JP5349112B2 - 固体電解コンデンサ - Google Patents

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Description

本発明は、絶縁基板にコンデンサ素子を搭載して構成された固体電解コンデンサに関する。
従来の固体電解コンデンサにおいては、図16に示す如く、コンデンサ素子101が外装樹脂102によって被覆されており、該外層樹脂102の内部において、コンデンサ素子101の陽極部101aに陽極端子103の一方の端部103aが接続され、コンデンサ素子101の陰極部101bに陰極端子104の一方の端部104aが接続されている。陽極端子103と陰極端子104は何れも、外層樹脂102の外部に引き出されており、各端子の他方の端部103b,104bが外層樹脂2の下面102aに沿って位置するように、外層樹脂102の外周面に沿って折り曲げられている。そして、外層樹脂102の下面102aに沿って位置する両端子103,104の端部103b,104bによって、固体電解コンデンサの下面電極が構成されている。
上記固体電解コンデンサの製造過程においては、陽極端子103と陰極端子104を折り曲げる煩雑な工程が必要である。又、コンデンサ素子101の下面と下面電極との間に適度な厚さの外層樹脂102を介在させる必要があるため、固体電解コンデンサに対するコンデンサ素子101の占有率が低下する問題や、陽極端子103と陰極端子104の長さが大きくなって等価直列抵抗(ESR)又は等価直列インダクタンス(ESL)が増大する問題があった。
そこで、図17に示す様に、陽極端子105と陰極端子106が形成された絶縁基板107(例えばプリント基板)に、コンデンサ素子101を搭載することによって固体電解コンデンサを構成することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
図17に示す固体電解コンデンサにおいては、陽極端子105は、絶縁基板107の上面107aに形成された第1陽極部105aと、絶縁基板107の下面107bに形成された第2陽極部105bとを、陽極導電層105dによって互いに電気的に接続して構成され、陽極導電層105dは、絶縁基板107に開設されている陽極ビア105cの内面にメッキを施すことにより形成されている。
又、陰極端子106は、絶縁基板107の上面107aに形成された第1陰極部106aと、絶縁基板107の下面107bに形成された第2陰極部106bとを、陰極導電層106dによって互いに電気的に接続して構成され、陰極導電層106dは、絶縁基板107に開設されている陰極ビア106cの内面にメッキを施すことにより形成されている。
更に、図17に示す固体電解コンデンサにおいては、第1陽極部105aには、枕部材108を介してコンデンサ素子101の陽極部101aが電気的に接続され、第1陰極部106aには、導電性接着剤によってコンデンサ素子101の陰極部101bが電気的に接続されている。又、第2陽極部105bと第2陰極部106bによって、固体電解コンデンサの下面電極が構成されている。
このように絶縁基板107を用いて固体電解コンデンサを構成することにより、コンデンサ素子1の下面から下面電極までの距離が小さくなるので、陽極端子105と陰極端子106の長さが小さくなってESR又はESLが低減されることになる。又、陽極端子105と陰極端子106が形成されている絶縁基板107を用いることにより、図16に示す固体電解コンデンサの製造過程で必要であった陽極端子と陰極端子を折り曲げる煩雑な工程が不要となる。
又、図17に示す従来の固体電解コンデンサにおいてESR又はESLを更に低減すべく、図18に示す様に、複数のコンデンサ素子101を絶縁基板107に搭載し、これによりコンデンサ素子101の陽極部101aと陽極端子105の第1陽極部105aとの接続総面積を増大させることが考えられている。
特開2002−134359号公報
しかしながら、図18に示す従来の固体電解コンデンサにおいては、下面電極となる第2陽極部105bと第2陰極部106bが、固体電解コンデンサの長さ方向191に離間して配置されると共に、第1陽極部105aと第1陰極部106aも長さ方向191に離間して配置されている。従って、従来の固体電解コンデンサにおいては、固体電解コンデンサの幅方向192に複数のコンデンサ素子101を配列し、各コンデンサ素子101を、その陽極部101aを長さ方向191に向けた状態で第1陽極部105aと第1陰極部106aに接続せざるを得なかった。
このため、接続総面積を増大させるべくコンデンサ素子101の搭載個数を増やす場合、同じサイズのコンデンサ素子101を用いると固体電解コンデンサの幅が拡がり、該固体電解コンデンサのサイズが変更されてしまう。このようなサイズ変更が生じた場合、これに伴って該固体電解コンデンサを接続すべき配線基板上のランドの位置を変更しなければならなかった。
一方、固体電解コンデンサのサイズを変更せずにコンデンサ素子101の搭載個数を増やすべく、コンデンサ素子101を細長く設計することが考えられる。しかし、そのような構造では、陽極体101c(図17参照)の肉厚(陽極体101cの外周面から陽極リード101dまでの距離)が小さくなり、焼結時に陽極体101cにクラックが発生する虞がある。又、絶縁基板107にコンデンサ素子101を搭載する際にコンデンサ素子101に位置ずれが生じ易くなるなど、絶縁基板107へのコンデンサ素子101の搭載が困難となる。
そこで本発明の目的は、製造が容易であり、且つサイズを変更せずにESR又はESLを低減させた固体電解コンデンサを提供することである。
本発明に係る固体電解コンデンサは、陽極部と陰極部との間に誘電体層が介在したコンデンサ素子と、陽極端子(3)と陰極端子(4)が形成された絶縁基板(5)とを具え、絶縁基板(5)上にコンデンサ素子が搭載されている固体電解コンデンサであって、
前記絶縁基板(5)には、コンデンサ素子が搭載されるべき第1面(51)に、第1陽極部(31)と第1陰極部(41)が所定の第1方向(92)に離間して形成されると共に、第1面(51)とは反対側の第2面(52)に、第2陽極部(32)と第2陰極部(42)が前記第1方向(92)に対して略垂直な第2方向(91)に離間して形成され、前記陽極端子(3)は、前記第1陽極部(31)と第2陽極部(32)とを電気的に接続して構成され、前記陰極端子(4)は、前記第1陰極部(41)と第2陰極部(42)とを電気的に接続して構成されており、前記絶縁基板(5)の第1面(51)には、前記コンデンサ素子がその陽極部を前記第1方向(92)に向けた姿勢で配置され、前記第1陽極部(31)と第1陰極部(41)にはそれぞれ、前記コンデンサ素子の陽極部と陰極部が電気的に接続されている。
上記固体電解コンデンサによれば、特にその第2方向(91)の長さが第1方向(92)の長さよりも大きい場合、第1陽極部(31)と第1陰極部(41)が第2方向(91)に離間して配置されている従来の固体電解コンデンサに比べて、第1陽極部(31)の長さを、搭載されたコンデンサ素子の陽極部が向くべき方向に対して略垂直な方向について、大きくすることが出来る。
従って、従来の固体電解コンデンサに搭載されていたコンデンサ素子よりも横幅(コンデンサ素子の陽極部が向く方向に対して略垂直な方向の寸法)の大きなコンデンサ素子や、複数の陽極部が横方向(コンデンサ素子の陽極部が向く方向に対して略垂直な方向)に配列されているコンデンサ素子を、絶縁基板(5)上に搭載することが可能となる。又、複数のコンデンサ素子を第2方向(91)に配列することにより、従来の固体電解コンデンサよりも多くのコンデンサ素子を、その横幅を小さくすることなく絶縁基板(5)上に搭載することが可能となる。
よって、固体電解コンデンサの外形のサイズを従来の固体電解コンデンサから変更せずに、コンデンサ素子の陽極部と陽極端子(3)の第1陽極部(31)との接続総面積を増大させることが出来、その結果、固体電解コンデンサのESR又はESLが低減されることになる。
又、上記固体電解コンデンサには、縦横比の小さいコンデンサ素子を搭載することが出来るので、該コンデンサ素子の陽極体にはクラックが発生し難く、従って歩留まりを向上して製造コストを低減することが出来る。
更に、上記固体電解コンデンサには、従来の固体電解コンデンサに搭載されていたコンデンサ素子と横幅が同等又はそれ以上のコンデンサ素子を搭載することが出来るので、絶縁基板(5)上へのコンデンサ素子の搭載が容易である。
上記固体電解コンデンサの具体的構成において、前記第1陽極部(31)及び第1陰極部(41)は、前記第2方向(91)に長く延びている。より具体的な構成において、前記絶縁基板(5)の第1面(51)には前記コンデンサ素子が複数搭載されており、該複数のコンデンサ素子は、前記第2方向(91)に配列されている。
上記固体電解コンデンサの他の具体的構成において、第1陽極部(31)には、該第1陽極部(31)とコンデンサ素子の陽極部とを電気的に接続するための接続部が一体に形成されている。
上記具体的構成によれば、接続部が陽極端子(3)の第1陽極部(31)に一体に形成されているので、接続部と第1陽極部(31)とが別体にて形成されている従来の固体電解コンデンサの製造過程で必要であった煩雑な工程、即ちコンデンサ素子を絶縁基板(5)上に搭載する前に接続部を第1陽極部(31)に設置する工程が不要となる。
又、上記固体電解コンデンサは、接続部と第1陽極部(31)とを別体にて形成した従来の固体電解コンデンサよりも、接続部と第1陽極部(31)との間の接続状態が良好であり、固体電解コンデンサのESR又はESLが低減されることになる。
上記固体電解コンデンサの更に他の具体的構成において、前記第1方向(92)に沿う前記第1陽極部(31)と第1陰極部(41)との間の距離(L1)は、前記第2方向(91)に沿う前記第2陽極部(32)と第2陰極部(42)との間の距離(L2)よりも小さい。
該具体的構成によれば、第1陰極部(41)の面積を増大させることが可能であり、従って第1陰極部(41)とコンデンサ素子の陰極部との接続面積を増大させることが出来、その結果、固体電解コンデンサのESR又はESLが低減されることになる。
上記固体電解コンデンサの更なる他の具体的構成において、前記陽極端子(3)の第1陽極部(31)側にそれぞれ位置する前記コンデンサ素子の陰極部の端と前記陰極端子(4)の第1陰極部(41)の端とが、前記第1方向(92)において前記第1陽極部(31)から所定の距離(L1)だけ離間した位置にて略一致している。
該具体的構成によれば、第1陽極部(31)と第1陰極部(41)とが近接することになるので、固体電解コンデンサに流れる電流のパスが短くなり、その結果、固体電解コンデンサのESLが低減されることになる。
上記具体的構成において、前記コンデンサ素子は陽極リード(12)が引き出された陽極体(11)を具え、該陽極体(11)には、その外周面に誘電体層(13)が形成され、該誘電体層(13)上には電解質層(14)を介して陰極層(15)が形成され、前記陽極リード(12)と陰極層(15)によってそれぞれコンデンサ素子の陽極部と陰極部が構成されていてもよい。
或いは、前記コンデンサ素子は箔状の陽極体(81)を具え、該陽極体(81)には、その一部の外周面に誘電体層(82)が形成され、該誘電体層(82)上には電解質層(83)を介して陰極層(84)が形成され、前記陽極体(81)の残りの部分及び陰極層(84)によってそれぞれコンデンサ素子の陽極部と陰極部が構成されていてもよい。
本発明に係る固体電解コンデンサによれば、サイズを変更せずにESR又はESLを低減することが出来、しかも該固体電解コンデンサは製造が容易である。
本発明の一実施形態に係る固体電解コンデンサを、その外装樹脂を省略して示した上面図ある。 図1に示すII−II線での上記固体電解コンデンサの断面図である。 上記固体電解コンデンサが具えるコンデンサ素子の断面図である。 上記固体電解コンデンサの製造工程である電極形成工程の第1工程を説明するための(a)上面図及び(b)断面図である。 該電極形成工程の第2工程を説明するための(a)上面図及び(b)断面図である。 該電極形成工程の第3工程を説明するための(a)上面図及び(b)断面図である。 該電極形成工程の第4工程を説明するための(a)上面図及び(b)断面図である。 上記固体電解コンデンサの製造工程である素子搭載工程を説明するための(a)上面図及び(b)断面図である。 上記固体電解コンデンサの製造工程である樹脂被覆工程及び切断工程を説明するための(a)上面図及び(b)断面図である。 上記固体電解コンデンサの改良形態の一例を、その外装樹脂を省略して示した上面図である。 上記固体電解コンデンサの改良形態の他の例を示した断面図である。 上記固体電解コンデンサの改良形態の更なる他の例を、その外装樹脂を省略して示した上面図である。 図12に示すXIII−XIII線での上記更なる他の例に係る固体電解コンデンサの断面図である。 上記更なる他の例に係る固体電解コンデンサが具えるコンデンサ素子の断面図である。 上記固体電解コンデンサの改良形態の更なる他の例を、その外装樹脂を省略して示した上面図である。 従来の固体電解コンデンサの一例を示した断面図である。 従来の固体電解コンデンサの他の例を示した断面図である。 従来の固体電解コンデンサの更なる他の例を示した上面図である。
以下、本発明の実施形態につき、図面に沿って具体的に説明する。
本発明の一実施形態に係る固体電解コンデンサは、図1に示す如く、3つのコンデンサ素子1と、陽極端子3と陰極端子4が形成されている絶縁基板5とを具えている。そして、該固体電解コンデンサは、図2に示す如く、該絶縁基板5上に3つのコンデンサ素子1を搭載すると共に該3つのコンデンサ素子1を外層樹脂2によって被覆して構成されている。
尚、絶縁基板5上に搭載するコンデンサ素子1の数は、3つに限定されるものではなく、2つであってもよいし3つより多くてもよく、更には、後述するように1つであってもよい。
コンデンサ素子1は、図3に示す如く、陽極リード12が引き出された陽極体11と、陽極体11の外周面に形成された誘電体層13と、誘電体層13上に形成された電解質層14と、電解質層14上に形成された陰極層15とから構成されている。
陽極体11は、弁作用金属からなる多孔質焼結体によって構成されている。弁作用金属には、例えばタンタル、ニオブ、チタン、アルミニウムなどが用いられる。
陽極リード12は、その一方の端部12aを含んだ一部分121が陽極体11の外周面から突出し、残りの部分122が陽極体11内に埋設されている。陽極リード12は、陽極体11を構成している弁作用金属と同種又は異種の弁作用金属によって構成されており、陽極体11と陽極リード12は互いに電気的に接続されている。
誘電体層13は、陽極体11の外周面に形成された酸化被膜から構成されており、該酸化被膜は、陽極体11をリン酸水溶液やアジピン酸水溶液などの電解溶液に浸漬させ、陽極体11の外周面を電気化学的に酸化させること(陽極酸化)により形成される。
電解質層14は、誘電体層13上に、二酸化マンガン等の導電性無機材料、TCNQ(Tetracyano-quinodimethane)錯塩、導電性ポリマー等の導電性有機材料などによって形成されている。
陰極層15は、電解質層14上に形成されたカーボン層と、該カーボン層上に形成された銀ペースト層とから構成され、電解質層14と陰極層15は互いに電気的に接続されている。
上記コンデンサ素子1においては、陽極リード12のうち陽極体11から引き出されている部分121によってコンデンサ素子1の陽極部1aが構成され、陰極層15によってコンデンサ素子1の陰極部1bが構成されている。
図1に示す様に絶縁基板5には、コンデンサ素子1が搭載されるべき絶縁基板5の上面51に、第1陽極部31と第1陰極部41が互いに離間して形成されており、第1陽極部31と第1陰極部41にはそれぞれ、固体電解コンデンサの長手方向(以下、長さ方向という)91に長く延びると共に長さ方向91と略垂直な方向(以下、幅方向)92に互いに離間している陽極延在部311と陰極延在部411が形成されている。
図2に示す様に絶縁基板5には更に、上面51とは反対側の下面52に、第2陽極部32と第2陰極部42が長さ方向91に離間して形成されている。
そして、陽極端子3は、第1陽極部31と第2陽極部32とを、絶縁基板5の側端面の一部に形成されている陽極導電層33によって互いに電気的に接続して構成されている。又、陰極端子4は、第1陰極部41と第2陰極部42とを、絶縁基板5の側端面の一部に形成されている陰極導電層43によって互いに電気的に接続して構成されている。
又、第1陽極部31には、その陽極延在部311に、第1陽極部31とコンデンサ素子1の陽極部1aとを電気的に接続するための接続部34が一体に形成されている。本実施形態においては、第1陽極部31の上面に、陽極延在部311上の位置にて接続部34が突設されている。
具体的に、本実施形態に係る固体電解コンデンサにおいては、絶縁基板5の上面51に、長さ方向91に長く延びると共に幅方向92に互い離間した陽極延在構成部351と陰極延在構成部441をそれぞれ有する第1陽極構成部35と第1陰極構成部44が形成され、絶縁基板5の下面52に第2陽極構成部36と第2陰極構成部45が形成されており、第1陽極構成部35の陽極延在構成部351には、その上面に接続構成部37が一体に突設されている。
又、一体に形成されている第1陽極構成部35と接続構成部37の外周面、第2陽極構成部36の外周面、並びに絶縁基板5の側端面の一部には、メッキ層38が形成されており、第1及び第2陰極構成部44,45の外周面、並びに絶縁基板5の側端面の一部には、メッキ層46が形成されている。尚、第1及び第2陽極構成部35,36の材質、並びに第1及び第2陰極構成部44,45の材質には銅が用いられている。
そして、第1陽極構成部35と、メッキ層38の内、第1陽極構成部35の外周面に形成されている一部とによって、陽極端子3の第1陽極部31が構成され、第2陽極構成部36と、メッキ層38の内、第2陽極構成部36の外周面に形成されている一部とによって、陽極端子3の第2陽極部32が構成され、メッキ層38の内、絶縁基板5の側端面に形成されている一部によって、陽極端子3の陽極導電層33が構成されている。
又、接続構成部37と、メッキ層38の内、接続構成部37の外周面に形成されている一部とによって、接続部34が構成されている。
更に、第1陰極構成部44と、メッキ層46の内、第1陰極構成部44の外周面に形成されている一部とによって、陰極端子4の第1陰極部41が構成され、第2陰極構成部45と、メッキ層46の内、第2陰極構成部45の外周面に形成されている一部とによって、陰極端子4の第2陰極部42が構成され、メッキ層46の内、絶縁基板5の側端面に形成されている一部によって、陰極端子4の陰極導電層43が構成されている。
上記陽極端子3と陰極端子4は、図1に示す幅方向92についての陽極延在部311と陰極延在部411との間の距離L1が、図2に示す長さ方向91についての第2陽極部32と第2陰極部42との間の距離L2よりも小さくなるように、絶縁基板5の上面51及び下面52に形成されている。
図1に示す様に絶縁基板5の上面51には、3つのコンデンサ素子1が長さ方向91に配列されており、各コンデンサ素子1は、その陽極部1aを幅方向92に向けた姿勢で配置され、接続部34の端部には、コンデンサ素子1の陽極部1aが溶接によって電気的に接続されると共に、第1陰極部41の陰極延在部411には、コンデンサ素子1の陰極部1b(図3参照)が導電性接着剤によって電気的に接続されている。
又、各コンデンサ素子1は、陽極端子3の第1陽極部31側にそれぞれ位置するコンデンサ素子1の陰極部1bの端と第1陰極部41の陰極延在部411の端とが、幅方向92において第1陽極部31から所定の距離L1だけ離間した位置にて略一致するように配置されている。
尚、図2に示す様に本実施形態においては、絶縁基板5の上面51は平坦であって段差がなく、該上面51の内、第1陽極部31が形成されている陽極部形成領域51aと、第1陰極部41が形成されている陰極部形成領域51bとは、同じ平面内に含まれている。
コンデンサ素子1を被覆している外層樹脂2は、第2陽極部32と第2陰極部42が外層樹脂2から露出すると共に陽極導電層33と陰極導電層43が外層樹脂2から露出するように、絶縁基板5の上面51上に形成されている。従って、本実施形態に係る固体電解コンデンサにおいては、第2陽極部32と第2陰極部42によって下面電極が構成され、外層樹脂2の側面には、陽極導電層33と陰極導電層43が露出している。
尚、第1陽極部31及び第1陰極部41、並びに接続部34は、コンデンサ素子1と共に外装樹脂2によって被覆されている。
次に、上述した固体電解コンデンサの製造方法について説明する。該製造方法では、絶縁基板5に陽極端子3及び陰極端子4を形成する電極形成工程と、絶縁基板5上にコンデンサ素子1を搭載する素子搭載工程と、コンデンサ素子1を外層樹脂2によって被覆する樹脂被覆工程と、絶縁基板5に切断加工を施すことにより固体電解コンデンサを完成させる切断工程とが、この順に実行される。
電極形成工程は第1乃至第4工程から構成されており、電極形成工程では、第1乃至第4工程がこの順に実行される。
第1工程では、図4(a)及び図4(b)に示す如く、上記固体電解コンデンサの絶縁基板5となる絶縁基材53の上面531に1枚の銅板61を接着し、絶縁基材53の下面532に1枚の銅板62を接着する。尚、絶縁基材53の上面531に接着する銅版61には、下面532に接着する銅板62よりも厚さの大きいものが用いられる。
第2工程では、絶縁基材53の下面532に接着された銅板62に対してエッチング処理を施すことにより、図5(b)に示す様に距離L2と後述するメッキ層38,46の厚さに相当する距離αとを加算した距離(L2+α)だけ長さ方向91に離間した位置に、厚さが同程度の第2陽極構成部36と第2陰極構成部45を形成する。
又、絶縁基材53の上面531に接着された銅板61に対してエッチング処理を施すことにより、図5(a)及び図5(b)に示す様に互いに離間した位置に、厚さが同程度の第1陽極構成部35と第1陰極構成部44を形成する。このエッチング処理により、図5(a)に示す様に第1陽極構成部35と第1陰極構成部44にはそれぞれ、長さ方向91に長く延びると共に距離(L1+α)だけ幅方向92に互いに離間した陽極延在構成部351と陰極延在構成部441が形成される。ここで、距離(L1+α)は、距離L1と後述するメッキ層38,46の厚さに相当する距離αとを加算した距離である。
上記銅板61へのエッチング処理により、図5(b)に示す様に第1陽極構成部35の上面には、陽極延在構成部351上の位置に接続構成部37が形成される。このように1枚の銅板61から第1陽極構成部35と続構成部37を形成することにより、第1陽極構成部35と続構成部37とは一体に形成されることになる。
第3工程では、絶縁基材53を、図5(a)に示すA1線によって囲まれた領域、即ち図5(b)に示す様に第2陽極構成部36に対して第2陰極構成部45とは反対側に位置する領域を打ち抜くことにより、図6(a)に示す様に貫通孔71を形成する。このとき、第1及び第2陽極構成部35,36の端部が絶縁基材53と一緒に打ち抜かれる。従って、図6(b)に示す様に、該貫通孔71の内面には第1及び第2陽極構成部35,36の側端面が露出することになる。
更に、絶縁基材53を、図5(a)に示すA2線によって囲まれた領域、即ち図5(b)に示す様に第2陰極構成部45に対して第2陽極構成部36とは反対側に位置する領域を打ち抜くことにより、図6(a)に示す様に貫通孔72を形成する。このとき、第1及び第2陰極構成部44,45の端部が絶縁基材53と一緒に打ち抜かれる。従って、図6(b)に示す様に、該貫通孔72の内面には第1及び第2陰極構成部44,45の側端面が露出することになる。
上述の如く、貫通孔71と貫通孔72を形成することにより、絶縁基材53には、貫通孔71と貫通孔72によって挟まれた領域に、コンデンサ素子1が搭載される絶縁基板5が形成されることになる。
第4工程では、図7(a)及び図7(b)に示す様に、一体に形成されている第1陽極構成部35と接続構成部37の外周面、第2陽極構成部36の外周面、並びに貫通孔71の内面に、メッキを施してメッキ層38を形成する。これにより、第1陽極構成部35と第2陽極構成部36が、メッキ層38によって互いに電気的に接続されることになり、その接続状態は非常に良好なものとなる。尚、メッキには、銅や錫など、高い導電性を有する金属が用いられる。
同様に、第1及び第2陰極構成部44,45の外周面、並びに貫通孔72の内面に、メッキを施してメッキ層46を形成する。これにより、第1陰極構成部44と第2陰極構成部45が、メッキ層46によって互いに電気的に接続されることになり、その接続状態は非常に良好なものとなる。尚、メッキには、銅や錫など、高い導電性を有する金属が用いられる。
上述の如く第1工程〜第4工程を実行することにより、第1陽極構成部35と、メッキ層38の内、第1陽極構成部35の外周面に形成されている一部とによって、陽極端子3の第1陽極部31が構成され、第2陽極構成部36と、メッキ層38の内、第2陽極構成部36の外周面に形成されている一部とによって、陽極端子3の第2陽極部32が構成され、メッキ層38の内、貫通孔71の内面(即ち、絶縁基板5の側端面)に形成されている一部によって、陽極端子3の陽極導電層33が構成されることとなる。
又、接続構成部37と、メッキ層38の内、接続構成部37の外周面に形成されている一部とによって、接続部34が構成されることとなる。
更に、第1陰極構成部44と、メッキ層46の内、第1陰極構成部44の外周面に形成されている一部とによって、陰極端子4の第1陰極部41が構成され、第2陰極構成部45と、メッキ層46の内、第2陰極構成部45の外周面に形成されている一部とによって、陰極端子4の第2陰極部42が構成され、メッキ層46の内、貫通孔72の内面(即ち、絶縁基板5の側端面)に形成されている一部によって、陰極端子4の陰極導電層43が構成されることとなる。
斯くして、絶縁基板5には、第1陽極部31と第2陽極部32とを陽極導電層33によって互いに電気的に接続して構成された陽極端子3と、第1陰極部41と第2陰極部42とを陰極導電層43によって互いに電気的に接続して構成された陰極端子4が形成されることとなる。又、第1陽極部31には、接続部34が一体に形成されることとなる。
素子搭載工程では、図8(a)及び図8(b)に示す如く、絶縁基板5の上面51に3つコンデンサ素子1を長さ方向91に配列する。このとき、各コンデンサ素子1は、その陽極部1aを幅方向92に向けた姿勢で配置され、第1陽極部31と一体に形成されている接続部34の端部には、コンデンサ素子1の陽極部1aが溶接によって電気的に接続されると共に、第1陰極部41には、コンデンサ素子1の陰極部1b(図3参照)が導電性接着剤によって電気的に接続される。
樹脂被覆工程では、図9(a)及び図9(b)に示す如く、絶縁基板5の上面51に外層樹脂2を塗布することにより、該外層樹脂2によって3つのコンデンサ素子1を被覆する。このとき、第1陽極部31及び第1陰極部41、並びに接続部34は、コンデンサ素子1と共に外装樹脂2によって被覆される。
一方、絶縁基板5の下面52、並びに絶縁基板5の側端面に形成されている陽極導電層33及び陰極導電層43は、外層樹脂2によって被覆されず、露出した状態のまま維持される。
従って、絶縁基板5の下面52に形成されている第2陽極部32及び第2陰極部42は、外層樹脂2から露出して配置されることになり、第2陽極部32と第2陰極部42によって下面電極が構成されることになる。又、外層樹脂2の側面には、陽極導電層33と陰極導電層43が露出することになる。
切断工程では、図9(a)に示すA3−A3線とA4−A4線にて絶縁基材53を切断する。これにより、図1及び図2に示す固体電解コンデンサが完成することになる。
図17に示す様に第1陽極部105aと第1陰極部106aが長さ方向191に離間して配置され、コンデンサ素子101がその陽極部101aを長さ方向191に向けた状態で搭載されている従来の固体電解コンデンサに比べて、本実施形態に係る固体電解コンデンサは、従来の固体電解コンデンサと同じ外形のサイズを有する場合であっても、第1陽極部31の長さを、搭載されたコンデンサ素子1の陽極部1aが向くべき方向に対して略垂直な方向について、大きくすることが出来る。即ち、複数のコンデンサ素子1が配列される方向についての第1陽極部31の長さを、大きくすることが出来る。
従って、従来の固体電解コンデンサよりも多くのコンデンサ素子1を、その横幅を小さくすることなく絶縁基板5上に搭載することが可能となる。
又、複数のコンデンサ素子1を絶縁基板5上に搭載することに替えて、図10に示す如く、複数の陽極部1aが横方向(コンデンサ素子の陽極部が向く方向に対して略垂直な方向)に配列されているコンデンサ素子18を、絶縁基板5上に1つだけ搭載することも可能である。この構成によれば、固体電解コンデンサの外形のサイズを従来の固体電解コンデンサから変更せずに、陽極端子3の第1陽極部31に接続させる陽極部1aの本数を増やすことが出来る。
よって、上記固体電解コンデンサによれば、固体電解コンデンサの外形のサイズを従来の固体電解コンデンサから変更せずに、コンデンサ素子1の陽極部1aと陽極端子3の第1陽極部31との接続総面積、即ち陽極部1aと接続部34との接続総面積を増大させることが出来、その結果、固体電解コンデンサのESR又はESLが低減されることになる。
又、上記固体電解コンデンサには、縦横比の小さいコンデンサ素子1を搭載することが出来るので、該コンデンサ素子1の陽極体11にはクラックが発生し難く、従って歩留まりを向上して製造コストを低減することが出来る。
更に、上記固体電解コンデンサには、従来の固体電解コンデンサに搭載されていたコンデンサ素子と横幅(コンデンサ素子の陽極部が向く方向に対して略垂直な方向の寸法)が同等又はそれ以上のコンデンサ素子を搭載することが出来るので、絶縁基板5上へのコンデンサ素子の搭載が容易である。
又、上記固体電解コンデンサにおいては、陽極導電層33と陰極導電層43が絶縁基板5の側端面に形成されているので、従来の固体電解コンデンサの製造過程で必要であった煩雑な工程、即ち図16に示す様に絶縁基板5に開設されたビア105c,106cを樹脂材109によって充填する工程が、製造過程において不要となる。よって、本実施形態に係る固体電解コンデンサは、その製造が容易である。
更に、上記固体電解コンデンサにおいては、接続部34が陽極端子3の第1陽極部31に一体に形成されているので、接続部34と第1陽極部31とが別体にて形成されている従来の固体電解コンデンサ(図17参照)の製造過程で必要であった煩雑な工程、即ちコンデンサ素子1を絶縁基板5上に搭載する前に枕部材108を第1陽極部105aに設置する煩雑な工程が不要となる。
上述した固体電解コンデンサを配線基板上に搭載する場合、該配線基板上のランドに、第2陽極部32と第2陰極部42からなる下面電極が半田付けされることになる。
上記固体電解コンデンサにおいては、下面電極となる第2陽極部32と第2陰極部42にそれぞれ接続されている陽極導電層33と陰極導電層43が、上述の如く外層樹脂2の側面から露出しているので、下面電極の半田濡れ性が向上することになる。即ち、配線基板上のランドに下面電極を半田付けした場合、該半田が下面電極の側端面に回り込み易くなる。従って、下面電極の側端面にはフィレットが生じ易く、その結果、下面電極と配線基板上のランドとの間の接続状態が良好となる。
又、上記固体電解コンデンサにおいては、上述の如く接続部34が陽極端子3の第1陽極部31に一体に形成されているので、接続部34と第1陽極部31とを別体にて形成した従来の固体電解コンデンサ(図17参照)よりも、接続部34と第1陽極部31との間の接続状態が良好であり、固体電解コンデンサのESR又はESLが低減されることになる。
更に、上記固体電解コンデンサにおいては、幅方向92についての陽極延在部311と陰極延在部411との間の距離L1が、長さ方向91についての第2陽極部32と第2陰極部42との間の距離L2よりも小さいので、第1陰極部41の陰極延在部411の面積を増大させることが可能であり、従って第1陰極部41とコンデンサ素子1の陰極部1bとの接続面積を増大させることが出来、その結果、固体電解コンデンサのESR又はESLが低減されることになる。
更に又、上記固体電解コンデンサにおいては、各コンデンサ素子1は、陽極端子3の第1陽極部31側にそれぞれ位置するコンデンサ素子1の陰極部1bの端と第1陰極部41の陰極延在部411の端とが、幅方向92において第1陽極部31から所定の距離L1だけ離間した位置にて略一致するように配置されているので、固体電解コンデンサに流れる電流のパスが短くなり、その結果、固体電解コンデンサのESLが低減されることになる。
図11は、上述した固体電解コンデンサの改良形態の他の例を示した断面図である。図11に示す様に、接続構成部37の外周面にはメッキ層38を形成せず、第1陽極構成部35の外周面、第2陽極構成部36の外周面、並びに絶縁基板5の側端面の一部にだけメッキ層38を形成してもよい。本改良形態に係る固体電解コンデンサにおいては、外周面にメッキ層38のない接続構成部37によって、接続部34が構成されることになる。
従って、上記改良形態の他の例に係る固体電解コンデンサにおいては、溶接による接続部34と陽極部1aとの接続状態が、メッキ層38の形成状態による影響を受けることがない。
図12及び図13はそれぞれ、上述した固体電解コンデンサの改良形態の更なる他の例を示した上面図及び断面図である。図12及び図13に示す様に絶縁基板5上には、上記コンデンサ素子1に替えて、箔状の陽極体81を具えたコンデンサ素子8を搭載してもよい。
具体的にコンデンサ素子8は、図14に示す如く、陽極体81と、陽極体81の外周面のうち一部の領域に形成された誘電体層82と、誘電体層82上に形成された電解質層83と、電解質層83上に形成された陰極層84とから構成されている。
陽極体81には、弁作用金属からなる箔体の表面にエッチング処理により多孔質層を形成したものが用いられている。弁作用金属には、例えばアルミニウム、タンタル、ニオブ、チタンなどが用いられる。
誘電体層82は、陽極体81の外周面の一部の領域に形成された酸化被膜から構成されており、該酸化被膜は、陽極体81の一部をリン酸水溶液やアジピン酸水溶液などの電解溶液に浸漬させ、該陽極体81の一部の外周面を電気化学的に酸化させること(陽極酸化)により形成される。
電解質層83は、誘電体層83上に、二酸化マンガン等の導電性無機材料、TCNQ(Tetracyano-quinodimethane)錯塩、導電性ポリマー等の導電性有機材料などから構成されている。
陰極層84は、電解質層83上に形成されたカーボン層と、該カーボン層上に形成された銀ペースト層とから構成され、電解質層83と陰極層84は互いに電気的に接続されている。
上記コンデンサ素子8においては、陽極体81のうち外周面が誘電体層82によって被覆されずに露出した部分によりコンデンサ素子8の陽極部8aが構成され、陰極層84によってコンデンサ素子8の陰極部8bが構成されている。
そして、上記改良形態に係る固体電解コンデンサにおいては、第1陽極部31の上面の一部の領域31a、具体的には陽極延在部311の上面に、コンデンサ素子8の陽極部8aが溶接によって電気的に接続される。従って、第1陽極部31の上面の一部の領域31aによって、第1陽極部31とコンデンサ素子8の陽極部8aとを電気的に接続するための接続部が、第1陽極部31に一体に形成された状態で構成されることになる。
コンデンサ素子8の陰極部8bは、図1及び図2に示す固体電解コンデンサと同様、導電性接着剤によって第1陰極部41の陰極延在部411に電気的に接続される。
上記改良形態に係る固体電解コンデンサにおいても、図1に示す固体電解コンデンサと同様、固体電解コンデンサの外形のサイズを変更せずに、コンデンサ素子8の陽極部8aと陽極端子3の第1陽極部31との接続総面積を増大させることが出来、その結果、固体電解コンデンサのESR又はESLが低減されることになる。又、上記改良形態に係る固体電解コンデンサも、歩留まりを向上して製造コストを低減することが出来、更に製造が容易である。
複数のコンデンサ素子8を絶縁基板5上に搭載することに替えて、図15に示す如く、コンデンサ素子8よりも横幅の大きいコンデンサ素子88を、絶縁基板5上に1つだけ搭載することも可能である。この構成によれば、固体電解コンデンサの外形のサイズを変更せずに、コンデンサ素子88の陽極部8aと陽極端子3の第1陽極部31との接続総面積を更に増大させることが出来、その結果、固体電解コンデンサのESR又はESLが更に低減されることになる。
尚、本発明の各部構成は上記実施形態に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能である。例えば、第1陽極部31と第1陰極部41の形状は、上記実施形態(図1)に限られるものではなく、それらの形状には種々の形状を採用することが出来る。但し、第1陽極部31と第1陰極部41とは、幅方向92に離間して形成されている必要がある。
又、上記実施形態においては、陽極端子3を構成する第1及び第2陽極構成部35,36の材質、並びに陰極端子4を構成する第1及び第2陰極構成部44,45の材質としてそれぞれ銅を用いたが、本発明はこれに限られるものではなく、前記材質として種々の導電材を用いることが可能である。
更に、絶縁基板5上に搭載することが出来るコンデンサ素子は、上述した4種類のコンデンサ素子1,18,8,88に限られるものではなく、種々のコンデンサ素子、例えば陽極体11の両端から陽極リード12が引き出されているコンデンサ素子などであってもよい。
更に又、上記実施形態においては、電極形成工程の第2工程において、1枚の銅板62に対してエッチング処理を施すことにより、第2陽極部32を構成する第2陽極構成部36と第2陰極部42を構成する第2陰極構成部45を形成したが(図4(b)及び図5(b)参照)、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、第2陽極構成部36となる銅板と、第2陰極構成部45となる銅板とを別々に用意し、これらを距離(L2+α)だけ離間した位置に接着してもよい。
1 コンデンサ素子
1a 陽極部
1b 陰極部
11 陽極体
12 陽極リード
13 誘電体層
14 電解質層
15 陰極層
2 外層樹脂
3 陽極端子
31 第1陽極部
32 第2陽極部
33 陽極導電層
34 接続部
4 陰極端子
41 第1陰極部
42 第2陰極部
43 陰極導電層
5 絶縁基板
51 上面(第1面)
52 下面(第2面)
8 コンデンサ素子
8a 陽極部
8b 陰極部
81 陽極体
82 誘電体層
83 電解質層
84 陰極層
31a 第1陽極部の上面の一部の領域(接続部)
91 長さ方向(第2方向)
92 幅方向(第1方向)

Claims (6)

  1. 陽極部と陰極部との間に誘電体層が介在したコンデンサ素子と、陽極端子と陰極端子が形成された絶縁基板とを具え、絶縁基板上にコンデンサ素子が搭載されている固体電解コンデンサにおいて、
    前記絶縁基板には、コンデンサ素子が搭載されるべき第1面に、第1陽極部と第1陰極部が所定の第1方向に離間して形成されると共に、第1面とは反対側の第2面に、第2陽極部と第2陰極部が前記第1方向に対して略垂直な第2方向に離間して形成され、前記陽極端子は、前記第1陽極部と第2陽極部とを電気的に接続して構成され、前記陰極端子は、前記第1陰極部と第2陰極部とを電気的に接続して構成されており、前記絶縁基板の第1面には、前記コンデンサ素子がその陽極部を前記第1方向に向けた姿勢で配置され、前記第1陽極部と第1陰極部にはそれぞれ、前記コンデンサ素子の陽極部と陰極部が電気的に接続され、
    前記第2方向における前記絶縁基板の第1端面において、前記第1陽極部と前記第2陽極部とを電気的に接続する陽極導電層が形成され、
    前記第1端面とは反対側の前記絶縁基板の第2端面において、前記第1陰極部と前記第2陰極部とを電気的に接続する陰極導電層が形成され
    前記第1陽極部は、第1陽極構成部を有し、前記第1陽極構成部は、前記第1面の表面において、前記第2方向に長く延びる第1陽極延在構成部と、前記第1方向に長く延びると共に前記陽極導電層につながる第2陽極延在構成部とを有し、
    前記第1陰極部は、第1陰極構成部を有し、前記第1陰極構成部は、前記第1面の表面において、前記第2方向に長く延びる第1陰極延在構成部と、前記第1方向に長く延びると共に前記陰極導電層につながる第2陰極延在構成部とを有し、
    前記第1陽極部は、前記コンデンサ素子の陽極部に電気的に接続するための接続部を有し、
    前記接続部は、前記第1陽極延在構成部と一体に形成された接続構成部を有し、
    前記第1陽極構成部、前記接続構成部、及び前記第1陰極構成部の外周面と、前記第1端面及び第2端面とにはメッキ層が形成され、前記陽極導電層及び前記陰極導電層はメッキ層からなることを特徴とする固体電解コンデンサ。
  2. 前記絶縁基板の第1面には前記コンデンサ素子が複数搭載されており、該複数のコンデ
    ンサ素子は、前記第2方向に配列されている請求項に記載の固体電解コンデンサ。
  3. 第1陽極部には、該第1陽極部とコンデンサ素子の陽極部とを電気的に接続するための接続部が一体に形成され、
    前記接続部は、前記第1陽極延在部と一体に形成されると共に、前記第2陽極延在部から突出している請求項1または2に記載の固体電解コンデンサ。
  4. 前記第1方向に沿う前記第1陽極部と第1陰極部との間の距離は、前記第2方向に沿う前記第2陽極部と第2陰極部との間の距離よりも小さい請求項1乃至請求項の何れかに記載の固体電解コンデンサ。
  5. 前記陽極端子の第1陽極部側にそれぞれ位置する前記コンデンサ素子の陰極部の端と前記陰極端子の第1陰極部の端とが、前記第1方向において前記第1陽極部から所定の距離だけ離間した位置にて略一致している請求項1乃至請求項の何れかに記載の固体電解コンデンサ。
  6. 前記接続構成部は前記第1陽極構成部から突出し、前記接続構成部及び前記第1陽極構成部は導電材をエッチングすることにより形成されている請求項1乃至請求項5の何れかに記載の固体電解コンデンサ。
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