JP5335835B2 - 共振器 - Google Patents
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Description
ここで、フィルタ装置として帯域通過フィルタを例とし、当該帯域通過フィルタにおいて用いられる結合棒方式およびタップ結合方式による入出力機構について説明することとする。
この図1に示す帯域通過フィルタ500においては、両端面が閉塞した四角筒形状の筐体502内において、4つの共振棒506a、506b、506c、506dが、互いに隣り合う共振棒とそれぞれ所定の間隔L2を開けて軸方向に並び、筐体502と短絡した状態で配設されている。
こうした構成において、帯域通過フィルタ500に高周波信号を入力すると、入力端子504から入力された高周波信号は、結合線路510を介して結合棒508へ伝播する。
次に、図3に示す帯域通過フィルタ550においては、両端面が閉塞した四角筒形状の筐体552内において、4つの共振棒556a、556b、556c、556dが、互いに隣り合う共振棒とそれぞれ所定の間隔L2を開けて軸方向に並び、筐体552と短絡した状態で配設されている。
こうした構成において、帯域通過フィルタ550に高周波信号を入力すると、入力端子554から入力された高周波信号は、結合線路558を介して共振棒556aに給電される。
こうした結合棒方式の入出力機構やタップ結合方式の入出力機構を備えた共振器においては、結合線路が結合棒や共振棒に直接接続されいるので、当該共振器を用いてフィルタ装置を構成する場合には、入力端子に直流電圧を印加する際に、別途DCカットを行う手段を設ける必要があった。
こうした結合棒方式およびタップ結合方式に対して、DCカットを行う手段を設ける必要がない方式として、アンテナ方式が知られている。
この図5に示す帯域通過フィルタ600においては、両端面が閉塞した四角筒形状の筐体602内において、4つの共振棒606a、606b、606c、606dが、互いに隣り合う共振棒とそれぞれ所定の間隔L2を開けて軸方向に並び、筐体602と短絡した状態で配設されている。
こうした構成において、帯域通過フィルタ600に高周波信号を入力すると、入力端子604から入力された高周波信号は、結合線路608を介してアンテナ610に伝播する。
このように、アンテナ方式の入出力機構を備えた共振器においては、結合線路608、626にそれぞれ接続されるアンテナ610、624は接地されていないので、当該共振器を用いた帯域通過フィルタ600において、入力端子604に直流電圧を印加する際に、DCカットの手段を設ける必要がなくなる。
なお、本願出願人が特許出願のときに知っている先行技術は、文献公知発明に係る発明ではないため、本願明細書に記載すべき先行技術文献情報はない。
図9(a)には、本発明による共振器を備えた帯域通過フィルタの筐体側面の一部を破断した概略構成説明図が示されており、また、図9(b)には、図9(a)のIV−IV線による断面図が示されており、また、図10(a)には、図9(a)に示す帯域通過フィルタの入力部または出力部を拡大した拡大説明図が示されており、また、図10(b)には、図10(a)のD−D線による断面図が示されており、また、図10(c)には、入力部または出力部において、結合線路、結合棒、スペーサおよび筐体の接続前の状態を示す説明図が示されている。
この図9に示す帯域通過フィルタ10においては、両端面が閉塞した四角筒形状の筐体12内において、4つの共振棒16a、16b、16c、16dが、互いに隣り合う共振棒とそれぞれ所定の間隔L2を設けて軸方向に並び、筐体12と一体的に形成されている。
こうした構成において、帯域通過フィルタ10に高周波信号を入力すると、入力端子14から入力された高周波信号は、結合線路18と結合棒20とが電気的に接続された状態であるため、結合線路18を介して結合棒20へ伝播する。
以上において説明したように、帯域通過フィルタ10においては、入力部26において、結合線路18と結合棒20とが互いに接するように絶縁体よりなるネジ22により固定的に接続されることによって、結合線路18と結合棒20とを電気的に接続した状態とし、結合棒20を絶縁体よりなるスペーサ34を介して絶縁体よりなるネジ22により筐体12に配設することによって、結合棒20と筐体12とが電気的に接続していない状態とした。
さらに、帯域通過フィルタ10においては、出力部36において、結合線路28と結合棒30とが互いに接するように絶縁体よりなるネジ32により固定的に接続されることによって、結合線路28と結合棒30とを電気的に接続した状態とし、結合棒30を絶縁体よりなるスペーサ38を介して絶縁体よりなるネジ32により筐体12と配設することによって、結合棒30と筐体12とが電気的に接続していない状態とした。
また、帯域通過フィルタ10においては、機械加工により、筐体12の面12cにネジ穴12ca、12cbを高い精度で所望の位置に形成することができるので、調整ネジといった結合度の微調整を行う構成を必要とせずに所望の結合度を実現することができる。
なお、上記した実施の形態においては、入力部26および出力部36において、それぞれ金属導体よりなる結合線路18、28として、板状の金属を用いるようにしたが、これに限られるものではないことは勿論であり、こうした板状の金属よりなる結合線路18、28に代えて、金属線や導体パターンが形成された絶縁基板を用いるようにしてもよい。
まず、入力部26において結合線路18に代えて金属線48を用いる場合には、高周波信号を筐体12内に入力するための入力端子14と、共振棒16aと平行であり、かつ、共振棒16aと所定の間隔L1を開けて絶縁体よりなるスペーサ34を介して筐体12内に配設された結合棒20と、入力端子14と結合棒20とを接続する金属線48とを有して構成されている(図11参照する。)。
次に、出力部36において結合線路18に代えて導体パターン58−1が形成された絶縁基板を用いる場合には、帯域通過フィルタ10により処理された高周波信号を筐体12の外部に出力するための出力端子24と、共振棒16dと平行であり、かつ、共振棒16dと所定の間隔L1を開けて絶縁体よりなるスペーサ38を介して筐体12内に配設された結合棒30と、出力端子24と結合棒30とを接続する導体パターン58−1が形成された絶縁基板58とを有して構成されている(図12を参照する。)。
12、502、552、602 筐体
14、504、554、604 入力端子
16a、16b、16c、16d、506a、506b、506c、506d、556a、556b、556c、556d、606a、606b606c、606d 共振棒
18、28、510、526、558、564、608、626 結合線路
20、30、508、524 結合棒
22、32 ネジ
24、522、562、622 出力端子
26、520、560、620 入力部
36、530、570、630 出力部
48 金属線
58 絶縁基板
58−1 導体パターン
610、624 アンテナ
Claims (4)
- 高周波信号を伝播し、共振棒のみが配設された共振器と組み合わせてフィルタ装置を構成するアンテナ方式の入出力機構を備えた共振器において、
高周波信号を入力または出力する端子と接続され、筐体内において絶縁体を介して共振棒と平行に配設された結合棒と、
一方の端部が前記端子と接続され、他方の端部が前記結合棒と絶縁体よりなるネジによって固定的に接続された金属導体よりなる結合線路と
を有し、
前記結合棒は、前記ネジにより前記絶縁体を介して前記筐体内に配設されてアンテナとして機能し、前記共振棒と電磁界結合する
ことを特徴とする共振器。 - 請求項1に記載の共振器において、
前記結合線路は、板状の金属導体で構成される
ことを特徴とする共振器。 - 請求項1に記載の共振器において、
前記結合線路は、絶縁基板上に形成された導体パターンで構成される
ことを特徴とする共振器。 - 請求項1に記載の共振器において、
前記結合線路は、金属線で構成される
ことを特徴とする共振器。
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