JP5529615B2 - 高圧ポンプ - Google Patents
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特許文献1に記載の燃料供給システムでは、燃料を加圧する加圧室とデリバリパイプとを接続する燃料通路に定残圧弁が設けられている。定残圧弁は、デリバリパイプ内の燃料と加圧室内の燃料との差圧が所定値より高くなると開弁し、デリバリパイプ側から加圧室側への燃料の流れを許容する。
また、デリバリパイプ側から加圧室側に流れる燃料は、オリフィスの流路を通過した直後、弁部材と弁座との隙間を通過する。弁部材が弁座から離座するときの隙間は小さいので、燃料中に含まれる例えば異物等の弁着座性や高圧燃料ポンプの性能を悪化させる物質が、弁部材と弁座との隙間に付着、堆積するおそれがある。このため、弁部材と弁座との着座安定性が悪化し、弁部材の圧力保持力が低下するおそれがある。
この構成により、オリフィスの高圧通路側開口は、燃料中の異物が溜まりにくいところに開口される。このため、異物が高圧通路側開口からオリフィスの中に入り込むことを抑制することができる。
この構成により、流体中の異物はリリーフ弁部材の収容凹部に堆積する。このため、異物がリリーフ弁座に着座しているリリーフ弁部材とリリーフ弁座とが形成する環状となる凹部に堆積することを抑制することができる。したがって、異物がリリーフ弁座とリリーフ弁部材との間に挟まれることを抑制することができる。
異物がオリフィスの中に入ることを抑制するために、オリフィスの高圧通路側開口のみを小径にすればよい。このため、オリフィスの高圧通路側開口を、低圧通路側開口より小径にする構成は、加工精度を緩和し生産性を向上させることができる。
この構成により、燃料は径方向外側へ流れやすくなり、燃料中に含まれる異物は高圧通路側開口に入り難くなる。このため、異物がオリフィスの中に入ることを抑制することができる。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態の高圧ポンプ10は、図2に示すように、エンジンの燃料供給システム1に用いられ、燃料タンク2から低圧ポンプ3によって供給される燃料を加圧し、デリバリパイプ4へ圧送する。デリバリパイプ4に蓄圧された高圧燃料は、デリバリパイプ4に接続するインジェクタ5からエンジンの各気筒内に噴射される。
図3および図4に示すように、高圧ポンプ10は、ハウジングとしてのポンプボディ11、プランジャ12、電磁駆動部20、吸入弁30、吐出弁40、及び、リリーフ弁50などを備えている。なお、ポンプボディ11は特許請求範囲における「ハウジング」に相当している。
ポンプボディ11には、円筒状のシリンダ16が形成されている。シリンダ16は、プランジャ12を軸方向に往復移動可能に収容し、プランジャ12の往復移動により容積が変化する加圧室161を形成する。
図3に示すように、ダンパ室60は、低圧燃料配管6を通じて燃料タンク2と接続している図示しない燃料入口を有する。このため、ダンパ室60は燃料入口から燃料タンク2の燃料が供給される。また、ダンパ室60内の燃料はダンパ通路65を経由して加圧室161と繋がる吸入筒部13の吸入通路131へ導かれる。
図3に示すように、プランジャ12は、ポンプボディ11のシリンダ16に軸方向へ往復移動可能に収容されている。プランジャ12は、小径部121、及び小径部121に繋がる大径部123を有する。
ポンプボディ11のシリンダ16の加圧室161と反対側の端部の外壁には、加圧室161側へ略円環状に凹む凹部17が設けられている。凹部17には、オイルシールホルダ18が嵌め込まれている。
図3に示すように、ポンプボディ11には、シリンダ16の中心軸と略垂直に吐出筒部14が形成されている。吐出筒部14の内側には、加圧室161の吐出口164に連通する吐出通路141が形成される。
ポンプボディ11の吐出口164側に設けられている吐出弁40は、加圧室161において加圧された燃料の排出を許容または遮断する。吐出弁40は、吐出筒部14を弁ボディとし、吐出弁部材42、規制部材43、スプリング44などを備える。
図2に示すように、リリーフ弁50は吐出通路141を迂回するリリーフ通路150に設けられる。リリーフ通路150は、ポンプボディ11に形成され、図4に示すように、加圧室161からポンプボディ11の外壁側へ向かう加圧室通路151、シリンダ16の中心軸と略垂直に第1燃料通路152、及び、吐出弁座114よりも吐出通路141からポンプボディ11の外壁側へ向かうデリバリ通路154を備える。また、第1燃料通路152は、加圧室通路151とデリバリ通路154との間に形成される。
図5に示すように、リリーフ弁50は、第1燃料通路152を形成するポンプボディ11を弁ボディとし、リリーフ弁部材510、定残圧弁53、第1の付勢部材52、アジャストパイプ58、及びプラグ59等を備える。
オリフィス515は、デリバリ通路154と第2燃料通路153とを連通し、デリバリ通路側開口514と加圧室側開口516とを有する。本実施形態では、デリバリ通路側開口514が特許請求範囲における「高圧通路側開口」に相当している。オリフィス515のデリバリ通路側開口514は、円錐の側面である第1テーパ部512の円錐頂点近傍に形成することが好ましい。本実施形態の場合、オリフィス515のデリバリ通路側開口514は、リリーフ弁部材510の突出部511の先端に開口される。
定残圧弁53は、リリーフ弁部材510を弁ボディとし、定残圧弁部材531、支持体532、及び第2付勢部材533を備える。定残圧弁部材531は、第2燃料通路153に収容され、第2燃料通路153と連通路54との間に形成する定残圧弁座519に着座可能に設けられる。支持体532は、デリバリ通路154に対して定残圧弁部材531の反対側の第2燃料通路153内に往復移動可能に収容される。定残圧弁部材531に対して支持体532の反対側には、ストッパ56が第2燃料通路153内に圧入されている。また、ストッパ56と支持体532との間には、支持体532を連通路54側に付勢する第2付勢部材533が設けられる。この第2付勢部材533の付勢力によって、定残圧弁部材531は定残圧弁座519に着座する。
図3に示すように、電磁駆動部20は、コイル21、固定コア22、可動コア23、フランジ25などから構成される。コイル21は樹脂製のスプール28に巻回され、通電されることにより磁界を発生する。固定コア22は磁性材料で作られ、コイル21の内側に収容されている。可動コア23は磁性材料で作られ、固定コア22と対向して配置されている。可動コア23は、筒部材29及びフランジ25の内側に軸方向に往復移動可能に収容されている。
ニードル24は略円筒状に形成され、ガイド筒26の内壁に案内されて往復移動する。ニードル24は、一方の端部が可動コア23に一体に組み付けられ、他方の端部が吸入弁部材32の電磁駆動部20側の端面に当接するように設置されている。
コイル21に通電していないとき、可動コア23は固定コア22に吸引されず、互いに離れている。そのため、スプリング27の付勢力により、可動コア23と一体のニードル24が吸入弁部材32側へ移動し、ニードル24の端面が吸入弁部材32を押圧することで吸入弁部材32が開弁する。
(1)吸入行程
プランジャ12が上死点から下死点に向かって下降することで、加圧室161の燃料が減圧される。このとき、コイル21への通電が停止され、吸入弁部材32は開弁状態となり、燃料供給通路130が連通している。また、吐出弁部材42は吐出弁座114に着座し、吐出通路141を閉塞している。そのため、ダンパ室60の燃料が燃料供給通路130を経由して加圧室161に吸入される。
プランジャ12が下死点から上死点に向かって上昇するとき、所定の時期まではコイル21への通電が停止され、吸入弁部材32は開弁状態となっている。そのため、加圧室161の低圧燃料は燃料供給通路130を経由してダンパ室60に戻す。
加圧室161とダンパ室60との間の燃料の流れが遮断された状態で、プランジャ12がさらに上死点に向けて上昇すると、加圧室161の燃料の圧力は上昇する。加圧室161の燃料の圧力が所定の圧力以上になると、吐出弁部材42が、スプリング44の付勢力、及び吐出通路141内の燃料圧力に抗して開弁し、加圧室161で加圧された燃料は吐出通路141を経由して高圧ポンプ10から吐出される。高圧ポンプ10から吐出された燃料は、デリバリパイプ4に供給されて蓄圧され、インジェクタ5に供給される。
このように(1)から(3)の行程を繰り返すことにより、高圧ポンプ10は吸入した燃料を加圧して吐出する。
通常、定残圧弁53は閉弁状態となっているが、デリバリパイプ4内の燃料の圧力が第2所定圧力以上になると、定残圧弁53が開弁し、デリバリパイプ4内の燃料は、オリフィス515及び第2燃料通路153を経由して加圧室161に戻る。よって、デリバリパイプ4内の燃料の圧力は、第2所定圧力より低い状態を維持することができ、デリバリパイプ4内のベーパの発生及びインジェクタ5からの燃料漏れを抑制することができる。
本発明の第2実施形態による高圧ポンプの一部を図7に示す。第2実施形態では、突出部の形状が第1実施形態と異なる。ここでは、上記実施形態と異なっている部分のみを説明し、上記実施形態と同様の構成についての説明を割愛する。また、同様の構成部分については同一の符号を付す。
第2実施形態では、図7に示すように、リリーフ弁部材520のデリバリ通路154側に突出する突出部521は、デリバリ通路154側に円錐側面部527、流体衝突部528、第1テーパ部522、及び第2テーパ部513を有する。円錐側面部527は、リリーフ弁部材520の軸線O2を中心とする円錐体の側面を呈する。流体衝突部528は、円錐側面部527の径方向外側に形成され、円錐側面部527と接することで、流体の流れ方向に窪む環状の収容凹部529を形成する。第1テーパ部523は、リリーフ弁部材520の軸線O2に対して傾斜する環状テーパ面を呈し、流体衝突部528の径方向外側に形成される。また、第2テーパ部513は、リリーフ弁部材520の軸線O2に対して傾斜する環状テーパ面を呈し、第1テーパ部522の径方向外側に形成される。
本発明の第3実施形態による高圧ポンプの一部を図8に示す。第3実施形態では、突出部の形状、及び、オリフィスの形状が第1実施形態と異なる。ここでは、第1実施形態と異なっている部分のみを説明し、第1実施形態と同様の構成についての説明を割愛する。また、同様の構成部分については同一の符号を付す。
第3実施形態では、図8に示すように、リリーフ弁部材530のデリバリ通路154側に突出する突出部539は、デリバリ通路154側に平面部537、第1テーパ部538、及び第2テーパ部513を有する。平面部537は、デリバリ通路154より小径であり、リリーフ弁部材530の軸線O3に対して垂直に形成される。第1テーパ部538は、リリーフ弁部材530の軸線O3に対して傾斜する環状を呈し、平面部537の径方向外側に形成される。第2テーパ部513は、リリーフ弁部材530の軸線O3に対して傾斜する環状を呈し、第1テーパ部538の径方向外側に形成される。なお、第1テーパ部538及び第2テーパ部513は、リリーフ弁部材530の軸線O3に対して、同じ角度で傾斜しても良いし、異なる角度で傾斜しても良い。本実施形態の場合、第1テーパ部538と第2テーパ部513とは、リリーフ弁部材530の軸線O3を含む平面において所定角度で接する。
本発明の第4実施形態による高圧ポンプの一部を図9に示す。第4実施形態では、リリーフ弁座近傍のデリバリ通路の形状が第1実施形態と異なる。ここでは、第1実施形態と異なっている部分のみを説明し、第1実施形態と同様の構成についての説明を割愛する。また、同様の構成部分については同一の符号を付す。
第4実施形態では、図8に示すように、リリーフ弁座115近傍のデリバリ通路154は、径方向外側に窪む環状の凹部116が形成される。凹部116は、下側テーパ部117、上側テーパ部119、及び、底部118を有する。下側テーパ部117及び上側テーパ部119は、リリーフ弁部材510の軸線O1に対して所定角度で傾斜している環状のテーパ面を呈する。
本発明の第5実施形態による高圧ポンプを図10及び図11に示す。第5実施形態では、定残圧弁部材の配置、リリーフ弁部材、及び、吐出弁部材が第1実施形態と異なる。ここでは、第1実施形態と異なっている部分のみを説明し、第1実施形態と同様の構成についての説明を割愛する。また、同様の構成部分については同一の符号を付す。
本実施形態では、図10に示すように、ポンプボディ11の吐出口164側に設けられている吐出弁400は、吐出筒部14を弁ボディとし、吐出弁部材450、規制部材43、スプリング44などを備える。
定残圧弁500は、第1筒部451を弁ボディとし、定残圧弁部材501、支持体502、及びスプリング503を備え、第1筒部451内に収容される。第1筒部451の加圧室161側の端部にはストッパ504が圧入されている。定残圧弁部材501は、凹部458の第1筒部451側の開口に形成される定残圧弁座505に着座可能に設けられる。支持体502は、定残圧弁部材501の加圧室161側に設けられる。支持体502とストッパ504との間にはスプリング503が介在し、このスプリング503の付勢力によって、定残圧弁部材501は定残圧弁座505に着座する。
図10に示すように、リリーフ弁70は第1燃料通路152を形成するポンプボディ11を弁ボディとし、リリーフ弁部材71、付勢部材72、及びプラグ73等を備える。リリーフ弁部材71は、リリーフ弁座115に着座可能に設けられ、デリバリ通路154側に突出部を有する底部からプラグ73側へ延びる筒部を有する。また、付勢部材72はリリーフ弁部材71とプラグ73との間に介在し、リリーフ弁部材71をデリバリ通路154側に付勢する。
本発明の第6実施形態による高圧ポンプの一部を図12に示す。第6実施形態では、吐出弁部材の突出部の形状が第5実施形態と異なる。ここでは、第5実施形態と異なっている部分のみを説明し、第5実施形態と同様の構成についての説明を割愛する。また、同様の構成部分については同一の符号を付す。
本実施形態では、図12に示すように、隔離壁453の第2筒部452側に突出する突出部464は、第2筒部452側に円錐側面部461、流体衝突部462、テーパ部463を有する。円錐側面部461は、吐出弁部材460の軸線O6を中心とする円錐の側面を呈する。流体衝突部462は、円錐側面部461の径方向外側に形成され、円錐側面部461と接することで、流体の流れ方向に窪む環状の収容凹部464を形成する。テーパ部463は、吐出弁部材460の軸線O6に対して傾斜する環状テーパ面を呈し、流体衝突部462の径方向外側に形成される。
本発明の第7実施形態による高圧ポンプの一部を図13に示す。第7実施形態では、吐出弁部材の突出部の形状、及び、オリフィスの形状が第5実施形態と異なる。ここでは、第5実施形態と異なっている部分のみを説明し、第5実施形態と同様の構成についての説明を割愛する。また、同様の構成部分については同一の符号を付す。
本実施形態では、図13に示すように、吐出弁部材470の隔離壁453の第2筒部452側に突出する突出部474は円錐台形状であり、突出部474の第2筒部452側に平面部471、及びテーパ部472を有する。オリフィス475の高圧通路側開口476は、低圧通路側開口477よりも小径である。
本発明の第8実施形態による高圧ポンプの一部を図14に示す。第8実施形態では、吐出弁部材の突出部の近傍の形状が第5実施形態と異なる。ここでは、第5実施形態と異なっている部分のみを説明し、第5実施形態と同様の構成についての説明を割愛する。また、同様の構成部分については同一の符号を付す。
本実施形態では、図14に示すように、吐出弁部材480の隔離壁483の第2筒部452側に突出する突出部484は円錐形状であり、突出部484の第2筒部452側には側面として第1テーパ部487が形成される。第2筒部452の内壁には、隔離壁483と接するところで、第1テーパ部487と対向する環状の第2テーパ部486が形成される。ここで、第1テーパ部487と第2テーパ部486とによって、オリフィス455の高圧通路側開口456の近傍は、渦流を生成する形状を有する。なお、第2テーパ部は特許請求範囲における「環状のテーパ部」に相当する。
Claims (10)
- 往復移動可能なプランジャと、
前記プランジャの往復移動により燃料が加圧又は減圧される加圧室、この加圧室と燃料入口とを連通する供給通路、及び前記加圧室と燃料出口とを連通する吐出通路を有するハウジングと、
前記供給通路の内壁に設けられた吸入弁座に着座可能に設けられ、前記燃料入口側から前記加圧室側への燃料の流れを許容し、前記加圧室側から前記燃料入口側への燃料の流れを規制する吸入弁部材と、
前記吐出通路の内壁に設けられた吐出弁座に着座可能に設けられ、前記加圧室側から前記燃料出口側への燃料の流れを許容し、前記燃料出口側から前記加圧室側への燃料の流れを規制する吐出弁部材と、
前記吐出弁部材を迂回して前記吐出弁座よりも前記燃料出口側の高圧通路と前記吐出弁座よりも前記加圧室側の低圧通路とを連通するリリーフ通路の内壁に設けられたリリーフ弁座に着座可能に設けられ、前記高圧通路と前記低圧通路とを連通するオリフィスを有し、前記高圧通路から前記低圧通路への燃料の流れを許容し、前記低圧通路から前記高圧通路への燃料の流れを規制するリリーフ弁部材と、
前記リリーフ弁部材に設けられた定残圧弁座に着座可能に設けられ、前記定残圧弁座から離座し前記オリフィスの燃料流路を開放することで前記高圧通路側から前記低圧通路側への燃料の流れを許容し、前記定残圧弁部材が前記定残圧弁座に着座し前記オリフィスの燃料流路を遮断することで前記低圧通路側から前記高圧通路側への燃料の流れを規制する定残圧弁部材と、
を備え、
前記リリーフ弁部材は、前記リリーフ弁座に当接する当接部よりも前記高圧通路側に位置する突出部を有し、当該突出部に前記オリフィスが形成されており、
前記オリフィスの高圧通路側開口が、前記リリーフ弁座を形成する面の高圧通路側の端部より高圧通路側に位置するよう形成されていることを特徴とする高圧ポンプ。 - 前記オリフィスの高圧通路側開口は前記突出部の先端に開口されることを特徴とする請求項1に記載の高圧ポンプ。
- 前記リリーフ弁部材の前記高圧通路側開口の径方向外側には、流体の流れ方向に窪む環状の収容凹部が形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の高圧ポンプ。
- 前記オリフィスの前記高圧通路側開口は、低圧通路側開口よりも小径であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の高圧ポンプ。
- 前記高圧通路の前記リリーフ弁座近傍の内壁には、径方向外側に窪む環状の凹部が形成されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の高圧ポンプ。
- 往復移動可能なプランジャと、
前記プランジャの往復移動により燃料が加圧又は減圧される加圧室、この加圧室と燃料入口とを連通する供給通路、及び前記加圧室と燃料出口とを連通する吐出通路を有するハウジングと、
前記供給通路の内壁に設けられた吸入弁座に着座可能に設けられ、前記燃料入口側から前記加圧室側への燃料の流れを許容し、前記加圧室側から前記燃料入口側への燃料の流れを規制する吸入弁部材と、
前記吐出通路の内壁に設けられた吐出弁座に着座可能に設けられ、前記吐出弁座よりも前記燃料出口側の高圧通路と前記吐出弁座よりも前記加圧室側の低圧通路とを連通するオリフィスを有し、前記加圧室側から前記燃料出口側への燃料の流れを許容し、前記燃料出口側から前記加圧室側への燃料の流れを規制する吐出弁部材と、
前記吐出弁部材を迂回して前記高圧通路と前記低圧通路とを連通するリリーフ通路の内壁に設けられたリリーフ弁座に着座可能に設けられ、前記高圧通路から前記低圧通路への燃料の流れを許容し、前記低圧通路から前記高圧通路への燃料の流れを規制するリリーフ弁部材と、
前記吐出弁部材に設けられた定残圧弁座に着座可能に設けられ、前記定残圧弁座から離座し前記オリフィスの燃料流路を開放することで前記高圧通路側から前記低圧通路側への燃料の流れを許容し、前記定残圧弁部材が前記定残圧弁座に着座し前記オリフィスの燃料流路を遮断することで前記低圧通路側から前記高圧通路側への燃料の流れを規制する定残圧弁部材と、
を備え、
前記吐出弁部材は、前記吐出弁座に当接する当接部よりも前記高圧通路側に位置する突出部を有し、当該突出部に前記オリフィスが形成されており、
前記オリフィスの高圧通路側開口が、前記吐出弁座を形成する面の高圧通路側の端部より高圧通路側に位置するよう形成されていることを特徴とする高圧ポンプ。 - 前記オリフィスの高圧通路側開口は前記突出部の先端に開口されることを特徴とする請求項6に記載の高圧ポンプ。
- 前記吐出弁部材の前記高圧通路側開口の径方向外側には、流体の流れ方向に窪む環状の収容凹部が形成されることを特徴とする請求項6又は7に記載の高圧ポンプ。
- 前記オリフィスの前記高圧通路側開口は、低圧通路側開口よりも小径であることを特徴とする請求項6〜8のいずれか一項に記載の高圧ポンプ。
- 前記吐出弁部材の前記高圧通路側開口近傍は、前記突出部の側面と対向する環状のテーパ部を有することを特徴とする請求項7〜9のいずれか一項に記載の高圧ポンプ。
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