JP5347715B2 - 頭部保護エアバッグ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両に搭載されて、膨張時に乗員の頭部を保護可能なエアバッグを備えた頭部保護エアバッグ装置に関し、特に、膨張するエアバッグが、少なくとも、車両のリヤピラー部の前縁付近からその近傍のサイドウインドにかける部位を、乗員の頭部を保護するエリアとして、設定されている頭部保護エアバッグ装置に関する。
従来、頭部保護エアバッグ装置としては、エアバッグが、車両のリヤピラー部の前方のサイドウインドの上縁側からリヤピラー部の上方付近にかけて折り畳まれて収納される後側膨張部を備え、この後側膨張部が、膨張用ガスを流入させて膨張を完了させた際に、リヤピラー部の前縁側とその近傍のサイドウインドとのエリアに、乗員の頭部を受け止め可能な後保護膨張部を配設させる構成のものが知られている(例えば、特許文献1,2参照)。
また、頭部保護エアバッグ装置として、エアバッグの後端の車両への取付部が、エアバッグの膨張時に、リヤピラー部の前縁の上端付近から下端に移動し、そして、膨張を完了させたエアバッグが、車外側への移動を抑制できて乗員の拘束性能を向上させるように、エアバッグの下縁側に前後方向に沿うテンションを大きく発生させるものが知られている(例えば、特許文献3参照)。
特開2000−335358号公報 特開2001−11405号公報 特開平11−3212529号公報
しかし、特許文献1,2の頭部保護エアバッグ装置では、エアバッグの膨張完了時、リヤピラー部の車内側を覆うリヤピラーガーニッシュが、膨張するエアバッグに押されて、収納されたエアバッグを覆っていたバッグカバー部を車内側に押し開き、エアバッグの後側膨張部における後保護膨張部が、押し開かされたバッグカバー部の車内側に配置され、そして、リヤピラー部側に移動する乗員の頭部を受け止めるように、配設されていた。そのため、リヤピラー部では、リヤピラーガーニッシュにおけるバッグカバー部以外の一般部の車内側に、開いたバッグカバー部が、重なり、そして、その車内側に後保護膨張部が配置されることとなって、膨張を完了させた後保護膨張部の車内側の面が、リヤピラー部より車内側に大きく変位して配置され、エアバッグが車内側のスペースを狭くしてしまう。さらに、上記のエアバッグ装置では、エアバッグが、その後端側において、リヤピラー部の下端付近に取り付けられるような取付部を設けておらず、膨張完了時のエアバッグの下縁側、特に、エアバッグの後端付近を含めたエアバッグの下縁側に、前後方向に沿う張力を得難かった。
一方、特許文献3の頭部保護エアバッグ装置では、膨張完了時のエアバッグが、その後端の下縁側に前後方向に沿う大きな張力を発生させるものの、後端のボディ側への取付部を移動させる駆動機構が、必要となって、構成が複雑となってしまう。
ちなみに、特許文献1,2の課題を解決するように、エアバッグの後端の取付部をリヤピラー部の下端に配設させるとともに、リヤピラーガーニッシュに車内側に開くバッグカバー部を設けずに、リヤピラーガーニッシュ自体の車外側でエアバッグの後側膨張部における後保護膨張部を膨張させるように構成し、乗員頭部を、リヤピラーガーニッシュを介在させて、膨張を完了させたエアバッグの後保護膨張部によって、受け止めることが考えられる。このような構成では、リヤピラー部のボディ側の部材(例えば、インナパネル)の車内側にエアバッグの後保護膨張部が配置され、後保護膨張部の車内側にリヤピラーガーニッシュ自体(換言すれば、車内側に押し開かれないバッグカバー部の部位)が配置されて、ガーニッシュが折り重ならない分、車内側のスペースを広くできる。しかし、このような構成では、エアバッグの後保護膨張部が、直接、乗員と接触せず、ガーニッシュを介在させて、乗員を受け止めることから、良好な感触で、乗員頭部を受け止める点で、改善の余地がある。
本発明は、上述の課題を解決するものであり、簡便な構成として、膨張完了時のエアバッグが、後端の下縁側に張力を確保でき、かつ、車内側のスペースを広く維持した状態として、リヤピラー部の前縁付近の乗員頭部を良好な感触で受け止め可能な頭部保護エアバッグ装置を提供することを目的とする。
本発明に係る頭部保護エアバッグ装置は、エアバッグが、車両のリヤピラー部の下端付近からリヤピラー部の前方のサイドウインドの上縁側にかけて折り畳まれて収納される後側膨張部を備え、
後側膨張部が、膨張用ガスを流入させて膨張を完了させた際に、少なくとも、リヤピラー部の前縁側と前縁側近傍のサイドウインドとのエリアに、乗員の頭部を受け止め可能な後保護膨張部を配設させる構成の頭部保護エアバッグ装置であって、
エアバッグの後側膨張部が、
後保護膨張部の上方におけるサイドウインドの上縁側から後方に延びたリアピラー部の上部付近にかけて、車両のボディ側に取り付けられる複数の上縁側取付部を備えるとともに、少なくともリヤピラー部の下端付近のボディ側に取り付けられる後下端側取付部を備え、
上縁側取付部と後下端側取付部とに接近するように、折り畳まれるとともに、リヤピラー部の車内側を覆うリヤピラーガーニッシュの前縁側に覆われて、収納され、
エアバッグが、膨張完了時に、後下端側取付部と協働して、エアバッグの下縁側に前後方向に沿って張力を発揮可能に、エアバッグの前端側に配置されてボディ側に取り付けられる前端側取付部を備え、
リヤピラーガーニッシュが、
エアバッグの膨張時に、膨張する後側膨張部と当接する当接部を備えるとともに、
膨張時の後側膨張部の当接部への押圧時に、膨張完了時の後保護膨張部を車内側に露出させるように、車内外方向と略直交する方向に沿って移動可能に、ボディ側に保持されて、配設されていることを特徴とする。
本発明に係る頭部保護エアバッグ装置では、エアバッグの膨張時、膨張する後側膨張部が、リヤピラーガーニッシュの当接部を押圧して、膨張完了時の後保護膨張部を車内側に露出させるように、リヤピラーガーニッシュを車内外方向と略直交する方向に沿って移動させる。そして、膨張を完了させた後保護膨張部は、移動されたリヤピラーガーニッシュの無い部位のリヤピラー部の車内側に配置されることから、リヤピラーガーニッシュ自体の厚さ分、車内側への突出量を抑えることができて、車内側のスペースを広く維持できる。
勿論、膨張を完了させた後保護膨張部は、車内側に露出されており、リヤピラー部の前縁付近に移動してくる乗員頭部を直接受け止めることができて、乗員頭部を良好な感触で受け止めることができる。
また、エアバッグの後側膨張部は、サイドウインドの上縁付近の上縁側取付部の他に、リヤピラー部の下端付近に取り付ける後下端側取付部でも、ボディ側に取り付けられており、膨張完了時のエアバッグは、前端側の前端側取付部と後下端側取付部とによって、後端の下縁側に、前後方向に沿う張力を強く発生できて、後保護膨張部による安定した乗員の拘束性能を確保できる。そして勿論、本発明に係る頭部保護エアバッグ装置では、駆動機構を設けなくともよいことから、簡便な構成により、エアバッグの後端の下縁側に、前後方向に沿う大きな張力を確保できることとなる。
したがって、本発明に係る頭部保護エアバッグ装置では、簡便な構成として、膨張完了時のエアバッグが、後端の下縁側の張力を確保でき、かつ、車内側のスペースを広く維持した状態として、リヤピラー部の前縁付近の乗員頭部を良好な感触で受け止めることができる。
そして、本発明に係る頭部保護エアバッグ装置では、リヤピラーガーニッシュを、膨張時の後側膨張部の当接部への押圧時に、膨張完了時の後保護膨張部を車内側に露出させる移動を前方回転とするように、下端側を回転中心としてボディ側に支持させて、配設することが望ましい。
このような構成では、膨張するエアバッグに押されてリヤピラーガーニッシュが移動する際、リヤピラー部のリヤピラーガーニッシュの上端側が、下端側に比べて、大きく前方回転する構成であって、エアバッグ膨張時、サイドウインドの上縁側に折り畳まれた部位が、下方に展開膨張する際に、リヤピラーガーニッシュの上端側を下端側より容易に強く押せることから、好適に、リヤピラーガーニッシュを前方回転させて移動させることができる。
また、本発明に係る頭部保護エアバッグ装置では、リヤピラーガーニッシュを、前部側に配置されて、折り畳まれたエアバッグの後側膨張部の車内側を覆うバッグカバー部と、バッグカバー部の後方側に配置されてボディ側に取り付けられる本体部と、を設けて構成し、
バッグカバー部を、当接部を設けて、膨張時の後側膨張部の当接部への押圧時に、膨張完了時の後保護膨張部を車内側に露出させるように移動可能に、本体部若しくはボディ側に保持させて、配設することが望ましい。
このような構成では、エアバッグの後側膨張部の膨張時、リヤピラー部の車内側を覆うリヤピラーガーニッシュの全体を移動させることなく、リヤピラーガーニッシュの前部側のバッグカバー部だけを、移動させるように構成すればよく、移動するバッグカバー部のスペースが小さく、そのため、そのバッグカバー部の移動スペースを確保し易くなって、容易に、後保護膨張部を車内側に露出させることができる。
この場合、リヤピラーガーニッシュにおけるバッグカバー部と本体部との境界部位は、リヤピラーガーニッシュの前縁に略沿って、形成してもよいし、あるいは、下端側より上端側をリヤピラーガーニッシュの前縁側から後方に離すように、リヤピラーガーニッシュの前縁との相互の延長線を交差させるように、形成してもよい。
また、本発明に係る頭部保護エアバッグ装置では、リヤピラーガーニッシュにおけるバッグカバー部と本体部との境界部位を、破断可能な薄肉部を設けて構成し、バッグカバー部を、移動時に、薄肉部を破断させて移動するように配設してもよい。この場合には、バッグカバー部と本体部とを別体とする場合に比べて、両者の見切り線が表れにくく、リヤピラーガーニッシュの意匠性を良好にすることができる。
さらに、本発明に係る頭部保護エアバッグ装置では、当接部を、
折り畳まれて収納された後側膨張部の周囲におけるエアバッグ膨張時の当接部の移動側方向に、車内外方向に沿って配設されて、膨張時の後側膨張部に押される受圧板部と、
受圧板部の車外側端部から、車両の前後方向に沿い、かつ、折り畳まれて収納された後側膨張部の車外側方向の位置に向かって屈曲されるように、配置される係止板部と、
を設けて構成し、
ボディ側に、エアバッグの膨張時における当接部の移動を可能として係止板部の車内側方向に重なって配置されるとともに、後側膨張部の膨張時における当接部の車内側方向への移動を規制可能に係止板部を係止可能な係止片部、を配設させて構成してもよい。
このような構成では、エアバッグ膨張時、収納された後側膨張部が膨張して当接部の受圧板部を押圧する際、後側膨張部がリヤピラーガーニッシュにおける当接部の車内側の部位を車内側に押圧しても、係止板部がボディ側の係止片部に係止されて、その部位の車内側への開きを抑制できることから、後側膨張部が、当接部を円滑に押圧して、後保護膨張部を露出させるように、リヤピラーガーニッシュを移動させることができる。
本発明に係る第1実施形態の頭部保護エアバッグ装置の車内側から見た正面図である。 第1実施形態の頭部保護エアバッグ装置の部分概略縦断面図であり、図1のII−II部位に対応する。 第1実施形態の頭部保護エアバッグ装置の部分概略縦断面図であり、図1のIII−III部位に対応する。 第1実施形態に使用するエアバッグの正面図である。 第1実施形態の頭部保護エアバッグ装置の作動時の状態を示す概略断面図である。 第1実施形態の作動完了時を示す車内側から見た正面図である。 第2実施形態の頭部保護エアバッグ装置の車内側から見た正面図である。 第2実施形態の頭部保護エアバッグ装置の作動時の状態を示す概略断面図であり、図7のVIII−VIII部位に対応する。 第2実施形態の作動完了時を示す車内側から見た正面図である。 第3実施形態の頭部保護エアバッグ装置の車内側から見た正面図である。 第3実施形態の頭部保護エアバッグ装置の作動時の状態を示す概略断面図であり、図10のXI−XI部位に対応する。 第3実施形態の作動完了時を示す車内側から見た正面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明すると、図1に示すように、第1実施形態の頭部保護エアバッグ装置M1は、エアバッグ37と、インフレーター32と、取付ブラケット61,33と、エアバッグカバー30と、を備えて構成されている。そして、エアバッグ37は、車両Vの車内側におけるサイドウインドW1,W2の上縁側において、フロントピラー部FPの下縁側から、ルーフサイドレール部RRの下縁側とリヤピラー部RPの上部とを経て、リヤピラー部の下端RDまでの範囲に、折り畳まれて収納されている。
インフレーター32は、図1に示すように、略円柱状のシリンダタイプとして、エアバッグ37における膨張用ガスを流入させるための接続口部39に挿入され、接続口部39の外周側から締め付けるクランプ35を利用して、エアバッグ37と連結されている。そして、インフレーター32は、取付ブラケット33を利用して、センターピラー部CPの上方付近におけるルーフサイドレール部RRのインナパネル3に、ルーフヘッドライニング10の下縁10aに覆われて、取付固定されている。なお、インナパネル3は、車両Vのボディ(車体)1側の部材である。また、取付ブラケット33は、板金製として、インフレーター32を保持し、取付ボルト34を利用して、インナパネル3に固定されている。さらに、図2に示す符号2の部材は、ボディ1側のリンホースメントパネルであり、符号6の部材は、ウェザストリップである。
各取付ブラケット61は、取付ボルト62によって、エアバッグ37の各取付部48をインナパネル3に取付固定している(図2参照)。なお、各取付ボルト62は、ナット3bを設けてインナパネル3に形成された取付孔3aに、締結されている。
エアバッグ37は、図1〜6に示すように、インフレーター32からの膨張用ガスGを流入させて、折り畳み状態から展開して、サイドウインドW1,W2、センターピラー部CP,及び、リヤピラー部RPの車内側Iを覆うように、展開膨張する。そして、エアバッグ37は、図4に示すように、膨張用ガスGを流入させて車内側壁部38aと車外側壁部38bとを離すように膨張可能なガス流入部38(図2参照)と、車内側壁部38aと車外側壁部38bとを結合させた状態として膨張用ガスGを流入させない非流入部46と、を備えて構成されている。このエアバッグ37は、前端37c側の三角板状の板状部57を除いて、ポリアミドやポリエステル等の糸から袋織りして製造されている。なお、板状部57は、エアバッグ37の前端37c側に縫合等を利用して結合されている。また、実施形態の場合、エアバッグ37は、前席側のサイドウインドW1とセンターピラー部CPとの車内側のエリアで膨らむ前側膨張部41と、後席側のサイドウインドW2とリヤピラー部RPとの車内側のエリアで膨らむ後側膨張部43と、を備えて構成されている。
そして、エアバッグ37の非流入部46は、周縁部47、取付部48、区画部55、及び、板状部57,58,59から構成されている。周縁部47は、ガス流入部38の周囲を囲むように、形成されている。
板状部58は、略台形板状として、前側膨張部41と後側膨張部43との間におけるガス供給路部40の下方に、エアバッグ37の下縁37b側から上方に延びるように、配設されている。この板状部58は、エアバッグ37の全体形状を確保するとともに、ガス流入部38の容積を小さくして、膨張完了までの時間を短くするために、配設されている。板状部57は、ポリエステル等の織布から形成されて、エアバッグ37の前端37cに縫合等を利用して結合されている。なお、板状部57の前端にも、取付部48(前端側取付部53)が形成されている。
また、板状部59は、エアバッグ37の後端37d側に、略三角板状として配設されている。この板状部59の後端にも、取付部48(後下端側取付部51)が配設されている。
取付部48は、エアバッグ37の上縁37a側における周縁部47から上方へ突出するように、複数(実施形態では7個)形成されている。各取付部48には、取付ボルト62(図2参照)を挿通させる取付孔48aが、形成されている。各取付部48は、既述したように、インナパネル3に取り付けるための取付ブラケット61が固着され、そして、各取付孔48aを挿通する取付ボルト62が、ナット3bに螺合されることにより、インナパネル3に固定されている。
そして、ボディ1側のインナパネル3に取り付けられる各取付部48の内、サイドウインドW2の上縁側から後方に延びたリヤピラー部RPの上部付近にかけて配設される複数(実施形態の場合、二つ)の取付部48が、上縁側取付部49,50とし、さらに、板状部59におけるリヤピラー部RPの下端RD付近のベルトラインBL近傍に配置される取付部48が、後下端側取付部51として構成されている。さらに、エアバッグ37の前端37c側の取付部48が、エアバッグ37の膨張時に、後下端側取付部51と協働して、エアバッグ37の下縁37b側に前後方向に沿って張力を発揮可能な前端側取付部53として、構成されている。
なお、実施形態の場合、前端側取付部53は、リヤピラー部RPの前方側におけるフロントピラー部FPの下端付近のインナパネル3に、取り付けられるように構成されている。
区画部55は、周縁部47や板状部58から延びて前側膨張部41や後側膨張部43との領域内に侵入するように線状に配設されて、膨張用ガスGの流れを制御したり、あるいは、エアバッグ37を板状に膨張できるように厚さを規制するために配設されている。なお、区画部55における後側膨張部43に配置される後閉じ部55aは、エアバッグ37の後端37dから前方側に連続して延びる部位としての横線部55bと、横線部55bの前端から斜め後下方向に延びる縦線部55cと、を備えたL字形状に形成されている。また、前側膨張部41に配置される区画部55は、エアバッグ37の下縁37b側の周縁部から上方へI字形状に延びる二つの前閉じ部55d,55eと、板状部58から前方に逆L字状に延びる前閉じ部55fと、を備えて構成されている。
ガス流入部38は、実施形態の場合、接続口部39、ガス供給路部40、前側膨張部41、及び、後側膨張部43から構成されている。ガス供給路部40は、エアバッグ37の上縁37a側で車両Vの前後方向に沿って直線状に配設され、板状部58の上方側で前側膨張部41と後側膨張部43とを連結するように配設されている。接続口部39は、エアバッグ37の上縁37a側の前後方向の中間部位から上方へ延びて、インフレーター32からの膨張用ガスGをガス流入部38内に流入させるように、インフレーター32と接続される。そして、接続口部39内には、ガス供給路部40内に挿入されて、インフレーター32からの膨張用ガスGを前後両側に分岐させて、ガス供給路部40において車両Vの前後方向両側に向けて流す図示しない整流布が配設されている。
そして、エアバッグ37のガス流入部38の前側膨張部41は、図4,6に示すように、サイドウインドW1とセンターピラー部CPとの車内側Iの領域で展開膨張するように構成されており、区画部55の三つの前閉じ部55d,55e,55fにより、板状に膨張するように構成されている。
後側膨張部43は、乗員Cの頭部Hを受け止め可能な後保護膨張部44を備え、実施形態の場合、この後保護膨張部44は、後側膨張部43が膨張用ガスGを流入させて膨張を完了させた際に、リヤピラー部RPの前縁RPF側と前縁RPF側近傍のサイドウインドW2との略長方形状のエリアを覆い可能に配置されている。
なお、この後保護膨張部44は、実施形態の場合、区画部55の後閉じ部55aの横線部55b付近のガス供給路部40の後端部40aと横線部55bの下方における後側膨張部43の後部43a側とのエリアとして、設定され、その上方の前後には、二つの上縁側取付部49,50が配設されている。
このエアバッグ37の製造は、袋織りで製造した後、板状部57を縫合等を利用してエアバッグ37の前端37c側に結合させ、接続口部39内に図示しない整流布を配設させれば、製造することができる(図4参照)。
エアバッグカバー30は、図1に示すように、フロントピラー部FPに配置されるフロントピラーガーニッシュ9の下縁9a側と、ルーフサイドレール部RRに配置されるルーフヘッドライニング10の下縁10a側と、リヤピラー部RPの車内側Iを覆うリヤピラーガーニッシュ15と、から構成されている。なお、フロントピラーガーニッシュ9、ルーフヘッドライニング10、及び、リヤピラーガーニッシュ15は、合成樹脂製としている。そして、フロントピラーガーニッシュ9は、フロントピラー部FPのボディ1側のインナパネル3における車内側に取り付けられ、ルーフヘッドライニング10は、ルーフサイドレール部RRのボディ1側のインナパネル3における車内側に取り付けられている。このルーフヘッドライニング10は、フロントピラー部FPの上方付近から、センターピラー部CPの上方を経て、リヤピラー部RPの上方付近まで、配設されている。なお、センターピラー部CPの車内側にも、合成樹脂製のセンターピラーガーニッシュ11が配設されている。
そして、実施形態の場合、リヤピラーガーニッシュ15は、図2,3に示すように、リヤピラー部RPのボディ1側のインナパネル3における車内側Iに取付固定されている。さらに、実施形態の場合、リヤピラーガーニッシュ15は、前部側に配置されて、折り畳まれたエアバッグ37の後側膨張部43の車内側を覆うバッグカバー部21と、バッグカバー部21の後方側に配置されてボディ1側に取り付けられる本体部16と、を備えて構成されている。
なお、エアバッグ37の後側膨張部43は、折り畳み収納時、上縁側取付部49,40や後下端側取付部51に接近するように折り畳まれて、ルーフヘッドライニング10の下縁10aの後端側と、換言すれば、サイドウインドW2の上縁側からリヤピラー部RPの上方側にわたるウインド側カバー部10bと、バッグカバー部21と、により車内側Iを覆われて、配設されることとなる。ちなみに、第1実施形態のエアバッグ37の折り畳みは、ガス供給路部40を上下方向に折り重ねるように蛇腹折りし、ガス供給路部40の下方の後保護膨張部44等の部位を、下縁10aを車外側壁部38b側で巻くロール折りにより、折り畳んでいる(図2参照)。
本体部16は、複数箇所(実施形態では四隅の4箇所)に、図1,3に示すように、リヤピラー部RPのインナパネル3に設けられた取付孔3cに挿入されてインナパネル3に取り付けられるクリップ18を組み付けた取付部17、を備えて構成されている。また、本体部16の前縁16a側には、図3に示すように、バッグカバー部21の後縁21dに設けられた係止部24の係止爪24aを挿入させて、係止爪24aに周縁を係止させる係止孔19aを設けた係止部19が、配設されている。係止部19は、バッグカバー部21の係止部24に対応して、三箇所に配設されている(図1参照)。
バッグカバー部21は、前縁21cと後縁21dとの前後方向の略中間位置に、エアバッグ37の膨張時に、膨張する後側膨張部43と当接する当接部26を備えて構成されるとともに、膨張時の後側膨張部43の当接部26への押圧時に、膨張完了時の後保護膨張部44を車内側Iに露出させるように、車内外方向IOと略直交する方向に沿って、すなわち、実施形態の場合、サイドウインドW2に沿って、移動可能に、ボディ1側に保持されて、配設されている。
実施形態の場合、バッグカバー部21は、図1,5,6に示すように、膨張時の後側膨張部43の当接部26への押圧時に、膨張完了時の後保護膨張部44を車内側Iに露出させる移動を、下端21b側を回転中心として上端21a側を前方側へ移動させる前方回転とするように、ボディ1側に支持されて、配設されている。すなわち、バッグカバー部21の下端21bには、ボディ1側のインナパネル3に取り付けられてバッグカバー部21を前方回転可能とする軸支部23が、配設されている(図1,6参照)。
そして、当接部26は、上下に離れた二箇所に配設されて(図1参照)、それぞれ、図3に示すように、バッグカバー部21の車内側Iに露出している意匠パネル部22の裏面(車外側Oの面)から車外側Oに延びる受圧板部27と、受圧板部27の先端(車外側端)27aから屈曲する係止板部28と、を備えて構成されている。受圧板部27は、折り畳まれて収納された後側膨張部43の周囲におけるエアバッグ37の膨張時の当接部26の移動側方向に、すなわち、前方側方向に配設され、そして、車内外方向IOに沿って配設されて、膨張時の後側膨張部43に押されることとなる。係止板部28は、受圧板部27の車外側端部(先端)27aから、車両Vの前後方向に沿い、かつ、折り畳まれて収納された後側膨張部43の車外側O方向の位置に向かって、実施形態の場合、後方側に向かって、屈曲されるように、配設されている。
なお、ボディ1側のインナパネル3には、エアバッグ37の膨張時における当接部26の移動を可能として、各係止板部28の車内側I方向に重なって配置される係止片部4が、配設されている(図3参照)。これらの係止片部4は、前方側となる先端4a側をインナパネル3から車内側Iに浮かせ、後方側となる元部4b側をインナパネル3の車内側Iに固着させて配設されて、エアバッグ37の膨張時における当接部26の前方回転移動を可能として、後側膨張部43の膨張時における当接部26の車内側I方向への移動を規制可能に、係止板部28の車内側面28aを係止している。
また、バッグカバー部21の上縁前端部21ab等は、図6に示すように、エアバッグ37に押されてバッグカバー部21が移動した際に車内側Iに露出することを考慮して、シャープエッジとならないように、丸く形成されている。
この第1実施形態の頭部保護エアバッグ装置M1の車両Vへの搭載は、まず、平らに展開したエアバッグ37の下縁37b側を、取付部48を設けた上縁37a側に接近させるように折り畳んで(実施形態の場合、既述したように、ガス供給路部40を蛇腹折りし、その下方部位をロール折りして折り畳んで)、破断可能な図示しない折り崩れ防止用のラッピング材により、エアバッグ37を巻く。ついで、取付ブラケット33を取付済みのインフレーター32を、クランプ35を利用して、エアバッグ37の接続口部39と接続させ、また、エアバッグ37の各取付部48に取付ブラケット61を取り付ければ、エアバッグ組付体を形成できる。
その後、各取付ブラケット61,33を、ボディ1側のインナパネル3の所定位置に配置させ、各取付孔48aを挿通させる等して、取付ボルト62,34を締め付け、さらに、各取付ブラケット61,33をインナパネル3に固定して、エアバッグ組付体をボディ1に取り付ける。ついで、インフレーター32に、所定のインフレーター作動用の制御装置から延びる図示しないリード線を結線し、フロントピラーガーニッシュ9やルーフヘッドライニング10をボディ1に取り付け、さらに、リヤピラーガーニッシュ15,センターピラーガーニッシュ11をボディ1に取り付ければ、頭部保護エアバッグ装置M1を、車両Vに搭載することができる。
頭部保護エアバッグ装置M1の車両Vへの搭載後、インフレーター32が作動されれば、インフレーター32からの膨張用ガスGが、図2の二点鎖線に示すように、エアバッグ37における接続口部39からガス供給路部40に流入し、前後方向両側に向かってガス供給路部40を流れて、エアバッグ37の前側膨張部41と後側膨張部43とに流入することから、前側膨張部41と後側膨張部43とが、くるんでおいた図示しないラッピング材を破断させ、さらに、フロントピラーガーニッシュ9やルーフヘッドライニング10の下縁9a,10a側のエアバッグカバー30を押し開いて、下方へ突出しつつ、図1の二点鎖線に示すように、サイドウインドW1,W2,センターピラー部CP,リヤピラー部RPの車内側Iを覆うように、大きく展開膨張することとなる。
その際、第1実施形態の頭部保護エアバッグ装置M1では、エアバッグ37の膨張時、膨張する後側膨張部43が、ウインド側カバー部10bを車内側Iに押し開くとともに、リヤピラーガーニッシュ15の当接部26を押圧して、膨張完了時の後保護膨張部44を車内側Iに露出させるように、リヤピラーガーニッシュ15のバッグカバー部21を車内外方向IO(換言すれば、車両Vの左右方向)と略直交する方向、実施形態の場合、サイドウインドW2に沿って前方側に、移動させる(図1,5,6参照)。そして、膨張を完了させた後保護膨張部44は、移動されたリヤピラーガーニッシュ15の無い部位のリヤピラー部RPの車内側I、すなわち、バッグカバー部21の移動した後におけるリヤピラー部RPの前縁RPF側に配置されることから、リヤピラーガーニッシュ15自体の厚さ分(換言すれば、バッグカバー部21の厚さ分)、車内側Iへの突出量を抑えることができて、車内側Iのスペースを広く維持できる。
勿論、膨張を完了させた後保護膨張部44は、車内側Iに露出されており、リヤピラー部RPの前縁RPF付近(前部)に移動してくる乗員Cの頭部Hを、直接、受け止めることができて、乗員Cの頭部Hを良好な感触で受け止めることができる。
また、エアバッグ37の後側膨張部43は、サイドウインドW2の上縁付近の上縁側取付部49,50の他に、リヤピラー部RPの下端RD付近におけるベルトラインBL近傍(詳しくは、ベルトラインBLの直上付近)に取り付ける後下端側取付部51でも、ボディ1側のインナパネル3に取り付けられており、膨張完了時のエアバッグ37は、前端37c側の前端側取付部53と後下端側取付部51とによって、後端37dの下縁37b側に、前後方向に沿う張力を強く発生できて、後保護膨張部44による安定した乗員Cの拘束性能を確保できる。そして勿論、第1実施形態の頭部保護エアバッグ装置M1では、駆動機構を設けなくともよいことから、簡便な構成により、エアバッグ37の後端37dの下縁37b側に、前後方向に沿う大きな張力を確保できることとなる。
したがって、第1実施形態の頭部保護エアバッグ装置M1では、簡便な構成として、膨張完了時のエアバッグ37が、後端37dの下縁37b側の張力を確保でき、かつ、車内側Iのスペースを広く維持した状態として、リヤピラー部RPの前縁RPF付近(前部)の乗員Cの頭部Hを良好な感触で受け止めることができる。
そして、第1実施形態の頭部保護エアバッグ装置M1では、リヤピラーガーニッシュ15の前縁15a側のバッグカバー部21が、膨張時の後側膨張部43の当接部26における受圧板部27への押圧時に、膨張完了時の後保護膨張部44を車内側Iに露出させる移動を前方回転とするように、下端21b側を回転中心としてボディ1側に支持させて、配設している。そのため、このような構成では、図1,6に示すように、膨張するエアバッグ37に押されてリヤピラーガーニッシュ15のバッグカバー部21が移動する際、リヤピラー部RPのリヤピラーガーニッシュ15の上端21a側が、下端21b側に比べて、大きく前方回転する構成であって、エアバッグ37の膨張時、サイドウインドW2の上縁側に折り畳まれた部位(後側膨張部)43が、下方に展開膨張する際に、リヤピラーガーニッシュ15のバッグカバー部21の上端21a側を下端21b側より容易に強く押せることから、好適に、リヤピラーガーニッシュ15のバッグカバー部21を前方回転させて移動させることができる。
また、第1実施形態の頭部保護エアバッグ装置M1では、リヤピラーガーニッシュ15が、リヤピラー部RPの前縁RPF側に配置されて、折り畳まれたエアバッグ37の後側膨張部43の車内側Iを覆うバッグカバー部21と、バッグカバー部21の後方側に配置されてボディ1側に取り付けられる本体部16と、から構成されている。そして、バッグカバー部21が、当接部26を設けて、膨張時の後側膨張部43の当接部26への押圧時に、膨張完了時の後保護膨張部44を車内側Iに露出させるように移動可能に、ボディ1側に保持させて、配設させている。そのため、このような構成では、エアバッグ37の後側膨張部43の膨張時、リヤピラー部RPの車内側Iを覆うリヤピラーガーニッシュ15の全体を移動させることなく、リヤピラーガーニッシュ15の前部側のバッグカバー部21だけを、移動させるように構成すればよく、移動するバッグカバー部21のスペースが小さく、そのため、そのバッグカバー部21の移動スペースを確保し易くなって、容易に、後保護膨張部44を車内側Iに露出させることができる。
勿論、上記の点を考慮しなければ、リヤピラーガーニッシュ15を本体部16とバッグカバー部21とに分割せずに、後側膨張部43の膨張時に、後保護膨張部44を露出させるように、リヤピラーガーニッシュ15の全体を移動させてもよい。
さらに、第1実施形態の頭部保護エアバッグ装置M1では、当接部26が、図3に示すように、受圧板部27と係止板部28とを備えて構成されている。受圧板部27は、折り畳まれて収納された後側膨張部43の周囲におけるエアバッグ37の膨張時の当接部26の移動側方向に、すなわち、前方側に、配置されて、リヤピラーガーニッシュ15におけるバッグカバー部21の意匠パネル部22から車外側Oに延びるように、車内外方向IOに沿って配設されて、膨張時の後側膨張部43に押されることとなる。また、係止板部28は、受圧板部27の車外側端部となる先端27aから、車両Vの前後方向に沿い、かつ、折り畳まれて収納された後側膨張部43の車外側Oの方向の位置に向かって、後方側に屈曲されるように、配置されている。また、リヤピラー部RPのボディ1側のインナパネル3には、エアバッグ37の膨張時における当接部26の移動を可能として係止板部28の車内側Iの方向に重なって配置されるとともに、後側膨張部43の膨張時における当接部26の車内側Iの方向への移動を規制可能に、係止板部28を係止可能な係止片部4が、配設されている。そのため、第1実施形態では、エアバッグ37の膨張時、収納された後側膨張部43が膨張して当接部26の受圧板部27を押圧する際、後側膨張部43がリヤピラーガーニッシュ15における当接部26の車内側Iの部位、すなわち、意匠パネル部22を車内側Iに押圧しても、係止板部28がボディ1側の係止片部4に係止されて、その部位の意匠パネル部22の車内側Iへの開きを抑制できることから、図5に示すように、後側膨張部43が、当接部26を円滑に押圧して、後保護膨張部44を露出させるように、リヤピラーガーニッシュ15のバッグカバー部21を移動させることができる。
なお、第1実施形態では、当接部26が、バッグカバー部21の前後方向の中間部位で、上下に離れた二箇所に配設される場合を示したが、当接部26は、上下方向に沿って長く形成して、一つ配設させたり、あるいは、分離させた三箇所以上に配設させてもよい。勿論、このような当接部26は、リヤピラーガーニッシュが本体部とバッグカバー部とに分割されていない状態として、一体的に移動する構成でも、同様である。
また、第1実施形態の頭部保護エアバッグ装置M1では、リヤピラーガーニッシュ15におけるバッグカバー部21と本体部16とが別体の場合を示したが、図7〜9に示す第2実施形態の頭部保護エアバッグ装置M2のように、リヤピラーガーニッシュ15Aの本体部16Aとバッグカバー部21Aとを一体的に形成し、両者の境界部位BPに、破断可能な薄肉部20を設けて構成し、バッグカバー部21Aが、移動時に、薄肉部20を破断させて移動するように、リヤピラーガーニッシュ15Aを構成してもよい。この場合には、バッグカバー部21と本体部16とを別体とする場合に比べて、両者の見切り線(分割線)が表れにくく、リヤピラーガーニッシュ15Aの意匠性を良好にすることができる。
また、第1,2実施形態では、後側膨張部43の膨張によって当接部26が押されて移動する際、リヤピラーガーニッシュ15,15Aのバッグカバー部21,21Aが、下端21b側の軸支部23を回転中心として前方回転移動して、後保護膨張部44をリヤピラー部RPの前縁RPF側で露出させる場合を示した。しかし、リヤピラー部RPのインナパネル3の車内側Iで後保護膨張部44を車内側Iに向けて露出させるように、リヤピラーガーニッシュは、その全体若しくは一部を、適宜、回転を伴なわせて、下方移動、上方移動、あるいは、後方移動させてもよい。例えば、図10〜12に示す第3実施形態の頭部保護エアバッグ装置M3では、後保護膨張部44を露出させるように、リヤピラーガーニッシュ15Bのバッグカバー部21Bを後方移動させて、エアバッグ37の後側膨張部43における後保護膨張部44をインナパネル3の車内側Iの位置で車内側Iに向けて露出させている。そして、このリヤピラーガーニッシュ15Bでは、バッグカバー部21Bに設けた当接部26Bとボディ1側のインナパネル3に設けた係止片部4Bとが、図11に示すように、第1実施形態の当接部26と係止片部4との前後を逆に配設させるとともに、第1実施形態の当接部26や係止片部4より、若干、前方側に移動させて配設させている。そして、エアバッグ37の後側膨張部43が、折り畳み収納状態として、後端37d側の上縁側取付部50から後下端側取付部51に至る部位を、各当接部26Aの受圧板部27の前方側に配置させるように、湾曲させて、配置させている。
この第3実施形態では、エアバッグ37の膨張時、後側膨張部43が膨張すれば、各当接部26Bの受圧板部27が、後側膨張部43によって後方側に押され、バッグカバー部21Bが、バッグカバー部21Bの後方側に配置されていた本体部16Bの車外側Oに潜り込むように後方移動して、後保護膨張部44をリヤピラー部RPの前縁RPF側のインナパネル3の車内側Iに露出させることとなる。
また、第1,2実施形態では、リヤピラーガーニッシュ15,15Aにおけるバッグカバー部21,21Aと本体部16,16Aとの境界部位BPが、リヤピラーガーニッシュ15,15Aの前縁15aに略沿って、形成されているが、この境界部位BPは、第3実施形態のように、下端BPD側より上端BPU側をリヤピラーガーニッシュ15Bの前縁15a側から後方に離すように、リヤピラーガーニッシュ15Bの前縁15aとの相互の延長線LG,LBを交差させるように、形成してもよい。
さらに、第1実施形態では、リヤピラーガーニッシュ15のバッグカバー部21の軸支部23が、インナパネル3に取り付ける場合を示したが、本体部16に軸支部23を取り付けて、本体部16を介在させて、バッグカバー部21がインナパネル3に回転移動可能に支持させてもよい。
さらにまた、第1,2実施形態では、エアバッグ37の後下端側取付部51を、軸支部23の上方近傍に配置させた場合を示したが、後下端側取付部51を、軸支部23と共締めして、ベルトラインBL近傍のインナパネル3に取り付けてもよい。
さらに、第1,2実施形態では、エアバッグ37を、蛇腹折りとロール折りとを併用して折り畳んだ場合を示したが、第3実施形態の図11に示すように、蛇腹折りだけで折り畳んだり、あるいは、ロール折りだけで、折り畳んだりしてもよく、エアバッグの折り畳みは、図例に限定されなくともよい。
1…(車体)ボディ、
4,4B…係止片部、
15,15A,15B…リヤピラーガーニッシュ、
16,16A,16B…(リヤピラーガーニッシュの)本体部、
20…薄肉部、
21,21A,21B…バッグカバー部、
26,26B…当接部、
27…受圧板部、
28…係止板部、
37…エアバッグ、
43…後側膨張部、
44…後保護膨張部、
48…取付部、
49,50…上縁側取付部、
51…後下端側取付部、
53…前端側取付部、
RP…リヤピラー部、
BP…境界部位、
W2…サイドウインド、
G…膨張用ガス、
C…乗員、
H…頭部、
M1,M2,M3…頭部保護エアバッグ装置。

Claims (7)

  1. エアバッグが、車両のリヤピラー部の下端付近から該リヤピラー部の前方のサイドウインドの上縁側にかけて折り畳まれて収納される後側膨張部を備え、
    該後側膨張部が、膨張用ガスを流入させて膨張を完了させた際に、少なくとも、前記リヤピラー部の前縁側と該前縁側近傍の前記サイドウインドとのエリアに、乗員の頭部を受け止め可能な後保護膨張部を配設させる構成の頭部保護エアバッグ装置であって、
    前記エアバッグの後側膨張部が、
    前記後保護膨張部の上方における前記サイドウインドの上縁側から後方に延びた前記リアピラー部の上部付近にかけて、車両のボディ側に取り付けられる複数の上縁側取付部を備えるとともに、少なくとも前記リヤピラー部の下端付近のボディ側に取り付けられる後下端側取付部を備え、
    前記上縁側取付部と前記後下端側取付部とに接近するように、折り畳まれるとともに、前記リヤピラー部の車内側を覆うリヤピラーガーニッシュの前縁側に覆われて、収納され、
    前記エアバッグが、膨張完了時に、前記後下端側取付部と協働して、前記エアバッグの下縁側に前後方向に沿って張力を発揮可能に、前記エアバッグの前端側に配置されて前記ボディ側に取り付けられる前端側取付部を備え、
    前記リヤピラーガーニッシュが、
    前記エアバッグの膨張時に、膨張する前記後側膨張部と当接する当接部を備えるとともに、
    膨張時の前記後側膨張部の前記当接部への押圧時に、膨張完了時の前記後保護膨張部を車内側に露出させるように、車内外方向と略直交する方向に沿って移動可能として、前記ボディ側に保持されて、配設されるとともに、
    膨張完了時の前記後保護膨張部を車内側に露出させる移動を、前方回転とするように、下端側を回転中心として前記ボディ側に支持されて、配設されていることを特徴とする頭部保護エアバッグ装置。
  2. エアバッグが、車両のリヤピラー部の下端付近から該リヤピラー部の前方のサイドウインドの上縁側にかけて折り畳まれて収納される後側膨張部を備え、
    該後側膨張部が、膨張用ガスを流入させて膨張を完了させた際に、少なくとも、前記リヤピラー部の前縁側と該前縁側近傍の前記サイドウインドとのエリアに、乗員の頭部を受け止め可能な後保護膨張部を配設させる構成の頭部保護エアバッグ装置であって、
    前記エアバッグの後側膨張部が、
    前記後保護膨張部の上方における前記サイドウインドの上縁側から後方に延びた前記リアピラー部の上部付近にかけて、車両のボディ側に取り付けられる複数の上縁側取付部を備えるとともに、少なくとも前記リヤピラー部の下端付近のボディ側に取り付けられる後下端側取付部を備え、
    前記上縁側取付部と前記後下端側取付部とに接近するように、折り畳まれるとともに、前記リヤピラー部の車内側を覆うリヤピラーガーニッシュの前縁側に覆われて、収納され、
    前記エアバッグが、膨張完了時に、前記後下端側取付部と協働して、前記エアバッグの下縁側に前後方向に沿って張力を発揮可能に、前記エアバッグの前端側に配置されて前記ボディ側に取り付けられる前端側取付部を備え、
    前記リヤピラーガーニッシュが、
    前記エアバッグの膨張時に、膨張する前記後側膨張部と当接する当接部を備えるとともに、
    膨張時の前記後側膨張部の前記当接部への押圧時に、膨張完了時の前記後保護膨張部を車内側に露出させるように、車内外方向と略直交する方向に沿って移動可能に、前記ボディ側に保持されて、配設され
    前記当接部が、
    折り畳まれて収納された前記後側膨張部の周囲における前記エアバッグ膨張時の前記当接部の移動側方向に、車内外方向に沿って配設されて、膨張時の前記後側膨張部に押される受圧板部と、
    前記受圧板部の車外側端部から、車両の前後方向に沿い、かつ、折り畳まれて収納された前記後側膨張部の車外側方向の位置に向かって屈曲されるように、配置される係止板部と、
    を備えて構成され、
    前記ボディ側に、前記エアバッグの膨張時における前記当接部の移動を可能として前記係止板部の車内側方向に重なって配置されるとともに、前記後側膨張部の膨張時における前記当接部の車内側方向への移動を規制可能に前記係止板部を係止可能な係止片部、が配設されて構成されていることを特徴とする頭部保護エアバッグ装置。
  3. 前記リヤピラーガーニッシュが、
    前部側に配置されて、折り畳まれた前記エアバッグの後側膨張部の車内側を覆うバッグカバー部と、該バッグカバー部の後方側に配置されて前記ボディ側に取り付けられる本体部と、を備え、
    前記バッグカバー部が、前記当接部を備えて、膨張時の前記後側膨張部の前記当接部への押圧時に、膨張完了時の前記後保護膨張部を車内側に露出させるように移動可能に、前記本体部若しくは前記ボディ側に保持されて、配設されていることを特徴とする請求項1若しくは請求項2に記載の頭部保護エアバッグ装置。
  4. 前記リヤピラーガーニッシュにおける前記バッグカバー部と前記本体部との境界部位が、前記リヤピラーガーニッシュの前縁に略沿って、形成されていることを特徴とする請求項3に記載の頭部保護エアバッグ装置。
  5. 前記リヤピラーガーニッシュにおける前記バッグカバー部と前記本体部との境界部位が、下端側より上端側を前記リヤピラーガーニッシュの前縁側から後方に離すように、前記リヤピラーガーニッシュの前縁との相互の延長線を交差させるように、形成されていることを特徴とする請求項3に記載の頭部保護エアバッグ装置。
  6. 前記リヤピラーガーニッシュにおける前記バッグカバー部と前記本体部との境界部位が、破断可能な薄肉部を備えて構成されて、
    前記バッグカバー部が、移動時に、前記薄肉部を破断させて移動するように配設されていることを特徴とする請求項3乃至請求項5のいずれか1項に記載の頭部保護エアバッグ装置。
  7. 前記当接部が、
    折り畳まれて収納された前記後側膨張部の周囲における前記エアバッグ膨張時の前記当接部の移動側方向に、車内外方向に沿って配設されて、膨張時の前記後側膨張部に押される受圧板部と、
    前記受圧板部の車外側端部から、車両の前後方向に沿い、かつ、折り畳まれて収納された前記後側膨張部の車外側方向の位置に向かって屈曲されるように、配置される係止板部と、
    を備えて構成され、
    前記ボディ側に、前記エアバッグの膨張時における前記当接部の移動を可能として前記係止板部の車内側方向に重なって配置されるとともに、前記後側膨張部の膨張時における前記当接部の車内側方向への移動を規制可能に前記係止板部を係止可能な係止片部、が配設されて構成されていることを特徴とする請求項1に記載の頭部保護エアバッグ装置。
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