JP2010159008A - 車両用空調装置 - Google Patents

車両用空調装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2010159008A
JP2010159008A JP2009003303A JP2009003303A JP2010159008A JP 2010159008 A JP2010159008 A JP 2010159008A JP 2009003303 A JP2009003303 A JP 2009003303A JP 2009003303 A JP2009003303 A JP 2009003303A JP 2010159008 A JP2010159008 A JP 2010159008A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat exchanger
refrigerant
external heat
water
flow path
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2009003303A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuo Nakadokoro
和生 中所
Toshihiro Takei
俊博 武井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Marelli Corp
Original Assignee
Calsonic Kansei Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Calsonic Kansei Corp filed Critical Calsonic Kansei Corp
Priority to JP2009003303A priority Critical patent/JP2010159008A/ja
Priority to CN201080004224XA priority patent/CN102271943A/zh
Priority to EP10729238.5A priority patent/EP2383129A4/en
Priority to US13/143,807 priority patent/US20120017637A1/en
Priority to PCT/JP2010/050125 priority patent/WO2010079818A1/ja
Publication of JP2010159008A publication Critical patent/JP2010159008A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60HARRANGEMENTS OF HEATING, COOLING, VENTILATING OR OTHER AIR-TREATING DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR PASSENGER OR GOODS SPACES OF VEHICLES
    • B60H1/00Heating, cooling or ventilating [HVAC] devices
    • B60H1/00642Control systems or circuits; Control members or indication devices for heating, cooling or ventilating devices
    • B60H1/00814Control systems or circuits characterised by their output, for controlling particular components of the heating, cooling or ventilating installation
    • B60H1/00878Control systems or circuits characterised by their output, for controlling particular components of the heating, cooling or ventilating installation the components being temperature regulating devices
    • B60H2001/00928Control systems or circuits characterised by their output, for controlling particular components of the heating, cooling or ventilating installation the components being temperature regulating devices comprising a secondary circuit

Abstract

【課題】簡単な構成で、外気温度が低い場合におけるエンジン始動初期にエンジン冷却水を用いて車室内の暖房を行う際に、エンジン冷却水の温度を急速に上昇させることができる車両用空調装置を提供すること。
【解決手段】水用熱交換手段は前記ウォータジャケットと前記ヒータコア8aとの間を流れるエンジン冷却水を流す水用熱交換器(第1,第2の水用熱交換器26,27の少なくとも一方)を備え、第2の外部熱交換器18は水用熱交換器(第1,第2の水用熱交換器26,27の少なくとも一方)内のエンジン冷却水を加熱可能に設けられている。その上、、第1の外部熱交換器12と第1の膨張手段又は減圧手段14側への第1流れと、第2の外部熱交換器18から最終外部熱交換手段への第2流れと、第2の外部熱交換器18から第1の膨張手段又は減圧手段14側への第3流れとを切り換える第2の電磁切換手段(四方電磁切換弁40)が設けられている。
【選択図】 図1

Description

この発明は、エンジン冷却水を利用して車室内を暖房可能に設けた車両用空調装置に関するものである。
一般に、車両用空調装置は、エンジン冷却水を利用した暖房装置および冷媒による冷凍サイクルを利用した冷房装置を設けた車両用空調装置を備えているのが普通である。
この暖房装置では、車室内の暖房時に、エンジン冷却水をエンジンのウォータジャケットと車室内空調用のヒータコア(車室内熱交換器)との間で循環させると共に、車室内の空気をヒータコアを通過させ車室内に吹出口から吹き出させるようにして、この空気をヒータコア内を流れるエンジン冷却水で暖めることにより、車室内を暖房可能に設けたものが知られている。
このような車両用空調装置により冬期に車室内の暖房を行う場合、エンジン冷却水の水温が充分に上昇するまでは車室内に吹き出される空気の温度が低いと、乗員には快適ではなかった。
これの解消方法としては、外気温度が低い場合におけるエンジン始動初期に冷房装置を作動させると共に、この冷房装置の圧縮機で圧縮される圧縮冷媒の熱を利用してエンジン冷却水を加熱して、加熱されたエンジン冷却水をヒータコアに供給することにより、ヒータコアで車室内の空気を暖める冷却水式の暖房方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、他の解消方法としては、外気温度が低い場合におけるエンジン始動初期に冷房装置を作動させると共に、この冷房装置の圧縮機で圧縮される圧縮冷媒の熱で車室内の空気を直接加熱するようにしたヒートポンプ式の暖房方法も考えられる。なお、以下の説明では、冷房装置によるヒートポンプ式の暖房方法を冷房装置のヒートポンプ運転として用いる。
このヒートポンプ運転する方法では、圧縮機で圧縮された圧縮冷媒の熱で車室内の空気を加熱する際、圧縮冷媒から熱が奪われて圧縮冷媒が凝縮して高圧凝縮冷媒になる。このため、再び冷媒を圧縮機で圧縮させるには、凝縮冷媒を膨張手段又は減圧手段で膨張させて低圧凝縮冷媒にした後、熱交換器で低圧凝縮冷媒に吸熱させることにより、低圧凝縮冷媒をガス化させて冷媒ガスにする必要がある。
この熱交換器で低圧凝縮冷媒に吸熱させる際には、熱交換器の周囲の空気の温度の熱が奪われて、熱交換器の周囲の空気の温度が低下する。従って、低圧凝縮冷媒を熱交換器で冷媒ガスにする際に車室内の暖房に影響を与えないようにするために、熱交換器には車室外に配設された外部熱交換器を用いる必要がある。このため、冷房装置をヒートポンプ運転する方法では、外気温度が低くなるほど、圧縮冷媒の熱による車室内の空気の加熱量を増加させる必要がある。
特開平8−310227号公報
しかしながら、冷却水式の暖房方法では、外気温度が低い場合におけるエンジン始動初期の車室内暖房を快適に行うために、複数の熱交換器や多数の逆止弁,多数の電磁弁等を車両用空調装置(空調システム)に用いる必要があり、車両用空調装置の部品点数が増加や重量の増大を招き易い構造ととなり、製品コストの上昇が否めないものであった。しかも、この部品点数が増加は、車両用空調装置の構造を複雑に且つ大型化させると共に、車両用空調装置に用いられる冷媒の使用量を増加するので、好ましいものではない。その上、車両用空調装置の構造が大型化するので、熱交換器を設置することが困難な場合もある。
また、冷房装置のヒートポンプ運転では、外部熱交換器を用いて外気から圧縮冷媒に吸熱させるために、外気温度が低くなるに従って、冷媒への吸熱量が減少するものであった。このため、冷房装置をヒートポンプ運転する方法では、外気温度が低くなるに従って、暖房能力が低下する傾向があった。
しかもこの冷房装置をヒートポンプ運転する方法では、外部熱交換器により低圧凝縮冷媒が外気から吸熱するため、外気温度(換言すれば低圧凝縮冷媒の蒸発温度)によっては空気中に含まれる水分が外部熱交換器に結露・着霜し、外部熱交換器の熱交換機能が阻害されることは避けられないものであり、対策が必要となる。
そこで、この発明は、簡単な構成で、外気温度が低い場合におけるエンジン始動初期にエンジン冷却水を用いて車室内の暖房を行う際に、エンジン冷却水の温度を急速に上昇させることができる車両用空調装置を提供することを目的とするものである。
この目的を達成するため、この発明は、冷媒を、エンジン駆動される圧縮機,車室外の冷媒凝縮用の第1の外部熱交換器,第1の膨張手段又は減圧手段,車室内の空気冷却及び液体冷媒蒸発用の内部熱交換器の順に循環させる冷房用冷媒循環回路と、
エンジン冷却水をエンジンのウォータジャケットと車室内のヒータコアとの間で循環させる暖房用冷却水循環回路と、
前記第1の外部熱交換器及び前記内部熱交換器と並列に前記圧縮機に接続されたバイパス流路と、
前記圧縮機の冷媒吐出口を前記第1の外部熱交換器と前記バイパス流路とのいずれかに切り換え連通させる電磁切換弁と、
前記ウォータジャケットと前記ヒータコアとの間に流路途中に介装された水用熱交換手段及び前記バイパス流路の途中に設けられて前記水用熱交換手段との間で熱の授受を行う冷媒用熱交換手段を有する水加熱用熱交換手段と、
前記エンジン冷却水の温度を検出して温度信号を出力する水温検出センサと、
前記エンジン駆動時の前記エンジン冷却水の温度が所定値以下のときに前記圧縮機を作動させると共に前記電磁切換弁を作動制御して前記圧縮機の冷媒吐出口を前記バイパス流路に連通させる制御手段とを備えると共に、
前記冷媒用熱交換手段は、前記バイパス流路の途中に設けられた冷媒凝縮用の第2の外部熱交換器と、前記第2の外部熱交換器からの液体冷媒を蒸発させて前記圧縮機に戻す最終外部熱交換手段を備える車両用空調装置であって、
前記水用熱交換手段は前記ウォータジャケットと前記ヒータコアとの間を流れるエンジン冷却水を流す水用熱交換器を備え、前記第2の外部熱交換器は前記水用熱交換器内のエンジン冷却水を加熱可能に設けられていると共に、
前記第1の外部熱交換器と前記第1の膨張手段又は減圧手段側への第1流れと、前記第2の外部熱交換器から前記最終外部熱交換手段への第2流れと、前記第2の外部熱交換器から前記第1の膨張手段又は減圧手段側への第3流れとを切り換える第2の電磁切換手段が設けられている車両用空調装置としたことを特徴とする。
この構成によれば、簡単な構成で、外気温度が低い場合におけるエンジン始動初期にエンジン冷却水を用いて車室内の暖房を行う際に、エンジン冷却水の温度を急速に上昇させることができる。
この発明に係る車両用空調装置の概略配管図である。 図1の空調ユニットの説明図である。 図1の空調装置の作用説明図である。 図1の空調装置の他の作用説明図である。 図1に示した空調装置の制御回路図である。 この発明に係る車両用空調装置の他の例を示す概略配管図である。 図6の空調装置の作用説明図である。 図6の空調装置の他の作用説明図である。 図6に示した空調装置の制御回路図である。
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
[構成]
図1において、1は車両(自動車)の車室、2は車両のエンジンルーム、3はエンジンルーム2内に配設された水冷式のエンジンである。このエンジン3には、エンジン冷却のためのエンジン冷却水を流す周知のウォータジャケット(図示せず)が設けられている。
また、車室1の前部に設けられたインストルメントパネル(図示せず)内には、車両用空調装置(車両用空調システム)4の空調ユニット5が配設されている。
<空調ユニット5>
この空調ユニット5は、図2に示したように、ブロワユニット6,クーラユニット7,ヒータユニット8を備えている。 尚、空調ユニット5のクーラユニット7,ヒータユニット8内には、ブロワユニット6から送風される空気が流れる一連の風路5aが形成されている。
ブロワユニット6は、ブロワ(送風ファン阿)6aを有すると共に、インテークユニット6bを有する。このインテークユニット6bは、外気取入口6b1と内気取入口6b2を有すると共に、外気取入口6b1と内気取入口6b2の開閉用のインテークドア6cを有する。このインテークドア6cは、モータ等のドア駆動装置(ドア駆動手段)6c1により駆動(回動)させられて、外気取入口6b1と内気取入口6b2の開閉又は開度を調整し、車室外の外気と車室内の内気との流量吸込量を調整可能に設けられている。
そして、この外気取入口6b1から取り入れられた外気または内気取入口6b2から取り入れられた内気、或いは外気取入口6b1及び内気取入口6b2から取り入れられた外気と内気の混合された空気は、ブロワ(送風ファン)6aによりクーラユニット7へ送風されるようになっている。
このクーラユニット7には冷房用冷媒が循環するエバポレータ(空気冷却用の内部熱交換器、内部蒸発器)7aが設けられている。そして、ブロワユニット6により送風される取入空気は、エバポレータ7aの図示しないエア通路を通過する際に、エバポレータ7aが熱交換により冷却することができるようになっている。そして、このエバポレータ7aを通過した空気はヒータユニット8へ送られるようになっている。
尚、このエバポレータ7aの上流側(即ちブロワ6aとエバポレータ7aとの間)には、風路5aの下部を開閉する風路調整ドア7bが設けられている。この風路調整ドア7bはモータ等の駆動装置(駆動手段)7b1により駆動(回動)させられるようになっている。
ヒータユニット8内には、エンジンの冷却水が循環するヒータコア(空気加熱用の内部熱交換器)8aが設けられている。また、ヒータコア8aの側部(図では下部)には当該ヒータコア8aを迂回するバイパス風路8bが設けられ、またヒータコア8aの前面にはミックスドア8cが設けられている。そして、このミックスドア8cは、モータ等のドア駆動装置(ドア駆動手段)8c1により駆動(回動)されられて、ヒータコア8aの上流側の図示しないエア通路(エア風路)の開度を調節することにより、ヒータコア8aのエア通路内を流れる空気の量とバイパス風路8bを流れる空気の量との比率を調節できるようになっている。
このヒータコア8aの下流には混合室8dが形成され、この混合室8dには室内のデフロストグリル、ベントグリル及びフットグリルへそれぞれ連通する吹出口8eが設けられている。
<冷媒循環回路>
車両用空調装置4は、冷房用の冷媒循環回路9と、冷却水循環回路10を有する。この冷媒循環回路9は、冷房用の冷凍サイクル(即ち冷房サイクル)を行わせる冷房冷媒循環回路(第1の冷媒循環回路)9aと、冷却水加熱用の冷凍サイクル(暖房用加熱サイクル)を行わせる冷媒循環回路(第2の冷媒循環回路)9bを有する。
(冷房冷媒循環回路9a)
この冷房冷媒循環回路9aは、エンジン駆動される圧縮機11と、一端が圧縮機11の図示しない冷媒出口(冷媒出口側)に接続された第1の冷房冷媒配管11aと、この第1の冷房冷媒配管11aの他端に接続され且つ車室1外に配設された冷媒凝縮用の第1の外部熱交換器12を有する。
また、冷房冷媒循環回路9aは、冷媒入口(図示せず)が第1の外部熱交換器12の冷媒出口(図示せず)に接続されたリキッドタンク13と、高圧の液体冷媒を膨張させて低圧の液体冷媒にさせる第1の膨張手段又は減圧手段14を有する。このリキッドタンク13の冷媒出口(図示せず)と第1の膨張手段又は減圧手段14の冷媒入口(図示せず)とを接続させる冷房冷媒配管13aが配設されている。
この冷房冷媒配管13aは、一端がリキッドタンク13の冷媒出口(図示せず)に接続された第2の冷房冷媒配管13a1と、一端が第1の膨張手段又は減圧手段14の冷媒入口(図示せず)に接続された第3の冷房冷媒配管13a2を有する。
また、冷房冷媒循環回路9aは、第1の膨張手段又は減圧手段14の冷媒出口(図示せず)が接続された上述の空気冷却用のエバポレータ(内部熱交換器)7aと、一端がエバポレータ7aの冷媒出口(図示せず)に接続された第4の冷房冷媒配管7a1を有する。
この第1の膨張手段又は減圧手段14は、エバポレータ7aの冷媒出口(図示せず)から吐出(流出)する冷媒温度及び冷媒圧力を感知(検知)して、エバポレータ7aの冷媒入口(図示せず)に流入する液体冷媒の流量を負荷にあった冷媒流量になるように調整し、即ちエバポレータ7aの冷媒出口(図示せず)から吐出される(流出する)冷媒温度が設定した目標の(所定の)温度・圧力の加熱蒸気になるように、エバポレータ7aの冷媒入口(図示せず)に流入する液体冷媒の流量を調整するようになっている。この構成には、周知の構成を採用できるので、その詳細な説明は省略する。この冷房冷媒循環回路に適用される膨張手段とは例えば膨張弁であり、減圧手段とは例えば冷房冷媒配管11aの流路を絞るオリフィスである。
更に、冷房冷媒循環回路9aは、第4の冷房冷媒配管7a1の他端に冷媒入口(図示せず)が接続された第1の一方向弁(第1のチェックバルブ)15と、この第1の一方向弁15の冷媒出口(図示せず)に一端が接続された第5の冷房冷媒配管15aと、この第5の冷房冷媒配管15aと圧縮機11の冷媒入口(図示せず)を接続する気液分離用のアキュームレータ16等を備えている。
そして、圧縮機11から吐出される冷媒は、第1の冷房冷媒配管11a,第1の外部熱交換器12,リキッドタンク13,第2,第3の冷房冷媒配管13a1,13a2,第1の膨張手段又は減圧手段14,エバポレータ7a,第4の冷房冷媒配管7a1,第1の一方向弁15,第5の冷房冷媒配管15a,アキュームレータ16の順に流れた後に、圧縮機11に戻されて循環する第1の冷凍サイクルを繰り返すことができるようになっている。
この際、圧縮機11は冷媒ガスを圧縮して高温高圧の圧縮冷媒(圧縮冷媒ガス)にし、第1の外部熱交換器12は圧縮冷媒の熱を外気に放熱して圧縮冷媒を冷却することにより凝縮させて液体冷媒(凝縮冷媒、冷媒液)にし、リキッドタンク13は液体冷媒を貯留し、第1の膨張手段又は減圧手段14はリキッドタンク13からの高圧の液体冷媒を膨張させて低圧の液体冷媒(凝縮冷媒)にするようになっている。
この第1の膨張手段又は減圧手段14からの液体冷媒は、エバポレータ7a内に供給されて風路5a内の空気の熱を吸熱し(奪い)、風路5a内の空気を冷却する際に、蒸発させられて冷媒ガスになる。この冷媒ガスは、第4の冷房冷媒配管7a1,第1の一方向弁15,第5の冷房冷媒配管15a及びアキュームレータ16を介して圧縮機11に戻される。
(冷却水加熱用の冷媒循環回路9b)
この冷媒循環回路9bは、圧縮機11と、第1の冷房冷媒配管11aの途中に接続された三方電磁切換弁(電磁弁)17と、第1の外部熱交換器12及びエバポレータ7aと並列に圧縮機11の冷媒入口(図示せず)に接続されたバイパス冷媒配管Bpと、バイパス冷媒配管Bpの途中に配設(介装)された冷媒用熱交換手段Htを有する。
(冷媒用熱交換手段Ht)
この冷媒用熱交換手段Htは、冷媒凝縮用(冷却水加熱用)の第2の外部熱交換器18と、この第2の外部熱交換器18で凝縮された高温・高圧の液体冷媒と他の流体との間で熱の授受を行わせる最終外部熱交換手段Aを有する。
(最終外部熱交換手段A)
この最終外部熱交換手段Aは、第2の外部熱交換器18で凝縮された高圧の液体冷媒の熱を放熱させて低圧の液体冷媒にさせる第3の外部熱交換器18aと、第3の外部熱交換器18aから吐出される(流出する)高温・高圧の液体冷媒を低圧の液体冷媒にする車室1外の第2の膨張手段又は減圧手段19と、第2の膨張手段又は減圧手段19で膨張させられた低圧の液体冷媒を蒸発させる冷媒蒸発用の第4の外部熱交換器(第2のエバポレータ即ち外部蒸発器)20等を備えている。
この第3の外部熱交換器18aと第4の外部熱交換器20は一体に設けられていて、この第4の外部熱交換器20に第2の膨張手段又は減圧手段19から流入する低圧の液体冷媒は第3の外部熱交換器18a内の高圧の液体冷媒の熱により加熱されて蒸発させられるようになっている。
(バイパス冷媒配管Bp)
このバイパス冷媒配管Bpは、三方電磁切換弁(電磁弁)17と第2の外部熱交換器18の冷媒入口(図示せず)とを接続している第1バイパス冷媒配管17aと、第2の外部熱交換器18の冷媒出口(図示せず)と第3の外部熱交換器18aの冷媒入口(図示せず)とを連通(接続)させるバイパス冷媒配管18bを有する。
このバイパス冷媒配管18bは、一端が第2の外部熱交換器18の冷媒出口(図示せず)に接続された第2バイパス冷媒配管18b1と、一端が第3の外部熱交換器18aの冷媒入口(図示せず)に接続された第3バイパス冷媒配管18b2を有する。
しかも、バイパス冷媒配管Bpは、一端が第4の外部熱交換器20の冷媒出口(図示せず)に接続された第4バイパス冷媒配管20aを有する。また、上述したように第1の一方向弁15の冷媒出口(図示せず)には第5の冷房冷媒配管15aの一端が接続され、この第5の冷房冷媒配管15aの途中には第4バイパス冷媒配管20aの他端が接続されている。
この第2の一方向弁21の冷媒出口(図示せず)は第5の冷房冷媒配管15aの途中に接続されている。また、この第5の冷房冷媒配管15aの他端にはアキュームレータ16を介して圧縮機11の冷媒入口(図示せず)が接続されている。
(第2の電磁切換手段)
また、冷房用の冷媒循環回路9の第2,第3の冷房冷媒配管13a1,13a2間、及び第2,第3バイパス冷媒配管18b1,18b2の他端間には、四方電磁切換弁40が第2の電磁切換手段として介装されている。
ここで、第1の外部熱交換器12から流出する液体冷媒が冷媒循環回路9の第2,第3の冷媒配管13a1,13a2を介して第1の膨張手段又は減圧手段14側へ流れる第1冷媒流路f1(図1参照)の流れを第1流れ(第1冷媒流れ)とし、第2の外部熱交換器18から流出する液体冷媒が第2,第3バイパス冷媒配管18b1,18b2を介して最終外部熱交換手段Aへ流れる第2冷媒流路f2(図3参照)の流れを第2流れ(第2冷媒流れ)とし、第2の外部熱交換器18から流出する液体冷媒が第2バイパス冷媒配管18b1及び冷房冷媒循環回路9aの第3の冷房冷媒配管13a2を介して第1の膨張手段又は減圧手段14側へ流れる第3冷媒流路f3(図4参照)の流れを第3流れ(第3冷媒流れ)とすると、四方電磁切換弁40は第1〜第3流れを切り換えることができるようになっている。
即ち、第1の外部熱交換器12から第1の膨張手段又は減圧手段14への第1流れを形成する第2,第3の冷房冷媒配管13a1,13a2内の流路(第2,第3の冷房冷媒配管13a1,13a2に跨る流路)を第1冷媒流路f1とし、第2の外部熱交換器18から最終外部熱交換手段Aへの第2流れを形成する第2,第3バイパス冷媒配管18b1,18b2内の流路(第2,第3バイパス冷媒配管18b1,18b2に跨る流路)を第2冷媒流路f2とし、第2の外部熱交換器18から第1の膨張手段又は減圧手段14側への第3流れを形成する第2バイパス冷媒配管18b1および第3の冷房冷媒配管13a2内の流路(第2バイパス冷媒配管18b1と第3の冷房冷媒配管13a2に跨る流路)を第3冷媒流路f3としていて、四方電磁切換弁40は第1〜第3流れのための第1〜第3冷媒流路f1〜f3のいずれか一つが形成されるように切り換えることができるようになっている。
そして、圧縮機11から吐出される冷媒は、三方電磁切換弁17,第1バイパス冷媒配管17a,第2の外部熱交換器18,第2バイパス冷媒配管18b1,四方電磁切換弁40,第3バイパス冷媒配管18b2,第3の外部熱交換器18a,第2の膨張手段又は減圧手段19,第4の外部熱交換器20,第4バイパス冷媒配管20a,第2の一方向弁21,アキュームレータ16等の順に流れた後に、圧縮機11に戻されて循環する第2の冷凍サイクルを繰り返すことができるようになっている。
<冷却水循環回路10>
この冷却水循環回路10は、エンジン3のウォータジャケット(図示せず)の冷却水出口(図示せず)と冷却水入口(図示せず)とをヒータコア8aを介して連通させる冷却水循環流路24を有する。この冷却水循環流路24は、エンジン3のウォータジャケット(図示せず)の冷却水出口(図示せず)とヒータコア8aの冷却水入口(図示せず)を接続する(連通させている)第1の冷却水流路24aと、ヒータコア8aの冷却水入口(図示せず)を接続する第1の冷却水出口(図示せず)とエンジン3のウォータジャケット(図示せず)の冷却水入口(図示せず)とを接続する(連通させている)第2の冷却水流路24bを有する。尚、第1の冷却水流路24a及び第2の冷却水流路24bは、図示を省略した冷却水配管内に形成される。
また、冷却水循環流路24の冷却水流路24aの途中には水用熱交換器26が水用熱交換手段として介装されている。この水用熱交換器26は第2の外部熱交換器18と一体に設けられている。
このように水用熱交換器26は冷媒用の第2の外部熱交換器18と一体に設けられて、この水用熱交換器26と第2の外部熱交換器18との間で熱の授受を行うことができるようになっている。この熱の授受により、圧縮機11から第2の外部熱交換器18に供給される高温高圧の圧縮冷媒の熱で第1の水用熱交換器26内のエンジン冷却水を加熱すると共に、この加熱によりガス状の高圧冷媒は第2の外部熱交換器18内で吸熱されて凝集されて凝縮し液体冷媒となる。
<コントロールユニット(制御手段)>
上述した空調ユニット5の図示しないブロワ,圧縮機11及び三方電磁切換弁17,四方電磁切換弁40等は、図5の車両各部を制御するオートアンプ等のコントロールユニット(演算制御回路等の制御手段)29により動作制御させられるようになっている。
また、第1の冷却水流路24aの途中には、冷却水温度を検出して検出信号を水温信号(温度信号)として出力する図示しない信号通信システムの水温検出センサ(水温検出手段)30が設けられている。この水温検出センサ30からの検出信号はコントロールユニット29に入力されるようになっている。更に、コントロールユニット29には、冷房スイッチ31からの操作信号(ON・OFF信号),暖房スイッチ32及び除湿スイッチ33からの操作信号(ON・OFF信号)等が入力されるようになっている。
尚、水温検出センサ30はエンジンのウオータジャケット、又は冷却水循環流路24の少なくとも一方に設け、信号通信システムを介してコントロールユニット29に入力する。
更に暖房スイッチ32はコントロールユニット29により自動的に,あるいは乗員の手動操作のいずれでも良い。
又、コントロールユニット29には図示しない外気温度検出手段あるいは、圧縮機11の図示しないプーリー回転数検出手段であっても良い。
[作用]
次に、このような構成の車両用空調装置の作用を説明する。
(1).通常の冷房運転
エンジン3の始動後に冷房スイッチ31からのON信号がコントロールユニット29に入力されると、コントロールユニット29は通常の冷房運転の制御を開始する。
この際、コントロールユニット29は、三方電磁切換弁17を作動制御して、この三方電磁切換弁17により、圧縮機11の冷媒出口(図示せず)とバイパス冷媒配管Bpの第1バイパス冷媒配管17aとの連通を遮断させると共に、圧縮機11の冷媒出口(図示せず)と第1の外部熱交換器12の冷媒入口(図示せず)を連通させる。これに伴い、コントロールユニット29は、四方電磁切換弁40を作動制御して、四方電磁切換弁40により第2,第3バイパス冷媒配管18b1,18b2の連通を遮断させると共に、四方電磁切換弁40により第2,第3の冷媒配管13a1,13a2を連通させる。
また、コントロールユニット29は、ヒータユニット8のドア駆動装置(ドア駆動手段)8c1を作動制御して、ミックスドア8cによりヒータコア8aのエア通路(図示せず)の上流側を閉成すると共に、インテークユニット6bのドア駆動手段6c1を作動制御して、インテークユニット6bの外気取入口6b1を閉成すると共に内気取入口6b2を開かせる。
これに伴い、コントロールユニット29は、ブロワ6aを作動させて内気取入口6b2から車室1内の空気を吸い込ませる。この吸い込まれた空気は、風路5aを流れてエバポレータ7aの図示しないエア通路(エア風路)内を流れて通過した後、ヒータユニット8のバイパス風路8b,混合室8dを介して吹出口8eから車室1内に吹き出される。
一方、コントロールユニット29は、圧縮機11を作動制御してガス状の冷媒(冷媒ガス)の圧縮を開始し、高温高圧の圧縮冷媒を第1の冷房冷媒配管11aに吐出する。この圧縮冷媒は、三方電磁切換弁17を介して第1の外部熱交換器12に供給されて、第1の外部熱交換器12で冷却され、凝縮されて凝縮し液体冷媒(冷媒液)となる。この凝縮冷媒は、リキッドタンク13に貯留された後、第2の冷媒配管13a1,四方電磁切換弁40及び第3の冷媒配管13a2を介して第1の膨張手段又は減圧手段14に供給され、第1の膨張手段又は減圧手段14で膨張(減圧)される。
この減圧された凝縮冷媒は、車室1内のエバポレータ7aに供給されて、ブロワ6aから送風され且つエバポレータ7aの図示しないエア通路を流れる車室1の空気の熱を吸収し、空気の温度を低下させる。この温度が低下した空気は上述したように吹出口8eから車室1内に吹き出されて、車室1内を冷房する。
この際、吸熱により第1の膨張手段又は減圧手段14からの液体冷媒(冷媒液)は蒸発させられてガス状の冷媒(冷媒ガス)となり、この冷媒(冷媒ガス)は第4の冷房冷媒配管7a1,第1の一方向弁15,第5の冷房冷媒配管15a,アキュームレータ16等を介して圧縮機11に戻されて循環し、圧縮機11で圧縮される。
(2).外気温度が低い場合の通常の暖房運転
また、車両の図示しないイグニッションスイッチをONさせて、エンジン3を始動させると、エンジン3のウォータジャケット(図示せず)のエンジン冷却水の水温が水温検出センサ30で検出され、この水温検出センサ30から温度検出信号が出力され、この温度検出信号がコントロールユニット29に入力される。
この状態で、暖房スイッチ32をONさせて、このON信号を車両用空調装置4の暖房運転の指令としてコントロールユニット29に入力すると、コントロールユニット29は水温検出センサ30の温度検出信号からエンジン冷却水の温度が車室1内の暖房に必要な温度(所定温度)に達しているか否かを判断する。
そして、コントロールユニット29は、冬期等の外気温度が低い場合におけるエンジン始動初期に、エンジン冷却水の温度(水温)が車室1内の暖房に必要な温度(所定温度)に達していないと判断すると、三方電磁切換弁17を作動制御する。
この際、コントロールユニット29は、三方電磁切換弁17を作動制御して、三方電磁切換弁17により、圧縮機11の冷媒出口(図示せず)と第1の外部熱交換器12の冷媒入口(図示せず)を遮断すると共に、圧縮機11の冷媒出口(図示せず)とバイパス冷媒配管Bp(バイパス流路)の第1バイパス冷媒配管17aとを連通させる。この状態では、圧縮機11を作動させても、冷媒が第1の外部熱交換器12,リキッドタンク13,第1の膨張手段又は減圧手段14,エバポレータ7a等を流れることはない。これに伴い、コントロールユニット29は、四方電磁切換弁40を作動制御して、四方電磁切換弁40により第2,第3バイパス冷媒配管18b1,18b2を連通させると共に、四方電磁切換弁40により第2,第3の冷媒配管13a1,13a2との連通を遮断させせる。
一方、コントロールユニット29は、ヒータユニット8のドア駆動装置8c1を作動制御して、ミックスドア8cによりヒータコア8aのエア通路(図示せず)の上流側を開くと共に、インテークユニット6bのドア駆動手段6c1を作動制御して、インテークユニット6bの外気取入口6b1を閉成すると共に内気取入口6b2を開かせる。
この状態で、コントロールユニット29は、ブロワ6aを作動させて内気取入口6b2から車室1内の空気を吸い込ませる。この吸い込まれた空気は、風路5aを流れてエバポレータ7aの図示しないエア通路(エア風路)内を流れて通過した後、ヒータユニット8のエア通路(図示せず),混合室8dを介して吹出口8eから車室1内に吹き出される。この状態で、圧縮機11を作動させても、エバポレータ7aには上述したように冷媒が供給されていないので、ブロワ6aで送風される空気がエバポレータ7aのエア通路(図示せず)内を流れて透過しても、空気がエバポレータ7aで冷却されることはない。
また、コントロールユニット29は、圧縮機11を作動させて冷媒ガスを圧縮させ、高温の圧縮冷媒を第1の冷房冷媒配管11aに吐出させる。この圧縮冷媒は、三方電磁切換弁17,バイパス冷媒配管Bpの第1バイパス冷媒配管17a,第2の外部熱交換器18,第2バイパス冷媒配管18b1,四方電磁切換弁40,第3バイパス冷媒配管18b2,第3の外部熱交換器18a,第2の膨張手段又は減圧手段19,第4の外部熱交換器20,第4バイパス冷媒配管20a,第2の一方向弁21,アキュームレータ16等の順に流れて圧縮機11に戻され循環する。
この際、圧縮冷媒は第2の外部熱交換器18で放熱され凝集して高圧の液体冷媒(高圧液体冷媒)になり、この液体冷媒は第2の膨張手段又は減圧手段で膨張されて低圧の液体冷媒になった後に第3の外部熱交換器18aに流入する。この第3の外部熱交換器18aに流入した液体冷媒の熱は、第4の外部熱交換器20内の冷媒に吸熱されて、第4の外部熱交換器20内の冷媒を加熱するので、第2の膨張手段又は減圧手段19に供給される液体冷媒の圧力が低下させられる。
この圧力が低下させられた液体冷媒は、第2の膨張手段又は減圧手段19で膨張・減圧させられて第4の外部熱交換器20内に流入し、この低圧の液体冷媒は第3の外部熱交換器18aからの熱を第4の外部熱交換器20内で吸収して蒸発させられて冷媒ガスとなる。この蒸発させられた冷媒ガスは、第4バイパス冷媒配管20a,第2の一方向弁21,アキュームレータ16を介して圧縮機11に戻される。
また、エンジン3の図示しないウォータジャケット内のエンジン冷却水は、図示しないウォータポンプによりウォータジャケットから吐出させられて、水用熱交換器26に供給される。このエンジン冷却水は、水用熱交換器26を介してヒータコア8a内に流入した後、ヒータコア8aから流出してエンジン3のウォータジャケット(図示せず)に戻されて循環する。
これに伴い、圧縮冷媒は、第2の外部熱交換器18を流れる際に、第2の外部熱交換器18と水用熱交換器26との間で熱の授受を行い、水用熱交換器26内をヒータコア8a側に流れるエンジン冷却水を加熱する。
この第2の外部熱交換器18及び水用熱交換器26で加熱されたエンジン冷却水は、ヒータコア8aに供給されて、ヒータコア8aのエア通路(図示せず)を流れる空気を加熱して暖める。そして、この暖められた空気は、吹出口8eから車室1内に吹き出されて車室1内を暖めることになる。
(3).除湿暖房運転
また、コントロールユニット29は、除湿スイッチ33からの操作信号(ON信号)が入力されると、四方電磁切換弁40を作動制御して、(2)の通常の暖房運転状態の冷媒流れを変更させる。
即ち、コントロールユニット29は、除湿スイッチ33からの操作信号(ON信号)が入力されると、四方電磁切換弁40を作動制御して、四方電磁切換弁40により第2バイパス冷媒配管18b1と第3の冷媒配管13a2とを連通させると共に、四方電磁切換弁40により第2,第3バイパス冷媒配管18b1,18b2の連通を遮断させ、且つ四方電磁切換弁40により第2,第3の冷媒配管13a1,13a2の連通を遮断させることにより、第2の外部熱交換器18から流出する液体冷媒を第2バイパス冷媒配管18b1及び第3の冷媒配管13a2を介して第1の膨張手段又は減圧手段14に流入させる。
この第1の膨張手段又は減圧手段14に流入する高圧の液体冷媒は、第1の膨張手段又は減圧手段14で膨張(減圧)されて、低圧の液体冷媒になる。
この減圧された凝縮冷媒は、車室1内のエバポレータ7aに供給されて、ブロワ6aから送風され且つエバポレータ7aの図示しないエア通路を流れる車室1の空気の熱を吸収して、このエア通路を流れる空気の温度を低下させる。この際、この空気に含まれる水分は、エバポレータ7aの熱交換部の外表面に結露させられ、除湿される。この除湿された空気は、上述したようにヒータコア8a内の図示しないエア通路を流れて加熱され(暖められ)た後に、吹出口8eから車室1内に吹き出されて、車室1内を暖房する。
一方、第1の膨張手段又は減圧手段14からエバポレータ7aに流入する液体冷媒(冷媒液)は、エバポレータ7aによる室内空気の除湿の際に、蒸発させられてガス状の冷媒(冷媒ガス)となり、この冷媒(冷媒ガス)は第4の冷房冷媒配管7a1,第1の一方向弁15,第5の冷房冷媒配管15a,アキュームレータ16等を介して圧縮機11に戻されて循環し、圧縮機11で圧縮される。
(変形例)
[構成]
以上説明した実施例では、エンジン3の図示しないウォータジャケットから吐出されるエンジン冷却水は、水用熱交換手段としての水用熱交換器26を介してヒータコア8aに供給されるように設けられていると共に、水用熱交換器26内を流れる際に第2の外部熱交換器18により加熱可能に設けた例を示したが、必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、図6ように構成することもできる。尚、図1〜図5と同じ部材又は類似する部材には、図1〜図5で用いた符号と同じ符号を付して、その説明を省略する。
この図6では、エンジン3のウォータジャケット(図示せず)の冷却水出口(図示せず)と冷却水入口(図示せず)とをヒータコア8aを介して連通させる冷却水循環流路24を設け、この冷却水循環流路24の途中に水用熱交換手段25を設けている。
この水用熱交換手段25は、エンジン3の図示しないウォータジャケットからヒータコア8aに供給されるエンジン冷却水を流す第1の水用熱交換器26と、ヒータコア8aからエンジン3の図示しないウォータジャケットに戻されるエンジン冷却水を流す第2の水用熱交換器27を有する。
また、図6では、上述した図1の第3の外部熱交換器18aを省略して、図1の第4の外部熱交換器20をこの変形例では第3の外部熱交換器(最終外部熱交換手段)20′としている。
しかも、第1の水用熱交換器26と第2の外部熱交換器18とを一体に設けて、第1の水用熱交換器26と第2の外部熱交換器18との間で熱の授受を行うことができるようにすると共に、第2の外部熱交換器18と第3の外部熱交換器20′とを一体に設けて、第2の外部熱交換器18と第3の外部熱交換器20′との間で熱の授受を行うことができるようにしている。尚、上述した外部熱交換器20と第2の一方向弁21を連通させている図1の第4バイパス冷媒配管20aは、この変形例では第2バイパス冷媒配管20a′となる。
また、図6にF1で示したように冷媒を第2冷媒配管13a1から第3の冷媒配管13a2側へ流して圧縮機11に循環させる流路を第1冷媒流路し、図7にF2で示したように冷媒を第2の外部熱交換器18から第3の外部熱交換器20′へ冷媒を圧縮機11に循環させる流路を第2冷媒流路とし、図8にF3で示したように第2の外部熱交換器18から吐出する冷媒を第3の冷媒配管13a2側に流して圧縮機11に循環させる流路を第3冷媒流路とする。
ここで、第2,第3の冷媒配管13a1,13a2内には第1冷媒流路F1の一部が第1液体冷媒流路として形成され、第2の外部熱交換器18から第3の外部熱交換器20′との間には第2冷媒流路F2の一部が第2液体冷媒流路として形成されている。また、第2の外部熱交換器18の冷媒出口(図示せず)と第2,第3の冷媒配管13a1,13a2とを接続させる冷媒配管18cが設けられ、この冷媒配管18c内には第3冷媒流路F3の一部が第3液体冷媒流として形成されている。尚、第2の膨張手段又は減圧手段19は、第2液体冷媒流路途中に設けられている。
更に、第1の外部熱交換器12から第1の膨張手段又は減圧手段14側への第1流れと、第2の外部熱交換器18から第3の外部熱交換器20′への第2流れと、第2の外部熱交換器18から第1の膨張手段又は減圧手段14側への第3流れとを切り換える第2の電磁切換手段41が設けられている。
この第2の電磁切換手段41は、冷媒配管18cと第2、第3の冷媒配管13a1,13a2との間に介装されて、第3の冷媒配管13a2を第2の冷媒配管13a1と冷媒配管18cのいずれか一方に連通させる三方電磁切換弁(第2の電磁切換弁)42を有する。また、第2の電磁切換手段41は、三方電磁切換弁42の冷媒入口(図示せず)と冷媒配管18c及び第2の膨張手段又は減圧手段19の冷媒入口(図示せず)との間に介装されて、第2の外部熱交換器18の冷媒出口(図示せず)を第2の膨張手段又は減圧手段19の冷媒入口(図示せず)と冷媒配管18cとのいずれか一方に連通させる三方電磁切換弁(第3の電磁切換弁)43を有する。
そして、この第2,第3の三方電磁切換弁42,43は、図9に示したコントロールユニット29により作動制御されて、第1の外部熱交換器12と第1の膨張手段又は減圧手段側14への第1流れと、第2の外部熱交換器18から最終外部熱交換手段である第3の外部熱交換器20′への第2流れと、第2の外部熱交換器18から第1の膨張手段又は減圧手段14側への第3流れとを切り換えるようになっている。
[変形例の作用]
次に、このような構成の冷媒の流れ及び作用を説明する。
(i).通常の冷房運転
エンジン3の始動後に冷房スイッチ31からのON信号がコントロールユニット29に入力されると、コントロールユニット29は通常の冷房運転の制御を開始する。
この際、コントロールユニット29は、三方電磁切換弁17を作動制御して、この三方電磁切換弁17により、圧縮機11の冷媒出口(図示せず)すなわち第1の冷房冷媒配管11aとバイパス冷媒配管Bpの第1バイパス冷媒配管17aとの連通を遮断させると共に、圧縮機11の冷媒出口(図示せず)と第1の外部熱交換器12の冷媒入口(図示せず)を連通させる。これに伴い、コントロールユニット29は、三方電磁切換弁42を作動制御して、三方電磁切換弁42により第2,第3の冷房冷媒配管13a1,13a2を連通させると共に、第3の冷房冷媒配管13a2と冷媒配管18cとの連通を遮断させる。
また、コントロールユニット29は、ヒータユニット8のドア駆動装置8c1を作動制御して、ミックスドア8cによりヒータコア8aのエア通路(図示せず)の上流側を閉成すると共に、インテークユニット6bのドア駆動手段6c1を作動制御して、インテークユニット6bの外気取入口6b1を閉成すると共に内気取入口6b2を開かせる。
これに伴い、コントロールユニット29は、ブロワ6aを作動させて内気取入口6b2から車室1内の空気を吸い込ませる。この吸い込まれた空気は、風路5aを流れてエバポレータ7aの図示しないエア通路(エア風路)内を流れて通過した後、ヒータユニット8のバイパス風路8b,混合室8dを介して吹出口8eから車室1内に吹き出される。
一方、コントロールユニット29は、圧縮機11を作動制御してガス状の冷媒(冷媒ガス)の圧縮を開始し、高温高圧の圧縮冷媒を第1の冷房冷媒配管11aに吐出する。この圧縮冷媒は、三方電磁切換弁17を介して第1の外部熱交換器12に供給されて、第1の外部熱交換器12で冷却され、凝縮されて凝縮し液体冷媒(冷媒液)となる。この凝縮冷媒は、リキッドタンク13に貯留された後、第2の冷媒配管13a1,三方電磁切換弁42及び第3の冷媒配管13a2を介して第1の膨張手段又は減圧手段14に供給され、第1の膨張手段又は減圧手段14で膨張(減圧)される。
この減圧された凝縮冷媒は、車室1内のエバポレータ7aに供給されて、ブロワ6aから送風され且つエバポレータ7aの図示しないエア通路を流れる車室1の空気の熱を吸収し、空気の温度を低下させる。この温度が低下した空気は上述したように吹出口8eから車室1内に吹き出されて、車室1内を冷房する。
この際、吸熱により第1の膨張手段又は減圧手段14からの液体冷媒(冷媒液)は蒸発させられてガス状の冷媒(冷媒ガス)となり、この冷媒(冷媒ガス)は第4の冷媒配管7a1,第1の一方向弁15,アキュームレータ16を介して圧縮機11に戻されて循環し、圧縮機11で圧縮される。
(ii).外気温度が低い場合の通常の暖房運転
また、車両の図示しないイグニッションスイッチをONさせて、エンジン3を始動させると、エンジン3のウォータジャケット(図示せず)のエンジン冷却水の水温が水温検出センサ30で検出され、この水温検出センサ30から温度検出信号が出力され、この温度検出信号がコントロールユニット29に入力される。
この状態で、暖房スイッチ32をONさせて、このON信号を車両用空調装置4の暖房運転の指令としてコントロールユニット29に入力すると、コントロールユニット29は水温検出センサ30の温度検出信号からエンジン冷却水の温度が車室1内の暖房に必要な温度(所定温度)に達しているか否かを判断する。
そして、コントロールユニット29は、冬期等の外気温度が低い場合におけるエンジン始動初期に、エンジン冷却水の温度(水温)が車室1内の暖房に必要な温度(所定温度)に達していないと判断すると、三方電磁切換弁17を作動制御する。
この際、コントロールユニット29は、三方電磁切換弁17を作動制御して、三方電磁切換弁17により、圧縮機11の冷媒出口(図示せず)すなわち第1の冷房冷媒配管11aと第1の外部熱交換器12の冷媒入口(図示せず)を遮断すると共に、圧縮機11の冷媒出口(図示せず)すなわち第1の冷房冷媒配管11aとバイパス冷媒配管Bp(バイパス流路)の第1バイパス冷媒配管17aとを連通させる。この状態では、圧縮機11を作動させても、冷媒が第1の外部熱交換器12,リキッドタンク13,第1の膨張手段又は減圧手段14,エバポレータ7a等を流れることはない。
これに伴い、コントロールユニット29は、三方電磁切換弁43を作動制御して、三方電磁切換弁43により第2の外部熱交換器18の冷媒出口(図示せず)と冷媒配管18cとの連通を遮断させると共に、三方電磁切換弁43により第2の外部熱交換器18の冷媒出口(図示せず)第2の膨張手段又は減圧手段19とを連通させる。
一方、コントロールユニット29は、ヒータユニット8のドア駆動装置8c1を作動制御して、ミックスドア8cによりヒータコア8aのエア通路(図示せず)の上流側を開くと共に、インテークユニット6bのドア駆動手段6c1を作動制御して、インテークユニット6bの外気取入口6b1を閉成すると共に内気取入口6b2を開かせる。
この状態で、コントロールユニット29は、ブロワ6aを作動させて内気取入口6b2から車室1内の空気を吸い込ませる。この吸い込まれた空気は、風路5aを流れてエバポレータ7aの図示しないエア通路(エア風路)内を流れて通過した後、ヒータユニット8のエア通路(図示せず),混合室8dを介して吹出口8eから車室1内に吹き出される。この状態で、圧縮機11を作動させても、エバポレータ7aには上述したように冷媒が供給されていないので、ブロワ6aで送風される空気がエバポレータ7aのエア通路(図示せず)内を流れて透過しても、空気がエバポレータ7aで冷却されることはない。
また、エンジン3の作動によりエンジン3の図示しないウォータジャケット内のエンジン冷却水は、図示しないウォータポンプによりウォータジャケットから吐出させられて、水用熱交換器26に供給される。このエンジン冷却水は、水用熱交換器26を介してヒータコア8a内に流入した後、ヒータコア8aから流出して第2の水用熱交換器27を介してエンジン3のウォータジャケット(図示せず)に戻されて循環する。
更に、コントロールユニット29は、圧縮機11を作動させて冷媒ガスを圧縮させ、高温の圧縮冷媒を第1の冷房冷媒配管11aに吐出させる。この圧縮冷媒は、三方電磁切換弁17,バイパス冷媒配管Bpの第1バイパス冷媒配管17a,第2の外部熱交換器18,三方電磁切換弁43,第2の膨張手段又は減圧手段19,第3の外部熱交換器20′,第2バイパス冷媒配管20a′,第2の一方向弁21,アキュームレータ16等の順に流れて圧縮機11に戻され循環する。
この際、第2の外部熱交換器18内を流れる高温・高圧の圧縮冷媒は、第2の外部熱交換器18で放熱されて第1の水用熱交換器26内をヒータコア8a側に流れるエンジン冷却水を加熱する。この第2の外部熱交換器18及び水用熱交換器26で加熱されたエンジン冷却水は、ヒータコア8aに供給されて、ヒータコア8aのエア通路(図示せず)を流れる空気を加熱して暖める。そして、この暖められた空気は、吹出口8eから車室1内に吹き出されて車室1内を暖めることになる。これに伴い、第2の外部熱交換器18内を流れる高温・高圧の圧縮冷媒は、第2の外部熱交換器18で放熱して凝集して高圧の液体冷媒(高圧液体冷媒)になり、この液体冷媒は第2の膨張手段又は減圧手段19で膨張されて低圧の液体冷媒になる。
この圧力が低下させられた液体冷媒は、第3の外部熱交換器20′内に流入して、ヒータコア8aから流出して第2の水用熱交換器27内を流れるエンジン冷却水により加熱されて、第3の外部熱交換器20′内で吸収して蒸発させられて冷媒ガスとなる。この蒸発させられた冷媒ガスは、第2バイパス冷媒配管20a′,第2の一方向弁21,アキュームレータ16を介して圧縮機11に戻される。
(iii).除湿暖房運転
また、コントロールユニット29は、除湿スイッチ33からの操作信号(ON信号)が入力されると、三方電磁切換弁42,43を作動制御して、(ii)の通常の暖房運転状態の冷媒流れを変更させる。
即ち、コントロールユニット29は、除湿スイッチ33からの操作信号(ON信号)が入力されると、三方電磁切換弁42を作動制御して、三方電磁切換弁42により第2,第3の冷媒配管13a1,13a2の連通を遮断させると共に、三方電磁切換弁43により冷媒配管18cと第3の冷媒配管13a2を連通させる。これに伴い、コントロールユニット29は、三方電磁切換弁43を作動制御して、三方電磁切換弁43により第2の外部熱交換器18の冷媒出口(図示せず)と第2の膨張手段又は減圧手段19との連通を遮断させると共に、三方電磁切換弁43により第2の外部熱交換器18の冷媒出口(図示せず)と冷媒配管18cとを連通させる。
これにより、第2の外部熱交換器18から流出する液体冷媒は、三方電磁切換弁43,冷媒配管18c,三方電磁切換弁42,及び第3の冷媒配管13a2を介して第1の膨張手段又は減圧手段14に流入させられる。
この第1の膨張手段又は減圧手段14に流入する高圧の液体冷媒は、第1の膨張手段又は減圧手段14で膨張(減圧)されて、低圧の液体冷媒になる。
この減圧された凝縮冷媒は、車室1内のエバポレータ7aに供給されて、ブロワ6aから送風され且つエバポレータ7aの図示しないエア通路を流れる車室1の空気の熱を吸収して、このエア通路を流れる空気の温度を低下させる。この際、この空気に含まれる水分は、エバポレータ7aの熱交換部の外表面に結露させられ、除湿される。この除湿された空気は、上述したようにヒータコア8a内の図示しないエア通路を流れて加熱され(暖められ)た後に、吹出口8eから車室1内に吹き出されて、車室1内を暖房する。
一方、第1の膨張手段又は減圧手段14からエバポレータ7aに流入する液体冷媒(冷媒液)は、エバポレータ7aによる室内空気の除湿の際に、蒸発させられてガス状の冷媒(冷媒ガス)となり、この冷媒(冷媒ガス)は第4の冷房冷媒配管7a1,第1の一方向弁15,第5の冷房冷媒配管15a,アキュームレータ16を介して圧縮機11に戻されて循環し、圧縮機11で圧縮される。
(その他1)
以上説明したように、この発明の実施の形態の車両用空調装置は、冷媒を、エンジン駆動される圧縮機11,車室1外の冷媒凝縮用の第1の外部熱交換器12,第1の膨張手段又は減圧手段14,車室内の空気冷却及び液体冷媒蒸発用の内部熱交換器(エバポレータ7a)の順に循環させる冷房用冷媒循環回路(9)と、エンジン冷却水をエンジンのウォータジャケットと車室1内のヒータコアとの間で循環させる暖房用冷却水循環回路(10)を有する。
また、車両用空調装置は、前記第1の外部熱交換器12及び前記内部熱交換器(エバポレータ7a)と並列に前記圧縮機11に接続されたバイパス流路と、並列に設けられたバイパス流路(第1バイパス冷媒配管17a内のバイパス流路)と、前記圧縮機11の冷媒吐出口を前記第1の外部熱交換器12と前記バイパス流路(第1バイパス冷媒配管17a内のバイパス流路)とのいずれかに切り換え連通させる電磁切換弁(三方電磁切換弁17)を有する。
更に、車両用空調装置は、前記ウォータジャケットと前記ヒータコア8aとの間に流路途中に介装された水用熱交換手段25及び前記バイパス流路の途中に設けられて前記水用熱交換手段25との間で熱の授受を行う冷媒用熱交換手段を有する冷却水加熱用熱交換手段と、前記エンジン冷却水の温度を検出して温度信号を出力する水温検出センサ30を備えている。
更に、車両用空調装置は、前記エンジン駆動時の前記エンジン冷却水の温度が所定値以下のときに前記冷房回路(冷房冷媒循環回路9a)の圧縮機11を作動させると共に前記電磁切換弁(三方電磁切換弁17)を作動制御して前記圧縮機11の冷媒吐出口を前記バイパス流路に連通させる制御手段(コントロールユニット29)を有する。
また、前記冷媒用熱交換手段は、前記バイパス流路(第1バイパス冷媒配管17a内のバイパス流路)の途中に設けられた冷媒凝縮用の第2の外部熱交換器18と、前記第2の外部熱交換器18からの液体冷媒を蒸発させて前記圧縮機11に戻す最終外部熱交換手段を備えている。しかも、前記水用熱交換手段は前記ウォータジャケットと前記ヒータコア8aとの間を流れるエンジン冷却水を流す水用熱交換器(第1,第2の水用熱交換器26,27の少なくとも一方)を備え、前記第2の外部熱交換器18は前記水用熱交換器(第1,第2の水用熱交換器26,27の少なくとも一方)内のエンジン冷却水を加熱可能に設けられている。その上、前記第1の外部熱交換器12と前記第1の膨張手段又は減圧手段14側への第1流れと、前記第2の外部熱交換器18から前記最終外部熱交換手段への第2流れと、前記第2の外部熱交換器18から前記第1の膨張手段又は減圧手段14側への第3流れとを切り換える第2の電磁切換手段(四方電磁切換弁40)が設けられている。
この構成によれば、簡単な構成で、外気温度が低い場合におけるエンジン始動初期にエンジン冷却水を用いて車室内の暖房を行う際に、エンジン冷却水の温度を急速に上昇させることができる。しかも、第2の電磁切換手段により第3の流れに切り換えることで、除湿運転ができる。
(その他2)
また、この発明の実施の形態の車両用空調装置において、前記第1の外部熱交換器12と前記第1の膨張手段又は減圧手段14との間の流路を第1流路とし、前記第2の外部熱交換器18から前記最終外部熱交換手段への流路を第2流路としたとき、前記第2の電磁切換手段は前記第1,第2流路の途中に介装された第2の電磁切換弁(四方電磁切換弁40)である。
この構成によれば、第1,第2流路の途中に介装された第2の電磁切換手段により第3の流れに切り換えることで、除湿運転ができる。
(その他3)
また、この発明の実施の形態の車両用空調装置において、前記水用熱交換器26は前記ウォータジャケットから前記ヒータコア8aにエンジン冷却水を流す流路途中に設けられている。
この構成によれば、外気温度が低い場合におけるエンジン始動初期にエンジン冷却水を用いて車室内の暖房を行う際に、ウォータジャケットからヒータコア8aに流れるエンジン冷却水の温度を急速に上昇させることができる。
(その他4)
また、この発明の実施の形態の車両用空調装置において、前記最終外部熱交換手段は、前記第2の外部熱交換器18からの液体冷媒の放熱をさせて低温の液体冷媒にする第3の外部熱交換器18aと、前記第3の外部熱交換器18aから吐出される液体冷媒を低圧にする第2の膨張手段又は減圧手段19と、前記第2の膨張手段又は減圧手段19で低圧にされた液体冷媒を前記第3の外部熱交換器18aからの熱で加熱して蒸発可能に前記第3の外部熱交換器18aと一体に設けられた第4の外部熱交換器20を備えている。
この構成によれば、第3の外部熱交換器18aの液体冷媒の圧力を下げることができると共に、第3の外部熱交換器18aにより第4の外部熱交換器20内に流入する液体冷媒の蒸発を促進させることができる。
(その他5)
また、この発明の実施の形態の車両用空調装置において、前記水用熱交換手段25は前記ウォータジャケットから前記ヒータコア8aにエンジン冷却水を流す流路途中に設けられた第1の水用熱交換器26及び前記ヒータコア8aから前記ウォータジャケットにエンジン冷却水を流す流路途中に設けられた第2の水用熱交換器27を備えている。しかも、前記第1の水用熱交換器26内のエンジン冷却水は前記第2の外部熱交換器18で加熱可能に設けられ、前記第2の水用熱交換器27内のエンジン冷却水は前記最終外部熱交換手段内の冷媒を加熱可能に設けられている。また、前記第1の外部熱交換器12と前記第1の膨張手段又は減圧手段14との間の流路を第1流路とし、前記第2の外部熱交換器18から前記最終外部熱交換手段への流路を第2流路としたとき、前記第1,第2流路を連通させる第3流路が更に設けられている。その上、前記第2の電磁切換手段41は、前記第1流路途中と前記第3流路との間に介装された第2の電磁切換弁(三方電磁切換弁42)および前記第2流路の途中と前記第3流路との間に介装された第3の電磁切換弁(三方電磁切換弁43)を有する。
この構成によれば、外気温度が低い場合におけるエンジン始動初期にエンジン冷却水を用いて車室内の暖房を行う際に、ウォータジャケットからヒータコア8aに流れるエンジン冷却水の温度を急速に上昇させることができると共に、ヒータコア8aからウォータジャケットに流れるエンジン冷却水で最終外部熱交換手段内の冷媒を加熱して液体冷媒の蒸発を促進させることができる。
更に、この発明の実施の形態において、アキュームレータ16は第1の一方向弁15及び第2の一方向弁21の下流側へ配置した例を示したが、これに限定されない。例えば、アキュームレータ16は第1の一方向弁15の下流側であり且つ第2の一方向弁21を配置する第3バイパス冷媒配管20aと第4の冷媒配管15aとの接続部の上流側に配置させても良く、又は、第2の一方向弁21の上流側に配置させても良い。このようにアキュームレータ16を配置することにより、エンジン始動初期もしくは、低外気時に発生する冷媒ガスの液化現象をアキュームレータ16内に貯留させることで水用熱交換手段Ht、25である、第1水用熱交換器26、第2水用熱交換器27との間に介在する第2の外部熱交換器18との熱交換のロスが低減され、エンジン冷却水の温度を急速に上昇させることができると共に即暖性が確保でき、車室内を快適に成し得る。
1・・・車室
3・・・エンジン
7a・・・エバポレータ(内部熱交換器)
8a・・・ヒータコア
9a・・・冷房冷媒循環回路
10・・・冷却水循環回路
11・・・圧縮機
12・・・第1の外部熱交換器
14・・・第1の膨張手段又は減圧手段
17・・・三方電磁切換弁(電磁切換弁)
17a・・・第1バイパス冷媒配管(バイパス流路)
18・・・第2の外部熱交換器
18a・・・第3の外部熱交換器
19・・・第2の膨張手段又は減圧手段
20・・・第4の外部熱交換器
25・・・水用熱交換手段
26・・・第1の水用熱交換器
27・・・第2の水用熱交換器
29・・・コントロールユニット(制御手段)
30・・・水温検出センサ
40・・・四方電磁切換弁(第2の電磁切換手段)
41・・・第2の電磁切換手段
42・・・三方電磁切換弁(第2の電磁切換弁)
43・・・三方電磁切換弁(第3の電磁切換弁)

Claims (5)

  1. 冷媒を、エンジン駆動される圧縮機,車室外の冷媒凝縮用の第1の外部熱交換器,第1の膨張手段又は減圧手段,車室内の空気冷却及び液体冷媒蒸発用の内部熱交換器の順に循環させる冷房用冷媒循環回路と、
    エンジン冷却水をエンジンのウォータジャケットと車室内のヒータコアとの間で循環させる暖房用冷却水循環回路と、
    前記第1の外部熱交換器及び前記内部熱交換器と並列に前記圧縮機に接続されたバイパス流路と、
    前記圧縮機の冷媒吐出口を前記第1の外部熱交換器と前記バイパス流路とのいずれかに切り換え連通させる電磁切換弁と、
    前記ウォータジャケットと前記ヒータコアとの間に流路途中に介装された水用熱交換手段及び前記バイパス流路の途中に設けられて前記水用熱交換手段との間で熱の授受を行う冷媒用熱交換手段を有する水加熱用熱交換手段と、
    前記エンジン冷却水の温度を検出して温度信号を出力する水温検出センサと、
    前記エンジン駆動時の前記エンジン冷却水の温度が所定値以下のときに前記圧縮機を作動させると共に前記電磁切換弁を作動制御して前記圧縮機の冷媒吐出口を前記バイパス流路に連通させる制御手段とを備えると共に、
    前記冷媒用熱交換手段は、前記バイパス流路の途中に設けられた冷媒凝縮用の第2の外部熱交換器と、前記第2の外部熱交換器からの液体冷媒を蒸発させて前記圧縮機に戻す最終外部熱交換手段を備える車両用空調装置であって、
    前記水用熱交換手段は前記ウォータジャケットと前記ヒータコアとの間を流れるエンジン冷却水を流す水用熱交換器を備え、前記第2の外部熱交換器は前記水用熱交換器内のエンジン冷却水を加熱可能に設けられていると共に、
    前記第1の外部熱交換器と前記第1の膨張手段又は減圧手段側への第1流れと、前記第2の外部熱交換器から前記最終外部熱交換手段への第2流れと、前記第2の外部熱交換器から前記第1の膨張手段又は減圧手段側への第3流れとを切り換える第2の電磁切換手段が設けられていることを特徴とする車両用空調装置。
  2. 請求項1に記載の車両用空調装置において、
    前記第1の外部熱交換器と前記第1の膨張手段又は減圧手段との間の流路を第1流路とし、前記第2の外部熱交換器から前記最終外部熱交換手段への流路を第2流路としたとき、前記第2の電磁切換手段は前記第1,第2流路の途中に介装された第2の電磁切換弁であることを特徴とする車両用空調装置。
  3. 請求項1又は2に記載の車両用空調装置において、
    前記水用熱交換器は前記ウォータジャケットから前記ヒータコアにエンジン冷却水を流す流路途中に設けられていることを特徴とする車両用空調装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一つに記載の車両用空調装置において、前記最終外部熱交換手段は、前記第2の外部熱交換器からの液体冷媒の放熱をさせて低温の液体冷媒にする第3の外部熱交換器と、前記第3の外部熱交換器から吐出される液体冷媒を低圧にする第2の膨張手段又は減圧手段と、前記第2の膨張手段又は減圧手段で低圧にされた液体冷媒を前記第3の外部熱交換器からの熱で加熱して蒸発可能に前記第3の外部熱交換器と一体に設けられた第4の外部熱交換器を備えることを特徴とする車両用空調装置。
  5. 請求項1に記載の車両用空調装置において、
    前記水用熱交換手段は前記ウォータジャケットから前記ヒータコアにエンジン冷却水を流す流路途中に設けられた第1の水用熱交換器及び前記ヒータコアから前記ウォータジャケットにエンジン冷却水を流す流路途中に設けられた第2の水用熱交換器を備え、
    前記第1の水用熱交換器内のエンジン冷却水は前記第2の外部熱交換器で加熱可能に設けられ、前記第2の水用熱交換器内のエンジン冷却水は前記最終外部熱交換手段内の冷媒を加熱可能に設けられていると共に、
    前記第1の外部熱交換器と前記第1の膨張手段又は減圧手段との間の流路を第1流路とし、前記第2の外部熱交換器から前記最終外部熱交換手段への流路を第2流路としたとき、前記第1,第2流路を連通させる第3流路が更に設けられ、且つ、
    前記第2の電磁切換手段は、前記第1流路途中と前記第3流路との間に介装された第2の電磁切換弁および前記第2流路の途中と前記第3流路との間に介装された第3の電磁切換弁を有することを特徴とする車両用空調装置。
JP2009003303A 2009-01-09 2009-01-09 車両用空調装置 Withdrawn JP2010159008A (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009003303A JP2010159008A (ja) 2009-01-09 2009-01-09 車両用空調装置
CN201080004224XA CN102271943A (zh) 2009-01-09 2010-01-08 车辆用空调装置
EP10729238.5A EP2383129A4 (en) 2009-01-09 2010-01-08 AIR CONDITIONING DEVICE FOR VEHICLE
US13/143,807 US20120017637A1 (en) 2009-01-09 2010-01-08 Air conditioning device for vehicle
PCT/JP2010/050125 WO2010079818A1 (ja) 2009-01-09 2010-01-08 車両用空調装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009003303A JP2010159008A (ja) 2009-01-09 2009-01-09 車両用空調装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010159008A true JP2010159008A (ja) 2010-07-22

Family

ID=42576511

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009003303A Withdrawn JP2010159008A (ja) 2009-01-09 2009-01-09 車両用空調装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010159008A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012232730A (ja) * 2011-04-18 2012-11-29 Denso Corp 車両用温度調整装置、および車載用熱システム
KR101332165B1 (ko) * 2011-04-25 2013-11-26 한라비스테온공조 주식회사 차량용 공조시스템
WO2015011919A1 (ja) * 2013-07-26 2015-01-29 パナソニックIpマネジメント株式会社 車両用空調装置
WO2015011920A1 (ja) * 2013-07-26 2015-01-29 パナソニックIpマネジメント株式会社 車両用空調装置
WO2015011918A1 (ja) * 2013-07-26 2015-01-29 パナソニックIpマネジメント株式会社 車両用空調装置
WO2015098049A1 (ja) * 2013-12-25 2015-07-02 パナソニックIpマネジメント株式会社 車両用空調装置
WO2015174035A1 (ja) * 2014-05-13 2015-11-19 株式会社デンソー 車両用空調装置
WO2016059791A1 (ja) * 2014-10-17 2016-04-21 パナソニックIpマネジメント株式会社 車両用空調装置

Cited By (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012232730A (ja) * 2011-04-18 2012-11-29 Denso Corp 車両用温度調整装置、および車載用熱システム
US9796241B2 (en) 2011-04-18 2017-10-24 Denso Corporation Vehicle temperature control apparatus and in-vehicle thermal system
KR101332165B1 (ko) * 2011-04-25 2013-11-26 한라비스테온공조 주식회사 차량용 공조시스템
JPWO2015011920A1 (ja) * 2013-07-26 2017-03-02 パナソニックIpマネジメント株式会社 車両用空調装置
JPWO2015011919A1 (ja) * 2013-07-26 2017-03-02 パナソニックIpマネジメント株式会社 車両用空調装置
US10071614B2 (en) 2013-07-26 2018-09-11 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Vehicle air conditioner
US9950591B2 (en) 2013-07-26 2018-04-24 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Vehicle air conditioner
WO2015011919A1 (ja) * 2013-07-26 2015-01-29 パナソニックIpマネジメント株式会社 車両用空調装置
WO2015011918A1 (ja) * 2013-07-26 2015-01-29 パナソニックIpマネジメント株式会社 車両用空調装置
WO2015011920A1 (ja) * 2013-07-26 2015-01-29 パナソニックIpマネジメント株式会社 車両用空調装置
JPWO2015011918A1 (ja) * 2013-07-26 2017-03-02 パナソニックIpマネジメント株式会社 車両用空調装置
JPWO2015098049A1 (ja) * 2013-12-25 2017-03-23 パナソニックIpマネジメント株式会社 車両用空調装置
WO2015098049A1 (ja) * 2013-12-25 2015-07-02 パナソニックIpマネジメント株式会社 車両用空調装置
CN106457968A (zh) * 2014-05-13 2017-02-22 株式会社电装 车辆用空调装置
JP2015214308A (ja) * 2014-05-13 2015-12-03 株式会社デンソー 車両用空調装置
WO2015174035A1 (ja) * 2014-05-13 2015-11-19 株式会社デンソー 車両用空調装置
CN106457968B (zh) * 2014-05-13 2018-10-23 株式会社电装 车辆用空调装置
US10899198B2 (en) 2014-05-13 2021-01-26 Denso Corporation Air conditioner for vehicle
WO2016059791A1 (ja) * 2014-10-17 2016-04-21 パナソニックIpマネジメント株式会社 車両用空調装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2010079818A1 (ja) 車両用空調装置
JP2010159008A (ja) 車両用空調装置
JP5786615B2 (ja) 自動車用温調システム
WO2014002411A1 (ja) 車両用空調装置
JP2010260450A (ja) 車両用空調装置
JP2016049915A (ja) 車両用空調装置
JP2004182168A (ja) 車両用空調装置
JP2010159006A (ja) 車両用空調装置
JP2002019443A (ja) ヒートポンプサイクル
JPH09240266A (ja) 冷暖房装置
JP5142032B2 (ja) 車両用空調装置
JP2011225174A (ja) 車両用空調装置
US20210260955A1 (en) Heat pump system
WO2022163712A1 (ja) 温度制御システム
JP5346528B2 (ja) 車両用空気調和システム
WO2022068606A1 (zh) 热管理系统
JP2011219048A (ja) 車両用空調装置
JP2011168071A (ja) 車両用空調装置
JP5465520B2 (ja) 車両用空調装置
JP2006232145A (ja) 車両用空調装置
WO2019167822A1 (ja) 冷凍サイクル、冷凍サイクルの運転方法、冷凍サイクルに用いられるアキュムレータ、及び、冷凍サイクルを搭載した車両用空調装置
JP2013193466A (ja) 車両用空調装置
JPH06262936A (ja) 自動車用空気調和装置
JP2010159007A (ja) 車両用空調装置
WO2023002993A1 (ja) 車両用空調装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110831

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20120801