JP5328069B2 - 樹脂組成物および熱収縮性フィルム - Google Patents

樹脂組成物および熱収縮性フィルム Download PDF

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Description

本発明は、熱収縮性、耐自然収縮性、剛性に優れた熱収縮性フィルムの製造原料として有用な特定の樹脂組成物及びそれを用いた熱収縮性フィルムに関する。
従来、容器の収縮包装や収縮ラベルとして用いられる熱収縮性フィルムには、熱収縮性や収縮後の仕上がりがよく、廃棄の際にもポリ塩化ビニルのような環境汚染問題がない点から、透明性に優れたスチレン−ブタジエン系ブロック共重合体フィルムが用いられている。しかし、このフィルムは用途に応じては柔らかく腰(剛性)がない、自然収縮が大きいといった問題点があり、これらの欠点を改良すべく各種多層フィルムが提案されている(特開平9−114380号公報、特開平11−77916号公報)。しかしながらこれらのフィルムは、前述の欠点がある程度改良されてはいるが、腰の強さ、自然収縮率、熱収縮特性など、すべてを十分に満足し得るものではない。
発明が解決しようとする課題
本発明は、上記のような状況を踏まえ、熱収縮性、耐自然収縮性、剛性に優れた熱収縮性フィルムの製造原料として有用な樹脂組成物及びそれを用いた熱収縮性フィルムを提供することを目的とする。
課題を解決するための手段
本発明者らは、かかる目的を果たすべく鋭意研究を重ねた結果、熱収縮性フィルムの原材料の用に供するビニル芳香族系炭化水素−共役ジエン共重合体の機械的な物性条件に関して動的粘弾性測定による検討を重ねた結果、軟化していく状態を示す損失正接値の温度依存性が一定の条件を満たす成分とスチレン系樹脂を配合することで、従来と同程度の良好な熱収縮性をもちながら、自然収縮が少なく、且つ剛性の高い熱収縮フィルムが得られることを見いだし、本発明を完成させるに至った。
すなわち本発明は、動的粘弾性測定で得られる損失正接値の温度に対する関係が、損失正接値が65℃以上100℃未満の温度範囲内で少なくとも1つ以上の極大値を持ち、その最大値は1.5以上4.0未満の範囲にあり、またその最大の極大値をとる温度から10℃低い温度における損失正接の値は最大値の40%以下で、さらに最大の極大値をとる温度から30℃低い温度における損失正接の値が極大値の10%以下であり、且つ30℃における損失正接値が0.01以上0.4未満の範囲にあり、ビニル芳香族系炭化水素を主体としたブロックと共役ジエンを主体としたブロックを有するビニル芳香族系炭化水素と共役ジエンとからなるブロック共重合体またはそれを主体とした共重合体組成物であるA成分と、動的粘弾性で得られる損失正接値が65℃以上100℃未満の範囲内で極大値をもつビニル芳香族系炭化水素と共役ジエンからなり前述のA成分と異なるスチレン系共重合体であるB成分と、前述のA、B成分とは異なるスチレン系樹脂であるC成分を主体としてなることを特徴とする樹脂組成物、及び熱収縮性フィルムである。
以下に本発明を詳細に説明する。本発明のA成分として用られるビニル芳香族系炭化水素−共役ジエンブロック共重合体は、その重合体やそれを主体とする組成物が上記に示している動的粘弾性測定により得られる測定値の諸条件を満足さえしていれば特に制約はないが、共重合体がビニル芳香族炭化水素を主体とした連鎖と共役ジエンを主体とした連鎖が分かれたブロック共重合体構造を含み、ビニル芳香族系炭化水素と共役ジエンとがランダムに結合した構造を有していても良い。
本発明のA、B及びC成分において使用されるビニル芳香族系炭化水素としては、スチレン、o−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、2,5−ジメチルスチレン、α−メチルスチレン、ビニルナフタレン、ビニルアントラセンなどがあるが、特に好ましくはスチレンが挙げられる。
また、本発明のA及びB成分において使用される共役ジエンとしては1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン(イソプレン)、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエンなどであるが、特に好ましくは1,3−ブタジエン、イソプレンが挙げられる。
本発明のA成分として用いられるビニル芳香族系炭化水素と共役ジエンとからなるブロック共重合体のビニル芳香族系炭化水素と共役ジエンの質量比は、90/10〜60/40であることが好ましい。ビニル芳香族炭化水素が90質量%を超えると衝撃強度が劣り、60%未満では剛性が低下する。
本発明のA成分のビニル芳香族系炭化水素と共役ジエンとからなるブロック共重合体の分子量にも特に制限はないが、例えばゲルパーミエーションクロマトグラフィー(ポリスチレン換算法)による数平均分子量で、好ましくは1万以上50万未満であり、さらに好ましくは3万以上30万未満である。
本発明のA成分のビニル芳香族系炭化水素と共役ジエンとからなるブロック共重合体としては、分子量、組成や分子構造等の異なる2種以上のブロック共重合体を混合した共重合体組成物でも上記の規定を満たしていれば好適に使用することが出来る。
次に、本発明のA成分を構成するビニル芳香族系炭化水素と共役ジエンとからなるブロック共重合体の製造方法について説明する。本発明の共重合体は、有機溶媒中で有機リチウム化合物を重合開始剤とし、前記に説明したビニル芳香族系炭化水素および共役ジエンの中から、それぞれ1種または2種以上を選びリビングアニオン重合させることにより製造できる。
このリビングアニオン重合では、重合活性末端が存在する限り原料モノマーとしたビニル芳香族炭化水素、および共役ジエンが通常全量が重合し、該モノマーが残留することはほとんどない。また連鎖移動反応による重合途中での反応活性末端の失活や新規生成を伴わないという重合反応上の特徴を持つ。そのため本発明における共重合体の分子量や分子構造は、モノマー、重合開始剤、ランダム化剤、活性末端の失活のために用いるプロトン供与性の物質(以下、重合停止剤という)の仕込量、およびその添加時期、添加回数を適宜変えることにより目的に応じて制御することが可能である。
例えば、ビニル芳香族系炭化水素連鎖と共役ジエン連鎖が分かれたブロック型の分子構造を導入する場合は、ビニル芳香族炭化水素と共役ジエンの原料仕込みをそれぞれ別に分け、片方の反応が終了してから次の仕込みを実施するようにする。
また、ランダム構造の連鎖を作るには、ビニル芳香族系炭化水素と共役ジエンの反応性比の差を小さくするかまたは同じとなるようなランダム化剤を選択して添加するか、反応系へのモノマー供給速度が、反応速度より常に遅くなるよう、即ち重合の反応末端が常に飢餓状態にあるように少量ずつ添加する方法がある。
さらに、適当なランダム化剤の存在下でビニル芳香族系炭化水素と共役ジエンとを同時に反応系中に添加すれば、テーパー型連鎖構造を持つ共重合体が生成する。
有機溶媒としてはブタン、ペンタン、ヘキサン、イソペンタン、ヘプタン、オクタン、イソオクタンなどの脂肪族炭化水素、シクロペンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサンなどの脂環式炭化水素、或いはベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシレンなどの芳香族炭化水素などが使用できる。
重合開始剤である有機リチウム化合物は、分子中に1個以上のリチウム原子が結合した化合物であり、本発明では例えば、エチルリチウム、n−プロピルリチウム、イソプロピルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウムなどの単官能性重合開始剤、ヘキサメチレンジリチウム、ブタジエニルジリチウム、イソプレニルジリチウムなどの多官能性重合開始剤が使用できる。
そして、共重合体中のビニル芳香族炭化水素のブロック率は、ビニル芳香族系炭化水素と共役ジエンの共重合時の反応性比を変化させるランダム化剤の添加濃度を変えることにより制御することができる。そのランダム化剤は極性を持つ分子であり、アミン類やエーテル類、チオエーテル類、およびホスホルアミド、アルキルベンゼンスルホン酸塩、その他にカリウムまたはナトリウムのアルコキシドなどが使用可能である。
適当なアミン類としては第三級アミン、例えばトリメチルアミン、トリエチルアミン、テトラメチルエチレンジアミンの他、環状第三級アミンなども使用できる。エーテル類としてはジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジフェニルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、テトラヒドロフランなどが挙げられる。その他にトリフェニルフォスフィン、ヘキサメチルホスホルアミド、アルキルベンゼンスルホン酸カリウムまたはナトリウム、カリウム、ナトリウムブトキシドなどを挙げることができる。
ランダム化剤は1種、または複数の種類を使用することができ、その添加濃度としては、原料とするモノマー100質量部あたり合計0.001〜10質量部とすることが適当である。
リビングアニオン重合における重合停止剤として、本発明では水、アルコール、無機酸、有機酸、およびフェノール系化合物から選ばれる少なくとも1種以上が反応系中に添加されて重合が停止する。
重合停止剤としてのアルコールとしてはメタノール、エタノール、ブタノールなどが、無機酸としては塩酸、硫酸、硝酸、ホウ酸、リン酸、炭酸などが、有機酸としてオクチル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレフィン酸、リノール酸、リノレン酸、リシノール酸、ベヘン酸などのカルボン酸、その他スルホン酸、スルフィン酸などが、フェノール系化合物として2−[1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ペンチルフェニル)エチル]−4,6−ジ−tert−ペンチルフェニルアクリレート、2−tert−ブチル−6−(3−tert−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートなどが挙げられる。
重合停止剤として水はとくに賞用できる。
なお、重合活性末端の失活数は加えた重合停止剤の化学量論数に比例するので、重合停止剤は活性末端数より少ない化学量論数の量を数回に分けて添加することとして、重合中の活性末端の一部のみを失活させ、残った活性末端による重合をさらに継続させながら所定の重合率に達したところで残りの活性末端を失活させても良いし、また一度に全ての活性末端を失活させても良い。但し、重合の完了時にはその時点における活性末端数に対して充分な量の重合停止剤を添加して活性末端を全て失活させることが必要である。
失活処理の終わった共重合体溶液は溶剤から分離するための方法としては、(1)メタノールなどの貧溶媒中に析出させる方法、(2)加熱ロールなどに共重合体溶液を供給し、溶剤のみを蒸発させて共重合体を分離する方法(ドラムドライヤー法)、(3)加熱したブロック共重合体(組成物)溶液を、そこに含まれる有機溶剤の該温度における平衡蒸気圧よりも低い圧力に保った缶中に連続的、あるいは間欠的に供給して脱揮する方法(フラッシュ蒸発法)、(4)ベント式押出機に通して脱揮させる方法、(5)温水中に撹拌しながら、共重合体溶液を吹き込んで溶剤を蒸発させる方法(スチームストリッピング法)などや、これらを組み合わせた方法が挙げられる。
本発明で用いるA成分の動的粘弾性は、被検ペレットを加熱プレスによりシート化した後、さらに該シート温度23℃、相対湿度50%RHに調整された室内にて24時間以上保管することにより養生処理を施した後、その被検サンプルに周波数1Hzの引っ張り方向の応力、及び歪みを加え、4℃/分の割合で温度を上げながら測定した。このとき前述したように本発明の共重合体、及び該共重合体を主体とする共重合体組成物の損失正接値は65℃以上100℃未満の温度範囲内で、少なくとも一つ以上の極大値を持ち、その最大値は1.5から4.0未満の範囲内にあることが必要である。さらに最大となる極大値をとる温度から10℃低い温度における損失正接の値は最大値の40%以下であり、また最大となる極大値をとる温度から30℃低い温度における損失正接の値が最大値の10%以下である。また30℃における損失正接値は0.01以上、0.4未満の範囲にあることを特徴とする。
次に本発明に用いるB成分について説明する。B成分として用いられるビニル芳香族系炭化水素−共役ジエン共重合体は、前述した動的粘弾性測定により得られる測定値の諸条件を満足さえしていれば特に制約はないが、ビニル芳香族炭化水素と共役ジエンとがランダム結合している構造を主体として持つことが好ましい。
本発明のB成分は、前述したA成分と同様、有機溶媒中で有機リチウム化合物を重合開始剤とし、前記に説明したビニル芳香族系炭化水素および共役ジエンの中から、それぞれ1種または2種以上を選びリビングアニオン重合させることにより製造できる。なお、ランダム構造の連鎖は、前述のA成分の製造方法で述べたランダム構造の連鎖を作る方法と同様な方法で製造できるが、特に重合の反応末端が常に飢餓状態にあるように少量ずつ添加する方法によることが好ましい。
本発明のB成分のスチレン系共重合体のビニル芳香族系炭化水素と共役ジエンの質量比も同様に、スチレン系共重合体が前述の動的粘弾性測定により得られる測定値の条件を満足さえしていれば特に制約はないが、ビニル芳香族系炭化水素と共役ジエンの質量比が95/5〜60/40であり、両末端にビニル芳香族系炭化水素連鎖を有する構造であることが好ましい。さらに両末端のビニル芳香族系炭化水素連鎖長が分子鎖全体の0.1質量%以上を有するものがより好ましい。
本発明に用いるB成分の動的粘弾性測定で観察される損失正接値は、65℃以上100℃未満の範囲内で少なくとも1つの極大値をもつ。100℃以上では良好な熱収縮性が得られず、60℃未満では熱収縮性フィルムの耐自然収縮性に影響を及ぼし、実用に供せない。なお、動的粘弾性測定方法は、前述のA成分の測定方法と同様である。
本発明に用いるC成分のスチレン系樹脂としては、HIPSがあげられる。ゴム粒子は、体積平均粒子径が0.1〜2μmの範囲にあるものが好ましい。さらに0.2〜1.0μmの範囲にあるものがより好ましい。0.1μm以下では補強効果に乏しく、2μmを超えると透明性が悪化する傾向にある。ゴム粒子が単胞状となって分散しているいわゆる単胞HIであることが好ましい。
本発明を構成するA成分のスチレン系単量体−共役ジエンブロック共重合体と、B成分のスチレン系単量体−共役ジエン共重合体、及びC成分のスチレン系樹脂の質量比は、A/B/C=50〜90/5〜35/5〜25(合計100質量%とする)であり、好ましくは55〜85/7〜30/7〜23、さらに好ましくは60〜75/9〜23/9〜21である。A成分の割合が50質量%未満では熱収縮性が低下してしまう。B成分の割合が5質量%未満でも同様に熱収縮性が低下し、35質量%を超えると伸びが低下する。C成分の割合が25質量%を超えると熱収縮性が低下してしまう。
更に、本発明の表面層に対応する成分には熱収縮性フィルムの表面性を調整するために、必要に応じてHIPSを少量、好ましくは1〜5質量%、より好ましくは1〜2質量%程度混合してもよい。
A成分、B成分とC成分の混合方法は特に制限されないが、例えばヘンシェルミキサー、リボンブレンダー、Vブレンダーなどでドライブレンドしてもよく、さらに押出機で溶融化してペレット化しても良い。
また、本発明の樹脂組成物、本発明に用いる各(共)重合体には、必要に応じて、安定剤、滑剤、加工助剤、ブロッキング防止剤、帯電防止剤、防曇剤、耐候剤、可塑剤、粘着付与剤、着色剤、帯電防止剤、鉱油、難燃化剤、フィラーなどの添加剤を本発明の効果を阻害しない範囲で配合しても良い。添加剤を配合する方法については、特に制限されないが、たとえばヘンシェルミキサー、リボンブレンダー、Vブレンダーなどでドライブレンドしても良く、さらに押出機で溶融してペレット化しても良い。あるいは、各重合体の製造時、重合開始前、重合反応途中、重合体の後処理などの段階で、添加しても良い。
なお、本発明で用いる安定剤としては、例えば2−[1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ペンチルフェニル)エチル]−4,6−ジ−tert−ペンチルフェニルアクリレート、2−tert−ブチル−6−(3−tert−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレートや、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノールなどのフェノール系酸化防止剤、2,2−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)オクチルフォスファイト、トリスノニルフェニルフォスファイト、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−フォスファイトなどのリン系酸化防止剤などが挙げられる。
また、滑剤、加工助剤、ブロッキング防止剤、帯電防止剤、防曇剤としては、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸などの飽和脂肪酸、パルミチン酸オクチル、ステアリン酸オクチルなどの脂肪酸エステルやペンタエリスリトール脂肪酸エステル、さらにエルカ酸アマイド、オレイン酸アマイド、ステアリン酸アマイドなどの脂肪酸アマイドや、エチレンビスステアリン酸アマイド、またグリセリン−モノ−脂肪酸エステル、グリセリン−ジ−脂肪酸エステル、その他にソルビタン−モノ−パルミチン酸エステル、ソルビタン−モノ−ステアリン酸エステルなどのソルビタン脂肪酸エステル、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコールなどに代表される高級アルコールなどが挙げられる。
さらに耐候性向上剤としては2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾールなどのべンゾトリアゾール系や2,4−ジ−tert−ブチルフェニル−3’,5’−ジ−tert−ブチル−4’−ヒドロキシベンゾエートなどのサリシレート系、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノンなどのべンゾフェノン系紫外線吸収剤、また、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレートなどのヒンダードアミン型耐候性向上剤が例として挙げられる。さらにホワイトオイルや、シリコーンオイルなども加えることができる。
これらの添加剤は樹脂組成物100質量部に対し5質量部以下の範囲で使用することが望ましい。
本発明の熱収縮性フィルムは、上記の樹脂組成物から構成され、これを押出機で溶融し、それをダイを通りしてフィルム化後少なくとも1軸に延伸することによって得られる。
本発明の熱収縮性多層フィルムは、表裏層または中間層の少なくとも1層用に上記の樹脂組成物を、これとは異なる層用に他の樹脂を各々押出機で溶融し、それをダイ内又はフイードブロックなどで多層化後、一軸、二軸あるいは多軸に延伸することによって得られる。
また、本発明の熱収縮性多層フィルムを構成する他の樹脂としては特に制約はないが、例えばビニル芳香族炭化水素−共役ジエンブロック共重合体、ビニル芳香族炭化水素重合体、ビニル芳香族炭化水素と(メタ)アクリル酸からなる共重合体、ビニル芳香族炭化水素と(メタ)アクリル酸エステルからなる共重合体、ゴム変性スチレン系重合体が挙げられ、特にビニル芳香族系炭化水素−共役ジエンブロック共重合体やそれを主体とした組成物等との組み合わせが好適である。
ダイは、Tダイ、環状ダイなど公知のものが使用できる。
一軸延伸の例としては、押し出されたシートをテンターで押し出し方向と直交する方向に延伸する方法、押し出されたチューブ状フィルムを円周方向に延伸する方法などがあげられる。二軸延伸の例としては、押し出されたシートをロールで押し出し方向に延伸した後、テンターなどで押し出し方向と直交する方向に延伸する方法、押し出されたチューブ状フィルムを押し出し方向及び円周方向に同時又は別々に延伸する方法などがあげられる。
本発明において、延伸温度は60〜120℃が好ましい。60℃未満では延伸時にシートやフィルムが破断してしまい、また、120℃を超える場合は良好な収縮特性が得られないため好ましくない。延伸倍率は、特に制限はないが、1.5〜8倍が好ましい。1.5倍未満では熱収縮性が不足してしまい、また、8倍を越える場合は延伸が難しいため好ましくない。これらのフィルムを熱収縮性ラベルや包装材料として使用する場合、熱収縮率は温度80℃において30%以上必要である。30%未満では収縮時に高温が必要となるため、被覆される物品に悪影響を与えてしまい好ましくない。フィルムの厚さは10〜300μmが好適である。
また、本発明は、本発明の熱収縮性フィルムのリターン材を、バージン材に混入して得た熱収縮性フィルムも、熱収縮性、耐自然収縮性、剛性にも優れた熱収縮性フィルムを形成するものである。
この混合割合は、特に限定されるものではないが、好ましくはバージン材に50質量%以下(但し、0質量%は含まず)の範囲で混合することが熱収縮性、剛性から望まれる。
また、本発明では、得られたフィルムの表面特性を良好にするために帯電防止剤や滑剤などを表面に塗布してもよい。
本発明の熱収縮性フィルムの用途としては、熱収縮性ラベル、熱収縮性キャップシールなどが特に好適であるが、その他、包装フィルムなどにも適宜利用することができる。
次に実施例をもって本発明をさらに説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
実施例1〜19及び比較例1〜12
(イ)原料重合体及び組成物について
a−1
(1)反応容器中にシクロヘキサン490kgと8kgのスチレンモノマーを仕込み、30℃に保った。
(2)この中に重合触媒溶液としてn−ブチルリチウムの10質量%シクロヘキサン溶液1300mLを加え、スチレンモノマーをアニオン重合させた。
(3)スチレンモノマーが完全に消費された後、反応系の内温を80℃に保ちながら、20kgのブタジエンを一括添加して引き続きこれを反応させた。
(4)ブタジエンガスが完全に消費された後、反応系の内温を80℃に保ちながら、総量116kgのスチレンモノマー、及び総量14kgのブタジエンを、それぞれ77kg/h、9kg/hの一定添加速度で両者を同時に添加させ、添加終了後も5分間そのままの状態を保った。
(5)さらに53kgのスチレンモノマーを一括添加し、重合を完結させた。
(6)最後に全ての重合活性末端を水により失活させて数平均分子量が19万で、ポリスチレンブロック部とポリブタジエンのブロック部、及びスチレンとブタジエンのランダム構造部を持つ重合体を含む重合液を得て、これを重合液Aとした。
(7)重合触媒溶液の量を2400mL、ブタジエン一括添加量を64kg、最後のスチレンモノマー添加量を8kgとして重合液Aと同様な操作を実施し、数平均分子量が12万である重合液Bを得た。
(8)先述の重合液Aの100質量部に対して重合液B50質量部を混合した後、脱揮して目的の組成物a−1を得た。
a−2
(1)反応容器中にシクロヘキサン490kgと8kgのスチレンモノマーを仕込み、30℃に保った。
(2)この中に重合触媒溶液1300mLを加え、スチレンモノマーをアニオン重合させた。
(3)スチレンモノマーが完全に消費された後、反応系の内温を80℃に保ちながら、20kgのブタジエンを一括添加して引き続きこれを反応させた。
(4)ブタジエンガスが完全に消費された後、反応系の内温を80℃に保ちながら、総量110kgのスチレンモノマー、及び総量20kgのブタジエンを、それぞれ73kg/h、13kg/hの一定添加速度で両者を同時に添加させ、添加終了後も5分間そのままの状態を保った。
(5)さらに53kgのスチレンモノマーを一括添加し、重合を完結させた。
(6)最後に全ての重合活性末端を水により失活させて数平均分子量が19万で、ポリスチレンブロック部とポリブタジエンのブロック部、及びスチレンとブタジエンのランダム構造部を持つ重合体を含む重合液を得て、これを重合液Cとした。
(7)重合触媒溶液の量を2400mL、ブタジエン一括添加量を51kg、最後のスチレンモノマー添加量を8kgとして重合液Cと同様な操作を実施し、分子構造は同じで分子量が11万である重合液Dを得た。
(8)先述の重合液Cの100質量部に対して重合液D50質量部を混合した後、脱揮して目的の組成物a−2を得た。
a−3
(1)反応容器中にシクロヘキサン490kgと2kgのスチレンモノマーを仕込み、30℃に保った。
(2)この中に重合触媒溶液1800mLを加え、スチレンモノマーをアニオン重合させた。
(3)スチレンモノマーが完全に消費された後、反応系の内温を80℃に保ちながら、54kgのブタジエンを一括添加して引き続きこれを反応させた。
(4)ブタジエンガスが完全に消費された後、反応系の内温を80℃に保ちながら、総量106kgのスチレンモノマー、及び総量9kgのブタジエンを、それぞれ106kg/h、9kg/hの一定添加速度で両者を同時に添加させ、添加終了後も5分間そのままの状態を保った。
(5)さらに38kgのスチレンモノマーを一括添加し、重合を完結させた。
(6)最後に全ての重合活性末端を水により失活させて分子量が16万で、ポリスチレンブロック部とポリブタジエンのブロック部、及びスチレンとブタジエンのランダム構造部を持つ重合体を含む重合液Eを得て、これ脱揮して目的の重合体a−3を得た。
a−4
(1)反応容器中にシクロヘキサン490kgと36kgのスチレンモノマー、及びテトラヒドロフラン75gを仕込み、30℃に保った。
(2)この中に重合触媒溶液1800mLを加え、スチレンモノマーをアニオン重合させた。
(3)スチレンモノマーが完全に消費された後、反応系の内温を80℃に保ちながら、9kgのブタジエンと70kgのスチレンを一括添加して引き続きこれを反応させた。
(4)反応が終了した後、反応系の内温を50℃に保ちながらさらにブタジエン27kgとスチレンモノマー70kgを一括添加して反応させた。
(5)最後に全ての重合活性末端を水により失活させて分子量が19万で、スチレンブロック構造と、スチレンとブタジエンのテーパー構造部を持つ重合体を含む重合液を得て、これを重合液Fとした。
(6)反応容器中にシクロヘキサン490kgと105kgのスチレンモノマー、及びテトラヒドロフラン75gを仕込み、50℃に保った。
(7)この中に重合触媒溶液1000mLを加え、スチレンモノマーをアニオン重合させた。
(8)スチレンモノマーが完全に消費された後、反応系の内温を50℃に保ちながら、35kgのブタジエンと70kgのスチレンを一括添加して引き続きこれを反応させた。
(9)反応が終了した後、反応系の内温を50℃に保ちながらさらにブタジエン27kgとスチレンモノマー70kgを一括添加して反応させた。
(10)最後に全ての重合活性末端を水により失活させて数平均分子量が17万で、スチレンブロック構造と、スチレンとブタジエンのテーパー構造部を持つ重合体を含む重合液を得て、これを重合液Gとした。
(11)先述の重合液Fの100質量部に対して重合液G50質量部を混合した後、脱揮して目的の組成物a−4を得た。
a−5
(1)反応容器中にシクロヘキサン390kgと60kgのスチレンモノマーを仕込み、30℃に保った。
(2)この中に重合触媒溶液1700mLを加え、スチレンモノマーをアニオン重合させた。
(3)スチレンモノマーが完全に消費された後、反応系の内温を50℃に保ちながら、50kgのブタジエンを一括添加して引き続きこれを反応させた。
(4)ブタジエンガスが完全に消費された後、反応系の内温を60℃に保ちながら、60kgのスチレンモノマーを一括で添加し、重合を完結させた。
(5)最後に全ての重合活性末端を水により失活させて数平均分子量が16万で、ポリスチレンブロック部とポリブタジエンのブロック構造部を持つ重合体を含む重合液を得て、これ脱揮して目的の重合体a−5を得た。
b−1
(1)反応容器中にシクロヘキサン490kgを仕込み、30℃に保った。
(2)この中に重合触媒溶液1300mLを加えておき、次いで2kgのスチレンモノマーを一括で仕込み、これをアニオン重合させた。
(3)スチレンモノマーが完全に消費された後、反応系の内温を80℃に保ちながら、総量180kgのスチレンモノマー、及び総量26kgのブタジエンを、それぞれ91kg/h、13kg/hの一定添加速度で両者を同時に添加させ、添加終了後も5分間そのままの状態を保った。
(4)さらに2kgのスチレンモノマーを一括添加し、重合を完結させた。
(5)最後に全ての重合活性末端を水により失活させて、数平均分子量が20万で、ポリスチレンブロック部とスチレンとブタジエンのランダム構造部を持つ重合体を含む重合液を得た。これ脱揮して目的の重合体b−1を得た。
b−2
(1)反応容器中にシクロヘキサン490kgを仕込み、30℃に保った。
(2)この中に重合触媒溶液1300mLを加えておき、次いで1kgのスチレンモノマーを一括で仕込み、これをアニオン重合させた。
(3)スチレンモノマーが完全に消費された後、反応系の内温を80℃に保ちながら、総量190kgのスチレンモノマー、及び総量19kgのブタジエンを、それぞれ96kg/h、10kg/hの一定添加速度で両者を同時に添加させ、添加終了後も5分間そのままの状態を保った。
(4)さらに1kgのスチレンモノマーを一括添加し、重合を完結させた。
(5)最後に全ての重合活性末端を水により失活させて、数平均分子量が20万で、ポリスチレンブロック部とスチレンとブタジエンのランダム構造部を持つ重合体を含む重合液を得た。これ脱揮して目的の重合体b−2を得た。
b−3
(1)反応容器中にシクロヘキサン490kgを仕込み、30℃に保った。
(2)この中に重合触媒溶液1300mLを加えておき、次いで1kgのスチレンモノマーを一括で仕込み、これをアニオン重合させた。
(3)スチレンモノマーが完全に消費された後、反応系の内温を80℃に保ちながら、総量204kgのスチレンモノマー、及び総量6kgのブタジエンを、それぞれ102kg/h、3kg/hの一定添加速度で両者を同時に添加させ、添加終了後も5分間そのままの状態を保った。
(4)さらに1kgのスチレンモノマーを一括添加し、重合を完結させた。
(5)最後に全ての重合活性末端を水により失活させて、数平均分子量が20万で、ポリスチレンブロック部とスチレンとブタジエンのランダム構造部を持つ重合体を含む重合液を得た。これ脱揮して目的の重合体b−3を得た。
C成分:表3に示す材料を用いた。c−1は主体とする分散ゴム粒子が分散ゴム粒子中に内包されるスチレン樹脂が単一の粒子であるいわゆる単胞のHIである。
表1〜3にA〜C成分の諸物性を示す。
Figure 0005328069
Figure 0005328069
Figure 0005328069
動的粘弾性で得られる損失正接値(tanδ)のピークは、各成分を加熱プレスにより圧縮成形でシート(厚さ0.2mm)を作成し、さらに該シートを23℃、相対湿度50%RHに調整された室内にて24時間以上保管することにより養生処理を施した後、レオメトリクス社製RSA−IIにて1Hzの引張り方向の応力、および歪みを加え、4℃/分の割合で昇温しながら測定した。
メルトフローレートは、JIS K−6870の測定方法に準拠し、200℃、5kg荷重の条件にて測定した。
(ロ)フイルムの製造
A成分として表1に示したビニル芳香族炭化水素−共役ジエンブロック共重合体組成物、B成分として表2に示したビニル芳香族炭化水素−共役ジエン共重合体、C成分として表3に示したスチレン系樹脂を用いて、表4〜表8に示した各層の原料重合体の配合量(質量%)、層比(%)で実施例1〜19の熱収縮性(多層)フィルムを作成した。また、実施例9及び13〜18においては表面層にHIPS(E640N;東洋スチレン(株)製)を1.0質量%混合した。
フィルムは、まず各層に対応する重合体または重合体組成物を別々の押出機で溶融し、多層の場合はTダイ内で多層化し、厚さ0.3mmのシートを成形した。また、得られた多層シートの一部をペレット化し(このペレットをリターン材という)、中間層を構成する成分に40質量%混合し、上記と同様の方法でシートを作成した。その後、東洋精機(株)製の二軸延伸装置を用い、温度88℃で5倍に横一軸延伸することによって延伸フイルムを作成した。
比較例1〜12のフィルムも同様に作成した。
表4〜表8に各層の原料重合体の配合量(質量部)、層比(%)とともに物性を示した。
Figure 0005328069
Figure 0005328069
Figure 0005328069
Figure 0005328069
なお、フィルムの各物性は下記の方法によった。
(1)熱収縮率(%):80℃の温水中に10秒間浸漬し、次式より算出した。
熱収縮率={(L1−L2)/L1}×100
但し、L1:浸漬前の長さ(延伸方向)、L2:80℃の温水中に10秒間浸漬した収縮後の長さ(延伸方向)。
(2)引張弾性率:JIS K6871に準拠し、エー・アンド・デイ製テンシロン万能試験機(RTC−1210A)を用いて測定した。
(3)自然収縮性(%):延伸フィルムを40℃の環境試験機中に7日間放置し、次式より算出した。
自然収縮率={(L1−L2)/L1}×100
但し、L1:延伸直後の長さ(延伸方向)、L2:40℃の環境試験機中に4日間放置後の長さ(延伸方向)。
(4)曇度:ASTM D1003に準拠し、日本電色工業製HAZEメーター(NDH−1001DP型)を用いて測定した。
表4〜表8に示した物性より、本発明の熱収縮性フィルムは、バージン材で得た単層フィルムでも、多層フィルムでも、さらにバージン材にリターン材を混入して得たフィルムでも熱収縮性、耐自然収縮性、剛性に優れることがわかる。
発明の効果
本発明によれば、熱収縮性、耐自然収縮性、剛性に優れた熱収縮性(多層)フィルムが提供される。さらにバージン材にリターン材を混入して得たフィルムにおいても熱収縮性、耐自然収縮性、剛性に優れた熱収縮性(多層)フィルムを提供される。本熱収縮性(多層)フィルムは、各種物品の包装に用いたり、印刷を施して熱収縮性ラベルとして用いることが出来る。

Claims (5)

  1. 以下のA〜C成分よりなり、A〜C成分の比がA/B/C=50〜90/5〜35/5〜25(但し、A成分、B成分及びC成分の合計は100質量%とする)であることを特徴とする樹脂組成物。
    A成分: 動的粘弾性で得られる損失正接値の温度に対する関係が以下1)〜5)の条件を満たす、ビニル芳香族系炭化水素を主体としたブロックと共役ジエンを主体としたブロックを有するビニル芳香族系炭化水素と共役ジエンとからなり、ビニル芳香族系炭化水素と共役ジエンのランダム構造を有し、ビニル芳香族系炭化水素と共役ジエンの質量比が77/23〜70/30であるブロック共重合体。
    1)損失正接値が65℃以上100℃未満の温度範囲内で、少なくとも1つ以上の極大値を持つ。
    2)1)に該当する極大値の最大値は1.5以上4.0未満の範囲にある。
    3)1)に該当する極大値のうち、最大の極大値をとる温度から10℃低い温度における損失正接の値は最大値の40%以下である。
    4)1)に該当する最大値のうち、最大の極大値をとる温度から30℃低い温度における損失正接の値が最大値の10%以下である。
    5)30℃における損失正接値が0.01以上0.4未満の範囲にある。
    B成分: 動的粘弾性で得られる損失正接値が65℃以上100℃未満の範囲内で極大値をもつ、ビニル芳香族系炭化水素と共役ジエンからなりA成分と異なり、ビニル芳香族系炭化水素と共役ジエンの質量比が95/5〜88/12であり、両末端にビニル芳香族系炭化水素連鎖を有するスチレン系共重合体。
    C成分:体積平均粒子径が0.1〜2μm以下の分散ゴム粒子を含むゴム変性ポリスチレン((メタ)アクリル酸エステルからなる共重合体を除く)。
  2. A成分が異なる2種類以上のブロック共重合体からなる共重合体組成物であることを特徴とする請求項1記載の樹脂組成物。
  3. 請求項1または2項記載の樹脂組成物から構成され、少なくとも1軸に延伸されてなることを特徴とする熱収縮性フィルム。
  4. 請求項1または2項記載の樹脂組成物から構成される層を少なくとも1層有し、少なくとも1軸に延伸されてなることを特徴とする熱収縮性多層フィルム。
  5. 請求項1または2項記載の樹脂組成物にその樹脂組成物から構成される熱収縮性フィルムまたはその樹脂組成物から構成される層を少なくとも1層有する熱収縮性多層フィルムをペレット化したリターン材を50質量%以下混合してなる層を少なくとも1層有することを特徴とする熱収縮性(多層)フィルム。
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