JP5344307B2 - 高圧ポンプ - Google Patents

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本発明は、エンジンに用いられる高圧ポンプに関する。
従来、エンジンへ燃料を供給する燃料供給装置には、高圧燃料を圧送する高圧ポンプが設けられる。この高圧ポンプから圧送された高圧燃料を蓄積するのが、インジェクタが接続される燃料レールである。すなわち、燃料レール内の圧力が保持されることで、インジェクタから燃料が噴射されることになる。
しかし、例えば高圧ポンプが備える吸入弁、吐出弁の故障や温度上昇等により、燃料レール内の圧力が許容範囲を超えて異常に上昇する場合がある。この場合、燃料レールやインジェクタを損傷することになりかねない。そこで従来、例えば特許文献1、2に参照されるように、リリーフ弁を設け、燃料レール内の圧力が所定のリリーフ圧以上となった場合に開弁してリターン通路に過剰圧を逃がすようにした高圧ポンプが提案されている。
特開2004−138062号公報 特公平4−56145号公報
リリーフ弁の開弁特性は、基本的には、弁体を閉弁する方向に付勢するスプリング荷重と、弁体を開弁する方向に作用する燃料の圧力とのバランスによって決まる。しかし実際には、静的な荷重と静圧とのバランスで考察できるのは開弁の瞬間に関してのみであり、開弁の瞬間から全開状態までの過程においては、静圧だけでなく、燃料の流れが弁体に衝突することよって生ずる「動圧」を考慮する必要がある。
すなわち、開弁直後に生じた流路から流入する燃料が、弁体を全開位置までいかにスムーズに移動させることができるかによって開弁特性が決まる。そして特に、開弁過程前半の「初動特性」が重要である。開弁直後には流路面積が狭く、燃料が弁体に作用しうる範囲が限られている。この段階で燃料の動圧を有効に利用することにより、早期に半開状態に到達させることが求められる。それに対し、半開状態以降の後半では燃料が弁体に作用しうる範囲が十分に確保されるため、ほぼ静圧のみで弁体を移動させることができる。
ここで、「燃料の動圧が弁体に作用する」、言い換えれば、「燃料の流れが弁体に衝突する」範囲は、弁座であるシート部側の形状と、弁体側の受圧面の形状とによって決まる。
通常、弁体は移動方向の軸を中心軸とする回転体の形状である。また、座面の形状は、フラット面に着座するものとテーパ面に着座するものとがある。テーパ面に着座するものでは弁体の軸がセンタリングされるため、着座が安定する。また、テーパ面は高精度な同軸度や面粗度が要求されるため、製造上、例えば切削で得られる一次テーパ面に二次加工を施して仕上げられる。その際、一次テーパ面のテーパ角度は二次加工のテーパ角度より大きくする必要がある。また、一次テーパ面の奥側のみを二次加工し、手前側は逃がし面として未加工のまま残すこともできる。
このような形状では、開弁後、燃料流はテーパ面、逃がし面のテーパ角度に沿って流入すると考えられる。
上記の点から特許文献1、2を検討する。
特許文献1はリリーフ用弁体にボールを用いており、テーパ面に着座している。図を参照するとテーパ角度は約120°であり、テーパ面を延長するとボールの外径の外側に延びている。この構成では、ボールが少し開弁したとき、多くの割合の燃料流はボールに当たらず、ボールの外側に流れると考えられる。したがって、燃料の動圧が有効にボールに伝えられないため、ボールの移動が補助されず、開弁に時間を要することになる。すると、過剰圧のリリーフが間に合わず、燃料レール内の圧力が上昇する。燃料レール内の圧力が仮にインジェクタの作動限界圧力を超えると車両停止をもたらすほか、燃料を供給するインジェクタが作動しないためにリンプホームもできない、すなわち応急的な縮退運転すらできないという重大な欠点があった。
また、特許文献2では、リリーフ弁の摺動部にOリングが設けられている。そのため、リリーフ弁には非常に大きな摺動抵抗が生じると考えられる。したがって、燃料流の動圧程度の力では弁体を作動させることができないと推定される。すなわち特許文献2の構成では燃料流の動圧は利用されず、あくまで、流入した燃料が接して生ずる静圧によって弁体が移動する。そして弁体が十分に移動するまでは、燃料レール内の燃料がドレン孔から排出されないため、燃圧低下に時間がかかるという欠点があった。
さらに、「Oリングの膨潤によって初期状態よりもさらに摺動抵抗が増え、リリーフ弁の開弁特性が変化する」、「Oリングがリターン通路の内壁に接触して摺動することにより損傷し、燃料の漏れが生じ、やはりリリーフ弁の開弁特性が変化する」、という欠点があった。
本発明は上述した問題を解決するためになされたものであり、その目的は、燃料流の動圧を有効に利用することにより、リリーフ弁開弁時の初動特性を改善した高圧ポンプを提供することにある。
請求項1に記載の高圧ポンプは、プランジャ、吐出弁、ハウジング、リリーフ用弁体、リリーフ弁ストッパ、及び、付勢手段を備える。
プランジャは往復移動可能である。
吐出弁は、プランジャの移動によって容積変化し燃料を加圧可能な加圧室の出口側に設けられる。
ハウジングは、(a)〜(d)の構成要素を含む。ここで、「:」以下は、その構成要素を説明する。
(a1)第1リターン流路:吐出弁の出口側に連通する。
(a2)第2リターン流路:吐出弁の入口側に連通する。
(b)弁収容穴:第1リターン流路と第2リターン流路との間に設けられる。弁収容穴に第1リターン流路が開口する。
(c)シート面:第1リターン流路の開口にテーパ状に形成される。
(d)逃がし面:シート面のテーパ開口側に連続してテーパ状に形成される。逃がし面のテーパ角度はシート面のテーパ角度より大きい。
リリーフ用弁体は、リリーフ弁を構成する。リリーフ弁は、吐出弁の出口側の燃料圧力が所定値を超えたとき開弁して、出口側から第1リターン流路、弁収容穴、及び、第2リターン流路を経由して加圧室へ燃料を戻す流路を開放する。
リリーフ用弁体は、(e)〜(h)の構成要素を含む。
(e)弁本体:弁収容穴に軸方向に移動可能に収容される。
(f)首部:弁本体から第1リターン流路の開口に対向して突設される。
(g)先端面:首部の先端に形成される。先端面は、シート面に着座することによりリリーフ弁を閉弁し、シート面から離座することによりリリーフ弁を開弁する。
(h)受圧面:弁本体の首部の付け根部に形成される。リリーフ弁の開弁状態で、燃料流は逃がし面に沿って流入し、受圧面に衝突する。
リリーフ弁ストッパは、リリーフ用弁体に当接して移動を規制することにより、リリーフ用弁体の最大移動長を決定する。
付勢手段は、リリーフ用弁体を閉弁方向に付勢する。
リリーフ弁の「開弁特性」として、閉弁状態から全開状態へのリリーフ用弁体の移動に伴い、「受流範囲」が拡大する。受流範囲は、受圧面もしくはその延長面上で、逃がし面のテーパを延長した円錐面が交わる境界線の内側の範囲であり、受流範囲内で燃料流が受圧面に衝突する。
受流範囲が受圧面の全範囲に一致するときの移動長を「臨界移動長」という。臨界移動長は、逃がし面のテーパ角度によって決まる。請求項1に記載の高圧ポンプでは、臨界移動長が「最大移動長の2分の1以上」であるように逃がし面のテーパ角度が設定される。
「開弁特性」とは、リリーフ用弁体が、閉弁状態あるいは開弁の瞬間から、半開状態を経て、全開状態すなわち「最大移動長」に至るまでの過渡特性をいう。ここでは特に、リリーフ弁体が燃料流の動圧をどの程度受け、開弁方向への移動が補助されうるかどうかを検討する。
「受流範囲」とは、開弁後に流入した燃料流がリリーフ用弁体の受圧面に衝突する範囲をいう。燃料流は逃がし面のテーパ角度に沿って流入すると考えられるため、逃がし面のテーパを受圧面まで延長した範囲が受流範囲である。受流範囲には燃料流の動圧が作用し、リリーフ用弁体の開弁方向への移動が補助されると考えられる。
ここで、受流範囲が受圧面の全範囲内に含まれる場合、言い換えれば、受流範囲が受圧面の全範囲よりも小さい場合は、燃料流の動圧が100%受圧面に作用し、リリーフ用弁体の移動を補助するために有効に利用される。
一方、受流範囲が受圧面の全範囲の外側に至る場合、言い換えれば、受流範囲が受圧面の全範囲よりも大きい場合は、燃料流の動圧の一部は受圧面の外側に逃げることになる。すると、燃料流の動圧の一部は、リリーフ用弁体の移動を補助するために利用できない。
リリーフ弁体が閉弁状態から全開状態に移動するに伴い、上記の前者の状態から後者の状態へ移行する。あるいは、全開状態まで常に前者の状態に留まる場合もある。移行における臨界点、すなわち、受流範囲が受圧面の全範囲内に一致するときの移動長を「臨界移動長」という。臨界移動長が最大移動長より小さい場合、上記の前者の状態から後者の状態へ移行する。臨界移動長が最大移動長以上の場合、常に前者の状態に留まる。
臨界移動長を決めるのは、逃がし面のテーパ角度と、受圧面の大きさ、及び、逃がし面のテーパ開口位置から受圧面までの距離との相対的関係である。ここで受圧面の大きさ、及び、受圧面までの距離を固定して考えれば、逃がし面のテーパ角度が相対的に大きいほど臨界移動長は小さく、逃がし面のテーパ角度が相対的に小さいほど臨界移動長は大きくなる。
請求項1に記載の高圧ポンプで「臨界移動長が最大移動長の2分の1以上」であるということは、開弁直後から、少なくとも半開状態までは、燃料流の動圧が100%受圧面に作用する状態が続き、その後、臨界移動長から全開状態までは、燃料流の動圧の一部が受圧面に作用しない状態に移行することを意味する。
半開状態以後は、燃料が十分に流入しているため、動圧による効果が低下しても、静圧のみでリリーフ弁を早く全開状態まで至らしめることが可能である。したがって、開弁直後から、少なくとも半開状態までの前半段階において、燃料流の動圧が有効に利用できれば課題の解決に足りる。よって、本構成の高圧により、高圧ポンプのリリーフ弁開弁時の初動特性が改善される。
さらに、請求項2に記載の高圧ポンプは、臨界移動長が「最大移動長の2分の1以上、最大移動長以下」であるように逃がし面のテーパ角度が設定される。
すなわち、請求項1で臨界移動長の下限が限定されたのに対し、請求項2ではさらに臨界移動長の上限が限定される。
臨界移動長が最大移動長以上であれば、燃料流の動圧を常に100%利用できる点では問題ないようにも思われる。しかし、この場合、受圧面が必要以上に大きいか、あるいは、受圧面までの距離が必要以上に近いことを意味する。受圧面が必要以上に大きければスペースの無駄であり、受圧面までの距離が必要以上に近ければ、流入できる燃料の絶対量が減少する。
したがって、燃料流の動圧を最大限利用する場合であっても、臨界移動長の上限は最大移動長と等しければ足りる。よって、本構成により、効率的に高圧ポンプのリリーフ弁開弁時の初動特性が改善される。
請求項3、4では、請求項1または2に記載の高圧ポンプにおけるリリーフ用弁体の形状が限定して示される。請求項3に記載の高圧ポンプでは、受圧面の輪郭は、前記リリーフ用弁体の中心軸に同軸の円形である。また、請求項4に記載の高圧ポンプでは、受圧面は、さらにリリーフ用弁体の中心軸に直交する平面である。
具体的には、リリーフ用弁体は略円筒状であり、旋盤加工および研磨加工によって製作される。一方、ハウジングの弁収容穴はドリル下穴加工の後、研磨加工によって製作されることにより、リリーフ用弁体の摺動性、シール性が確保される。このように、リリーフ用弁体、弁収容穴は円筒形であるのが、製造上最も都合がよい。このとき、受圧面の輪郭は、リリーフ用弁体の中心軸に同軸の円形をなす。
また、受圧面が中心軸に直交する平面として設けられることにより、受圧面が受ける動圧の方向とリリーフ用弁体の移動方向が一致するため、力の効率が良い。
請求項5に記載の高圧ポンプでは、請求項1〜4に記載の高圧ポンプにおいて、吐出弁の出口側には、その高圧ポンプから吐出された高圧燃料を蓄積する燃料レールが接続される。この構成の高圧ポンプは、エンジンに燃料を供給する燃料供給装置に利用され、燃料レールに蓄積された高圧燃料はインジェクタから噴射される。
この構成は、ポンプ効率を考えた場合に望ましい。すなわち、この構成では、加圧室における燃料圧力と燃料レール内の圧力とのバランスでリリーフ弁を閉弁させることができ、プランジャによる高圧ポンプの加圧行程等、加圧室の圧力が相対的に高くなる期間では、リリーフ弁が閉弁状態に保持される。これにより、リターン流路による燃料の排出が抑えられ、ポンプ効率の低下を抑制することができる。
請求項6に記載の高圧ポンプは、請求項1〜5に記載の高圧ポンプにおけるリリーフ弁に加えて機械式の定残圧弁をさらに備える。
定残圧弁は、リリーフ用弁体の内部に形成される弁内流路に支持され、リリーフ用弁体の先端部から弁内流路に連通する相対的に流路面積の小さな絞り部を有する。
定残圧弁は、リリーフ弁の閉弁状態で、絞り部から流入する燃料の残圧が所定値以下のとき弁内流路を閉塞し、残圧が所定値を超えたとき弁内流路を開放する。
定残圧弁は、燃料レール内の圧力が上昇した場合や高圧のまま維持された場合、逆に、燃料レール内の圧力が下降しすぎた場合の圧力調整手段として有効である。例えば、定残圧弁がない場合、次のような不具合が懸念される。
(1)エンジンが停止された場合における燃料レール内の圧力の上昇による不具合
イグニッションOFFなどによりエンジンが停止されると、エンジン冷却水の循環がなくなるため、エンジン停止直後にエンジンルームの温度は一度上昇し、その後、下降していく。そのため、燃料レール内の圧力も、エンジン停止直後から上昇を始める。このような燃料レール内の圧力の上昇は、インジェクタから気筒内への燃料漏れを生じさせることにつながる。結果として、気筒内へ漏れ出した燃料が、次回のエンジン始動時に、未燃成分として大気中へ排出されるおそれがある。
(2)エンジンの運転中における燃料レール内の圧力の維持による不具合
運転中にアクセルペダルの踏み込みがなくなる等、アクセル開度が所定値以下となった場合、エンジン回転数が所定値以上であると、燃料噴射が停止される。このとき、燃料レール内の圧力は維持される。
その後、例えばアイドル運転へ切り替わる等の減速復帰時には、燃料噴射量を抑えるべくインジェクタが制御される。例えば、インジェクタに対し比較的小さな幅の駆動パルスが出力されるという具合である。ところが、燃料レール内の圧力がアイドル運転時の噴射圧以上に維持されているため、駆動パルスを調整したとしても、燃料噴射量が大きくなることがある。このような必要以上の燃料噴射は、燃費の悪化や運転者に違和感を抱かせるおそれがある。
(3)高温再始動時における燃料レール内の圧力の下降による不具合
エンジン停止後、例えば数十分というような時間が経過した後にエンジンを再始動する高温再始動時には、ある程度の噴射量が必要になる。したがって、燃料レール内の圧力が下降しすぎると、例えば燃料の飽和蒸気圧近くまで燃料レール内の圧力が下降すると、燃料レール内に燃料蒸気が発生し、インジェクタの噴射量が不足し再始動性能が悪化するおそれがある。
(4)アイドルストップ後の再始動時における燃料レール内の圧力の下降による不具合
ハイブリッドシステムなどにおけるアイドルストップ後の再始動時にも、上記高温再始動時と同様、ある程度の噴射量と即時始動を可能とするインジェクタの良好な噴霧が必要になる。したがって、この場合も、燃料レール内の圧力が下降しすぎると、再始動性能が悪化するおそれがある。
以上のような不具合に対し、定残圧弁を用いることにより、次のような効果がある。
機械式の定残圧弁により、絞り部から少しずつ流入する燃料の圧力によって弁内流路が開放されてリターン流路が機能する。このとき、定残圧弁が絞り部を具備することにより、急激に圧力低下が生じることもない。これにより、燃料レール内の圧力を適宜下降させることができる。結果として、上記(1)エンジンが停止された場合における燃料レール内の圧力の上昇による不具合、及び、上記(2)エンジンの運転中における燃料レール内の圧力の維持による不具合を解消することができる。
また、機械式の定残圧弁により、燃料レール内の圧力が所定の定残圧以下になると弁内流路が閉塞される。これにより、燃料レール内の圧力を適切に維持することができる。結果として、上記(3)高温再始動時における燃料レール内の圧力の下降による不具合、及び、上記(4)アイドルストップ後の再始動時における燃料レール内の圧力の下降による不具合を解消することができる。
さらにまた、定残圧弁がリリーフ用弁体の内部に設置されるため、リリーフ弁と定残圧弁とを全く別の構成にする場合と比べ、スペース等が削減されて設計自由度が高くなる。つまり、受圧面を設けるため径方向にある程度の幅を持たせることが必要であるため、その部分の内側のスペースを定残圧弁の配置に活用することができる。
加えて、リリーフ弁及び定残圧弁を機械式としているため、電磁制御式の弁を用いる場合と比較して、制御構成が不要となる点でも有利である。
なお、ポンプ効率の低下を抑制するという点でも、上記絞り部を具備する構成が有効となる。通常、低速運転時や始動時にはプランジャの往復周期が長くなることで、吸入行程の繰り返し周期が長くなる。そのためポンプ効率が低下することが懸念されるが、絞り部を具備する構成では、燃料が急激に戻ることを抑えることができ、特に低速運転時や始動時において、ポンプ効率の低下を抑制することができる。
本発明の実施形態の高圧ポンプを含む燃料供給装置を示す説明図である。 高圧ポンプの構成を示す断面図である。 高圧ポンプの一部を断面で示す平面図である。 第1実施形態の高圧ポンプの弁収容穴の穴底部の拡大断面図である。 第1実施形態の高圧ポンプのリリーフ用弁体の正面図である。 (a):第1実施形態の高圧ポンプにおけるリリーフ弁の閉弁状態を示す断面図である。(b):(a)のリリーフ弁先端部の拡大図である。 (a):第1実施形態の高圧ポンプにおけるリリーフ弁の臨界リフト状態を示す断面図である。(b):(a)のリリーフ弁先端部の拡大図である。 (a):第1実施形態の高圧ポンプにおけるリリーフ弁のフルリフト状態を示す断面図である。(b):(a)のリリーフ弁先端部の拡大図である。 リリーフ用弁体のリフト率Xと、受流面積S(X)および受圧面全面積S0との関係を示す特性図である。 (a):第2実施形態の高圧ポンプにおけるリリーフ弁および定残圧弁を示す断面図である。(b):(a)のリリーフ弁先端部の拡大断面図である。 燃料レール内の圧力の推移を示す説明図である。 燃料レールの温度上昇によるインジェクタからの燃料漏れを示す説明図である。 燃料噴射停止後の減速復帰時におけるインジェクタからの燃料噴射量を示す説明図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1に、本形態の高圧ポンプを含む燃料供給装置を示す。
図1に示すように、燃料供給装置1は、高圧ポンプ10及び燃料レール20を含んで構成されている。
高圧ポンプ10は、燃料タンク30から低圧ポンプ31によって供給される燃料を加圧し、高圧燃料として吐出する。吐出される燃料を蓄積するのが、燃料レール20である。燃料レール20には、複数個の、本形態では4つのインジェクタ21が接続されている。燃料レール20に蓄積される高圧燃料は、図示しないECUからの通電によって、インジェクタ21から噴射される。このとき、ECUからはインジェクタを駆動するためのパルス信号が出力される。このパルス信号の幅をインジェクタ駆動パルス幅といい、インジェクタ駆動パルス幅と燃料レール20内の圧力によって噴射量が制御される。
次に、高圧ポンプ10の構成について説明する。
図1に示すように、高圧ポンプ10は、プランジャ部40、吸入弁部50、吐出弁部60、及び、圧力調整部としてのリリーフ弁70を備えている。なお図1には、リリーフ弁70の内部に定残圧弁90が図示されている。定残圧弁90は、第1実施形態には含まれず、第2実施形態に含まれるものであり、第2実施形態のところで説明する。
図2に示すように、高圧ポンプ10の外郭はハウジング11にて構成される。ハウジング11には、図2の上方向にカバー12が取り付けられており、カバー12とハウジング11にて燃料室13が形成されている。燃料室13には、燃料の脈動を減衰するためのパルセーションダンパ19が配置されている。
カバー12の反対側には、プランジャ部40が設けられている。プランジャ部40と燃料室13との中間付近に、燃料を加圧可能な加圧室14が形成されている。
燃料室13には、図1に示す低圧ポンプ31によって、燃料タンク30から燃料が供給される。燃料室13に供給された燃料は、吸入弁部50を経由し、加圧室14を経由して、吐出弁部60から図1に示した燃料レール20へ圧送される。
次に、プランジャ部40、吸入弁部50、吐出弁部60、及び、圧力調整部としてのリリーフ弁70の構成について、順に説明する。
最初にプランジャ部40について説明する。
プランジャ部40は、プランジャ41、プランジャシール部42、スプリングシート43、及び、プランジャスプリング44などを備えている。
プランジャ41は、ハウジング11の内部に形成されたシリンダ15に支持され、軸方向に往復移動する。プランジャ41は、加圧室14側ではシリンダ15の内径に嵌合する外径を有する大径部411を備え、加圧室14の反対側では大径部411よりも外径の小さな小径部412を備える。大径部411と小径部412とは一体となっている。
小径部412の周囲には、シリンダ15の内径に囲まれる可変容積室16が形成されている。可変容積室16は、容積室通路18を経由して燃料室13と連通している。可変容積室16は、加圧室14の容積変化に伴い、その変化の一部を補償するように燃料室13に燃料を供給し、または燃料室13から燃料を供給される。
プランジャシール部42は、シリンダ15の端部に配置されている。具体的には、シール部材、オイルシールホルダ、オイルシールなどから構成され、プランジャ41の周囲の燃料およびオイルがシールされる。
プランジャ41の端部には、スプリングシート43が配設されている。このスプリングシート43は、図1に示すようにカムシャフト100に取り付けられたカム101にその外面を当接させた図示されないタペットに当接され、カムシャフト100の回転により、カムプロフィールに応じて軸方向に往復移動する。
プランジャスプリング44は、一端がスプリングシート43の上面に当接し、他端がハウジング11に挿入されたオイルシールホルダの凹面に当接している。プランジャスプリング44は、プランジャ41の戻しバネとして機能し、スプリングシート43をタペットに当接させるように付勢すると共に、タペットをカム面に当接させるように付勢する。
このようなプランジャ部40の構成により、カムシャフト100の回転に応じたプランジャ41の往復移動が実現され、上記加圧室14の容積変化が作り出される。
次に、吸入弁部50について説明する。
吸入弁部50は、ハウジング11によって形成される筒部51、筒部51の開口を覆う弁部カバー52、コネクタ53、及び、コネクタハウジング54等を備えている。
筒部51は、略円筒状に形成され、内部に燃料通路55を有している。燃料通路55には、略円筒状のシートボディ56が配置されている。シートボディ56の内部には、吸入弁57が配置されている。また、燃料通路55は、導入通路131を経由して、燃料室13と連通している。
また、吸入弁57には、ニードル59が当接している。このニードル59は、上述した弁部カバー52を貫通し、コネクタ53の内部まで延びている。コネクタ53は、コイル531と当該コイル531へ通電するための端子532とを有している。コイル531の内側には、所定位置に保持される固定コア533、可動コア534、及び、固定コア533と可動コア534との間に介在するスプリング535が配置されている。ここで、可動コア534に固定されるのが、上述したニードル59である。つまり、可動コア534とニードル59とは一体になっている。
かかる構成により、コネクタ53の端子532を介して通電が行われると、コイル531にて発生する磁束によって固定コア533と可動コア534との間に磁気吸引力が発生する。その結果、可動コア534が固定コア533側へ移動し、これに伴ってニードル59が、加圧室14から離れる方向へ移動する。このときは、吸入弁57の移動がニードル59にて規制されない。したがって、吸入弁57がシートボディ56に着座可能となり、吸入弁57の着座により、燃料通路55と加圧室14とが遮断される。
一方、コネクタ53の端子532を介した通電が行われないと、磁気吸引力は発生しないため、スプリング535によって、可動コア534が加圧室14側へ移動する。これにより、ニードル59が加圧室14に近づく方向へ移動する。その結果、ニードル59によって吸入弁57の移動が規制され、吸入弁57が加圧室14側に保持される。このときは、吸入弁57がシートボディ56から離座することとなり、燃料通路55と加圧室14とが連通する。
次に、図2、図3にもとづき吐出弁部60について説明する。図3は、図2中のZ矢視による平面図であり、吐出弁部60、及び、圧力調整部としてのリリーフ弁70の部分が断面で示されている。
吐出弁部60は、ハウジング11にて形成される円筒状の収容部61を有している。この収容部61にて形成される収容室611に、吐出弁62、スプリング63、及び、係止部64が収容されている。また、収容室611の開口部分が、吐出口65となっている。吐出口65とは反対側の収容室611の深部には、弁座612が形成されている。
吐出弁62は、スプリング63の付勢力と燃料レール20内の圧力による力とにより、弁座612に当接する。これにより、吐出弁62は、加圧室14の燃料の圧力が低いときは、燃料の吐出を停止する。一方、加圧室14の燃料の圧力による力が、スプリング63の付勢力と燃料レール20内の圧力の和よりも大きいときは、吐出弁62が吐出口65の方向へ移動する。これにより、収容室611へ流入した燃料は、吐出口65から吐出される。なお、吐出弁62は、その内部に燃料の通路を有している。したがって、吐出弁62が弁座612から離座することで、吐出弁62の外周部分へ流入した燃料は、吐出弁62の内部通路を経由して吐出口65から吐出される。
次に、圧力調整部について説明する。第1実施形態では、圧力調整部は機械式のリリーフ弁70で構成されている。
リリーフ弁70は、図3に示すように、吐出弁62の着座する弁座612よりも出口側の収容室611から連通する第1リターン流路71と、加圧室14へ連通する第2リターン流路72との間に介在している。
次に、図4、図5、図6にもとづき、リリーフ弁70の構成を説明する。図4は、ハウジング11の弁収容穴76の穴底部77の拡大断面図である。図5は、リリーフ用弁体81の正面図である。図6(a)は、リリーフ弁70の閉弁状態を示す拡大断面図であり、図5のA−A断面を示す。図6(b)は、図6(a)の先端部の断面図である。以下、図6(a)の左側を「先端側」、図6(a)の右側を「後端側」と表す。
リリーフ弁70は、ハウジング11、リリーフ用弁体81、スプリング82、リリーフ弁ストッパ87から構成されている。
ハウジング11には、プラグ穴75、弁収容穴76、及び、第1リターン流路71が同軸に設けられる。プラグ穴75の内径は弁収容穴76の内径より大きく、弁収容穴76の内径は第1リターン流路71の内径より大きい。プラグ穴75の内径には、雌ねじが形成される。
弁収容穴73はリリーフ用弁体81が摺動する穴であり、高精度の真円度、面粗度等が要求されるため、例えば内径研磨加工される。そのため、内壁76aには穴底部77の手前に研磨加工逃がし用の溝が設けられている。
弁収容穴76の穴底部77に第1リターン流路71が開口する。また、図4に示すように、穴底部77には、第1リターン流路71を囲んでテーパ状のシート面78が形成される。さらに、シート面78のテーパ開口側に連続して逃がし面79がテーパ状に形成される。逃がし面79のテーパ角度θ2はシート面78のテーパ角度θ1より大きい。
製造上、逃がし面79は切削などで得られる一次テーパ面として、シート面78は一次テーパ面の奥側に二次加工を施した仕上げテーパ面として形成される。シート面78は同軸度や面粗度が高精度に加工されることにより、リリーフ用弁体81が着座した時のシール性が確保される。シート面78のテーパ角度θ1は研削工具の先端角度となる。一方、逃がし面79のテーパ角度θ2は研削工具の先端角度より大きいため、逃がし面79は加工されない。
また、プラグ穴75の底部の一方の隅は、第2リターン流路72と連通している。第2リターン流路72は加圧室14と連通している。
プラグ穴75は、雌ねじにプラグ80が螺着されることにより、外部から閉塞される。プラグ80の底面には、リリーフ弁ストッパ87の後端との干渉を避けるための有底の逃がし穴80aが設けられる。
リリーフ用弁体81は略円筒状であり、弁収容穴76に摺動可能に支持される。リリーフ用弁体81の先端受圧部83には、軸方向に直交して受圧面83cが設けられ、その先に小径の首部83bが設けられる。受圧面83cの輪郭は円形状をなし、外周には、面取りされた肩部83dが設けられる。首部83bと受圧面83cの境界はRでつながれ、首部83bの強度が確保されている。首部83bの外径は第1リターン流路71の内径より大きく設定される。首部83bの先端に、シート面78と同じテーパ角度を有する先端面83aが形成され、リリーフ弁70の閉弁時、シート面78に着座する。
リリーフ用弁体81の内側に、後端側から有底の開口部85が設けられる。開口部85の周縁には端面85aが形成される。開口部85は、スプリング82を収容するとともに、開口部85の底部がスプリング座面85bを形成する。
開口部85は、また、弁内流路74を構成する。
図5に示すように、リリーフ用弁体81の弁本体84には、軸に平行かつ対称な二箇所に平坦面84aが形成されている。弁収容穴76の内壁76aと平坦面84aとの間の空間は弁外流路73を形成する。また、一方の平坦面84aに垂直に、弁外流路73と弁内流路74とを連通するリリーフ流路86が形成されている。
これにより、リリーフ用弁体81の先端面83aがテーパ面78から離座すると、第1リターン流路71から弁収容穴76へ流入した燃料は、弁外流路73、リリーフ流路86を経由して、弁内流路74へ流入する。
受圧面83cは円形であり、受圧面83cの全面積は直径の二乗と円周率の積である。この面積を「受圧面全面積S0」と示す。また、図5、図6(b)に2点鎖線で示すように、逃がし面79のテーパを延長した直線と受圧面83cとの2つの交点間の距離を直径とする円の面積を「受流面積S(X)」と示す。図6(b)にて便宜上断面で図示している「S0」および「S(X)」は、図5を参照するように円の面積を表すものである。
「受流面積S(X)」、「受圧面全面積S0」については、後でさらに説明する。
リリーフ弁ストッパ87は、弁収容穴76の、リリーフ用弁体81の後端側に挿入され固定されている。
また、リリーフ弁ストッパ87の後端部は、プラグ80をプラグ穴75に螺着した際、逃がし穴80aの内側に収容される。
リリーフ弁ストッパ87の内側に、先端側から有底の開口部88が設けられる。開口部88の周縁の端面88aは、リリーフ用弁体81の開口部85の端面85aと対向する。リリーフ弁70の全開時、端面85aと端面88aが当接することによって、リリーフ用弁体81の移動が規制される。端面85aと端面88aとの間隔については後述する。
開口部88は、スプリング82を収容するとともに、開口部88の底部がスプリング座面88bを形成する。
リリーフ弁ストッパ87の開口部88は、また、リリーフ用弁体81の開口部85と共に弁内流路74を構成する。開口部88の底部の中心には、リリーフ流路89が設けられる。リリーフ流路89は、弁内流路74と、プラグ80の逃がし穴80aとを連通する。
以上の構成により、リリーフ弁70の開弁時、燃料レール20からの燃料は、第1リターン流路71から弁外流路73、リリーフ流路86、弁内流路74、リリーフ流路89、逃がし穴80a、プラグ穴75、第2リターン流路72を経由して、加圧室14へ戻される。
スプリング82は、一端がリリーフ用弁体81のスプリング座面85bに当接し、他端がリリーフ弁ストッパ体87のスプリング座面88bに当接して設置される。
リリーフ用弁体81の先端面83aは、通常時にはスプリング82の付勢力によりテーパ面78に着座しており、燃料レール20内の燃料圧力が所定のリリーフ圧を超えると、第1リターン流路71側から受ける力がスプリング82の荷重を上回り、テーパ面78から離座する。
次に、リリーフ弁70の開弁特性について図6〜図9を参照して説明する。まず、以下の説明に用いる用語および符号を、特許請求の範囲に記載の用語と照合して説明する。
特許請求の範囲の「最大移動長」は、リリーフ弁70の閉弁状態から全開状態までのリリーフ用弁体81の移動距離を意味する。これを、「フルリフト長F」と表す。また、全開状態のことを「フルリフト状態」という。
閉弁状態からフルリフト長Fまでの移動長を、フルリフト長に対する比率で示す。この比率を「リフト率X」と表す。閉弁状態ではリフト率Xは0であり、フルリフト状態ではリフト率Xは1である。
特許請求の範囲の「受流範囲」、「受圧面の全範囲」は、「受流面積S(X)」「受圧面全面積S0」と表す。ここで、「面積」は「範囲」を数値化した下位概念であると解釈される。また、「受流面積S(X)」は変数、「受圧面全面積S0」は定数である。
特許請求の範囲の「臨界移動長」は、受流範囲が受圧面の全範囲に一致するときの移動長をいう。これに対応し、受流面積S(X)が受圧面全面積S0に一致するときのリフト率Xを「臨界リフト率α」と表す。臨界移動長は、フルリフトFのα倍と表現される。
図7(a)および図8(a)は、図6(a)に対応し、それぞれ、リリーフ弁70の臨界リフト状態、フルリフト状態を示す断面図である。リリーフ用弁体81の端面85aとリリーフ弁ストッパ87の端面88との間隔は、図6(a)の閉弁状態では「フルリフト長F」であり、図7(a)の臨界リフト状態では「(1−α)F」、図8(a)のフルリフト状態では「0」すなわち当接状態となる。
図7(b)および図8(b)は、図6(b)に対応し、それぞれ、リリーフ弁70の臨界リフト状態、フルリフト状態の先端部の拡大図である。図6(b)の閉弁状態における軸方向の受圧面83cの位置を「リフト率X=0」の位置とし、図中、2点鎖線で示す。図7(b)では、受圧面83cの位置は「リフト率X=α」で表され、「X=0」の位置からの移動距離はαFとなる。図8(b)では、受圧面83cの位置は「リフト率X=1」で表され、「X=0」の位置からの移動距離はFとなる。
図6(b)、図7(b)、図8(b)において、受圧面全面積S0は一定である。一方、Xの関数である受流面積S(X)は、リフト率Xの増加につれて増加する。すなわち、逃がし面79と受圧面83cとの距離が離れるほど、燃料が逃がし面79に沿って流入し受圧面83cに衝突する面積が広がる。そのため、各状態のリフト率X、および、受流面積S(X)と受圧面全面積S0との関係は以下のように整理される。
閉弁状態: X=0、 S(X)<S0 ・・・(式1)
臨界リフト状態: X=α、 S(X)=S0 ・・・(式2)
フルリフト状態: X=1、 S(X)>S0 ・・・(式3)
本発明では、臨界リフト率αの範囲を以下のように定義する。
0.5≦α≦1 ・・・(式4)
ただし、上記のフルリフト状態の説明ではα=1の場合を含まないから、第1実施形態としては次のようになる。
0.5≦α<1 ・・・(式4’)
図9は、リフト率Xと受流面積S(X)との関係を示す特性図である。リフト率Xが0から1まで増加するにつれ、受流面積S(X)も増加し、X=αのとき受流面積S(X)が受圧面全面積S0に一致する。図中に4とおりの受流面積S(X)のパターンを示す。
SH(X): α<0.5 ・・・(式5)
S1(X): α=0.5 ・・・(式6)
S2(X): α=1 ・・・(式7)
SL(X): α>1 ・・・(式8)
つまり、本発明の範囲は、S1(X)とS2(X)の間の特性を有する高圧ポンプであり、SH(X)またはSL(X)の特性を持つ高圧ポンプを除外するものである。
次に、臨界リフト率αを上記範囲に限定することの効果を説明する。
臨界リフト率αが0.5以上であるということは、開弁の瞬間すなわちリフト率X=0の位置から、少なくともリフト率X=0.5の位置までは、燃料流の動圧が100%受圧面83cに作用する状態が続き、リリーフ用弁体81は開弁方向への移動が補助されることを意味する。そのため、リリーフ弁70開弁時の初動特性が向上し、燃料レール20の圧力上昇に伴う燃料のリリーフが早期に実行されやすくなる。
その後、リフト率Xが臨界リフト率αと一致する臨界リフト状態を経て、リフト率X=1となるフルリフト状態までは、燃料流の動圧の一部が受圧面83cに作用しない状態となる。しかし、この段階では、燃料が既に弁収容穴76に十分に流入しているため、動圧の効果が低下しても、静圧のみでリリーフ用弁体81を早くフルリフト状態まで至らしめることが可能である。
これに対し、臨界リフト率αが0.5より小さい場合は、図9のSH(X)のように、燃料がまだ弁収容穴76に十分に流入しないうちに燃料流の動圧の効果が低下するため、リリーフ弁70の開弁が遅れるおそれがある。そのため、燃料レール20内の圧力上昇に対し、リリーフが間に合わなくなる不具合が予想される。
具体的には、逃がし面79のテーパ角度θ2が相対的に大きすぎる場合がこれに該当する。開弁初期から燃料流は受圧面83cに作用するよりも、弁収容穴76の内壁76aに衝突する割合が多くなり、動圧が有効に利用されない。
逆に、臨界リフト率αが1より大きい場合は、図9のSL(X)のように、フルリフト状態に達してもなお、受流面積S(X)は受圧面全面積S0より小さい。この場合、燃料流の動圧を常に100%利用できる点では問題ないようにも思われる。
しかし、この場合の具体的な形態は、受圧面83cが必要以上に大きいか、あるいは、受圧面83cまでの距離が必要以上に近いというものである。受圧面83cが必要以上に大きければスペースの無駄であり、受圧面83cまでの距離が必要以上に近ければ、弁収容76に流入できる燃料の絶対量が減少する。したがって、臨界リフト率αは最大でも1でよく、1より大きくするのは非効率である。
なお、逃がし面79のテーパ角度θ2はシート面のテーパ角度θ1よりも大きくなくては加工できないので、テーパ角度θ2が相対的に小さすぎるという場合は想定し難い。
(第2実施形態)
第2実施形態の高圧ポンプは、圧力調整部がリリーフ弁70および定残圧弁90から構成されている。
図10(a)は、第2実施形態の高圧ポンプのリリーフ弁70および定残圧弁90を示す断面図であり、第1実施形態の図6(a)に対応する。図10(b)は、図10(a)の先端部の拡大図である。本形態では、定残圧弁90はリリーフ弁70の内部に設置される。また、図10(a)の左側を「先端側」、図10(a)の右側を「後端側」と表す。
ハウジング11には、第1実施形態と同様、プラグ穴75、弁収容穴76が形成され、弁収容穴76の穴底部77には、シート面78、逃がし面79が形成される。
リリーフ用弁体94の外側形状も、第1実施形態のリリーフ用弁体81とほぼ同様である。ただし、後端面の外周側には端面94aが形成され、端面94aの内周側には凸状にスプリング座面94bが形成される。
リリーフ弁ストッパ87も、同様に弁収容穴76の、リリーフ用弁体81の後端側に挿入され固定されている。
また、リリーフ弁ストッパ87の後端部は、プラグ80をプラグ穴75に螺着した際、逃がし穴80aの内側に収容される。
リリーフ弁ストッパ87の内側に、先端側から有底の開口部88が設けられる。リリーフ用弁体94の凸状のスプリング座面94bは開口部88に内挿される。開口部88の周縁の端面88aは、リリーフ用弁体94の端面94aと対向する。
開口部88は、スプリング82を収容するとともに、開口部88の底部がスプリング座面88bを形成する。
リリーフ弁ストッパ87の開口部88は、弁内流路74を構成する。開口部88の底部の中心には、リリーフ流路89が設けられる。リリーフ流路89は、弁内流路74と、プラグ80の逃がし穴80aとを連通する。
スプリング82は、一端がリリーフ用弁体94のスプリング座面94bに当接し、他端がリリーフ弁ストッパ体87のスプリング座面88bに当接して設置される。
リリーフ用弁体94の先端面83aは、通常時にはスプリング82の付勢力によりテーパ面78に着座しており、燃料レール20内の燃料圧力が所定のリリーフ圧を超えると、第1リターン流路71側から受ける力がスプリング82の荷重を上回り、テーパ面78から離座する。
リリーフ用弁体94の内側に、後端側から定残圧弁収容穴95が設けられる。
定残圧弁収容穴95の先端側、すなわち奥側には、定残圧弁収容穴95より小径の小径流路98bが形成されている。また、定残圧弁収容穴95と小径流路98bとの境界部分には弁座99が形成されている。
リリーフ用弁体94の先端面83aの中心から小径流路98bに貫通して、流路面積が相対的に小さなオリフィス98aが形成される。オリフィス98aは、特許請求の範囲に記載の「絞り部」を構成する。燃料は、第1リターン流路71からオリフィス98aを通過して、小径流路98bに少しずつ流入可能である。あるいは、「リークする」と表現する。
定残圧弁収容穴95には、定残圧用弁体91、定残圧弁スプリング92、及び、定残圧弁ストッパ93が収容される。定残圧弁ストッパ93は、定残圧弁収容穴95の後端側に挿入され固定されている。
定残圧用弁体91は球状である。その直径は定残圧弁収容穴95の内径よりわずかに小さく、燃料は、定残圧用弁体91と弁収容穴の内壁95aとの隙間を流れることが可能である。
定残圧弁スプリング92は、一端が定残圧用弁体91の球面に当接し、他端が定残圧弁ストッパ93の端面に当接している。定残圧弁スプリング92の付勢力より、定残圧用弁体91は弁座99に当接する。また、定残圧弁ストッパ93の中心軸には穴が貫通し、この穴は、定残圧弁収容穴95と共に定残圧弁内流路97を構成している。定残圧弁内流路97は弁内流路74と連通する。
また、定残圧弁内流路97の、定残圧用弁体91の後端側に、弁外流路73と連通するリリーフ流路96が形成されている。
これにより、リリーフ弁70の開弁時、燃料レール20からの燃料は、第1リターン流路71から弁外流路73、リリーフ流路96を経由して、定残圧弁内流路97へ流入し、さらに弁内流路74、リリーフ流路89、逃がし穴80a、プラグ穴75、第2リターン流路72を経由して、加圧室14へ戻される。
また、リリーフ弁70が閉弁し、定残圧弁90が開弁している時、燃料レール20からの燃料の一部は、オリフィス98a、小径流路98b、定残圧弁内流路97を経由し、以後は上記と同じ流路を通って、加圧室14へ戻される。
次に、以上の構成による、本形態の高圧ポンプの作用、効果を説明する。
リリーフ弁70の作用、効果については第1実施形態と同様である。すなわち、燃料レール20内の燃料圧力が所定のリリーフ圧を超えると、リリーフ弁70が開弁する。開弁の瞬間から、少なくとも半開状態まで、燃料流の動圧が100%受圧面83cに作用する状態が続き、リリーフ用弁体94は開弁方向への移動が補助される。そのため、リリーフ弁70開弁時の初動特性が向上し、燃料レール20の圧力上昇に伴う燃料のリリーフが早期に実行されやすくなる。
定残圧用弁体91は、燃料レール20内の燃料圧力が所定の定残圧より高いときは、定残圧弁スプリング92の付勢力に抗して弁座99から離座しており、燃料レール20内の燃料圧力が所定の定残圧以下になると、定残圧弁スプリング92の付勢力によって弁座99へ着座する。ここで、「所定の定残圧」は、エンジンのアイドル運転時における燃料レール20の圧力以下で、かつ、燃料の飽和蒸気圧以上に設定されている。
なお、定残圧弁90は、高圧ポンプ10の加圧行程においては閉弁する。
ここで高圧ポンプ10の加圧行程について説明する。図2示したプランジャ41が、下死点から上死点へ移動する途中でコイル531に通電されると、コイル531に発生した磁界により磁気回路が形成される。すると、可動コア534と一体となってニードル59が、固定コア533側へ移動する。その結果、吸入弁57は、スプリング58の付勢力および加圧室14側の燃料から受ける圧力により、シートボディ56へ着座する。これにより、燃料室13と加圧室14との間が遮断される。加圧室14と燃料室13との間が遮断された状態でプランジャ41がさらに上死点に向けて上昇すると、加圧室14の燃料の圧力は上昇する。そして、加圧室14の燃料の圧力が所定の圧力以上になると、上述したように吐出弁部60の吐出弁62が吐出口65側へ移動する。これにより、加圧室14と収容室611とが連通し、加圧室14で加圧された燃料は吐出口65から吐出される。
上記の加圧行程では、加圧室14の燃料圧力が大きくなり、吐出弁部60側の第1リターン流路71と加圧室14側の第2リターン流路72との燃料圧力の差が小さくなる。したがって、加圧室14に連通する第2リターン流路72側からの燃料圧力により、定残圧弁90が閉弁状態に保持される。
次に、定残圧弁90を備えた高圧ポンプ10にて奏される効果について説明する。
(1)エンジン停止時の燃料レール内の圧力上昇に対する効果
図11は、燃料レール20内の圧力の推移を示す説明図である。ここでは、時刻t1において、エンジンが停止されたものとして説明する。
エンジンの停止直前はアイドル運転となるのが一般的であるため、エンジン停止時(時刻t1)では、燃料レール20内の圧力はアイドル圧Aとなる。なお、アイドル圧Aとはアイドル運転時の燃料圧力をいう。
このとき、アイドル圧Aが定残圧Bより高ければ定残圧弁90が開弁し、燃料がオリフィス98aを通ってリークする。したがって、燃料レール20内の圧力は記号Dで示すように下降していく。このときの下降速度は、オリフィス98aの流路径によって決まる。そして、燃料レール20内の圧力が定残圧Bにまで下降した時刻t2で、定残圧弁90は閉弁する。
この後、燃料レール20内の圧力上昇と、燃料のリークとのバランスが保たれている間は、記号Eで示すように、燃料レール20の圧力は、定残圧Bに一定に維持される。その後、燃料レール20が冷えていくと、燃料レール20内の圧力は徐々に低下していくことになり、時刻t3において飽和蒸気圧Cに近いものとなる。
仮に定残圧弁90がない場合、記号Fの二点鎖線で示すように、燃料レール20内の圧力がエンジン停止時(時刻t1)から上昇する。具体的には、図12に示すように、時刻t1でエンジン回転数が「0」になると、エンジンルームが高温となっていることから、記号Gで示すように、燃料レール20の温度が一旦上昇し(時刻t1から時刻t4)、ある程度維持された後(時刻t4から時刻t5)、下降する(時刻t5以降)。これに伴い、記号Hの破線で示すように、燃料レール20内の圧力も同様に推移する。このため、インジェクタ21からの燃料漏れも記号Iの破線で示すように相対的に大きなものとなる。
これに対し、定残圧弁90がある場合は、燃料レール20の温度が上昇したとしても、燃料レール20内の圧力は、図12に記号Jで示すように、定残圧弁90によって下降する。これにより、記号Kで示すように、インジェクタ21からの燃料漏れが抑えられる。すなわち、記号Iと記号Kとの差分である記号R分の余分な燃料漏れを抑制できる。
(2)アクセルペダルの踏み込み具合による燃料噴射の停止に対する効果
図13は、エンジンの運転中にアクセルペダルの踏み込みを中断した後、再びアイドル運転状態となる減速復帰時におけるインジェクタ21からの燃料噴射量を示す説明図である。
時刻s1で、アクセルペダルの踏み込みが中断されると、スロットル開度が所定値より小さくなる。このとき、エンジン回転数が所定値以上である場合、燃料噴射が停止される。燃料噴射の停止を、図13では「燃料カット」と記す。その後、例えばエンジン回転数が所定値を下回ると、アイドリング状態に移行する(時刻s2)。
このとき、図13に示すように、燃料カットが実行される時刻s1から時刻s2までの期間では、インジェクタ21へ出力されるECUの駆動パルス幅は「0」となる。その後、時刻s2からは、インジェクタ21の噴射状態をアイドル運転に適したものにするため、記号Lで示すような相対的に小さな幅の駆動パルスがインジェクタ21へ出力される。
仮に定残圧弁90がない場合、時刻s1から時刻s2までの期間はインジェクタ21からの噴射が行われないため、燃料レール20の圧力は、記号Mの破線で示すように、燃料カット開始時(時刻s1)の圧力に保持される。そのため、時刻s2において、インジェクタ21の駆動パルス幅を小さくしたとしても、燃料レール20の圧力により、記号Nの破線で示すように、必要以上の燃料が噴射される。
これに対し、定残圧弁90がある場合は、定残圧弁90の作用により、燃料カット開始時(時刻s1)から、記号Oで示すように燃料レール20内の圧力を下降させることができ、時刻s2におけるインジェクタ21からの燃料噴射量を、記号Pで示すように、アイドリング状態に応じた燃料噴射量とすることができる。その結果、減速復帰時の過剰噴射を抑制することができ、燃費の悪化を抑制可能であると共に、過剰噴射によって運転者に違和感を与えることがない。
(3)高温始動時、または(4)アイドルストップ後のエンジン再始動時における効果
図11に示すように、時刻t2から、定残圧Bが維持されて、その後、時刻t3までは、燃料レール20の圧力が飽和蒸気圧以上に維持される。例えば、エンジン停止後、30分〜1時間という期間、燃料レール20内の圧力が維持される。
これにより、高温再始動時の再始動性能の悪化を抑制することができる。また、信号待ちなどによって一時的にエンジンを停止させるアイドルストップシステムにおいて、アイドルストップ後の再始動時にも、上記高温再始動時と同様、再始動性能の悪化を抑制することができる。
以上、本発明はこのような実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々なる形態で実施可能である。
1:燃料供給装置、10:高圧ポンプ、11:ハウジング、13:燃料室、14:加圧室、20:燃料レール、21:インジェクタ、40:プランジャ部、41:プランジャ、50:吸入弁部、55:燃料通路、56:シートボディ、57:吸入弁、60:吐出弁部、61:収容部、62:吐出弁、63:スプリング、64:係止部、65:吐出口、70:リリーフ弁(圧力調整部)、71:第1リターン流路、72:第2リターン流路、73:弁外流路、74:弁内流路、75:プラグ穴、76:弁収容穴、76a:内壁、77:穴底部、78:シート面、79:逃がし面、80:プラグ、80a:逃がし穴、81:リリーフ用弁体、82:スプリング、83:先端受圧部、83a:先端面、83b:首部、83c:受圧面、83d:肩部、84:弁本体、84a:平坦面、85:開口部、85a:端面、85b:スプリング座面、86:リリーフ流路、87:リリーフ弁ストッパ、8:開口部、88a:端面、88b:スプリング座面、89:リリーフ流路、90:定残圧弁(圧力調整部)、91:定残圧用弁体、92:定残圧弁スプリング、93:定残圧弁ストッパ、94:リリーフ用弁体、94a:端面、94b:スプリング座面、95:定残圧弁収容穴、95a:内壁、96:リリーフ流路、97:定残圧弁内流路、98a:オリフィス(絞り部)、98b:小径流路、99:弁座
F:フルリフト長(最大移動長)、X:リフト率、α:臨界リフト率、S(x):受流面積(受流範囲)、S0:受圧面全面積(受圧面の全範囲)、θ1、θ2:テーパ角度

Claims (6)

  1. 往復移動可能なプランジャと、
    前記プランジャの移動によって容積変化し燃料を加圧可能な加圧室の出口側に設けられる吐出弁と、
    前記吐出弁の出口側に連通する第1リターン流路、
    前記吐出弁の入口側に連通する第2リターン流路、
    前記第1リターン流路と前記第2リターン流路との間に設けられ、前記第1リターン流路が開口する弁収容穴、
    前記第1リターン流路の開口にテーパ状に形成されるシート面、
    及び、前記シート面のテーパ開口側に連続してテーパ状に形成され、そのテーパ角度が前記シート面のテーパ角度より大きい逃がし面、
    を有するハウジングと、
    前記吐出弁の出口側の燃料圧力が所定値を超えたとき開弁して該出口側から前記第1リターン流路、前記弁収容穴、及び、前記第2リターン流路を経由して前記加圧室へ燃料を戻す流路を開放するリリーフ弁を構成するリリーフ用弁体であって、
    前記弁収容穴に軸方向に移動可能に収容される弁本体、
    この弁本体から前記第1リターン流路の開口に対向して突設される首部、
    この首部の先端に形成され、前記シート面に着座または前記シート面から離座することにより閉弁または開弁する先端面、
    及び、前記弁本体の前記首部の付け根部に形成され、開弁状態で前記逃がし面に沿って流入する燃料流が衝突する受圧面、を有するリリーフ用弁体と、
    前記リリーフ用弁体に当接して移動を規制することにより、前記リリーフ用弁体の最大移動長を決定するリリーフ弁ストッパと、
    前記リリーフ用弁体を閉弁方向に付勢する付勢手段と、
    を備え、
    閉弁状態から開弁状態への前記リリーフ用弁体の移動に伴って、前記受圧面もしくはその延長面上で、前記逃がし面のテーパを延長した円錐面が交わる境界線の内側の範囲である受流範囲が拡大し、
    その受流範囲が前記受圧面の全範囲に一致するときの前記リリーフ用弁体の移動長である臨界移動長は、前記最大移動長の2分の1以上であるように前記逃がし面のテーパ角度が設定されることを特徴とする高圧ポンプ。
  2. 前記臨界移動長は、前記最大移動長以下であるように前記逃がし面のテーパ角度が設定されることを特徴とする請求項1に記載の高圧ポンプ。
  3. 前記受圧面の輪郭は、前記リリーフ用弁体の中心軸に同軸の円形であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の高圧ポンプ。
  4. 前記受圧面は、前記リリーフ用弁体の中心軸に直交する平面であることを特徴とする請求項3に記載の高圧ポンプ。
  5. 前記吐出弁の出口側には、その高圧ポンプから吐出された高圧燃料を蓄積する燃料レールが接続されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の高圧ポンプ。
  6. 前記リリーフ用弁体の内部に形成される弁内流路に支持され、前記リリーフ用弁体の前記先端部から当該弁内流路に連通する相対的に流路面積の小さな絞り部を有し、当該絞り部から流入する燃料の残圧が所定値以下のとき前記弁内流路を閉塞し、前記残圧が所定値を超えたとき前記弁内流路を開放する機械式の定残圧弁をさらに備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の高圧ポンプ。
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