JP5338445B2 - パルス昇圧回路と出力電圧コントロール回路 - Google Patents

パルス昇圧回路と出力電圧コントロール回路 Download PDF

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Description

本発明は、出力電圧の変動を低減させるパルス昇圧回路と出力電圧コントロール回路に関する。
パルス昇圧回路は、LSI(大規模集積回路)に内蔵され、そのLSI内部回路の電源を供給する電源電圧変換回路に多く用いられている。
近年のLSIにおいては、そのLSI内部回路の電源において3V、5V、10V、20Vというような複数の電源電圧が要求され、かつ、LSIに外部から供給されている電源電圧に比べて、高い電圧が必要になることが多い。従来、このような複数の電源電圧が要求される場合には、LSI外部において複数の電源電圧を生成してLSIに供給するようにしていた。しかし、最近は、LSIに供給される電源電圧を単一の電源電圧とする傾向があり、必要とされる複数の電源電圧は、LSI外部から入力される単一の電源電圧に基づいてLSI内部において生成することが要求されている。
また、持ち運んで利用するモバイル用途に適用される装置では、装置の電源はバッテリー駆動される構成が一般的であり、バッテリーと組み合わせた状態で装置の小型・軽量化が要求される。そのため、バッテリー駆動される電源についても、電源電圧を低電圧化させる要求が強くなっている。
特開2004−222396号公報
ところで、外部電源で生成された電源では、出力電圧に重畳する微小な電圧変動、すなわちリップル電圧を低減させることについて、コンデンサなどによる平滑化を行うことも容易であった。LSI内に構成される回路では、LSI内部にコンデンサ容量を確保することは困難であり、また、LSI外部にコンデンサを分離して実装するとしても実装容量が増大することになり、現実的でない。
また、従来の技術では、LSIに内蔵させるパルス昇圧回路の出力電圧に重畳する微小な電圧変動の振幅を抑える方法として、次に示す方法が用いられている。
第1の方法として、パルス昇圧回路の構成を分割して出力電力を分散させる方法がある。
例えば、図8に示すパルス昇圧回路200のように1つにまとめた構成とするのに対して、パルス昇圧回路301から303のように複数に分割したパルス昇圧回路300とする構成が考えられる。この方法では、分割されたパルス昇圧回路301のようにパルス昇圧回路1構成当たりの負荷電流を低減することができ、分割した個々のパルス昇圧回路あたりのリップル電圧を低減させることができる。しかし、パルス昇圧回路の分割数を多くすると広い実装面積が必要とされるパルス昇圧回路を同一のLSI内にいくつも配置することになる。そのため、LSIのレイアウト面積が増加したり、レイアウト上にデッドスペースが多く発生したりするためにLSIのコストアップを招いてしまう。
第2の方法として、多段に接続されたパルス昇圧回路において、遅延(Delay)回路を使い個々のパルス昇圧回路(PUMP2)が動作するタイミング(位相)をずらす方法がある(図9参照)。
この方法では、個々のパルス昇圧回路を動作させるタイミングに依存する電圧変動を時間軸方向に分散させることができ、同じタイミングに動作が集中することによる電圧変動幅の増大を低減させることができる。
しかしながら、パルス昇圧回路が動作することにより発生する電圧変動のタイミングを分散させているにすぎず、発生する電圧変動量を根本的に低減させているのではないという問題がある。
以下、従来の技術を利用したパルス昇圧回路の例を示し、個々のパルス昇圧回路から発生する電圧変動の問題について説明する。
図10は、従来のパルス昇圧回路の構成例を示すブロック図である。
この図には、入力されるクロックCLK1からCLK3に基づいて昇圧動作を行うことにより、昇圧された電圧を有する信号PUMPOUTを出力するパルス昇圧回路200が示されている。
パルス昇圧回路200は、クロック信号制御部10b、電圧変換部20及び判定部40を備える。
パルス昇圧回路200における判定部40は、電圧変換部20が出力する電圧を分圧し、予め定められる比較電圧を基準に判定するヒステリシス型のコンパレータとして動作する。判定部40は、入力される信号の電圧が基準より低いときに「L(ロー)」レベルを出力し、高いときに「H(ハイ)」レベルを出力する。
クロック信号制御部10bは、入力されるクロックCLK1からCLK3のそれぞれについて制御信号PUMPEbに基づいて出力するか否かを制御する。また、クロック信号制御部10bは、クロックCLK2に応じた反転信号CLK02Bを生成し出力する。クロック信号制御部10bは、制御信号PUMPEbが「H(ハイ)」レベルの場合に、各クロックを出力する。
電圧変換部20は、入力されたクロックに基づいて昇圧した電圧を出力する。電圧変換部20は、同じ回路構成の電圧変換部20aと電圧変換部20bを備え、入力されるクロックに基づいて、繰り返して行われる昇圧動作とコンデンサへの充電動作を互いに180度反転させて逆の位相で行う。すなわち、電圧変換部20aと電圧変換部20bには、クロックCLK2とクロックCLK2を反転したクロックをそれぞれ供給し、位相の切り替えを行う。電圧変換部20の構成例について、図11を参照し説明する。
図11に示す電圧変換部20は、電圧変換部20aと同じ構成の電圧変換部20bを備える。電圧変換部20aと20bの構成例について、電圧変換部20aを代表して説明する。
電圧変換部20aは、クロックバッファ22、電界効果型トランジスタ(FET)28及びチャージポンプ31と32を備える。
電圧変換部20aにおけるクロックバッファ22は、入力されるクロックCLK02の反転クロックを出力する。FET28は、電源VDDに接続されたダイオードとして機能し、チャージポンプ31に電力を供給する。
チャージポンプ31は、倍電圧回路21、FET24、FET29及びコンデンサ26を備える。
チャージポンプ31における倍電圧回路21は、入力されるクロックに基づいて電源電圧の約2倍の電圧(「電圧2VDD」という。)を出力する。倍電圧回路21は、入力されるクロックに応じて出力する電圧2VDDによりコンデンサ26を充電する。FET24は、入力されるクロックの位相によって倍電圧回路21から出力される電圧が出力されない場合に、電源電圧VDDによりコンデンサ26を充電する。このように入力されるクロックの位相に応じて電圧2VDDと電源電圧VDDが切り換えられることにより昇圧動作を繰り返し、昇圧された電圧がFET29を介して出力される。
チャージポンプ32は、倍電圧回路23、FET25、FET30及びコンデンサ27を備える。
チャージポンプ32における倍電圧回路23は、入力されるクロックに基づいて電源電圧の約2倍の電圧(「電圧2VDD」という。)を出力する。倍電圧回路23は、入力されるクロックに応じて出力する電圧2VDDによりコンデンサ27を充電する。FET25は、入力されるクロックの位相によって倍電圧回路23から出力される電圧が出力されない場合に、電源電圧VDDによりコンデンサ27を充電する。このように入力されるクロックの位相に応じて電圧2VDDと電源電圧VDDが切り換えられることにより昇圧動作を繰り返し、昇圧された電圧がFET30を介して出力される。
また、チャージポンプ32は、前述のチャージポンプ31の後段に接続され、チャージポンプ31によって昇圧され、出力された電圧に、さらにチャージポンプ32自ら昇圧した電圧を加算して出力する。
倍電圧回路21と23は、入力される信号が異なるが、内部の構成には同じものを適用できる。倍電圧回路21と23の構成例について、倍電圧回路21を代表して説明する。
図12は、倍電圧回路21の例を示すブロック図である。
倍電圧回路21は、コンデンサ211、FET212、213及び214を備えている。コンデンサ211は、端子TB221から入力されるクロックCK1が「L」レベルである場合に、FET212を介して電源電圧VDDに充電される。クロックCK1が「H」レベルに転じると、クロックCK1の振幅(電源電圧VDDとする)と、先に充電されていた電源電圧VDDを加算した結果の電圧2VDDが、FET212のソース側に発生する。また、FET213とFET214と組み合わせて、スイッチが構成される。端子TB222から入力されるクロックCK2が「H」レベルである場合に、端子TB223の端子電圧は、FET214を介して接地電位になる。端子TB222から入力されるクロックCK2が「L」レベルである場合に、端子TB223の端子電圧は、FET213を介してコンデンサ211の端子に発生した電圧2VDDになる。
このように、倍電圧回路21は、FET213とFET214の状態によって出力される電圧が接地電位と電圧2VDDとが交互に繰り返される。
なお、電圧変換回路20aのTB201aと電圧変換回路20bのTB203bには、クロックCLK1(図10)に同期したクロックCLK01が入力され、電圧変換回路20aのTB202aには、クロックCLK2(図10)と同相のクロックCLK02が入力され、電圧変換回路20bのTB202bには、クロックCLK2(図10)を反転したクロックCLK02Bが入力され、電圧変換回路20aのTB203aと電圧変換回路20bのTB201bには、クロックCLK3(図10)に同期したクロックCLK03が入力される。これにより、位相に応じた充電と昇圧電圧の出力をそれぞれの組み合わせで切り換えることが容易に行える。
以上に示した構成により、パルス昇圧回路200は、電圧変換部20が出力した電圧を判定部40が検出し、その検出結果に基づいて、制御信号PUMPEbを出力する。クロック信号制御部10は、入力された制御信号PUMPEbによって制御され、電圧変換部20が出力した電圧が低いと判定された場合に、電圧変換部20に各クロックを供給する。
図13は、パルス昇圧回路200の動作を示すタイミングチャートである。入力されるクロックCLK1からCLK3、クロックCLK2を反転したクロックCLK2B、及び端子TB104に出力される信号PUMPOUTbのうちチャージポンプ20a側から出力される波形を示す。パルス昇圧回路200の端子TB104に出力される信号PUMPOUTbには、この図に示されていないチャージポンプ20b側から出力される波形が加算された波形になる。この図に示された信号PUMPOUTbの電圧が出力されていない位相に、チャージポンプ20b側からの出力があり、補間された電圧が出力される。
クロックCLK2の位相に着目する。時刻t22をクロックCLK2の位相の基準とすると、時刻t24において180度、時刻t27において360度とする1サイクルになる。クロックCLK2が「H」レベルを示す時刻t22からt24まで、位相で示せば0度から180度までが、チャージポンプ20a側から出力される期間になり、クロックCLK2が「L」レベルを示す時刻t24からt27まで、位相で示せば180度から380度までが、チャージポンプ20b側から出力される期間になる。そのサイクルがクロックCLK2に応じたサイクルで昇圧動作が繰り返される。
また、端子TB104に出力される信号PUMPOUTbの波形は、クロックCLK2が「H」レベルを示す期間の中でも変化する。クロックCLK2が「H」レベルを示す期間の前半にあたるクロックCLK1が「H」レベルになるまでの期間T1(時刻t23からt24まで)の電圧が、後半にあたるクロックCLK1が「H」レベルを示す期間T2(時刻t23からt24まで)の電圧より低い電圧が出力されることが示される。
このように、パルス昇圧回路200は、連続性のあるクロックCLK1からCLK3によって制御されていても、パルス昇圧回路200から出力される信号PUMPOUTbの波形を観測すると電圧変動がばらつくことが観測される。
図14は、パルス昇圧回路200の動作を示す図であり、端子Tb104から出力される信号PUMPOUTbの電圧変化を観測した波形が示されている。
この図に示されたパルス昇圧回路200は、基準電圧が7V(ボルト)に設定され、信号PUMPOUTbの電圧(VCPb)がその基準電圧を下回ったと判定した場合には、昇圧動作が再開される。昇圧動作により、基準電圧に達していると判定した場合には、昇圧動作を行うためのクロックCLK1からCLK3を制御して、電圧変換部20の昇圧動作を停止させる。そのため、昇圧動作を停止すると、出力電圧はコンデンサーに蓄積されていた電荷が放電され、それにしたがって徐々に電圧が低下している状態(右肩下がりの三角波)が観測できる。ここで、時刻t43と時刻t53の電圧変動を比較すると、時刻t43では、0.14V(ボルト)であるのに対し、時刻t53では、0.49V(ボルト)であり、0.35V(ボルト)のばらつきが検出された。
本発明は、上記問題を解決すべくなされたもので、その目的は、パルス昇圧回路の効率を落とさずに、出力電圧の振幅の変動を抑えるパルス昇圧回路と出力電圧コントロール回路を提供することにある。
上記問題を解決するために、本発明は、入力されるクロック信号を昇圧する第1のチャージポンプ部を備え、該第1のチャージポンプ部の出力電圧をさらに昇圧して出力するパルス昇圧回路であって、前記第1のチャージポンプ部の後段に接続され、前記クロック信号に同期して、前記第1のチャージポンプ部が昇圧動作を始めるべき第1の位相より所定の位相遅れた第2の位相に昇圧動作を始める第2のチャージポンプ部を備え、前記第1と第2のチャージポンプ部は、前記第2のチャージポンプ部の出力電圧に応じて昇圧動作を行う位相が制御され、前記第1の位相から前記第2の位相までの期間に昇圧動作を再開することを特徴とするパルス昇圧回路である。
また、本発明は、上記に記載の発明において、定められた基準電圧に対して、前記第2のチャージポンプ部により昇圧された出力電圧を判定する判定部と、前記判定部が出力する判定信号に基づいて、前記クロック信号に同期して前記第1と第2のチャージポンプ部の昇圧動作を制御する昇圧動作制御信号を出力する位相調整部と、を備え、前記第1と第2のチャージポンプ部は、入力される前記昇圧動作制御信号に基づいて昇圧動作が制御されることを特徴とする。
また、本発明は、上記に記載の発明において、前記位相調整部は、前記判定信号に基づいて状態を保持する状態保持部を備え、前記状態保持部は前記クロック信号に同期させて状態を遷移させることを特徴とする。
また、本発明は、入力されるクロック信号を昇圧する第1のチャージポンプ部、および、前記第1のチャージポンプ部の後段に接続され、前記クロック信号に同期して、前記第1のチャージポンプ部が昇圧動作を始めるべき第1の位相より所定の位相遅れた第2の位相に昇圧動作を始める第2のチャージポンプ部を備え、該第1のチャージポンプ部の出力電圧をさらに昇圧して出力するパルス昇圧回路において出力電圧を制御する出力電圧コントロール回路であって、前記パルス昇圧回路は、前記第1と第2のチャージポンプ部の昇圧動作が前記第2のチャージポンプ部の出力電圧に応じて制御され、前記第1の位相から前記第2の位相までの期間に昇圧動作を再開するように制御されることを特徴とする出力電圧コントロール回路である。
また、本発明は、上記に記載の発明において、定められた基準電圧に対して、前記第2のチャージポンプ部により昇圧された出力電圧を判定する判定部と、前記判定部が出力する判定信号に基づいて、前記クロック信号に同期して前記第1と第2のチャージポンプ部の昇圧動作を制御する昇圧動作制御信号を出力する位相調整部と、を備え、前記パルス昇圧回路は、入力される前記昇圧動作制御信号に基づいて昇圧動作が制御されることを特徴とする。
(1)この本発明によれば、パルス昇圧回路は、入力されるクロック信号を昇圧する第1のチャージポンプ部を備え、該第1のチャージポンプ部の出力電圧をさらに昇圧して出力する。第2のチャージポンプ部は、第1のチャージポンプ部の後段に接続され、クロック信号に同期して、第1のチャージポンプ部が昇圧動作を始めるべき第1の位相の後、第1の位相より所定の位相遅れた第2の位相に昇圧動作を始める。第1と第2のチャージポンプ部は、第2のチャージポンプ部の出力電圧に応じて昇圧した電圧の出力が制御され、第1の位相から第2の位相までの期間に昇圧した電圧の出力を再開することとする。
これにより、第1のチャージポンプ部が昇圧動作を開始し、第2のチャージポンプ部がまだ昇圧動作を開始しない期間に応じた位相を選択し、入力されたクロック信号に基づく信号を各チャージポンプ部に供給することにより、昇圧した電圧を出力することができる。
(2)また、本発明によれば、上記発明において、判定部は、定められた基準電圧に対して、第2のチャージポンプ部により昇圧された出力電圧を判定する。位相調整部は、判定部が出力する判定信号に基づいて、クロック信号に同期して第1と第2のチャージポンプ部の昇圧した電圧の出力を制御する昇圧動作制御信号を出力する。第1と第2のチャージポンプ部は、入力される前記昇圧動作制御信号に基づいて昇圧した電圧の出力が制御されることとする。
また、これにより、昇圧動作を開始する位相を特定することができ、その位相に応じたチャージポンプ部を特定することにより、構成する回路の違いによる特性のばらつきを低減することができる。
(3)また、本発明によれば、上記発明において、位相調整回路における状態保持部は、判定信号に基づいて状態を保持する。状態保持部はクロック信号に同期させて状態を遷移させることとする。
また、これにより、判定部で検出された判定信号を、チャージポンプ部を動作させるクロック信号に同期させることができる。
(4)また、本発明によれば、出力電圧コントロール回路は、入力されるクロック信号を昇圧する第1のチャージポンプ部、および、第1のチャージポンプ部の後段に接続される第2のチャージポンプ部を備え、該第1のチャージポンプ部の出力電圧をさらに昇圧して出力するパルス昇圧回路において出力電圧を制御する。その第2のチャージポンプ部は、クロック信号に同期して、第1のチャージポンプ部が昇圧動作を始めるべき第1の位相より所定の位相遅れた第2の位相に昇圧動作を始める。パルス昇圧回路が、第1と第2のチャージポンプ部の昇圧した電圧の出力が第2のチャージポンプ部の出力電圧に応じて制御され、第1の位相から第2の位相までの期間に昇圧した電圧の出力を再開するように制御されることとする。
これにより、第1のチャージポンプ部が昇圧動作を開始し、第2のチャージポンプ部がまだ昇圧動作を開始しない期間に応じた位相を選択し、入力されたクロック信号に基づく信号を各チャージポンプ部に供給することにより、昇圧した電圧を出力することができる。
(5)また、本発明によれば、上記発明において、判定部は、定められた基準電圧に対して、前記第2のチャージポンプ部により昇圧された出力電圧を判定する。位相調整部は、判定部が出力する判定信号に基づいて、クロック信号に同期して第1と第2のチャージポンプ部の昇圧した電圧の出力を制御する昇圧動作制御信号を出力する。パルス昇圧回路は、入力される昇圧動作制御信号に基づいて昇圧した電圧の出力が制御されることとする。
また、これにより、出力電圧コントロール回路は、昇圧動作を開始する位相を特定することができ、その位相に応じたチャージポンプ部を特定することにより、回路の違いによる特性のばらつきを低減することができる。
本実施形態によるパルス昇圧回路を示すブロック図である。 同実施形態におけるパルス昇圧回路に適用する状態保持部を示すブロック図である。 同実施形態におけるパルス昇圧回路に適用するフリップフロップを示すブロック図である。 従来の実施形態におけるパルス昇圧回路の動作を示す図(その1)である。 従来の実施形態におけるパルス昇圧回路の動作を示す図(その2)である。 本実施形態におけるパルス昇圧回路の動作を示すタイミングチャート(その1)である。 同実施形態におけるパルス昇圧回路の動作を示すタイミングチャート(その2)である。 従来の実施形態におけるパルス昇圧回路の構成例を示す概略ブロック図(その1)である。 従来の実施形態におけるパルス昇圧回路の構成例を示す概略ブロック図(その2)である。 従来の実施形態におけるパルス昇圧回路の構成例を示すブロック図である。 従来の実施形態におけるパルス昇圧回路に適用するチャージポンプ回路の例を示すブロック図である。 従来の実施形態におけるパルス昇圧回路に適用する倍電圧回路の例を示すブロック図である。 従来の実施形態におけるパルス昇圧回路の動作を示すタイミングチャートである。 従来の実施形態におけるパルス昇圧回路の動作を示す図である。
以下、本発明の一実施形態によるパルス昇圧回路及び出力電圧コントロール回路について図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態によるパルス昇圧回路を示すブロック図である。
この図には、入力されるクロックCLK1からCLK3に基づいて昇圧動作を行うことにより、昇圧された電圧を有する信号PUMPOUTを出力するパルス昇圧回路100が示されている。
パルス昇圧回路100は、クロック信号制御部10、電圧変換部20、判定部40及び状態保持部50を備える。
パルス昇圧回路100におけるクロック信号制御部10は、入力されるクロックCLK1からCLK3のそれぞれについて制御信号PUMPOUTFFに基づいて出力するか否かを制御する。また、クロック信号制御部10は、クロックCLK2に応じた反転信号クロックCLK02Bを生成し出力する。クロック信号制御部10は、制御信号PUMPOUTFFが「H(ハイ)」レベルの場合に、各クロックを出力する。
電圧変換部20は、入力されたクロックに基づいて昇圧した電圧を出力する。電圧変換部20は、同じ回路構成の電圧変換部20aと電圧変換部20bを備え、クロックCLK2に応じて、繰り返して行われる昇圧動作とコンデンサへの充電動作を互いに180度反転させて逆の位相で行う。電圧変換部20の構成例は、従来技術と同じく図11を参照する。
図11に示す電圧変換部20は、電圧変換部20aと同じ構成の電圧変換部20bを備える。電圧変換部20aと20bの構成例について、電圧変換部20aを代表して説明する。
電圧変換部20aは、クロックバッファ22、電界効果型トランジスタ(FET)28及びチャージポンプ31と32を備える。
電圧変換部20aにおけるクロックバッファ22は、入力されるクロックCLK02の反転クロックを出力する。FET28は、電源VDDに接続されたダイオードとして機能し、チャージポンプ31に電力を供給する。
チャージポンプ31は、倍電圧回路21、FET24、FET29及びコンデンサ26を備える。
チャージポンプ31における倍電圧回路21は、入力されるクロックに基づいて電源電圧の約2倍の電圧(「電圧2VDD」という。)を出力する。倍電圧回路21は、入力されるクロックに応じて出力する電圧2VDDによりコンデンサ26を充電する。FET24は、入力されるクロックの位相によって倍電圧回路21から出力される電圧が出力されない場合に、電源電圧VDDによりコンデンサ26を充電する。このように入力されるクロックの位相に応じて電圧2VDDと電源電圧VDDが切り換えられることにより昇圧動作を繰り返し、昇圧された電圧がFET29を介して出力される。
チャージポンプ32は、倍電圧回路23、FET25、FET30及びコンデンサ27を備える。
チャージポンプ32における倍電圧回路23は、入力されるクロックに基づいて電源電圧の約2倍の電圧(「電圧2VDD」という。)を出力する。倍電圧回路23は、入力されるクロックに応じて出力する電圧2VDDによりコンデンサ27を充電する。FET25は、入力されるクロックの位相によって倍電圧回路23から出力される電圧が出力されない場合に、電源電圧VDDによりコンデンサ27を充電する。このように入力されるクロックの位相に応じて電圧2VDDと電源電圧VDDが切り換えられることにより昇圧動作を繰り返し、昇圧された電圧がFET30を介して出力される。
また、チャージポンプ32は、前述のチャージポンプ31の後段に接続され、チャージポンプ31によって昇圧され、出力された電圧に、さらにチャージポンプ32自ら昇圧した電圧を加算して出力する。
なお、倍電圧回路21(及び23)に図12に示す倍電圧回路21を適用する場合には、端子TB221に入力するクロックCK1と端子TB222に入力するクロックCK2に位相差を設けることにより、電圧2VDDと接地電位とを切り換える際に、FET213とFET214を介して昇圧された電荷がリークするタイミングを回避して切り換えることができるため、充電された電荷を有効に後段に接続される回路に出力することが可能となる。この切換に必要とされる時間を確保して、クロックCLK2(図1)に対してクロックCLK1及びCLK3(図1)を遅らせて切り換えることにより実現できる。
また、電圧変換回路20aのTB201aと電圧変換回路20bのTB203bには、クロックCLK1(図1)に同期したクロックCLK01が入力され、電圧変換回路20aのTB202aには、クロックCLK2(図1)と同相のクロックCLK02が入力され、電圧変換回路20bのTB202bには、クロックCLK2(図1)を反転したクロックCLK02Bが入力され、電圧変換回路20aのTB203aと電圧変換回路20bのTB201bには、クロックCLK3(図1)に同期したクロックCLK03が入力される。これにより、位相に応じた充電と昇圧電圧の出力をそれぞれの組み合わせで切り換えることが容易に行える。
判定部40は、電圧変換部20が出力した信号PUMPOUTの電圧が端子TB401に入力され、その電圧を分圧し、予め定められる比較電圧を基準に判定するヒステリシス型のコンパレータとして動作する。判定部40は、入力される信号の電圧が基準より低いときに「L(ロー)」レベルを、高いときに「H(ハイ)」レベルを端子TB402にそれぞれ出力する。端子TB402に出力する信号を制御信号PUMPEとする。
状態保持部50は、端子TB503に入力されるクロックCLK2をトリガとして端子TB501に入力される制御信号PUMPEの状態を保持し、保持した状態を示す制御信号PUMPOUTFFを端子TB505に出力する。また、端子TB502に入力される制御信号PUMPEに応じて保持される状態を初期化する、いわゆるリセット機能を有している。
図2は、パルス昇圧回路に適用する状態保持部を示すブロック図である。
この図に示される状態保持部50は、リセット制御機能付きのD型フリップフロップに相当する。状態保持部50の一実施形態を示す。
状態保持部50は、バッファー51と53、NORゲート52、ラッチ回路54と55及びRSフリップフロップ(RSFF)56を備える。
端子TB501に入力される信号が、直列に接続されたラッチ54とラッチ55とRSFF56の多段構成で、端子TB503に入力されるクロックに同期して記憶されている状態が遷移する。
状態保持部50は、端子TB501に入力される信号の状態を、端子TB503に入力される信号が「L」レベルから「H」レベルに遷移する変化を検出し、回路内部で保持する情報を更新し、端子TB505(TB565)に出力する。また、端子TB502に入力される信号が「L」レベルの場合には、内部に記憶する情報をリセット状態に戻して、端子TB505(TB565)から「L」レベルを出力する。
図3は、パルス昇圧回路に適用するフリップフロップを示すブロック図である。
この図に示されるRSフリップフロップ(RSFF)56は、リセット制御機能付きのRS型フリップフロップに相当する。RSフリップフロップ(RSFF)56の一実施形態が示される。
RSFF56は、NORゲート56a、NANDゲート56b及びバッファー56cと56dを備える。
RSFF56は、NORゲート56aとNANDゲート56bを組み合わせ、それぞれ出力に接続されたバッファー56cと56dを介して、相互に入出力を接続することにより、フリップフロップを形成する。RSFF56では、端子TB561からTB563に入力される信号の状態に応じて、この回路が保持する状態が更新され、端子TB565に出力される。
端子TB562またはTB563に入力される信号が、「L」レベルであるときこの回路が初期化され、端子TB565に「L」レベルが出力される。例えば、TB563をリセット入力端子として用いることができる。
パルス昇圧回路100の動作の説明の前に、従来のパルス昇圧回路200の課題を整理する。
図14に示したタイミングチャートにも示したとおり、タイミングにより電圧変動の変動幅が大きく変化していた。小さな変動幅を示した時刻t43と、大きな変動幅を示した時刻t53について比較する。
図4は、図14における時刻t43付近の状態を、時間軸を拡大して示した図である。
この図には、信号PUMPOUTbの電圧(VCPb)、クロックCLK1からCLK3、制御信号PUMPEb及びクロックCKOUT1と2が示されている。なお、クロックCKOUT1と2は、倍電圧回路21と倍電圧回路23(図11)がそれぞれ出力し、チャージポンプ部31と32のコンデンサ26と27を充電する電圧であり、それをこの図では重ねて示している。
時刻t22において、クロックCLK2が「H」レベルに遷移して、チャージポンプ部31の昇圧動作のタイミングに切り替わる。
時刻t41に制御信号PUMPEb信号が「H」レベルに遷移して、チャージポンプ部31の昇圧動作が始まる。この昇圧動作で、倍電圧回路21が生成したクロックCKOUT1により、コンデンサ26が3.43V(ボルト)で充電されている。また、この昇圧動作は、時刻t45までに終了し、1段目の昇圧期間のなかで終了していた。この昇圧動作による電圧変動は、0.14Vである。
図5は、図14における時刻t53付近の状態を、時間軸を拡大して示した図である。
この図には、信号PUMPOUTbの電圧(VCPb)、クロックCLK1からCLK3、制御信号PUMPEb及びクロックCKOUT1と2が示されている。なお、クロックCKOUT1と2は、倍電圧回路21と倍電圧回路23(図11)がそれぞれ出力し、チャージポンプ部31と32のコンデンサ26と27を充電する電圧であり、それをこの図では重ねて示している。
時刻t27において、クロックCLK2が「H」レベルに遷移して、チャージポンプ部31の昇圧動作のタイミングに切り替わる。また、時刻t28において、クロックCLK1が「H」レベルに遷移して、チャージポンプ部32の昇圧動作のタイミングに切り替わる。
時刻t51に制御信号PUMPEb信号が「H」レベルに遷移して、チャージポンプ部32の昇圧動作が始まる。この昇圧動作で、倍電圧回路23が生成したクロックCKOUT2により、コンデンサ27が4.65V(ボルト)で充電されている。また、この昇圧動作は、時刻t55までに終了し、2段目の昇圧期間のなかで終了していた。この昇圧動作による電圧変動は、0.49Vである。
以上の比較からわかるように、電圧変動が小さく観測された時刻t43では、出力能力が小さなチャージポンプ部31が動作している。電圧変動が大きく観測された時刻t53では、出力能力が大きなチャージポンプ部32が動作している。
昇圧動作を開始してから判定部40が検出する比較電圧を上回るまでの時間は短いが、チャージポンプ部の出力能力の違いにより、判定部40が検出するまでに変動する電圧の振幅に違いが生じることが示される。
したがって、次のように制御することにより、電圧変動を抑圧することとする。
まず、昇圧動作を開始するタイミングは、チャージポンプ部31による1段目の昇圧動作の期間に開始することとする。これにより、出力能力が大きなチャージポンプ部32によって昇圧動作を開始するより、電圧変動が小さくなる。
また、昇圧動作を開始するチャージポンプ部を特定する。例えば、電圧変換部20aにおけるチャージポンプ部31による1段目の昇圧動作の期間に開始することとする。これにより、回路の違いによる出力能力がばらつく影響を回避することができる。
また、1段目の昇圧動作を継続する長さを短くすると、上記に示した1段目の昇圧動作により十分な充電が行えない状態のまま、2段目の昇圧動作に切り替えるタイミングとなるので、1段目の昇圧動作を開始する時間を早めることと、チャージポンプ部の回路の能力に応じて必要な時間を確保して2段目の昇圧動作に切り換えるようにすることが望ましい。上記の遅れ時間は、クロックの周期に変換すれば、位相差として設定することができる。
図を参照し、本実施形態における動作を説明する。
図6は、パルス昇圧回路100の動作を示すタイミングチャートである。
この図には、入力されるクロックCLK1からCLK3、判定部40の判定結果に基づいて出力される制御信号PUMPE及び状態保持部50が出力するPUMPOUTFFの波形を示す。
制御信号PUMPEは、電圧変換部20から出力された信号PUMPOUTに基づいて判定部40が判定した結果、信号PUMPOUTの電圧が予め定められる所定の電圧より低くなったときに、出力される電圧が基準電圧より低下したことを検出し、昇圧動作が必要な状態を示す「H」レベルを出力する。
制御信号PUMPOUTFFは、クロックCLK2の立ち上がりに同期して制御信号PUMPEの状態を判定し、制御信号PUMPEが「H」レベルの状態にあるときに初期状態「L」レベルから「H」レベルに遷移する。また、制御信号PUMPOUTFFは、制御信号PUMPEが「L」レベルの状態に遷移したときに「H」レベルから「L」レベルに遷移する。
上記の動作について時間を追って説明する。
時刻t1では、制御信号PUMPEが「H」レベルに遷移し、昇圧が必要な状態が検出された。
時刻t2において、クロックCLK2が「H」レベルに遷移したことにより、制御信号PUMPOUTFFは、「H」レベルに遷移する。制御信号PUMPEが「H」レベルに遷移してから、時間td1aの遅延をもって制御信号PUMPOUTFFが活性化され、電圧変換部20による昇圧動作が開始される。また、クロックCLK1が「L」レベル、クロックCLK2が「H」レベルであることから電圧変換部20aにおけるチャージポンプ部31が活性化され、その出力には昇圧された電圧が出力された状態(1段目の昇圧状態)になる。
時刻t3において、クロックCLK1が「H」レベルに遷移したことにより、電圧変換部20aにおけるチャージポンプ部32も活性化され、その出力には昇圧された電圧が出力された状態(2段目の昇圧状態)になる。
時刻t4において、制御信号PUMPEが「L」レベルに遷移し、昇圧を不要とする状態が検出される。制御信号PUMPEの「L」レベルへの遷移にしたがって、制御信号PUMPOUTFFは、「L」レベルに遷移する。これにより、電圧変換部20aにおける昇圧動作を中断する。
時刻t5において、クロックCLK1とCLK2が「L」レベルに遷移したことにより、電圧変換部20aにおける昇圧動作の期間が終了し、電圧変換部20bにおける昇圧動作を行う期間に換わる。ここで、時刻t4において制御信号PUMPOUTFFが、「L」レベルに遷移したままの状態にあり、電圧変換部20bの昇圧動作は行われない。
時刻t12まで、クロックCLK1からCLK3が周期的に入力されるが電圧変換部20aと20bの昇圧動作は停止したままの状態が続くことになる。
ここで、時刻t9において、再び制御信号PUMPEが「H」レベルに遷移し、昇圧が必要な状態が検出されているが、制御信号PUMPOUTFFは「L」レベルの状態が継続する。ここで、電圧変換部20aは、昇圧動作を開始することなく時刻t10を迎える。
この時刻9以降、時刻t12までにクロックCLK2が「H」レベルとなる状態遷移がなく、時刻t12においてクロックCLK2が「H」レベルに遷移したことにより、制御信号PUMPOUTFFは、「H」レベルに遷移する。制御信号PUMPEが「H」レベルに遷移(時刻t10)してから、時間td1bの遅延をもって制御信号PUMPOUTFFが活性化され、電圧変換部20による昇圧動作が開始される。また、クロックCLK1が「L」レベル、クロックCLK2が「H」レベルであることから電圧変換部20aにおけるチャージポンプ部31が活性化され、その出力には昇圧された電圧が出力された状態(1段目の昇圧状態)になる。
時刻t13において、クロックCLK1が「H」レベルに遷移したことにより、電圧変換部20aにおけるチャージポンプ部32も活性化され、その出力には昇圧された電圧が出力された状態(2段目の昇圧状態)になる。
時刻t14において、制御信号PUMPEが「L」レベルに遷移し、昇圧を不要とする状態が検出される。制御信号PUMPEの「L」レベルへの遷移にしたがって、制御信号PUMPOUTFFは、「L」レベルに遷移する。これにより、電圧変換部20aにおける昇圧動作は、チャージポンプ部32の昇圧(2段目の昇圧状態)を停止する。
以降、クロックCLK1からCLK3が周期的に入力されるが、電圧変換部20が出力する電圧が基準値に比べ十分高い状態にあることから、電圧変換部20の昇圧動作は停止したままの状態が続くことになる。
図7は、前述の図4に示したパルス昇圧回路の動作を示すタイミングチャートを時間方向に拡大した図である。
この図では、図4と同じ時刻に同じ符号を付け、電源変換部20から出力される電圧の波形(VCP)も加えて示す。
時刻t12にクロックCLK2が「H」レベルに遷移して、1段目のチャージポンプ部31の昇圧期間に昇圧が始まり、波形VCPの電圧が緩やかに上昇し始める。
時刻t13にクロックCLK1が「H」レベルに遷移して、2段目のチャージポンプ部32の昇圧期間に切り替わり波形VCPの電圧が急に上昇する。
時刻t14において、比較部40の判定の結果、制御信号PUMPOUTFFを「L」レベルにしてチャージポンプ部32の昇圧動作が停止させることにより、波形VCPの電圧の上昇も停止する。
本実施形態に示したパルス昇圧回路100では、昇圧された出力電圧に重畳された電圧変動の振幅は、最小電圧0.19Vから最大電圧0.37Vの範囲に収まり、変動幅(最大電圧−最小電圧)が、0.18Vになった。
従来のパルス昇圧回路200では、昇圧された出力電圧に重畳された電圧変動の振幅は、最小電圧0.14Vから最大電圧0.49Vの範囲にばらつき、変動幅(最大電圧−最小電圧)が、0.35Vであった。
比較すると、最大電圧では約25%改善し、変動幅では約45%改善するという効果が得られた。
以上に示した構成により、チャージポンプ部31が昇圧動作を開始し、チャージポンプ部32がまだ昇圧動作を開始しない期間に応じた位相を選択し、入力されたクロック信号に基づく信号を各チャージポンプ部に供給することにより、昇圧した電圧を出力することが可能となる。
また、昇圧動作を開始する位相を特定することができ、その位相に応じたチャージポンプ部31を特定することにより、構成する回路の違いによる特性のばらつきを低減することができる。
また、判定部40で検出された判定信号をチャージポンプ部31、32を動作するクロック信号に同期させることができる。
なお、本実施形態に示した電界効果トランジスタ(FET)24、25、28、29、30、212は、閾値がほぼ0Vに設定されたIタイプ(Intrinsic−type)のトランジスタを適用することが望ましい。これにより、各FETが有する閾値電圧による損失を低減することができる。
また、出力電圧の振幅が大きくなると後段回路の耐圧違反を起こす等の問題が発生する。そのため、出力電圧の振幅を抑えるには、前段のチャージポンプ部31から行うことが有効である。
また、電源電圧変動(リップル電圧の振幅変動)のばらつきを小さくすることにより、パルス出力電圧の振幅の精度が要求されるブロック(負荷回路)においても、電圧変動の条件で制限されることなくパルス昇圧回路を適用することができるようになる。
なお、本発明は、上記の各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更可能である。本発明のパルス昇圧回路における、チャージポンプ部の構成や、段数に制限されることなく、少なくとも2段階の接続段数と、少なくとも2段階に分けての昇圧動作を行うあらゆるパルス昇圧回路及び出力電圧制御回路に適用することができる。
また、倍電圧回路並びにチャージポンポンプ部に入力されるクロックは、少なくとも2段階に従属接続されたチャージポンプ部を切り換えて動作させる位相制御、または基準とするクロックに対して所定の時間遅延させる遅延時間制御がおこなえる信号であればよい。
なお、本発明の第1のチャージポンプ部は、チャージポンプ部31に相当する。また、本発明のパルス昇圧回路は、パルス昇圧回路100に相当する。また、本発明の第2のチャージポンプ部は、チャージポンプ部32に相当する。また、本発明の判定部は、判定部40に相当する。また、本発明の位相調整部は、状態保持部50に相当する。また、本発明の状態保持部は、状態保持部50に相当する。また、本発明の出力電圧コントロール回路は、パルス昇圧回路100に相当する。
100 パルス昇圧回路
10 クロック信号制御部
11、12、13、14 NANDゲート
15、16、17、18 バッファー
19 コンデンサ
20、20a、20b 電圧変換部
31、32 チャージポンプ部
40 判定部
50 状態保持部

Claims (5)

  1. 入力されるクロック信号を昇圧する第1のチャージポンプ部を備え、該第1のチャージポンプ部の出力電圧をさらに昇圧して出力するパルス昇圧回路であって、
    前記第1のチャージポンプ部の後段に接続され、前記クロック信号に同期して、前記第1のチャージポンプ部が昇圧動作を始めるべき第1の位相より所定の位相遅れた第2の位相に昇圧動作を始める第2のチャージポンプ部
    を備え、
    前記第1と第2のチャージポンプ部は、
    前記第2のチャージポンプ部の出力電圧に応じて昇圧動作を行う位相が制御され、前記第1の位相から前記第2の位相までの期間に昇圧動作を再開する
    ことを特徴とするパルス昇圧回路。
  2. 定められた基準電圧に対して、前記第2のチャージポンプ部により昇圧された出力電圧を判定する判定部と、
    前記判定部が出力する判定信号に基づいて、前記クロック信号に同期して前記第1と第2のチャージポンプ部の昇圧動作を行う位相を制御する昇圧動作制御信号を出力する位相調整部と、
    を備え、
    前記第1と第2のチャージポンプ部は、
    入力される前記昇圧動作制御信号に基づいて昇圧動作を行う位相が制御される
    ことを特徴とする請求項1に記載のパルス昇圧回路。
  3. 前記位相調整部は、
    前記判定信号に基づいて状態を保持する状態保持部を備え、
    前記状態保持部は前記クロック信号に同期させて状態を遷移させる
    ことを特徴とする請求項2に記載のパルス昇圧回路。
  4. 入力されるクロック信号を昇圧する第1のチャージポンプ部、および、前記第1のチャージポンプ部の後段に接続され、前記クロック信号に同期して、前記第1のチャージポンプ部が昇圧動作を始めるべき第1の位相より所定の位相遅れた第2の位相に昇圧動作を始める第2のチャージポンプ部を備え、該第1のチャージポンプ部の出力電圧をさらに昇圧して出力するパルス昇圧回路において出力電圧を制御する出力電圧コントロール回路であって、
    前記パルス昇圧回路は、
    前記第1と第2のチャージポンプ部の昇圧動作を行う位相が前記第2のチャージポンプ部の出力電圧に応じて制御され、前記第1の位相から前記第2の位相までの期間に昇圧動作を再開するように制御される
    ことを特徴とする出力電圧コントロール回路。
  5. 定められた基準電圧に対して、前記第2のチャージポンプ部により昇圧された出力電圧を判定する判定部と、
    前記判定部が出力する判定信号に基づいて、前記クロック信号に同期して前記第1と第2のチャージポンプ部の昇圧動作を行う位相を制御する昇圧動作制御信号を出力する位相調整部と、
    を備え、
    前記パルス昇圧回路は、
    入力される前記昇圧動作制御信号に基づいて昇圧動作を行う位相が制御される
    ことを特徴とする請求項4に出力電圧コントロール回路。
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