胞がある。水で豆を煮ると、餡細胞をとりまくペクチンが水に溶解して各餡細胞がバラバラになる。餡細胞の中には澱粉粒があり、この澱粉粒も加熱により、細胞膜を通して入って来る水と反応してα状態になる。(米飯が炊けた状態と同じで糊状になる。)餡細胞(餡粒子)の細胞膜が壊れると、内部の澱粉が出てきて、餡全体の粘度が高くなる。そこで、細胞膜はなるべく壊さずに処理するのが得策である。
砂糖を加えると、煮汁、餡粒子の外側にある水は糖液となる。そうすると、細胞壁を隔てて餡細胞の中と外は砂糖濃度が異なることになる。砂糖は水の分子の20倍の大きさがあり、細胞膜は大きな分子は通さない、半透膜の性質がある。このため、浸透圧が発生し、餡細胞内の水が糖液側に移動し、餡粒子の大きさが小さくなる現象が生じる。すなわち、砂糖を加えると、餡粒子が小さく縮む。
このように餡粒子が小さく縮むと餡細胞も強くなり、糖液による流動性と餡粒子の締まりによる強度増加とが、メッシュ5bによる実と皮との分離にプラスの働きをし、実がメッシュ5bを円滑に通過する。
分離された実は、大部分の糖液と共にホッパー部5f内へ集められ、ポンプ23の駆動により配管15を通して餡練り機9へ移送され、餡練り工程S5にかけられる。ホッパー部5fから餡練り機9への配管15を通した実の移送を糖液と共に行わせることで、実の移送を円滑に行わせることができる。
分離された皮は、残りの糖液と共にメッシュ5b内を軸方向へ移動し、シュート5hへ集められ、粉砕工程S4へ移送される。
分離機5のシュート5hから皮を糖液と共に配管17を通して粉砕機7受け入れ、この粉砕機7で皮を餡粒子と同程度の大きさに粉砕する。餡粒子と同程度の大きさとは、皮の大きさを50〜300μmに微細化することである。この微細化は、粉砕機7の能力及び粉砕時間により決定される。
シュート5hから粉砕機7への配管17を通した皮の移送を糖液と共に行わせることで、皮の移送を円滑に行わせることができる。
なお、分離された実は粉砕機7にかけられることがないから、餡粒子を破砕することが無く、餡粒子の中にある澱粉粒が漏出することなく、出来上がりの餡の粘りを抑制し、食感を損なうことがない。
粉砕機7により微細化された皮は、ポンプ25の駆動により配管19を通して餡練り機9へ移送され、餡練り工程S5にかけられる。粉砕機7から餡練り機9への配管19を通した皮の移送を糖液と共に行わせることで、微細化された皮の移送を円滑に行わせることができる。
餡練り工程S5は、分離工程S3で分離された実と粉砕工程S4で粉砕された皮とを合わせたものを用いて加熱攪拌して餡を生成する。この餡練り工程S5には、前記豆煮工程S1で豆を煮熟した煮汁を混入させている。すなわち、蜜漬工程S2では、前記のように豆煮工程S1での煮汁を全量或いは半量などとその量を調整してそのまま使用している。この煮汁が、図1の配管13、15、17、19を通して攪拌釜9aに移送され、実及び微細化された皮に混入される。
攪拌釜9aに受け入れられた実及び微細化された皮及び糖液は、加熱部9cの例えば蒸気による加熱を受けながら回転軸9baの回転による攪拌羽根9bbの攪拌を受ける。
こうして、餡練り工程S5により生成される餡は、漉し餡と同様な餡となり、且つコク味、風味を増すことができる。
なお、餡練り工程S5に混入させる煮汁は、豆煮工程S1の完了後に取り出し、餡練り工程S5において量を調節して攪拌釜9aに供給することもできる。
粉砕工程S4は、他の工程から切り離すこともでき、粉砕工程S4で粉砕した皮を全量用いることなく、量を調整して餡練り工程S5に供給することもできる。この皮の量の調整によっても、出来上がりの餡のコク味、風味等を調整することができる。
[実施例1の効果]
本発明実施例1の餡の製造方法は、原料の豆を煮熟する豆煮工程S1と、前記豆煮工程S1で煮熟された豆に砂糖を浸透させる蜜漬工程S2と、前記煮熟及び蜜漬け後の豆を実と皮とに分離する分離工程S2と、前記分離工程S2で分離された皮を餡粒子と同程度の大きさの50〜300μmに粉砕する粉砕工程S4と、前記分離工程S2で分離された実と前記粉砕工程S4で粉砕された皮とを合わせたものを用いて加熱攪拌する餡練り工程S5とを備え、前記餡練り工程S5には、前記豆煮工程S1で豆を煮熟した煮汁に砂糖を加えて蜜漬けした後の糖液を混入させる。
このため、漉し餡のような舌触り、口どけを持ちながら、粒餡のようなコク味と風味とをもった餡を製造することができる。
皮を使用するので出来上がりの餡に、皮に含まれる食物繊維、ポリフェノールを含ませることができる。
皮の廃棄処理負担を無くし、或いは軽減することができる。
皮を増量材として用いることができ、豆の捨てる部分が無く、或いは捨てる部分が少なく、歩留まりが向上する。
煮汁を使用し、晒しの新水等を必要としないから、漉し餡に比較して大幅な節水ができ、製餡に必要であった排水設備も不要にすることが可能となる。
煮汁を使用し、晒し工程等を必要とせず、漉し餡に比較して作業時間を短縮することができる。
本発明実施例1の餡の製造装置1は、原料の豆を煮熟する豆煮機3と、前記煮熟後の豆を実と皮とに分離する分離機5と、前記分離機5で分離された皮を餡粒子と同程度の大きさに粉砕する粉砕機7と、前記分離機5で分離された実と前記粉砕機7で粉砕された皮とを合わせたものを用い前記豆煮機3で豆を煮熟した煮汁を混入させて加熱攪拌する餡練り機9とを備えた。
このため、上記餡の製造方法を実現することができる。
前記豆煮機3は、前記煮熟された豆に砂糖を浸透させる蜜漬機を兼ね、前記分離機5は、前記砂糖を浸透させた豆を実と皮とに分離する。
このため、単に煮熟した豆を分離機5にかけるよりも、蜜漬けして液相を糖液として増加させ、更に糖液の浸透圧により実の部分を締めてから、分離機5にかけることで実と皮とが分離しやすくなる。
図3〜図6は、通常の漉し餡と本実施例の餡(コク味餡と称す。)との比較を示し、図3は、歩留まりを比較するグラフ、図4は、使用水量を比較するグラフ、図5は、排水量を比較するグラフ、図6は、皮処理を比較するグラフである。
図3から明らかなように、実施例の餡は、通常の漉し餡に比較して歩留まり、すなわち使用原料に対する製品量の割合が、15%も向上した。この増量は、皮を微細化して混入させたからである。
図4から明らかなように、実施例の餡は、通常の漉し餡に比較して使用水量が80%減少した。通常の漉し餡では、実と皮とを分離した後、小豆の粒子と皮とを六角篩いで篩い別し、その後小豆の粒子を水晒しするため、大量の水を使用する。これに対し、本発明実施例では、水晒しを不要とし、使用水量が減少する。
図5から明らかなように、実施例の餡は、通常の漉し餡に比較して排水量が90%減少した。通常の漉し餡では、煮汁は勿論のこと、晒し水も排水するため、排水量が大量となる。これに対し、本発明実施例では、煮汁はコク味を出すために使用され、晒し水は使用しないため、排水量が減少した。
図6から明らかなように、実施例の餡は、通常の漉し餡に比較して皮処理が100%減少した。通常の漉し餡では、実と分離された皮は、100%廃棄処分とされる。これに対し、本発明実施例では、皮を廃棄せず、皮処理作業が減少する。
図7は、本発明実施例2に係る餡の製造装置のシステム構成図である。なお、基本的な構成は実施例1と同様であり、同一又は対応した構成部分には同符号又は同符号にAを付し、重複した説明は省略する。
図7のように、本実施例の餡の製造装置1Aは、豆煮機3Aが、前記餡練り機を兼ねるものである。
すなわち、本実施例の豆煮機3Aは、実施例1の餡練り機9と同様な構成を有しており、攪拌釜3Aaに攪拌部3Abと加熱部3Acとを備えている。攪拌釜3Aaには、管路15,19からの搬送物を受け入れ可能となっている。攪拌部3Abは、回転軸3Abaに攪拌羽根3Abbが支持されたものである。加熱部3Acは、蒸気による加熱が用いられているが、電気加熱、電磁誘導加熱、ガス加熱など適宜採用することができる。
したがって、攪拌部3Abを駆動させない状態で豆煮機3A内で豆煮工程S1、蜜漬工程S2を実行し、分離機5による分離工程S3、粉砕機7による粉砕工程S4の実行後、配管15,19から実及び微細化された皮及び糖液が受け入れられる。
攪拌釜3Aaに受け入れられた実及び微細化された皮及び糖液は、加熱部3Acの例えば蒸気による加熱を受けながら回転軸3Abaの回転による攪拌羽根3Abbの攪拌を受ける。
こうして、餡練り機を兼ねる豆煮機3Aで餡練り工程S5を実現させて生成される餡は、漉し餡と同様な餡となり、且つコク味、風味を増すことができ、実施例1と同様な餡の製造方法により同様な作用効果を奏することができる。
なお、実施例1と同様に餡練り工程S5に混入させる煮汁は、豆煮工程S1の完了後に取り出し、餡練り工程S5において量を調節して攪拌釜3Aaに供給することもできる。
粉砕工程S4は、他の工程から切り離すこともでき、粉砕工程S4で粉砕した皮を全量用いることなく、量を調整して餡練り工程S5に供給することもできる。この皮の量の調整によっても、出来上がりの餡のコク、風味等を調整することができる。
なお、何れの実施例においても、使用する豆は、小豆に限らず、その他の皮付きの豆を使用し、餡を製造することができる。
1 餡の製造装置
3 豆煮機(蜜漬機)
3A 豆煮機(蜜漬機、餡練り機)
5 分離機
7 粉砕機
9 餡練り機
S1 豆煮工程
S2 蜜漬工程
S3 分離工程
S4 粉砕工程
S5 餡練り工程

Claims (1)

  1. 原料の豆を煮熟する豆煮工程と、
    前記豆煮工程で煮熟された豆に砂糖を浸透させて実と皮とを分離しやすくする蜜漬工程と、
    前記蜜漬工程を経た豆をメッシュに擦り付けて実を通過させ実と皮とに分離する分離工程と
    を備えたことを特徴とする豆の実皮分離方法。
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