JP5335369B2 - エアバッグ用織物およびエアバッグ - Google Patents
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Description
CF=Nw×√Dw+Nf×√Df (式1)
(ここで、Nw,Nfは、経糸および緯糸の織密度(本/cm)、Dw,Dfは、経糸および緯糸の繊度(dtex)を示す)
CF=Nw×√Dw+Nf×√Df
(ここで、Nw,Nfは、経糸および緯糸の織密度(本/cm)、Dw,Dfは、経糸および緯糸の太さ(dtex)を示す)
JIS L−1096(8.4.2)に規定された方法により、基布の単位面積当たりの質量を求めた。
JIS L−1096(8.12.1A法、ストリップ法)に規定された方法により、織物の経方向と緯方向の引張強力を求め、経と緯の平均値を算出した。
前記(2)から求められる引張強力を、(式1)から求められる織物のカバーファクターで除することにより得られる指数を、強力指数(引張強力/カバーファクター)として算出した。
JIS L−1096(8.21.1A法、縫い目滑脱法)に規定された試料形状にて、引張荷重が588Nとなった時点における拡大した縫い目孔の最大孔を測定し、織物の経方向と緯方向(それぞれN=3)の総平均値を縫い目開き量とした。縫い仕様は、上糸、下糸いずれもナイロン66繊維の5番手糸を縫い糸として使用し、運針数3.5針/cm、本縫い1列とした。
得られたエアバッグを折り畳み、重量を測定し、比較例1を100として相対値で表した。
エアバッグの展開試験は、ダイセル社製インフレーター(型式ZA、2ステージ型、出力160kpa/220kpa)、固定金具、樹脂製ケースを用いてモジュールを組み立て実施した。モジュールは100℃にて予め約5時間加熱し、予熱後直ちに展開試験を行い、展開時の膨張状態ならびに展開後のエアバッグ外周縫製部の状態を観察した。
評価に使用した運転席用エアバッグの作成法を以下に示す。
エアバッグ用基布として準備した織物から、外径がφ670mmである円形の本体パネルを2枚裁断した。一方の本体パネル中央部にφ67mmのインフレーター取付け口、および、該取付け口の中心から斜め上45度の線上120mmの位置に排気孔φ30mmを2箇所(左右一対)設けた。
(ポリウレタン樹脂)
(A)ポリカーボネートポリオール(融点−5℃、旭化成ケミカルズ社製、ポリカーボネートジオール、商品名PCDL−T5651、分子量1000)と(B)脂環式ポリイソシアネート(ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート)とを合わせて100部(使用量比、ポリオール/ポリイソシアネート=100/100)、(C)ジメチロールプロピオン酸10部、および(D)ポリカルボジイミド(日清紡績社製、商品名カルボジライトSV−02、分子量1720)6部から得られる水性ポリウレタン樹脂(固型分濃度50%、溶液粘度(25℃)18Pa・s、数平均分子量2.5万)
自己架橋型水溶性ポリアミド樹脂(鉛市社製、ナイロンFR−550W、固型分濃度20%、溶液粘度(25℃)0.2Pa・s)
反応性シリコーンエマルジョン樹脂(信越化学社製、商品名Polon MF−17、固型分濃度33%)
2液付加反応型無溶媒シリコーン樹脂(Bluestar Silicones社製、商品名Rhodorsil TCS7534、調液後の溶液粘度45Pa・s、数平均分子量5万)
経糸、緯糸にいずれもナイロン66繊維の470dtex/144f(糸強度9.5cN/dtex、単糸繊度3.3dtex)を用いて平織物を作成し、精練、セットを行った。次いで、前記ポリウレタン樹脂を織物の片面にコーティングしたのち、乾燥および160℃で1分間熱処理を施し、本発明の不通気性織物を得た。この時の織密度は、経および緯いずれも17.3本/cmであり、ポリウレタン樹脂の付着量は15g/m2であった。得られた織物特性を評価するとともに、前記した方法によりエアバッグの展開試験を行い、展開時のエアバッグ膨張状態および展開後の外周部の状況を観察した。
経糸、緯糸にいずれもナイロン66繊維の470dtex/144f(糸強度9.3cN/detx、単糸繊度3.3dtex)を用いて平織物を作成し、精練、セットを行った。次いで、前記ポリアミド樹脂と前記水性シリコーン樹脂の混合溶液(混合比=90:10重量部、ポリアクリルアミド系増粘剤0.1重量部、溶液粘度10Pa・s)を織物の片面にコーティングしたのち、乾燥および150℃で1分熱処理を施し、本発明の不通気性織物を得た。この時の織密度は、経および緯いずれも18.1本/cmであり、樹脂の付着量は12g/m2であった。
経糸、緯糸にいずれも糸強度9.8cN/dtexであるナイロン66繊維を用いた以外は、実施例1に準じて不通気性織物およびエアバッグを作成した。この時の織密度は、経および緯いずれも16.6本/cmであった。得られた織物は、軽量、高強度で縫い目開きも少なく、本織物を用いたエアバッグの展開時の挙動も円滑であり、展開後のエアバッグの外周部の破損や縫い目部の拡張(縫い目ずれ)は見られなかった。
経糸、緯糸にいずれもナイロン66繊維の470dtex/144f(糸強度8.5cN/dtex、単糸繊度3.3dtex)を用いて平織物を作成し、精練、セットを行った。次いで、前記ポリウレタン樹脂を用いて織物の片面にコーティングしたのち、180℃で1分間熱処理を施し、不通気性織物を得た。この時の織密度は、経および緯いずれも20本/cmであり、樹脂の付着量は15g/m2であった。糸強度の低い糸条を用いており、必要な基布としての引張強力を得るために、カバーファクターを高く設定した。得られた織物の引張強力は高くなったものの、やはり目付けが大きいものであった。作成したエアバッグの展開試験に問題はないものの、エアバッグ重量も大きくなり、本発明の軽量なエアバッグ得る目的を達成することはできなかった。
経糸、緯糸にいずれもナイロン66繊維の350dtex/72f(糸強度8.5cN/dtex、単糸繊度4.9dtex)を用いて平織物を作成したことの他は、比較例1に準じてシリコーン樹脂によるコ−ティングを行い、不通気性織物を得た。この時の織密度は、経および緯いずれも23.2本/cmであった。この織物は、糸条の繊度が低く、カバーファクターを高く設定しても、軽量であった。しかし、必要な引張強力を得ることは出来ず、強力指数も低いものであった。さらに、縫い目開きも大きくなった。その結果、作成したエアバッグは、展開時に外周縫製部において2ヶ所破断した。
経糸、緯糸にいずれもナイロン66繊維の235dtex/72f(糸強度9.6cN/dtex、単糸繊度3.3dtex)を用いて平織物を作成し、精練、セットを行い、不通気性材料を施すことなく供試織物とした。この時の織密度は、経および緯いずれも28.7本/cmであった。得られた織物は、糸条の繊度が非常に低く、カバーファクターを高く設定しても、極めて軽量であった。また、カバーファクターが高く、不通気性材料を付与していないことから、縫い目開きも小さいものであった。しかし、必要な引張強力を得ることはできず、作成したエアバッグは、展開試験時の内圧に耐えることができずに、外周縫製部から破断した。
不通気性材料を付与しなかったことの他は、実施例2に準じて共試織物を作成した。得られた織物特性は、実施例2とほぼ同等であるが、カバーファクターが小さく、縫い目開き量が大きかった。作成したエアバッグは、本体基布からのガス抜けが多く、膨張が不十分であった。また、縫い目開きが大きく、外周縫製部の縫い糸が2箇所で溶融した。
Claims (5)
- 少なくとも片面に不通気性材料を有するエアバッグ用織物であって、総繊度が350dtex以上、強度が9cN/dtex以上である繊維糸条からなり、下記式1より算出されるカバーファクター(CF)が800以下、目付けが190g/m2以下、引張強力が700N/cm以上、該引張強力をカバーファクターで除して得られる強力指数が0.875〜1.25、および、JIS L−1096(8.21.1A法)に基づく織物の縫い目開き量が3mm以下であるエアバッグ用織物。
CF=Nw×√Dw+Nf×√Df (式1)
(ここで、Nw,Nfは、経糸および緯糸の織密度(本/cm)、Dw,Dfは、経糸および緯糸の繊度(dtex)を示す) - 前記不通気性材料が、ポリウレタン樹脂である請求項1記載のエアバッグ用織物。
- 前記不通気性材料が、ポリカーボネートポリオールを構成成分の1つとするポリウレタン樹脂である請求項1または2記載のエアバッグ用織物。
- 前記不通気性材料の付着量が、10〜30g/m2である請求項1、2または3記載のエアバッグ用織物。
- 請求項1、2、3または4記載のエアバッグ用織物からなるエアバッグ。
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