JP5326905B2 - 電源システムおよびそれを備える電動車両、ならびに電源システムの制御方法 - Google Patents

電源システムおよびそれを備える電動車両、ならびに電源システムの制御方法 Download PDF

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Description

この発明は、電源システムおよびそれを備える電動車両、ならびに電源システムの制御方法に関し、特に、複数の蓄電部および複数のコンバータを備える電源システムにおいて、複数のコンバータのシャットダウンが解除された直後のコンバータの制御技術に関する。
近年、環境問題を背景にハイブリッド自動車や電気自動車などの電動車両が大きく注目されている。これらの電動車両は、動力源として電動機を搭載し、その電力源として二次電池やキャパシタなどの再充電可能な蓄電装置を搭載する。
このような電動車両においては、加速性能や走行持続距離などの走行性能を高めるために蓄電部の大容量化が進んでいる。蓄電部を大容量化するための手段としては、複数の蓄電部を有する構成が考えられる。
特開2008−187884号公報(特許文献1)は、そのような複数の蓄電部を有する電源システムの構成および制御方法を開示する。この電源システムにおいては、蓄電部10および20がいずれも正常であれば、システムリレーSMR1およびSMR2がオン状態に維持される。そして、「マスター」として作動するコンバータ18は、電圧制御モード(昇圧)に従って電圧変換動作を行ない、「スレーブ」として作動するコンバータ28は、電流(電力)制御モードに従って昇圧動作を行なう。なお、蓄電部10に何らかの異常が発生してシステムリレーSMR1がオフ状態に駆動されると、コンバータ18および28は、電圧変換動作を停止するとともに、それぞれ蓄電部10および20と主正母線MPL,主負母線MNLとの間を電気的な導通状態に維持する(特許文献1参照)。
特開2008−187884号公報
上記公報に開示されるような電源システムの構成において、「マスター」として作動するコンバータ(以下「マスターコンバータ」とも称する。)および「スレーブ」として作動するコンバータ(以下「スレーブコンバータ」とも称する。)のシャットダウンが同時に解除される場合を考える(システム起動時など)。シャットダウンが解除されると、マスターコンバータは、電圧制御モードに従って、所定の昇圧レートで昇圧動作を開始する。スレーブコンバータは、電流(電力)制御モードに従って、たとえばマスターコンバータによる昇圧が完了するまで電流(電力)が所定値(たとえば0)に制御される。このとき、マスターコンバータの昇圧動作に対してスレーブコンバータの制御が追従できないと、マスターコンバータおよびスレーブコンバータ間に過渡的に過大な電流が流れ、その結果、蓄電部の劣化が促進される。
この発明は、かかる問題を解決するためになされたものであり、その目的は、複数のコンバータのシャットダウン解除に伴ないコンバータ間に過大な電流が流れるのを防止可能な電源システムおよびそれを備える電動車両を提供することである。
また、この発明の別の目的は、複数のコンバータのシャットダウン解除に伴ないコンバータ間に過大な電流が流れるのを防止可能な電源システムの制御方法を提供することである。
この発明によれば、電源システムは、第1および第2の蓄電部と、第1および第2のコンバータと、制御装置とを備える。第1および第2のコンバータは、電気負荷に接続される電力母線と第1および第2の蓄電部との間にそれぞれ設けられる。制御装置は、電力母線の電圧が第1および第2の蓄電部の電圧以上の所定の目標電圧に一致するように第1のコンバータを制御し、第2のコンバータの通電量が所定の目標量に一致するように第2のコンバータを制御する。そして、制御装置は、目標電圧の変化率を制限し、第1および第2のコンバータのシャットダウンが解除された後の第1のコンバータによる電力母線の電圧の昇圧時は、目標電圧の変化率を通常時よりも制限する。
好ましくは、制御装置は、シャットダウンが解除された後の第1のコンバータによる電力母線の電圧の昇圧時、さらに、第2のコンバータの制御に用いられる制御ゲインを通常時よりも大きくする。
好ましくは、制御装置は、シャットダウンが解除された後の第1のコンバータによる電力母線の電圧の昇圧時、第2のコンバータの通電量の目標量を零に設定する。
また、この発明によれば、電源システムは、第1および第2の蓄電部と、第1および第2のコンバータと、制御装置とを備える。第1および第2のコンバータは、電気負荷に接続される電力母線と第1および第2の蓄電部との間にそれぞれ設けられる。制御装置は、電力母線の電圧が第1および第2の蓄電部の電圧以上の所定の目標電圧に一致するように第1のコンバータを制御し、第2のコンバータの通電量が所定の目標量に一致するように第2のコンバータを制御する。そして、制御装置は、第1および第2のコンバータがシャットダウンされているときにシャットダウンの解除が要求されると、第1のコンバータのシャットダウンをまず解除し、第1のコンバータにより電力母線の電圧が昇圧された後、第2のコンバータのシャットダウンを解除する。
また、この発明によれば、電動車両は、上述したいずれかの電源システムと、電源システムから電力の供給を受けて車両駆動力を発生する電動機とを備える。
また、この発明によれば、制御方法は、電源システムの制御方法である。電源システムは、第1および第2の蓄電部と、第1および第2のコンバータとを含む。第1および第2のコンバータは、電気負荷に接続される電力母線と第1および第2の蓄電部との間にそれぞれ設けられる。第1のコンバータは、電力母線の電圧が第1および第2の蓄電部の電圧以上の所定の目標電圧に一致するように制御される。第2のコンバータは、第2のコンバータの通電量が所定の目標量に一致するように制御される。目標電圧は、その変化率を制限するように設定される。そして、制御方法は、第1および第2のコンバータのシャットダウンが解除されたか否かを判定するステップと、シャットダウンが解除されたと判定されると、目標電圧の変化率を通常時よりも制限するステップと、第1のコンバータによる電力母線の電圧の昇圧が完了すると、目標電圧の変化率を通常時の変化率に復帰するステップとを備える。
好ましくは、制御方法は、シャットダウンが解除されたと判定されると、第2のコンバータの制御に用いられる制御ゲインを通常時よりも大きくするステップと、第1のコンバータによる電力母線の電圧の昇圧が完了すると、制御ゲインを通常時の値に復帰するステップとをさらに備える。
また、この発明によれば、制御方法は、電源システムの制御方法である。電源システムは、第1および第2の蓄電部と、第1および第2のコンバータとを含む。第1および第2のコンバータは、電気負荷に接続される電力母線と第1および第2の蓄電部との間にそれぞれ設けられる。第1のコンバータは、電力母線の電圧が第1および第2の蓄電部の電圧以上の所定の目標電圧に一致するように制御される。第2のコンバータは、第2のコンバータの通電量が所定の目標量に一致するように制御される。そして、制御方法は、第1および第2のコンバータがシャットダウンされているときにシャットダウンの解除が要求されると、第1のコンバータのシャットダウンをまず解除するステップと、第1のコンバータにより電力母線の電圧の昇圧が完了すると、第2のコンバータのシャットダウンを解除するステップとを備える。
この発明においては、目標電圧の変化率が制限されるところ、第1および第2のコンバータのシャットダウンが解除された後の第1のコンバータによる電力母線の電圧の昇圧時は、目標電圧の変化率が通常時よりも制限されるので、マスターコンバータの動作に対してスレーブコンバータの制御が十分に追従できる。好ましくは、上記昇圧時に、さらに、第2のコンバータの制御に用いられる制御ゲインを通常時よりも大きくするとよい。したがって、この発明によれば、複数のコンバータのシャットダウン解除に伴ないコンバータ間に過大な電流が流れるのを防止することができる。
また、この発明においては、第1および第2のコンバータがシャットダウンされているときにシャットダウンの解除が要求されると、第1のコンバータのシャットダウンがまず解除され、第1のコンバータにより電力母線の電圧が昇圧された後、第2のコンバータのシャットダウンが解除されるので、マスターコンバータとスレーブコンバータとの通電が防止される。したがって、この発明によれば、複数のコンバータのシャットダウン解除に伴ないコンバータ間に過大な電流が流れるのを防止することができる。
この発明の実施の形態1による電源システムを備えた電動車両の一例として示されるハイブリッド車両の全体ブロック図である。 図1に示すECUによるマスターコンバータ(第1コンバータ)の制御に関する部分の機能ブロック図である。 図1に示すECUによるスレーブコンバータ(第2コンバータ)の制御に関する部分の機能ブロック図である。 マスターコンバータおよびスレーブコンバータのシャットダウン解除後におけるシステム電圧およびマスターコンバータのデューティーの変化を示した図である。 従来手法におけるシャットダウン解除後の動作波形を比較のために示した図である。 実施の形態1におけるシャットダウン解除後の動作波形図である。 図1に示すECUによるシステム電圧の設定処理を説明するためのフローチャートである。 実施の形態2におけるECUによるスレーブコンバータ(第2コンバータ)の制御に関する部分の機能ブロック図である。 実施の形態2におけるシャットダウン解除後の動作波形を示した図である。 実施の形態2におけるECUによるシステム電圧の設定処理を説明するためのフローチャートである。 マスターコンバータおよびスレーブコンバータのシャットダウン解除が要求された後におけるシステム電圧およびマスターコンバータのデューティーの変化を示した図である。 実施の形態3におけるECUによるシステム電圧の設定処理を説明するためのフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
[実施の形態1]
図1は、この発明の実施の形態1による電源システムを備えた電動車両の一例として示されるハイブリッド車両の全体ブロック図である。図1を参照して、ハイブリッド車両1は、主蓄電装置BAと、副蓄電装置BBと、第1および第2コンバータ12−1,12−2と、正極線PL1,PL2と、負極線NL1,NL2と、主正母線MPLと、主負母線MNLとを備える。また、ハイブリッド車両1は、第1および第2インバータ30−1,30−2と、第1および第2MG(Motor-Generator)32−1,32−2と、動力分割装置34と、エンジン36と、駆動輪38と、ECU(Electronic Control Unit)40と、電圧センサ42,44,50と、電流センサ52,54,56とをさらに備える。
主蓄電装置BAおよび副蓄電装置BBの各々は、再充電可能な直流電源であり、たとえば、ニッケル水素やリチウムイオン等の二次電池から成る。各蓄電装置には、第1および第2MG32−1,32−2によって発電される電力が蓄えられる。主蓄電装置BAは、正極線PL1および負極線NL1を介して第1コンバータ12−1に接続され、副蓄電装置BBは、正極線PL2および負極線NL2を介して第2コンバータ12−2に接続される。なお、主蓄電装置BAおよび副蓄電装置BBの少なくとも一方に大容量のキャパシタを用いてもよい。
第1コンバータ12−1は、電力用半導体スイッチング素子(以下、単に「スイッチング素子」とも称する。)Q1,Q2と、ダイオードD1,D2と、リアクトルL1とを含む。スイッチング素子Q1,Q2は、主正母線MPLと主負母線MNLとの間に直列に接続される。ダイオードD1,D2は、それぞれスイッチング素子Q1,Q2に逆並列に接続される。リアクトルL1の一方端は、スイッチング素子Q1,Q2の接続ノードに接続され、その他方端は、正極線PL1に接続される。
第1コンバータ12−1は、リアクトルL1を用いて、主正母線MPLの電圧を正極線PL1以上の電圧に昇圧する。そして、第1コンバータ12−1は、ECU40からのシャットダウン信号SD1に基づきシャットダウンが解除されているとき、ECU40からの信号PWC1に基づきスイッチング素子Q1,Q2のオン/オフ期間比(デューティー比)を制御することによって、主正母線MPLの電圧を調整することができる。なお、シャットダウン信号SD1に基づきシャットダウンが指示されているときは、信号PWC1に拘わらずスイッチング素子Q1,Q2はオフされる。
第2コンバータ12−2は、スイッチング素子Q3,Q4と、ダイオードD3,D4と、リアクトルL2と、電流センサ56とを含む。スイッチング素子Q3,Q4、ダイオードD3,D4およびリアクトルL2の構成は、第1コンバータ12−1と同様である。電流センサ56は、リアクトルL2に流れる電流ILを検出し、その検出値をECU40へ出力する。
第2コンバータ12−2も、リアクトルL2を用いて、主正母線MPLの電圧を正極線PL2以上の電圧に昇圧する。第2コンバータ12−2も、ECU40からのシャットダウン信号SD2に基づきシャットダウンが解除されているとき、ECU40からの信号PWC2に基づきスイッチング素子Q3,Q4のオン/オフ期間比(デューティー比)を制御することによって、主正母線MPLの電圧を調整することができる。なお、シャットダウン信号SD2に基づきシャットダウンが指示されているときは、信号PWC2に拘わらずスイッチング素子Q3,Q4はオフされる。
なお、上記のスイッチング素子Q1〜Q4として、たとえば、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)やパワーMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field-Effect Transistor)等を用いることができる。
第1インバータ30−1は、主正母線MPLおよび主負母線MNLと第1MG32−1との間に設けられる。第2インバータ30−2は、主正母線MPLおよび主負母線MNLと第2MG32−2との間に設けられる。第1インバータ30−1および第2インバータ30−2は、たとえば三相ブリッジ回路から成る。
第1インバータ30−1は、ECU40から与えられる信号PWI1に基づいて第1MG32−1を回生モードで駆動し、第1MG32−1によって発電された電力を整流して主正母線MPLおよび主負母線MNLへ出力する。また、第1インバータ30−1は、エンジン36の始動時、第1MG32−1によってエンジン36をクランキングするために、信号PWI1に基づいて第1MG32−1を力行モードで駆動する。第2インバータ30−2は、第2MG32−2によって駆動輪38を駆動するために、ECU40から与えられる信号PWI2に基づいて第2MG32−2を力行モードで駆動する。また、車両の制動時、第2インバータ30−2は、信号PWI2に基づいて第2MG32−2を回生モードで駆動し、駆動輪38から運動エネルギーを受けて第2MG32−2により発電された電力を整流して主正母線MPLおよび主負母線MNLへ出力する。
第1および第2MG32−1,32−2の各々は、交流回転電機であり、たとえば三相交流同期電動機である。第1MG32−1は、動力分割装置34を介してエンジン36に連結され、エンジン36の動力を受けて発電する。たとえば、主蓄電装置BAおよび副蓄電装置BBの残存容量(SOC)が低下すると、エンジン36が始動して第1MG32−1により発電が行なわれる。第2MG32−2は、各蓄電装置に蓄えられた電力および第1MG32−1により発電された電力の少なくともいずれかを用いて走行駆動力を発生する。
動力分割装置34は、サンギヤ、ピニオンギヤ、キャリアおよびリングギヤを含む遊星歯車から成る。そして、エンジン36のクランクシャフトがキャリアに連結され、第1MG32−1の回転軸がサンギヤに連結される。また、第2MG32−2の回転軸がリングギヤに連結され、リングギヤは、駆動輪38に連結される。
このような構成により、このハイブリッド車両1は、エンジン36および第2MG32−2の少なくとも一方からの駆動力によって走行する。エンジン36が発生する動力は、動力分割装置34によって2経路に分割される。すなわち、一方は駆動輪38へ直接伝達される経路であり、もう一方は第1MG32−1へ伝達される経路である。
電圧センサ42は、主蓄電装置BAの電圧VB1を検出し、その検出値をECU40へ出力する。電圧センサ44は、副蓄電装置BBの電圧VB2を検出し、その検出値をECU40へ出力する。電流センサ52は、主蓄電装置BAに入出力される電流IB1を検出し、その検出値をECU40へ出力する。電流センサ54は、副蓄電装置BBに入出力される電流IB2を検出し、その検出値をECU40へ出力する。電圧センサ50は、コンデンサCの端子間電圧、すなわち主正母線MPLおよび主負母線MNL間の電圧(以下「システム電圧」とも称する。)VHを検出し、その検出値をECU40へ出力する。
ECU40は、第1および第2コンバータ12−1,12−2のシャットダウンおよびその解除を制御する。一例として、ECU40は、車両システムの起動を指示する起動信号STがオンされると、第1および第2コンバータ12−1,12−2へそれぞれ出力されるシャットダウン信号SD1,SD2によって第1および第2コンバータ12−1,12−2のシャットダウンを解除し、起動信号STがオフされると、第1および第2コンバータ12−1,12−2をシャットダウンする。
また、ECU40は、電圧センサ42,44,50および電流センサ52,54,56の各検出値を受ける。そして、ECU40は、第1および第2コンバータ12−1,12−2のシャットダウンが解除されているとき、第1および第2コンバータ12−1,12−2をそれぞれ駆動するための信号PWC1,PWC2を後述の方法により生成し、その生成した信号PWC1,PWC2をそれぞれ第1および第2コンバータ12−1,12−2へ出力する。
ここで、ECU40は、第1および第2コンバータ12−1,12−2のシャットダウンが同時に解除されると、電圧変化率を制限しつつ主正母線MPLおよび主負母線MNL間のシステム電圧VHを電圧VB1,VB2以上の所定電圧に昇圧するように第1コンバータ12−1を制御する。一方、第2コンバータ12−2については、ECU40は、第2コンバータ12−2に流れる電流ILが所定の目標(ここでは零とする。)になるように第2コンバータ12−2を制御する。
なお、第1コンバータ12−1は、システム電圧VHを所定の目標に一致させるように制御され、以下では「マスターコンバータ」とも称する。また、第2コンバータ12−2は、第2コンバータ12−2に流れる電流ILを所定の目標に一致させるように制御され、以下では「スレーブコンバータ」とも称する。
さらに、ECU40は、第1および第2MG32−1,32−2をそれぞれ駆動するための信号PWI1,PWI2を生成し、その生成した信号PWI1,PWI2をそれぞれ第1および第2インバータ30−1,30−2へ出力する。
図2は、図1に示したECU40によるマスターコンバータ(第1コンバータ12−1)の制御に関する部分の機能ブロック図である。図2を参照して、ECU40は、電圧指令生成部60と、変化率制限部62と、減算部64,68と、フィードバック(FB)演算部66と、変調部70と、シャットダウン(S/D)解除判定部72とを含む。
電圧指令生成部60は、システム電圧VHの目標値を示す電圧指令値を生成する。たとえば、電圧指令生成部60は、第1および第2MG32−1,32−2の要求パワーに基づいて電圧指令値を生成する。また、電圧指令生成部60は、S/D解除判定部72から受ける信号CTLが活性化されると、予め定められた昇圧電圧目標値を上記電圧指令値として設定する。
変化率制限部62は、電圧指令生成部60によって生成された電圧指令値の変化率に所定の制限をかけ、その制限処理の演算結果を電圧指令値VRとして減算部64へ出力する。ここで、変化率制限部62は、S/D解除判定部72から受ける信号CTLが活性化されると、信号CTLが非活性化されているときよりも電圧指令値の変化率の制限を厳しくする。具体的には、変化率制限部62は、信号CTLが非活性化されているときの変化率制限値を所定のR1とし、信号CTLが活性化されると、変化率制限値をR1よりも小さい所定のR2(<R1)に変更する。
信号CTLが活性化されると電圧指令値の変化率の制限を厳しくするのは、マスターコンバータによるシステム電圧VHの昇圧時にスレーブコンバータの制御が十分に追従できるようにするためである。すなわち、信号CTLが活性化されるのは、マスターコンバータおよびスレーブコンバータのシャットダウンが解除されたときである。ここで、シャットダウン解除後のマスターコンバータによるシステム電圧VHの昇圧時にスレーブコンバータの制御が追従できないと、マスターコンバータとスレーブコンバータとの間に過大な電流が流れてしまう。そこで、この実施の形態1では、スレーブコンバータの制御が追従できるようにシステム電圧VHの変化率を通常時よりも小さくしたものである。
減算部64は、電圧センサ50(図1)によって検出されるシステム電圧VHを電圧指令値VRから減算し、その演算結果をフィードバック演算部66へ出力する。フィードバック演算部66は、電圧指令値VRとシステム電圧VHとの偏差を入力としてフィードバック制御演算(たとえば比例・積分演算)を行ない、その演算結果を減算部68へ出力する。減算部68は、電圧VB1/電圧指令値VRで示されるマスターコンバータの理論昇圧比の逆数からフィードバック演算部66の出力を減算し、その演算結果をデューティー指令Ton1として変調部70へ出力する。なお、この減算部68における入力項(VB1/VR)は、マスターコンバータの理論昇圧比に基づくフィードフォワード補償項である。変調部70は、デューティー指令Ton1と図示されない発振部により生成される搬送波(キャリア波)とに基づいて信号PWC1を生成し、その生成した信号PWC1をマスターコンバータである第1コンバータ12−1のスイッチング素子Q1,Q2へ出力する。
これにより、マスターコンバータは、システム電圧VHを電圧指令値VRに一致させるように制御される(電圧制御)。
S/D解除判定部72は、マスターコンバータおよびスレーブコンバータ(第2コンバータ12−2)へそれぞれ出力されるシャットダウン信号SD1,SD2に基づいて、マスターコンバータおよびスレーブコンバータのシャットダウンが同時に解除されたか否かを判定する。そして、マスターコンバータおよびスレーブコンバータのシャットダウンが同時に解除されたと判定されると、S/D解除判定部72は、電圧指令生成部60および変化率制限部62へ出力される信号CTLを所定期間活性化する。
なお、この所定期間には、たとえば、マスターコンバータおよびスレーブコンバータのシャットダウンが同時に解除された後、マスターコンバータによるシステム電圧VHの昇圧が完了するまでの期間が設定される。
図3は、図1に示したECU40によるスレーブコンバータ(第2コンバータ12−2)の制御に関する部分の機能ブロック図である。図3を参照して、ECU40は、電流指令生成部80と、減算部82,86と、フィードバック(FB)演算部84と、変調部88とを含む。
電流指令生成部80は、スレーブコンバータに流れる電流ILの目標値を示す電流指令値IRを生成する。たとえば、第1および第2MG32−1,32−2の要求パワーを主蓄電装置BAおよび副蓄電装置BBで均等に負担する場合、電流指令生成部80は、第1および第2MG32−1,32−2の要求パワーの1/2を副蓄電装置BBの電圧VB2で割った値を電流指令値IRとして算出する。
ここで、電流指令生成部80は、図2に示したS/D解除判定部72から受ける信号CTLが活性化されると、電流指令値IRを0に設定する。すなわち、マスターコンバータおよびスレーブコンバータのシャットダウンが同時に解除された後、マスターコンバータによるシステム電圧VHの昇圧が完了するまでの期間、電流ILが0となるようにスレーブコンバータが制御される。
減算部82は、電流センサ56(図1)によって検出される電流ILを電流指令値IRから減算し、その演算結果をフィードバック演算部84へ出力する。フィードバック演算部84は、電流指令値IRと電流ILとの偏差を入力としてフィードバック制御演算(たとえば比例・積分演算)を行ない、その演算結果を減算部86へ出力する。減算部86は、電圧VB2/システム電圧VHで示されるスレーブコンバータの昇圧比の逆数からフィードバック演算部84の出力を減算し、その演算結果をデューティー指令Ton2として変調部88へ出力する。なお、この減算部86における入力項(VB1/VH)は、スレーブコンバータの昇圧比に基づくフィードフォワード補償項である。変調部88は、デューティー指令Ton2と図示されない発振部により生成される搬送波(キャリア波)とに基づいて信号PWC2を生成し、その生成した信号PWC2をスレーブコンバータである第2コンバータ12−2のスイッチング素子Q3,Q4へ出力する。
図4は、マスターコンバータおよびスレーブコンバータのシャットダウン解除後におけるシステム電圧VHおよびマスターコンバータのデューティーの変化を示した図である。なお、マスターコンバータのデューティーは、0から1の値で示され、デューティーが小さいほど、下アームのスイッチング素子Q2のオン期間が長くなり、昇圧比が大きくなることを意味する。
図4を参照して、時刻t1において、たとえば車両システムの起動に伴ないマスターコンバータおよびスレーブコンバータのシャットダウンが同時に解除されると、マスターコンバータによりシステム電圧VHが所定の変化率で電圧VB1から所定の電圧VH1まで昇圧される。
ここで、この実施の形態1においては、マスターコンバータおよびスレーブコンバータのシャットダウン解除後におけるシステム電圧VHの昇圧時、上述のように電圧指令値の変化率を通常時(上記のシステム電圧VHの昇圧時以外のとき)よりも制限することによってマスターコンバータのデューティーの変化率が通常時よりも制限され、その結果、システム電圧VHの変化率が通常時よりも制限される。なお、図中、点線で示されるシステム電圧VHおよびマスターコンバータのデューティーの変化は、比較として従来手法を用いたときの変化(すなわち、通常時の変化に相当する。)を示す。
図5,図6は、この実施の形態1の効果を説明するための図である。図5は、従来手法におけるシャットダウン解除後の動作波形を比較のために示したものであり、図6は、この実施の形態1におけるシャットダウン解除後の動作波形図を示す。
図5を参照して、たとえば車両システムの起動に伴ない、時刻t1において、マスターコンバータおよびスレーブコンバータのシャットダウンが解除されると、マスターコンバータにより主蓄電装置BAの電圧VB1から所定の電圧VH1までシステム電圧VHが昇圧される。ここで、上述のように、スレーブコンバータは、スレーブコンバータに流れる電流ILが0となるように電流制御されるところ、マスターコンバータの電圧制御とスレーブコンバータの電流制御との応答性の差異により、マスターコンバータのデューティーとスレーブコンバータのデューティーとにずれが生じる。このマスターコンバータのデューティーとスレーブコンバータのデューティーとのずれによってマスターコンバータからスレーブコンバータを介して副蓄電装置BBへ大電流が流れ(電流IB2)、副蓄電装置BBの電圧VB2が上限値を超え得る。電圧VB2の過電圧は、副蓄電装置BBの劣化を招く。
そこで、この実施の形態1では、マスターコンバータおよびスレーブコンバータのシャットダウンが解除された後、マスターコンバータによるシステム電圧VHの昇圧時の電圧変化率を通常時よりも制限し、システム電圧VHの変化に対するスレーブコンバータの電流制御の追従性を高めることによってマスターコンバータのデューティーとスレーブコンバータのデューティーとのずれを抑制し、マスターコンバータおよびスレーブコンバータ間に流れる電流を抑制することとしたものである。
図6を参照して、この実施の形態1では、マスターコンバータおよびスレーブコンバータのシャットダウンが解除された後、マスターコンバータによるシステム電圧VHの昇圧時の電圧変化率が、図5に示した変化率(通常時のものに相当する。)よりも小さい。これにより、マスターコンバータのデューティーとスレーブコンバータのデューティーとのずれが抑制され、その結果、マスターコンバータおよびスレーブコンバータ間に流れる電流およびそれに伴なう副蓄電装置BBの電圧変動が抑制される。
図7は、図1に示したECU40によるシステム電圧VHの設定処理を説明するためのフローチャートである。なお、このフローチャートに示される処理は、一定時間毎または所定の条件が成立する毎にメインルーチンから呼び出されて実行される。
図7を参照して、ECU40は、マスターコンバータおよびスレーブコンバータのシャットダウンが同時に解除されたか否かを判定する(ステップS10)。両コンバータのシャットダウンが同時に解除されたと判定されると(ステップS10においてYES)、ECU40は、マスターコンバータの電圧制御におけるシステム電圧VHの変化率を通常時よりも制限する(ステップS20)。具体的には、ECU40は、システム電圧VHの目標値を示す電圧指令値の変化率の制限値を通常時の所定のR1からR1よりも小さい所定のR2に変更する。
そして、ECU40は、マスターコンバータによるシステム電圧VHの昇圧制御(電圧制御)を実行する(ステップS30)。なお、スレーブコンバータは、上述のように、たとえば電流ILが0となるようにECU40により電流制御される。続いて、ECU40は、システム電圧VHが所定の電圧VH1に達することによりシステム電圧VHの昇圧が完了したか否かを判定する(ステップS40)。昇圧が完了していないと判定されると(ステップS40においてNO)、ECU40は、ステップS30へ処理を戻す。
ステップS40においてシステム電圧VHの昇圧が完了したと判定されると(ステップS40においてYES)、ECU40は、システム電圧VHの変化率を通常時の値に復帰する(ステップS50)。具体的には、ECU40は、電圧指令値の変化率の制限値を所定のR2から通常時の所定のR1に戻す。
なお、ステップS10において、マスターコンバータおよびスレーブコンバータの同時シャットダウン解除は発生していないと判定されると(ステップS10においてNO)、ECU40は、マスターコンバータの電圧制御におけるシステム電圧VHの変化率を変更することなく、通常制御を実行する(ステップS60)。
以上のように、この実施の形態1においては、マスターコンバータおよびスレーブコンバータのシャットダウンが同時に解除された後のマスターコンバータによるシステム電圧VHの昇圧時、システム電圧VHの目標値を示す電圧指令値の変化率の制限値が通常時よりも制限される。これにより、マスターコンバータの動作に対してスレーブコンバータの制御(電流制御)が十分に追従できる。したがって、この実施の形態1によれば、マスターコンバータおよびスレーブコンバータのシャットダウン解除に伴ない両コンバータ間に過大な電流が流れるのを防止することができる。
[実施の形態2]
この実施の形態2では、マスターコンバータおよびスレーブコンバータのシャットダウンが同時に解除された後のマスターコンバータのデューティーとスレーブコンバータのデューティーとのずれを抑制するために、システム電圧VHの変化率を通常時よりも制限するとともにスレーブコンバータの電流制御の制御ゲインを通常時よりも高める。
この実施の形態2におけるハイブリッド車両の全体構成は、図1に示したハイブリッド車両1と同じである。また、この実施の形態2におけるECU40Aによるマスターコンバータ(第1コンバータ12−1)の制御に関する構成は、図2に示した実施の形態1と同じである。
図8は、実施の形態2におけるECU40Aによるスレーブコンバータ(第2コンバータ12−2)の制御に関する部分の機能ブロック図である。図8を参照して、ECU40Aは、図3に示した実施の形態1の構成において、フィードバック演算部84に代えてフィードバック演算部84Aを含む。
フィードバック演算部84Aは、電流指令生成部80により生成される電流指令値IRと電流センサ56(図1)により検出される電流ILとの偏差を入力としてフィードバック制御演算(たとえば比例・積分演算)を行ない、その演算結果を減算部86へ出力する。ここで、フィードバック演算部84Aは、S/D解除判定部72(図2)から受ける信号CTLが活性化されると、制御ゲイン(たとえば比例ゲインおよび/または積分ゲイン)を通常時よりも大きくするように制御ゲインを変更する。すなわち、マスターコンバータおよびスレーブコンバータのシャットダウンが同時に解除された後、所定期間(たとえば、マスターコンバータによるシステム電圧VHの昇圧が完了するまでの期間)フィードバック演算部84Aの制御ゲインが通常時よりも高められる。
図9は、実施の形態2におけるシャットダウン解除後の動作波形を示した図である。図9を参照して、たとえば車両システムの起動に伴ない、時刻t1において、マスターコンバータおよびスレーブコンバータのシャットダウンが解除されると、スレーブコンバータの電流制御を実現するフィードバック演算部84A(図8)の制御ゲインが通常時よりもA倍(A>1.0)される。そして、時刻t3において、マスターコンバータによるシステム電圧VHの昇圧が完了すると、フィードバック演算部84Aの制御ゲインが通常時の値に復帰する。
図10は、実施の形態2におけるECU40Aによるシステム電圧VHの設定処理を説明するためのフローチャートである。なお、このフローチャートに示される処理も、一定時間毎または所定の条件が成立する毎にメインルーチンから呼び出されて実行される。
図10を参照して、このフローチャートは、図7に示したフローチャートにおいて、ステップS25をさらに含み、ステップS50に代えてステップS55を含む。すなわち、ステップS20において、マスターコンバータの電圧制御におけるシステム電圧VHの変化率が通常時よりも制限されると、ECU40Aは、スレーブコンバータの電流制御の制御ゲインを通常時よりも大きくなるように変更する(ステップS25)。具体的には、ECU40Aは、スレーブコンバータの電流制御の制御ゲインを通常時よりもA倍(A>1.0)する。そして、ECU40Aは、ステップS30へ処理を移行する。
また、ステップS40においてシステム電圧VHの昇圧が完了したと判定されると(ステップS40においてYES)、ECU40Aは、システム電圧VHの変化率を通常時の値に復帰するとともに、スレーブコンバータの電流制御の制御ゲインを通常時の値に復帰する(ステップS55)。
以上のように、この実施の形態2においては、マスターコンバータおよびスレーブコンバータのシャットダウンが同時に解除された後のマスターコンバータによるシステム電圧VHの昇圧時、スレーブコンバータの電流制御の制御ゲインが通常時よりも大きくなるように変更される。これにより、マスターコンバータの動作に対するスレーブコンバータの制御(電流制御)の追従性がさらに高まる。したがって、この実施の形態2によれば、マスターコンバータおよびスレーブコンバータのシャットダウン解除に伴ない両コンバータ間に過大な電流が流れるのをより効果的に防止することができる。
[実施の形態3]
上述のように、マスターコンバータおよびスレーブコンバータのシャットダウンが同時に解除された後のマスターコンバータによるシステム電圧VHの昇圧時に、スレーブコンバータの電流制御の追従遅れによってマスターコンバータとスレーブコンバータとの間に電流が流れる。
そして、上記の実施の形態1では、マスターコンバータによるシステム電圧VHの昇圧時の電圧変化率を通常時よりも制限し、実施の形態2では、さらにスレーブコンバータの電流制御の制御ゲインを通常時よりも大きくすることとした。
この実施の形態3では、たとえば車両のシステム起動時等において、マスターコンバータおよびスレーブコンバータのシャットダウン解除が要求された場合、スレーブコンバータのシャットダウンを解除するタイミングを遅延させ、マスターコンバータによるシステム電圧VHの昇圧が完了した後、スレーブコンバータのシャットダウンが解除される。
図11は、マスターコンバータおよびスレーブコンバータのシャットダウン解除が要求された後におけるシステム電圧VHおよびマスターコンバータのデューティーの変化を示した図である。図11を参照して、時刻t1において、たとえば車両システムの起動に伴ないマスターコンバータおよびスレーブコンバータのシャットダウン解除が要求されると、まず、マスターコンバータのみシャットダウンが解除され、マスターコンバータによりシステム電圧VHが昇圧される。
そして、時刻t2において、システム電圧VHの昇圧が完了すると、時刻t6においてスレーブコンバータのシャットダウンが解除される。なお、スレーブコンバータのシャットダウンが解除されるときのスレーブコンバータのデューティーには、スレーブコンバータの実際の昇圧比に基づくデューティー(図3のフィードフォワード補償項)が設定され、このデューティーは、VB1=VB2のときマスターコンバータのデューティーと同等である。
図12は、実施の形態3におけるECU40Bによるシステム電圧VHの設定処理を説明するためのフローチャートである。なお、このフローチャートに示される処理も、一定時間毎または所定の条件が成立する毎にメインルーチンから呼び出されて実行される。
図12を参照して、ECU40Bは、マスターコンバータおよびスレーブコンバータのシャットダウン解除要求が有ったか否かを判定する(ステップS110)。マスターコンバータおよびスレーブコンバータのシャットダウン解除要求が有ったものと判定されると(ステップS110においてYES)、ECU40Bは、まず、マスターコンバータのシャットダウンのみを解除する(ステップS120)。
そして、ECU40Bは、マスターコンバータによるシステム電圧VHの昇圧制御(電圧制御)を実行する(ステップS130)。続いて、ECU40Bは、システム電圧VHが所定の電圧VH1に達することによりシステム電圧VHの昇圧が完了したか否かを判定する(ステップS140)。昇圧が完了していないと判定されると(ステップS140においてNO)、ECU40Bは、ステップS130へ処理を戻す。
ステップS140においてシステム電圧VHの昇圧が完了したと判定されると(ステップS140においてYES)、ECU40Bは、スレーブコンバータのシャットダウンを解除する(ステップS150)。
以上のように、この実施の形態3においては、マスターコンバータおよびスレーブコンバータのシャットダウン解除が同時に要求されると、まず、マスターコンバータのみシャットダウンが解除される。そして、マスターコンバータによりシステム電圧VHの昇圧が完了した後、スレーブコンバータのシャットダウンが解除されるので、マスターコンバータによるシステム電圧VHの昇圧時にマスターコンバータおよびスレーブコンバータ間に電流は流れない。したがって、この実施の形態3によっても、マスターコンバータおよびスレーブコンバータのシャットダウン解除に伴ない両コンバータ間に過大な電流が流れるのを防止することができる。
なお、マスターコンバータおよびスレーブコンバータのシャットダウンが同時に解除された後のマスターコンバータによるシステム電圧VHの昇圧時、上記の実施の形態1では、システム電圧VHの変化率を通常時よりも制限し、上記の実施の形態2では、さらにスレーブコンバータの電流制御の制御ゲインを通常時よりも高めるものとしたが、スレーブコンバータの電流制御の制御ゲインを通常時よりも高めるだけでもよい。
なお、上記の各実施の形態においては、主正母線MPLおよび主負母線MNLに第1おおび第2コンバータ12−1,12−2が並列接続され、第1おおび第2コンバータ12−1,12−2にそれぞれ主蓄電装置BAおよび副蓄電装置BBが接続されるものとしたが、コンバータおよび蓄電装置の構成および数はこれに限定されるものではない。第2コンバータ12−2に接続される副蓄電装置をさらに設けてもよいし、主正母線MPLおよび主負母線MNLに接続されるスレーブコンバータおよびそれに接続される副蓄電装置をさらに設けてもよい。
また、上記においては、動力分割装置34によりエンジン36の動力を分割して駆動輪38と第1MG32−1とに伝達可能なシリーズ/パラレル型のハイブリッド車両について説明したが、この発明は、その他の形式のハイブリッド車両にも適用可能である。たとえば、第1MG32−1を駆動するためにのみエンジン36を用い、第2MG32−2でのみ車両の駆動力を発生する、いわゆるシリーズ型のハイブリッド車両や、エンジン36が生成した運動エネルギーのうち回生エネルギーのみが電気エネルギーとして回収されるハイブリッド車両、エンジンを主動力として必要に応じてモータがアシストするモータアシスト型のハイブリッド車両などにもこの発明は適用可能である。
さらに、この発明は、エンジン36を備えずに電力のみで走行する電気自動車や、車載電源として蓄電装置に加えて燃料電池をさらに備える燃料電池車にも適用可能である。
なお、上記において、主蓄電装置BAは、この発明における「第1の蓄電部」の一実施例に対応し、副蓄電装置BBは、この発明における「第2の蓄電部」の一実施例に対応する。また、マスターコンバータ(第1コンバータ12−1)は、この発明における「第1のコンバータ」の一実施例に対応し、スレーブコンバータ(第2コンバータ12−2)は、この発明における「第2のコンバータ」の一実施例に対応する。さらに、ECU40,40A,40Bは、この発明における「制御装置」の一実施例に対応し、第2MG32−2は、この発明における「電動機」の一実施例に対応する。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 ハイブリッド車両、12−1,12−2 コンバータ、30−1,30−2 インバータ、32−1,32−2 MG、34 動力分割装置、36 エンジン、38 駆動輪、40,40A,40B ECU、42,44,50 電圧センサ、52,54,56 電流センサ、60 電圧指令生成部、62 変化率制限部、64,68,82,86 減算部、66,84,84A フィードバック演算部、70,88 変調部、72 S/D解除判定部、80 電流指令生成部、BA 主蓄電装置、BB 副蓄電装置、PL1,PL2 正極線、NL1,NL2 負極線、MPL 主正母線、MNL 主負母線、Q1〜Q4 スイッチング素子、D1〜D4 ダイオード、L1,L2 リアクトル。

Claims (6)

  1. 第1および第2の蓄電部と、
    電気負荷に接続される電力母線と前記第1および第2の蓄電部との間にそれぞれ設けられる第1および第2のコンバータと、
    前記電力母線の電圧が前記第1および第2の蓄電部の電圧以上の所定の目標電圧に一致するように前記第1のコンバータを制御し、前記第2のコンバータの通電量が所定の目標量に一致するように前記第2のコンバータを制御するための制御装置とを備え、
    前記制御装置は、前記目標電圧の変化率を制限し、前記第1および第2のコンバータのシャットダウンが解除された後の前記第1のコンバータによる前記電力母線の電圧の昇圧時は、前記目標電圧の変化率を通常時よりも制限する、電源システム。
  2. 前記制御装置は、前記シャットダウンが解除された後の前記第1のコンバータによる前記電力母線の電圧の昇圧時、さらに、前記第2のコンバータの制御に用いられる制御ゲインを通常時よりも大きくする、請求項1に記載の電源システム。
  3. 前記制御装置は、前記シャットダウンが解除された後の前記第1のコンバータによる前記電力母線の電圧の昇圧時、前記目標量を零に設定する、請求項1または請求項2に記載の電源システム。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の電源システムと、
    前記電源システムから電力の供給を受けて車両駆動力を発生する電動機とを備える電動車両。
  5. 電源システムの制御方法であって、
    前記電源システムは、
    第1および第2の蓄電部と、
    電気負荷に接続される電力母線と前記第1および第2の蓄電部との間にそれぞれ設けられる第1および第2のコンバータとを含み、
    前記第1のコンバータは、前記電力母線の電圧が前記第1および第2の蓄電部の電圧以上の所定の目標電圧に一致するように制御され、
    前記第2のコンバータは、前記第2のコンバータの通電量が所定の目標量に一致するように制御され、
    前記目標電圧は、その変化率を制限するように設定され、
    前記制御方法は、
    前記第1および第2のコンバータのシャットダウンが解除されたか否かを判定するステップと、
    前記シャットダウンが解除されたと判定されると、前記目標電圧の変化率を通常時よりも制限するステップと、
    前記第1のコンバータによる前記電力母線の電圧の昇圧が完了すると、前記目標電圧の変化率を前記通常時の変化率に復帰するステップとを備える、電源システムの制御方法。
  6. 前記シャットダウンが解除されたと判定されると、前記第2のコンバータの制御に用いられる制御ゲインを通常時よりも大きくするステップと、
    前記第1のコンバータによる前記電力母線の電圧の昇圧が完了すると、前記制御ゲインを前記通常時の値に復帰するステップとをさらに備える、請求項5に記載の電源システムの制御方法。
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