JP5341572B2 - 昇降圧コンバータの制御方法 - Google Patents

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本発明は、昇降圧コンバータの制御方法に関し、詳しくは、充放電可能な蓄電手段が接続された低電圧系と内燃機関からの動力を用いて発電する発電機および走行用の動力を入出力する電動機が接続された高電圧系とに接続されたハイブリッド車搭載用の昇降圧コンバータの制御方法に関する。
従来、この種の昇降圧コンバータの制御装置としては、電動機の負荷が増加して入力直流電圧が規定値以上になると、昇圧チョッパ回路の通流率を制御して入力直流電圧を規定値以下となるようにして電動機の印加電圧を規定値以下とするものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この装置では、こうした制御により、昇圧チョッパ回路の電圧制限値の範囲内で電動機を運転することができ、これによりシステムの保護を図っている。
特開平11−41980号公報
昇降圧コンバータの制御は、エネルギ効率を向上させるためには、高電圧系に接続された発電機や電動機の駆動状態に応じて高電圧系の電圧を昇降圧するのが好ましい。発電機については内燃機関に接続されており、電動機については走行用の駆動トルクを出力するよう駆動軸に取り付けられているときには、電動機トルクは瞬時に低下させることができるが、発電機トルクの低下は内燃機関が吹き上がらないようにするために内燃機関の出力トルクの低下に応じて行なうため、高電圧系の電圧は発電トルクの低下に応じて低下させる必要がある。一方、電動機の電流センサにオフセット誤差が生じているときには電動機の回転に応じて周期負荷変動が生じ、電動機の回転数によっては昇降圧コンバータや高電圧系の平滑コンデンサなどによって構成されるRLC回路の共振が生じる場合がある。こうした共振に対して昇降圧コンバータを構成する素子や平滑コンデンサを保護する必要から、回路の共振周波数に相当する電動機の回転数より大きな回転数に至ってから高電圧系の電圧を昇圧するのが好ましい。従って、電動機の回転数が回路の共振周波数に相当する回転数以上の回転数に至ってから高電圧系の電圧を昇圧し、高電圧系の電圧を降圧するときには発電トルクの低下に応じて行なうことが考えられる。このとき、高電圧系の電圧を昇圧した直後にアクセルオフされたときには、高電圧系の電圧の降下が発電機トルクの低下に応じてゆっくり行なわれるため、高電圧系の電圧が高い状態で電動機の回転数が回路の共振周波数に相当する回転数帯に至る場合が生じる恐れがある。
本発明の昇降圧コンバータの制御方法は、高電圧系の電圧が高い状態で電動機の回転数が回路の共振周波数に相当する回転数帯に至らないようにすることを主目的とする。
本発明の昇降圧コンバータの制御装置およびこれを搭載するハイブリッド車並びに昇降圧コンバータの制御方法は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の昇降圧コンバータの制御装置は、
充放電可能な蓄電手段が接続された低電圧系と内燃機関からの動力を用いて発電する発電機および走行用の動力を入出力する電動機が接続された高電圧系とに接続されたハイブリッド車搭載用の昇降圧コンバータの制御装置であって、
前記電動機の回転数である電動機回転数を検出する電動機回転数検出手段と、
前記検出された電動機回転数が前記昇降圧コンバータおよび/または前記高電圧系の共振周波数に相当する回転数より大きな回転数として予め設定された所定回転数未満のときには第1の電圧を前記高電圧系の制限電圧として設定し、前記検出された電動機回転数が前記所定回転数以上のときには前記第1の電圧以上で予め設定された最大電圧に至るまで前記電動機回転数が大きいほど大きくなる傾向に前記高電圧系の制限電圧を設定する制限電圧設定手段と、
前記高電圧系の電圧が、ハイブリッド車の走行に際して前記高電圧系に要求される要求電圧に対して前記制限電圧を用いて制限して得られる目標電圧となるよう前記昇降圧コンバータを制御する制御手段と、
を備えることを要旨とする。
この本発明の昇降圧コンバータの制御装置では、電動機の回転数が昇降圧コンバータや高電圧系の共振周波数に相当する回転数より大きな回転数として予め設定された所定回転数未満のときには第1の電圧を高電圧系の制限電圧として設定し、電動機の回転数が所定回転数以上のときには第1の電圧以上で予め設定された最大電圧に至るまで電動機回転数が大きいほど大きくなる傾向に高電圧系の制限電圧を設定する。そして、高電圧系の電圧が、ハイブリッド車の走行に際して高電圧系に要求される要求電圧に対して制限電圧を用いて制限して得られる目標電圧となるよう昇降圧コンバータを制御する。高電圧系の制限電圧を電動機の回転数に応じて設定するから、電動機の回転数が昇降圧コンバータや高電圧系が共振する回転数帯に至ったときの高電圧系の制限電圧を昇降圧コンバータや高電圧系の素子を保護することができる程度に設定しておくことにより、電動機の回転数が昇降圧コンバータや高電圧系が共振する回転数帯に至っても昇降圧コンバータや高電圧系の素子が破損するのを抑制することができる。
こうした本発明の昇降圧コンバータの制御装置において、前記ハイブリッド車は、車軸に連結された駆動軸と前記内燃機関の出力軸と前記発電機の回転軸との3軸に3つの回転要素が接続された遊星歯車機構を有し、前記制限電圧設定手段は、前記検出された電動機回転数が前記所定回転数以上のときには、アクセルオフに伴って前記発電機から出力するトルクの減少の程度に応じて低下する前記高電圧系の要求電圧の低下の程度のうち最大の低下の程度と車両の最大減速度による前記電動機の回転数の低下の程度とが釣り合うように前記第1の電圧以上で予め設定された最大電圧に至るまで前記電動機回転数が大きいほど大きくなるよう前記高電圧系の制限電圧を設定する手段である、ものとすることもできる。こうすれば、高電圧系の制限電圧の降下を発電機のトルクの減少に応じたものとすることができ、内燃機関の応答性が低いことから発電機のトルクの減少の程度が小さくなることによって生じる高電圧系の電圧が高い状態で電動機の回転数が昇降圧コンバータや高電圧系が共振する回転数帯に至るのをより確実に抑制することができると共に必要以上に高電圧系の制限電圧の上昇および降下の程度を遅くするのを抑制することができる。
本発明のハイブリッド車は、上述のいずれかの態様の本発明の昇降圧コンバータの制御装置、即ち、基本的には、充放電可能な蓄電手段が接続された低電圧系と内燃機関からの動力を用いて発電する発電機および走行用の動力を入出力する電動機が接続された高電圧系とに接続されたハイブリッド車搭載用の昇降圧コンバータの制御装置であって、前記電動機の回転数である電動機回転数を検出する電動機回転数検出手段と、前記検出された電動機回転数が前記昇降圧コンバータおよび/または前記高電圧系の共振周波数に相当する回転数より大きな回転数として予め設定された所定回転数未満のときには第1の電圧を前記高電圧系の制限電圧として設定し、前記検出された電動機回転数が前記所定回転数以上のときには前記第1の電圧以上で予め設定された最大電圧に至るまで前記電動機回転数が大きいほど大きくなる傾向に前記高電圧系の制限電圧を設定する制限電圧設定手段と、前記高電圧系の電圧が、ハイブリッド車の走行に際して前記高電圧系に要求される要求電圧に対して前記制限電圧を用いて制限して得られる目標電圧となるよう前記昇降圧コンバータを制御する制御手段と、を備える昇降圧コンバータの制御装置を搭載することを要旨とする。
この本発明のハイブリッド車では、上述のいずれかの態様の本発明の昇降圧コンバータの制御装置を搭載するから、本発明の昇降圧コンバータの制御装置が奏する効果、例えば、電動機の回転数が昇降圧コンバータや高電圧系が共振する回転数帯に至っても昇降圧コンバータや高電圧系の素子が破損するのを抑制することができるという効果と同様の効果を奏することができる。
本発明の昇降圧コンバータの制御方法は、
充放電可能な蓄電手段が接続された低電圧系と内燃機関からの動力を用いて発電する発電機および走行用の動力を入出力する電動機が接続された高電圧系とに接続されたハイブリッド車搭載用の昇降圧コンバータの制御方法であって、
前記電動機の回転数が前記昇降圧コンバータおよび/または前記高電圧系の共振周波数に相当する回転数より大きな回転数として予め設定された所定回転数未満のときには第1の電圧を前記高電圧系の制限電圧として設定し、前記電動機の回転数が前記所定回転数以上のときには前記第1の電圧以上で予め設定された最大電圧に至るまで前記電動機回転数が大きいほど大きくなる傾向に前記高電圧系の制限電圧を設定し、
前記高電圧系の電圧が、ハイブリッド車の走行に際して前記高電圧系に要求される要求電圧に対して前記制限電圧を用いて制限して得られる目標電圧となるよう前記昇降圧コンバータを制御する、
ことを特徴とする。
この本発明の昇降圧コンバータの制御方法では、電動機の回転数が昇降圧コンバータや高電圧系の共振周波数に相当する回転数より大きな回転数として予め設定された所定回転数未満のときには第1の電圧を高電圧系の制限電圧として設定し、電動機の回転数が所定回転数以上のときには第1の電圧以上で予め設定された最大電圧に至るまで電動機回転数が大きいほど大きくなる傾向に高電圧系の制限電圧を設定する。そして、高電圧系の電圧が、ハイブリッド車の走行に際して高電圧系に要求される要求電圧に対して制限電圧を用いて制限して得られる目標電圧となるよう昇降圧コンバータを制御する。高電圧系の制限電圧を電動機の回転数に応じて設定するから、電動機の回転数が昇降圧コンバータや高電圧系が共振する回転数帯に至ったときの高電圧系の制限電圧を昇降圧コンバータや高電圧系の素子を保護することができる程度に設定しておくことにより、電動機の回転数が昇降圧コンバータや高電圧系が共振する回転数帯に至っても昇降圧コンバータや高電圧系の素子が破損するのを抑制することができる。
本発明の一実施例であるハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。 モータMG1,MG2を含む電機駆動系の構成の概略を示す構成図である。 ハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される電圧制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 制限電圧設定用マップの一例を示す説明図である。 変形例のハイブリッド自動車120の構成の概略を示す構成図である。 変形例のハイブリッド自動車220の構成の概略を示す構成図である。 変形例のハイブリッド自動車320の構成の概略を示す構成図である。 変形例のハイブリッド自動車420の構成の概略を示す構成図である。
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1は本発明の一実施例である昇降圧コンバータの制御装置を搭載するハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図であり、図2はモータMG1,MG2を含む電機駆動系の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図1に示すように、エンジン22と、エンジン22の出力軸としてのクランクシャフト26にダンパ28を介して接続された3軸式の動力分配統合機構30と、動力分配統合機構30に接続された発電可能なモータMG1と、動力分配統合機構30に接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに減速ギヤ35を介して接続されたモータMG2と、直流電流を交流電流に変換してモータMG1,MG2に供給可能なインバータ41,42と、バッテリ50からの電力をその電圧を変換してインバータ41,42に供給可能な昇降圧コンバータ55と、バッテリ50と昇降圧コンバータ55とに介在するシステムメインリレー56と、車両全体をコントロールするハイブリッド用電子制御ユニット70とを備える。
エンジン22は、例えばガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関であり、エンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)24により燃料噴射制御や点火制御,吸入空気量調節制御などの運転制御を受けている。エンジンECU24には、エンジン22の運転状態を検出する各種センサからの信号、例えば、エンジン22のクランクシャフト26のクランク角を検出する図示しないクランクポジションセンサからのクランクポジションなどが入力されている。エンジンECU24は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によりエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。なお、エンジンECU24は、図示しないクランクポジションセンサからのクランクポジションに基づいてクランクシャフト26の回転数、即ちエンジン22の回転数Neも演算している。
動力分配統合機構30は、外歯歯車のサンギヤ31と、このサンギヤ31と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ32と、サンギヤ31に噛合すると共にリングギヤ32に噛合する複数のピニオンギヤ33と、複数のピニオンギヤ33を自転かつ公転自在に保持するキャリア34とを備え、サンギヤ31とリングギヤ32とキャリア34とを回転要素として差動作用を行なう遊星歯車機構として構成されている。動力分配統合機構30は、キャリア34にはエンジン22のクランクシャフト26が、サンギヤ31にはモータMG1が、リングギヤ32にはリングギヤ軸32aを介して減速ギヤ35がそれぞれ連結されており、モータMG1が発電機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力をサンギヤ31側とリングギヤ32側にそのギヤ比に応じて分配し、モータMG1が電動機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力とサンギヤ31から入力されるモータMG1からの動力を統合してリングギヤ32側に出力する。リングギヤ32に出力された動力は、リングギヤ軸32aからギヤ機構60およびデファレンシャルギヤ62を介して、最終的には車両の駆動輪63a,63bに出力される。
モータMG1およびモータMG2は、図2に示すように、いずれも外表面に永久磁石が貼り付けられたロータと三相コイルが巻回されたステータとを備える周知の同期発電電動機として構成されており、インバータ41,42および昇降圧コンバータ55を介してバッテリ50と電力のやりとりを行なう。実施例では、モータMG1,MG2およびインバータ41,42として、定格値として入力最大電圧Vset(例えば650V)のものを用いた。インバータ41,42は、6つのトランジスタT11〜T16,T21〜26と、トランジスタT11〜T16,T21〜T26に逆方向に並列接続された6つのダイオードD11〜D16,D21〜D26と、により構成されている。トランジスタT11〜T16,T21〜T26は、それぞれインバータ41,42が電力ライン54として共用する正極母線54aと負極母線54bとに対してソース側とシンク側になるよう2個ずつペアで配置されており、対となるトランジスタ同士の接続点の各々にモータMG1,MG2の三相コイル(U相,V相,W相)の各々が接続されている。したがって、正極母線54aと負極母線54bとの間に電圧が作用している状態で対をなすトランジスタT11〜T16,T21〜T26のオン時間の割合を制御することにより三相コイルに回転磁界を形成でき、モータMG1,MG2を回転駆動することができる。インバータ41,42は、正極母線54aと負極母線54bとを共用しているから、モータMG1,MG2のいずれかで発電される電力を他のモータに供給することができる。なお、正極母線54aと負極母線54bとには平滑用のコンデンサ57が接続されている。モータMG1,MG2は、いずれもモータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)40により駆動制御されている。モータECU40には、モータMG1,MG2を駆動制御するために必要な信号、例えばモータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43,44からの信号や図示しない電流センサにより検出されるモータMG1,MG2に印加される相電流などが入力されており、モータECU40からは、インバータ41,42のトランジスタT11〜T16,T21〜T26へのスイッチング制御信号が出力されている。モータECU40は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によってモータMG1,MG2を駆動制御すると共に必要に応じてモータMG1,MG2の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。また、モータECU40は、回転位置検出センサ43,44からの信号に基づいてモータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2も演算している。
昇降圧コンバータ55は、図2に示すように、2つのトランジスタT31,T32とトランジスタT31,T32に逆方向に並列接続された2つのダイオードD31,D32とリアクトルLとにより一般的な昇降圧コンバータとして構成されている。2つのトランジスタT31,T32は、それぞれインバータ41,42の正極母線54aと負極母線54bとに接続されており、その接続点にリアクトルLが接続されている。また、リアクトルLと負極母線54bとにはそれぞれシステムメインリレー56を介してバッテリ50の正極端子と負極端子とが接続されている。したがって、トランジスタT31,T32をオンオフ制御することによりバッテリ50の直流電力をその電圧を昇圧してインバータ41,42に供給したり正極母線54aと負極母線54bとに作用している直流電圧を降圧してバッテリ50を充電したりすることができる。リアクトルLと負極母線54bとには平滑用のコンデンサ58が接続されている。以下、昇降圧コンバータ55より電力ライン54側を高電圧系といい、昇降圧コンバータ55よりバッテリ50側を低電圧系という。
バッテリ50は、例えば定格電圧が200Vのリチウムイオン二次電池として構成されており、バッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)52によって管理されている。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な信号、例えば、バッテリ50の端子間に設置された電圧センサ51aからの端子間電圧Vb,バッテリ50の出力端子に接続された電力ラインに取り付けられた電流センサ51bからの充放電電流Ib,バッテリ50に取り付けられた温度センサ51cからの電池温度Tbなどが入力されており、必要に応じてバッテリ50の状態に関するデータを通信によりハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。また、バッテリECU52は、バッテリ50を管理するために電流センサ51bにより検出された充放電電流Ibの積算値に基づいて残容量SOCを演算したり、バッテリ50の入出力制限Win,Woutを設定したりしている。
ハイブリッド用電子制御ユニット70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74と、データを一時的に記憶するRAM76と、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。ハイブリッド用電子制御ユニット70には、温度センサ55aからの昇降圧コンバータ55の温度Tup(例えば、リアクトルLの温度)や、電圧センサ57aからのコンデンサ57の電圧(以下、高電圧系の電圧VHという),電圧センサ58aからのコンデンサ58の電圧,イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号,シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP,アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc,ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ88からの車速Vなどが入力ポートを介して入力されている。ハイブリッド用電子制御ユニット70からは、昇降圧コンバータ55のトランジスタT31,T32へのスイッチング制御信号やシステムメインリレー56への駆動信号などが出力ポートを介して出力されている。ハイブリッド用電子制御ユニット70は、前述したように、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20は、運転者によるアクセルペダル83の踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクを計算し、この要求トルクに対応する要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるように、エンジン22とモータMG1とモータMG2と昇降圧コンバータ55とが制御される。エンジン22とモータMG1とモータMG2の運転制御としては、要求動力に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にエンジン22から出力される動力のすべてが動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによってトルク変換されてリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御するトルク変換運転モードや要求動力とバッテリ50の充放電に必要な電力との和に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にバッテリ50の充放電を伴ってエンジン22から出力される動力の全部またはその一部が動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによるトルク変換を伴って要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御する充放電運転モード、エンジン22の運転を停止してモータMG2からの要求動力に見合う動力をリングギヤ軸32aに出力するよう運転制御するモータ運転モードなどがある。なお、トルク変換運転モードと充放電運転モードは、いずれもエンジン22の運転を伴って要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるようエンジン22とモータMG1,MG2とを制御するモードであり、実質的な制御における差異はないため、以下、両者を合わせてエンジン運転モードという。昇降圧コンバータ55の制御としては、モータMG1,MG2の駆動状態に応じて高電圧系に必要とされる要求電圧Vhreqを設定し、高電圧系の電圧VHが要求電圧Vhreqに基づく目標電圧Vh*となるよう昇降圧コンバータ55のトランジスタT31,T32のスイッチング制御が行なわれる。
次に、こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20の動作、特に高電圧系の電圧VHを調整する際の動作について説明する。図3は実施例のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される電圧制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、所定時間毎(例えば、数msec毎)に繰り返し実行される。
電圧制御ルーチンが実行されると、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、まず、モータMG2の回転数Nm2と高電圧系に必要とされる要求電圧Vhreqとを入力する処理を実行する(ステップS100)。ここで、モータMG2の回転数Nm2は、回転位置検出センサ44からの信号に基づいて演算されたものをモータECU40から通信により入力するものとした。また、要求電圧Vhreqは、図示しない駆動制御ルーチンにより設定されたモータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*とモータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2とに基づいてモータMG1,MG2をトルク指令Tm1*,Tm2*で制御するのに適した電圧として設定されてRAM76の所定領域に格納されたものを読み込むことにより入力するものとした。
続いて、入力したモータMG2の回転数Nm2に基づいて高電圧系の制限電圧Vlimを設定する(ステップS110)。制限電圧Vlimは、実施例では、モータMG2の回転数Nm2と制限電圧Vlimとの関係を予め定めて制限電圧設定用マップとしてROM74に記憶しておき、モータMG2の回転数Nm2が与えられるとマップから対応する制限電圧Vlimを導出することにより設定するものとした。制限電圧設定用マップの一例を図4に示す。制限電圧Vlimは、図示するように、モータMG2の回転数Nm2が昇降圧コンバータ55やコンデンサ57,58などにより形成されるRLC回路の共振周波数帯に対応するモータMG2の回転数帯(共振回転数帯)より大きな回転数N1までは電圧V1が設定され、モータMG2の回転数Nm2が回転数N1から回転数N2に至るまで電圧V1からインバータ41,42の定格値として入力最大電圧Vsetまでリニアに増大した電圧が設定され、モータMG2の回転数Nm2が回転数N2以降はインバータ41,42の入力最大電圧Vsetが設定される。
制限電圧設定用マップについて、更に説明する。モータMG2の回転数Nm2が回転数N1から回転数N2の間の制限電圧Vlimの勾配は、大きく踏み込んでいたアクセルペダル83をアクセルオフすると共にブレーキペダル85を大きく踏み込んだときにエンジン22の応答性を考慮してモータMG1の発電トルクを減少させることができる程度に対応した高電圧系の電圧VHの低下の程度がモータMG2の回転数Nm2の減速の程度に釣り合うように設定されている。例えば、電圧V1が570Vで入力最大電圧Vsetが650Vであり、モータMG1の発電トルクを減少させる最大の程度に対応する高電圧系の電圧の低下の程度が1V/8msecであり、車両の最大減速度を12.8m/s2であり、車速をモータMG2の回転数Nm2に換算する換算係数をkvとすれば、高電圧系の電圧を入力最大電圧Vsetから電圧V1まで変化させるのに必要なモータMG2の回転数変化量ΔNm2は次式(1)により計算される。ここで、換算係数kvを300とすると、回転数変化量ΔNm2は約2500rpmとなる。この場合、更に昇降圧コンバータ55やコンデンサ57,58などにより形成されるRLC回路の共振周波数帯に対応するモータMG2の回転数帯(共振回転数帯)が2000rpm〜2400rpmであるとすれば、回転数N1として2500rpmを用いると共に回転数N2として5000rpmを用いることができる。こうすれば、大きく踏み込んでいたアクセルペダル83をアクセルオフすると共にブレーキペダル85を大きく踏み込んだときに、高電圧系の電圧VHが高い状態になっているにも拘わらず、モータMG2の回転数Nm2が昇降圧コンバータ55やコンデンサ57,58などにより形成されるRLC回路の共振周波数帯に対応するモータMG2の回転数帯(共振回転数帯)になるのを防止することができる。
ΔNm2=(650-580)/(1/8)×12.8×kv (1)
こうして制限電圧Vlimを設定すると、入力した要求電圧Vhreqを制限電圧Vlimによって制限して得られる電圧、即ち、要求電圧Vhreqと制限電圧Vlimとのうち小さい方の電圧を高電圧系の目標電圧Vh*として設定し(ステップS120)、高電圧系の電圧VHが目標電圧Vh*となるよう昇降圧コンバータ55のトランジスタT31,T32をスイッチング制御して(ステップS130)、本ルーチンを終了する。
以上説明した実施例の昇降圧コンバータの制御装置によれば、モータMG2の回転数Nm2が昇降圧コンバータ55やコンデンサ57,58などにより形成されるRLC回路の共振周波数帯に対応するモータMG2の回転数帯(共振回転数帯)より大きな回転数N1未満のときには電圧V1を制限電圧Vlimに設定し、モータMG2の回転数Nm2が回転数N1以上で回転数N2以下のときには電圧V1からインバータ41,42の入力最大電圧Vsetまでリニアに増大した電圧を制限電圧Vlimに設定し、モータMG2の回転数Nm2が回転数N2以上のときにはインバータ41,42の入力最大電圧Vsetを制限電圧Vlimに設定し、設定した制限電圧Vlimにより要求電圧Vhreqを制限して得られる目標電圧Vh*となるよう高電圧系の電圧VHを制御することにより、大きく踏み込んでいたアクセルペダル83をアクセルオフすると共にブレーキペダル85を大きく踏み込んだときに、高電圧系の電圧VHがまだ高い状態になっているにも拘わらず、モータMG2の回転数Nm2が昇降圧コンバータ55やコンデンサ57,58などにより形成されるRLC回路の共振周波数帯に対応するモータMG2の回転数帯(共振回転数帯)になるのを防止することができる。しかも、モータMG2の回転数Nm2が回転数N1から回転数N2の間の制限電圧Vlimの勾配を、大きく踏み込んでいたアクセルペダル83をアクセルオフすると共にブレーキペダル85を大きく踏み込んだときにエンジン22の応答性を考慮してモータMG1の発電トルクを減少させることができる程度に対応した高電圧系の電圧VHの低下の程度がモータMG2の回転数Nm2の減速の程度に釣り合うように設定することにより、高電圧系の制限電圧Vlimの降下をモータMG1のトルクの減少に応じたものとすることができ、必要以上に高電圧系の制限電圧Vlimの上昇および降下の程度を遅くするのを抑制することができる。
実施例の昇降圧コンバータの制御装置では、モータMG2の回転数Nm2が回転数N1から回転数N2の間の制限電圧Vlimの勾配を、大きく踏み込んでいたアクセルペダル83をアクセルオフすると共にブレーキペダル85を大きく踏み込んだときにエンジン22の応答性を考慮してモータMG1の発電トルクを減少させることができる程度に対応した高電圧系の電圧VHの低下の程度がモータMG2の回転数Nm2の減速の程度に釣り合うように設定するものとしたが、モータMG2の回転数Nm2が回転数N1から回転数N2の間の制限電圧Vlimの勾配が大きく踏み込んでいたアクセルペダル83をアクセルオフすると共にブレーキペダル85を大きく踏み込んだときにエンジン22の応答性を考慮してモータMG1の発電トルクを減少させることができる程度に対応した高電圧系の電圧VHの低下の程度より若干小さいものとしたり若干大きいものとしても構わない。
実施例の昇降圧コンバータの制御装置を搭載するハイブリッド自動車20では、減速ギヤ35を介して駆動軸としてのリングギヤ軸32aにモータMG2を取り付けるものとしたが、リングギヤ軸32aにモータMG2を直接取り付けるものとしてもよいし、減速ギヤ35に代えて2段変速や3段変速,4段変速などの変速機を介してリングギヤ軸32aにモータMG2を取り付けるものとしても構わない。
実施例の昇降圧コンバータの制御装置では、エンジン22と、エンジン22の出力軸としてのクランクシャフト26にダンパ28を介して接続された3軸式の動力分配統合機構30と、動力分配統合機構30に接続された発電可能なモータMG1と、動力分配統合機構30に接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに減速ギヤ35を介して接続されたモータMG2と、直流電流を交流電流に変換してモータMG1,MG2に供給可能なインバータ41,42と、バッテリ50からの電力をその電圧を変換してインバータ41,42に供給可能な昇降圧コンバータ55と、を備えるハイブリッド自動車20に搭載されたものとしたが、図5の変形例のハイブリッド自動車120に例示するように、モータMG2の動力をリングギヤ軸32aが接続された車軸(駆動輪63a,63bが接続された車軸)とは異なる車軸(図5における車輪64a,64bに接続された車軸)に接続するハイブリッド自動車120に搭載されるものとしてもよいし、図6の変形例のハイブリッド自動車220に例示するように、エンジン22のクランクシャフト26に接続されたインナーロータ232と駆動輪63a,63bに動力を出力する駆動軸に接続されたアウターロータ234とを有し、エンジン22の動力の一部を駆動軸に伝達すると共に残余の動力を電力に変換する対ロータ電動機230を備えるハイブリッド自動車220に搭載されるものとしてもよいし、図7の変形例のハイブリッド自動車320に例示するように、駆動輪63a,63bに接続された駆動軸に変速機330を介してモータMGを取り付け、モータMGの回転軸にクラッチ329を介してエンジン22を接続する構成とし、エンジン22からの動力をモータMGの回転軸と変速機330とを介して駆動軸に出力すると共にモータMGからの動力を変速機330を介して駆動軸に出力するハイブリッド自動車320に搭載されるものとしてもよいし、あるいは、図8の変形例のハイブリッド自動車420に例示するように、エンジン22からの動力を変速機430を介して駆動輪63a,63bに接続された車軸に出力すると共にモータMGからの動力を駆動輪63a,63bが接続された車軸とは異なる車軸(図8における車輪64a,64bに接続された車軸)に出力するハイブリッド自動車420に搭載されるものとしてもよい。即ち、応答性の低いエンジンに連結された発電機と走行用の電動機とを有する如何なるハイブリッド自動車に搭載されるものとしてもよいのである。
実施例では、ハイブリッド自動車に搭載される昇降圧コンバータの制御装置の形態として説明したが、昇降圧コンバータの制御装置を搭載するハイブリッド車の形態としてもよい。また、昇降圧コンバータの制御方法の形態としてもよい。
実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、回転位置検出センサ44とこの回転位置検出センサ44からの信号に基づいてモータMG2の回転数Nm2を演算するモータECU40とが「電動機回転数検出手段」に相当し、モータMG2の回転数Nm2が昇降圧コンバータ55やコンデンサ57,58などにより形成されるRLC回路の共振周波数帯に対応するモータMG2の回転数帯(共振回転数帯)より大きな回転数N1未満のときには電圧V1を制限電圧Vlimに設定し、モータMG2の回転数Nm2が回転数N1以上で回転数N2以下のときには電圧V1からインバータ41,42の入力最大電圧Vsetまでリニアに増大した電圧を制限電圧Vlimに設定し、モータMG2の回転数Nm2が回転数N2以上のときにはインバータ41,42の入力最大電圧Vsetを制限電圧Vlimに設定する図3の電圧制御ルーチンのステップS110の処理を実行するハイブリッド用電子制御ユニット70が「制限電圧設定手段」に相当し、設定した制限電圧Vlimにより要求電圧Vhreqを制限して得られる目標電圧Vh*となるよう高電圧系の電圧VHを制御する図3の電圧制御ルーチンのステップS120,S130の処理を実行するハイブリッド用電子制御ユニット70が「制御手段」に相当する。
ここで、「電動機回転数検出手段」としては、回転位置検出センサ44とこの回転位置検出センサ44からの信号に基づいてモータMG2の回転数Nm2を演算するモータECU40とに限定されるものではなく、電動機の回転数を検出するものであれば如何なるものとしても構わない。「制限電圧設定手段」としては、モータMG2の回転数Nm2が昇降圧コンバータ55やコンデンサ57,58などにより形成されるRLC回路の共振周波数帯に対応するモータMG2の回転数帯(共振回転数帯)より大きな回転数N1未満のときには電圧V1を制限電圧Vlimに設定し、モータMG2の回転数Nm2が回転数N1以上で回転数N2以下のときには電圧V1からインバータ41,42の入力最大電圧Vsetまでリニアに増大した電圧を制限電圧Vlimに設定し、モータMG2の回転数Nm2が回転数N2以上のときにはインバータ41,42の入力最大電圧Vsetを制限電圧Vlimに設定するものに限定されるものではなく、電動機回転数が昇降圧コンバータや高電圧系の共振周波数に相当する回転数より大きな回転数として予め設定された所定回転数未満のときには第1の電圧を高電圧系の制限電圧として設定し、電動機回転数が所定回転数以上のときには第1の電圧以上で予め設定された最大電圧に至るまで電動機回転数が大きいほど大きくなる傾向に高電圧系の制限電圧を設定するものであれば如何なるものとしても構わない。「制御手段」としては、設定した制限電圧Vlimにより要求電圧Vhreqを制限して得られる目標電圧Vh*となるよう高電圧系の電圧VHを制御するものに限定されるものではなく、高電圧系の電圧が、ハイブリッド車の走行に際して高電圧系に要求される要求電圧に対して制限電圧を用いて制限して得られる目標電圧となるよう昇降圧コンバータを制御するものであれば如何なるものとしても構わない。
なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、昇降圧コンバータの制御装置やハイブリッド車の製造産業などに利用可能である。
20,120,220,320,420 ハイブリッド自動車、22 エンジン、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、26 クランクシャフト、28 ダンパ、30 動力分配統合機構、31 サンギヤ、32 リングギヤ、32a リングギヤ軸、33 ピニオンギヤ、34 キャリア、35 減速ギヤ、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42 インバータ、43,44 回転位置検出センサ、50 バッテリ、51a 電圧センサ、51b 電流センサ、51c 温度センサ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、54 電力ライン、54a 正極母線、54b 負極母線、55 昇降圧コンバータ、55a 温度センサ、56 システムメインリレー、57,58 コンデンサ、57a,58a 電圧センサ、60 ギヤ機構、62 デファレンシャルギヤ、63a,63b 駆動輪、64a,64b 車輪、70 ハイブリッド用電子制御ユニット、72 CPU、74 ROM、76 RAM、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、230 対ロータ電動機、232 インナーロータ、234 アウターロータ、329 クラッチ、330,430 変速機、MG,MG1,MG2 モータ、D11〜D16,D21〜D26,D31,D32 ダイオード、T11〜T16,T21〜T26,T31,T32 トランジスタ、L リアクトル。

Claims (1)

  1. 充放電可能な蓄電手段が接続された低電圧系と内燃機関からの動力を用いて発電する発電機および走行用の動力を入出力する電動機が接続された高電圧系とに接続されたハイブリッド車搭載用の昇降圧コンバータの制御方法であって、
    前記電動機の回転数が前記昇降圧コンバータおよび/または前記高電圧系の共振周波数に相当する回転数より大きな回転数として予め設定された所定回転数未満のときには第1の電圧を前記高電圧系の制限電圧として設定し、前記電動機の回転数が前記所定回転数以上のときには前記第1の電圧以上で予め設定された最大電圧に至るまで前記電動機回転数が大きいほど大きくなる傾向に前記高電圧系の制限電圧を設定し、
    前記高電圧系の電圧が、ハイブリッド車の走行に際して前記高電圧系に要求される要求電圧に対して前記制限電圧を用いて制限して得られる目標電圧となるよう前記昇降圧コンバータを制御する、
    ことを特徴とする昇降圧コンバータの制御方法。
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