JP5349003B2 - フレキシブルプリント基板、及び光信号伝送装置 - Google Patents

フレキシブルプリント基板、及び光信号伝送装置 Download PDF

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Description

本発明は、フレキシブルプリント基板、及び光信号伝送装置に関する。
フレキシブルプリント基板(以下、FPC)は、可撓性を有し、実装時の寸法ずれや熱変形に伴う変形によるストレスを吸収することができ、信号を処理し伝送データを出力する信号処理回路と、信号処理回路から出力された伝送データに応じて光信号を変調して光信号を出力する半導体レーザ素子との接続に用いられることがある。
光信号伝送装置の小型化に伴いFPCも小型化され、FPCに設けられた各信号パターンが近接するようになってきている。信号パターンが近接すると、信号パターン同士の電磁結合が強まり、隣接する信号パターンとの共振が発生することがある。共振が発生すると信号を伝送する導体から不要輻射等により電力が散逸し、伝送信号にノイズが重畳され信号品質が劣化することがあった。
特に近年では高ビットレートで信号の伝送が行われるようになってきており、信号処理回路と半導体レーザ素子とを接続する一般的な長さのFPCにおいては、高ビットレートで信号が伝送されると現に共振が発生することがあり、共振による信号品質の劣化が問題となってきている。
そこで、従来では下記の特許文献1に記載されているように、FPCをシールドで被覆して伝送信号へのノイズを低減しているものがある。
特開2008−198931号公報
しかしながら、FPCをシールドで被覆するとFPCの厚みが増し可撓性が損なわれる上に、製造工程において接続端子部での応力集中による断線やパターン剥離等の問題が生じることがあった。本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的の一つは、可撓性を維持しつつ、信号を伝送する導体と他の信号パターンとの共振により発生するノイズを低減させることができるフレキシブルプリント基板、及び光信号伝送装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明に係るフレキシブルプリント基板は、誘電体層と、前記誘電体層の一方の面に形成された、信号を伝送するストリップ導体と、前記誘電体層の他方の面に形成された、前記誘電体層を介して前記ストリップ導体と対向する接地導体と、前記接地導体を介して前記ストリップ導体と対向して設けられた抵抗膜と、を含むことを特徴とする。
また、本発明の一態様に係るフレキシブルプリント基板は、前記接地導体の幅は、前記ストリップ導体の幅よりも広く、前記抵抗膜の幅は、前記接地導体の幅よりも広いこととする。
また、本発明の一態様に係るフレキシブルプリント基板は、前記抵抗膜は、前記ストリップ導体及び前記接地導体と電気的に接続されていないこととする。
また、本発明の一態様に係るフレキシブルプリント基板は、前記抵抗膜は、前記誘電体層、前記ストリップ導体及び前記接地導体のいずれよりも薄いこととする。
また、本発明の一態様に係るフレキシブルプリント基板は、前記抵抗膜を、前記接地導体を被覆する誘電体層と前記接地導体との間に設けたこととする。
また、本発明の一態様に係るフレキシブルプリント基板は、前記ストリップ導体と前記接地導体とを含む信号パターン及び当該信号パターンに隣り合う信号パターンの双方に対向して前記抵抗膜を設けたこととする。
また、本発明に係る光信号伝送装置は、信号を処理する信号処理部と、前記信号処理部と接続されたフレキシブルプリント基板と、前記フレキシブルプリント基板を介して前記信号処理部と接続され、前記信号処理部により処理された信号に基づいて光信号を変調する半導体レーザ素子と、を含み、前記フレキシブルプリント基板は、誘電体層と、前記誘電体層の一方の面に形成された、信号を伝送するストリップ導体と、前記誘電体層の他方の面に形成された、前記誘電体層を介して前記ストリップ導体と対向する接地導体と、前記接地導体を介して前記ストリップ導体と対向して設けられた抵抗膜と、を含むことを特徴とする。
また、本発明に係る光信号伝送装置は、信号を処理する信号処理部と、前記信号処理部と接続されたフレキシブルプリント基板と、光信号を受光する受光素子を含み、当該受光素子により受光した光信号に応じた電気信号を、前記フレキシブルプリント基板を介して接続された前記信号処理部に伝送する光受信部と、を含み、前記フレキシブルプリント基板は、誘電体層と、前記誘電体層の一方の面に形成された、信号を伝送するストリップ導体と、前記誘電体層の他方の面に形成された、前記誘電体層を介して前記ストリップ導体と対向する接地導体と、前記接地導体を介して前記ストリップ導体と対向して設けられた抵抗膜と、を含むことを特徴とする。
本発明の一態様によれば、ストリップ導体から漏れた電磁波の一部を抵抗膜により吸収して、信号を伝送するストリップ導体と他の信号パターンとの共振により発生するノイズを低減させることができる。
本発明の一態様によれば、ストリップ導体から漏れた電磁波と交差する抵抗膜の面積が拡大し、ストリップ導体と他の信号パターンとの電磁結合を効果的に抑制させることができる。
本発明の一態様によれば、抵抗膜に生じた電流の損失を大きくすることができる。
本発明の一態様によれば、フレキシブルプリント基板を薄くして可撓性を確保できる。
本発明の一態様によれば、抵抗膜を保護することができる。
本発明の一態様によれば、ストリップ導体から漏れた電磁波と交差する抵抗膜の面積を増やし、抵抗膜による電流損失を増加させると共に、他の信号パターンにおけるノイズの発生を抑制することができる。
本発明の一態様によれば、光信号の伝送の際に、送信信号を伝送するストリップ導体と他の信号パターンとの共振により発生するノイズを低減することができる。
本発明の一態様によれば、光信号の伝送の際に、受信信号を伝送するストリップ導体と他の信号パターンとの共振により発生するノイズを低減することができる。
以下、本発明を実施するための好適な実施の形態(以下、実施形態という)を、図面に従って説明する。
図1には、本発明の第1の実施形態に係るフレキシブルプリント基板(FPC)10の構造図を示した。フレキシブルプリント基板10は、光ファイバ伝送用トランシーバ等の電子装置の主基板と、光送信モジュールや光受信モジュールとを接続するものである。光ファイバ伝送用トランシーバには、例えば10Gbit/s程度の高ビットレートにより信号を伝送する装置を用いることとしてよい。
図1に示されるように、第1の実施形態に係るフレキシブルプリント基板10は、ベースフィルムである誘電体層100、接着フィルムである誘電体層102A,102B、カバーレイフィルムである誘電体層104A,104B、ストリップ導体106、接地導体108、抵抗膜110、及び隣接パターン112を含み構成される。
フレキシブルプリント基板10の製造にあたり、誘電体層100の両側に銅箔フィルムを設けた両面銅張積層板を用い、パターニング加工を行なうことで上層にストリップ導体106、下層に接地導体108および隣接パターン112を設ける。そして、カバーレイフィルムである誘電体層104A,104Bにそれぞれ接着フィルムである誘電体層102A,102Bを積層し、これらをベースフィルムである誘電体層100の上下に圧着して、ストリップ導体106と接地導体108及び隣接パターン112をそれぞれ被覆する。
カバーレイである誘電体層104Aの接地導体108に対向する面にはあらかじめ抵抗膜110を設け、レーザ加工によりパターニングしておく。具体的には、抵抗膜110は、金属材料を誘電体層104A上に蒸着させて形成することとしてよく、金属材料としては、強磁性金属、常磁性金属等を用いることとしてよい。なお、強磁性金属としては、例えば鉄、カルボニル鉄;Fe−Ni、Fe−Co、Fe−Cr、Fe−Si、Fe−Al、Fe−Cr−Si、Fe−Cr−Al、Fe−Al−Si、Fe−Pt等の鉄合金;コバルト、ニッケル;これらの合金等を用いることとしてよく、また、常磁性金属としては、例えば、金、銀、銅、錫、鉛、タングステン、ケイ素、アルミニウム、チタン、クロム、モリブデン、それらの合金、強磁性金属との合金等を用いることとしてよい。そして、抵抗膜110が形成された誘電体層104Aにより誘電体層102Aを被覆し、誘電体層104Bにより誘電体層102Bを被覆してフレキシブルプリント基板10を形成する。
フレキシブルプリント基板10を構成する各層の材料および厚さとしては、例えば誘電体層100には厚さ50μmのポリイミドを用い、ストリップ導体106、接地導体108および隣接パターン112には厚さ28μmの銅箔を用い、誘電体層104A,104Bには厚さ12μmのポリイミドを用い、誘電体層102A,102Bには厚さ25μmのエポキシ系接着剤を用いることとしてよい。また、抵抗膜110の厚さは5〜200nmの範囲であれば好適であるが、一例としては25nmと非常に薄いものを用いることとしてよい。これらよりフレキシブルプリント基板10の厚さは180μm以下の薄さとなり、十分な可撓性が得られる。なお、各層の厚さはフレキシブルプリント基板10における各層の積層方向に関する長さとする。
フレキシブルプリント基板10のサイズは、一例として長さを10mm、幅を5.6mmとする。ここでの長さとは、ストリップ導体106における信号の伝送方向に関する長さであり、幅とは、フレキシブルプリント基板10の厚み及び長さとそれぞれ直交する方向の長さ(図面における横方向の長さ)である。なお、フレキシブルプリント基板10のサイズは、X2やXFP MSA等の規格に準拠したサイズを用いることとしてよい。
また、本実施形態では、信号の伝送線路をシングルエンデッド型のマイクロストリップ線路として構成し、具体的には接地導体108とその上部に配置したストリップ導体106とにより構成される。この伝送線路は主基板上のドライバICから10Gbit/sのビットレートで出力される高速デジタル駆動信号を、光送信モジュール内のレーザ変調器に伝達する経路を構成するものである。本実施形態では、ストリップ導体106の幅は0.08mm、接地導体108の幅は0.8mmとする。なお、ストリップ導体106の幅は特性インピーダンスが50Ωとなるように選択したものである。
また、図1に示された4本の隣接パターン112の幅は、各々0.2mm程度とする。隣接パターン112は、光送信モジュールのモニター用フォトダイオード端子やレーザ電流端子、温度調整用ペルチェ端子に接続する信号線路である。隣接パターン112とストリップ導体106は例えば等ピッチで配置し、各々の中心間距離を0.79mmとする。抵抗膜110の幅は2.6mmと接地導体108よりも広くし、ストリップ導体106および接地導体108と中心位置を一致させている。本実施形態では、抵抗膜110は接地導体108の両側に距離0.9mmずつはみ出している。抵抗膜110のシート抵抗値は25Ω/□とする。
なお、フレキシブルプリント基板10、及びフレキシブルプリント基板10を構成する各層の材料特性や厚さ、パターン寸法等は上記の具体例に限定されるものではなく、例えば抵抗膜110のシート抵抗値を100Ω/□としてもよいし、三次元電磁界解析ツール等を用いて所望の特性を有するように設定することとしてもよい。
次に、図2を参照しながら、第1の実施形態に係るフレキシブルプリント基板10を用いた場合の小信号通過特性(S21)を説明する。小信号通過特性は、図1に示されたストリップ導体106および接地導体108からなる伝送線路の両端に50Ωポートを配置し、三次元電磁界解析ツールを用いて得た。また、隣接パターン112は伝送線路と共振する回路の一例として、一端を開放し、他の一端を接地電位に固定して、周波数5.7GHz(基本波)、17.1GHz(3倍波)、・・・に共振周波数を持つオープンスタブ回路を構成した。
図2に示された小信号通過特性のうち(1)は上記の第1の実施形態に係るフレキシブルプリント基板10を用いた場合を示し、(2)は抵抗膜110を具備しない従来技術のフレキシブルプリント基板10を用いた場合を示している。図2の(1)に示されるように、従来技術のフレキシブルプリント基板の伝送線路では、周波数5.7GHz、17.1GHzに深さが0.7dB以上の急峻なディップが現れ、共振の影響による劣化が生じているが、図2の(1)に示された第1の実施形態のフレキシブルプリント基板10の伝送線路では、周波数0GHzから20GHzの範囲で0dBから−0.2dBまで単調に減少する良好な特性を示し、共振の影響によるディップの発生が抑えられている。
次に、図3を参照しながら、接地導体108の幅(WGND)を変化させた場合のディップ特性について説明する。図3の縦軸は、伝送線路の小信号通過(S21)特性において周波数17GHz付近に生じるディップの深さ(Dip size)を表し、横軸は接地導体108の幅(WGND)を表す。図3においても(1)は本実施形態のフレキシブルプリント基板10による特性を示し、(2)は従来技術のフレキシブルプリント基板による特性を示したものである。
図3に示されるように、抵抗膜110を具備しない従来のフレキシブルプリント基板では、接地導体108の幅が約2.0mm以下となるとディップが生じ、接地導体108の幅が小さくなるほどディップが深くなる。しかしながら、第1の実施形態に係るフレキシブルプリント基板10によると、接地導体108の幅を2.0mmから0.4mmまで縮小した場合にもディップが発生せず、ディップの発生が十分に抑えられている。
次に図4を参照しながら、抵抗膜110の幅を変化させた場合のディップ特性について説明する。図4の縦軸は、伝送線路の小信号通過(S21)特性において周波数17GHz付近に生じるディップの深さ(Dip size)を表し、横軸は抵抗膜110の幅を変化させた時の接地導体108の両側にはみ出した幅Dを示す。ここで接地導体108の幅は0.8mmとした。図4に示されるように抵抗膜110の幅を増加するにつれてディップの発生は抑えられてゆき、はみ出し幅Dが0.7mm以上となると、ディップの発生が完全に抑えられているといえる。
第1の実施形態に係るフレキシブルプリント基板10によれば、可撓性に優れ、他の信号パターンとの共振による特性劣化を抑えた良好な伝送線路特性を得ることができる。この第1の実施形態に係るフレキシブルプリント基板10は、例えば10Gbit/s以上の高速伝送レートで動作する光送受信機などの電子装置に好適に適用できる。
また、フレキシブルプリント基板10に備えられた接地導体108の幅が2.0mm以下の場合には、抵抗膜110を設けない場合と比してディップの抑圧効果が明確に現れる。そして、伝送線路にシングルエンデッド型の線路を用いた場合には、接地導体108に対する抵抗膜110のはみ出し幅Dを0.7mm以上とした場合に、良好なディップの抑圧効果を得ることができる。
なお、上記の第1の実施形態においては、誘電体層100,104A,104Bをポリイミドとしたが、材料はこれに限られるものではなく、例えば液晶ポリマを用いても良い。誘電体層100,104A,104Bに液晶ポリマを用いた場合には、誘電体損失をポリイミドに比べてさらに小さくでき、伝送線路の周波数帯域特性を向上させることができる。また、上記の第1の実施形態においては、伝送線路にマイクロストリップ線路を用いたが、伝送線路にグランデッドコプラナ線路を用いてもよい。伝送線路にグランデッドコプラナ線路を用いた場合には、ストリップ導体106の両側に接地導体パターンが追加された構造になるため、フレキシブルプリント基板の可撓性は多少損なわれるが、伝送線路(ストリップ導体106)と隣接パターン112との電磁結合がさらに低減される。
次に、本発明の第2の実施形態に係るフレキシブルプリント基板20について説明する。図5には、第2の実施形態に係るフレキシブルプリント基板20の構造図を示す。図5に示されるように、第2の実施形態に係るフレキシブルプリント基板20と第1の実施形態に係るフレキシブルプリント基板10との差は、第2の実施形態においては、抵抗膜210の幅をフレキシブルプリント基板20の幅全体に広げた点にある。すなわち抵抗膜210は接地導体108の下部だけではなく、隣接パターン112の下部にも配置される。図5に示された符号のうち、第1の実施形態に係るフレキシブルプリント基板10と同一の符号が付されたものについては同じものであるため説明を省略する。
第2の実施形態に係るフレキシブルプリント基板20によれば、隣接パターン112の高周波における通過損失を抵抗膜210によって増やすことができ、隣接パターン112に接続するモニター用フォトダイオード端子やレーザ電流端子、温度調整用ペルチェ端子へのノイズを除去することができる。さらに上記第1の実施形態と同様に、可撓性に優れ、共振による特性劣化がなく良好な伝送線路特性を得ることができる。第2の実施形態に係るフレキシブルプリント基板20は、例えば10Gbit/s以上の高速伝送レートで動作する光送受信機などの電子装置に好適に適用できる。
次に、本発明の第3の実施形態に係るフレキシブルプリント基板30について説明する。図6には、第3の実施形態に係るフレキシブルプリント基板30の構造図を示す。図6に示されるように、第3の実施形態に係るフレキシブルプリント基板30と第2の実施形態に係るフレキシブルプリント基板20との差は、第3の実施形態においては、隣接パターン312を誘電体層100の上部に配置した点と、隣接パターン312の下部に接地導体308を設けた点にある。第3の実施形態において、接地導体308と接地導体108との間隙(G:Gap)は0.4mmとする。図6に示された符号のうち、第1及び第2の実施形態に係るフレキシブルプリント基板10,20と同一の符号が付されたものについては同じものであるため説明を省略する。
第3の実施形態に係るフレキシブルプリント基板30によれば、隣接パターン312とその下部の接地導体308とによりマイクロストリップ線路を構成することができ、広帯域特性を有する伝送線路を配置することができる。また、接地導体108,308は互いに分離されているため、各接地導体に異なったバイアス電圧を印加することができ、設計の自由度が増すという利点がある。さらに上記第1の実施形態と第2の実施形態と同様に、第3の実施形態に係るフレキシブルプリント基板30は、可撓性に優れ、共振による特性劣化がなく良好な伝送線路特性を得ることができ、10Gbit/s以上の高速伝送レートで動作する光送受信機などの電子装置に好適に適用できる。
次に、図7を参照しながら、本発明の第4の実施形態に係るフレキシブルプリント基板40について説明する。図7には、第4の実施形態に係るフレキシブルプリント基板40の構造図を示す。
図7に示されるように、第4の実施形態に係るフレキシブルプリント基板40と第1の実施形態に係るフレキシブルプリント基板10との差は、第4の実施形態においては、ストリップ導体を406A,406Bと二本の平行配線にして、伝送線路を差動型のストリップ線路とした点であり、他の点は第1の実施形態と同様である。
第4の実施形態において、ストリップ導体406A,406Bの幅は0.08mmとし、各々の中心間距離は0.79mmとする。また、接地導体408の幅は1.2mmとする。ストリップ導体406A,406Bの幅は差動での特性インピーダンスが100Ωとなるように選択することとしてよい。この差動伝送線路は、光受信モジュール内のプリアンプICから差動出力される10Gbit/sの高速デジタル信号を主基板上のポストアンプICに伝達する経路に用いられる。
第4の実施形態において、4本の隣接パターン412の幅は各々0.2mm程度とする。これらは光受信モジュールのフォトダイオード電圧端子やプリアンプIC電圧端子、プリアンプIC制御端子、温度検知用サーミスター端子に接続する。隣接パターン412は例えば等ピッチで配置し、各々の中心間距離を0.79mmとする。抵抗膜410の幅は1.6mmと接地導体408に比べ広く設定し、抵抗膜410の中心位置はストリップ導体406A,406Bの中心位置および接地導体408の中心位置と一致させる。すなわち、抵抗膜410は接地導体408の両側に距離0.2mmずつはみ出した配置とする。抵抗膜410のシート抵抗値は25Ω/□としてよい。
図8には、第4の実施形態に係るフレキシブルプリント基板40に関し、抵抗膜410の接地導体408に対するはみ出し幅Dと、ディップの深さとの関係を表したグラフを示した。図8において、横軸は抵抗膜410の幅を変化させた時の接地導体408の片側にはみ出した距離Dを表し、縦軸は伝送線路の小信号通過(S21)特性において周波数5.7GHz付近に生じるディップの深さ(Dip size)を表す。本実施形態では、接地導体408の幅は1.2mmとした。図8に示されるように、抵抗膜410の幅を増加するに従いディップの発生は抑制されてゆき、距離Dを0.2mm以上とすることにより、ディップが完全に抑圧されている。
第4の実施形態によれば可撓性に優れ、共振による特性劣化がなく伝送線路特性が良好なフレキシブルプリント基板構造を得ることができ、10Gbit/s以上の高速伝送レートで動作するのに適した光送受信機などの電子装置を提供することができる。また、伝送線路が差動型の線路の場合、接地導体の幅に対し抵抗膜がはみ出る距離Dを0.2mm以上とした場合、良好なディップの抑圧効果を得ることができる。
次に、図9を参照しながら、本発明の第5の実施形態に係るフレキシブルプリント基板50について説明する。図9には、第5の実施形態に係るフレキシブルプリント基板50の構造図を示す。図9に示されるように、第5の実施形態に係るフレキシブルプリント基板50と第4の実施形態に係るフレキシブルプリント基板40との差は、第5の実施形態では、抵抗膜510の幅をフレキシブルプリント基板50の幅全体に広げた点にあり、他の点は第4の実施形態と同様である。すなわち、第5の実施形態においては、抵抗膜510は接地導体408の下部だけではなく、隣接パターン412の下部にも配置される。
第5の実施形態によれば隣接パターン412の高周波における通過損失を抵抗膜510によって増やすことができ、隣接パターン412に接続するフォトダイオード電圧端子やプリアンプIC電圧端子、プリアンプIC制御端子、温度検知用サーミスター端子へのノイズを除去することができる。さらに上記第1乃至第4の実施形態と同様に、第5の実施形態に係るフレキシブルプリント基板50も、可撓性に優れ、共振による特性劣化がなく良好な伝送線路特性を得ることができ、10Gbit/s以上の高速伝送レートで動作するのに適した光送受信機などの電子装置に好適に適用できる。
なお、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、この分野の通常の知識を有する当業者によって多様な変更、変形又は置換が可能であることはもちろんである。
第1の実施形態に係るフレキシブルプリント基板(FPC)の構造図である。 第1の実施形態に係るFPCを用いた場合の小信号通過特性を示す図である。 接地導体の幅を変化させた場合のディップ特性を示す図である。 抵抗膜の幅を変化させた場合のディップ特性を示す図である。 第2の実施形態に係るフレキシブルプリント基板(FPC)の構造図である。 第3の実施形態に係るフレキシブルプリント基板(FPC)の構造図である。 第4の実施形態に係るフレキシブルプリント基板(FPC)の構造図である。 第4の実施形態に係るフレキシブルプリント基板に関し、抵抗膜の接地導体に対するはみ出し幅Dと、ディップの深さとの関係を表したグラフである。 第5の実施形態に係るフレキシブルプリント基板(FPC)の構造図である。
符号の説明
10,20,30,40,50 フレキシブルプリント基板、100 誘電体層(ベースフィルム)、102A,102B 誘電体層、104A,104B 誘電体層(カバーレイフィルム)、106 ストリップ導体、108 接地導体、110 抵抗膜、112 隣接パターン、210 抵抗膜、308 接地導体、312 隣接パターン、406A,406B ストリップ導体、408 接地導体、410 抵抗膜、412 隣接パターン、510 抵抗膜。

Claims (8)

  1. 誘電体層と、
    前記誘電体層の一方の面に形成された、信号を伝送するストリップ導体と、
    前記誘電体層の他方の面に形成された、前記誘電体層を介して前記ストリップ導体と対向する接地導体と、
    前記接地導体を介して前記ストリップ導体と対向して設けられた抵抗膜と、を含み、
    前記接地導体の幅は、前記ストリップ導体の幅よりも広く、
    前記抵抗膜の幅は、前記接地導体の幅よりも広く、
    前記抵抗膜の厚さは5nm以上200nm以下である
    ことを特徴とするフレキシブルプリント基板。
  2. 前記抵抗膜は、前記ストリップ導体及び前記接地導体と電気的に接続されていない
    ことを特徴とする請求項1に記載のフレキシブルプリント基板。
  3. 前記抵抗膜は、前記誘電体層、前記ストリップ導体及び前記接地導体のいずれよりも薄い
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のフレキシブルプリント基板。
  4. 前記ストリップ導体と前記接地導体とを含む信号パターン及び当該信号パターンに隣り合う信号パターンの双方に対向して前記抵抗膜を設けた
    ことを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載のフレキシブルプリント基板。
  5. 前記抵抗膜は、Fe−Ni、Fe−Co、Fe−Cr、Fe−Si、Fe−Al、Fe−Cr−Si、Fe−Cr−Al、Fe−Al−Si、Fe−Ptの群のいずれかより選択される強磁性金属、もしくは金、銀、銅、錫、鉛、タングステン、ケイ素、アルミニウム、チタン、クロム、モリブデン、それらの合金の群のいずれかより選択される常磁性金属を用いて形成される
    ことを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載のフレキシブルプリント基板。
  6. 前記抵抗膜は、前記ストリップ導体よりも前記接地導体に近い側のカバーレイフィルムの面であって、前記接地導体と対向する面に設けられる
    ことを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載のフレキシブルプリント基板。
  7. 信号を処理する信号処理部と、
    前記信号処理部と接続されたフレキシブルプリント基板と、
    前記フレキシブルプリント基板を介して前記信号処理部と接続され、前記信号処理部により処理された信号に基づいて光信号を変調する半導体レーザ素子と、を含み、
    前記フレキシブルプリント基板は、
    誘電体層と、
    前記誘電体層の一方の面に形成された、信号を伝送するストリップ導体と、
    前記誘電体層の他方の面に形成された、前記誘電体層を介して前記ストリップ導体と対向する接地導体と、
    前記接地導体を介して前記ストリップ導体と対向して設けられた抵抗膜と、を含み、
    前記接地導体の幅は、前記ストリップ導体の幅よりも広く、
    前記抵抗膜の幅は、前記接地導体の幅よりも広く、
    前記抵抗膜の厚さは5nm以上200nm以下である
    ことを特徴とする光信号伝送装置。
  8. 信号を処理する信号処理部と、
    前記信号処理部と接続されたフレキシブルプリント基板と、
    光信号を受光する受光素子を含み、当該受光素子により受光した光信号に応じた電気信号を、前記フレキシブルプリント基板を介して接続された前記信号処理部に伝送する光受信部と、を含み、
    前記フレキシブルプリント基板は、
    誘電体層と、
    前記誘電体層の一方の面に形成された、信号を伝送するストリップ導体と、
    前記誘電体層の他方の面に形成された、前記誘電体層を介して前記ストリップ導体と対向する接地導体と、
    前記接地導体を介して前記ストリップ導体と対向して設けられた抵抗膜と、を含み、
    前記接地導体の幅は、前記ストリップ導体の幅よりも広く、
    前記抵抗膜の幅は、前記接地導体の幅よりも広く、
    前記抵抗膜の厚さは5nm以上200nm以下である
    ことを特徴とする光信号伝送装置。
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