JP2013079655A - 高圧ポンプ - Google Patents

高圧ポンプ Download PDF

Info

Publication number
JP2013079655A
JP2013079655A JP2013015370A JP2013015370A JP2013079655A JP 2013079655 A JP2013079655 A JP 2013079655A JP 2013015370 A JP2013015370 A JP 2013015370A JP 2013015370 A JP2013015370 A JP 2013015370A JP 2013079655 A JP2013079655 A JP 2013079655A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fuel
lid
gallery
chamber
plunger
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013015370A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5574198B2 (ja
Inventor
Hiroshi Inoue
宏史 井上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2013015370A priority Critical patent/JP5574198B2/ja
Publication of JP2013079655A publication Critical patent/JP2013079655A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5574198B2 publication Critical patent/JP5574198B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Fuel-Injection Apparatus (AREA)

Abstract

【課題】 燃料ギャラリへ戻される燃料の流速が速くなった場合にも十分に脈動を抑制することが可能な高圧ポンプを提供する。
【解決手段】 加圧側通路58の延長領域Rを燃料ギャラリ31の内部に想定し、当該延長領域Rが底部15とは反対側のダンパユニット32の蓋部14側へ延びるように構成する。ダンパユニット32は、蓋部14側及び底部15側に配置される2枚のダイアフラム33、34が周縁部で接合されてなるダンパ部材35と、燃料ギャラリ31の底部15に配置される底側支持部36と、底側支持部36との間にダンパ部材35の周縁部を挟み込むように押圧される蓋側支持部37とで構成されている。蓋側支持部37は、蓋部14側のダイアフラム34を周方向に囲繞し、当該ダイアフラム34を内面とする蓋部14側へ開口するギャラリ部分空間41を形成する筒状壁40を有している。
【選択図】 図2

Description

本発明は、内燃機関(以下「エンジン」という)に用いられる高圧ポンプに関する。
エンジンに用いられる高圧ポンプは、カムシャフトの回転によって往復移動するプランジャを備えている。高圧ポンプの動作は、具体的に、プランジャが上死点から下死点へ移動するときにポンプ内の燃料ギャラリから加圧室へ燃料を吸入する吸入行程、プランジャが下死点から上死点へ向かうときに一部の低圧の燃料を燃料ギャラリへ戻す調量行程、及び、吸入弁を閉じてからさらに上死点へ向かうプランジャによって燃料が加圧される加圧行程に大別される。
ここで、エンジン回転数が高くなり、カムシャフトの回転数が高くなると、プランジャが高速で往復移動する。結果として、燃料ギャラリの内部の燃料圧力の変化が極端に大きくなり、いわゆる脈動が生じる。
そこで、従来、パルセーションダンパと呼ばれるダンパ部材を燃料ギャラリに配置して燃料の脈動を減衰させるようにした高圧ポンプが提案されている(例えば、特許文献1参照)。なお、ダンパ部材は、例えば、金属製のダイアフラムの周縁部を溶接して形成される。
ここでダイアフラムは薄板状となっており、内部に封入されたガスの圧力と外部の燃料圧力とによって、ダイアフラムの可動範囲が外側又は内側へ移動する。これにより、ダンパ部材の膨張及び収縮が実現され、燃料の脈動が抑制される。例えば、上記調量行程では、加圧室内の燃料が燃料ギャラリに戻されることで燃料ギャラリ内の圧力が上がるため、ダンパ部材は収縮し、燃料の圧力上昇を抑制する。
特許第4036153号公報
ところで、上記特許文献1では、ダンパの上側への流路はダンパ支持部材と蓋部材とによって流路面積が絞られた形をとっているため、調量行程で燃料ギャラリに戻される燃料の大半が、ダンパの下側へ流れ込む構成となっている(例えば、特許文献1の図3参照)。そして燃料インレットの開口がダンパの下側に設けられているため、下側へ流れ込む燃料の流速が速くなると、ダンパが収縮する前に、すなわち燃料の圧力上昇が抑制される前に、燃料インレットへ燃料が到達する虞がある。このような場合、燃料配管や配管支持部材に燃料の脈動が伝達される。結果として、異音が発生することがある。異音の発生は、運転者に違和感を与え、感性品質を低下させることにつながる。また、配管支持部材のどこかで共振が生じると、配管支持部材の破損を招来することになりかねない。
本発明は上述した問題を解決するためになされたものであり、その目的は、燃料ギャラリへ戻される燃料の流速が速くなった場合にも十分に脈動を抑制することが可能な高圧ポンプを提供することにある。
上記目的を達成するためになされた請求項1に記載の高圧ポンプでは、加圧側通路が、燃料ギャラリの底部の開口から加圧室までを接続している。ここでいう燃料ギャラリの開口は、燃料を供給するための燃料インレットの開口である。また、加圧室では、燃料が加圧される。
加圧室を容積変化させるのが、プランジャである。このプランジャは可変容積室を形成する。これにより、可変容積室は、加圧室の容積変化に伴い容積変化する。また、可変容積室は、容積室通路によって、燃料インレットの開口とは異なる燃料ギャラリの底部の開口に接続されている。ここでいう開口は、可変容積室への開口である。すなわち、燃料ギャラリの底部には、燃料インレットの開口と可変容積室へ続く開口とが形成されている。
加圧室の容積変化に伴う可変容積室の容積変化について言えば、例えば、加圧室の容積変化を「100」とした場合、可変容積室の容積変化が「60」となるように構成することが考えられる。この場合、調量行程を例に挙げれば、加圧室から燃料ギャラリに「100」の燃料が戻されるとしても、そのうちの「60」は可変容積室の容積で賄われることになる。
そして、この例では、残り「40」の燃料圧力の変化を抑制するのがダンパユニットである。ダンパユニットは、蓋部によって、弾性部材を介して押圧された状態で燃料ギャラリに配置される。この蓋部によって燃料ギャラリは閉塞される。
ここで特に本発明では、加圧室から燃料ギャラリへプランジャによって戻される燃料の主流が燃料ギャラリの底部とは反対側のダンパユニットの蓋部側へ向かうよう加圧側通路を形成した。ここでいう「主流」は、例えば、エンジン回転数が高くなった状態における調量行程に現れる燃料の主となる流れである。
ここにある技術思想は、流速が速くなった場合の燃料の主流をダンパユニットの蓋部側へ導こうとするものである。これにより、燃料が蓋部側を経由して燃料インレットの開口へ流れることになるため、燃料インレットへ直接的に流れ込む燃料を極力減らすことができる。その結果、可変容積室の容積変化による燃料インレットへの燃料の流出抑制効果と相俟って、燃料ギャラリへ戻される燃料の流速が速くなった場合にも十分に脈動を抑制することができる。
具体的な構成としては、加圧側通路の延長領域が燃料ギャラリの底部とは反対側のダンパユニットの蓋部側へ延びるようにする。延長領域とは、加圧側通路を燃料ギャラリの内部に向かって延長した仮想領域であり、加圧室から燃料ギャラリへプランジャによって戻される燃料の流速が相対的に速くなり得る領域である。ここで「相対的に」とは、燃料ギャラリの各部の流速と比較することを意図している。また、「速くなり得る」とは、エンジン回転数などによっても流速は変わっているためである。このようにすれば、可変容積室の容積変化による燃料インレットへの燃料の流出抑制効果と相俟って、燃料ギャラリへ戻される燃料の流速が速くなった場合にも十分に脈動を抑制することができる。
ここで、ダンパユニットは、ダンパ部材及び、燃料ギャラリの底部に配置される底側支持部、当該底側支持部との間にダンパ部材の周縁部を挟み込むように押圧される蓋側支持部で構成される。ダンパ部材は、底部側及び蓋部側に配置される2枚のダイアフラムが周縁部で接合されてなる。このようにすれば、比較的簡単な構成でダンパユニットを構成することができる。
また、本発明は燃料をダンパユニットの蓋部側へ導くことで燃料インレットへ直接的に流れ込む燃料を減らすものであるため、蓋部側のダイアフラムを周方向に囲繞し、当該ダイアフラムを内面とし蓋部側へ開口するギャラリ部分空間を形成する筒状壁を蓋側支持部が有する構成とする。これにより、ダンパユニットの蓋部側へ導かれた燃料はギャラリ部分空間に比較的長時間留まる可能性が高く、燃料インレットへ直接的に流れ込む燃料を極力減らすことができる。
なお、このような作用を確実にするため、筒状壁には貫通穴を設けないほうが好ましい。この意味では、請求項2に示すように、筒状壁は、蓋部側へのみ開口する部分空間を形成することとしてもよい。
一実施形態の高圧ポンプの構成を示す断面図である。 一実施形態の高圧ポンプの特徴部分を示す部分拡大断面図である。
以下、本発明の一実施形態を、図面に基づいて説明する。本形態の高圧ポンプは、車両に搭載されて用いられ、燃料タンクから低圧ポンプにて汲み上げられ燃料インレットから供給される燃料を加圧し、インジェクタの接続される燃料レールへ供給するものである。なお、燃料インレットの上流側には、低圧ポンプからの配管が接続される。
図1に示すように、高圧ポンプ1は、本体部10及び、燃料供給部30、吸入弁部50、プランジャ部70、吐出弁部90を備えている。
本体部10は、外郭を構成するハウジング11を有する。このハウジング11の一部(図1中では上部)に、燃料供給部30が形成されている。
また、プランジャ部70は、燃料供給部30のちょうど反対側(図1中の下部)に設けられている。そして、プランジャ部70と燃料供給部30との中間付近に、燃料を加圧可能な加圧室12が形成されている。
さらにまた、燃料供給部30及びプランジャ部70の配列方向に直交する方向に、吸入弁部50(図1中の左側部)及び吐出弁部90(図1中の右側部)が設けられている。
次に、燃料供給部30、及び、吸入弁部50、プランジャ部70、吐出弁部90の構成について、詳細に説明する。
燃料供給部30は、燃料ギャラリ31を有する。燃料ギャラリ31は、ハウジング11の凹部13と蓋部14とによって囲まれた空間である。この燃料ギャラリ31には、ダンパユニット32が配設されている。ダンパユニット32は、2枚の金属製のダイアフラム33,34を接合してなるダンパ部材35と、凹部13の底部15に配置される底側支持部36と、蓋部14側に配置される蓋側支持部37とで構成されている。
燃料ギャラリ31は、その底部15に、底側支持部36に合わせた窪み151を有している。これにより、底側支持部36は、この窪み151によって位置決めされる。また、窪み151には、図2に示すように、燃料インレット19の開口19aが設けられている。これにより、低圧ポンプからの燃料は、底側支持部36の径方向内側の領域へ供給される。
蓋側支持部37の上方には、波ばね38が配置されている。これにより、蓋部14をハウジング11に取り付けた状態では、波ばね38が蓋側支持部37を底部15側へ押圧する。押圧方向は、図2中に記号Dで示した。その結果、ダンパ部材35は、その周縁部を蓋側支持部37と底側支持部36とによって周方向に均等な力で、挟持される。
次に、プランジャ部70について説明する。
図1に示すように、プランジャ部70は、プランジャ71、オイルシールホルダ72、スプリングシート73、及び、プランジャスプリング74などを備えている。
プランジャ71は、ハウジング11の内部に形成されたシリンダ16に支持される大径部711と、大径部711よりも外径の小さな小径部712とを有している。小径部712は、オイルシールホルダ72に、その周囲を囲まれている。これら大径部711及び小径部712は、一体となっており、軸方向に往復移動する。
オイルシールホルダ72は、シリンダ16の端部に配置されており、プランジャ71の小径部712の外周に位置する基部721と、ハウジング11に圧入される圧入部722とを有している。
基部721は、その内部に、リング状のシール723を有している。シール723は、内周のテフロンリング(「テフロン」は登録商標)と、外周のOリングとからなる。このシール723により、プランジャ71の小径部712周囲の燃料油膜の厚さが調整され、エンジンへの燃料のリークが抑制される。
また、基部721は、その先端部分に、オイルシール725を有している。このオイルシール725によって、プランジャ71の小径部712の周囲のオイル油膜の厚さが規制され、オイルのリークが抑制される。
圧入部722は、基部721の周囲に円筒状に張り出す部分であり、円筒部分は縦断面コ字状となっている。一方、ハウジング11には、圧入部722に対応する凹部17が形成されている。これにより、オイルシールホルダ72は、圧入部722が凹部17の径外方向の内壁に圧接する態様で圧入される。
スプリングシート73は、プランジャ71の端部に配設されている。プランジャ71の端部は、図示しないタペットに当接している。タペットは、図示しないカムシャフトに取り付けられたカムにその外面を当接させ、カムシャフトの回転により、カムプロフィールに応じて軸方向に往復移動する。これにより、プランジャ71が軸方向に往復移動することになる。
プランジャスプリング74は、スプリングシート73に一端を係止され、他端をオイルシールホルダ72の圧入部722の深部に係止されている。これにより、プランジャスプリング74は、プランジャ71の戻しバネとして機能し、プランジャ71をタペットに当接させるよう付勢する。
かかる構成により、カムシャフトの回転に応じたプランジャ71の往復移動が実現される。このとき、プランジャ71の大径部711によって、加圧室12を容積変化させる。
また、本形態では特に、プランジャ71の小径部712の周囲に、可変容積室75が形成されている。ここでは、ハウジング11のシリンダ16、及び、プランジャ71の大径部711の基端面(小径部712との段差面)、小径部712の外周壁、オイルシールホルダ72のシール723に囲まれた領域が、可変容積室75である。シール723が燃料のリークを抑制することは上述したが、シール723は、可変容積室75を液密にシールし、可変容積室75からエンジンへの燃料のリークを防止する。
可変容積室75は、圧入部722の径内方向において凹部17との間に形成される円筒状の円筒通路727、及び、凹部17の深部に形成される環状の環状通路728、ハウジング11内部に形成された容積室通路18(図中に破線で示す通路)を経由して、燃料ギャラリ31に接続する。図2に示すように、容積室通路18の開口18aは、燃料インレット19の開口19aと同様に、燃料ギャラリ31の底部15(窪み151)に設けられている。
次に、吸入弁部50について説明する。
吸入弁部50は、図1に示すように、ハウジング11によって形成される筒部51、筒部51の開口を覆う弁部カバー52、及び、コネクタ53等を備えている。
筒部51は、略円筒状に形成され、内部が燃料通路55となっている。燃料通路55には、略円筒状のシートボディ56が配置されている。シートボディ56の内部には、吸入弁57が配置されている。また、燃料通路55は、加圧側通路58を介して、燃料ギャラリ31と連通している。
また、吸入弁57には、ニードル59が当接している。このニードル59は、上述した弁部カバー52を貫通し、コネクタ53の内部まで延びている。コネクタ53は、コイル531と当該コイル531へ通電するための端子532とを有している。コイル531の内側には、所定位置に保持される固定コア533、可動コア534、及び、固定コア533と可動コア534との間に介在するスプリング535が配置されている。ここで、可動コア534に固定されるのが、上述したニードル59である。つまり、可動コア534とニードル59とは一体になっている。
かかる構成により、コネクタ53の端子532を介して通電が行われると、コイル531にて発生する磁束によって固定コア533と可動コア534との間に磁気吸引力が発生する。その結果、可動コア534が固定コア533側へ移動し、これに伴ってニードル59が、加圧室12から離れる方向へ移動する。このときは、吸入弁57の移動がニードル59にて規制されない。したがって、吸入弁57がシートボディ56に着座可能となり、吸入弁57の着座により、燃料通路55と加圧室12とが遮断される。
一方、コネクタ53の端子532を介した通電が行われないと、磁気吸引力は発生しないため、スプリング535によって、可動コア534が加圧室12側へ移動する。これにより、ニードル59が加圧室12に近づく方向へ移動する。その結果、ニードル59によって吸入弁57の移動が規制され、吸入弁57が加圧室12側に保持される。このときは、吸入弁57がシートボディ56から離座することとなり、燃料通路55と加圧室12とが連通する。
次に、吐出弁部90について説明する。
吐出弁部90は、図1に示すように、ハウジング11にて形成される円筒状の収容部91を有している。この収容部91にて形成される収容室911に、吐出弁92、スプリング93、及び、係止部94が収容されている。また、収容室911の開口部分が、吐出口95となっている。吐出口95とは反対側の収容室911の深部には、弁座が形成されている。
吐出弁92は、スプリング93の付勢力と図示しない燃料レール側からの圧力とにより、弁座に当接する。これにより、吐出弁92は、加圧室12の燃料の圧力が低いうちは、燃料の吐出を停止する。一方、加圧室12の燃料の圧力が高くなってスプリング93の付勢力と燃料レール側からの圧力とに打ち勝つと、吐出弁92が吐出口95の方向へ移動する。これにより、収容室911へ流入した燃料は、吐出口95から吐出される。
ここで特に本形態では、図2に示すように、加圧室12から燃料ギャラリ31へプランジャ71によって戻される燃料の流速が相対的に速くなり得る加圧側通路58の延長領域(記号Rで示した領域、以下「延長領域R」と称する)を燃料ギャラリ31の内部に想定し、延長領域Rが底部15とは反対側のダンパユニット32の蓋部14側へ延びるよう構成したことを特徴とする。
具体的には、図2に示すように、加圧側通路58は、燃料ギャラリ31の側壁311に開口している。このとき、加圧側通路58の延長領域Rがダンパユニット32の蓋部14側へ延びるよう蓋部14による押圧方向(記号Dで示した方向)に対し傾斜させて、加圧側通路58が設けられている。また、この延長領域Rにダンパユニット32の底側縁部321が含まれないよう加圧側通路58及びダンパユニット32が配置されている。
また、図2に示すように、底側支持部36は、底部15側のダイアフラム33を周方向に囲繞する底側筒状壁39を有している。この底側筒状壁39には、周方向に亘って貫通穴391が形成されている。一方、蓋側支持部37は、蓋部14側のダイアフラム34を周方向に囲繞する蓋側筒状壁40を有している。蓋側筒状壁40には、底側筒状壁39のような貫通穴391は設けられていない。これにより蓋側筒状壁40は、蓋部14側のダイアフラム34を内面とし蓋部14側へのみ開口するギャラリ部分空間41を形成する。
次に、高圧ポンプ1の作動について説明する。
図1に示す高圧ポンプ1は、吸入行程、調量行程、及び、加圧行程を繰り返すことで動作する。
吸入行程は、燃料ギャラリ31から加圧室12へ燃料を吸入する行程である。このとき、プランジャ71は、上死点から下死点へ向かって移動し、吸入弁57は開弁状態となっている。
調量行程は、加圧室12から燃料ギャラリ31へ燃料を戻す行程である。このとき、プランジャ71は、下死点から上死点へ向かって移動し、吸入弁57は開弁状態となっている。よって、調量工程にて加圧室12から燃料ギャラリ31へ戻る燃料は、低圧の燃料である。本調量方法は、いわゆるプレストローク調量と呼ばれるものである。
加圧行程は、加圧室12から吐出弁部90を経由して燃料を吐出する行程である。このときプランジャ71は、上死点へ向かって移動し、吸入弁57は閉弁状態となっている。
ここで可変容積室75の機能を説明する。
上記吸入行程では、プランジャ71の移動により加圧室12の容積が増加する。一方、可変容積室75の容積は減少する。したがって、可変容積室75に蓄えられた燃料が燃料ギャラリ31へ供給されることになる。
上記調量行程では、プランジャ71の移動により加圧室12の容積が減少する。一方、可変容積室75の容積は増加する。したがって、加圧室12から燃料ギャラリ31へ戻される燃料の一部は、可変容積室75へ送られる。
ここで、可変容積室75の容積変化は、加圧室12と同様に、プランジャ71の大径部711によって生じる。つまり、加圧室12の容積変化と可変容積室75の容積変化とは、容積の変化の割合が一定となり、いわば同位相で生じる。
なお、加圧行程においては、吸入弁57が閉弁状態となることで、加圧室12から燃料ギャラリ31への燃料の戻りは問題にならない。
次に、本形態の高圧ポンプ1が発揮する効果を説明する。
ここでは、最初に可変容積室75を採用したことによる効果を説明し、次に、燃料供給部30の構成によって発揮される効果を説明する。
加圧室12と可変容積室75とが同位相で容積変化することは既に述べたが、例えば、加圧室12の容積変化が「100」である場合に可変容積室75の容積変化が「60」であるとして、以下説明する。
調量行程において問題となるのは、燃料の脈動である。加圧室の容積の減少が「100」であるとすると、「100」に相応する燃料の脈動が燃料ギャラリに発生する。この脈動が燃料インレットから外部の燃料配管や配管支持部に伝播すると、異音を発生させる要因となる。また、共振などが生じると、配管支持部などを損傷しかねない。
これに対し、本形態では、加圧室12の容積の減少に伴い可変容積室75の容積が増加する。その割合は、上述したように、100:60となっている。したがって、加圧室12の容積の減少が「100」である場合、可変容積室75の容積の増加は「60」となる。つまり、燃料ギャラリ31に戻される燃料「100」のうちの「60」は、可変容積室75で賄われるのである。したがって、燃料ギャラリ31に発生する脈動は、「40」に相応するものに抑えられる。
しかも、上述したように加圧室12の容積変化と可変容積室75の容積変化とは同位相で生じるため、エンジンの回転数によらず、常に効果が得られる。
また、可変容積室75を形成すべくプランジャ71に小径部712を設けているが、小径部712をシール723及びオイルシール725でシールする場合、大径の部分でシールする場合と比べ、円周が小さくなるため、効果的なシールが実現される。
またシール部分の小径化に伴い、シールを保持しているオイルシールホルダ72の小径化が図れることから、プランジャスプリング74を小径化することができ、結果的に高圧ポンプ1の体格の小型化に大きく寄与する。
さらにまた、小径部712の径はそのままとし、大径部711の径を大きくすれば、吐出量を増加させることができる。この場合、基本的に大径部711及び、大径部711が摺動するシリンダ16を設計するだけでよく、簡単な設計変更で吐出量をアップさせることができる。
次に、燃料供給部30の構成によって発揮される効果を説明する。
本形態の高圧ポンプ1では、加圧側通路58の延長領域Rが底部15とは反対側のダンパユニット32の蓋部14側へ延びる(図2参照)。具体的には、加圧側通路58が燃料ギャラリ31の側壁311に開口しており、加圧側通路58の延長領域Rがダンパユニット32の蓋部14側へ延びるよう蓋部14による押圧方向(記号Dで示した方向)に対し傾斜して加圧側通路58が設けられている。
これにより、延長領域Rによって、流速が速い燃料の大部分が、ダンパユニット32の蓋部14側へ導かれる。言い換えれば、流速が速くなった場合の燃料の主流がダンパユニット32の蓋部14側へ導かれる。このとき、燃料が蓋部14側を経由するため、燃料インレット19へ直接的に流れ込む燃料を極力減らすことができる。その結果、可変容積室75の容積変化による燃料インレット19への燃料の流出抑制効果と相俟って、燃料ギャラリ31へ戻される燃料の流速が速くなった場合にも十分に脈動を抑制することができる。
また、本形態の高圧ポンプ1では、延長領域Rにダンパユニット32の底側縁部321が含まれないように構成した(図2参照)。これにより、燃料インレット19へ直接的に流れ込む燃料を極力減らすことができる。
さらにまた、本形態の高圧ポンプ1では、ダンパユニット32が、底部15側及び蓋部14側の2枚のダイアフラム33,34からなるダンパ部材35及び、燃料ギャラリ31の底部15に配置される底側支持部36、当該底側支持部36との間にダンパ部材35の周縁部を挟み込むように押圧される蓋側支持部37で構成されている。これにより、比較的簡単な構成でダンパユニット32を構成することができる。
また、本形態の高圧ポンプ1では、蓋側支持部37は蓋部14側のダイアフラム34を周方向に囲繞する蓋側筒状壁40を有しており、蓋側筒状壁40には、底側筒状壁39のような貫通穴391は設けられていない。これにより、蓋側筒状壁40は、蓋部14側のダイアフラム34を内面とし蓋部14側へのみ開口するギャラリ部分空間41を形成する。結果として、ダンパユニット32の蓋部14側へ導かれた燃料はギャラリ部分空間41に比較的長時間留まる可能性が高く、燃料インレット19へ直接的に流れ込む燃料を極力減らすことができる。
なお、本形態における燃料インレット19の開口19aが「特許請求の範囲」に記載の「燃料インレットの開口」を構成し、燃料ギャラリ31が「燃料ギャラリ」を構成し、燃料ギャラリ31の側壁311が「側壁」を構成し、加圧室12が「加圧室」を構成し、加圧側通路58が「加圧側通路」を構成する。
また、プランジャ71が「プランジャ」を構成し、可変容積室75が「可変容積室」を構成し、容積室通路18が「容積室通路」を構成し、容積室通路18の開口18aが「燃料ギャラリの底部の開口」を構成する。
さらにまた、ダンパユニット32が「ダンパユニット」を構成し、ダイアフラム33、34が「ダイアフラム」を構成し、ダンパ部材35が「ダンパ部材」を構成し、底側支持部36が「底側支持部」を構成し、蓋側支持部37が「蓋側支持部」を構成する。また、蓋側支持部37の蓋側筒状壁40が「筒状壁」を構成し、蓋部14が「蓋部」を構成し、延長領域Rが「延長領域」を構成する。
以上、本発明は、上記形態に何等限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において、種々なる形態で実施可能である。
例えば、上記形態では加圧室通路58を傾斜させて設けていたが、これに対し、燃料通路55からダンパユニット32の押圧方向に沿って形成し、途中で燃料ギャラリ31側へ折れ曲がり燃料ギャラリ31の蓋部14に近い位置に開口するよう加圧室通路を設けてもよい。また例えば、燃料ギャラリ31の底部15に、底側筒状壁39の外周側かつ燃料ギャラリ31の側壁311の内周側に開口させるよう加圧側通路58を設けてもよい。これらの構成を採用しても、上述した効果と同様の効果が得られる。
1:高圧ポンプ、10:本体部、11:ハウジング、12:加圧室、13:凹部、14:蓋部、15:底部、151:窪み、16:シリンダ、17:凹部、18:容積室通路、18a:開口、19:燃料インレット、19a:開口、
30:燃料供給部、31:燃料ギャラリ、311:側壁、32:ダンパユニット、321:底側縁部、33:ダイアフラム、34:ダイアフラム、35:ダンパ部材、36:底側支持部、37:蓋側支持部、38:波ばね、39:底側筒状壁、391:貫通穴、40:蓋側筒状壁、41:ギャラリ部分空間、R:延長領域、
50:吸入弁部、51:筒部、52:弁部カバー、53:コネクタ、531:コイル、532:端子、533:固定コア、534:可動コア、535:スプリング、55:燃料通路、56:シートボディ、57:吸入弁、58:加圧側通路、59:ニードル、
70:プランジャ部、71:プランジャ、711:大径部、712:小径部、72:オイルシールホルダ、721:基部、722:圧入部、723:シール、725:オイルシール、727:円筒通路、728:環状通路、73:スプリングシート、74:プランジャスプリング、75:可変容積室、
90:吐出弁部、91:収容部、911:収容室、92:吐出弁、93:スプリング、94:係止部、95:吐出口

Claims (2)

  1. 燃料を供給するための燃料インレット(19)の開口(19a)を底部に有する燃料ギャラリ(31)から、燃料が加圧される加圧室(12)までを接続する加圧側通路(58)と、
    前記加圧室を容積変化させると共に、前記加圧室の容積変化に伴い容積変化する可変容積室(75)を形成するプランジャ(71)と、
    前記可変容積室から、前記燃料インレットの開口とは異なる前記燃料ギャラリの底部(15)の開口(18a)までを接続する容積室通路(18)と、
    前記燃料ギャラリの内部に配設され、当該燃料ギャラリ内部の燃料圧力の変化を抑制するダンパユニット(32)と、
    弾性部材(38)を介して前記ダンパユニットを押圧した状態で前記燃料ギャラリを閉塞する蓋部(14)と、
    を備え、
    前記加圧側通路は、前記加圧室から前記燃料ギャラリへ前記プランジャによって戻される燃料の主流が前記底部とは反対側の前記ダンパユニットの蓋部側へ向かうよう形成されており、
    前記加圧側通路を前記燃料ギャラリの内部に向かって延長した仮想の延長領域(R)が前記底部とは反対側の前記ダンパユニットの蓋部側へ延びるよう構成されており、
    前記ダンパユニットは、前記蓋部側及び前記底部側に配置される2枚のダイアフラム(33、34)が周縁部で接合されてなるダンパ部材(35)と、前記燃料ギャラリの前記底部に配置される底側支持部(36)と、前記底側支持部との間に前記ダンパ部材の周縁部を挟み込むように押圧される蓋側支持部(37)とで構成されており、
    前記蓋側支持部は、前記蓋部側のダイアフラム(34)を周方向に囲繞し、当該ダイアフラムを内面とする前記蓋部側へ開口するギャラリ部分空間(41)を形成する筒状壁(40)を有していること
    を特徴とする高圧ポンプ。
  2. 請求項1に記載の高圧ポンプにおいて、
    前記筒状壁は、蓋部側へのみ開口するギャラリ部分空間を形成していること
    を特徴とする高圧ポンプ。
JP2013015370A 2013-01-30 2013-01-30 高圧ポンプ Expired - Fee Related JP5574198B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013015370A JP5574198B2 (ja) 2013-01-30 2013-01-30 高圧ポンプ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013015370A JP5574198B2 (ja) 2013-01-30 2013-01-30 高圧ポンプ

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009256384A Division JP5333937B2 (ja) 2009-11-09 2009-11-09 高圧ポンプ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013079655A true JP2013079655A (ja) 2013-05-02
JP5574198B2 JP5574198B2 (ja) 2014-08-20

Family

ID=48526196

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013015370A Expired - Fee Related JP5574198B2 (ja) 2013-01-30 2013-01-30 高圧ポンプ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5574198B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112055781A (zh) * 2018-05-18 2020-12-08 伊格尔工业股份有限公司 减震器装置

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20050019188A1 (en) * 2003-07-22 2005-01-27 Hitachi, Ltd. Damper mechanism and high pressure fuel pump
JP2008014319A (ja) * 2007-09-11 2008-01-24 Hitachi Ltd ダンパ機構及び高圧燃料供給ポンプ
JP2008286144A (ja) * 2007-05-21 2008-11-27 Hitachi Ltd 液体脈動ダンパ機構、および液体脈動ダンパ機構を備えた高圧燃料供給ポンプ

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20050019188A1 (en) * 2003-07-22 2005-01-27 Hitachi, Ltd. Damper mechanism and high pressure fuel pump
JP2008286144A (ja) * 2007-05-21 2008-11-27 Hitachi Ltd 液体脈動ダンパ機構、および液体脈動ダンパ機構を備えた高圧燃料供給ポンプ
JP2008014319A (ja) * 2007-09-11 2008-01-24 Hitachi Ltd ダンパ機構及び高圧燃料供給ポンプ

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112055781A (zh) * 2018-05-18 2020-12-08 伊格尔工业股份有限公司 减震器装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP5574198B2 (ja) 2014-08-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6540783B2 (ja) 高圧ポンプ
JP5333937B2 (ja) 高圧ポンプ
JP5382548B2 (ja) 高圧ポンプ
JP5445441B2 (ja) 高圧ポンプ
JP2011231758A (ja) 高圧ポンプ
JP5830492B2 (ja) 高圧ポンプ
JP5418488B2 (ja) 高圧ポンプ
JP5012922B2 (ja) 高圧ポンプ
JP6934519B2 (ja) 高圧燃料ポンプ
JP5682335B2 (ja) 高圧ポンプ
JP5077775B2 (ja) 高圧ポンプ
JP5574198B2 (ja) 高圧ポンプ
JP5327071B2 (ja) 高圧ポンプ
JP5553176B2 (ja) 高圧ポンプ
JP5252313B2 (ja) 高圧ポンプ
JP6317701B2 (ja) 高圧ポンプ
JP2011220194A (ja) 高圧ポンプ
JP5644926B2 (ja) 高圧ポンプ
JP2012149594A (ja) 弁部材装置及びそれを用いた高圧ポンプ
JP2013050081A (ja) 高圧ポンプ
JP2011179348A (ja) 高圧ポンプ
JP5729607B2 (ja) 高圧ポンプ
JP5370438B2 (ja) 高圧ポンプ
JP2010190107A (ja) 高圧ポンプ
JP2017180136A (ja) プランジャポンプ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130130

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20131017

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131024

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131220

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140605

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140618

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5574198

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees