JP5346528B2 - 車両用空気調和システム - Google Patents

車両用空気調和システム Download PDF

Info

Publication number
JP5346528B2
JP5346528B2 JP2008236897A JP2008236897A JP5346528B2 JP 5346528 B2 JP5346528 B2 JP 5346528B2 JP 2008236897 A JP2008236897 A JP 2008236897A JP 2008236897 A JP2008236897 A JP 2008236897A JP 5346528 B2 JP5346528 B2 JP 5346528B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
refrigerant
heat exchanger
compressor
bypass passage
flows
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008236897A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010069947A (ja
Inventor
隆司 藤田
宏起 吉岡
和生 中所
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Calsonic Kansei Corp
Original Assignee
Calsonic Kansei Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Calsonic Kansei Corp filed Critical Calsonic Kansei Corp
Priority to JP2008236897A priority Critical patent/JP5346528B2/ja
Publication of JP2010069947A publication Critical patent/JP2010069947A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5346528B2 publication Critical patent/JP5346528B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60HARRANGEMENTS OF HEATING, COOLING, VENTILATING OR OTHER AIR-TREATING DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR PASSENGER OR GOODS SPACES OF VEHICLES
    • B60H1/00Heating, cooling or ventilating [HVAC] devices
    • B60H1/02Heating, cooling or ventilating [HVAC] devices the heat being derived from the propulsion plant
    • B60H1/03Heating, cooling or ventilating [HVAC] devices the heat being derived from the propulsion plant and from a source other than the propulsion plant
    • B60H1/039Heating, cooling or ventilating [HVAC] devices the heat being derived from the propulsion plant and from a source other than the propulsion plant from air leaving the interior of the vehicle, i.e. heat recovery

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Air-Conditioning For Vehicles (AREA)

Description

本発明は、冷房運転と暖房運転を行うことができ、特に、極寒冷地に適した車両用空気調和システムに関する。
この種の従来の車両用空気調和システムとしては、特許文献1に開示されたものがある。
この車両用空気調和システムは、ヒートポンプ式冷凍サイクルと暖房サイクルとを備えている。ヒートポンプ式冷凍サイクル100は、図5に示すように、冷媒を圧縮して冷媒を高温高圧の冷媒とするコンプレッサ101と、高温高圧の冷媒と外気との間で熱交換する室外コンデンサ102と、高圧の冷媒を一時的に溜めて液冷媒のみを流出させるレシーバ103と、高圧の冷媒を減圧できる第1減圧手段104と、第1減圧手段104により流出された冷媒と室内に導く送風との間で熱交換させる第1室内熱交換器105と、冷媒を減圧できる第2減圧手段106と、第2減圧手段106より流出された冷媒と室内からの送風との間で熱交換させる第2室内熱交換器107と、コンプレッサ101からの高温高圧の冷媒を室外コンデンサ102と第1室内熱交換器105に選択的に流すことができる四方弁108と、四方弁108によりコンプレッサ101の高温高圧の冷媒を第1室内熱交換器105に流したときに第1室内熱交換器105から流出された冷媒をレシーバ103に導く分岐通路109とを有する。
第1室内熱交換器105は、フロント側空調ケース110内に配置されている。フロント側空調ケース110には内気や外気が吸引され、フロント側空調ケース110内を通った送風は車室内に吹き出される。第2室内熱交換器107は、リア側空調ケース112内を配置されている。リア側空調ケース112には内気が吸引され、リア側空調ケース112内を通った送風は車室内と車室外に選択的に排出できるよう構成されている。
そして、コンプレッサ101からの高温高圧の冷媒が室外コンデンサ102を流れ、レシーバ103を介して第1減圧手段104と第2減圧手段106の少なくともいずれか一方に導かれ、第1減圧手段104や第2減圧手段106で減圧された後に第1室内熱交換器105や第2室内熱交換器107を流れてコンプレッサ101に戻る冷房用循環経路による運転と、コンプレッサ101からの高温高圧の冷媒が第1室内熱交換器105を流れ、レシーバ103を介して第2減圧手段106に導かれ、第2減圧手段106で減圧され後に第2室内熱交換器107を流れてコンプレッサ101に戻る暖房用循環経路による運転とを行うことができる。
暖房サイクル(図示せず)は、自動車エンジンの冷却水が循環される循環経路と、この循環経路に介在されたヒータコアを有する。ヒータコアは、フロント側空調ケース110内で、且つ、第1室内熱交換器105の送風下流に配置されている。
上記構成において、冷房時や除湿暖房時には、ヒートポンプ式冷凍サイクル100が冷房用循環経路による運転を行い、第1室内熱交換器105や第2室内熱交換器107はエバポレータとして機能する。これにより、フロント側空調ケース110内を通過する送風が第1室内熱交換器105で冷却され、その冷風がヒータコア(図示せず)でリヒートされて所望温度の空調風が車室内のフロント側に吹き出される。第2室内熱交換器107にも冷媒が流される場合には、冷風が車室内のリア側に吹き出される。
最大暖房時には、ヒートポンプ式冷凍サイクル100が暖房用循環経路による運転を行い、第1室内熱交換器105はコンデンサとして、第2室内熱交換器107はエバポレータとしてそれぞれ機能する。これにより、フロント側空調ケース110内を通過する送風が第1室内熱交換器105で加熱され、その温風がヒータコア(図示せず)で更に加熱されて高温の空調風が車室内に吹き出される。リア側空調ケース112内を通過する送風は、第2室内熱交換器107で冷却されて車室外に排出される。
前記従来例では、最大暖房時にあってはヒートポンプ式冷凍サイクル100と暖房サイクル(図示せず)の双方を熱源として送風を加熱することができるため、暖房能力に優れている。又、最大暖房時にあっては第2室内熱交換器107が外気よりも高温である内気の熱より吸熱するため、換気熱の回収を行うことができると共に、第2室内熱交換器107の凍結を防止できる。以上より、極寒冷地に適した車両用空気調和システムである。
特公平5−9287号公報
しかしながら、従来の車両用空気調和システムでは、ヒートポンプ式冷凍サイクル100の第1室内熱交換器105への冷媒の流入方向が冷房用循環経路と暖房用循環経路で逆である。そのため、次のような問題がある。
先ず、通常熱交換器は、送風と冷媒の向きが効率の良い対向流となるよう設定される。従って、冷房用循環経路による運転で対向流とされると、暖房用循環経路による運転では並行流となるため、熱交換効率が低下するという問題がある。次に、ヒートポンプ式冷凍サイクル100の配管は、通常では低圧側と高圧側で耐圧の異なる構造のものが使用されるが、前記従来例では高圧用の配管を多く使用する必要がある。従って、同一外径の配管を用いる場合、高圧用の配管は低圧用の配管に比べて配管内径が小さくなることから冷媒の流速が下がり、オイル循環に支障を来すおそれがあるという問題がある。
そこで、本発明は、冷房運転と暖房運転が可能で、且つ、最大暖房能力に優れ、しかも、熱交換器への冷媒の流入方向が逆になることに起因する種々の不具合を防止できる車両用空気調和システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成する請求項1の発明は、冷媒を圧縮して冷媒を高温高圧の冷媒とするコンプレッサと、高温高圧の冷媒と外気との間で熱交換する室外コンデンサと、室外コンデンサをバイパスする第1バイパス通路と、コンプレッサからの高温高圧の冷媒を室外コンデンサと第1バイパス通路のいずれかに流すように冷媒流路を切り換える第1流路切換手段と、室外コンデンサ又は第1バイパス通路を通った高圧の冷媒を減圧したり、減圧することなく流すことができる第1減圧手段と、第1減圧手段により流出された冷媒と室内に導く送風との間で熱交換させる室内熱交換器と、室内熱交換器を通った冷媒を減圧する第2減圧手段と、第2減圧手段より流出された冷媒と室内から室外に排出する送風との間で熱交換させる熱回収用熱交換器と、熱回収用熱交換器をバイパスする第2バイパス通路とを有するヒートポンプ式冷凍サイクルを備えると共に、室内熱交換器の送風下流に設けられ、車室内に導く送風を加熱する暖房手段を備え、コンプレッサからの高温高圧の冷媒が室外コンデンサを流れ、第1減圧手段で減圧された後に室内熱交換器を流れ、その後に第2バイパス通路を通ってコンプレッサに戻る冷房用循環経路による運転と、コンプレッサからの高温高圧の冷媒が第1バイパス通路を通り、第1減圧手段で減圧することなく室内熱交換器を流れ、第2減圧手段で減圧された後に熱回収用熱交換器を流れてコンプレッサに戻る暖房用循環経路による運転とを行うことができることを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1記載の車両用空気調和システムであって、ヒートポンプ式冷凍サイクルには、室外コンデンサの冷媒出口側とコンプレッサの冷媒入口側との間を接続する冷媒回収通路と、冷媒回収通路を開閉する開閉弁手段とが設けられていることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2記載の車両用空気調和システムであって、暖房手段は、電気式温水ヒータを熱源とするヒータコアであることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項3記載の車両用空気調和システムであって、電気式温水ヒータは、PTC素子ヒータであることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、冷房時、除湿暖房時等の温度調整時には、ヒートポンプ式冷凍サイクルが冷房用循環経路による運転を行い、室内熱交換器はエバポレータとして機能する。これにより、車室内に導かれる送風が室内熱交換器で冷却され、その冷風が例えば暖房手段でリヒートされて所望温度の空調風が車室内に吹き出される。最大暖房時には、ヒートポンプ式冷凍サイクルが暖房用循環経路による運転を行い、室内熱交換器はコンデンサとして、熱回収用熱交換器はエバポレータとしてそれぞれ機能する。これにより、車室内からの送風が室内熱交換器で加熱され、その温風が暖房手段で更に加熱されて高温の空調風が車室内に吹き出される。熱回収用熱交換器を通過する送風は、熱回収用熱交換器で冷却され、冷風が車室外に排出される。このように、冷房運転と暖房運転が可能であり、最大暖房時にあってはヒートポンプ式冷凍サイクルと暖房手段の双方を熱源として送風を加熱することができるため、暖房能力に優れている。又、最大暖房時にあっては熱回収用熱交換器が外気よりも高温である内気の熱より吸熱するため、換気熱の回収を行うことができると共に、熱回収用熱交換器の凍結を防止できる。
その上、ヒートポンプ式冷凍サイクルの室内熱交換器への冷媒の流入方向が冷房用循環経路と暖房用循環経路で同じであるため、室内熱交換器への冷媒の流入方向が逆になることに起因する種々の不具合がない。つまり、室内熱交換器は、冷房用循環経路による運転と暖房用循環経路による運転とで共に送風と冷媒の向きが効率の良い対向流となるよう設定でき、熱交換効率が低下することがない。ヒートポンプ式冷凍サイクルの配管について、前記従来例より高圧用の配管部位を少なくでき、オイル循環に支障を来すおそれがない。
請求項2の発明によれば、請求項1の発明の効果に加え、暖房用循環経路による運転の際に開閉弁手段を開位置とすると、冷媒回収通路は室外コンデンサの冷媒出口側よりコンプレッサの冷媒入口側の方が低圧となることから、室外コンデンサ内で液化等した冷媒が冷媒回収通路を通ってコンプレッサに戻るため、いわゆる冷媒の寝込みを防止でき、適正な冷媒循環量を確保できる。
請求項3の発明によれば、請求項1又は請求項2の発明の効果に加え、エンジン廃熱による温水を利用できない電気自動車の暖房に適した車両用空気調和システムを提供できる。エンジン廃熱を利用せず、しかも、上述したように優れた最大暖房性能を発揮することから電気自動車用の極寒冷地に好適な車両用空気調和システムを提供できる。
請求項4の発明によれば、請求項3の発明の効果に加え、PTC素子ヒータは自動的に温度管理を行うため、ヒータコアの温度制御が容易である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図4には本発明の一実施形態を示し、図1は車両用空気調和システムの構成図、図2は冷房時や除湿暖房時の運転状態を示す図、図3は最大暖房時の運転状態を示す図、図4はヒートポンプ式冷凍サイクルの冷房用循環経路による運転と暖房用循環経路による運転における各熱交換器の機能と電磁弁の切換状態を示す図である。
図1に示すように、車両用空気調和システムは、電気自動車の極寒冷地対応のものに搭載され、ヒートポンプ式冷凍サイクルAと暖房サイクルBとを備えている。
ヒートポンプ式冷凍サイクルAは、コンプレッサである電動コンプレッサ1と、室外コンデンサ2と、室外コンデンサ2をバイパスする第1バイパス通路3と、室外コンデンサ2に冷媒を導く通路と第1バイパス通路3のいずれかを選択する第1流路切換手段である第1電磁弁11及び第2電磁弁12と、リキッドタンク2aと、第1減圧手段である第1膨張弁4と、室内熱交換器5と、第2減圧手段である第2膨張弁6と、熱回収用熱交換器7と、熱回収用熱交換器7をバイパスする第2バイパス通路8と、熱回収用熱交換器7に冷媒を導く通路と第2バイパス通路8のいずれかを選択する第2流路切換手段である第3電磁弁13及び第4電磁弁14とを備えている。
電動コンプレッサ1は、冷媒を圧縮する圧縮機構部とこの圧縮機構部を駆動する電動モータと電動モータを駆動制御するモータ制御部とを内蔵する。そして、吸引した冷媒を圧縮機構部で圧縮し、高温高圧の冷媒として吐出する。冷媒は、HFC−134aやHFO−1234yfが使用されている。
室外コンデンサ2は、エンジンルーム内に配置され、高温高圧の冷媒と外気との間で熱交換させる。尚、室外コンデンサ2には、車両発熱体40の放熱を行うラジエータ41が並設されている。室外コンデンサ2とラジエータ41は、共に外部送風機42によって外気が供給される。
リキッドタンク2aは、室外コンデンサ2からの高圧の冷媒を一時的に溜めて液冷媒のみを第1膨張弁4に送出する。
第1膨張弁4は、室外コンデンサ2又は第1バイパス通路3を通った高圧の冷媒を減圧したり、減圧することなく流すことができる。
室内熱交換器5は、空調ダクト20内に配置され、車室内に導く送風と冷媒との間で熱交換させる。空調ダクト20内には送風機21が設けられ、送風機21によって空調ダクト20内には内気や外気が吸引される。空調ダクト20内で、且つ、室内熱交換器5の下流には、ミックスドア22と共に下記するヒータコア31が配置されている。ミックスドア22は、ヒータコア31に送る送風割合とヒータコア31をバイパスさせる送風割合を調整する。空調ダクト20の最下流は、車室内に各グリル(図示せず)に開口されている。
第2膨張弁6は、室内熱交換器5より流出された高圧の冷媒を減圧する。
熱回収用熱交換器7は、換気ダクト25内に配置され、車室内からの送風と冷媒との間で熱交換させる。換気ダクト25の空気導入口(図示せず)は車室内に開口し、換気ダクト25の空気排出口(図示せず)は車室外に開口している。換気ダクト25内には送風機26が設けられ、送風機26によって換気ダクト25内に車室内からの送風が吸引され、熱回収用熱交換器7を通って車室内に排気される。
第1電磁弁11は、電動コンプレッサ1から室外コンデンサ2への通路で、且つ、第1バイパス通路3の分岐点下流に設けられ、室外コンデンサ2への通路を開閉できる。第2電磁弁12は、第1バイパス通路3に設けられ、第1バイパス通路3を開閉できる。このような構成によって、第1電磁弁11と第2電磁弁12は、互いの開閉位置を逆位置とすることによって電動コンプレッサ1からの冷媒を室外コンデンサ2側に流したり、第1バイパス通路3に流したりできる。
第3電磁弁13は、第2バイパス通路8に設けられ、第2バイパス通路8を開閉できる。第4電磁弁14は、室内熱交換器5から第2膨張弁6及び熱回収用熱交換器7への通路で、且つ、第2バイパス通路8の分岐点下流に設けられ、熱回収用熱交換器7への通路を開閉できる。このような構成によって、第3電磁弁13と第4電磁弁14は、互いの開閉位置を逆位置とすることによって室内熱交換器5からの冷媒を熱回収用熱交換器7側に流したり、第2バイパス通路8に流したりできる。
ヒートポンプ式冷凍サイクルAは、第1電磁弁〜第4電磁弁11,12,13,14の切換操作(図4参照)によって、図2に示す冷房用循環経路による運転と図3に示す暖房用循環経路による運転を選択的に行うことができる。図2に示す冷房用循環経路による運転は、電動コンプレッサ1からの高温高圧の冷媒が室外コンデンサ2を流れ、第1膨張弁4で減圧した後に室内熱交換器5を流れ、その後に第2バイパス通路8を通って電動コンプレッサ1に戻るものである。第1逆止弁16は、室内熱交換器5より電動コンプレッサ1に戻る冷媒が熱回収用熱交換器7側に逆流しないために設けられている。
図3に示す暖房用循環経路による運転は、電動コンプレッサ1からの高温高圧の冷媒が第1バイパス通路3を通り、第1膨張弁4で減圧されないまま室内熱交換器5を流れ、第2膨張弁6で減圧された後に熱回収用熱交換器7を流れて電動コンプレッサ1に戻るものである。第2逆止弁17は、電動コンプレッサ1から第1バイパス通路3を通って第1膨張弁4及び室内熱交換器5に流れる冷媒が室外コンデンサ2側に逆流しないために設けられている。
又、ヒートポンプ式冷凍サイクルAには、室外コンデンサ2の冷媒出口側と電動コンプレッサ1の冷媒入口側との間を接続する冷媒回収通路18と、冷媒回収通路18を開閉する開閉弁手段である第5電磁弁15とが設けられている。
暖房サイクルBは、電気式温水ヒータであるPTC素子ヒータ30と、ヒータコア31と、これらの間で水を循環させる循環経路32と、この循環経路32に介在され、水を循環させる水ポンプ33とから構成されている。
PTC素子ヒータ30は、PTC素子(Positive Temperature Coefficient)の発熱体による自己温度制御型のヒータであり、自動的に自ら温度管理を行うため、外部からの制御が不要である。
ヒータコア31は、上述したように、空調ダクト20内で、且つ、室内熱交換器5の送風下流に配置されている。
次に、車両用空気調和システムの運転動作を説明する。冷房時、除湿暖房時等の温度調整時には、ヒートポンプ式冷凍サイクルAは冷房用循環経路による運転が行われ、暖房サイクルBは稼動される。
図2に示すように、電動コンプレッサ1からの高温高圧の冷媒は、室外コンデンサ2で外気に放熱し、第1膨張弁4で減圧された冷媒は、室内熱交換器5で送風より吸熱するため、室内熱交換器5はエバポレータとして機能する。これにより、車室内に導かれる送風が室内熱交換器5で冷却され、その冷風が例えばヒータコア31で一部リヒートされて所望温度の空調風が車室内に吹き出される。ヒートポンプ式冷凍サイクルAと暖房サイクルBは、冷房時や除湿暖房時の負荷程度に応じてその稼動能力が調整され、又、除湿暖房時の低負荷状態では、ヒートポンプ式冷凍サイクルAと暖房サイクルBを効率良く切り替え運転してCOPが向上させる運転を行っても良い。
尚、最大冷房時には、ヒータコア31を稼動することなく室内熱交換器5で冷却された冷風をリヒートすることなく車室内に吹き出す。
最大暖房時には、ヒートポンプ式冷凍サイクルAは暖房用循環経路による運転が行われ、暖房サイクルBは稼動される。図3に示すように、電動コンプレッサ1からの高温高圧の冷媒は、室内熱交換器5で放熱し、熱回収用熱交換器7で吸熱するため、室内熱交換器5はコンデンサとして、熱回収用熱交換器7はエバポレータとしてそれぞれ機能する。これにより、車室内からの送風が室内熱交換器5で加熱され、その温風がヒータコア31で更に加熱されて高温の空調風が車室内に吹き出される。熱回収用熱交換器7を通過する送風は、熱回収用熱交換器7で冷却されて車室外に排出される。
以上、車両用空気調和システムは、冷房運転と暖房運転が可能であり、最大暖房時にあってはヒートポンプ式冷凍サイクルAと暖房サイクルBの双方を熱源として送風を加熱することができるため、暖房能力に優れている。又、最大暖房時にあっては熱回収用熱交換器7が外気よりも高温である内気の熱より吸熱するため、換気熱の回収を行うことができると共に、熱回収用熱交換器7の凍結を防止できる。
その上、ヒートポンプ式冷凍サイクルAの室内熱交換器5への冷媒の流入方向が冷房用循環経路と暖房用循環経路で同じであるため、室内熱交換器5への冷媒の流入方向が逆になることに起因する種々の不具合がない。つまり、室内熱交換器5は、冷房用循環経路による運転と暖房用循環経路による運転とで共に送風と冷媒の向きが効率の良い対向流となるよう設定でき、熱交換効率が低下することがない。ヒートポンプ式冷凍サイクルAの配管について、従来例より高圧用の配管部位を少なくでき、オイル循環に支障を来すおそれがない。
また、コンプレッサ(例えば電動コンプレッサ)1と、室外コンデンサ2と、室外コンデンサ2をバイパスする第1バイパス通路3と、室外コンデンサ2側と第1バイパス通路3のいずれかに冷媒を流すように冷媒流路を切り換える第1流路切換手段(例えば第1及び第2電磁弁11,12)と、室外コンデンサ2又は第1バイパス通路3を通った高圧の冷媒を減圧したり、減圧することなく流すことができる第1減圧手段(例えば第1膨張弁4)と、第1減圧手段により流出された冷媒と室内に導く送風との間で熱交換させる室内熱交換器5とを備えたヒートポンプ式冷凍サイクルを備えた車両用空気調和システムにおいて、第2減圧手段(例えば第2膨張弁6)と熱回収用熱交換器7を有する配管系と、第3電磁弁13とを後付けで付設することによって本発明の車両用空気調和システムに簡便に変更できる。
ヒートポンプ式冷凍サイクルAには、室外コンデンサ2の冷媒出口側と電動コンプレッサ1の冷媒入口側との間を接続する冷媒回収通路18と、冷媒回収通路18を開閉する第5電磁弁15とが設けられている。従って、暖房用循環経路による運転の際に第5電磁弁15を開位置とすると、冷媒回収通路18は室外コンデンサ2の冷媒出口側より電動コンプレッサ1の冷媒入口側の方が低圧となることから、室外コンデンサ2内で液化等した冷媒が冷媒回収通路18を通って電動コンプレッサ1に戻るため、いわゆる冷媒の寝込みを防止でき、適正な冷媒循環量を確保できる。
暖房手段は、電気式温水ヒータであるPTC素子ヒータ30を熱源とするヒータコア31である。従って、エンジン廃熱による温水を利用できない電気自動車の暖房に適した車両用空気調和システムを提供できる。エンジン廃熱を利用せず、しかも、上述したように優れた最大暖房性能を発揮することから電気自動車用の極寒冷地に好適な車両用空気調和システムを提供できる。
電気式温水ヒータは、この実施形態ではPTC素子ヒータ30である。PTC素子ヒータ30は自動的に温度管理を自ら行うため、ヒータコア31の温度制御が容易である。電気式温水ヒータとしては、安価なシーズヒータを用いても良い。
尚、この実施形態では、第1流路切換手段は、第1電磁弁11と第2電磁弁12から構成されているが、電動コンプレッサ1からの冷媒流路を室外コンデンサ2側の経路と第1バイパス通路3に選択的に切換えできれば良く、三方弁にて構成しても良い。
尚、この実施形態では、第2流路切換手段は、第3電磁弁13と第4電磁弁14から構成されているが、室内熱交換器5からの冷媒流路を熱回収用熱交換器7側の経路と第2バイパス通路8に選択的に切換えできれば良く、三方弁にて構成しても良い。又、第4電磁弁14は第2膨張弁6にて兼用しても良い。
本発明の実施形態を示し、車両用空気調和システムの構成図である。 本発明の実施形態を示し、冷房時や除湿暖房時の運転状態を示す図である。 本発明の実施形態を示し、最大暖房時の運転状態を示す図である。 本発明の実施形態を示し、冷房用循環経路による運転と暖房用循環経路による運転における各熱交換器の機能と電磁弁の切換状態を示す図である。 従来例にかかる車両用空気調和システムのヒートポンプ式冷凍サイクルの構成図である。
符号の説明
A ヒートポンプ式冷凍サイクル
1 電動コンプレッサ(コンプレッサ)
2 室外コンデンサ
3 第1バイパス通路
4 第1膨張弁(第1減圧手段)
5 室内熱交換器
6 第2膨張弁(第2減圧手段)
7 熱回収用熱交換器
8 第2バイパス通路
11 第1電磁弁(第1流路切換手段)
12 第2電磁弁(第1流路切換手段)
13 第3電磁弁(第2流路切換手段)
14 第4電磁弁(第2流路切換手段)
15 第5電磁弁(開閉弁手段)
30 PTC素子ヒータ(電気温水ヒータ)
31 ヒータコア(暖房手段)

Claims (4)

  1. 冷媒を圧縮して冷媒を高温高圧の冷媒とするコンプレッサ(1)と、
    高温高圧の冷媒と外気との間で熱交換する室外コンデンサ(2)と、
    前記室外コンデンサ(2)をバイパスする第1バイパス通路(3)と、
    前記コンプレッサ(1)からの高温高圧の冷媒を前記室外コンデンサ(2)と前記第1バイパス通路(3)のいずれかに流すように冷媒流路を切り換える第1流路切換手段(11),(12)と、
    前記室外コンデンサ(2)又は前記第1バイパス通路(3)を通った高圧の冷媒を減圧したり、減圧することなく流すことができる第1減圧手段(4)と、
    前記第1減圧手段(4)により流出された冷媒と室内に導く送風との間で熱交換させる室内熱交換器(5)と、
    前記室内熱交換器(5)を通った冷媒を減圧する第2減圧手段(6)と、
    前記第2減圧手段(6)より流出された冷媒と室内から室外に排出する送風との間で熱交換させる熱回収用熱交換器(7)と、
    前記熱回収用熱交換器(7)をバイパスする第2バイパス通路(8)とを有するヒートポンプ式冷凍サイクル(A)を備えると共に、
    前記室内熱交換器(5)の送風下流に設けられ、車室内に導く送風を加熱する暖房手段(31)を備え、
    前記コンプレッサ(1)からの高温高圧の冷媒が前記室外コンデンサ(2)を流れ、前記第1減圧手段(4)で減圧された後に前記室内熱交換器(5)を流れ、その後に前記第2バイパス通路(8)を通って前記コンプレッサ(1)に戻る冷房用循環経路による運転と、
    前記コンプレッサ(1)からの高温高圧の冷媒が前記第1バイパス通路(3)を通り、前記第1減圧手段(4)で減圧することなく前記室内熱交換器(5)を流れ、前記第2減圧手段(6)で減圧された後に前記熱回収用熱交換器(7)を流れて前記コンプレッサ(1)に戻る暖房用循環経路による運転とを行うことができることを特徴とする車両用空気調和システム。
  2. 請求項1記載の車両用空気調和システムであって、
    前記ヒートポンプ式冷凍サイクル(A)には、前記室外コンデンサ(2)の冷媒出口側と前記コンプレッサ(1)の冷媒入口側との間を接続する冷媒回収通路(18)と、前記冷媒回収通路(18)を開閉する開閉弁手段(15)とが設けられていることを特徴とする車両用空気調和システム。
  3. 請求項1又は請求項2記載の車両用空気調和システムであって、
    前記暖房手段(31)は、電気式温水ヒータ(30)を熱源とするヒータコア(31)であることを特徴とする車両用空気調和システム。
  4. 請求項3記載の車両用空気調和システムであって、
    電気式温水ヒータ(30)は、PTC素子ヒータ(31)であることを特徴とする車両用空気調和システム。
JP2008236897A 2008-09-16 2008-09-16 車両用空気調和システム Expired - Fee Related JP5346528B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008236897A JP5346528B2 (ja) 2008-09-16 2008-09-16 車両用空気調和システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008236897A JP5346528B2 (ja) 2008-09-16 2008-09-16 車両用空気調和システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010069947A JP2010069947A (ja) 2010-04-02
JP5346528B2 true JP5346528B2 (ja) 2013-11-20

Family

ID=42202141

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008236897A Expired - Fee Related JP5346528B2 (ja) 2008-09-16 2008-09-16 車両用空気調和システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5346528B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102013205735A1 (de) * 2013-04-02 2014-10-02 Bayerische Motoren Werke Aktiengesellschaft Verfahren zum Abführen von Luft aus einem Fahrgastraum eines Fahrzeugs sowie Kältemittelkreislauf, insbesondere Wärmepumpenkreislauf
DE102013213347A1 (de) * 2013-07-08 2015-01-08 Bayerische Motoren Werke Aktiengesellschaft System zur Steuerung einer Heiz-Klimaanlage in einem Kraftfahrzeug
CN106608157B (zh) * 2015-10-23 2020-12-01 杭州三花研究院有限公司 一种空调系统和空调控制方法

Family Cites Families (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6015218A (ja) * 1983-07-04 1985-01-25 Nippon Denso Co Ltd 自動車用空気調和装置
JPH05294135A (ja) * 1992-04-23 1993-11-09 Calsonic Corp 電気自動車用空調機
JPH066024U (ja) * 1992-06-29 1994-01-25 株式会社日本クライメイトシステムズ 自動車用空調装置の冷媒循環サイクル
JPH06135221A (ja) * 1992-10-27 1994-05-17 Nippondenso Co Ltd 空調装置
JP3321871B2 (ja) * 1993-01-12 2002-09-09 松下電器産業株式会社 車両用ヒートポンプ式空調装置
JPH07237432A (ja) * 1994-03-02 1995-09-12 Nippon Climate Syst:Kk 電気自動車用空調装置の制御方法
JP3485379B2 (ja) * 1995-04-06 2004-01-13 サンデン株式会社 車両用空気調和装置
JP2000062449A (ja) * 1998-08-19 2000-02-29 Calsonic Corp ヒートポンプ式自動車用空気調和装置
JP2001001748A (ja) * 1999-06-15 2001-01-09 Bosch Automotive Systems Corp 車両用空調装置
JP2001018640A (ja) * 1999-07-05 2001-01-23 Calsonic Kansei Corp 冷媒回収式車両用空気調和装置
JP2001130241A (ja) * 1999-11-09 2001-05-15 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 車両用空調装置
JP2002106978A (ja) * 2000-10-03 2002-04-10 Tgk Co Ltd バイパス管路付き冷凍サイクル
JP2005201500A (ja) * 2004-01-14 2005-07-28 Denso Corp 冷凍サイクル装置
JP4981386B2 (ja) * 2006-08-30 2012-07-18 三菱重工業株式会社 熱媒体加熱装置およびそれを用いた車両用空調装置
JP2011152827A (ja) * 2010-01-26 2011-08-11 Honda Motor Co Ltd 車両用空調システムの冷媒体貯留構造

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010069947A (ja) 2010-04-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6634160B2 (ja) 車両用ヒートポンプシステム
JP6189098B2 (ja) ヒートポンプ式車両用空調システム
JP5750797B2 (ja) 車両用空気調和装置
JP6415943B2 (ja) ヒートポンプ式車両用空調システム
JP3233771B2 (ja) 車両用空気調和装置
JP2010260450A (ja) 車両用空調装置
JP2000052757A (ja) 自動車用冷暖房装置
JP2016097817A5 (ja)
JPH08216667A (ja) 電気自動車用ヒートポンプ冷暖房除湿装置
JP2009274517A (ja) 空気調和システム
CN109982877B (zh) 车辆热泵系统
JP2010159008A (ja) 車両用空調装置
JP2004182168A (ja) 車両用空調装置
JP2002019443A (ja) ヒートポンプサイクル
JP5884080B2 (ja) 車両用空調装置
JP4831030B2 (ja) 冷凍サイクル装置
JP5346528B2 (ja) 車両用空気調和システム
JP3986422B2 (ja) 車両用空調装置
JP3272663B2 (ja) 車両用空調装置
JP2011225174A (ja) 車両用空調装置
JP5142032B2 (ja) 車両用空調装置
JP5040898B2 (ja) 車両用空調装置
JP2013193466A (ja) 車両用空調装置
JPH0891042A (ja) ヒートポンプ式冷暖房装置
WO2019167822A1 (ja) 冷凍サイクル、冷凍サイクルの運転方法、冷凍サイクルに用いられるアキュムレータ、及び、冷凍サイクルを搭載した車両用空調装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100928

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120327

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120605

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130205

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130813

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130819

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5346528

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees