JP5340098B2 - プロペラシャフトのアンバランス修正装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動2輪車で、後輪への駆動伝達を行うプロペラシャフトのアンバランスを修正する装置であって、該シャフトのアンバランスの修正量を多く確保でき、走行時における風きり音,空気抵抗,騒音の発生を低減し、且つバランスウェイトの溶接固着による溶接熱の悪影響が防振用ゴム材へ及ぶことを防止できるプロペラシャフトのアンバランス修正装置に関する。
自動2輪車(すなわちオートバイ)のエンジンから後輪への駆動伝達形式には、一般、チェーンによる伝達形式と、シャフトによる伝達形式とが存在する。シャフトによる伝達形式では、エンジンの出力軸の回転がシャフトに伝達され、シャフトの回転が後輪に回転を伝達する。このシャフトは、通常インナーシャフトとアウターシャフトから構成され、また自在継手(ジョイント)等の部品も備わっている。そして、前記アウターシャフトとインナーシャフトとの間には防振用の弾性部材が装着されている。
このようなシャフトについて、従来技術として特許文献1及び特許文献2が存在する。以下、特許文献1及び2の内容を説明するにあたり、符号は括弧を付して説明する。特許文献1では、自動2輪車ではないが、トラック用のもので、トランスミッションからの回転トルクをリアアクスルに伝達するプロペラシャラトについて開示されている。なお、特許文献1の説明では、以下においてその符号は括弧付けで記載する。この特許文献1には、第1のバランスピース(35)及び第2のバランスピース(36)をパイプ(24)及びヨークスリーブ(23)の外周面に溶接することによりアンバランスを修正する方法が開示されている。
特許文献1では、第1のバランスピース(35)及び第2のバランスピース(36)は、矩形状の鋼板であり、ヨークスリーブ(23)は鋳物製であり、パイプ(24)は鉄製である。そして、第1のバランスピース(35)及び第2のバランスピース(36)は図3のように、湾曲板(37)及び突起部(38)より形成されている。そして該突起部(38)が溶接されるものである。このようなプロペラシャフトは特許文献1に記載されているように、「回転トルクの伝達」、「位置変動吸収」、「回転振動の遮断」という主に3点の機能を有するものである。
実開平5−94555 実開昭55−61637
特許文献1では、プロペラシャフトは多数個の部品から構成されているが、この構成部品は単品部品精度のバラツキ、そしてその後の工程の組み付けのバラツキ等があるため、そのまま組み付けた状態では、ほとんどの場合において、重量配分が不均一な状態すなわちアンバランスが発生する。このため高速で回転するプロペラシャフトが前述した3点の機能(「回転トルクの伝達」,「位置変動吸収」,「回転振動の遮断」)を十分に満足するためには、このプロペラシャフトのアンバランスの修正が重要である。ところで、特許文献1では第1のバランスピース(35)及び第2のバランスピース(36)を溶接しているが、その溶接熱の多くは、バランスピースからプロペラシャフトに伝わっていく。
プロペラシャフトの内部には、前述した3点の機能の中で、回転振動の遮断を達成するため、例えばゴム等によるダンパー等が配置されている。そのため、溶接熱によりプロペラシャフトの構成部品が熱歪みを起こしたり、ゴム等が硬化することによりダンパー等の機能が低下するおそれがある。また、プロペラシャフトのアンバランスを修正するために、バランスピースを溶接固着した場合に、その溶接熱によりプロペラシャフトの構成部品が熱歪みを起こすことになり、プロペラシャフトに新たなアンバランスが生じるおそれもある。このような種々の不具合を解消するために、バランスピースを溶接できる場所は、ダンパー等から極力離れた、軸方向の端の方のごく限られた範囲となり、且つ溶接熱を減らすために溶接量も極力減らす必要がある。
そのため、特許文献1でも、ヨークスリーブ(23)の端部に小さい面積として突起部(38)のみが溶接されている。ただし、前述したようにバランスピースを溶接できるのは軸方向の端の方の限られた範囲であるため、特許文献1の図3に示されているように、バランスピースを単純な四角形状としたものでは、バランスピースの大きさをある一定以上は大きくすることができず、アンバランスの修正量をそれほど多く確保できないという課題があった。すなわち、バランスピースをあまり大きくすると、ダンパーが装着された領域である溶接してはならない範囲にまで、バランスピースの溶接点が食い込んでしまい、ダンパーが溶接熱により劣化してしまうものである。
さらに、特許文献1では、バランスピース(35)には、湾曲板(37)の長手方向に沿って2個の突起部(38)が一列に配列形成されている。そして、プロペラシャフト本体(22)の軸方向にバランスピース(35)の長手方向を一致させて溶接の電極がプロペラシャフト本体(22)及びバランスピース(35)にそれぞれに当てられて、突起部(38)がプロペラシャフト本体(22)に溶接される〔図9(A),(B)参照〕。この溶接を行うときに、プロペラシャフト本体(22)の軸方向正面より見てバランスピース(35)は一列の突起部(38)によって接触しているため、バランスピース(35)は幅方向における安定性を得られない状態となる。
したがって、バランスピース(35)を幅方向においてプロペラシャフト本体(22)に正確に固着しにくく、場合によって、バランスピース(35)が倒れて固着されてしまうことも十分あり得る。たとえば、図9(C)は、バランスピース(35)がその幅方向において、プロジェクション溶接を行う際に、角度θだけ倒れた(傾いた)状態でプロペラシャフト本体(22)に固着されたことを示すものである。このような状態でバランスピース(35)が固着されたプロペラシャフト本体(22)が回転すると、以下のような問題が生じる。
まず、プロペラシャフト本体(22)は、軸方向正面より見て時計方向に回転するものとする。これに対して軸周方向の空気流は、プロペラシャフト本体(22)の回転方向に対して反対方向に生じることになる。そして、バランスピース(35)の湾曲板(37)は、プロペラシャフト本体(22)の軸方向正面側より見て直径中心を通過する垂直線に対して右側に倒れた場合では、空気流は、バランスピース(35)の湾曲板(37)上を通過し、湾曲板(37)の幅方向左側の表面をプロペラシャフト本体(22)側に向かって押圧する荷重(+)Fが作用する〔図9(D),(E)参照〕。
また、その反対に、バランスピース(35)の湾曲板(37)がプロペラシャフト本体(22)の軸方向正面側より見て直径中心を通過する垂直線に対して左側に倒れた場合では、湾曲板(37)の幅方向右側の裏面に空気流が入り込み、湾曲板(37)の裏面側に衝突するようにして流れ、空気の渦が発生し、これが風圧抵抗となり、バランスピース(35)をプロペラシャフト本体(22)から剥がしてしまおうとする荷重(−)Fが作用することになる〔図9(F),(G)参照〕。
そして、前記バランスピース(35)はその長手方向に沿って突起部(38)が一列状に形成され、突起部(38)の列方向がプロペラシャフト本体(22)の軸方向に沿っているため、プロペラシャフト本体(22)の軸方向正面より見て左右いずれの方向に倒れたとしても、上記荷重(+)F又は(−)Fがかかり、バランスピース(35)は、湾曲板(37)の幅方向の両側が自由状態となり、湾曲板(37)の振動によりバタつきが発生し易くなる〔図9(E),(G)参照〕。
次に、特許文献2には、プロペラシャフトにおいて環状プレート(3)に外方へ突出する突出線(3c)を折曲によって一体に形成し、この突出線(3c)にバランシングウェイト(4)を固着したものが開示されている。確かにバランシングウェイト(4)を径方向の外方に配置することによってアンバランス修正量を更に大きくすることが可能となる。但し一般的には、プロペラシャフトは車両の進行方向に対して、略並行に前後方向に配置されるものであり、且つプロペラシャフトは高速で回転するものである。
そのためバランシングウェイト(4)に風圧が直撃するため、風切り音が発生したり、バランシングウェイト(4)が空気抵抗になってしまうおそれがある。また、単に突出線(3c)の先にバランシングウェイト(4)を固着しただけでは、先端側の方が重いため、突出線(3c)の根元からバランシングウェイト(4)がシーソー状に揺れ、騒音の発生源となる場合も存在する。これはプロペラシャフトが高速で回転しつつ風圧がランダムの大きさ及び方向で直撃するために発生する現象である。さらに、プロペラシャフトの回転数はランダムに増減するため、バランシングウェイト(4)の揺れもランダムとなるものである。
本発明が解決しようとする目的(技術的課題)は、自動2輪車で、後輪へ駆動伝達するシャフトのアンバランス修正において、該シャフトのアンバランスの修正量を多く確保でき、走行時における風きり音,空気抵抗,騒音の発生を低減し、且つバランスウェイトの溶接固着による溶接熱の悪影響が防振用ゴム材へ及ぶことを防止することにある。
そこで、発明者は、上記課題を解決すべく、鋭意、研究を重ねた結果、請求項1の発明を、金属製のアウターシャフトとインナーシャフトとの間に,弾性部材からなる環状のダンパーが軸方向に沿って複数装着されてなるプロペラシャフトと、幅方向に沿って円弧状に形成されると共に平面形状を略方形状とした主ウェイト板部及び補助ウェイト板部が長手方向に沿って連続的に一体形成され且つ前記主ウェイト板部の裏面側の凹状弧状面で且つ4箇所の各隅部から突起片が突出形成されてなるバランスウェイトとからなり、該バランスウェイトの長手方向と、前記アウターシャフトの軸方向とを一致させて、該アウターシャフトの軸方向端部箇所における前記ダンパーの非装着領域に前記主ウェイト板部が配置されると共に、前記バランスウェイトは、前記突起片のみが前記アウターシャフトの外周側面と当接且つ溶接され、前記補助ウェイト板部は前記主ウェイト板部よりも幅方向寸法が小なるプロペラシャフトのアンバランス修正装置としたことにより、上記課題を解決した。
請求項2の発明を、金属製のアウターシャフトとインナーシャフトとの間に,弾性部材からなる環状のダンパーが軸方向に沿って複数装着されてなるプロペラシャフトと、幅方向に沿って円弧状に形成されると共に平面形状を略方形状とした主ウェイト板部及び補助ウェイト板部が長手方向に沿って連続的に一体形成され且つ前記主ウェイト板部の裏面側の凹状弧状面で且つ4箇所の各隅部から突起片が突出形成されてなるバランスウェイトとからなり、該バランスウェイトの長手方向と、前記アウターシャフトの軸方向とを一致させて、該アウターシャフトの軸方向端部箇所における前記ダンパーの非装着領域に前記主ウェイト板部が配置されると共に、前記バランスウェイトは、前記突起片のみが前記アウターシャフトの外周側面と当接且つ溶接され、前記補助ウェイト板部は前記主ウェイト板部の端部から離れるに従い肉厚が次第に薄くなるように形成されてなるプロペラシャフトのアンバランス修正装置としたことにより、上記課題を解決した。
請求項3の発明を、金属製のアウターシャフトとインナーシャフトとの間に,弾性部材からなる環状のダンパーが軸方向に沿って複数装着されてなるプロペラシャフトと、幅方向に沿って円弧状に形成されると共に平面形状を略方形状とした主ウェイト板部及び補助ウェイト板部が長手方向に沿って連続的に一体形成され且つ前記主ウェイト板部の裏面側の凹状弧状面で且つ4箇所の各隅部から突起片が突出形成されてなるバランスウェイトとからなり、該バランスウェイトの長手方向と、前記アウターシャフトの軸方向とを一致させて、該アウターシャフトの軸方向端部箇所における前記ダンパーの非装着領域に前記主ウェイト板部が配置されると共に、前記バランスウェイトは、前記突起片のみが前記アウターシャフトの外周側面と当接且つ溶接され、前記突起片における前記アウターシャフトの外周側面との当接面の形状は三角形状としてなるプロペラシャフトのアンバランス修正装置としたことにより、上記課題を解決した。請求項4の発明を、請求項1において、前記補助ウェイト板部は前記主ウェイト板部の端部から離れるに従い肉厚が次第に薄くなるように形成されてなるプロペラシャフトのアンバランス修正装置としたことにより、上記課題を解決した。請求項5の発明を、請求項1,2,3又は4のいずれか1項の記載において、前記主ウェイト板部の裏面側の曲率半径が前記アウターシャフトの半径よりも大なるものとし、前記バランスウェイトが前記アウターシャフトの外周側面に配置された状態で、前記主ウェイト板部の裏面側の曲率半径の中心と、前記アウターシャフトの半径の中心とが一致してなるプロペラシャフトのアンバランス修正装置としたことにより、上記課題を解決した。請求項6の発明を、請求項1又は2において、前記突起片における前記アウターシャフトの外周側面との当接面の形状は三角形状としてなるプロペラシャフトのアンバランス修正装置としたことにより、上記課題を解決した。
請求項1の発明では、バランスウェイトにおけるウェイト板部の裏面側の凹状弧状面で且つ4箇所の各隅部から突起片が突出形成された構成としたので、バランスウェイトの主ウェイト板部は、プロペラシャフトのアウターシャフトの外周側面に対して4点接触状態となり、バランスウェイトは、プロペラシャフトに対して極めて安定した状態で設置でき、特にプロジェクション溶接を行う際に、前述した安定性ゆえに、バランスウェイトのプロジェクション溶接によるプロペラシャフトへの固着を極めて正確に行うことができる。
プロペラシャフトの軸方向において、バランスウェイトが溶接できるのは、弾性部材の装着されていない軸方向の端の方の限られた範囲であるが、バランスウェイトの主ウェイト板部は、前記弾性部材が装着されていない領域内に収まる程度の広さとしておくことにより、主ウェイト板部の4箇所の隅部に形成された突起片は非装着領域内に位置するものである。したがって、突起片を、プロペラシャフトのアウターシャフトにプロジェクション溶接を行っても弾性部材には溶接熱が伝わり難く何ら悪影響を及ぼすことがない。
さらに、バランスウェイトの補助ウェイト板部によって、バランスウェイトの重量を十分に確保することができ、しかも、前記補助ウェイト板部は、主ウェイト板部に連続且つ一体的に形成された部位であり、前記アウターシャフトには全く接触しない部分であるため、アウターシャフトとのプロジェクション溶接が施されていないので、補助ウェイト板部がダンパーの装着領域に重なったとしても、溶接熱は全く伝わることなく、アンバランスの修正を行うことができる。そして、バランスウェイトにおいて、前記補助ウェイト板部の部分を適宜のサイズのものとして種々揃えておくことによって、より一層、アンバランスの修正を広い範囲に亘って修正することができる。
さらに、シャフトの軸方向と、バランスウェイトの主ウェイト板部と補助ウェイト板部との連続する方向(並び方向)が一致して装着されたものであり、補助ウェイト板部は常に軸方向内に収まるように設定されることで、プロペラシャフトの回転動作時の風圧抵抗を低減できる。同様に、プロペラシャフトの自動二輪車への装着した状態において正面側より見て、風圧を受けるのはバランスウェイトの主ウェイト板部及び補助ウェイト板部の板厚分だけであり、そのため、バランスウェイトによる空気抵抗となる量を最小限に抑えることができ、よって自動二輪車の進行方向における風切り音はほとんど発生しないものにできる。
さらに、補助ウェイト板部は前記主ウェイト板部よりも幅方向寸法が小なることにより、プロペラシャフトの回転方向におけるバランスウェイトの補助ウェイト板部の風圧抵抗を低減することができる。特に、プロペラシャフトの回転時では板厚分以外に、補助ウェイト板部が主ウェイト板部に対して幅方向にはみ出すことがないので、プロペラシャフトの軸方向正面側より見ても、前記補助ウェイト板部は、その板厚分の空気抵抗しか受けないものである。よって、プロペラシャフトの軸方向の正面側からの風圧によって、補助ウェイト板部が振動してバタつくような現象が生じ難いものにできる。
請求項2の発明では、補助ウェイト板部は前記主ウェイト板部の端部から離れるに従い肉厚が次第に薄くなるように形成されることで、空気流がバランスウェイトの表面側と裏面側に分流し、風の流れは滑らかに合流する。これにより、より一層風切り音を減少させることができる。また、補助ウェイト板部の端部では、一旦分流した空気の流れは滑らかに合流し、これにより、より一層室気抵抗を減少できるため、自動二輪車の走行エネルギーの損失を減少させることができる。
さらに、補助ウェイト板部は主ウェイト板部から先端部に行くに従って薄くなることによって、補助ウェイト板部とアウターシャフトの外周側面との間の隙間は、前記補助ウェイト板部の先端に行くに従って、大きくなるため、プロジェクション溶接時に、補助ウェイト板部とアウターシャフトとがより一層接触し難いものとなり、主ウェイト板部の突起片のみのプロジェクション溶接を確実に行うことができる。
請求項3の発明では、前記突起片における前記アウターシャフトの外周側面との当接面の形状を三角形状とすることで、プロペラシャフトのアウターシャフトの外周側面との当接における相性が良好となる。請求項4の発明では、請求項1及び請求項2と同等の効果を有する。請求項5の発明では、バランスウェイトの主ウェイト板部の裏面側と、プロペラシャフトのアウターシャフトの外周側面との間の隙間がいずれの位置においても同等(又は均一)となる。そのために、プロペラシャフトが高速回転したときに、軸周方向の空気流は、バランスウェイトの主ウェイト板部の裏面側と、アウターシャフトの外周側面との間を規則正しく略層流状に流れ、乱流になり難く、空気抵抗が生じにくいものにできる。
また、前記バランスウェイトは、プレス加工によって製造される工程で、主ウェイト板部の4箇所の隅部を裏面側に向かって突出するように塑性変形されることで、前記突起片も同時に形成することができ、製造効率を向上させることができる。請求項6の発明では、請求項1乃至請求項3と略同等の効果を有する。
(A)は本発明におけるプロペラシャフトが自動二輪車に装着された状態の平面略示図、(B)はアウターシャフトとインナーシャフトとの一部切除した状態の平面図、(C)はアウターシャフトとインナーシャフトとを断面にした平面図。 (A)はバランスウェイトの平面図、(B)はバランスウェイトの正面図、(C)はバランスウェイトの裏面図、(D)は(B)のXa−Xa矢視断面図、(E)は(A)のXb−Xb矢視断面図、(F)はバランスウェイトの斜視図、(G)はバランスウェイトの裏面側より見た斜視図、(H)は(G)の(ア)部拡大図。 (A)はプロペラシャフトのアウターシャフトにバランスウェイトをプロジェクション溶接した状態の縦断正面図、(B)は(A)の要部拡大図、(C)はプロペラシャフトのアウターシャフトにバランスウェイトをプロジェクション溶接した状態の要部縦断側面図、(D)はアウターシャフトとバランスウェイトの突起片との当接状態を示す平面図である。 (A)アウターシャフトとバランスウェイトとの装着状態を示す要部拡大断面図、(B)は(A)のXc−Xc矢視断面図、(C)はバランスウェイトにプロジェクション溶接の電極を接触させた要部拡大断面図である。 (A)はバランスウェイトを装着したプロペラシャフトの回転動作における回転方向と空気流の流れ方向を示す正面図、(B)は(A)の要部拡大図、(C)は(B)のXd−Xd矢視断面図である。 (A)はバランスウェイトの補助ウェイト板部の寸法を大きくした平面図、(B)はバランスウェイトの補助ウェイト板部の寸法を小さくした平面図である。 (A)は突起片の当接面の形状を略方形状としたタイプの裏面図、(B)は(A)の(イ)部拡大図、(C)は突起片の当接面の形状を略楕円形状としたタイプの裏面図、(D)は(C)の(ウ)部拡大図である。 (A)は主ウェイト板部と補助ウェイト板部の幅方向寸法を同一としたタイプの裏面図、(B)は補助ウェイト板部の肉厚を均一としたタイプのバランスウェイトの縦断側面図であり突起片の当接面の形状を略三角形状としたタイプの裏面図。 (A)は従来技術の縦断正面図、(B)は従来技術の要部縦断側面図、(C)は従来技術においてバランスピースが倒れた状態でプロジェクション溶接されることを示す要部拡大正面図、(D)はバランスピースが右側に倒れた状態の縦断正面図、(E)は(D)の(エ)部拡大図、(F)はバランスピースが左側に倒れた状態の縦断正面図、(G)は(F)の(オ)部拡大図である。
本発明のプロペラシャフトAは、図1(A)に示すように、自動二輪車において、エンジンから伝達された動力が変速機及びクラッチを介して、後輪に伝達するための構成部材である。プロペラシャフトAは、エンジンと後輪との間に、プロペラシャフトAが配置されるものであり、自動二輪車の進行方向とプロペラシャフトAの軸方向とが一致するようにして配置される。或いはプロペラシャフトAの軸方向と、自動二輪車の前後方向とが一致する。換言すると、プロペラシャフトAは、その軸方向が、自動二輪車の進行方向に沿って配置される。プロペラシャフトAは、図1(B),(C)に示すように、主にアウターシャフト1,インナーシャフト2,ダンパー3及びヨークジョイント4とから構成されたものである。
前記アウターシャフト1,インナーシャフト2は、金属製であり、具体的には鉄材である。アウターシャフト1は、中空状に形成されたものであり、前記インナーシャフト2が前記アウターシャフト1内に収納される。インナーシャフト2は、収納軸部21と出力軸部22とから構成され、収納軸部21は前記アウターシャフト1の内部に収納される。出力軸部22は、外部に露出した軸である。該出力軸部22は、実際には、アウターシャフト1よりも軸方向において長く形成されている〔図1(A)参照〕。
前記アウターシャフト1の内周側面1bと、インナーシャフト2の収納軸部21の外周側面21aとの間には、図1(C)に示すように、ダンパー3が装着されている。該ダンパー3は、インナーシャフト2の収納軸部21の外周側面21aと、アウターシャフト1の内周側面1bとの隙間に軽圧入及び接着の組み合わせにより取り付けられる。ダンパー3は、略扁平円筒状の環状(又はリング状)に形成された弾性部材であり、具体的には、円筒形状のゴム製のラバーが使用される。
前記ダンパー3の外周側はアウターシャフト1の内周側面1bに密着し、ダンパー3の内周側はインナーシャフト2の収納軸部21の外周側面21aに密着している。インナーシャフト2の収納軸部21は、ダンパー3からの回転トルクを出力軸部22に伝達する。ダンパー3は、プロペラシャフトAによる回転振動の遮断の機能を有するが、回転トルク自体は全て伝達するものである。すなわちダンパー3とアウターシャフト1の内周側に収納されたインナーシャフト2の収納軸部21は、共に同一回転数にて同期して回転する。
このような構造にて、ダンパー3によって、アウターシャフト1とインナーシャフト2とが強固に連結固着されると共に、アウターシャフト1からインナーシャフト2に回転を伝達する際に発生する振動をダンパー3が吸収して低減させる役目をなす。本発明では、ダンパー3は、アウターシャフト1とインナーシャフト2の軸方向に沿って5列配置されている〔図1(C)参照〕。前記アウターシャフト1の軸端部には、ヨークジョイント4が装着されている〔図1(B),(C)参照〕。ヨークジョイント4は、プロペラシャフトAの軸方向の正面側端部に装着され、エンジンからの回転を受ける〔図1(A)参照〕。ヨークジョイント4は、プロペラシャフトAの軸方向に沿って一直線となっていなくても回転トルクを伝達することができる機能を有する。
次に、バランスウェイトBについて説明する。バランスウェイトBは、プロペラシャフトAのアンバランスを修正し、振れの極めて少ない良好な回転動作を確保する役目をなすものである〔図1(B)参照〕。バランスウェイトBは、プロペラシャフトAに対して最大で2箇所に取り付けられるが、1箇所のみの取付によってアンバランス修正が行われて、アンバランスが解消できる場合には、バランスウェイトBの取付は、1箇所のみでも構わない。
バランスウェイトBは、板状の鋼材からプレス加工にて形状が形成される。バランスウェイトBは、図2(A),(C),(D),(F)等に示すように、主ウェイト板部5と補助ウェイト板部6とから構成される。主ウェイト板部5と補助ウェイト板部6とは、図2(A),(C)に示すように、一列状となるように連続的に一体形成される。その主ウェイト板部5と補助ウェイト板部6の一列となる方向をバランスウェイトBの長手方向とする〔図2(B),(C)参照〕。
また、前記バランスウェイトBの幅方向とは、前述した長手方向に直交する方向となる〔図2(B),(C)参照〕。主ウェイト板部5は、長方形又は正方形等の略方形状の板材が円弧状に湾曲形成された形状となっている。主ウェイト板部5には、表面側5aと裏面側5bとが存在し、前記表面側5aが凸面であり、前記裏面側5bが凹面となる〔図2(B),(D)参照〕。略方形状とした主ウェイト板部5の裏面側5bの四つの各隅部5c,5c,…には、それぞれ突起片51,51,…が形成されている〔図2(B),(C),(D)参照〕。
前記隅部5cは、図2(C)に示すように、出隅部分であり、方形状の主ウェイト板部5の4箇所の角となる。すなわち、バランスウェイトBは、4個の突起片51,51,…によって、プロジェクション溶接にて固着されるものである。そして、バランスウェイトBは、主ウェイト板部5の幅方向両端箇所に突起片51,51が位置しているので、バランスウェイトBはアウターシャフト1に対して4点接触状態により、前記アウターシャフト1の外周側面1aに安定した状態で設置することができ、長手方向(アウターシャフト1の軸方向)及び幅方向(アウターシャフト1の軸周方向)のいずれの方向にても極めて安定した状態に固着できる(図3参照)。
前記突起片51の突出方向は、主ウェイト板部5の裏面側5bの曲率半径R5の中心P5に向かう方向である〔図2(B)参照〕。しかし前記突起片51の突出方向は、主ウェイト板部5の幅方向において、その両端の隅部5c,5cから平行する状態で突起片51が形成されても良い。前記突起片51は、プロペラシャフトAのアウターシャフト1の外周側面1aに当接する部位であり、突起片51におけるアウターシャフト1の外周側面1aとの当接面51aの形状は、略三角形状である〔図2(C),(D),(H)等参照〕。
また、当接面51aは、長方形又は正方形等の略方形状としたり〔図7(A),(B)参照〕、或いは円形又は楕円形状に形成されることもある〔図7(C),(D)参照〕。バランスウェイトBは、前述したようにプレス加工によって、形成されるものであるが、そのプレス形成の加工工程で、円弧状に形成された主ウェイト板部5の幅方向両端箇所に形成されるバリ状の塑性変形部分を利用して仕上げ加工することによって突起片51とすることもある。特に、バランスウェイトBの主ウェイト板部5のプレス加工による加工工程で、発生するバリをそのまま突起片51の形成に利用すれば、前述した当接面51aの形状は、略三角形状にできる。
主ウェイト板部5の湾曲形成された円弧状の曲率半径R5は、プロペラシャフトAのアウターシャフト1の直径方向における直径中心位置P1と同一となる同心円とする。すなわち、主ウェイト板部5の曲率半径R5の半径中心P5は、前記アウターシャフト1の直径中心P1と位置が一致する〔図3(B)参照〕。主ウェイト板部5の裏面側5bに形成された4個の突起片51,51,…がプロペラシャフトAのアウターシャフト1の外周側面に当接した状態で、主ウェイト板部5の裏面側5bと、アウターシャフト1の外周側面1aとの隙間の間隔tはいずれの位置においても同一である。
主ウェイト板部5の曲率半径R5は、プロペラシャフトAのアウターシャフト1の半径R1に対して僅かに大きく形成される。たとえば、主ウェイト板部5の裏面側5bと、前記アウターシャフト1の外周側面1aとの間隔が0.2ミリとすると、R5=R1+0.2である。つまり、バランスウェイトBとプロペラシャフトAの外周側の中空シャフトの間には狭い隙間の間隔tが形成される。
前述したように、主ウェイト板部5の湾曲形成された円弧状の曲率半径R5は、プロペラシャフトAのアウターシャフト1の直径方向における直径中心位置P1と同一となる同心円とすることで、バランスウェイトBの主ウェイト板部5の裏面側5bと、プロペラシャフトAのアウターシャフト1の外周側面1aとの間の隙間tがいずれの位置においても同等(又は均一)となる。そのために、プロペラシャフトAが軸周方向に高速回転したときに、軸周方向の空気流はプロペラシャフトAの回転方向と反対方向となるが〔図5(A)参照〕、その空気流はバランスウェイトBの主ウェイト板部5の裏面側5bと、アウターシャフト1の外周側面1aとの間の隙間を規則正しく略層流状に流れることができ、前記隙間を流れる空気とバランスウェイトBの表面を流れる空気は、再び合流するときにも円滑に合流し、空気抵抗が最も生じ難いものにできる〔図5(B)参照〕。
補助ウェイト板部6は、図2(A),(C),(D)に示すように、前記主ウェイト板部5に一体的に連続形成されたものであり、前記補助ウェイト板部6の幅方向寸法W6は、前記主ウェイト板部5の幅方向寸法W5よりも小さく形成されたものである〔図2(A)参照〕。また、主ウェイト板部5の幅方向寸法W5と、前記補助ウェイト板部6の幅方向寸法W6とが同一寸法の場合も存在する〔図8(A)参照〕。補助ウェイト板部6は、長方形又は正方形等の方形状に形成され、基本的に幅方向において円弧状に湾曲形成されている。そして、補助ウェイト板部6についても、前記主ウェイト板部5と同様に、表面側6aと裏面側6bとが存在する。
前記補助ウェイト板部6は、図2(D),図3(C),図4(B)等に示すように、前記主ウェイト板部5との付け根箇所から軸方向に沿って端部に亘って、次第に厚さが薄くなるように形成されている。ただし、補助ウェイト板部6の表面側6aは、主ウェイト板部5の表面側5aと同一平面であり、補助ウェイト板部6の裏面側5bが傾斜面となる。具体的には、主ウェイト板部5との付け根箇所では板厚が2.9mmであるが、軸方向の先端部では、板厚が2mmと薄くなっている。また、補助ウェイト板部6の肉厚は、いずれの位置にても均一の厚さとすることもある〔図8(B)参照〕。
補助ウェイト板部6は、前記主ウェイト板部5の端部から離れるに従い肉厚が次第に薄くなるように形成されることで、空気流がバランスウェイトの表面側5a,6aと裏面側5b,6bに分流し、空気流は滑らかに合流する。これにより、より一層風切り音を減少させることができる〔図5(C)参照〕。さらに、補助ウェイト板部6は、主ウェイト板部5から先端部に行くに従って薄くなることによって、補助ウェイト板部6とアウターシャフト1の外周側面1aとの間の隙間は、前記補助ウェイト板部6の先端に行くに従って、大きくなるため、プロジェクション溶接時に、補助ウェイト板部6とアウターシャフト1の外周側面1aとがより一層接触し難いものとなり、主ウェイト板部5の突起片51のみのプロジェクション溶接を確実に行うことができる。
バランスウェイトBでは、前記補助ウェイト板部6の寸法の大小によって、重量の異なるものを種々備えることができる。すなわち、補助ウェイト板部6が種々のサイズとなる複数の異なるバランスウェイトBを用意し、プロペラシャフトAのアンバランスの修正に必要な重量のバランスウェイトBを選択して使用するものである。
たとえば、基準の重量を有するバランスウェイトBに対して、補助ウェイト板部6の長手方向の長さをΔLだけ長くして、基準のバランスウェイトBよりも重いバランスウェイトBとしたり〔図6(A)参照〕、或いは補助ウェイト板部6を長手方向にΔLだけ短くして基準のバランスウェイトBよりも軽くしたバランスウェイトBも存在する〔図6(B)参照〕。そして、これらの種々の重量を有するバランスウェイトBを適宜選択することにより、プロペラシャフトAのアンバランスの修正をより精密に行うことができる。
プロペラシャフトAのアンバランスを修正するために、バランスウェイトBを固着するには、プロペラシャフトAを構成するアウターシャフト1の外周側面1aに、バランスウェイトBの長手方向を、前記アウターシャフト1の軸方向に対して略一致させる〔図1(B),図3(C),(D)参照〕。そして、該アウターシャフト1の軸方向端部箇所における前記ダンパー3の非装着領域Kに前記主ウェイト板部5が配置される。
該非装着領域Kとは、アウターシャフト1の軸方向端部において、その内部に前記ダンパー3が装着されていないアウターシャフト1の外周側面1aにおける領域のことである〔図1(C),図3(C),(D)参照〕。また、バランスウェイトBの補助ウェイト板部6は、前記主ウェイト板部5よりもアウターシャフト1の軸方向中央側に位置するように設定される〔図1(B),図3(C),(D)参照〕。すなわち、バランスウェイトBの主ウェイト板部5は、前記アウターシャフト1の固着された状態で常時軸方向の外方側寄りとなる。
前記バランスウェイトBとアウターシャフト1の外周側面1aとは、4個の突起片51,51,…のみが当接し、前記アウターシャフト1の外周側面1aとバランスウェイトBの主ウェイト板部5の裏面側5b及び補助ウェイト板部6の裏面側6bは、離間しており非接触状態である〔図3(C),(D)参照〕。ただし、前記補助ウェイト板部6は、前記非装着領域Kと位置的に重なる重なり領域Kaが存在する。該重なり領域Kaは、前述したように、アウターシャフト1の外周側面1aにおける非装着領域Kとは、非接触である。
バランスウェイトBは、プロペラシャフトAのアウターシャフト1に対して、4個の突起片51,51,…が当接され、該突起片51,51,…とアウターシャフト1の外周側面1aとの当接点において溶接されて固着される。溶接の手段としては、プロジェクション溶接が用いられる。本発明におけるバランスウェイトBは、特にプロジェクション溶接に好適であり、バランスウェイトBの主ウェイト板部5に形成された4個の突起片51,51,…は、方形状に配列されているので、プロペラシャフトAを構成するアウターシャフト1の外周側面1aに対して4点接触となり〔図3(D)参照〕、プロジェクション溶接の電極7を前記バランスウェイトBと前記アウターシャフト1の外周側面1aとに接触させるときにバランスウェイトBが幅方向及び長手方向にふらつくことなく、安定した状態でプロジェクション溶接を行うことができる(図4参照)。
バランスウェイトBがプロペラシャフトAに固着された状態は、アウターシャフト1の外周側面1aに対して薄い円弧状板が略面接触しているように見えるが、実際にはアウターシャフト1の外周側面1aと、主ウェイト板部5の裏面側5b及び補助ウェイト板部6の裏面側6bとの間には僅かの隙間tを有している〔図3(B)参照〕。バランスウェイトBのプロペラシャフトAに対する溶接範囲としては、アウターシャフト1内のダンパー3が存在しない非装着領域Kとなる。
プロペラシャフトAのアンバランス量の測定は、プロペラシャフトAが組み上がり、各構成部品の部品精度のバラツキ、組み付け精度のバラツキを合計(総合)して考慮できる状態で行われる。そして、ある一定回転数(pm)でプロペラシャフトを回転させながらアンバランス量(g・Cm)(S1単位の場合ではN・m)を測定し、測定結果に基づいて、種々の重量のバランスウェイトBから選択して溶接する。これによりプロペラシャフト全体としてのアンバランス量を小さくし、回転時のブレを減少させることができる。
A…プロペラシャフト、1…アウターシャフト、1a…外周側面、
2…インナーシャフト、3…ダンパー、B…バランスウェイト、
5…主ウェイト板部、5b…裏面側、51…突起片、6…補助ウェイト板部、
R5…曲率半径。

Claims (6)

  1. 金属製のアウターシャフトとインナーシャフトとの間に,弾性部材からなる環状のダンパーが軸方向に沿って複数装着されてなるプロペラシャフトと、幅方向に沿って円弧状に形成されると共に平面形状を略方形状とした主ウェイト板部及び補助ウェイト板部が長手方向に沿って連続的に一体形成され且つ前記主ウェイト板部の裏面側の凹状弧状面で且つ4箇所の各隅部から突起片が突出形成されてなるバランスウェイトとからなり、該バランスウェイトの長手方向と、前記アウターシャフトの軸方向とを一致させて、該アウターシャフトの軸方向端部箇所における前記ダンパーの非装着領域に前記主ウェイト板部が配置されると共に、前記バランスウェイトは、前記突起片のみが前記アウターシャフトの外周側面と当接且つ溶接され、前記補助ウェイト板部は前記主ウェイト板部よりも幅方向寸法が小なることを特徴とするプロペラシャフトのアンバランス修正装置。
  2. 金属製のアウターシャフトとインナーシャフトとの間に,弾性部材からなる環状のダンパーが軸方向に沿って複数装着されてなるプロペラシャフトと、幅方向に沿って円弧状に形成されると共に平面形状を略方形状とした主ウェイト板部及び補助ウェイト板部が長手方向に沿って連続的に一体形成され且つ前記主ウェイト板部の裏面側の凹状弧状面で且つ4箇所の各隅部から突起片が突出形成されてなるバランスウェイトとからなり、該バランスウェイトの長手方向と、前記アウターシャフトの軸方向とを一致させて、該アウターシャフトの軸方向端部箇所における前記ダンパーの非装着領域に前記主ウェイト板部が配置されると共に、前記バランスウェイトは、前記突起片のみが前記アウターシャフトの外周側面と当接且つ溶接され、前記補助ウェイト板部は前記主ウェイト板部の端部から離れるに従い肉厚が次第に薄くなるように形成されてなることを特徴とするプロペラシャフトのアンバランス修正装置。
  3. 金属製のアウターシャフトとインナーシャフトとの間に,弾性部材からなる環状のダンパーが軸方向に沿って複数装着されてなるプロペラシャフトと、幅方向に沿って円弧状に形成されると共に平面形状を略方形状とした主ウェイト板部及び補助ウェイト板部が長手方向に沿って連続的に一体形成され且つ前記主ウェイト板部の裏面側の凹状弧状面で且つ4箇所の各隅部から突起片が突出形成されてなるバランスウェイトとからなり、該バランスウェイトの長手方向と、前記アウターシャフトの軸方向とを一致させて、該アウターシャフトの軸方向端部箇所における前記ダンパーの非装着領域に前記主ウェイト板部が配置されると共に、前記バランスウェイトは、前記突起片のみが前記アウターシャフトの外周側面と当接且つ溶接され、前記突起片における前記アウターシャフトの外周側面との当接面の形状は三角形状としてなることを特徴とするプロペラシャフトのアンバランス修正装置。
  4. 請求項1において、前記補助ウェイト板部は前記主ウェイト板部の端部から離れるに従い肉厚が次第に薄くなるように形成されてなることを特徴とするプロペラシャフトのアンバランス修正装置。
  5. 請求項1,2,3又は4のいずれか1項の記載において、前記主ウェイト板部の裏面側の曲率半径が前記アウターシャフトの半径よりも大なるものとし、前記バランスウェイトが前記アウターシャフトの外周側面に配置された状態で、前記主ウェイト板部の裏面側の曲率半径の中心と、前記アウターシャフトの半径の中心とが一致してなることを特徴とするプロペラシャフトのアンバランス修正装置。
  6. 請求項1又は2において、前記突起片における前記アウターシャフトの外周側面との当接面の形状は三角形状としてなることを特徴とするプロペラシャフトのアンバランス修正装置。
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