JP5349223B2 - エンジン油組成物 - Google Patents

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本発明はエンジン油組成物に関し、特に、天然油脂及び天然油脂のエステル交換物由来の燃料を使用するエンジンに適したエンジン油組成物に関する。
近年、地球温暖化対策として二酸化炭素排出の抑制が求められている。そのため、動植物等の天然由来の燃料、とりわけ植物由来の燃料が注目されている。植物は大気中の二酸化炭素を吸収し光合成により炭水化物、油脂などと酸素を生成する。それ故、植物由来の燃料は、温暖化の原因となる二酸化炭素の削減につながるといわれている。また、植物由来の燃料を使用して発生する二酸化炭素は再び植物に吸収されて増加しないため、カーボンニュートラルとも考えられている。このような植物由来の燃料としては植物油脂や植物油脂のエステル交換物(以下、FAME(Fatty Acid Methyl Ester)と記す場合がある。)やこれらを通常のディーゼル燃料に混合したものがしばしば用いられている。
ところで、現在、排気ガス浄化のため装着されているディーゼルパティキュレートフィルタは、その燃焼温度を維持するために燃料をエンジン内にスポット噴射している。これにより、未燃の燃料がエンジン油中に相当量混入してくる。したがって、植物油脂やそのエステル交換物やこれを含有する燃料をディーゼルエンジンに使用した場合にも、エンジン油中に植物油脂やそのエステル交換物が相当量混入することとなる。
植物油脂やそのエステル交換物を燃料として用いるエンジンに適したエンジン油についての検討がなされつつある(例えば特許文献1、2等)。
特開2009−102486号公報 特開2009−24123号公報
植物油脂やそのエステル交換物が混入したエンジン油は、植物油脂やそのエステル交換物中の不飽和分の影響を受け、耐熱性が低下しやすい。エンジン油は、耐熱性が低下すると熱や酸素の影響を受け、次第に炭化、固化して潤滑性が低下する恐れがある。その結果、ピストンリングの膠着を生じやすくなることや軸受のような流体潤滑域でも焼付きなどを生じやすくなること等が懸念される。
上記状況に鑑み、本発明は、天然油脂や天然油脂のエステル交換物を用いた燃料を使用するエンジンに対応し、耐熱性に優れたエンジン油組成物を提供することを目的とする。
本発明では以下のエンジン油組成物が提供される。
<1> 100℃動粘度が7.0〜10.0mm/sであり、粘度指数が125以上である基油、
下記式(1)で示されるジアルキルジチオリン酸亜鉛をリン換算で0.08〜0.12質量%、
塩基性カルシウムサリシレートと塩基性カルシウムフェネートとを合わせたカルシウム系清浄剤であって、前記塩基性カルシウムサリシレートと前記塩基性カルシウムフェネートの合計量に占める前記塩基性カルシウムサリシレートの配合量が塩基価換算で70〜90%であるカルシウム系清浄剤を、カルシウム換算で0.08〜0.25質量%、
ホウ素含有コハク酸イミドを4.010.0質量%、
ヒンダードフェノール系酸化防止剤を1.02.0質量%
それぞれ含有し、かつ硫酸灰分量が1.1質量%以下である天然油脂又は天然油脂のエステル交換物を用いた燃料用エンジン油組成物。


(式(1)中、R、R、R及びRはそれぞれ炭素数4〜8の第1級アルキル基であって、それぞれが同一であっても異なっていてもよい。)
本発明によれば、天然油脂及び天然油脂のエステル交換物の燃料に対応し、耐熱性に優れたエンジン油組成物が提供される。このエンジン油組成物を用いることで、特に天然油脂や天然油脂のエステル交換物を用いた燃料を使用するエンジンの不具合が効果的に抑制される。
以下、本発明のエンジン油組成物について詳細に説明する。なお、本明細書中、数値範囲を表す「〜」はその上限及び下限の数値を含む範囲を表す。
本発明者は、植物油脂又はFAMEを使用するエンジンに対応したエンジン油について、実用性能を考慮し、より耐熱性が良好なエンジン油の開発を検討した。具体的には、ホットチューブ試験の測定温度条件を実際のエンジン使用時のピストントップリング溝温度に近い300℃とし、植物油脂又はFAMEの混合割合も実用上想定される最大の割合である10質量%という厳しい条件においても、評点が「6」以上(ほとんど黒色の堆積物がない状態)であるエンジン油を開発することを目的として検討を行った。
なお、本発明者の事前検討によれば、通常のエンジン油(JASO DH−2)について耐熱性を評価するホットチューブ試験を300℃で行うと評点は「7〜9」を示し、ほとんど汚れのない状態であるのに対し、同じエンジン油にFAMEを5質量%加えたものでは評点が「0」となり、ガラス管が黒色となることを観察している。
本発明者は、これらの検討を踏まえて鋭意研究を重ねた結果、通常のエンジン油に使用される基油よりも高い動粘度の基油を用い、これに特定の添加剤を特定量含有させることで、天然油脂や天然油脂のエステル交換物を用いた燃料を使用するエンジンに適した耐熱性に優れるエンジン油が得られることを見出した。
すなわち、本発明のエンジン油組成物は、
100℃動粘度が7.0〜12.0mm/sであり、粘度指数が125以上である基油、
下記式(1)で示されるジアルキルジチオリン酸亜鉛をリン換算で0.08〜0.12質量%、
塩基性カルシウムサリシレートと塩基性カルシウムフェネートとを合わせたカルシウム系清浄剤であって、前記塩基性カルシウムサリシレートと前記塩基性カルシウムフェネートの合計量に占める前記塩基性カルシウムサリシレートの配合量が塩基価換算で70〜90%であるカルシウム系清浄剤を、カルシウム換算で0.08〜0.25質量%、
ホウ素含有コハク酸イミドを2.0〜12.0質量%、
フェノール系酸化防止剤を0.05〜5.0質量%
それぞれ含有し、かつ硫酸灰分量が1.1質量%以下であるエンジン油組成物である。
但し、本発明においては、基油として、100℃動粘度が7.0〜10.0mm /sであり、粘度指数が125以上である基油を適用し、下記式(1)で示されるジアルキルジチオリン酸亜鉛をリン換算で0.08〜0.12質量%とし、ホウ素含有コハク酸イミドを4.0〜10.0質量%とし、ヒンダードフェノール系酸化防止剤を1.0〜2.0質量%、とする。

(式(1)中、R、R、R及びRはそれぞれ炭素数4〜8の第1級アルキル基であって、それぞれが同一であっても異なっていてもよい。)
1.基油
本発明のエンジン油組成物に用いられる基油は、100℃動粘度が7.0〜12.0mm/sであり、好ましくは7.0〜10.0m/sである。上記動粘度が7.0mm/s未満の基油では十分な耐熱性が得られず、12.0mm/sを超える基油では低温性能の確保が困難になりマルチグレードのエンジン油が成立しにくくなる。
また、本発明のエンジン油組成物に用いられる基油は粘度指数が125以上である。粘度指数が125未満では低温性能の確保が困難になるとともに耐熱性が劣る。
粘度指数の上限値に制限はないが、入手性を考慮した場合には、鉱油系基油、合成系基油とも150程度が実質的な上限値である。
本発明のエンジン油組成物は、上記性状を満たす限り特に制限はなく、鉱油系潤滑油基油、合成系潤滑油基油、又はそれらの混合油を使用することができる。また、2種以上の基油を用いる場合には、各基油が上記性状を満たしていなくても、混合後の基油性状が上記範囲内であればよいが、各基油が上記性状を満たすことがより好ましい。
鉱油系潤滑油基油としては、例えば原油の潤滑油留分を溶剤精製、水素化精製、水素化分解精製、水素化脱蝋などの精製法を適宜組合せて精製したものが挙げられるが、本発明の粘度指数が125以上である基油としては、水素化精製油、触媒異性化油などに溶剤脱蝋又は水素化脱蝋などの処理を施した高度に精製されたパラフィン系鉱油(高粘度指数鉱油系潤滑油基油)等が好ましいものとして挙げられる。
合成系潤滑油基油としては、例えば、メタン等の天然ガスを原料として合成されるイソパラフィンやα−オレフィンオリゴマーなどの炭化水素系合成油等が好ましいものとして挙げられる。
2.ジアルキルジチオリン酸亜鉛
本発明のエンジン油組成物は、下記式(1)で表される、炭素数4〜8の第1級アルキル基を分子中に有するジアルキルジチオリン酸亜鉛(適宜、単に「ジアルキルジチオリン酸亜鉛」と記す。)を含有する。
式(1)中、R、R、R及びRはそれぞれ炭素数4〜8の第1級アルキル基であって、それぞれが同一であっても異なっていてもよい。
本発明のエンジン油組成物における上記ジアルキルジチオリン酸亜鉛の配合量は、エンジン油組成物全量に対し、リン換算で0.08〜0.12質量%である。上記ジアルキルジチオリン酸亜鉛を上記配合量とすることでエンジンの摩耗を効果的に防止することができる。なお、ジアルキルジチオリン酸亜鉛が有するもう一方の性能である酸化防止性能の観点から、上記ジアルキルジチオリン酸亜鉛の配合量はリン換算で0.10〜0.12質量%であることが好ましい。
3.カルシウム系清浄剤
本発明のエンジン油組成物は、カルシウム系清浄剤として、塩基性(好ましくは過塩素酸法塩基価150〜300mgKOH/g)カルシウムサリシレートと塩基性(好ましくは塩基価200〜300mgKOH/g)カルシウムフェネートの両方を合わせて、エンジン組成物全量に対しカルシウム換算として0.08〜0.25質量%含有し、かつ塩基性カルシウムサリシレートと塩基性カルシウムフェネートの合計量に占める塩基性カルシウムサリシレートの配合量が塩基価換算で70〜90%である。
塩基性カルシウムサリシレートと塩基性カルシウムフェネートの配合比を上記範囲内とする理由は以下の通りである。塩基性カルシウムサリシレートは、耐熱性に優れているため、塩基性カルシウムサリシレートと塩基性カルシウムフェネートの合計量に占める塩基性カルシウムサリシレートの配合量を塩基価換算で70%以上とすることで、長期にわたって耐熱性を維持することができる。一方、塩基性カルシウムサリシレートの上記配合比を90%以下とすることで、すなわち、塩基性カルシウムフェネートの配合比を塩基価換算で10%以上とすることで、すすの分散性に優れる塩基性カルシウムフェネートの効果で、フィルタ閉塞を効果的に抑制することができる。
なお、耐熱性を維持するとともにすすの分散性をより向上させる観点から、塩基性カルシウムサリシレートと塩基性カルシウムフェネートの合計量に占める塩基性カルシウムサリシレートの配合量は塩基価換算で80〜90%であることが好ましい。
4.コハク酸イミド系分散剤
油中に混入する燃焼生成物の分散のために分散剤としてコハク酸イミド系の分散剤が配合される場合があるが、本発明のエンジン油には、耐熱性の観点からホウ素含有コハク酸イミドを配合する。
ホウ素含有コハク酸イミド系分散剤の配合量は、エンジン油組成物全量に対し2.0〜12.0質量%である。ホウ素含有コハク酸イミド系分散剤のより好ましい配合量はエンジン油組成物全量に対し4.0〜10.0質量%である。ホウ素含有コハク酸イミド系分散剤の配合量を2.0質量%以上とすることで、エンジン油中の劣化物の良好な分散性を確保でき長寿命化を図ることができる。一方、上記配合量を12.0質量%以下とすることでジアルキルジチオリン酸亜鉛との相互作用を抑制しやすく、摩耗防止性能をより良好に保つことができる。
5.酸化防止剤
本発明のエンジン油組成物は、さらにフェノール系酸化防止剤を含有する。フェノール系酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール系酸化防止剤が好ましく、その例としてはイソオクチル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートが好ましいものとして挙げられる。
フェノール系酸化防止剤の配合量は、エンジン油組成物全量に対し、0.05〜5.0質量%である。より好ましい配合量はエンジン油組成物全量に対し1.0〜2.0質量%である。
6.その他の添加剤
本発明のエンジン油組成物には、さらに所望により各種添加剤を配合することができる。具体的には、摩擦調整剤、金属不活性化剤、さび止め剤、流動点降下剤、粘度指数向上剤、泡消剤など、エンジン油性能を付与するのに効果的な添加剤を必要に応じて配合することができる。
7.組成物中の硫酸灰分量
本発明のエンジン油組成物中の硫酸灰分量は特に限定はないが、硫酸灰分の多くは金属型清浄剤や摩耗防止剤であるジアルキルジチオリン酸亜鉛等の金属分に由来するものであるため硫酸灰分量が多すぎると、ディーゼルパティキュレートフィルタに堆積物が生成し、ディーゼルパティキュレートフィルタの寿命が短くなる場合がある。このような観点から、本発明のエンジン油組成物の硫酸灰分量は1.1質量%以下とする。
一方、基本的なエンジン油の性能を得るためには、上記の金属を含有する添加剤はある程度の配合量が必要となってくる場合が多い。そのため、硫酸灰分量は0.5質量%が実質的な下限値となる場合が多い。
なお、本発明のエンジン油組成物における硫酸灰分量とはJIS−K2272による試験方法によって測定された灰分量を意味する。
8.燃料油に配合される天然油脂及びそのエステル交換体
本発明のエンジン油は、自動車等のエンジン(内燃機関)であれば特に限定されずに使用できるが、特に天然油脂や天然油脂のエステル交換体やこれらを通常のエンジンに用いられる燃料油に配合したものを使用するエンジンに適したエンジン油である。ここで、天然油脂としては、天然に存在する動物性油脂や植物性油脂等が挙げられ、例えば、パーム油、菜種油、大豆油、ひまわり油等のグリセリンの脂肪酸のエステルを主成分とする油脂が挙げられる。また、天然油脂のエステル交換体(FAME)としては、上記油脂を原料として、エステル交換反応によって上記油脂を構成するグリセリンを外してメチル基に導入した、脂肪酸メチルエステルが挙げられる。
本発明のエンジン油組成物は、上記のような天然油脂及び天然油脂のエステル交換物の中から選ばれる少なくとも1種を含む燃料を用いるエンジン内で用いることでピストンリングの膠着や軸受の焼付きなどエンジンの不具合が効果的に防止される。
次に、本発明に係るエンジン油の実施例及び比較例について説明するが、本発明は下記の実施例及び比較例に限定されるものではない。
<使用した基油と試薬>
表1〜4に示す評価・実施例・比較例で用いた基油と試薬(添加物)は下記の通りである。
1)基油A:
水素化分解鉱油系基油(グループIII)、100℃動粘度7.6mm/s、粘度指数130。
2)基油B:
合成基油(ポリαオレフィン)(グループIV)、100℃動粘度7.8mm/s、粘度指数135。
3)基油C:
水素化分解鉱油系基油(グループIII)、100℃動粘度6.3mm/s、粘度指数130。
4)基油D:
合成基油(ポリαオレフィン)(グループIV)、100℃動粘度5.7mm/s、粘度指数135。
5)基油E:
溶剤精製鉱油系基油(グループI)、100℃動粘度8.5mm/s、粘度指数105。
6)サリシレート:
塩基価225mgKOH/gカルシウムサリシレート、カルシウム含有量が8質量%。
7)フェネート:
塩基価250mgKOH/gカルシウムフェネート、カルシウム含有量が9質量%。
8)スルホネート:
塩基価300mgKOH/gカルシウムスルホネート、カルシウム含有量が11.5質量%。
9)ホウ素含有コハク酸イミド:
数平均分子量(ポリスチレン換算)が4380であって、窒素含有量が1.4質量%、ホウ素含有量が0.5質量%である。
10)コハク酸イミド:
数平均分子量(ポリスチレン換算)が4910であって、窒素含有量が1.7質量%であり、ホウ素は含有しない。
11)フェノール系酸化防止剤:
イソオクチル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート
12)アミン系酸化防止剤:
ジアルキルジフェニルアミン
13)ジアルキルジチオリン酸亜鉛A:
炭素数8の第1級アルキル基(10モル%)、炭素数4の第1級アルキル基(65モル%)、炭素数5の第1級アルキル基(25モル%)含有。リン含有量が8.3質量%。ここで( )内のモル%は全アルキル基に占める各アルキル基のモル比。以下同じ。
14)ジアルキルジチオリン酸亜鉛B:
全て炭素数8の第1級アルキル基含有。リン含有量が7.4質量%。
15)ジアルキルジチオリン酸亜鉛C:
全て炭素数12の第1級アルキル基含有。リン含有量が5.5質量%。
16)ジアルキルジチオリン酸亜鉛D:
炭素数3の第2級アルキル基(30モル%)、炭素数4の第1級アルキル基(30モル%)、炭素数5の第1級アルキル基(40モル%)を含有。リン含有量が8.7質量%。
17)ジアルキルジチオリン酸亜鉛E:
炭素数4の第2級アルキル基(60モル%)、炭素数5の第2級アルキル基(40モル%)含有。リン含有量が8.0質量%。
18)その他の添加剤:
流動点降下剤、粘度指数向上剤、泡消剤
<ホットチューブ試験>
JPI−5S−55−99により測定した。
評価は高温の電気炉内のガラス管の中を試料と空気を通過させ、ガラス管の汚れを求める。全く汚れの無いものを10点とし、強い黒色になったものを0点とし、汚れ度合いにより採点する。点数の高いものほど汚れが少なく、耐熱性が良好であるといえる。
ホットチューブ試験においては、電気炉の温度つまり試験温度が300℃で、評点6以上のエンジン油は、実際のエンジン試験でも良好な清浄性を示す。そこで、本発明においても、試験温度を300℃とし、評点6以上を合格とした。
また、エンジン油へはFAMEとしてパーム油のメチルエステルを添加し、試験を実施した。FAMEのエンジン油への添加量は、5質量%と10質量%の2水準とした。
<硫酸灰分>
JIS K2272にて測定した。
結果を表1〜表4に示す。
100℃動粘度が7mm/s以上で粘度指数が125以上の基油を用いたもの(実施例1〜2)は評点9の良好な結果が得られたが、動粘度の低い基油を用いたもの(比較例1〜2)及び粘度指数の低い基油を用いたもの(比較例3)はいずれも合格ラインの評点6を下回り劣る結果となった。
摩耗防止剤として用いたジアルキルジチオリン酸亜鉛(表中ではZnDTPと表記)の構造の違いについて検討したところ、側鎖のアルキル基の構造が第1級で、炭素数が4〜8に該当するもの(実施例1と実施例3)が、ホットチューブ試験において300℃、FAME10質量%添加の条件で良好な結果を示した。他の構造のもの(比較例4〜6)はこの条件でいずれも劣る結果となった。
カルシウムサリシレートとカルシウムフェネートの合計量に占めるカルシウムサリシレートの配合量が塩基価換算で70%以上のもの(実施例1と実施例4)は良好な結果を示した。しかし、カルシウムサリシレートの配合比が60%のもの(比較例7)、カルシウムフェネート単独のもの(比較例8)及びカルシウムスルホネート単独のもの(比較例9)はいずれも劣る結果となった。
実施例1の分散剤をホウ素含有コハク酸イミドに代えて通常のコハク酸イミドとしたもの(比較例10)は劣る結果となった。実施例1の酸化防止剤をフェノール系に代えてアミン系(比較例11)としたところ評点は下がり合格点とならなかった。実施例1の酸化防止剤を添加しなかったもの(比較例12)は劣る結果を示した。

Claims (1)

  1. 100℃動粘度が7.0〜10.0mm/sであり、粘度指数が125以上である基油、
    下記式(1)で示されるジアルキルジチオリン酸亜鉛をリン換算で0.08〜0.12質量%、
    塩基性カルシウムサリシレートと塩基性カルシウムフェネートとを合わせたカルシウム系清浄剤であって、前記塩基性カルシウムサリシレートと前記塩基性カルシウムフェネートの合計量に占める前記塩基性カルシウムサリシレートの配合量が塩基価換算で70〜90%であるカルシウム系清浄剤を、カルシウム換算で0.08〜0.25質量%、
    ホウ素含有コハク酸イミドを4.010.0質量%、
    ヒンダードフェノール系酸化防止剤を1.02.0質量%
    それぞれ含有し、かつ硫酸灰分量が1.1質量%以下である天然油脂又は天然油脂のエステル交換物を用いた燃料用エンジン油組成物。


    (式(1)中、R、R、R及びRはそれぞれ炭素数4〜8の第1級アルキル基であって、それぞれが同一であっても異なっていてもよい。)
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