JP5322974B2 - 半導体記憶装置 - Google Patents

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本発明は、半導体記憶装置に関する。
近年、フラッシュメモリの後継候補として、記憶素子に可変抵抗素子を用いる抵抗変化メモリ装置が注目されている。ここで、抵抗変化メモリ装置には、遷移金属酸化物を記録層としてその抵抗状態を不揮発に記憶する狭義の抵抗変化メモリ(ReRAM:Resistive RAM)の他、カルコゲナイド等を記録層として用いてその結晶状態(導体)と非晶質状態(絶縁体)の抵抗情報を利用する相変化メモリ(PCRAM:Phase Change RAM)等も含むものとする(特許文献1参照)。
抵抗変化メモリ装置のメモリセルには、2種類の動作モードがあることが知られている。1つは、印加電圧の極性を切り替えることにより、高抵抗状態と低抵抗状態とを設定するもので、これはバイポーラ型といわれる。もう1つは、印加電圧の極性を切り替えることなく、電圧値と電圧印加時間を制御することにより、高抵抗状態と低抵抗状態の設定を可能とするもので、これはユニポーラ型といわれる。
ユニポーラ型のReRAMの場合を例として説明すると、メモリセルに対するデータの書き込みは、可変抵抗素子に所定の電圧を短時間印加することにより行う。これにより、可変抵抗素子が高抵抗状態から低抵抗状態へと変化する。以下、この可変抵抗素子を高抵抗状態から低抵抗状態へ変化させる動作をセット動作という。一方、メモリセルに対するデータの消去は、セット動作後の低抵抗状態の可変抵抗素子に対し、セット動作時よりも低い所定の電圧を長時間印加することにより行う。これにより、可変抵抗素子が低抵抗状態から高抵抗状態へと変化する。以下、この可変抵抗素子を低抵抗状態から高抵抗状態へ変化させる動作をリセット動作という。メモリセルは、例えば高抵抗状態を安定状態(リセット状態)とし、2値データ記憶であれば、リセット状態を低抵抗状態に変化させるセット動作によりデータの書き込みを行う。
ここで、メモリセルを低抵抗状態に変化させた直後、そのメモリセルには過度の電流が流れる可能性がある。このような過度の電流は、一旦セット動作が完了したメモリセルが再び誤ってリセット状態に戻ってしまう誤リセット動作や、メモリセルの破壊等を引き起こす虞がある。よって、メモリセルに流れる電流値に上限値(コンプライアンス電流)を設ける必要がある。
しかしながら、可変抵抗素子を用いたメモリセルでは、可変抵抗素子の特性を均一にすることが難しく、セット動作の完了前、完了後の可変抵抗素子の抵抗値がメモリセル毎にばらつく。従って、全メモリセルに対し同一のコンプライアンス電流を設定したのでは、誤リセット動作やメモリセルの破壊を防止しつつ適切にセット動作を行うことができない。従って、メモリセル毎に電流値の上限値を適切に設定する技術が望まれている。
特開2008−91025号公報
本発明は、メモリセルの抵抗値のばらつきに拘わらず、メモリセル毎に適切なコンプライアンス電流を設定し、誤リセット動作の発生やメモリセルの破壊を防止しつつ適切にセット動作を実行することができる半導体記憶装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る半導体記憶装置は、整流素子と可変抵抗素子とを直列接続してなるメモリセルが複数の第1配線及び複数の第2配線の交差部に配置されたメモリセルアレイと、選択された前記第1配線及び選択された前記第2配線の交差部に配置された前記メモリセルに所定の電位差がかかるよう、選択された前記第1配線に第1電圧を印加するとともに選択された前記第2配線に前記第1電圧よりも小さい電圧値の第2電圧を印加する制御回路と、前記メモリセルに流れるセル電流の上限値であるコンプライアンス電流をセット動作における所定のタイミングで設定し、前記所定のタイミング以降において前記メモリセルを流れるセル電流が前記コンプライアンス電流を超えないよう制御する電流制限回路とを備え、前記電流制限回路は、前記所定のタイミングにおける前記セル電流の電流値に所定の定数を乗じた電流値を有するコンプライアンス電流を生成する電流生成回路と、前記第1電圧を前記第1配線に供給する電流経路に、前記コンプライアンス電流をミラーする電流ミラー回路とを備え、前記電流生成回路は、前記セル電流を流す第1トランジスタと、前記第1トランジスタとミラー接続され前記コンプライアンス電流を発生させる第2トランジスタと、前記第1トランジスタ及び前記第2トランジスタのゲートに一端を接続され固定電位の端子に他端を接続されるキャパシタと、前記第1トランジスタのドレインとゲートとの間を短絡させるか切断するかを切り替えるスイッチとを備え、前記スイッチは、前記所定のタイミングにて非導通状態となり、前記ドレインとゲートを切断することを特徴とする。
本発明によれば、メモリセルの抵抗値のばらつきに拘わらず、メモリセル毎に適切なコンプライアンス電流を設定し、誤リセット動作の発生やメモリセルの破壊を防止しつつ適切にセット動作を実行することができる半導体記憶装置を提供することが可能となる。
第1実施形態に係る半導体記憶装置のブロック図である。 第1実施形態に係る半導体記憶装置のメモリセルアレイの一部を示す斜視図である。 第1実施形態に係る半導体記憶装置の制御回路の回路図である。 第1実施形態に係る半導体記憶装置の制御回路の動作波形図である。 第2実施形態に係る半導体記憶装置の制御回路の回路図である。 第3実施形態に係る半導体記憶装置の制御回路の回路図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態に係る半導体記憶装置を説明する。
[第1実施形態]
[構成]
図1は、本発明の第1実施形態に係る半導体記憶装置のブロック図である。この半導体記憶装置は、データを記憶するメモリセルアレイ101、メモリセルアレイ101を制御するロウデコーダ102、カラムデコーダ103、制御回路104、電源105、及び電流制限回路106を備える。
メモリセルアレイ101は、複数本のワード線3と、これらワード線3と交差する複数本のビット線4と、それらの各交差部に配置されたメモリセルMCを有する。ロウデコーダ102は、ワード線3を選択し、カラムデコーダ103は、ビット線4を選択する。制御回路104は、ロウデコーダ102、カラムデコーダ103にそれぞれロウアドレス、カラムアドレスを与え、メモリセルアレイ101中の読み書きを行うメモリセルMCを選択する。制御回路104は、選択メモリセルMCの状態に基づき、選択メモリセルMCに対する動作の開始・終了を制御する。電源105は、読み出し、書き込み、消去の、それぞれの動作に対応した、所定の電圧の組み合わせを生成し、ロウデコーダ102、カラムデコーダ103、及び制御回路104に供給する。
また、電流制限回路106は、セット動作時においてカラムデコーダ103を介してセット電圧VSETが印加される場合、セット動作の間にメモリセルMCに流れるセル電流Icellが所定の上限値(コンプライアンス電流Icomp)を超えないように制御する機能を有する。
図2は、図1に示したメモリセルアレイ101の一部を示す斜視図である。メモリセルアレイ101は、平行に配置された複数本のワード線3と、このワード線3と交差するように配置された複数本のビット線4と、これらワード線3及びビット線4の各交差部に配置されたユニポーラ型のメモリセルMCとを備える。メモリセルMCは、低抵抗状態と高抵抗状態の少なくとも2つの抵抗状態を遷移する可変抵抗素子1と、非オーミック素子からなる選択素子、例えばダイオード2とからなる。なお、本発明はユニポーラ型のメモリセルMCに限定されるものではなく、バイポーラ型のメモリセルMCを有する半導体記憶装置にも適用可能である。図2に示す本実施形態の半導体記憶装置は、いわゆるクロスポイント型の構成となっている。
この構成の場合、ワード線3及びビット線4は単なるラインアンドスペースのパターンとなり、ワード線3とビット線4とは直交する位置関係で足りるため、ワード線3方向及びビット線4方向のずれを考慮する必要はない。従って、製造工程においてメモリセルアレイ内の位置合せ精度を極めて緩くすることができ、容易に製造することができる。
可変抵抗素子1としては、以下に示す、PCRAM、CBRAM、及びReRAM等を用いることができる。PCRAMは、カルコゲナイド等のように結晶状態と非晶質状態の相転移により抵抗値を変化させる。CBRAMは、金属陽イオンを析出させて電極間に架橋(コンタクティングブリッジ)を形成したり、析出した金属をイオン化して架橋を破壊したりすることで抵抗値を変化させる。ReRAMは、電圧あるいは電流印加により抵抗値を変化させる。このReRAMは、電極界面に存在する電荷トラップにトラップされた電荷の存在の有無により抵抗変化が起きるものと、酸素欠損等に起因する伝導パスの存在の有無により抵抗変化が起きるものとに大別される。ReRAMの場合、その材料にZnMn、NiO、TiO、SrZrO、Pr0.7Ca0.3MnO等を用いることができる。
ユニポーラ型のReRAMの場合、メモリセルMCに対するデータの書き込みは、可変抵抗素子1に例えば3.5V(ダイオード2の電圧降下分を含めると実際には4.5V程度)のセット電圧VSETを印加し、10nA程度の電流を10ns−100ns程度の時間流すことにより行う。これにより、可変抵抗素子1が高抵抗状態から低抵抗状態へと変化する(セット動作)。
一方、メモリセルMCに対するデータの消去は、セット動作後の低抵抗状態の可変抵抗素子1に対し、0.8V(ダイオード2の電圧降下分を含めると実際には2.0V程度)のリセット電圧VRESETを印加し、1μA−10μA程度の電流を500ns−2μs程度の時間流すすることにより行う。これにより、可変抵抗素子1が低抵抗状態から高抵抗状態へと変化する(リセット動作)。
メモリセルMCのリード動作は、可変抵抗素子1に0.4V(ダイオード2の電圧降下分を含めると実際には1.4V程度)のリード電圧VREADを与え、可変抵抗素子1を介して流れる電流をセンスアンプにてモニターすることにより行う。これにより、可変抵抗素子1が低抵抗状態にあるか高抵抗状態にあるかを判定する。
図1に示すメモリセルアレイ101のビット線4には、制御回路104から送られたアドレスに基づき、カラムデコーダ103を介して上述の各動作に対応した電圧(VSET、VRESET、VREAD)が印加される。
メモリセルMCに対しセット動作を実行する場合、可変抵抗素子1の抵抗値が複数のメモリセルMC間でばらつくため、全メモリセルMCに対し同一のコンプライアンス電流Icompを固定的に設定したのでは、誤リセット動作が生じたり、又はメモリセルMCが破壊されたり、逆にセット動作が行われなくなったりするなど、適切にセット動作を実行することが困難になる。適切にセット動作を行うためには、抵抗値の異なるメモリセルMC毎に異なるコンプライアンス電流Icompを設定する必要がある。
本実施形態では、電流制限回路106において、所定のタイミングにおいてメモリセルMCを流れるセル電流Icellに基づいてコンプライアンス電流Icompを生成し、セル電流Icellが、このコンプライアンス電流Icompを超えないよう、制御を行っている。従って、メモリセルMC毎に個別のコンプライアンス電流Icompを設定することができる。
図3は、第1実施形態に係る半導体記憶装置の電流制限回路106の回路図である。電流制限回路106の入力ノードINは、メモリセルMCのセット動作に必要なセット電圧VSET等をカラムデコーダ103から供給される。出力ノードOUTは、ビット線BLに接続されている。電流制限回路106は、電流ミラー回路10、電流ミラー回路20、及び電流ミラー回路30を備える。
電流ミラー回路10は、PMOSトランジスタ11と12を有する。PMOSトランジスタ11は、入力ノードINと出力ノードOUTとの間に電流経路50を形成するように接続されていると共に、ダイオード接続されている。PMOSトランジスタ12は、PMOSトランジスタ11とゲートを共有している。PMOSトランジスタ11と12は、同一のサイズを有している。これにより、PMOSトランジスタ11を流れるセル電流Icellは、PMOSトランジスタ12にミラーされる。
電流ミラー回路20は、セル電流Icellに基づいて、コンプライアンス電流Icomp(第1電流)を生成する回路である。具体的には、電流ミラー回路20は、所定のタイミングにおけるセル電流Icellの電流値に所定の定数(α)を乗じた電流値を有するコンプライアンス電流Icompを生成する回路である。電流ミラー回路20は、NMOSトランジスタ21、22、キャパシタ23、及びスイッチ24を備えている。
NMOSトランジスタ21は、そのドレインをPMOSトランジスタ12のドレインに接続され、ソースを接地端子に接続されている。NMOSトランジスタ21のゲート及びドレインは、スイッチ24により、短絡状態と切断状態との間で切り替えられる。
NMOSトランジスタ22は、そのゲートをNMOSトランジスタ21のゲートに接続され、ソースは接地されている。NMOSトランジスタ22は、NMOSトランジスタ21に比べα倍のサイズを有している。キャパシタ23は、その一端をNMOSトランジスタ21及び22のゲートに接続され、他端を接地端子に接続されている。
電流ミラー回路20は、スイッチ24が導通状態の間は、ミラー動作を行って、トランジスタ21に流れる電流Icellに基づいて、NMOSトランジスタ22に電流Icomp(=α・Icell)を流す。キャパシタ23が充電された後の所定のタイミングでスイッチ24が非導通状態となると、その後は、キャパシタ23が与える両端の電圧により、一定の電流IcompをNMOSトランジスタ22に流し続ける。このとき、スイッチ24が非導通状態に切り替わる直前のセル電流Icellの値をIcellswとした場合、コンプライアンス電流Icompは、α×Icellswとなる。このような固定のコンプライアンス電流Icompが、電流ミラー回路30により電流経路50にミラーされて、上述の電流制限が行われる。この固定のコンプライアンス電流Icompは、選択メモリセルMCのあるタイミングにおけるセル電流Icellに比例する値を有しており、これにより、メモリセルMC毎の特性の違いが反映された電流制御が可能になっている。
電流ミラー回路30は、3つのPMOSトランジスタ31〜33、及びスイッチ34を備えている。3つのPMOSトランジスタ31〜33は、スイッチ34がトランジスタ31のソースとドレインを短絡する状態に切り替わったときに、互いにカレントミラー接続された状態となり、ミラー動作を実行可能に構成されている。PMOSトランジスタ31〜33のソースは、入力ノードINに接続されている。PMOSトランジスタ31〜33のゲートは、ノードN1に共通接続されている。PMOSトランジスタ32、33のドレインは、各々、ノードN2a、N2bにおいてPMOSトランジスタ12、11のソースに接続されている。PMOSトランジスタ31のドレインは、ノードN3において前述のトランジスタ22のドレインに接続されている。スイッチ34は、トランジスタ31のゲートとドレインの間に接続されている。スイッチ34が導通することにより、電流ミラー回路30のミラー動作が開始され、これにより、コンプライアンス電流Icompが電流経路50に流れ得る状態となる。
なお、これらのトランジスタ31〜33は、前述のα×Icellsw程度の電流が流れた場合に飽和状態となる程度のサイズを有している。また、スイッチ34は、セット動作の開始直後においては、ノードN1を接地端子に接続させる。これにより、トランジスタ32、33は導通状態となり、入力端子INから供給されるセット電圧VSETを供給可能な状態とされる。
次に、この半導体記憶装置のセット動作時における動作を、図4を参照して説明する。
時刻t1において選択ワード線3が”H”(電圧VSET)から”L”(接地電圧VSS)になり、続いて時刻t2において選択ビット線4が”L”から”H”に切り替わると、セット電圧VSETによるセット動作が開始される。選択メモリセルMCには、セル電流Icellが流れ始める。このとき、スイッチ24は、NMOSトランジスタ21のゲートとドレインを短絡しており、一方、スイッチ34は、ノードN1を接地端子に接続している。
その後、セル電流Icellが安定した後における時刻t3において、スイッチ24を非導通状態としてトランジスタ21のゲートとドレインを切断し、更にスイッチ34を切り替えて、トランジスタ31のゲートとドレインを短絡する。この時刻t3において、セル電流Icellの電流値がIcellswであるとする。すると、トランジスタ22には、固定的な値α×Icellswを有するコンプライアンス電流Icompが流れ続け、これが、電流ミラー回路30を介して電流経路50にミラーされ得る状態となる。このコンプライアンス電流Icompがミラーされることにより、その後、例えば時刻t4においてセット動作が完了した後において、セル電流Icellは、コンプライアンス電流Icomp(=α×Icellsw)以下に制限される。
このコンプライアンス電流Icompは、抵抗が低く大きなセル電流Icellを流すメモリセルMCが選択された場合には、大きな値とされ、逆に、抵抗が高く小さなセル電流Icellしか流さないメモリセルMCが選択された場合には、小さい値とされる。従って、本実施形態によれば、メモリセルMCの特性の違いを反映したコンプライアンス電流Icompが設定可能であり、誤リセット動作やメモリセルMCの破壊等を生じさせることなく、適切にセット動作を実行することが可能になる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態を、図5を参照して説明する。第1実施形態と同一の構成については、同一の符号を付し、以下ではその詳細な説明は省略する。
この第2実施形態の半導体記憶装置において、その全体構成は、図1及び図2に示した通りである。また、電流制限回路106の構成も同様である。ただし、この実施形態では、セル電流Icellの最大値を制限する最大電流制限回路40をさらに備えている点で、第1実施形態と異なる。
最大電流制限回路40は、電流ミラー回路41、NMOSトランジスタ42、及びインバータ43を有する。
電流ミラー回路41は、PMOSトランジスタ41aと41bを有する。このトランジスタ41aと41bは、そのソースを入力ノードINに接続されており、ゲートを共通接続されている。トランジスタ41aのゲートとドレインは短絡されており、また、ドレインは図示しない定電流源回路から、定電流Imax_refを与えられている。定電流Imax_refは、セル電流Icellとして許容できる最大の電流を規定するための電流である。トランジスタ41bのドレインは、NMOSトランジスタ42のドレインに接続されている。NMOSトランジスタ42は、ソースを接地されていると共に、ゲートはトランジスタ21、22のゲートに接続されている。これにより、トランジスタ42は、コンプライアンス電流Icompを流す。インバータ43は、トランジスタ41b及び42のドレインに接続されており、電流Imax_refと電流Icompの間の差に基づいて変化するノードN4の電位の変化を判定して、出力信号OUT2を出力する。この出力信号OUT2により、例えば電圧VSETの供給が遮断される。
この最大電流制限回路40によれば、セル電流Icellの最大値を制限可能である。電流制限回路106のみの場合、極端に電流を流しやすいメモリセルMCが存在した場合、想定を超えるセル電流Icellが流れる虞があるが、本実施形態によれば、そのような場合であっても、セル電流Icellの最大値を制限することができる。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態を、図6を参照して説明する。前述の実施形態と同一の構成については、同一の符号を付し、以下ではその詳細な説明は省略する。
第3実施形態の半導体記憶装置において、その全体構成は、図1及び図2に示した通りである。また、最大電流制限回路40の構成も図5と同様である。ただし、この第3実施形態では、電流制限回路20の構成が、前述の実施形態と異なっている。この実施形態では、トランジスタ22に代えて、ノードN3と接地端子との間に並列接続されるn個のNMOSトランジスタ22(1)〜(n)を有する。これらのトランジスタ22(1)〜(n)は、そのゲートをトランジスタ21に共通接続されている。また、これらのトランジスタ22(1)〜(n)は、それぞれイネーブル用のNMOSトランジスタ23(1)〜(n)と直列に接続されている。こられのイネーブル用のNMOSトランジスタ23(1)〜(n)は、それぞれイネーブル信号E(1)〜(n)をゲートに与えられ、選択的に導通され得る。導通されるNMOSトランジスタ23(1)〜(n)の数を変化させることにより、上述のαの値を調整することができ、これにより、電流制限回路106におけるセル電流Icellの上限値を変化させることができる。
[その他の実施形態]
以上、半導体記憶装置の一実施形態を説明してきたが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変更、追加、置換等が可能である。例えば、第3実施形態のトランジスタ22(1)〜(n)は、第1実施形態にも採用可能である。また、電流ミラー回路20は、あるタイミングでのセル電流Icellのα倍の電流を生成できるものであればよく、図3等に示すものに限定されない。例えば、電流をα倍に増幅する増幅回路であってもよい。
MC…メモリセル、 1…可変抵抗素子、 2…ダイオード、 3…ワード線、 4…ビット線、 10、20、30…電流ミラー回路、40…最大電流制限回路、 101…メモリセルアレイ、 102…ロウデコーダ、 103…カラムデコーダ、 104…制御回路、 105…電源、 106…電流制限回路。

Claims (4)

  1. 整流素子と可変抵抗素子とを直列接続してなるメモリセルが複数の第1配線及び複数の第2配線の交差部に配置されたメモリセルアレイと、
    選択された前記第1配線及び選択された前記第2配線の交差部に配置された前記メモリセルに所定の電位差がかかるよう、選択された前記第1配線に第1電圧を印加するとともに選択された前記第2配線に前記第1電圧よりも小さい電圧値の第2電圧を印加する制御回路と、
    前記メモリセルに流れるセル電流の上限値であるコンプライアンス電流をセット動作における所定のタイミングで設定し、前記所定のタイミング以降において前記メモリセルを流れるセル電流が前記コンプライアンス電流を超えないよう制御する電流制限回路と
    を備え、
    前記電流制限回路は、
    前記所定のタイミングにおける前記セル電流の電流値に所定の定数を乗じた電流値を有するコンプライアンス電流を生成する電流生成回路と、
    前記第1電圧を前記第1配線に供給する電流経路に、前記コンプライアンス電流をミラーする電流ミラー回路と
    を備え
    前記電流生成回路は、
    前記セル電流を流す第1トランジスタと、
    前記第1トランジスタとミラー接続され前記コンプライアンス電流を発生させる第2トランジスタと、
    前記第1トランジスタ及び前記第2トランジスタのゲートに一端を接続され固定電位の端子に他端を接続されるキャパシタと、
    前記第1トランジスタのドレインとゲートとの間を短絡させるか切断するかを切り替えるスイッチとを備え、
    前記スイッチは、前記所定のタイミングにて非導通状態となり、前記ドレインとゲートを切断する
    ことを特徴とする半導体記憶装置。
  2. 前記電流ミラー回路は、前記所定のタイミングで前記コンプライアンス電流のミラー動作を開始する
    ことを特徴とする請求項記載の半導体記憶装置。
  3. 前記第2トランジスタは、並列接続されゲートを共通接続された複数の第3トランジスタを含み、
    前記複数の第3トランジスタは、それぞれ複数の第4トランジスタのそれぞれと直列接続され、
    前記第4トランジスタは、制御信号に基づいて選択的に導通制御される
    ことを特徴とする請求項記載の半導体記憶装置。
  4. 前記コンプライアンス電流と参照電流とを比較し、比較信号を出力する検出回路を
    更に備え
    前記電流制限回路は、前記比較信号に基づき前記第1配線への前記第1電圧の供給を遮断する
    ことを特徴とする請求項1記載の半導体記憶装置。
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