JP5340910B2 - 塩化ビニル(コ)ポリマーの連続的製造方法 - Google Patents

塩化ビニル(コ)ポリマーの連続的製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、塩化ビニルと1以上の任意的なコモノマーとの懸濁重合方法に関する。
塩化ビニルは普通、バルク重合方法、溶液重合方法、乳化重合方法または懸濁重合方法によって重合される。バルク重合方法では、反応混合物の液状部分は主にモノマーから成る。得られたポリマーは、液状モノマー中に懸濁された固形粒子として反応混合物中に存在することになる。
懸濁方法では、反応混合物の液状部分は水中モノマーの懸濁物である。懸濁されたモノマー液滴中で、重合は起きる。この方法の場合、水相中に難溶性またはモノマー相中に少なくとも優先的に可溶性である開始剤が選択される。
乳化重合方法では、重合は水相中で起き、この相中に溶解されたモノマーからポリマー粒子が形成される。モノマー液滴もそのうえ存在するが、本質的にこれらのモノマー液滴中では重合は起きない。本質的に水に可溶性かつモノマーに不溶性の開始剤が、この方法には要求される。
懸濁重合方法は多くの場合バルク重合方法よりも好まれる。何故ならば、懸濁重合では、より良好な熱移動およびより高い転化率が達成されることができるからである。溶液重合方法の不利点は、ポリマーから溶媒を除去する必要があることである。乳化方法の不利点は、大量の界面活性剤が要求されることである。さらにそのうえ、塩化ビニルの乳化重合は一般に、他の種類の重合方法とは異なったPVC特性をもたらす。
他の種類の重合方法と比較して、懸濁重合方法の開発は単純ではない。とりわけ、開始剤が反応温度において反応器に配量されると、該開始剤が水への低い溶解度を有するならば、いわゆる「ゲル」または「フィッシュアイ」が容易に生成される。この場合に開始剤は、有意な量のラジカルを生成するのに必要な時間内に、モノマー液滴群全体にわたって均等に分配されない。
塩化ビニルの懸濁重合の連続的方法は、特許文献1に開示されている。この従来技術の方法は撹拌された2の反応器を使用する。塩化ビニルモノマー、ラウロイルパーオキシド、ポリビニルアルコール、および水が第一の反応器に加えられ、そこで重合反応の一部が起きる。第二の反応器中で重合が続けられそして完了される。使用される重合温度は50℃である。
この従来技術の方法の不利点は、使用されたほとんど全ての過酸化物が最終的に最終生成物中に入ることになるか、あるいは(残留過酸化物の低いレベルを得るために、系において十分に長い平均滞留時間が選択されるならば)第二の反応器中の過酸化物のレベル、したがって転化速度は非常に低いものになる。後者は該方法を経済的に魅力のないものにする。
特許文献2は、塩化ビニルモノマーと任意的なさらなるモノマーとを1以上の開始剤を使用して重合する方法を開示しており、該方法では、重合温度において0.0001時間〜0.050時間の半減期を有する有機開始剤が重合混合物に配量される。管に似た連続式反応器を使用し、該反応器の様々な添加点において、次の注入点まで重合速度が適切であるように開始剤を添加することによって、(半)連続様式で重合を実施することを、この文献は提案している。このような方法は多数の制御および添加点が必要になり、したがって非常に複雑である。
このような(半)連続的な重合方法は特許文献3にも記載されている。少なくとも4の長さ/直径比を有する管式反応器が使用される多段階重合方法を、この参考文献は記載している。特許文献3の重合方法はプラグフロー様式で実施され、このことは、転化レベルが該1または複数の管式反応器中の位置に依存し、反応物の混合物が管式反応器中を前進するに従って転化レベルが増加することを意味する。管に似た反応器の不利点は、それを洗浄するのが困難であり、管に似た反応器内の撹拌操作が非常に複雑であることである。しかし、所望の特性、たとえば良好な粒子サイズ分布を有するポリマーを得るためには、少なくとも加えられたモノマーの最初の20〜50%が転化する間は、動的な混合(撹拌)が要求される。防汚剤の施与のような特別の処理にもかかわらず、最初の20〜50%の転化の間に反応器壁の汚染は容易に起きる。
米国特許第3,004,013号明細書 国際公開第03/054040号パンフレット 米国特許第4,424,301号明細書
塩化ビニルを(共)重合するための改良された方法を提供することが本発明の目的である。
(a)連続撹拌槽反応器中で、開始剤、塩化ビニル、および1以上の任意的なコモノマーを含んでいる水性懸濁物を反応させる段階、および
(b)少なくとも1の第二の反応器中で、該得られた懸濁物をさらに反応させる段階
を含んでいる重合方法であって、段階(a)の連続撹拌槽反応器中の塩化ビニルの転化レベルが10〜60重量%である重合方法によって、この目的は達成される。
本発明はさらに、例えば以下の発明を含む。
[1](a)連続撹拌槽反応器中で、開始剤、塩化ビニル、および1以上の任意的なコモノマーを含んでいる水性懸濁物を反応させる段階、および
(b)少なくとも1の第二の反応器中で、該得られた懸濁物をさらに反応させる段階を含む重合方法であって、段階(a)の連続撹拌槽反応器中の塩化ビニルの転化レベルが10〜60重量%である、重合方法。
[2]転化レベルが20〜40重量%である、[1]に従う重合方法。
[3]第二の反応器が、連続撹拌槽反応器、管式反応器またはバッチ反応器から選択される、[1]または[2]に従う重合方法。
[4]連続的に実施される、[1]〜[3]のいずれか1項に従う重合方法。
[5]直列に接続された少なくとも2の連続撹拌槽反応器を使用し、連続的に該方法が実施され、段階a)から得られた水性懸濁物が少なくとも1の下流の連続撹拌槽反応器中に供給され、重合温度において0.0001〜0.5時間の半減期を有する少なくとも1の開始剤が、第一の反応器の下流の連続撹拌槽反応器か、あるいは第一の反応器の下流の複数の連続撹拌槽反応器のうちの少なくとも1に配量される、[1]〜[4]のいずれか1項に従う重合方法。
[6]連続撹拌槽反応器のうちの少なくとも1が、凝縮器を備えている、[1]〜[5]のいずれか1項に従う重合方法。
[7]第一の連続撹拌槽反応器の下流の1または複数の連続撹拌槽反応器が還流凝縮器を備えており、当該1または複数の凝縮器の還流が第一の連続撹拌槽反応器に流れる、[1]〜[6]のいずれか1項に従う重合方法。
[8]第一の反応器の下流の1の連続撹拌槽反応器か、あるいは第一の反応器の下流の複数の第二の反応器のうちの少なくとも1、好ましくは複数の連続撹拌槽反応器のうちの少なくとも1に配量される開始剤が、重合温度において0.001〜0.4時間の半減期を有する、[1]〜[7]のいずれか1項に従う重合方法。
[9]第一の反応器の下流の1の連続撹拌槽反応器か、あるいは第一の反応器の下流の複数の連続撹拌槽反応器のうちの少なくとも1に配量される開始剤が、重合温度において0.01〜0.3時間の半減期を有する、[8]に従う重合方法。
本発明の方法、特に連続撹拌槽反応器(CSTR)中の転化レベルは、同一の平均重合温度において操作される慣用の方法で得られるポリマーと比較してより高いK値を有するポリ塩化ビニルまたはそのコポリマーの製造を許す。したがって、本方法はより高い温度において実施されて、重合の反応速度をより高くさせかつ製造設備の能力を増加させることができる。さらなる利点は、同一の滞留時間/バッチ時間を使用して同一の転化レベルが達成される他の方法に比較して低減された開始剤消費量である。重合反応のスタートアップ(操業開始)においては、すなわち低い転化レベルにおいては、ある転化レベルにおいて連続様式で重合反応が実施されるときよりも開始剤消費量はかなり高い。バッチ様式で実施される方法は、新しいバッチが開始されるたび毎にスタートアップを経るのに対して、本発明の方法ではこのスタートアップは一回のみ実施され、このことは連続方法における開始剤消費量を有意に低くさせる。そのうえ、重合反応の一部が10重量%未満の転化レベルで実施される連続方法は、本発明の転化レベルで実施される連続方法よりも多くの開始剤を消費する。前者は、たとえば特許文献3に記載された方法における場合である。
本発明のさらなる利点は、供給原料、たとえば後続の反応器中の重合温度よりも低い温度を有する第一のCSTRからの供給原料の添加によって、付加的な冷却能力が得られることができることである。これは後続の反応器中のより高い重合速度、および製造能力全体の増加を可能にする。
本発明の文脈では、「転化レベル」または「塩化ビニルの転化レベル」とは、ポリマーの量とポリマーおよび塩化ビニルモノマーの量との重量比を言う。コモノマーが存在するならば、転化レベルは、コポリマーの量と塩化ビニル、1または複数のコモノマーおよびコポリマーの合計量との重量比を言う。転化レベルは、重量パーセントまたは重量%単位で表される。系全体の熱バランスを使用して、または反応器中の水性懸濁物のサンプルを採り続いて重量分析を行うことによって、転化レベルは測定されることができる。
本発明の方法では、CSTR中の転化レベルは一般に少なくとも10重量%、好ましくは少なくとも15重量%、最も好ましくは少なくとも20重量%、および最大でも60重量%、好ましくは最大でも50重量%、最も好ましくは最大でも40重量%である。次に、この第一反応器の下流の1または複数の反応器中で、さらにモノマーが重合される。第一のCSTR中の転化レベルは、該CSTRの連続操作における定常状態の転化レベルであり、このことは、CSTRへの1または複数の(コ)モノマー、開始剤、および他の任意的な成分の選択された添加速度、ならびにCSTRからの水性懸濁物の選択された抜き出し速度が、CSTR中の1または複数の(コ)モノマーの所望の転化レベルをもたらすことを意味する。
本発明の1の実施態様では、本方法は、直列に接続された少なくとも2の連続撹拌槽反応器(CSTR)を使用し、その場合に、開始剤、塩化ビニル、および1以上の任意的なコモノマーを含んでいる水性懸濁物が第一のCSTR中で部分的に反応され、得られた懸濁物が少なくとも1の下流のCSTR中に供給され、そして重合温度において0.0001〜1.0時間の半減期を有する少なくとも1の開始剤、好ましくは0.0001〜0.5時間の半減期を有する少なくとも1の開始剤が、第一の反応器の下流の1のCSTRか、あるいは第一の反応器の下流の複数のCSTRのうちの少なくとも1に配量される。
この実施態様は、最終生成物中に残留する過酸化物の量が比較的低く、かつ撹拌された管に似た反応器に付随する不利点を有さない方法を提供する。さらに、反応器の冷却能力の最大限の部分が利用されて、良好な経済性をもたらすことができる。
第二の反応器は、従来技術で知られた任意の反応器であることができる。一般に、この第二の反応器は、本発明に従うポリマーを連続的に製造するのに適している。好適な反応器の例は連続撹拌槽反応器および管式反応器である。第二の連続撹拌槽反応器が好まれる。
本方法に使用される各種の反応器は同一のサイズを有していてもよく、またはサイズが異なっていてもよい。反応器のサイズは、当該反応器中の所望の転化レベルおよび/または処理量によって決定されることができ、これは本方法のさらなる最適化を許す。
第二の反応器がCSTRであれば、懸濁物は第一のCSTRから第二のCSTRの入口に輸送され、その後、全て直列に接続された任意的なさらなる反応器中を通される。供給ポンプを使用してまたは反応器間の圧力差を利用して、この輸送は実施されることができる。上流の反応器が液体で完全に充満されていると、該反応器の上流に(最大の)蒸気圧を超える供給ポンプが使用される限り、1の反応器から次の反応器への輸送ライン前後の圧力差は自動的に生じる。完全には充満されていない1以上の反応器を操作することも可能である。このような場合には、反応器間の圧力差を生じさせる能力がある他の源が使用されることができる。1の反応器中の懸濁物の温度が次の反応器中のそれと異なるならば、または次の反応器がより高い転化レベルにあるとそのときは圧力が落ち、圧力差が生じる。一連の反応器は好ましくは2〜5のCSTRを有する。
この代わりにまたは追加して、1の反応器から次の反応器への懸濁物の輸送は、輸送ポンプによって促進される。さらなる実施態様では、反応器中の懸濁物の液面レベルに反応する弁によってまたは圧力開放弁によって、輸送は制御される。
1の反応器、特に本方法の段階a)のCSTRから出て行く供給原料は、互いに並列にまたは直列に位置することができる2以上の反応器に供給するために使用されることも想定される。一連の反応器中の最後の反応器がバッチ反応器であることも想定される。このような場合には、その前の1または複数の反応器は、該バッチ反応器に充填する役割を担う。該バッチ反応器中で、重合が進行しそして完了する。
本発明に従う方法では、水、開始剤、塩化ビニルモノマー(VCM)、および1または複数の任意的なコモノマーが、第一のCSTRに連続的に供給される。所望であれば、懸濁重合のための慣用の添加剤がこのCSTRに供給されることもでき、たとえば1または複数の界面活性剤、1または複数の保護コロイド、1または複数の防汚剤、およびpH緩衝剤である。本発明の方法のスタートアップの前に1または複数の反応器中に、1または複数の防汚剤が施与されてもよい。
これらの成分は第一のCSTRに個別に供給されることができる。あるいは、成分の2以上が予備反応器中で混合され、その後、得られた混合物が第一のCSTRに供給されることができる。本方法の開始前に、反応器の1以上に成分を予め仕込むことも可能である。
懸濁物中のモノマーの全重量当たり、VCM濃度は好ましくは少なくとも50重量%、より好ましくは少なくとも80重量%、最も好ましくは約100重量%である。
使用されることができるコモノマーは、慣用の種類のものであり、塩化ビニリデン、酢酸ビニル、エチレン、プロピレン、アクリロニトリル、スチレン、および(メタ)アクリレートを包含する。従来技術で知られているように、このような方法の重合温度は、得られる(コ)ポリマーの分子量(通常、K値と呼ばれる。)をかなりの程度まで決定する。
第一のCSTRに供給される開始剤は、塩化ビニルの重合に適した任意の開始剤であることができる。好ましくは、反応温度において0.0001〜1.0時間の半減期をこの開始剤は有する。もっとも、より長い半減期を有する1以上の開始剤をこの第一のCSTRに添加することも可能である。好ましくは、該開始剤は、反応温度において0.0001〜0.5時間の半減期を有する。反応温度において0.0001〜1.0時間、好ましくは0.0001〜0.5時間の半減期を有する少なくとも1の開始剤を用いて、2以上の開始剤の組み合わせを使用することも想定される。
第一のCSTRに配量される開始剤の量は、この反応器に入るモノマーの全質量流量当たり、好ましくは50〜2,000ppmである。
連続撹拌槽反応器(またはCSTR)は、かき混ぜ(たとえば、撹拌)の何らかの手段を備えた槽の形をした反応器であって、その中へと反応物および他の任意的な成分が導入され、それから、反応され得られた混合物が連続的におよび/または断続的に抜き出され、但し該CSTRはプラグフロー条件下には操作されない反応器と定義される。プラグフロー条件とは、特許文献3に開示された管に似た反応器中で実施される方法と同様に、約50のペクレ(Peclet)数にある反応器中で本方法が実施されることを意味する。好ましくは、20未満のペクレ数においてCSTRは操作され、より好ましくはペクレ数は15未満であり、さらにより好ましくはペクレ数は10未満であり、なおもより好ましくはペクレ数は5未満であり、最も好ましくはペクレ数は2未満である。ペクレ数は従来技術において周知でかつ利用され、たとえばPerry’s Chemical Engineers’ Handbook、第7版、1997年、米国、McGraw−Hill社中の「第23章、Chemical Reactors」においてS.M.Walasによって説明されている。
1の実施態様では、様々な流量で成分流は導入されおよび/または抜き出されることができる。本方法の際にCSTRの変動する液体レベルを、これはもたらすことができる。(i)連続方法の開始時のそのCSTRの最初の充填と、(ii)連続方法の終了との間の期間中のCSTR中の液体レベルは、連続方法の間のそのCSTRの時間平均液体レベルに対して、4倍超では、より好ましくは2倍超では、最も好ましくは30%超では変化しないことが望まれる。
所望であれば、バッチPVC反応器の周知の幾何学的態様のうちの任意のもの、たとえば冷却バッフルを、CSTRは含んでいてもよい。さらに、いくつかの混合帯域を有するセグメント化されたCSTRが使用されることができる。多段階の半径方向推進回転翼(radial pumping impellers)を使用することによって、これらの混合帯域は形成されることができる。
CSTR中への導入の前に、そのCSTRへ配量される1または複数の供給原料(特に、第一のCSTRに配量される1または複数の供給原料)は、好ましくはそのCSTR中の懸濁物の温度未満の温度に保たれる。これはCSTRの冷却の増加をもたらし、これによって所望の温度で操作されているCSTR中のより高い転化速度を許す。より好ましくは、1または複数の供給原料は、CSTR中の懸濁物の温度より少なくとも10℃下の温度に保たれる。さらにより好ましくは、1または複数の供給原料は、CSTR中の懸濁物の温度より少なくとも20℃下の温度に保たれる。効率を最適化するために、撹拌機および/または熱交換器が原料供給ラインにおよび/または配量槽中に加えられてもよい。
第一のCSTR中の温度は好ましくは40〜75℃の範囲にある。
所望であれば、一連のCSTRの後に管式反応器が続いてもよい。好ましくは、この管式反応器中の平均温度は、最も下流のCSTRの温度より少なくとも1℃、より好ましくは少なくとも2℃、さらにより好ましくは少なくとも3℃上である。これは、得られた塩化ビニル(コ)ポリマー中の残留過酸化物のレベルがさらに低減される効果を有する。
この管式反応器中の反応熱自体は、温度上昇のために(部分的に)使用されることができる。反応スラリーを脱ガスする後続の段階のためにも、温度上昇は有用である。
任意的に、管式反応器のまわりの外殻中を循環する熱交換媒体によって、管式反応器の全長にわたる温度変化は調節されることができる。熱交換媒体を張られた(任意的に撹拌された)槽中に浸漬されているらせん巻きの形を、管式反応器は有することができる。
第一のCSTRの下流の第二の反応器中の温度は、特に第一のCSTRの下流のさらなる1または複数のCSTRの温度は、第一のCSTR中の温度に等しいことができる。あるいは、第一のCSTRおよび第二の1または複数の反応器、特にさらなる1または複数のCSTR中の温度は異なっていてもよい。
1の実施態様では、下流のCSTR中の温度はその前のCSTR中の温度より(好ましくは少なくとも2℃だけ、より好ましくは少なくとも3℃だけ)低い。上述のように、これは反応器間の圧力差をもたらし、それによって1の反応器から次の反応器への懸濁物の輸送を促進することになる。
他の実施態様では、下流の反応器中の温度はその前の反応器中の温度より(好ましくは少なくとも3℃だけ、より好ましくは少なくとも5℃だけ)高い。上流の反応器からの冷たい供給原料の故に、これは下流の反応器のより高い冷却能力をもたらす。これはまた、下流の反応器中の開始剤の半減期を低減し、それによって残留過酸化物のレベルを低減する。
系全体の冷却能力を増加するために、任意的に、2の反応器の中間に熱交換器が存在する。
本発明の方法に使用される開始剤は、従来技術で知られた任意の開始剤であることができる。本発明の1の実施態様では、0.0001〜1.0時間の範囲内に重合温度における半減期を有する少なくとも1の開始剤が、下流の1または複数の反応器(のうちのいずれか1)に、特に第二の反応器に配量される。重合温度におけるこの開始剤の半減期は、好ましくは0.0001〜0.5時間、より好ましくはそれは0.001〜0.4時間、最も好ましくは0.01〜0.3時間である。本明細書では、これらの開始剤は「速い開始剤」と呼ばれる。
上流の反応器中に配量された過酸化物を、有意により高い温度で操作されるもっと下流の反応器中で活性化することも想定される。この目的を達成するために、下流の反応器中の温度は、開始剤がその中に配量されたところの反応器の温度より少なくとも5℃、好ましくは少なくとも8℃、最も好ましくは少なくとも10℃上である。
好適な開始剤は以下に記載される。従来技術で知られているように(たとえば、Akzo Nobel社から得られることができる規格番号10737の冊子「高分子用の開始剤」を参照)、慣用のモノクロロベンゼン中熱分解実験によって、様々な温度における開始剤の半減期が測定されることができる。本明細書中の「重合温度における半減期」の語は、最高温度にある反応器中の懸濁物の温度が75℃を超えない限り、この温度における半減期のことを言う。懸濁物の温度が75℃を超えるならば、「重合温度における半減期」の語は75℃における半減期のことを言う。したがって、3の反応器が本発明の方法に使用され、これらの反応器中の懸濁物の温度がそれぞれ50℃、55℃、および60℃であるならば、速い開始剤の半減期は60℃において好ましくは0.0001〜1.0時間である。
Figure 0005340910
有機過酸化物が本発明の方法において好まれる開始剤であるけれども、レドックス開始系が使用されることもできる。このような場合には、還元剤、酸化剤、または双方が本発明に従って配量されることができる。温度によってよりはむしろ、該成分の配量速度および該成分が混合されるのにかかる時間によって、多くの場合レドックス系についての遊離ラジカルの生成速度は測定される。したがって、レドックス系についての重合温度における半減期を測定するには、成分を混合するのに要する時間が考慮に入れられなければならない。レドックス系の場合、重合温度における半減期は、該系の全ての成分が存在するときに測定された半減期に0.01時間の撹拌槽反応器内の典型的な混合時間を加えたものである。
しかし、レドックス系は典型的には重金属および/または望まれていない還元剤を含むという事実を考慮すると、本発明の開始剤は好ましくはこのようなレドックス開始系ではない。
好まれる速い開始剤は、ジイソブチリルパーオキシド、1,1−ジメチル−3−ヒドロキシブチルパーオキシネオデカノエート、テトラメチルブチルパーオキシメトキシアセテート、t−アミルパーオキシメトキシアセテート、およびこれらの混合物である。最も好まれる速い開始剤はジイソブチリルパーオキシドである。
より低度に好まれるけれども、速い開始剤とは別に、0.0001〜1.0時間の範囲外に重合温度における半減期を有する1以上の開始剤をさらに添加することが可能である。
本発明に従う方法に使用されるべき開始剤の全量は、重合方法に慣用される範囲内である。重合されるべき1または複数のモノマーの重量当たり、典型的には0.01〜1重量%、よりとりわけ0.01〜0.5重量%の開始剤が使用される。
「配量」の語は、重合条件にある水性懸濁物に速い開始剤を添加する段階を記述するために使用されると理解されなければならない。この配量は、断続的にまたは連続的に行われることができる。
断続的に配量されるならば、本発明の方法の間、少なくとも2、好ましくは少なくとも10、より好ましくは少なくとも30、最も好ましくは少なくとも100に小分けされて、速い開始剤はCSTRまたは他の種類の反応器に添加される。好ましくは平均滞留時間の2倍未満、より好ましくは平均滞留時間の0.5倍未満、最も好ましくは平均滞留時間の0.1倍未満の小分け間の間隔で、これらの小分け分は配量される。平均滞留時間は、そこに添加がなされるところの反応器のkg単位の平均内容量を、その反応器に添加される全ての流れのkg/時単位の平均流量の合計で割ったものと定義される。
速い開始剤は連続的に配量されることもできる。あるいは、連続的および断続的配量の組み合わせが使用される。このような組み合わせの例は、連続的添加の期間が、速い開始剤の添加が中断される期間と交互に来る方法である。
好ましくは、速い開始剤の配量は、1または複数の反応器への任意の好適な入口点において実施されることができる。それを通して本方法の水が配量されるところのラインを、速い開始剤を配量することにも使用することが好都合でありうる。開始剤の生成が十分に速ければ、当該開始剤の原料物質を配管または滞留容器中へと配量し、次にそこから速い開始剤が1または複数の反応器に配量されることができることが注記される。この代わりに、しかしより低度に望ましくは、速い開始剤を調製するための原料物質を水性懸濁物に添加することができる。
速い開始剤は、純品の形でまたは好ましくは希釈溶液もしくは分散物の形で配量される。1以上の好適な溶媒が、開始剤を希釈するために使用されることができる。好ましくは、このような溶媒は、重合プロセス後のポリマーの仕上げの間に容易に除去され、またはこれらは、最終ポリマー中にこれらを残留物として残すことが許容されるような性質のものである。さらにそのうえ、このような溶媒中の開始剤の半減期温度を分析することによって裏付けられることができるように、当該溶媒は好ましくはその中に溶解された速い開始剤の熱安定性に悪影響を及ぼさないものである。好適な溶媒の例はイソドデカンである。開始剤分散物が配量されるならば、該分散物は速い開始剤自体から成るか、あるいは好ましくは当該好適な溶媒中の速い開始剤の溶液から成ることができる。好ましくは、分散物は水性分散物である。より好ましくは、分散物は10ミクロン未満の媒体滴サイズを有する水性分散物である。これはVCM液滴群全体にわたる開始剤のより良好な分配を許す。
好ましくは1〜70重量%、より好ましくは20〜65重量%の濃度で、速い開始剤は配量される。
少なくとも1の、しかし好ましくは全ての配量される1または複数の開始剤が、少なくとも5ppm、より好ましくは少なくとも50ppm、最も好ましくは少なくとも200ppmの水中溶解度を有することが好まれる。これは開始剤のVCM液滴への物質移動を増加し、それによってフィッシュアイの生成を低減する。
1または複数の開始剤の他に、他の成分が第二のおよびさらなる反応器に添加されることができ、たとえば、VCM、コモノマー、水、1または複数の界面活性剤、1または複数の保護コロイド(たとえば、ポリビニルアルコール)、1または複数の防汚剤、1または複数のpH緩衝剤、分散剤、および伝統的なPVC懸濁重合において周知の効果を得るために、たとえば多孔度、嵩密度、粒子サイズ等に影響を及ぼすためにPVC製造プロセスに通常添加される他の添加剤である。
一連の反応器中の懸濁物の滞留時間は、好ましくは1〜10時間の範囲内にある。
最後の反応器を出た後、得られた(コ)ポリマー懸濁物はブローダウン容器中に集められ、その後それは(連続的)脱ガスおよび/または乾燥の区画に輸送される。本発明の方法の利点の一つは、連続的な下流の処理と組み合わされて、ブローダウン容器中への(コ)ポリマー懸濁物の収集が要求されないことである。
しかし、任意的に、ブローダウン容器が使用されてもよい。このような場合には、脱ガスの一部はブローダウン容器中で実施されることができる。
本発明の1の実施態様では、モノマー転化レベル(これは最も下流の反応器中の転化レベルである。)は、伝統的なPVC懸濁重合方法における最終転化レベルとして経済的に魅力があるであろうものよりも低い。典型的には、全転化レベルは80重量%未満、好ましくは75重量%未満、最も好ましくは70重量%未満である。より低い最終転化レベルは、得られるPVCの熱的および色の安定性が改良されるという利点を有する。そのうえ、転化されたモノマーの重量単位(kg)当たりの反応成分の潜熱が増加する故に、反応器能力が増加する。
冷却能力(直接冷却)を増加ししたがって重合速度および製造能力を増加するために、反応器の1以上に追加の水を添加することも目論まれる。
特定の実施態様では、本発明に使用される、少なくとも1の、好ましくは全ての反応器、すなわち第一の反応器および第二の1または複数の反応器、とりわけさらなる複数のCSTRまたは1のバッチ反応器は、付加的な冷却をもたらすための(還流)凝縮器を備えている。
1より多いCSTRを含んでいる実施態様では、これらの凝縮器のうちのいずれかの還流は他のCSTRに戻される。好ましくは、第一のCSTRの下流の1以上の反応器の1または複数の凝縮器からの還流は、より上流の反応器に、最も好ましくは第一のCSTRに戻されることができる。
本発明の他の実施態様では、少なくとも最も下流の反応器は凝縮器を備えており、その還流はより上流の複数の反応器のうちのいずれか1に戻される。これは最も下流の反応器をいわゆる圧力降下条件、すなわち反応器内の圧力が塩化ビニルモノマーの蒸気圧未満である条件の下に操作するのに役立つ。これは滞留時間分布の影響を相殺する。何故ならば、これはモノマーの豊富な液滴から水性相中にモノマーが溶解することを可能にするからである。凝縮器から他の反応器に還流を戻すことは、得られる(コ)ポリマーの特性のうちのいずれか、たとえば多孔度および嵩密度に影響を及ぼすために行われることもできる。
連続方法の様々なスタートアップおよびシャットダウン(操業停止)の手順が、該方法の経済性および製品の品質を最適化するために規定されることができる。1の実施態様では、たとえば段階a)のCSTRの上流に置かれた反応器、好ましくはCSTRは、10重量%未満の転化レベルで操作される。
重合後に、得られた(コ)ポリマーは従来技術で通常であるように仕上げられる。本発明の方法によって得られた(コ)ポリマーは、たとえば通常の乾燥および選別の段階に供されることができる。
本発明に従う方法を用いると、優れた熱安定性を有する(コ)ポリマーが調製されることができる。ASTM 1925法に従う試験オーブンを用いて、この熱安定性は測定されることができる。溶融加工段階、たとえば成形物品を形成するための段階に供されたときに、該(コ)ポリマーはほとんど変色しない。
本発明は以下の実施例において例証される。
18cmの内径を有する2のステンレス鋼製10リットルのビュッヒ(Buchi)オートクレーブを使用して、連続懸濁PVC重合が実施された。1のバッフル、温度検出器、容器直径の1/3の直径の2の平刃付き撹拌機であって、約1撹拌機直径分離れているもの、圧力変換器、レベル検出器、塩化ビニルモノマー(VCM)供給ライン、窒素パージライン、水供給ラインおよび水/PVA供給ライン、ならびに過酸化物供給ラインを、各オートクレーブは備えていた。
VCM、水、PVA溶液、および開始剤用の配量ポンプが、第一の反応器に接続された。第二の開始剤配量ポンプが第二の反応器に接続された。
第一の反応器の浸漬管(dip tube)から自動ボール弁を経由して第二の反応器の頂部に到る10mmのステンレス鋼ラインによって、該2の反応器は接続された。10mmの鋼管を介して2の自動ボール弁間の300mlの計量容器に接続された浸漬管を、第二の反応器も有していた。計量容器はポリマー懸濁物の小分け分をストリッピング区画に排出する役割をした。
約0.47gのAlcotex B72(Harco社からのPVA)および0.08gのGohsenol GH 23(日本合成化学社からのPVA)を含有する2リットルの水が、第一の反応器に充填された。続いて、約15絶対バールの窒素で反応器は加圧された。その後、反応器は75mmHgで3分間脱気され、そして700グラムのVCMが添加された。
第二の反応器が同じ手順を追行したが、但し半分の量のPVAを含有する2リットルが仕込まれ、約半分の量のVCM(300〜350g)が添加された。
双方の反応器内の撹拌速度は800rpmであった。
反応器が所望の反応温度まで加熱され終わったときに、VCM、水、PVA、および過酸化物の配量が開始され、この場合、水、およびVCM当たり700ppmのAlcotexと115ppmのGohsenolとの割合にあるPVA、の合計して3リットル/時とともに、1.35kg/時のVCM流が使用された。
本方法に使用された開始剤はTx 187−W26(Akzo Nobel Polymer Chemicals社からのジイソブチリルパーオキシドの水中26%乳剤)であった。開始剤は、1.56g/時(水中に乳化されたイソブチリルパーオキシド単品)で45分間配量された。それから、配量速度は0.31g/時に設定された。最初の期間、第二の反応器が圧力降下に到達するまで、第一の反応器はより高い温度(すなわち、57℃の代わりに59℃)で操作された。その後、反応器は双方とも57℃に保たれた。所定の液面レベル(65%)に到達したときに、自動弁が開き、スラリーの最初の量が第二の反応器に移送された。この時点から、第二の反応器への開始剤の配量が開始された。圧力が降下するまで、1.56g/時(ジイソブチリルパーオキシド単品)が配量され、それから配量速度は0.6g/時に下げられて、第二の反応器内の0.5〜1バールの平均圧力降下が維持された。したがって、定常状態のプロセスにおいて、1.35kg/時のVCMに対して全開始剤の配量は0.39g/時(ジイソブチリルパーオキシド単品)であった。
第二の反応器中の所定の液面レベル(65%)に到達するたび毎に、計量容器への自動弁が開き、所定量が収集容器に移送され、そこでスラリーは脱ガスされ排気された。このようにして、多かれ少なかれ一定の液面レベル(+/−5%)が両反応器中に維持された。両反応器中の全平均滞留時間は(両反応器に均等に分けて)2.4時間であった。
定常状態に到達した後、製造されたPVCの粒子サイズ分布はD50=150μm(コールター(Coulter)カウンターで測定された体積中位径)で一定のままであった。DOP法多孔度は23%であった。製造されたPVCのK値は69であり、他方で、通常、57℃においては、伝統的なバッチ方法を使用しては約67のK値を有するPVCが造られる。
実施例2では、第一の反応器は、0.95gのAlcotex B 72、0.16gのGohsenol GH23、および1350gのVCMを含有する3リットルの水を充填された。第二の反応器は、0.48gのAlcotex B 72、0.08gのGohsenol GH23、および300gのVCMを含有する3リットルの水を充填された。本実施例における手順は、実施例1において追行されたものと同じであった。
第二の反応器中に、毎時配量されたVCM当たり、350ppmのAlcotex B72および60ppmのGohsenol GH23の速度でPVAも配量されたことを除いて、実施例2におけるのと同じ手順が追行された。
実施例1〜3の第一の反応器中の転化レベルならびに全過酸化物消費量が表1に示される。
Figure 0005340910
表2にPVC生成物の種々の特性が示される。
Figure 0005340910

Claims (7)

  1. (a)連続撹拌槽反応器中で、開始剤、塩化ビニル、および1以上の任意的なコモノマーを含んでいる水性懸濁物を反応させる段階、および
    (b)少なくとも1の下流の連続撹拌槽反応器中で、該得られた懸濁物をさらに反応させる段階
    を含む、5未満のペクレ数を有する直列に接続された少なくとも2つの連続撹拌槽反応器を用いる重合方法であって、段階(a)の連続撹拌槽反応器中の塩化ビニルの転化レベルが10〜60重量%であり、重合温度において0.0001〜0.5時間の半減期を有する少なくとも1の開始剤が、第一の反応器の下流の連続撹拌槽反応器かあるいは第一の反応器の下流の複数の連続撹拌槽反応器のうちの少なくとも1に配量される、連続して実施される、重合方法。
  2. 前記転化レベルが20〜40重量%である、請求項1に従う重合方法。
  3. 連続的に実施される、請求項1又は2に従う重合方法。
  4. 連続撹拌槽反応器のうちの少なくとも1が、凝縮器を備えている、請求項1〜のいずれか1項に従う重合方法。
  5. 第一の連続撹拌槽反応器の下流の1または複数の連続撹拌槽反応器が還流凝縮器を備えており、当該1または複数の凝縮器の還流が第一の連続撹拌槽反応器に流れる、請求項1〜のいずれか1項に従う重合方法。
  6. 第一の反応器の下流の1の連続撹拌槽反応器か、あるいは第一の反応器の下流の複数の第二の反応器のうちの少なくとも1に配量される開始剤が、重合温度において0.001〜0.4時間の半減期を有する、請求項1〜のいずれか1項に従う重合方法。
  7. 第一の反応器の下流の1の連続撹拌槽反応器か、あるいは第一の反応器の下流の複数の連続撹拌槽反応器のうちの少なくとも1に配量される開始剤が、重合温度において0.01〜0.3時間の半減期を有する、請求項に従う重合方法。
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