JP5051279B2 - 定残圧弁 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンへ燃料を供給する燃料供給系統に用いられる定残圧弁に関し、特に車両用の筒内噴射式内燃機関の燃料供給系統における定残圧弁に好適なものである。
従来、エンジン、特に車両用の筒内噴射式内燃機関へ燃料を供給する燃料供給系統には、高圧燃料を圧送する高圧ポンプが設けられる。高圧ポンプから圧送される燃料は、デリバリパイプに蓄圧され、デリバリパイプに接続するインジェクタからエンジンの各気筒内に噴射される。
特許文献1では、高圧ポンプの燃料を加圧する加圧室とデリバリパイプとを接続する燃料通路に定残圧弁が設けられている。定残圧弁は、デリバリパイプ内の燃料と加圧室の燃料との差圧が所定圧より高くなると開弁し、デリバリパイプ側から加圧室側に燃料を通過させる。
特開2009−121395号公報
ところで、特許文献1に記載の定残圧弁では、デリバリパイプ側から加圧室側に流れる燃料の流速と流量を調節するオリフィスの出口と、定残圧弁の弁体が着座する弁座の内壁とが直接接続している。このため、デリバリパイプ側から加圧室側に流れる燃料は、オリフィスの流路を通過した直後、弁座と弁体との隙間を通過する。弁体が弁座から離座するときの隙間はオリフィスで流量を制限しているため小さいので、燃料中に含まれる例えば異物等の弁着座性や高圧燃料ポンプの性能を悪化させる物質が、弁体と弁座との隙間に付着、堆積するおそれがある。以下、本明細書において、燃料中の異物とは、燃料に含まれる粒子状のもののほか、ガム質燃料や金属性異物など、弁着座性や高圧燃料ポンプの性能を悪化させる物質が含まれるものとする。
しかしながら、特許文献1に記載の定残圧弁は、弁体及び弁座に付着、堆積する異物を清掃する機能を備えていない。このため、弁体と弁座の着座安定性が悪化し、定残圧弁の圧力保持性能が低下することが懸念される。
定残圧弁の圧力保持性能が低下し、アクセルオフ後またはエンジン停止後にデリバリパイプ内の燃圧が低下すると、燃料の気化温度も低下する。さらに、エンジン冷却系の停止等に伴うエンジンルーム内の温度上昇によってデリバリパイプ内の燃料温度は上昇する。これらにより、デリバリパイプ内の燃料温度が燃料の気化温度を超えると、デリバリパイプ内にベーパが発生することがある。このようにしてベーパが発生した場合、エンジンの再始動時に高圧ポンプの昇圧不良が生じると共に、エンジンの始動性が悪化するおそれがある。
また、定残圧弁の弁体と弁座とが異物により固着し閉弁し続けると、エンジン停止時にエンジンルーム内の温度上昇によってデリバリパイプが受熱する。それにより、デリバリパイプ内の燃料温度が上昇すると燃圧が上昇し、エンジンのインジェクタの燃料漏れ許容値以下に燃圧を維持できなくなる。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、圧力保持性能を維持することの可能な定残圧弁を提供することにある。
上述した課題を解決するため、請求項1に係る発明によると、高圧ポンプによって昇圧された燃料を貯留するデリバリパイプに連通した高圧側燃料通路から低圧側燃料通路への燃料の流れを許容し、低圧側燃料通路から高圧側燃料通路への燃料の流れを規制する定残圧弁は、弁体、スプリング、オリフィス及び筒部を備える。弁体は、高圧側燃料通路と低圧側燃料通路とを連通する連通路の内壁に形成された弁座に着座及び離座することで、連通路を開閉する。スプリングは、弁体を弁座に付勢する。弁座より高圧燃料通路側の連通路にオリフィスが設けられる。オリフィスは、高圧側燃料通路側から低圧側燃料通路側へ流れる燃料の圧力を飽和蒸気圧以下にすることの可能な流路断面積及び距離に形成され、かつ、高圧ポンプによるデリバリパイプ内圧力の昇圧に支障のある流路断面積よりも小さい流路断面積を有する。このオリフィスと弁座との間に設けられた筒部は、オリフィスから流出する燃料により発生するキャビテーションを弁座に拡げることの可能な流路断面積及び距離に形成される
高圧側燃料通路と低圧側燃料通路との圧力差、及びスプリングの荷重により弁体が連通路を開閉し、デリバリパイプに保持される燃料圧力が設定される。定残圧弁は、デリバリパイプの燃料圧力を所定圧以上に保持し、デリバリパイプの燃料にベーパが発生することを抑制する。
高圧側燃料通路の燃料と低圧側燃料通路の燃料との差圧により、オリフィスを流れる燃料の流速が速くなり、オリフィスから流出する燃料近傍の圧力が飽和蒸気圧以下になると、キャビテーションが発生する。このキャビテーションは筒部の流路を流れ弁座に拡がる。キャビテーションの気泡が崩壊するときの衝撃圧により、弁座及び弁体の表面に付着、堆積した異物が剥離し、燃料流により除去される。これにより、弁座と弁体との着座安定性が向上し、定残圧弁の圧力保持性能を維持することができる。したがって、この定残圧弁をエンジンの燃料供給系統に用いると、アクセルオフ後又はエンジン停止後などに、デリバリパイプ内の燃圧が所定圧よりも低下することが抑制され、燃料内にベーパが発生することが抑制される。これにより、エンジンの始動性を向上することができる。
定残圧弁をエンジンの燃料供給系統に設置する場合、高圧側燃料通路は、エンジンの燃料供給系統に設置される高圧ポンプの吐出弁が着座及び離座する弁座よりも吐出口側の吐出通路、この吐出通路とデリバリパイプとを接続する高圧燃料配管、及びデリバリパイプ等が相当する。一方、低圧側燃料通路は、高圧ポンプの加圧室、加圧室よりも吸入口側の供給通路、この供給通路と燃料タンクとを接続する低圧燃料配管、デリバリパイプ等の余剰燃料を燃料タンクに戻す戻し配管、及び燃料タンク等が相当する。
なお、定残圧弁が開弁又は閉弁する所定圧は、任意に設定可能な圧力である。所定圧は、例えばエンジンの停止後にデリバリパイプ内に発生するベーパを許容値以下とし、かつインジェクタからの燃料漏れを許容値以下とすることのできる圧力に設定されることが例示される。
またオリフィスの流路は、高圧側燃料通路側から低圧側燃料通路側へ流れる燃料の圧力を飽和蒸気圧以下にすることの可能な流路断面積及び距離に形成される
高圧側燃料通路の燃料と低圧側燃料通路の燃料との差圧が生じ、オリフィスを流れる燃料の流速が速くなり、オリフィスから流出する燃料近傍の圧力が飽和蒸気圧以下になることで、キャビテーションが発生する。
請求項に係る発明によると、オリフィスの流路は、筒部の中心軸に対して傾斜して形成され、筒部の流路を流れる燃料に周方向の旋回流を発生させる。これにより、オリフィスで発生するキャビテーションは、旋回流によって弁座及び弁体の周方向に行き渡る。したがって、弁座及び弁体の表面に付着又は堆積した異物を広範囲に剥離することができる。
請求項に係る発明によると、オリフィスの流路は、筒部の中心軸から離れた位置に形成される。これにより、オリフィスの流路から排出される燃料の動圧により、定残圧弁が回転する。このため、キャビテーションの気泡崩壊衝撃圧を定残圧弁に広範囲に作用させることができる。
請求項に係る発明によると、オリフィスは、高圧側燃料通路側に設けられた入口部が開口側に向かい内径が大きくなるように除変し、かつ、縦断面が径内側に凸状の曲面に形成されている。これにより、オリフィスの入口部に流入する燃料の流れが入口部に凸状の曲面をもたないオリフィスに比べて急に方向を変えることなく、オリフィスの流路に流入するので、流体抵抗が低減され、オリフィスの流路に流れる燃料の流速が速くなる。このため、燃料の圧力が低下し、オリフィスからキャビテーションが大量に発生する。したがって、キャビテーションにより弁座及び弁体を清掃する機能を高めることができる。
請求項に係る発明によると、オリフィスの高圧側燃料通路側の開口に隣接する段差穴を備える。段差穴とオリフィスの流路とは径方向に連通することで、段差穴からオリフィスの流路に流れる燃料に負圧を発生させることが可能である。段差穴の燃料が飽和蒸気圧以下になると気泡核が生成され、この気泡核が段差穴からオリフィスの流路に流入する。これにより、気泡核を中心にキャビテーションが形成され、オリフィスからキャビテーションを大量に発生させることが可能になるので、弁座及び弁体を清掃する機能を高めることができる。
上述した請求項4、5に係る発明は、オリフィスからキャビテーションを大量に発生させるものである。これに対し、請求項6−9に係る発明は、オリフィスから発生するキャビテーションを減少させるものである。つまり、請求項4−9に記載の発明は、キャビテーションの気泡崩壊衝撃圧の強度を調節することで、弁座及び弁体を清掃するものである。
請求項に係る発明によると、オリフィスは、高圧側燃料通路側に軸方向に設けられた複数の凹部を有する。この複数の凹部のうち高圧側燃料通路側の凹部の内径は筒部側の凹部の内径よりも大きく形成されることで、高圧側燃料通路側の凹部と筒部側の凹部との間に燃料の流速を遅くすることの可能な段差部が形成される。高圧側燃料通路から凹部へ流入した燃料は段差部に衝突し、オリフィスの流路の中心軸に対して垂直方向に流れの向きを変える。このため、オリフィスの流路に流れる燃料の流速が遅くなり、オリフィスから発生するキャビテーションが減少する。したがって、異物を剥離させる以上のキャビテーションを発生させることが無く、気泡崩壊衝撃圧によって弁座及び弁体に生じるエロージョンを抑制することができる。この結果、弁座と弁体との着座安定性がエロージョンによって悪化することが抑制され、定残圧弁の圧力保持性能を維持することができる。また、オリフィスから発生するキャビテーションが減少することで、キャビテーションが消滅する瞬間に生じる騒音及び振動を低減することができる。
請求項に係る発明によると、筒部は、オリフィス側の内径よりも弁座側の内径が大きいテーパ部と、このテーパ部の弁座側に形成され筒部の流路の軸に略垂直な段差面と、を有する。テーパ部を流れる燃料は、流路断面積が拡大するので流速が遅くなる。そして段差面に衝突し、筒部の流路の中心軸に対して垂直方向に流れの向きを変えることでさらに流速が遅くなる。このため、弁座及び弁体に到達するキャビテーションの量が少なくなる。したがって、弁座と弁体との着座安定性がエロージョンによって悪化することが抑制され、定残圧弁の圧力保持性能を維持することができる。また、オリフィスから発生するキャビテーションが減少することで、キャビテーションが消滅する瞬間に生じる騒音及び振動を低減することができる。
請求項に係る発明によると、オリフィスは、高圧側燃料通路側の内径より弁座側の内径の大きいテーパ状に流路が形成される。これにより、オリフィスの流路を流れる燃料は、流路断面積の拡大により流速が遅くなるので、キャビテーションの発生する量が減少する。よって、弁座と弁体との着座安定性がエロージョンによって悪化することが抑制され、定残圧弁の圧力保持性能を維持することができる。また、オリフィスから発生するキャビテーションが減少することで、キャビテーションが消滅する瞬間に生じる騒音及び振動を低減することができる。
請求項に係る発明によると、弁体を弁座側に付勢するスプリングと、弁体より低圧側燃料通路側の連通路に設けられるスプリングストッパと、スプリングストッパに設けられる第2オリフィスと、を備える。第2オリフィスの内径は、オリフィスの内径よりも大きい。第2オリフィスの内径とオリフィスの内径との径差を調節することで、オリフィスの高圧側燃料通路側の燃料とオリフィスの弁座側の燃料との差圧を小さくすることが可能になる。これにより、オリフィスを流れる燃料の流速を低下させ、オリフィスから発生するキャビテーションの量を調節することができる。
ところで、筒部の流路断面積が小さいと、キャビテーションが筒部の流路の内壁で消滅することがある。筒部の流路断面積が大きいと、キャビテーションの流れが定まらないことがある。また、筒部の流路が遠いと、筒部の流路でキャビテーションが消滅することがある。筒部の流路が近いと、キャビテーションが弁座に拡散しないことがある。
そこで、請求項10に係る発明によると、筒部の流路は、オリフィスで発生するキャビテーションが弁座及び弁体に到達可能な流路断面積及び距離に形成される。これにより、キャビテーションが筒部の流路の内壁に張り付き又は消滅することが抑制され、気泡崩壊衝撃圧を定残圧弁及び弁座に確実に作用させることができる。
請求項1から11に係る発明によると、定残圧弁及び弁座は、表面の硬度を上げる処理がされている。このため、キャビテーションの気泡崩壊衝撃圧によるエロージョンを抑制することができる。
本発明の第1実施形態による定残圧弁のキャビテーションの流れを示す説明図である。 本発明の第1実施形態による定残圧弁の適用される燃料供給系統の構成図である。 本発明の第1実施形態による定残圧弁を備える高圧ポンプの断面図である。 図3のIV方向から見た一部切り欠き図である。 図4の要部拡大断面図である。 本発明の第1実施形態によるオリフィスの圧力と位置の関係を示す特性図である。 本発明の第1実施形態による定残圧弁をエンジンに適用したときの特性図である。 本発明の第1実施形態による定残圧弁をエンジンに適用したときの特性図である。 本発明の第2実施形態による定残圧弁のオリフィスを示す平面図である。 図9のX−X線断面図である。 図9のXI−XI線断面図である。 本発明の第2実施形態による定残圧弁のキャビテーションの流れを示す説明図である。 本発明の第3実施形態による定残圧弁のオリフィスを示す平面図である。 図13のXIV−XIV線断面図である。 図13のXV−XV線断面図である。 本発明の第4実施形態による定残圧弁を示す断面図である。 本発明の第5実施形態による定残圧弁を示す断面図である。 図17のXVIII方向矢視図である。 図17のXIX部分の拡大図である。 本発明の第6実施形態による定残圧弁を示す断面図である。 図20のXXI部分の拡大図である。 本発明の第7実施形態による定残圧弁を示す断面図である。 本発明の第8実施形態による定残圧弁を示す断面図である。 本発明の第9実施形態による定残圧弁を示す断面図である。 本発明の第10実施形態による定残圧弁の適用される燃料供給系統の構成図である。 本発明の第10実施形態による定残圧弁を示す断面図である。 本発明の第11実施形態による定残圧弁の適用される燃料供給系統の構成図である。 本発明の第12実施形態による定残圧弁を示す断面図である。 図28のXXIX−XXIX線の断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態の定残圧弁を図1〜図6に示す。
図2に示すように、本実施形態の定残圧弁は、高圧ポンプ10に設けられている。高圧ポンプ10は、エンジン、特に車両用の筒内噴射式内燃機関の燃料供給系統1に用いられ、燃料タンク2から低圧ポンプ3によって供給される燃料を加圧し、デリバリパイプ4へ圧送する。デリバリパイプ4に蓄圧された高圧燃料は、デリバリパイプ4に接続するインジェクタ5からエンジンの各気筒内に噴射される。
まず、高圧ポンプ10の基本構成および作動を説明する。
図3および図4に示すように、高圧ポンプ10は、ポンプボディ11、プランジャ13、弁ボディ30、電磁駆動部70、吐出弁部90及び圧力調整部50などを備えている。
ポンプボディ11には、円筒状のシリンダ14が形成されている。シリンダ14には、プランジャ13が軸方向に往復移動可能に収容されており、その奥に加圧室121が形成されている。
ポンプボディ11には、シリンダ14の反対側に、筒部203に囲まれるダンパ室201が形成されている。ダンパ室201には、金属ダイアフラムダンパ210、第1支持体材211、第2支持体材212及び弾性部材213が収容されている。
蓋体12は、有底円筒状に形成されている。蓋体12は、筒部203の外壁に溶接などの方法で固定され、ダンパ室201を塞いでいる。
ダンパ室201は、図示しない燃料入口と図示しない燃料通路によって連通している。この燃料入口は低圧燃料配管6(図2参照)を通じて燃料タンク2と接続している。このため、ダンパ室201には燃料入口から燃料タンク2の燃料が供給される。
ポンプボディ11にはまた、シリンダ14の中心軸と略垂直に筒部15が形成されている。筒部15の内側には通路151が設けられ、通路151の底側に通路151より小径の弁ボディ収容穴152が形成されている。弁ボディ収容穴152には、弁ボディ30が収容される。
導入通路111は、ダンパ室201と筒部15の内側の通路151とを連通している。吸入通路112は、一方の端部が加圧室121に連通し、他方の端部は、弁ボディ収容穴152に開口している。導入通路111と吸入通路112とは、後述する弁ボディ30の内側の通路を経由して連通している。
供給通路100は、燃料入口とダンパ室201との間の燃料通路、ダンパ室201、導入通路111、吸入通路112、及び後述する弁ボディ30の内側の通路により構成されるものである。
次にプランジャ部、すなわちプランジャ13及びその周辺について説明する。
プランジャ13は、ポンプボディ11のシリンダ14に軸方向へ往復移動可能に収容されている。プランジャ13は、小径部131、及び小径部131に接続する大径部133からなる。小径部131と大径部133との接続部分には段差面132が形成される。段差面132にはポンプボディ11に接する略円環状のプランジャストッパ23が設けられている。
プランジャストッパ23は、加圧室121側の端面に、加圧室121と反対側へ略円板状に凹む凹部231と、凹部231から径外方向へプランジャストッパ23の外縁まで延びる溝路232とを有している。凹部231の径はプランジャ13の大径部133の外径より大きく形成されている。凹部231の中央部にはプランジャストッパ23を板厚方向に貫く孔233が形成されている。プランジャストッパ23は、孔233にプランジャ13の小径部131が挿通されるとともに、加圧室121側の端面がポンプボディ11に接している。
プランジャ13の段差面132、小径部131の外壁、シリンダ14の内壁、プランジャストッパ23の凹部231およびシール部材24に囲まれる略円環状の空間により可変容積室122が形成される。
ポンプボディ11には、シリンダ14の加圧室121と反対側の端部の外壁に、加圧室121側へ略円環状に凹む凹部105が設けられている。凹部105には、オイルシールホルダ25が嵌め込まれている。オイルシールホルダ25は、プランジャストッパ23との間にシール部材24を挟んで、ポンプボディ11に固定されている。シール部材24は、小径部131周囲の燃料油膜の厚さを規制し、プランジャ13の摺動によるエンジンへの燃料のリークを抑制する。オイルシールホルダ25の加圧室121と反対側の端部には、オイルシール26が装着されている。オイルシール26は、小径部131周囲のオイル油膜の厚さを規制し、プランジャ13の摺動によるオイルのリークを抑制する。
オイルシールホルダ25とポンプボディ11との間には、環状の通路106および通路107が形成されている。通路106とプランジャストッパ23の溝路232とは連通し、また、通路106と通路107とは連通している。ポンプボディ11には、通路107とダンパ室201とを連通する戻し通路108が形成されている。こうして、溝路232、通路106、通路107、戻し通路108が順に連通することにより、可変容積室122はダンパ室201と連通している。
プランジャ13の小径部131の加圧室121と反対側に設けられたヘッド17は、スプリング座18と結合している。スプリング座18とオイルシールホルダ25との間には、スプリング19が設けられている。スプリング座18は、スプリング19の付勢力により、カム7(図2参照)の方向へ付勢されている。プランジャ13は、タペット8を介してカムと接することにより軸方向へ往復駆動される。スプリング19は、一方の端部がオイルシールホルダ25に接し、他方の端部がスプリング座18に接しており、軸方向へ伸びる力を有している。これにより、スプリング19は、スプリング座18を介してタペット8をカム側へ付勢する。
可変容積室122の容積は、プランジャ13の往復移動に応じて容積が変化する。
調量行程及び加圧行程でプランジャ13が上昇すると、加圧室121の容積が減少し、可変容積室122の容積が増大する。ここで、大径部133と可変容積室122の断面積比は概ね1:0.6である。したがって、加圧室121の容積の減少分と可変容積室122の容積の増加分の比も1:0.6となる。よって、加圧室121がダンパ室201側へ排出した低圧燃料の容積の約60%が、ダンパ室201から戻し通路108、通路107、通路106、溝路232を経由して、可変容積室122に吸入される。これにより、脈動の伝達が約60%低減される。
一方、吸入行程でプランジャ13が下降すると、加圧室121の容積が増大し、可変容積室122の容積が減少する。すると、加圧室121がダンパ室201から燃料を吸入すると同時に、可変容積室122の燃料がダンパ室201へ送り出される。このとき、加圧室121が吸入する燃料の約60%が可変容積室122から供給され、残りの約40%が燃料入口から吸入される。したがって、加圧室121への燃料の吸入効率が向上する。
次に吐出弁部90について説明する。
ポンプボディ11には、シリンダ14の中心軸と略垂直に吐出通路114が形成されている。吐出通路114は加圧室121と燃料出口91とを連通している。
ポンプボディ11の吐出通路114側に設けられている吐出弁部90は、加圧室121において加圧された燃料の排出を許容または遮断する。吐出弁部90は、吐出弁92、規制部材93、スプリング94などから構成されている。
吐出弁92は、底部921、及びこの底部921から加圧室121と反対側へ延びる筒部922から有底筒状に形成され、吐出通路114に往復移動可能に設けられている。規制部材93は、筒状に形成され、吐出通路114を形成するポンプボディ11の内壁に固定されている。スプリング94は、一方の端部が規制部材93に接し、他方の端部が吐出弁92の筒部922に接している。
吐出弁92は、スプリング94の付勢力により、吐出通路114の内壁に形成される第2弁座95側へ付勢されている。吐出弁92は、底部921側の端部が第2弁座95に着座することにより吐出通路114を閉鎖し、第2弁座95から離座することにより吐出通路114を開放する。吐出弁92は、第2弁座95とは反対方向(図3の右方向)へ移動したとき、筒部922の底部921と反対側の端部が規制部材93と接することにより移動が規制される。
加圧室121の燃料の圧力が上昇すると、加圧室121側の燃料から吐出弁92が受ける力は増大する。そして、加圧室121側の燃料から吐出弁92が受ける力がスプリング94の付勢力と第2弁座95の下流側の燃料、すなわちデリバリパイプ4内の燃料から受ける力との和よりも大きくなると、吐出弁92は第2弁座95から離座する。これにより、加圧室121内の燃料は、吐出弁92の筒部922に形成された通孔923、及び筒部922の内側を経由して燃料出口91から高圧ポンプ10の外部へ吐出される。
一方、加圧室121の燃料の圧力が低下すると、加圧室121側の燃料から吐出弁92が受ける力は減少する。そして、加圧室121側の燃料から吐出弁92が受ける力がスプリング94の付勢力と第2弁座95の下流側の燃料から受ける力との和よりも小さくなると、吐出弁92は第2弁座95に着座する。これにより、下流側の燃料が加圧室121へ逆流することを防止する。
次に吸入弁部、すなわち弁ボディ30、吸入弁35及びその周辺について説明する。
弁ボディ30は、係止部材20により通路151の内部に固定されている。弁ボディ30は、小径部31、筒部32を有し、筒部32の底部には、凹テーパ状の円周面を有する第1弁座34が形成されている。
吸入弁35は弁ボディ30の筒部32の内側に配置され、小径部31の内壁に案内されて往復移動する。吸入弁35の、加圧室121と反対側の面には、第1弁座34に着座可能な凸テーパ状の円周面が形成されている。
ストッパ40は、弁ボディ30の筒部32の内壁に固定され、吸入弁35の開弁方向(図3の右方向)への移動を規制する。ストッパ40の内側と吸入弁35の端面との間にはスプリング21が設けられている。スプリング21は、吸入弁35を第1弁座34に着座させる方向、すなわち閉弁方向へ付勢している。
弁ボディ30の筒部32の内壁とストッパ40の外壁との間には、供給通路100を構成する環状の環状燃料通路101が形成されている。吸入弁35が開弁すると通路151と環状燃料通路101が連通し、吸入弁35が閉弁すると通路151と環状燃料通路101の連通が遮断される。
ストッパ40には、ストッパ40の軸に対して傾斜する通路102が周方向に複数形成され、環状燃料通路101と吸入通路112とを連通している。ストッパ40の内側には、吸入弁35側に開口する容積室41が形成されている。また、ストッパ40には、容積室41と環状燃料通路101とを連通する管路42が形成されている。このため、環状燃料通路101と連通する通路102の燃料は、管路42を経由して容積室41に流入可能である。
なお、上述した供給通路100は、環状燃料通路101及び通路102を含み、ダンパ室201と加圧室121との間が供給通路100によって連通される。すなわち、燃料がダンパ室201側から加圧室121側へ向かうとき、燃料は、導入通路111、通路151、環状燃料通路101、通路102、吸入通路112をこの順に流れる。一方、加圧室121側からダンパ室201側へ向かうとき、燃料は、この逆の順に流れる。
次に電磁駆動部70について説明する。
電磁駆動部70は、コイル71、固定コア72、可動コア73、フランジ75などから構成される。コイル71は樹脂製のスプール78に巻回され、コネクタ77の端子74を通じて通電されることにより磁界を発生する。固定コア72は磁性材料で作られ、コイル71の内側に収容されている。可動コア73は磁性材料で作られ、固定コア72と対向して配置されている。可動コア73は、筒部材79及びフランジ75の内側に軸方向に往復移動可能に収容されている。
筒部材79は非磁性材料で作られ、固定コア72とフランジ75との間の磁気的な短絡を防止する。フランジ75は磁性材料で作られ、ポンプボディ11の筒部15に取り付けられ、電磁駆動部70をポンプボディ11に保持するとともに、筒部15の端部を塞いでいる。フランジ75には、中央部に筒状に形成されたガイド筒76が設けられている。
ニードル38は略円筒状に形成され、ガイド筒76の内壁に案内されて往復移動する。ニードル38は、一方の端部が可動コア73に一体に組み付けられ、他方の端部が吸入弁35の電磁駆動部70側の端面に当接するように設置されている。
固定コア72と可動コア73との間にスプリング22が設けられている。スプリング22は、スプリング21が吸入弁35を閉弁方向に付勢する力よりも強い力で、可動コア73を吸入弁35側、すなわち吸入弁35の開弁方向へ付勢している。
コイル71に通電していないとき、可動コア73は固定コア72に吸引されず、互いに離れている。そのため、スプリング22の付勢力により、可動コア73と一体のニードル38が吸入弁35側へ移動し、ニードル38の端面が吸入弁35を押圧することで吸入弁35が開弁する。
次に、圧力調整部50について、図5を参照して説明する
ポンプボディ11には、シリンダ14の中心軸と略垂直に連通路51が形成されている。連通路51は、第2弁座95よりも燃料出口91側の吐出通路114からポンプボディ11の外壁側へ向かう吐出弁側連通路511と、加圧室121からポンプボディ11の外壁側へ向かう加圧室側連通路512により構成されている。連通路51のポンプボディ11の外壁側の開口は、プラグ55によって閉塞されている。これにより、連通路51は、第2弁座95よりも燃料出口91側の吐出通路114と加圧室121とを連通する。
圧力調整部50は、リリーフ弁52、アジャストパイプ53、スプリング54及び定残圧弁60などから構成されている。
リリーフ弁52は、筒状に形成され、連通路51に往復移動可能に設けられている。リリーフ弁52は、内側に定残圧弁60の弁体69、支持体68、スプリング65、スプリングストッパ64などを収容している。またリリーフ弁52は、定残圧弁60の弁体69の吐出通路114側に筒部61及びオリフィス62を設けている。定残圧弁60の弁体69、筒部61及びオリフィス62等については後述する。
アジャストパイプ53は、筒状に形成され、リリーフ弁52のプラグ55側で、連通路51を形成するポンプボディ11の内壁に固定されている。スプリング54は、一方の端部がリリーフ弁52に接し、他方の端部がアジャストパイプ53に接している。リリーフ弁52は、スプリング54の付勢力により、連通路51の内壁に形成される第4弁座56側へ付勢されている。
アジャストパイプ53の連通路51への圧入により、スプリング54の荷重が調整される。スプリング54の荷重は任意に設定可能である。本実施形態では、例えばエンジンの通常運転におけるデリバリパイプ4の燃圧以上、電磁式のインジェクタ5が燃料噴射不能となる圧力未満でリリーフ弁52が開弁するようにスプリング54の荷重を設定することが例示される。
リリーフ弁52は、吐出通路114側の端部が第4弁座56に着座することによりリリーフ弁52の径外側の連通路51を閉鎖し、第4弁座56から離座することによりリリーフ弁52の径外側の連通路51を開放する。リリーフ弁52は、第4弁座56とは反対方向へ移動したとき、アジャストパイプ53と接することにより移動量が制限される。
次に高圧ポンプ10の作動について説明する。高圧ポンプ10は、吸入行程、調量行程、加圧行程を繰り返す動作をする。
(1)吸入行程
プランジャ13が上死点から下死点に向かって下降することで、加圧室121の燃料が減圧される。このとき、コイル71への通電が停止され、吸入弁35は開弁状態となり、供給通路が連通している。また、吐出弁92は第2弁座95に着座し、吐出通路114を閉塞している。そのため、ダンパ室201の燃料が供給通路100を経由して加圧室121に吸入される。
(2)調量行程
プランジャ13が下死点から上死点に向かって上昇するとき、所定の時期まではコイル71への通電が停止され、吸入弁35は開弁状態となっている。そのため、加圧室121の低圧燃料が供給通路100を経由してダンパ室201に戻される。
調量行程の途中の所定の時刻にコイル71への通電を開始すると、コイル71に発生する磁界によって、固定コア72と可動コア73との間に磁気吸引力が発生する。この磁気吸引力がスプリング22の付勢力よりも大きくなると、可動コア73及び可動コア73と一体のニードル38は固定コア72側へ移動する。すると、吸入弁35とニードル38とが離間し、吸入弁35は、スプリング21の付勢力、及び加圧室121からダンパ室201側へ排出される低圧燃料の流れによって生ずる力によって、第1弁座34側へ移動する。その結果、吸入弁35が第1弁座34に着座し、閉弁状態となる。
吸入弁35が閉弁することにより、供給通路100の燃料の流れが遮断され、加圧室121からダンパ室201へ低圧燃料を戻す調量行程は終了する。すなわち、コイル71の通電時刻を調整することにより、加圧室121からダンパ室201へ戻される低圧燃料の量が調整される。これにより、加圧室121で加圧される燃料の量が決定される。
(3)加圧行程
加圧室121とダンパ室201との間の燃料の流れが遮断された状態で、プランジャ13がさらに上死点に向けて上昇すると、加圧室121の燃料の圧力は上昇する。加圧室121の燃料の圧力が所定の圧力以上になると、吐出弁92が、スプリング94の付勢力、及び下流側からの燃料圧力に抗して開弁し、加圧室121で加圧された燃料は吐出通路114を経由して高圧ポンプ10から吐出される。高圧ポンプ10から吐出された燃料は、デリバリパイプ4に供給されて蓄圧され、インジェクタ5に供給される。
プランジャ13が上死点まで上昇するとコイル71への通電が停止され、吸入弁35は再び開弁状態となる。そして、プランジャ13は再び下降し、加圧室121の燃料の圧力は低下して、再び吸入行程が行われる。
このように(1)から(3)の行程を繰り返すことにより、高圧ポンプ10は吸入した燃料を加圧して吐出する。
次に、本実施形態の特徴となる定残圧弁60の構成および作動を説明する。
図5に示すように、定残圧弁60を構成する弁体69、支持体68、スプリング65及びスプリングストッパ64は、リリーフ弁52の内側に形成された内側流路57に収容されている。この内側流路57もまた連通路51を構成する流路である。
定残圧弁60の弁体69は、球状に形成されている。弁体69は、内側流路57の内壁に凹テーパ状に形成された第3弁座63に着座可能である。本実施形態では、この第3弁座63が特許請求の範囲に記載の「弁座」に相当する。弁体69の第3弁座63と反対側に略円筒状の支持体68が設けられる。支持体68は、弁体69側の端部が略半球状に凹み、弁体69を支持している。支持体68の径方向の外壁は、面取りがされ、燃料が流通可能となっている。
内側流路57のプラグ55側にスプリングストッパ64が圧入されている。スプリングストッパ64は燃料を流通する孔を軸方向に有している。スプリング65は、一方の端部が支持体68に接し、他方の端部がスプリングストッパ64に接している。スプリング65は、支持体68と弁体69を第3弁座56側へ付勢している。
スプリングストッパ64の内側流路57への圧入により、スプリング65の荷重が調整される。スプリング65の荷重は任意に設定可能である。本実施形態では、デリバリパイプ4内の燃圧が所定圧以上で定残圧弁60が開弁するようにスプリング65の荷重が設定される。この所定圧は、例えばエンジンの停止後にデリバリパイプ4内に発生するベーパを許容値以下とし、かつインジェクタ5からの燃料漏れを許容値以下とすることのできる圧力である。
加圧行程では、吐出弁側連通路511と加圧室側連通路512との燃圧が略同じであるので、弁体69は、スプリング65の弾性力により第3弁座63に着座し、内側流路57を閉塞している。
一方、吸入行程で加圧室121の燃料が減圧されると、吐出弁側連通路511の燃圧よりも加圧室側連通路512の燃圧が低くなり、弁体69よりも吐出通路114側の内側流路57と、弁体69より加圧室121側の内側流路57との燃料に差圧が生じる。このため、弁体69は、第3弁座63から離座し、内側流路57を開放する。これにより、吐出通路114側から加圧室121側へ連通路51を燃料が流れる。このように、弁体69は、加圧行程と吸入行程で開弁と閉弁を繰り返す。
また、高圧ポンプ10の作動停止により、吐出弁側連通路511の燃圧より加圧室側連通路512の燃圧が低くなるときにも、弁体69よりも吐出通路114側の内側流路57と、弁体69より加圧室121側の内側流路57との燃料に差圧が生じる。このため、定残圧弁60は内側流路57を開放し、吐出通路114側から加圧室121側へ連通路51を燃料が流れる。
弁体69の吐出通路114側にオリフィス62及び筒部61が設けられる。
オリフィス62の距離とその作用を図6を参照して説明する。
吐出通路114側から第3弁座63側へ向かってオリフィス流路621を流れる燃料は、流速が速くなる。このため、吸入行程または高圧ポンプ10の作動停止時にオリフィス流路621を流れる燃料は、流路の入口から出口までの距離を流れる間に圧力が飽和蒸気圧以下に低下する。このように、オリフィス流路621は、吸入行程または高圧ポンプ10の作動停止時に吐出通路114側から加圧室121側へ向かって流れる燃料の圧力を飽和蒸気圧以下とすることを可能とする流路断面積及び距離に形成されている。オリフィス流路621を流れる燃料は、圧力が飽和蒸気圧以下になることで、キャビテーションを発生する。また、オリフィス流路621から筒部流路611へ流出する燃料の流速は速いので、オリフィス62の出口の周囲に負圧が生じることで、キャビテーションが発生する。このキャビテーションは、オリフィス流路621から排出される燃料の流れに乗り、筒部61の流路611を流れる。
オリフィス62で発生したキャビテーションの流れを図1を参照して説明する。
筒部61は、流路611を略円筒状に形成している。本実施形態の筒部流路611は、内径が上流側から下流側まで略同一である。筒部の流路611は、この流路611の内壁へキャビテーションが張り付くことを抑制可能な程度の流路断面積に形成されている。また、筒部の流路611は、キャビテーションが第3弁座63に拡がる距離に形成されている。これにより、キャビテーションは、第3弁座63及び弁体69に到達する。
キャビテーションが第3弁座63及び弁体69に張り付き、又はその近傍で気泡が崩壊するときに生じる衝撃圧により、第3弁座63及び弁体69に付着、堆積した異物が剥離される。剥離された異物は燃料流によって除去される。
第3弁座63と弁体69との隙間は狭いので、その隙間を通る燃料が減圧されることで新たに発生するキャビテーションは、さらに弁体69の全体と支持体68に到達し、その気泡崩壊衝撃圧により弁体69と支持体68を洗浄する。
ここで、リリーフ弁52、第3弁座63、弁体69及び支持体68は、例えば焼き入れ処理などにより硬度を上げる処理がされている。または、硬度の高い材質で形成されている。これにより、リリーフ弁52、第3弁座63、弁体69及び支持体68は、キャビテーションにより生じるエロージョンを抑制することができる。
本実施形態の定残圧弁60をエンジンの燃料供給系統に適用したときの効果を説明する。
エンジンの運転中にアクセルオフされた後、エンジンがアイドリング運転となる状態を図7に示す。
実線Hに示すように、エンジンの運転中、時刻S1で運転者がアクセルペダルの踏み込みを中断すると、スロットル開度が0となる。このとき、実線Iに示すように、エンジン回転数が所定値以上であると、時刻S1でインジェクタ5に通電する駆動パルス幅が0となり、インジェクタ5の燃料噴射が停止される。その後、時刻S2でエンジン回転数が所定値未満になると、アイドリング運転に適した小さい駆動パルス幅の電流がインジェクタ5に通電され、インジェクタ5から燃料噴射が再開される。
仮に燃料供給系統が定残圧弁を備えていない従来のものである場合、破線Jに示すように、時刻S1から時刻S2までの期間はインジェクタの燃料噴射が停止しているので、デリバリパイプの圧力は燃料噴射停止直前(時刻S1)の圧力に維持される。このため、破線Mに示すように、時刻S2でインジェクタに通電する駆動パルス幅をアイドリング運転に適した小さいものとしても、制御目標値以上の燃料噴射量が噴射されるおそれがある。
これに対し、本実施形態の定残圧弁60を備える燃料供給系統では、実線Kに示すように、インジェクタ5の燃料噴射停止時(時刻S1)からデリバリパイプ4の圧力が下降する。これにより、実線Nに示すように、時刻S2でアイドリング運転に適した燃料噴射量を噴射することができる。したがって、燃費の悪化を抑制できるとともに、過剰噴射によって運転者に違和感を与えることがない。
エンジンを停止したときの状態を図8に示す。実線Aで示すように、時刻T1でエンジンを停止すると、エンジン回転数が0となる。するとエンジンの冷却水が循環しなくなり、実線Bで示すように、デリバリパイプ4の温度はエンジン停止直後から一定期間上昇し(時刻T1−T2)、この温度が一定時間維持され(時刻T2−T3)、その後下降する(時刻T3以降)。
仮に、定残圧弁を備えていない従来の燃料供給系統は、破線Cに示すように、デリバリパイプ内の圧力もデリバリパイプ4の温度と同様に推移する。このため、破線Fに示すように、インジェクタの燃料漏れ量が多くなる。インジェクタから気筒内へ漏れ出した燃料は、次回のエンジンの始動時に未燃焼成分として大気中へ排出され、エミッション悪化などが生じるおそれがある。
これに対し、本実施形態の定残圧弁60を備えた燃料供給系統では、実線Dに示すように、デリバリパイプ4内の圧力はエンジン停止直後から下降する。これにより、実線Gに示すように、インジェクタ5の燃料漏れ量が許容値内に抑制される。
ここで、清掃機能を備えていない従来の定残圧弁は、第3弁座及び弁体に燃料中の異物が付着、堆積すると、着座安定性が悪化し、定残圧弁の圧力保持性能が低下する。このような高圧ポンプをエンジンの燃料供給系統に適用した場合、図8の一点鎖線Eに示すように、エンジン停止後、デリバリパイプ4内の圧力は下降し続ける。これにより、燃料の気化温度も下降する。このとき、デリバリパイプ4内の燃料温度が燃料の気化温度を超えると、デリバリパイプ4内にベーパが発生する。これにより、エンジンの再始動性が悪化するおそれがある。また、清掃機能を備えていない従来の定残圧弁の第3弁座及び弁体が燃料中の異物により固着し、閉弁し続けると、デリバリパイプ4の温度上昇に伴ってデリバリパイプ内の圧力も上昇する。このため、インジェクタの燃料漏れ量が多くなる。
これに対し、本実施形態の定残圧弁60は、吸入行程時及び高圧ポンプの作動停止時に吐出通路114と加圧室121との間に生じる差圧を利用し、オリフィス62でキャビテーションを発生させ、このキャビテーションを筒部61により第3弁座63に拡げることで、第3弁座63、弁体69及び支持体68等を清掃する機能を有する。また、気泡崩壊衝撃圧により燃料中の異物が除去される。これにより、第3弁座63と弁体69との着座安定性が向上し、定残圧弁60は圧力保持性能を維持することができる。したがって、本実施形態の定残圧弁60は、図7の実線K、又は図8の実線Dに示すように、デリバリパイプ4内の燃圧を略一定に維持することが可能となる。この結果、定残圧弁60は、デリバリパイプ4内にベーパが発生することを抑制し、エンジンの始動性を向上することができる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態を図9〜図12を参照して説明する。図9では、リリーフ弁52の径方向外側に燃料を通過させるための面取り部58が3箇所設けられているが、この面取り部の数に制限はなく、例えば2箇所であってもよい。
本実施形態では、オリフィス66の流路661が筒部61の中心軸Oに対して傾斜して形成されている。また、オリフィス流路661は、筒部61の中心軸Oから所定方向に離れた位置に形成されている。さらにオリフィス流路661は、離れた方向の筒部流路611の周縁部に接する仮想平面Pに略平行に形成されている。また、オリフィス流路661の傾斜角は、オリフィス流路661で発生したキャビテーションが筒部流路611の内壁に衝突することによって流速が低下し、気泡が崩壊しない程度の傾斜角に設定されている。
図12に示すように、オリフィス流路661から排出された燃料は、筒部流路611の内壁に沿って流れ、矢印Qに示すように、筒部流路611内に周方向の旋回流を発生させる。キャビテーションは、この旋回流に乗って流れ、第3弁座63及び弁体69の周方向に行き渡る。キャビテーションの気泡崩壊衝撃圧により、第3弁座63及び弁体69に付着、堆積した異物が剥離し、洗浄される。
本実施形態では、筒部流路611内に発生する旋回流により、キャビテーションが第3弁座63及び弁体69の周方向に行き渡る。このため、高圧ポンプは、第3弁座63、弁体69及び支持体68等を清掃する機能を高めることができる。これにより、第3弁座63と弁体69との着座安定性が向上し、定残圧弁60は圧力保持性能を維持することができる。したがって、定残圧弁60は、デリバリパイプ4内にベーパが発生することを抑制し、エンジンの始動性を向上することができる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態を図13〜図15に示す。図13では、リリーフ弁52の径方向外側に燃料を通過させるための面取り部58が3箇所設けられているが、この面取り部の数に制限はなく、例えば2箇所であってもよい。
第3実施形態では、オリフィス67の流路671が筒部61の中心軸Oに対して略平行に形成されている。また、オリフィス流路671は、筒部61の中心軸Oから所定方向に離れた位置に形成されている。
本実施形態においても、筒部の流路611は、キャビテーションが第3弁座63に拡がる距離および流路断面積に形成されている。このため、キャビテーションは、筒部流路611を流れ第3弁座63に到達する。キャビテーションの気泡崩壊衝撃圧により、第3弁座63及び弁体69に付着、堆積した異物が剥離し、洗浄される。
本実施形態では、筒部流路611を流れる燃料の動圧は、弁体69の片側に大きく作用するので、弁体69が回転運動をする。このため、キャビテーションの気泡崩壊衝撃圧を弁体69の球面全体に作用させることができる。これにより、高圧ポンプは、第3弁座63、弁体69及び支持体68等を清掃する機能を高めることができる。したがって、定残圧弁60は、デリバリパイプ4内にベーパが発生することを抑制し、エンジンの始動性を向上することができる。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態を図16に示す。第4実施形態では、オリフィス80の高圧側燃料通路側の入口部81が開口側に向かい内径が大きくなるように除変し、かつ、縦断面が径内側に凸状の曲面に形成されている。つまり、オリフィス80の入口部81は、いわゆるラッパ状に形成されている。
高圧側燃料通路側からオリフィス流路801に流れる燃料は、オリフィス80の入口部81の内壁に沿って流れ、オリフィス流路801に流入する。オリフィス80の入口部81の流体抵抗が低減するので、オリフィス流路801内を流れる燃料の流速が上昇し、燃料の圧力が低下する。したがって、オリフィス80から流出する燃料近傍の圧力が飽和蒸気圧以下になるとキャビテーションが大量に発生する。このキャビテーションは筒部の流路611を流れ、弁座63及び弁体69に到達する。キャビテーションの気泡が崩壊するときの衝撃圧により、弁座63及び弁体69の表面に付着、堆積した異物が剥離し、燃料流により除去される。
本実施形態では、キャビテーションを大量に発生させ、そのキャビテーションによって弁座63及び弁体69を清掃する機能を高めることができる。これにより、弁座63と弁体69との着座安定性を向上させ、定残圧弁601の圧力保持性能を維持することができる。
(第5実施形態)
本発明の第5実施形態を図17〜図19に示す。図18では、リリーフ弁52の径方向外側に燃料を通過させるための面取り部58が3箇所設けられているが、この面取り部の数に制限はなく、例えば2箇所であってもよい。
第5実施形態では、オリフィス62の高圧側燃料通路側の開口に隣接して段差穴82が設けられている。段差穴82の軸中心とオリフィス流路621の軸中心とは、離れた位置にある。また、段差穴82の外周とオリフィス流路621の外周とが重なることで、段差穴82とオリフィス流路621とは径方向に連通している。
図19に示すように、高圧側燃料通路から段差穴82を経由しオリフィス流路621を流れる燃料は、矢印Xに示すように流速が速い。このため、矢印Yに示すように、段差穴82の深部に負圧が発生する。段差穴82の深部の燃料圧力が飽和蒸気圧以下になると、気泡核が生成され、その気泡核が段差穴82からオリフィス流路621に流入する。このため、気泡核を中心にキャビテーションが形成され、オリフィス62からキャビテーションが大量に発生する。
本実施形態においても、オリフィス62からキャビテーションを大量に発生させ、そのキャビテーションによって弁座63及び弁体69を清掃する機能を高めることができる。
(第6実施形態)
本発明の第6実施形態を図20及び図21に示す。第6実施形態では、オリフィス62の高圧側燃料通路側に円筒状の凹部83が複数設けられている。
複数の凹部83は、オリフィス流路と略同軸に形成されている。また、複数の凹部83のうち、高圧側燃料通路側の凹部83の内径は、筒部側の凹部83の内径よりも大きく形成されている。
具体的に、第2凹部832の内径D2は第1凹部831の内径D1の約1/2であり、第3凹部833の内径D3は第2凹部832の内径D2の約1/2である。このため、第1凹部831と第2凹部832との間に第1段差部841が形成され、第2凹部832と第3凹部833との間に第2段差部842が形成され、第3凹部833とオリフィス流路621との間に第3段差部843が形成される。
また、第2凹部832の高さH2は第1凹部831の高さH1の約1/2であり、第3凹部833の高さH3は第2凹部832の高さH2の約1/2である。
高圧側燃料通路から第1凹部831に流入した燃料は、図21の矢印Zに示すように、第1段差部841に衝突し、オリフィス流路621の中心軸に対し垂直方向に流れの向きを変える。次に第1凹部831から第2凹部832に流入した燃料は、第2段差部842に衝突し、オリフィス流路621の中心軸に対し垂直方向に流れの向きを変える。続いて第2凹部832から第3凹部833に流入した燃料は、第3段差部843に衝突し、オリフィス流路621の中心軸に対し垂直方向に流れの向きを変える。このようにして、オリフィス流路621に流入する燃料は、流れの向きを複数回変えることで流速が遅くなる。このため、燃料の圧力低下が抑制され、オリフィス62から発生するキャビテーションの量が低減する。オリフィス62から発生するキャビテーションが減少することで、キャビテーションが消滅する瞬間に生じる騒音及び振動を低減することができる。
本実施形態では、オリフィス62から発生し、弁座63及び弁体69に到達するキャビテーションの量を低減することが可能となる。したがって、キャビテーションの気泡崩壊衝撃圧によって弁座63及び弁体69に生じるエロージョンを抑制することができる。よって、エロージョンによって弁座63と弁体69との着座安定性が悪化することを抑制し、定残圧弁603の圧力保持性能を維持することができる。
なお、オリフィス62の高圧側燃料通路側に設けられる凹部83の個数に制限はなく、凹部83の内径がオリフィス流路621の内径よりも小さくなるまで複数の凹部83を形成することが可能である。
(第7実施形態)
本発明の第7実施形態を図22に示す。第7実施形態では、筒部61は、オリフィス62側の内径よりも弁座63側の内径が大きいテーパ状に形成されたテーパ部85を有している。テーパ部85の弁座63側の内径は、弁座63の内径よりも大きく形成されている。このため、テーパ部85の弁座63側には、オリフィス流路621の軸に対し略垂直な段差面86が形成されている。
オリフィス62から筒部61に流れる燃料は、テーパ部85を流れることで流速が遅くなれる。そして、段差面86に衝突し、オリフィス流路621の中心軸に対し垂直方向に流れの向きを変えることで、さらに流速が遅くなる。このため、弁座63及び弁体69に到達するキャビテーションの量が低減する。
本実施形態では、キャビテーションの気泡が崩壊するときの衝撃圧によって弁座63及び弁体69に生じるエロージョンを抑制することができる。したがって、エロージョンによって弁座63と弁体69との着座安定性が悪化することを抑制し、定残圧弁604の圧力保持性能を維持することができる。また、オリフィス62から発生するキャビテーションが減少することで、キャビテーションが消滅する瞬間に生じる騒音及び振動を低減することができる。
(第8実施形態)
本発明の第8実施形態を図23に示す。第8実施形態では、オリフィスの流路871は、高圧側燃料通路側の内径よりも弁座63側の内径が大きいテーパ状に形成されている。オリフィス流路871の弁座63側の内径と筒部61の内径とは略同じに形成されている。
高圧側燃料通路からオリフィス87に流れる燃料は、上流側から下流側に向かいオリフィス流路871の内径が徐々に拡大していることで、流速が遅くなる。このため、オリフィス87から発生するキャビテーションの量が低減するので、弁座63及び弁体69に到達するキャビテーションの量が低減する。
本実施形態においても、キャビテーションの気泡崩壊衝撃圧によって弁座63及び弁体69に生じるエロージョンを抑制することができる。また、オリフィス87から発生するキャビテーションが減少することで、キャビテーションが消滅する瞬間に生じる騒音及び振動を低減することができる。
(第9実施形態)
本発明の第9実施形態を図24に示す。本実施形態では、定残圧弁606の弁座63よりも高圧側燃料通路側に第1オリフィス62が設けられ、スプリングストッパ64に第2オリフィス88が設けられている。第2オリフィス88の内径は、第1オリフィス62の内径よりも大きい。
本実施形態では、第2オリフィス88が設けられているので、第1オリフィス62よりも上流側の高圧側燃料通路の燃料と第1オリフィス62よりも下流側の筒部流路611の燃料との差圧が小さくなる。このため、第1オリフィス62を流れる燃料の流速が低下する。したがって、第1オリフィス62から発生するキャビテーションの量が低減する。
本実施形態では、第1オリフィス62の内径と第2オリフィス88の内径との径差を調節することで、第1オリフィス62の上流側の燃料と第1オリフィス62の下流側の燃料との差圧を小さくすることが可能になる。これにより、第1オリフィス62の流路を流れる燃料の流速を低下させ、第1オリフィス62から発生するキャビテーションの量を調節することができる。
また、本実施形態では、スプリングストッパ64は、圧入部材であることから、熱処理をしていない材料で形成されているので、第2オリフィス88の加工が容易である。したがって、第1オリフィス62よりも上流側の燃料と第1オリフィス62よりも下流側の燃料との差圧が小さくなるように、第2オリフィス88の内径の調整を容易に行うことができる。
(第10実施形態)
本発明の第10実施形態を図25及び図26に示す。第10実施形態では、定残圧弁607がデリバリパイプ4の端部に設けられている。定残圧弁607と燃料タンク2とを戻し配管45が接続している。
定残圧弁607は、ハウジング89に形成された連通路51内に、弁体69、支持体68、スプリング65及びスプリングストッパ64等を備えている。ハウジング89には、オリフィス62、筒部61及び弁座63等が形成されている。ハウジング89は、一端が第1取付用ナット43によってデリバリパイプ4に取り付けられ、他端が第2取付用ナット44によって戻し配管45に取り付けられている。
本実施形態においても、デリバリパイプ4と戻し配管45との間に差圧が生じるので、オリフィス62からキャビテーションが発生する。このキャビテーションは筒部61の流路611を流れ、弁座63に拡がる。キャビテーションの気泡が崩壊するときの衝撃圧により、弁座63及び弁体69の表面に付着、堆積した異物が剥離し、燃料流により除去される。これにより、弁座63と弁体69との着座安定性が向上し、定残圧弁607の圧力保持性能を維持することができる。
(第11実施形態)
本発明の第11実施形態を図27に示す。第11実施形態においても、定残圧弁607はデリバリパイプ4の端部に設けられている。しかし、戻し配管45は、一端が定残圧弁607に接続され、他端が高圧ポンプの供給通路100に接続されている。
本実施形態においても、デリバリパイプ4と戻し配管45との間に差圧が生じるので、オリフィス62からキャビテーションが発生する。したがって、定残圧弁607の圧力保持性能を維持することができる。
なお、戻し配管45は、他端が、高圧ポンプ10と燃料タンク2とを接続する低圧燃料配管6に接続してもよい。
(第12実施形態)
本発明の第12実施形態を図28及び図29に示す。
第12実施形態では、定残圧弁の弁体にニードルバルブ691が適用されている。ニードルバルブ691の外壁には、平面状の切欠部694が3箇所形成されており、燃料が流通可能となっている。図29では、リリーフ弁52の径方向外側に燃料を通過させるための面取り部58が3箇所設けられ、ニードルバルブ691の外壁に切欠部694が3箇所設けられているが、この面取り部及び切欠部の数に制限はなく、例えば2箇所であってもよい。
本実施形態では、オリフィス62から発生したキャビテーションが筒部61を経由し、ニードルバルブ691の先端部分692の外壁に沿って弁座631側へ流れる。このため、ニードルバルブ691が弁座631に当接するシール部693、及び弁座631を清掃しやすくなる。したがって、定残圧弁608の圧力保持性能を維持することができる。
(他の実施形態)
上述した第1実施形態では、リリーフ弁52の内側に形成された内側流路57に定残圧弁を設けた。これに対し、本発明は、吐出弁92の内側に流路を形成し、その流路に定残圧弁を設けてもよい。この場合、吐出弁の内側に形成された流路が特許請求の範囲の連通路に相当する。
また、リリーフ弁又は吐出弁とは別に、ポンプボディに連通路を形成し、その連通路に定残圧弁を設けても良い。この場合、連通路は、一端が吐出弁の着座する第2弁座よりも燃料出口側の吐出通路に連通し、他端が第2弁座よりも加圧室側の吐出通路、加圧室又は供給通路に連通するようにポンプボディに形成する。
このように、本発明は、上記実施形態に限定されるものでなく、上記複数の実施形態を組み合わせることに加え、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の形態により実施することができる。
10:燃料ポンプ、11:ポンプボディ(ハウジング)、13:プランジャ、34:第1弁座、35:吸入弁、51:連通路、60:定残圧弁、61筒部、62、67、68:オリフィス、63:第3弁座(弁座)、69:弁体、91:燃料出口、92:吐出弁、95:第2弁座、100:供給通路、114:吐出通路、121:加圧室、611:筒部流路(流路)、621、661、671:オリフィス流路(流路)

Claims (11)

  1. 高圧ポンプによって昇圧された燃料を貯留するデリバリパイプに連通した高圧側燃料通路から低圧側燃料通路への燃料の流れを許容し、前記低圧側燃料通路から前記高圧側燃料通路への燃料の流れを規制する定残圧弁であって
    前記高圧側燃料通路と前記低圧側燃料通路とを連通する連通路の内壁に形成された弁座に着座及び離座することで、前記連通路を開閉する弁体と、
    前記弁体を前記弁座に付勢するスプリングと、
    前記弁座よりも前記高圧側燃料通路側の前記連通路に設けられ、前記高圧側燃料通路側から前記低圧側燃料通路側へ流れる燃料の圧力を飽和蒸気圧以下にすることの可能な流路断面積及び距離に形成され、かつ、前記高圧ポンプによる前記デリバリパイプ内圧力の昇圧に支障のある流路断面積よりも小さい流路断面積を有するオリフィスと、
    前記オリフィスと前記弁座との間に設けられ、前記オリフィスから流出する燃料に発生するキャビテーションを前記弁座に拡げることの可能な流路断面積及び距離に形成された筒部と、を備え
    前記高圧側燃料通路と前記低圧側燃料通路との圧力差、及び前記スプリングの前記荷重により前記弁体が前記連通路を開閉し、前記デリバリパイプに保持される燃料圧力が設定され、
    前記デリバリパイプの燃料圧力を所定圧以上に保持し、前記デリバリパイプの燃料にベーパが発生することを抑制することを特徴とする定残圧弁。
  2. 前記オリフィスの流路は、前記筒部の中心軸に対して傾斜して形成され、前記筒部の流路を流れる燃料に周方向の旋回流を発生させることを特徴とする請求項1に記載の定残圧弁。
  3. 前記オリフィスの流路は、前記筒部の中心軸から離れた位置に形成されることを特徴とする請求項1または2に記載の定残圧弁。
  4. 前記オリフィスは、前記高圧側燃料通路側に設けられた入口部の縦断面が開口側に向かい内径が大きくなるように除変し、かつ、径内側に凸状の曲面に形成されていることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の定残圧弁。
  5. 前記オリフィスの前記高圧側燃料通路側の開口に隣接する段差穴を備え、
    前記段差穴と前記オリフィスの流路とは径方向に連通することで、前記段差穴から前記オリフィスの流路に流れる燃料に負圧を発生させることが可能なことを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の定残圧弁。
  6. 前記オリフィスは、前記高圧側燃料通路側に軸方向に設けられた複数の凹部を有し、
    複数の前記凹部のうち前記高圧側燃料通路側の前記凹部の内径は前記筒部側の前記凹部の内径よりも大きく形成されることで、前記高圧側燃料通路側の前記凹部と前記筒部側の前記凹部との間に燃料の流速を遅くすることの可能な段差部が形成されることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の定残圧弁。
  7. 前記筒部は、前記オリフィス側の内径よりも前記弁座側の内径が大きいテーパ部と、このテーパ部の前記弁座側に形成され前記筒部の流路の軸に略垂直な段差面と、を有することを特徴とする請求項1〜またはのいずれか一項に記載の定残圧弁。
  8. 前記オリフィスは、前記高圧側燃料通路側の内径より前記弁座側の内径の大きいテーパ状に流路が形成されることを特徴とする請求項1〜またはのいずれか一項に記載の定残圧弁。
  9. 前記弁体を前記弁座側に付勢するスプリングと、
    前記弁体より前記低圧側燃料通路側の連通路に設けられるスプリングストッパと、
    前記スプリングストッパに設けられる第2オリフィスと、を備え、
    前記第2オリフィスの内径は、前記オリフィスの内径よりも大きいことを特徴とする請求項1〜またはのいずれか一項に記載の定残圧弁。
  10. 前記筒部の流路は、前記オリフィスで発生するキャビテーションが前記弁座及び前記弁体に到達可能な流路断面積及び距離に形成されることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の定残圧弁。
  11. 前記弁体及び前記弁座は、表面の硬度を上げる処理がされていることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の定残圧弁。
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