JP5330775B2 - 弾性クローラ - Google Patents

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本発明は、弾性クローラに関する。
ゴム等の弾性体で構成された弾性クローラでは、一般に、弾性クローラ本体の外周面にラグが設けられている。たとえば、特許文献1には、左右振り分け配置によりラグが形成されると共に、膨隆部で芯金の翼部を覆うようにした構造の弾性クローラが記載されている。
ところで、弾性クローラのラグの間には、泥等の異物が挟まれてしまうことがあるため、この異物を、特に除去作業を要することなく、弾性クローラの循環中に効果的に除去できるようにすることが望まれる。
特許第3483787号公報
本発明は、上記事実を考慮し、ラグの間に挟まった異物を循環中に効果的に除去可能な弾性クローラを得ることを目的とする。
請求項1に記載の発明では、弾性体により無端状に形成された弾性クローラ本体と、前記弾性クローラ本体の外周面を周方向に断続的に突出させて形成され、弾性クローラ本体の幅方向の中央部分で分けられて2列状に配置された複数のラグと、前記周方向で隣り合う前記ラグの間の前記弾性クローラ本体の一部として構成されたラグ底部と、前記ラグの前記周方向での少なくとも一方の端辺に構成され、前記弾性クローラ本体の幅方向に対して傾斜する傾斜部と、前記ラグの前記幅方向の中間部分に形成され、前記周方向に測ったラグの長さが、幅方向の端部よりも短い短ラグ部と、前記ラグ底部の前記幅方向の中間部分を前記周方向に測ったラグ底長を前記ラグ底部の前記幅方向の両側部分を前記周方向に測ったラグ底長よりも長くすることで、前記ラグ底部の前記中間部分に設けられ前記ラグ底部の前記両側部分よりも低剛性とされた低剛性部と、を有する。
この弾性クローラでは、複数のラグが弾性クローラ本体の周方向に断続的に形成されており、ラグの間では、弾性クローラ本体の一部として、ラグ底部が構成されている。
ラグには、弾性クローラ本体の周方向に見て、周方向の一端側及び他端側に直線状又は曲線状の端辺が現れるが、この端辺の少なくとも一方には、弾性クローラ本体の幅方向に対して傾斜する傾斜部が構成されている。したがって、弾性クローラが車両の駆動輪あるいは従動輪等に巻きかけられている部分(以下「巻きかけ部分」という)では、弾性クローラ本体が周方向外側に向かって凸に変形(湾曲)するが、傾斜部が構成されていることで、湾曲の開始に時間差が生じる。
また、この弾性クローラでは、ラグの幅方向の中間部分に短ラグ部が形成されており、周方向に計ったラグの長さが、幅方向の端部よりも短くなっている。したがって、短ラグ部に対応するラグ底の部分は、相対的にラグ底の長さが長くなっており、剛性が低くなっている。したがって、巻きかけ初期には、ラグ底における巻きかけ部分において、異なる曲率で湾曲する部分が存在することになる。
このように、ラグに設けた傾斜部と、ラグに形成した短ラグ部により、隣り合うラグの間の空間は、巻きかけ部分において、このような傾斜部及び短ラグ部がない構成と比較して、僅かにいびつに変形する。このため、この空間、すなわちラグの間に泥等の異物が挟まっている場合でも、弾性クローラ本体が循環して巻きかけ部分で湾曲するときに、異物の排出が促進される。
しかも、ラグ底部の幅方向の中間部分を周方向に測ったラグ底長を、ラグ底部の幅方向の両側部分を周方向に測ったラグ底長よりも長くすることで、ラグ底部の幅方向の中間部分には、ラグ底部の幅方向の両側部分よりも低剛性とされた低剛性部が設けられている。
すなわち、この弾性クローラでは、ラグ底部の中間部分に低剛性部が設けられており、この低剛性部によって、ラグ底部の幅方向両側部分よりも幅方向中間部分は低剛性になっている。低剛性部が設けられていない構成と比較して、巻きかけ部分において、異なる曲率で湾曲する部分をより確実に生じさせることができる。
なお、この「低剛性部」は、要するに、ラグ底部の幅方向の中間部分において、幅方向の両側部分よりもラグ底長を長くすることで、中間部分が両側部分よりも相対的に低剛性であればよい趣旨である。
請求項3に記載の発明では、請求項2に記載の発明において、前記低剛性部が、前記ラグ底部を構成する前記弾性クローラ本体を薄肉とすることにより構成されている。
このように、弾性クローラ本体を部分的に薄肉とするだけの簡単な構造で、低剛性部を構成できる。
請求項4に記載の発明では、請求項2又は請求項3に記載の発明において、前記弾性クローラ本体内に、弾性クローラ本体の周方向に沿って一定間隔で配置され弾性クローラ本体の幅方向中央に転輪通過面が形成された複数の弾性クローラ用芯金、を有し、前記低剛性部が、隣り合う前記弾性クローラ用芯金にまたがって構成されている。
この弾性クローラ用芯金により、弾性クローラは補強される。特に、弾性クローラ用芯金には転輪通過面が形成されているので、転輪を安定的に通過させることができる。
低剛性部が、隣り合う弾性クローラ用芯金にまたがって構成されている。換言すれば、隣り合う芯金の間では、低剛性部が連続することになる。このため、巻きかけ部分でのラグの間の空間の変形がより生じやすくなる。
請求項5に記載の発明では、請求項2〜請求項4のいずれか1項に記載の発明において、前記低剛性部が、前記ラグ底部における前記幅方向の中間部分に構成されている。
本発明では、ラグが2列状に形成されているので、ラグ底部の幅方向の端部(両側部分)は、弾性クローラ本体で見ると幅方向の中央部又は端部となる。そして、低剛性部を、ラグ底部における幅方向の中間部分に構成することで、弾性クローラ本体を全体的に見ると、幅方向の中央部及び端部では低剛性部が存在していないため、相対的に剛性が高くなっている。
一般に、弾性クローラ本体の幅方向の中央では大きな荷重が作用することが想定されるが、この部分の剛性が相対的に高くなっている。また、弾性クローラ本体の幅方向の端部においても、その部分には弾性クローラ用芯金が存在していないため、弾性クローラ本体に強度が求められることが多いが、この部分の剛性が相対的に高められており、弾性クローラ用芯金の幅方向端部が補強される。
本発明は上記構成としたので、ラグの間に挟まった異物を循環中に効果的に除去可能な弾性クローラが得られる。
図1には、本発明の第1実施形態の弾性クローラ10が平面視にて部分的に示されている。また、図2には、この弾性クローラ10が図1のII−II線における断面図で示されている。
第1実施形態に係る弾性クローラ10は、ゴムなどの弾性体で構成された弾性クローラ本体32を有している。弾性クローラ本体32は無端のベルト状に成形され、図示しないクローラ車の駆動輪及び従動輪(いずれも図示省略)に巻きかけられる。以下、単に弾性クローラ10の「周方向」というときは、弾性クローラ本体32の長手方向をいう。また、弾性クローラ10の「幅方向」というときは、弾性クローラ本体32の幅方向をいい、矢印Wで示す。この幅方向は、周方向と直交している。さらに、「内周側」、「外周側」というときは、弾性クローラ本体32の巻きかけ状態での内周側、外周側をいい、矢印IN、OUTでそれぞれ示す。
弾性クローラ本体32内には、複数の弾性クローラ用芯金12が、周方向に一定間隔をあけて配置されている。弾性クローラ用芯金は、中央部14と、この中央部14から互いに離間する方向に延出された一対の翼部16を有している。弾性クローラ用芯金12が弾性クローラ本体32に配置された状態では、弾性クローラ本体32の幅方向が、翼部16の延出方向と一致する。
中央部14と翼部16との境界部分からは、一対の転輪通過突起20が形成されている。転輪通過突起20のそれぞれは略ブロック状に形成されており、少なくともその頂面20Tは、弾性クローラ本体32から露出されている。この頂面20T、クローラ車の図示しない転輪が接触して通過する転輪通過面となっている。
転輪通過突起20の下方には、互いに反対向きに突出する係合部24B、係合部24Dが形成されている。弾性クローラ内では、複数の弾性クローラ用芯金12が周方向に並べて配置されるが、この状態で、隣接する弾性クローラ用芯金12どうしの係合部24B、24Dが互いに係合するようになっており、いわゆるハイスティッフ構造とされている。係合部24B、24Dがこのように係合することで、弾性クローラ用芯金12の相対的な位置ずれを制限し、耐脱輪性が向上されている。
弾性クローラ本体32の外周面には、この外周面を部分的に突出させることで、複数のラグ34が周方向に一定の間隔をあけて(断続的に)形成されている。本実施形態では、弾性クローラ本体32の幅方向での中心線CLを中心として、左右に1列ずつ分けて配置されている。また、周方向でのラグ34の位置は左右でずれて配置されている。ここでいう「右」及び「左」は便宜上のものであり、見る向き等に応じて左右は入れ替わる。
図1から分かるように、ラグ34のそれぞれは、中心線CLに近い位置で中心線CLに平行な内辺34Cを有している。また、周方向の一端側の辺は、幅方向(矢印W方向)に対して傾斜する傾斜一端辺34Aとなっており、周方向の他端側の辺は、傾斜一端辺34Aとは異なる傾斜角で傾斜する傾斜他端辺34Bとなっている。また、隣り合うラグ34の間では、弾性クローラ本体32にラグ34が形成されていない空間40が生じており、ラグ底部36が構成されている。特に本第1実施形態では、傾斜一端辺34A、傾斜他端辺34Bの双方とも湾曲した形状としている。
ラグ34の頂面は、地面に対して接地するラグ面34Tとなっている。ここで、周方向に沿って測ったラグ面34Tの長さをラグ長L1と定義する。それぞれのラグ34におけるラグ長L1は、中心線CLに近い位置から順に遠ざかるについて漸減して、幅方向の中間部分(本発明に係る短ラグ部34S)に至るが、この中間部分から増加に転じ、以降は幅方向の両端に向かうに従って漸増する。換言すれば、中心線CLから幅方向に離れていくに従ってラグ長L1がこのよう長い部分から短い部分を経て再度長い部分となるように、ラグ34の傾斜一端辺34A及び傾斜他端辺34Bの形状(特に、曲線形状)が決められている。
そして、このような形状のラグ34を形成したことで、ラグ底部36を周方向に沿ってった長さ(これをラグ底長L2と定義する)は、中心線CLに近い位置から遠ざかるにつれて漸増するが、途中で減少に転じ、以降は漸減する。すなわち、ラグ底部36には、幅方向の中心位置と端部位置の間(中間部分36M)において、ラグ底長L2が相対的に長い部分が存在している。このようにラグ底長L2が相対的に長くされていることで、中間部分36Mでは、中間部分36M以外の部分(両側部分36E)と比較して、剛性が局所的に低くなっている。
図2にも示すように、弾性クローラ10を幅方向の断面で見ると、ラグ底部36の中間部分36Mには、弾性クローラ本体32の弾性体の厚みを局所的に薄くして薄肉凹部38が形成されている。薄肉凹部38は、本発明に係る低剛性部であり、ラグ底部36の剛性が中間部分36Mにおいて局所的に低くなっている。
薄肉凹部38は、図1から分かるように、弾性クローラ本体32を平面視して(法線方向に見て)、隣り合う2つの弾性クローラ用芯金12と部分的に重なるように、これら弾性クローラ用芯金12に跨って構成されている。
次に、本第1実施形態の弾性クローラ10の作用を説明する。
この弾性クローラ10が装着された車両では、進行方向、すなわち弾性クローラ10の循環方向は限定されないが、ここでは説明の便宜上、矢印R1方向に弾性クローラ10が循環するものとする。
図1に示したように、この弾性クローラ10のラグ34の傾斜一端辺34A及び傾斜他端辺34Bは、幅方向に対して傾斜している。ここで、図3に示すように矢印R1方向に弾性クローラ10が循環した場合における、ラグ底部36(隣り合うラグ34の間の空間40)の変化あるいは変形を考える。
弾性クローラ10の矢印R1方向への循環(移動)により、空間40では、傾斜他端辺34Bの一部分34Pが最初に駆動輪又は従動輪(図示省略)への巻きかけ部分42に達し、駆動輪又は従動輪に沿うようにして湾曲し始める。そして、弾性クローラ10が循環するにしたがって、この湾曲部分が他の部分(幅方向外側)に移動して広がっていく。このように、ラグ34の傾斜他端辺34Bおいて湾曲の開始に時間差が生じることにより、隣り合うラグ34の間の空間40も、一部分34Pに対応する箇所が局所的に湾曲され、この湾曲箇所が他の部分に広がっていく。
また、ラグ底部36は、巻きかけ部分42に達すると厚み方向に湾曲するが、本第1実施形態では、ラグ底部36の中間部分36Mにおいて、ラグ底長L2が相対的に長くなっており、これによって、両側部分36Eと比較して中間部分36Mの剛性が低くなっている。したがって、図4に示すように、ラグ底部36が巻きかけ部分42に達した初期では、中間部分36Mでの湾曲の曲率(二点鎖線L3参照)が、両側部分36Eでの湾曲の曲率(二点鎖線L4参照)よりも僅かに大きくなる。なお、図4ではこの点をより明確にするために、中間部分36Mでの湾曲の程度を強調している。なお、このような曲率の相違は、上記の如く、ラグ底部36が巻きかけ部分42に達した初期でのみ生じるものであり、たとえばラグ底部36のすべてが巻きかけ部分42に巻きかけられているような状態のときには、このような曲率の違いは生じない。
しかも、本第1実施形態では、ラグ底部36の中間部分に薄肉凹部38を形成しており、この薄肉凹部38によっても、中間部分36Mは低剛性となっているので、両側部分36Eよりも変形しやすい。したがって、薄肉凹部38を形成していない構成と比較して、上記した、巻きかけ初期における曲率の違い、すなわち異なる曲率で湾曲する部分がより確実に生じるようになる。
このように、本第1実施形態の弾性クローラ10では、ラグ34に傾斜他端辺34Bを形成したこと、及び、ラグ34に短ラグ部34を形成してラグ底36に局所的に剛性の低い部分を設けたことにより、このような構成を採用していない弾性クローラと比較して、ラグ34の間の空間40の変形モードが変化し、空間40が僅かにいびつに変形することになる。換言すれば、空間40に対し、僅かな捻りが生じるようにして変形が起こる。したがって、空間40に泥等の異物DD(図3参照)が挟まっている場合でも、弾性クローラ本体32が巻きかけ部分42に達したときに、このような異物DDの排出を促進することができる。
さらに、本第1実施形態では、ラグ底部36に薄肉凹部38(低剛性部)を構成したことにより、空間40の捻り変形が生じやすくなり、異物DDの排出をより促進できる。特に、本第1実施形態では、薄肉凹部38が、隣り合う2つの弾性クローラ用芯金12に跨って構成されており、低剛性の部分が弾性クローラ用芯金12の間では周方向に連続していることになる。したがって、薄肉凹部38が、隣り合う2つの弾性クローラ用芯金12に跨って配置されていない(低剛性の部分が連続することなく途切れている)構成と比較して、空間40の変形がより生じやすくなる。
なお、本第1実施形態では、幅方向の中間部分36Mにおいて薄肉凹部38を形成して低剛性としているため、幅方向の両側部分36Eでは、相対的に高剛性となっている。すなわち、弾性クローラ10全体でみると、幅方向の中間部分36Mと両側部分36Eでラグ底部36が相対的に高剛性となっていることが分かる。
ここで、弾性クローラ10全体を見たとき、図1に示すように、その幅方向の中央部分10Cでは、車両からの荷重が直接的に作用する等、より大きな荷重が作用するため、高い剛性が求められるが、本第1実施形態では、この中央部分10Cで高い剛性が確保される。
また、弾性クローラ10の幅方向の両端部分10Eは、弾性クローラ用芯金12が存在していないため、弾性クローラ本体32に高い剛性が求められる。本第1実施形態では、弾性クローラ10全体における両端部分10Eにおいてもラグ底部36が相対的に高剛性であり、効果的に補強されている。
なお、上記では、弾性クローラ10が矢印R1方向に循環する場合を例に挙げたが、その反対方向に循環する場合であっても、傾斜一端辺34Aにおいて、巻きかけ部分では湾曲に時間差が生じる。また、ラグ34の短ラグ部34によって、ラグ34の間の空間40の変形モードが変化し、空間40が僅かにいびつに変形する点も、矢印R1方向に循環する場合と同様である。したがって、矢印R1と反対の方向に弾性クローラ10が循環する場合でも、上記と同様の効果が奏せられる。
また、一般に弾性クローラ10は矢印R1方向とその反対方向のいずれにも循環するため、ラグ34の一端辺と他端辺の一方のみが幅方向に対し傾斜している構成であってもよい。
本発明において、ラグ及びラグ底の形状は、上記したものに限定されない。以下の各実施形態において、ラグ及びラグ底の各種形状の例を挙げる。なお、これらの各実施形態において、ラグ及びラグ底の縦横比(周方向の長さと幅方向の長さの比)は、弾性クローラの全体的形状に応じて決定される。以下では、第1実施形態と同一の構成要素、部材等については同一符号を付して、その詳細な説明を省略することとする。
図5及び図6には、本発明の第2実施形態の弾性クローラ50が示されている。この弾性クローラ50では、弾性クローラ本体52のラグ54及びラグ底部56が、第1実施形態と比較して、相対的に周方向に短く(換言すれば、相対的に幅方向には長く)形成されている。
図7及び図8には、本発明の第3実施形態の弾性クローラ60が示されている。この弾性クローラ60では、第1実施形態の弾性クローラ10と略同一の構成とされているが、ラグ底部36に、第1実施形態に係る薄肉凹部38(図1及び図2参照)が形成されておらず、ラグ底部36が平坦とされている点のみが異なっている。
したがって、第3実施形態の弾性クローラ60では、ラグ34の短ラグ部34Sのみによって、ラグ底36の中間部分36Mでの剛性が、両側部分36Eと比較して低くなっている。
このような構成とされた第3実施形態の弾性クローラ60においても、巻きかけ初期では、ラグ34の間の空間40の変形モードが変化し、空間40が僅かにいびつに変形する(捻りが生じる)ことになる。したがって、空間40に泥等の異物DD(図3参照)が挟まっている場合でも、弾性クローラ本体32が巻きかけ部分42に達したときに、このような異物DDの排出を促進することができる。
特に第3実施形態では、薄肉凹部38を形成する必要がないので、弾性クローラ本体62の成形は、第1実施形態や第2実施形態と比較して容易になる。これに対し、第1実施形態や第2実施形態では、薄肉凹部38を形成しているため、ラグ底部36が巻きかけ初期において異なる曲率で湾曲する部分(すなわち、空間40のいびつな変形部分)をより確実に生じさせることが可能になる。
このように、ラグ及びラグ底の形状としては、弾性クローラが装着される車両の種類や、走行が想定される路面の状況等に応じて各種の形状を選択できる。
なお、上記では、本発明の低剛性部として、ラグ底に部分的に薄肉な薄肉凹部38を形成したものを例に挙げたが、ラグ底の幅方向中央部を部分的に低剛性とすることが可能であれば、低剛性部は薄肉凹部38に限定されない。たとえば、ゴムの材質を変えることで低剛性部を構成してもよい。
また、上記では、本発明の傾斜部として、ラグの周方向の一端辺と他端辺の双方が傾斜しているもの(傾斜一端辺34A及び傾斜他端辺34B)を挙げたが、いずれか一方の端辺のみが傾斜していてもよい。すなわち、弾性クローラが装着された車両では、一般的な車両と比較して後退することも多く、弾性クローラは双方向に循環する。したがって、周方向のいずれか一方の端辺にのみ傾斜部を構成しても、車両が前進と後退とを繰り返すうちに、空間40の異物が排出される可能性が高い。
本発明の傾斜部は、ラグの周方向の端辺において、幅方向の全域で形成されている必要もない。すなわち、幅方向の一部分でのみ端辺が傾斜し、それ以外の部分は幅方向に沿って(幅方向に平行に)形成されていてもよい。
なお、本発明の弾性クローラの製造方法としては特に限定されるものではないが、たとえば、あらかじめ成形された弾性クローラ用芯金を弾性クローラ本体に対応する金型内に投入し、次いで金型内の未加硫ゴムを加硫して製造することができる。この場合、第1実施形態及び第2実施形態のように薄肉凹部38を形成した構造では、薄肉凹部に対応させて金型に凸部を形成しておけば、この凸部が芯金の近傍に食い込むことになり、金型から弾性クローラ用芯金に熱が伝わりやすくなる。そして、弾性クローラ用芯金からさらに、金型内のゴム(特にゴムが厚い部分)に効果的に熱が伝わるので、加硫を促進することができる。
本発明の第1実施形態の弾性クローラを示す平面図である。 本発明の第1実施形態の弾性クローラを示す図1のII−II線断面図である。 本発明の第1実施形態の弾性クローラにおいて異物が除去される様子を示す説明図である。 本発明の第1実施形態の弾性クローラにおいて異物が除去される様子を示す説明図である。 本発明の第2実施形態の弾性クローラを示す平面図である。 本発明の第2実施形態の弾性クローラを示す図5のVI−VI線断面図である。 本発明の第3実施形態の弾性クローラを示す平面図である。 本発明の第3実施形態の弾性クローラを示す図7のVIII−VIII線断面図である。
符号の説明
10 弾性クローラ
10C 中央部分
10E 両端部分
12 弾性クローラ用芯金
14 中央部
16 翼部
20 転輪通過突起
20T 頂面
24B 係合凹部
24D 係合凸部
32 弾性クローラ本体
34 ラグ
34T ラグ面
34P 一部分
34A 傾斜一端辺(傾斜部)
34B 傾斜他端辺(傾斜部)
34C 内辺
34S 短ラグ部
36 ラグ底部
36M 中間部分
36E 両側部分
38 薄肉凹部
40 空間
42 巻きかけ部分
50 弾性クローラ
52 弾性クローラ本体
54 ラグ
56 ラグ底部
60 弾性クローラ
62 弾性クローラ本体
CL 中心線
L1 ラグ長
L2 ラグ底長

Claims (1)

  1. 弾性体により無端状に形成された弾性クローラ本体と、
    前記弾性クローラ本体の外周面を周方向に断続的に突出させて形成され、弾性クローラ本体の幅方向の中央部分で分けられて2列状に配置された複数のラグと、
    前記周方向で隣り合う前記ラグの間の前記弾性クローラ本体の一部として構成されたラグ底部と、
    前記ラグの前記周方向での少なくとも一方の端辺に構成され、前記弾性クローラ本体の幅方向に対して傾斜する傾斜部と、
    前記ラグの前記幅方向の中間部分に形成され、前記周方向に測ったラグの長さが、幅方向の端部よりも短い短ラグ部と、
    前記ラグ底部の前記幅方向の中間部分を前記周方向に測ったラグ底長を前記ラグ底部の前記幅方向の両側部分を前記周方向に測ったラグ底長よりも長くすることで、前記ラグ底部の前記中間部分に設けられ前記ラグ底部の前記両側部分よりも低剛性とされた低剛性部と、
    を有する弾性クローラ。
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