JP5321496B2 - 燃料噴射装置 - Google Patents

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Description

本発明は、供給流路から供給される供給燃料の噴孔からの噴射を制御するために弁部を開閉し、当該制御に伴って供給燃料の一部を戻り流路に排出する燃料噴射装置に関する。
従来、圧力制御室を有する制御ボディと、圧力制御室内の燃料の圧力に応じて弁部を開閉する弁部材と、を備える燃料噴射装置が知られている。このような燃料噴射装置において制御ボディの圧力制御室には、供給流路を流通した燃料が流入する流入口および戻り流路に燃料を排出する流出口が開口している。また、圧力制御室内の燃料の圧力は、流出口と戻り流路との連通および遮断を切り替える圧力制御弁によって制御される。
このような形態の燃料噴射装置では、圧力制御室内の燃料圧力の変動に応じて弁部材が弁部を開閉するので、圧力制御弁による流出口と戻り流路との連通および遮断の切り替えに対して、圧力制御室内の燃料圧力の上昇および下降はすみやかに生じることが望ましい。
そこで特許文献1に開示の燃料噴射装置は、圧力制御室内に、当該圧力制御室内を往復変位可能な押圧部材をさらに備えている。この押圧部材は、圧力制御弁によって流出口と戻り流路とが連通されると、圧力制御室から流出口に向かう燃料の流れによって、当該流出口および流入口の開口する開口壁面側に向けて吸引されて、押圧面で当該開口壁面を押圧する。この押圧部材による開口壁面の押圧によって、流入口と圧力制御室とが遮断されることで、圧力制御室内への燃料の供給は中断する。圧力制御室内の燃料は、押圧面に開口する孔部によって流量を制限されつつ、当該孔部および流出口を経由して戻り流路へ排出される。以上により、圧力制御室内の燃料の圧力はすみやかに下降する。
特許第4054621号明細書
さて、本発明者らは、特許文献1に開示のような燃料噴射装置において、押圧面および開口壁面間による燃料の遮断をさらに確実なもとすべく、これら押圧面と開口壁面との接触面積を低減することで、接触した部分の面圧を高める構成について検討を行った。その結果、本発明者らは、開口壁面において流出口の周りを囲む流出周囲面部と、押圧面において孔部の開口の周りを囲む流出対向面部とのうち少なくとも一方を、押圧面および開口壁面のうち対応するものから離間する方向に窪ませる構成を想到した。
一方で、本発明者らは、圧力制御弁に対する押圧部材の応答性を向上させる構成についても検討を行った。その結果、本発明者らは、押圧部材の応答性を向上させるため、圧力制御室内の燃料から圧力を受ける受圧面積の拡大と、押圧部材の質量の低減とを試みた。具体的に本発明者らは、受圧面積を拡大するため、変位軸方向に沿って投影した押圧部材の投影面積を拡大するとともに、質量を低減するため、変位軸方向における押圧部材の長さを縮小した。
しかし、上述したような応答性の向上を図るための形状では、押圧部材の剛性が不足し易い。このような剛性の不足した押圧部材の場合、さらに流出周囲面部と流出対向面部とのうち少なくとも一方に流出凹部が形成されてしまうと、押圧面および開口壁面間による燃料の遮断ができなくなるおそれがある。詳しく説明すると、押圧部材の押圧面が開口壁面を押圧した状態下においては、流出凹部内からは、流出口を経由して戻り流路へ燃料が排出される。一方で、この流出凹部内への燃料の流入は、孔部によって制限される。故に、流出凹部内の燃料の圧力は、圧力制御室内の圧力と比較して低くなる。この流出凹部内と圧力制御室内との燃料圧力の差に起因して、押圧部材は、流出対向面部が流出周囲面部側に圧縮されて変形してしまう。変形した押圧部材は、押圧面の全体で開口壁面を押圧することができなくなる。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、圧力制御弁に対する高い応答性を獲得しつつ、流入口と圧力制御室および流出口との遮断を確実に行い得る押圧部材を備えた燃料噴射装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明では、供給流路から供給される供給燃料の噴孔からの噴射を制御する弁部を開閉し、当該制御に伴って供給燃料の一部を戻り流路に排出する燃料噴射装置であって、供給流路を流通した燃料が流入口から流入し、戻り流路へは流出口を経由して燃料を排出する圧力制御室、並びに圧力制御室に露出し流入口および流出口が開口する開口壁面を有する制御ボディと、流出口と戻り流路との連通および遮断を切り替え、圧力制御室内の燃料の圧力を制御する圧力制御弁と、圧力制御室内の燃料の圧力に応じて、弁部を開閉する弁部材と、圧力制御室内に往復変位可能に配置され、往復変位する変位軸方向において開口壁面に対向する押圧面、並びに押圧面に開口する制限孔を有し、圧力制御弁によって流出口と戻り流路とが連通すると、押圧面によって流入口と圧力制御室及び流出口との連通を遮断するように開口壁面を押圧し、制限孔によって圧力制御室から流出口への燃料の流通量を制限する押圧部材と、を備え、開口壁面は、流出口の周りを囲む流出周囲面部を有し、押圧面は、制限孔の開口の周りを囲み流出周囲面部に変位軸方向に対向する流出対向面部を有し、流出周囲面部又は流出対向面部は、押圧面と開口壁面とのうち対応するものから離間する方向に窪むことで流出凹部を形成し、さらに流出周囲面部と流出対向面部とのうち一方には、当該一方から他方へ向かって流出凹部内に突出し、押圧部材が押圧面により開口壁面を押圧することによって、当該他方に当接する当接凸部が形成されることを特徴とする。
この発明によれば、開口壁面の有する流出口の周りを囲む流出周囲面部と、押圧面の有する制限孔の開口の周りを囲む流出対向面部とのうち一方には、他方に向かって流出凹部内に突出する当接凸部が形成されている。この当接凸部は、押圧部材が押圧面により開口壁面を押圧することによって、流出周囲面部および流出対向面部のうちの他方に流出凹部内において当接し、当該流出凹部内において流出対向面部を支持する。故に、流出凹部内と圧力制御室内との燃料圧力の差によって流出対向面部が流出周囲面部側に圧縮されるような押圧部材の変形を、当接凸部は、流出対向面部又は流出周囲面部への当接によって抑制できる。
以上のように、当接凸部の当接によって変形が抑制されるので、変位軸方向に小さくされ且つ変位軸方向に沿って投影した投影面積を大きくされて剛性の低下した押圧部材であっても、押圧面と開口壁面との接触部分に生じる面圧のばらつきは抑制され得る。したがって、押圧部材は、圧力制御弁に対する高い応答性を獲得しつつ、流入口と圧力制御室および流出口とを確実に遮断できる。
ここで、流出周囲面部又は流出対向面部の一方に、流出凹部および当接凸部がともに形成されていてもよく、流出周囲面部又は流出対向面部の一方に流出凹部が、他方に当接凸部が形成されていてもよい。
請求項2に記載の発明では、押圧部材の変位軸方向おける当接凸部の高さは、当該変位軸方向における流出凹部の深さに揃えられることを特徴とする。
この発明によれば、押圧部材の変位軸方向おいて、流出凹部の深さにその高さを揃えられた当接凸部は、押圧面が開口壁面に接触するとともに、流出周囲面部および流出対向面部のうちの他方に当接する。故に、流出対向面部が流出周囲面部側に圧縮されるような押圧部材の変形を、当接凸部は確実に抑制できる。以上により、押圧面と開口壁面との接触部分に生じる面圧のばらつきが抑制されるので、押圧部材は、開口壁面に押圧面を押圧することによる燃料の遮断を確実に行い得る。
また、請求項3に記載の発明では、押圧部材の変位軸方向おける当接凸部の高さは、当該変位軸方向における流出凹部の深さよりも小さく、当接凸部は、押圧部材の流出対向面部が流出周囲面部側に近づくよう圧縮されることで、流出周囲面部又は流出対向面部に当接することを特徴とする。
この発明のように、押圧部材の変位軸方向おいて、当接凸部の高さは流出凹部の深さよりも小さくてもよい。流出対向面部が流出周囲面部側に圧縮されるような押圧部材の変形によって、流出周囲面部および流出対向面部のうちの他方に当接する当接凸部であっても、当該押圧部材の変形を抑制する作用は発揮され得る。
ここで、流出凹部内に当接凸部を形成すると、制限孔を介して流出凹部に流入した燃料の流出口への流通が、当該当接凸部によって妨げられるおそれがある。そこで、請求項4に記載の発明では、押圧面における制限孔の開口は、押圧部材の変位軸方向において流出口と対向して位置させ、当接凸部は、流出口の外縁形状に沿った環状とする。この発明によれば、流出口と変位軸方向に対向する制限孔の開口は、当該流出口の外縁形状に沿った環状である当接凸部の内周側に位置する。故に、制限孔を流通した燃料は、流出凹部内において当接凸部の内周側に流入し、当該当接凸部に沿って流出口へ円滑に流れ得る。このように、圧力制御室内の燃料が制限孔および流出口を経由して、戻り流路に円滑に排出されることにより、当該圧力制御室内における燃料圧力は、すみやかに下降し得る。
また、当接凸部と、流出周囲面部又は流出対向面部との当接によれば、開口壁面と押圧面との接触面積は増加する。故に、流出凹部を形成することによって獲得されるはずの押圧面と開口壁面との接触部分に生じる面圧を高める作用が低下するおそれがある。そこで、請求項5に記載の発明では、環状の当接凸部に、当該当接凸部の径方向に沿った溝部を形成する。溝部の形成された当接凸部は、流出周囲面部又は流出対向面部と当接する面積が低減される。これにより、押圧面と開口壁面との接触部分に生じる面圧を高いまま維持できるので、押圧部材は燃料を確実に遮断し得る。
請求項6に記載の発明では、流出周囲面部と流出対向面部とのうち少なくとも一方は、複数の当接凸部を形成し、複数の当接凸部は、円盤状の押圧部材において、径方向の中心を通る変位軸まわりに、等間隔で位置することを特徴とする。
この発明によれば、円盤状の押圧部材において、当該押圧部材の径方向の中心を通る変位軸まわりに等間隔に位置する複数の当接凸部は、流出凹部内において流出対向面部を複数箇所で支持する。加えて、支持する箇所が変位軸まわりに等間隔に位置しているので、当接凸部と流出周囲面部又は流出対向面部との間に生じる力は、当該変位軸まわりにおいて分散される。故に、押圧面と開口壁面との接触部分に生じる面圧の変位軸まわりにおけるばらつきを抑制できる。以上により、押圧面と開口壁面との接触部分の面圧は、流出凹部のまわりにおいて全周に亘って高いまま維持され得る。したがって押圧部材は、さらに確実に燃料を遮断できる。
請求項7に記載の発明では、流出対向面部は、円盤状の押圧部材において、変位軸方向の端面により形成される押圧面の径方向の中央部に位置することを特徴とする。
この発明によれば、押圧面の径方向の中央部に位置する流出対向面部、および当該流出対向面部に変位軸方向において対向する流出周囲面部のうちの一方によって、流出凹部は形成される。このように、押圧面又は開口壁面において、径方向の中央部に位置する流出凹部は、当該径方向に拡大され易い。流出凹部の拡大が図られた場合、押圧面と開口壁面との接触面積を低減できる一方で、押圧部材に生じる変形が大きくなり易い。故に、当接凸部を、流出周囲面部又は流出対向面部に当接させることにより押圧部材の変形を抑制する作用は、押圧面又は開口壁面の径方向の中央部に流出凹部を位置させる形態の燃料噴射装置において、さらに有効に発揮されるのである。
請求項8に記載の発明では、流出凹部および当接凸部は、流出周囲面部によって形成されることを特徴とする。また、請求項9に記載の発明では、流出凹部および当接凸部は、流出対向面部によって形成されることを特徴とする。これらの発明のように、開口壁面部の流出周囲面部又は押圧面の流出対向面部が流出凹部および当接凸部をともに形成している場合、流出凹部の深さおよび当接凸部の高さは精度良く管理される。故に、流出凹部の深さおよび当接凸部の高さのばらつきに起因して、当接凸部と流出周囲面部又は流出対向面部との当接が、押圧面と開口壁面との接触を妨げる事態を未然に防ぎ得る。
請求項10に記載の発明では、押圧部材は、変位軸方向の端面によって押圧面を形成する円盤状であって、当接凸部は、流出対向面部によって形成される流出凹部内において、当該流出凹部の内周側の壁面から、押圧部材の径方向に沿って延伸することを特徴とする。
押圧部材の流出対向面部を窪ませることにより流出凹部を形成した場合、当該流出凹部によって押圧部材の剛性は低下する。そこで、円盤状の押圧部材においては、押圧面から開口壁面に向かって突出する当接凸部を、流出凹部の内周側の壁面から押圧部材の径方向に沿って延伸させることにより、押圧部材の剛性低下が抑制されている。このように、当接凸部を押圧部材の剛性確保に利用することで、当該押圧部材に生じる変形はさらに抑制される。したがって、燃料の遮断を確実に行い得る押圧部材を獲得できる。
本発明の第一実施形態による燃料噴射装置を備える燃料供給システムの構成図である。 本発明の第一実施形態による燃料噴射装置の縦断面図である。 本発明の第一実施形態による燃料噴射装置の特徴部分の近傍を拡大した図である。 フローティングプレートの平面図であって、図3のIV−IV線断面図である。 図4のV−V線断面図である。 本発明の第二実施形態による燃料噴射装置の特徴部分を拡大した図である。 図6のVII−VII線断面図である。 図4の別の変形例を示す図である。 図5の別の変形例を示す図である。 図6の他の変形例を示す図である。 図6の他の変形例を示す図である。
以下、本発明の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、各実施形態において対応する構成要素には同一の符号を付すことにより、重複する説明を省略する。
(第一実施形態)
本発明の第一実施形態による燃料噴射装置100が用いられた燃料供給システム10を、図1に示す。尚、本実施形態の燃料噴射装置100は、内燃機関であるディーゼル機関20の燃焼室22内に向けて直接的に燃料を噴射する、所謂、直接噴射式燃料供給システムである。
燃料供給システム10は、フィードポンプ12、高圧燃料ポンプ13、コモンレール14、機関制御装置17、および燃料噴射装置100等から構成されている。
フィードポンプ12は、電動式のポンプであって、燃料タンク11内に収容されている。フィードポンプ12は、燃料タンク11内に貯留されている燃料に、この燃料の蒸気圧よりも高圧であるフィード圧を与える。このフィードポンプ12は、高圧燃料ポンプ13に燃料配管12aによって接続されており、所定のフィード圧を与えた液相状態の燃料をこの高圧燃料ポンプ13に供給する。尚、燃料配管12aには、調圧弁(図示しない)が設けられており、当該調圧弁によって高圧燃料ポンプ13に供給される燃料の圧力は所定値に保たれる。
高圧燃料ポンプ13は、ディーゼル機関に取り付けられて、当該ディーゼル機関の出力軸からの動力によって駆動される。高圧燃料ポンプ13は、コモンレール14に燃料配管13aによって接続されており、フィードポンプ12によって供給された燃料にさらに圧力を加えて、当該コモンレール14に供給する。加えて、高圧燃料ポンプ13は、機関制御装置17と電気的に接続された電磁弁(図示しない)を有している。この電磁弁の機関制御装置17による開閉の制御によって、高圧燃料ポンプ13からコモンレール14に供給される燃料の圧力は所定の圧力に制御される。
コモンレール14は、クロム・モリブデン鋼等の金属材料からなる管状の部材であり、ディーゼル機関のバンクあたりの気筒数に応じた複数の分岐部14aが形成されている。これら複数の分岐部14aは、供給流路14dを形成する燃料配管によって、それぞれ燃料噴射装置100に接続されている。また、燃料噴射装置100と高圧燃料ポンプ13とは、戻り流路14fを形成する燃料配管によって接続されている。以上の構成によりコモンレール14は、高圧燃料ポンプ13によって高圧な状態で供給された燃料を一時的に蓄え、圧力を保持したまま複数の燃料噴射装置100に供給流路14dを介して分配する。加えて、コモンレール14は、軸方向の両端部のうち、一方の端部にコモンレールセンサ14bを、他方の端部に圧力レギュレータ14cを有している。コモンレールセンサ14bは、機関制御装置17に電気的に接続されており、燃料の圧力および温度を検出して当該機関制御装置17に出力する。圧力レギュレータ14cは、コモンレール14内の燃料の圧力を一定に保持するとともに、余剰分の燃料を減圧して排出する。この圧力レギュレータ14cを通過した余剰分の燃料は、コモンレール14と燃料タンク11との間を接続する燃料配管14e内の流路を介して、当該燃料タンク11へ戻される。
燃料噴射装置100は、コモンレール14の分岐部14aを通じて供給される圧力の高められた供給燃料を噴孔44から噴射する装置である。具体的に、燃料噴射装置100は、供給流路14dを介して高圧燃料ポンプ13から供給される供給燃料の噴孔44からの噴射を、機関制御装置17からの制御信号に応じて制御する弁部50を備えている。加えて、この燃料噴射装置100において、供給流路14dから供給された供給燃料の一部であって、噴孔44からの噴射されなかった余剰分の燃料は、燃料噴射装置100と高圧燃料ポンプ13との間を連通する戻り流路14fに排出され、高圧燃料ポンプ13へと戻される。この燃料噴射装置100は、ディーゼル機関20の燃焼室22の一部であるヘッド部材21の挿入孔に挿入されて、取り付けられている。燃料噴射装置100は、ディーゼル機関20の燃焼室22毎に複数配置され、当該燃焼室22内に向け直接的に燃料を、具体的には160から220メガパスカル(MPa)程度の噴射圧力で噴射する。
機関制御装置17は、マイクロコンピュータ等によって構成されている。この機関制御装置17は、上述したコモンレールセンサ14bに加えて、ディーゼル機関20の回転速度を検出する回転速度センサ、スロットル開度を検出するスロットルセンサ、吸入吸気量を検出エアフローセンサ、過給圧を検出する過給圧センサ、冷却水温を検出する水温センサ、および潤滑油の油温を検出する油温センサ等、種々のセンサと電気的に接続されている。機関制御装置17は、これらの各センサからの情報に基づいて、高圧燃料ポンプ13の電磁弁および各燃料噴射装置100の弁部50の開閉を制御するための電気信号を、高圧燃料ポンプ13の電磁弁および各燃料噴射装置100に出力する。
次に、燃料噴射装置100の構成について、図2〜図4に基づいて説明する。
燃料噴射装置100は、制御弁駆動部30、制御ボディ40、ノズルニードル60、プレートスプリング76、およびフローティングプレート70を備えている。
制御弁駆動部30は、制御ボディ40内に収容されている。この制御弁駆動部30は、ターミナル32、ソレノイド31、固定子36、可動子35、スプリング34、およびバルブシート部材33を有している。ターミナル32は、導電性を備える金属材料によって形成され、延伸方向の両端部のうち、一方の端部を制御ボディ40から外部に露出させているとともに、他方の端部をソレノイド31と接続させている。ソレノイド31は、螺旋状に巻設されており、ターミナル32を介して機関制御装置17からのパルス電流の供給を受ける。ソレノイド31は、この電流の供給を受けることで、軸方向に沿って周回する磁界を発生させる。固定子36は、磁性材料によって形成された円筒状の部材であって、ソレノイド31によって発生された磁界内で帯磁する。可動子35は、磁性材料によって形成される二段円柱状の部材であって、固定子36の軸方向先端側に配置されている。可動子35は、帯磁した固定子36によって軸方向基端側に吸引される。スプリング34は、金属製の線材を周回状に巻設したコイルスプリングであって、可動子35を固定子36から離間させる方向に付勢している。バルブシート部材33は、制御ボディ40の後述する制御弁座部47aとともに圧力制御弁80を形成している。バルブシート部材33は、可動子35の軸方向において固定子36とは反対側に設けられて、制御弁座部47aに着座する。ソレノイド31による磁界の形成の無い場合、バルブシート部材33は、スプリング34の付勢力によって制御弁座部47aに着座している。ソレノイド31によって磁界が形成された場合、バルブシート部材33は、制御弁座部47aから離座する。
制御ボディ40は、ノズルボディ41、シリンダ56、バルブボディ46、ホルダ48、リテーニングナット49を有している。これらノズルボディ41、バルブボディ46、およびホルダ48は、噴孔44が形成されるヘッド部材21(図1参照)への挿入方向先端側から、この順で並んでいる。この制御ボディ40には、流入路52、流出路54、圧力制御室53、および圧力制御室53に露出する開口壁面90が形成されている。流入路52は、高圧燃料ポンプ13およびコモンレール14等と繋がる供給流路14d(図1参照)側に連通しており、当該流入路52の流路端である流入口52aを開口壁面90に開口させている。また、流出路54は、高圧燃料ポンプ13と繋がる戻り流路14f(図1参照)側に連通しており、当該流出路54の流路端である流出口54aを開口壁面90に開口させている。圧力制御室53は、シリンダ56等によって区画され、供給流路14d(図1参照)を通過した燃料が流入口52aから流入し、戻り流路14f(図1参照)に流出口54aを経由して燃料を排出する。
ノズルボディ41は、クロム・モリブデン鋼等の金属材料よりなる有底円筒状の部材である。このノズルボディ41は、ノズルニードル収容部43、弁座部45、および噴孔44を有している。ノズルニードル収容部43は、ノズルボディ41の軸方向に沿って形成され、ノズルニードル60を収容する円筒穴である。このノズルニードル収容部43には、高圧燃料ポンプ13およびコモンレール14(図1参照)から高圧な燃料が供給される。弁座部45は、ノズルニードル収容部43の底壁に形成されて、ノズルニードル60の先端と接触する。噴孔44は、弁座部45を挟んでバルブボディ46とは反対側に位置し、ノズルボディ41の内側から外側に向けて放射状に複数形成されている。この噴孔44を通過することで、高圧な燃料は、微粒化および拡散して空気と混合し易い状態となる。
シリンダ56は、金属材料よりなり、バルブボディ46およびノズルにニードル60とともに圧力制御室53を区画する円筒状の部材である。シリンダ56は、ノズルニードル収容部43内に、当該ノズルニードル収容部43と同軸となるように配置されている。このシリンダ56において、バルブボディ46側となる軸方向の端面がバルブボディ46に保持されている。このシリンダ56の内壁面は、制御壁面部57およびシリンダ摺動面部59を形成している。制御壁面部57は、シリンダ56の軸方向においてバルブボディ46側に位置し、開口壁面90を囲っている。シリンダ摺動面部59は、シリンダ56の軸方向においてバルブボディ46とは反対側に位置し、ノズルニードル60をその軸方向に沿って摺動させる。また、シリンダ56の内径は制御壁面部57からシリンダ摺動面部59に向かって縮径されている。
バルブボディ46は、クロム・モリブデン鋼等の金属材料よりなり、ノズルボディ41とホルダ48との間で保持されている円柱状の部材である。このバルブボディ46は、制御弁座部47a、開口壁面90、流出路54、および流入路52を形成している。制御弁座部47aは、バルブボディ46の軸方向の両端面のうち、ホルダ48側の端面に形成され、制御弁駆動部30のバルブシート部材33等とともに圧力制御弁80を構成している。また、開口壁面90は、バルブボディ46のノズルボディ41側の端面の径方向中央部に形成された平坦な面である。この開口壁面90は、円筒状のシリンダ56によって囲まれて円形をなしている。流出路54は、この開口壁面90の径方向中央部から、制御弁座部47aに向って延びている。この流出路54は、バルブボディ46の軸方向に対して傾斜している。流入路52は、開口壁面90において流出路54の径方向外側から、制御弁座部47aを形成する端面に向って延びている。この流入路52は、バルブボディ46の軸方向に対して傾斜している。
ホルダ48は、クロム・モリブデン鋼等の金属材料よりなる筒状の部材であって、軸方向に沿って形成される縦孔48a,48b、およびソケット部48cを有している。縦孔48aは、供給流路14d(図1参照)と流入路52とを連通する燃料流路である。一方、縦孔48bのバルブボディ46側には制御弁駆動部30が収容されている。加えて、縦孔48bのバルブボディ46とは反対側には、縦孔48bの開口を閉塞するようソケット部48cが形成されている。このソケット部48cは、内部に制御弁駆動部30のターミナル32の一端が突出しており、機関制御装置17と接続されたプラグ部(図示しない)と嵌合自在である。このソケット部48cと図示しないプラグ部との接続によれば、機関制御装置17から制御弁駆動部30へのパルス電流の供給が可能となる。
リテーニングナット49は、金属材料よりなる二段円筒状の部材である。リテーニングナット49は、ノズルボディ41の一部およびバルブボディ46を収容しつつ、ホルダ48のバルブボディ46側に螺合されている。加えて、リテーニングナット49は、内周壁部で段差部49aを形成している。この段差部49aは、リテーニングナット49のホルダ48への取り付けによって、ノズルボディ41およびバルブボディ46をホルダ48側に押し付ける。これにより、リテーニングナット49は、ノズルボディ41およびバルブボディ46を、ホルダ48とともに挟持している。
ノズルニードル60は、高速度工具鋼等の金属材料よって全体として円柱状に形成されて、シート部65、受圧面61、スプリング収容部62、ニードル摺動面63、および鍔部材67を有している。シート部65は、ノズルニードル60の軸方向の両端部のうち、圧力制御室53とは反対側となる端部に形成されて、制御ボディ40の弁座部45に着座する。このシート部65は、ノズルニードル収容部43内に供給される高圧な燃料の噴孔44への連通および遮断を切り替える弁部50を弁座部45とともに構成している。受圧面61は、ノズルニードル60の軸方向の両端部のうち、シート部65とは反対側となる、圧力制御室53側の端部によって形成されている。この受圧面61は、開口壁面90および制御壁面部57とともに圧力制御室53を区画しており、当該圧力制御室53内の燃料の圧力を受ける。スプリング収容部62は、受圧面61の径方向中央部にノズルニードル60と同軸に形成される円筒穴である。このスプリング収容部62は、プレートスプリング76の一部を収容している。ニードル摺動面63は、ノズルニードル60の円柱状の外周壁のうち、制御壁面部57よりも受圧面61側に位置する部分である。このニードル摺動面63は、シリンダ56の内周壁によって形成されるシリンダ摺動面部59に対して摺動自在に支持されている。鍔部材67は、ノズルニードル60の外周壁部に外嵌され、当該ノズルニードル60に保持される環状の部材である。
このノズルニードル60は、リターンスプリング66によって弁部50側に付勢されている。リターンスプリング66は、金属製の線材を周回状に巻設したコイルスプリングである。リターンスプリング66は、軸方向の一端を鍔部材67の圧力制御室53側の面に、他端をシリンダ56の弁部側の端面に、それぞれ着座させている。以上の構成によるノズルニードル60は、受圧面61の受ける圧力制御室53内の燃料の圧力に応じてシリンダ56に対してシリンダ56の軸方向に直線状に往復変位することで、シート部65を弁座部45に着座および離座させ、弁部50を開閉する。
フローティングプレート70は、金属材料よりなる円盤状の部材であって、外壁面により押圧面73および外周壁面72を形成している。このフローティングプレート70は、圧力制御室53内に往復変位可能に配置されており、往復変位する変位軸の方向がシリンダ56の軸方向に沿っている。加えて、フローティングプレート70は、シリンダ56と同軸上に配置されている。このフローティングプレート70の変位軸方向の両端面73a,77aのうち、開口壁面90と当該変位軸方向において対向する端面73aは、押圧面73を形成している。押圧面73は、フローティングプレート70の往復変位によって開口壁面90に当接する。この押圧面73と変位軸方向において反対側となるフローティングプレート70の端面77aは、圧力制御室53内の燃料によって、開口壁面90に向かう方向に力を受ける。加えてこの端面77aには、プレートスプリング76の一端が着座している。以上の端面73a,77a間を連続させている外周壁面72は、フローティングプレート70の変位軸まわりに位置し、当該プレート70の変位軸方向に沿っている。この外周壁面72は、変位軸と直交する方向において制御壁面部57と対向している。シリンダ56に対してフローティングプレート70が同軸に位置した状態では、外周壁面72は、制御壁面部57との間に燃料の流通可能な隙間を形成している。これら外周壁面72および制御壁面部57間の隙間を通して、フローティングプレート70に対して開口壁面90側となる圧力制御室53の空間に流入した燃料は、当該プレート70に対して受圧面61側となる圧力制御室53の空間に流通する。
また、フローティングプレート70の押圧面73の径方向の中央部からは、制限孔71が当該フローティングプレート70の変位軸方向に沿って延伸している。制限孔71は、フローティングプレート70の押圧面73が開口壁面90に当接した状態下で、圧力制御室53と流出口54aとを連通する。この制限孔71は、絞り部71aおよび連通凹部71bを具備している。絞り部71aは、制限孔71の流路面積を絞り、当該制限孔71を流れる燃料の流量を調整する。この絞り部71aは、フローティングプレート70の軸方向の両端面73a,77aのうち、受圧面61と対向する端面77aよりも、当該押圧面を形成する端面73aに近接している。絞り部71aによって、制限孔71は圧力制御室53から流出口54aへの燃料の流通量を制限する。具体的に、絞り部71aの流路面積は、流出路54において最小となる流路面積よりも小さくされている。また、連通凹部71bは制限孔71の一対の開口のうち、端面77aの開口を拡大している。一方、変位軸方向において、押圧面73押圧面73と反対側となる端面77aは、プレートスプリング76によって付勢されている。
ここで、フローティングプレート70は、圧力制御弁80によって流出口54aと戻り流路14fとの連通及び遮断が切り替えられることに応答して、圧力制御室53内を往復変位する。圧力制御弁80に対するフローティングプレート70の応答性を高めるためには、圧力制御室53内の燃料から圧力を受ける受圧面積を拡大するとともに、押圧部材の質量をする必要がある。具体的には、変位軸方向に沿って投影したフローティングプレート70の投影面積を拡大することにより、受圧面積は拡大する。また、変位軸方向におけるフローティングプレート70の長さを縮小することで、質量は低減する。以上の理由により、第一実施形態のフローティングプレート70は、変位軸方向の長さよりも、径方向の長さが大きくされている。
プレートスプリング76は、金属製の線材を周回状に巻設したコイルスプリングである。プレートスプリング76の軸方向の一端は、フローティングプレート70の端面77aに着座している。またプレートスプリング76の軸方向の他端は、ノズルニードル60のスプリング収容部62に収容されている。プレートスプリング76は、フローティングプレート70およびノズルニードル60間に、これらと同軸且つ軸方向に縮められ状態で配置されている。
以上の構成によって、プレートスプリング76はフローティングプレート70をノズルニードル60に対して開口壁面90側に付勢している。プレートスプリング76の付勢によれば、フローティングプレート70は、当該プレート70の軸方向の端面73a,77a間における圧力差が小さい場合であっても、開口壁面90側に付勢されて、当該開口壁面90に押圧面73押圧面73を当接させている。
(特徴部分)
次に、燃料噴射装置100の特徴部分であるフローティングプレート70について、図3〜図5に基づいてさらに詳細に説明する。
フローティングプレート70には、流入凹部94、流出凹部97および当接凸部98がさらに形成されている。流入凹部94および流出凹部97は、押圧面73と開口壁面90との接触面積を低減するための構成である。このように押圧面73と開口壁面90との接触面積を低減することによれば、接触部分に生じる面圧は高くなる。故に、押圧面73と開口壁面90との接触部分によってなされる燃料の遮断が、確実なものとなり得る。
流入凹部94は、押圧面73の有する流入対向面部94aによって形成されている。この流入対向面部94aは、開口壁面90において流入口52aの周りを囲む流入周囲面部94bと、変位軸方向において対向している。流入凹部94は、この流入対向面部94aを開口壁面90から離間する方向に窪ませることによって形成されている。この流入凹部94は、変位軸まわりに延びる円環状である。また、流入凹部94は、押圧面73と同心となるよう位置している。
流出凹部97は、流出対向面部97aを開口壁面90から離間する方向に窪ませることにより形成されている。この流出対向面部97aは、押圧面73において、開口壁面90の流出口54aを囲む流出周囲面部97bと対向する部分であって、円盤状のフローティングプレート70において、端面73aにより形成される押圧面73の径方向の中央部に位置している。加えて流出対向面部97aは、流入凹部94を形成する円環状の流入対向面部94aの内周側に位置している。このような流出対向面部97aによって形成される流出凹部97は、円状の窪みであって、押圧面73および流入凹部94と同心に位置している。また、流出対向面部97aの径方向の中央部には、制限孔71の開口72aが位置している。この制限孔71の開口72aは、流出対向面部97aによって周りを囲まれており、且つ変位軸方向において開口壁面90の流出口54aと対向している。
ここで、押圧面73において、流入凹部94と流出凹部97とを連続させる円環状の面部であって、開口壁面90に当接可能な領域を内周側環状面部95aとする。また、押圧面73の外縁であって、流入凹部94の外周を囲む環状の面部を、外周側環状面部95bとする。
当接凸部98は、流出対向面部97aによって形成されており、流出凹部97内において、当該流出凹部97の底面から変位軸方向に沿って流出周囲面部97bに向かって突出している。この当接凸部98の変位軸方向における高さは、当該変位軸方向における流出凹部97の深さ揃えられている。故に、当接凸部98の突出方向における先端面98bは、押圧面73において内周側環状面部95aおよび外周側環状面部95bと同一の平面上に位置する。これにより、フローティングプレート70が内周側環状面部95aおよび外周側環状面部95bを開口壁面90に当接させると、当接凸部98も流出周囲面部97bに当接する。加えて当接凸部98は、流出口54aおよび当該流出口54aと対向する制限孔71の開口72aの外縁形状に沿った円環状である。この円環状の当接凸部98は、押圧面73において、当該押圧面73と同軸上に位置しており、フローティングプレート70の変位軸に対して点対称な形状とされている。さらに、当接凸部98には、当該当接凸部98の径方向に沿った複数の溝部98aが形成されている。これら溝部98aは、当接凸部98の中心軸まわりに、等間隔で四つ形成されており、当該当接凸部98を周方向に分断している。
以上の構成による燃料噴射装置100が、機関制御装置17からの制御信号に応じて弁部50を開閉させ燃料の噴射を行う動作について、図2〜図5に基づいて以下説明する。
機関制御装置17のパルス電流に応じてソレノイド31が発生する磁界は、圧力制御弁80を開弁する。この圧力制御弁80の作動によって、流出口54aと戻り流路14fとが連通し、流出路54および縦孔48bを通じて圧力制御室53から燃料が流出する。これにより、圧力制御室53内において、まず流出口54a付近の減圧が生じ、フローティングプレート70は、開口壁面90に向って吸引されるとともに、端面77aに圧力制御室53内の燃料による圧力を受ける。加えて、フローティングプレート70は、端面77a側からプレートスプリング76の付勢力を受けている。これら流出口54a付近の減圧およびプレートスプリング76の付勢力は、バルブボディ46の開口壁面90に接触していた押圧面73を、当該開口壁面90側に押圧する。このようにフローティングプレート70の押圧面73が開口壁面90を押圧することによって、当該開口壁面90と押圧面73の内周側環状面部95aおよび外周側環状面部95bとの間における面圧が上昇する。これにより、開口壁面90に開口する流入口52aと圧力制御室53とが遮断される。流入口52aからの燃料の流入を遮断された圧力制御室53では、制限孔71および流出口を経由した戻り流路14fへの燃料の排出によって、すみやかに圧力が下降する。
以上のようなフローティングプレート70の押圧面73が開口壁面90を押圧した状態下においては、流出凹部97内からは、流出口54aを経由して戻り流路14fへ燃料が排出される。一方で、この流出凹部97内への燃料の流入は、絞り部71aを有する制限孔71によって制限される。故に、流出凹部97内の燃料の圧力は、圧力制御室53内の圧力と比較して低くなる。この流出凹部97内と圧力制御室53内との燃料圧力の差に起因して、フローティングプレート70は、流出対向面部97aが流出周囲面部97b側に圧縮され、変形しようとする。しかし、このフローティングプレート70の変形は、流出凹部97内に設けられた当接凸部98が流出周囲面部97bに当接し、当該流出凹部97内において流出対向面部97aを支持することによって抑制される。
圧力制御室53内の圧力の下降により、ノズルニードル60においては、圧力制御室53内の燃料から受圧面61が受ける力とリターンスプリング66の付勢力との総和を、ノズルニードル収容部43内の燃料から主にシート部65等が受ける力が上回る。これにより、ノズルニードル60は、圧力制御室53側に押し上げられる。圧力制御室53側へ変位するノズルニードル60は、シート部65を弁座部45から離座させて、弁部50を開弁状態とする。以上により、燃料噴射装置100は、噴孔44からの燃料の噴射を開始する。
機関制御装置17のパルス電流に応じてソレノイド31による磁界が消失すると、圧力制御弁80は閉弁する。これにより、流出口54aと戻り流路14fとが遮断され、流出路54および縦孔48bを通じた燃料の流出は停止する。これにより、流出凹部97内の燃料圧力と圧力制御室53内の燃料圧力との差は解消される。すると、フローティングプレート70は、流入凹部94内を満たしている高圧の燃料の圧力によって、プレートスプリング76による付勢力に抗して、ノズルニードル60側へと押し下げられる。そして、ノズルニードル60は、シート部65を弁座部45に着座させることで弁部50を閉弁状態とする。以上により、燃料噴射装置100は、噴孔44からの燃料の噴射を停止する。
さらに、圧力制御弁80の閉弁した状態が継続されると、圧力制御室53において、フローティングプレート70を挟んで開口壁面90側と受圧面61側との圧力差は、次第に解消される。これは、フローティングプレート70の開口壁面90側に流入した燃料が、外周壁面72および制御壁面部57間の隙間又は制限孔71を流通して、当該プレート70の受圧面61側に到達するためである。この圧力差の解消により、フローティングプレート70は、プレートスプリング76の付勢力によって、開口壁面90に向かって変位し、再び開口壁面90に当接する。
以上説明した第一実施形態では、当接凸部98の当接によって変形が抑制されるので、変位軸方向に小さく且つ径方向に大きくされた形状の剛性の低下したフローティングプレート70であっても、押圧面73と開口壁面90との接触部分に生じる面圧のばらつきが抑制され得る。したがって、フローティングプレート70は、圧力制御弁80に対する高い応答性を獲得しつつ、流入口52aと圧力制御室53および流出口54aとを確実に遮断できる。
加えて第一実施形態では、流出凹部97の深さにその高さを揃えられた当接凸部98は、先端面98bを、押圧面73の内周側環状面部95aおよび外周側環状面部95bと同一の平面上に位置させることができる。そのため、これら内周側環状面部95aおよび外周側環状面部95bが開口壁面90に当接すると同時に、当接凸部98の先端面98bも開口壁面90に当接し得る。故に、当接凸部98は、フローティングプレート70の変形を確実に抑制でき、押圧面73と開口壁面90との接触部分に生じる面圧のばらつきを抑制できる。したがって、フローティングプレート70は、押圧面73による開口壁面90の押圧によって、燃料の遮断を確実に行うことができる。
加えて、フローティングプレート70の流出対向面部97aが流出凹部97および当接凸部98をともに形成しているので、流出凹部97の深さおよび当接凸部98の高さは、精度良く管理され、確実に揃えられ得る。また、第一実施形態のように、押圧面73において内周側環状面部95aおよび外周側環状面部95bと、当接凸部98の先端面98bとを同一平面上に位置させる加工は、比較的容易である。具体的には、平滑な押圧面73を例えば切削加工等によって形成した後、当接凸部98となる部分を避けて流出対向面部97aを切削により窪ませて、流出凹部97を形成すればよい。以上のような形態とすることで、流出凹部97の深さおよび当接凸部98の高さのばらつきに起因して、当接凸部98と開口壁面90との当接が、内周側環状面部95aおよび外周側環状面部95bと開口壁面90との接触を妨げる事態を未然に防ぎ得る。
また第一実施形態では、円環状に形成された当接凸部98が変位軸方向に対向する流出口54aと制限孔71の開口72aとを囲んでいる。故に、当接凸部98によって、制限孔71から流出口54aへ向かう燃料の流通は妨げられ難い。具体的に、円環状の当接凸部98の内周側に位置する開口72aから流入した燃料は、当該当接凸部98の内周側の壁面に沿って円滑に流出口54aに流れ得る。圧力制御室53内の燃料が制限孔71および流出口54aを経由して戻り流路14fに円滑に排出されることにより、当該圧力制御室53内の燃料圧力は、すみやかに下降する。故に、圧力制御弁80に対するノズルニードル60の応答性は、高いまま維持され得る。
さらに第一実施形態では、円環状の当接凸部98に形成された複数の溝部98aは、開口壁面90と当接する当接凸部98の面積を低減する。故に、当接凸部98を設けたことに起因した押圧面73と開口壁面90との接触面積の増加を抑制できるので、押圧面73と開口壁面90との接触部分に生じる面圧は高いまま維持される。以上によれば、流出凹部97を形成することによって獲得される押圧面73と開口壁面90との接触部分の面圧を高める作用は確実に発揮され得る。したがって、フローティングプレート70は、押圧面73および開口壁面90間で燃料を確実に遮断できる。
また加えて第一実施形態は、溝部98aによって複数に分断された当接凸部98のそれぞれが、フローティングプレート70の径方向の中心を通る変位軸にまわりに等間隔に位置する形態となっている。この形態により、分断された当接凸部98は、流出凹部97内において流出対向面部97aを複数箇所で支持する。加えて、支持する箇所が変位軸まわりに等間隔に位置しているので、当接凸部98と流出周囲面部97bとの間に生じる力は、当該変位軸まわりにおいて分散される。故に、当接凸部98は、フローティングプレート70の変位軸まわりにおける押圧面73および開口壁面90間の面圧のばらつきを抑制できる。以上により、円環状に形成された内周側環状面部95aおよび外周側環状面部95bは、開口壁面90との間において全周に亘って高い面圧を生じさせられる。したがって、フローティングプレート70は、燃焼の遮断をさらに確実に行い得る。
さらに加えて第一実施形態では、流出凹部97は、フローティングプレート70の端面73aに形成される押圧面73において、その径方向の中央部に位置している。このような配置では、限られた押圧面73内においても、流出凹部97の拡大を図り易い。流出凹部97を拡大された場合、押圧面73と開口壁面90との接触面積を低減できる一方で、フローティングプレート70に生じる変形は大きくなり易い。故に、当接凸部98を開口壁面90に当接させることによりフローティングプレート70の変形を抑制する作用は、押圧面73の径方向の中央部に流出凹部97を位置させる形態の燃料噴射装置において、有効に発揮される。
尚、第一実施形態において、ノズルニードル60が請求項に記載の「弁部材」に、フローティングプレート70が請求項に記載の「押圧部材」に、それぞれ相当する。
(第二実施形態)
図6および図7に示す本発明の第二実施形態による燃料噴射装置200は、第一実施形態による燃料噴射装置100の変形例である。以下に第二実施形態におけるフローティングプレート270およびバルブボディ246について説明する。
第二実施形態のフローティングプレート270において、押圧面273を形成する変位軸方向の端面273aは、平坦面である。この押圧面273には、第一実施形態によるフローティングプレート70の流入凹部94、流出凹部97、および当接凸部98に相当する構成は形成されていない。
バルブボディ246は、第一実施形態におけるバルブボディ46に相当する。このバルブボディ246の円形の開口壁面290には、第一実施形態の流出凹部97、流入凹部94、および当接凸部98に相当する、流出凹部297、流入凹部294、当接凸部298が形成されている。また、これら流出凹部297および流入凹部294の底部には、流出口254aおよび流入口252aが開口している。
流出凹部297は、開口壁面290において流出口254aの周りを囲む流出周囲面部297bがフローティングプレート270の押圧面273から離間する方向に窪むことにより形成されている。流出周囲面部297bは、開口壁面290の径方向中央部に位置する円形であって、その中心に流出口254aを開口させている。一方、流入凹部294は、開口壁面290において流入口252aの周りを囲む流入周囲面部294bがフローティングプレート270の押圧面273から離間する方向に窪むことにより形成されている。この流入周囲面部294bは、開口壁面290において流出周囲面部297bの外周側に位置する円環状である。
以上の開口壁面290において、流入凹部294と流出凹部297とを連続させる円環状の面部であって、押圧面273に当接可能な領域を内周側環状面部295aとする。また、開口壁面290の外縁であって、流入凹部294の外周を囲む円環状の面部を、外周側環状面部295bとする。
当接凸部298は、流出周囲面部297bによって形成されており、流出凹部297内において、当該流出凹部297の底面から変位軸方向に沿い、流出対向面部297aに向かって突出している。この当接凸部298の変位軸方向における高さは、当該変位軸方向における流出凹部297の深さよりも僅かに小さくされている。故に、当接凸部298の突出方向における先端面298bは、開口壁面290において内周側環状面部295aおよび外周側環状面部295bが位置する平面よりも、流出凹部297の底面寄りに位置している。以上の構成により、フローティングプレート270の押圧面273が内周側環状面部295aおよび外周側環状面部295bに当接し、圧力制御室53内と流出凹部297内と圧力差で僅かに変形することで、当該押圧面273は当接凸部298に当接する。
加えて当接凸部298は、流出口254aおよび当該流出口254aと対向する制限孔271の開口272aの外縁形状に沿った円環状である。この当接凸部298には、当該当接凸部298の径方向に沿った溝部298aが形成されている。この溝部298aは、流出凹部294内において、当接凸部298の内周側と外周側とを連通し、当該当接凸部298の外周側に位置する燃料が、流出口254aを経由して排出されなくなる事態を防ぐ。
以上説明した第二実施形態では、押圧面273の当接凸部298への当接によって変形が抑制される。故に、変位軸方向に小さく且つ径方向に大きくされた形状のフローティングプレート270であっても、押圧面273と開口壁面290との接触部分に生じる面圧のばらつきは抑制され得る。したがって、フローティングプレート270は、圧力制御弁80(図2参照)に対する高い応答性を獲得しつつ、流入口252aと圧力制御室53および流出口254aとを確実に遮断できる。
加えて、第二実施形態のように、フローティングプレート270の変位軸方向おいて、当接凸部298の高さは流出凹部297の深さよりも小さくてもよい。この形態では、フローティングプレート270の押圧面273が内周側環状面部295aおよび外周側環状面部295bに接触した時点では、当接凸部298の先端面298bと当該押圧面273とは離間している。押圧面273は、圧力制御室53内と流出凹部297内とに生じる圧力差で、流出対向面部297aが流出周囲面部297b側に圧縮され僅かに変形することにより、当接凸部298に当接する。故に、押圧面273と内周側環状面部295aおよび外周側環状面部295bとの接触部分に生じる面圧は、押圧面273と当接凸部298の先端面298bとの接触部分に生じる面圧よりも高くし得る。以上によれば、フローティングプレート270の変形を抑制するため、当接凸部298を押圧面273に当接させる構成としたことに起因して、押圧面273と各環状面部295a,295bとの接触部分に生じる面圧が不十分となる事態を未然に防ぎ得る。したがって、フローティングプレート270による燃料の遮断は、さらに確実なものとなる。
また、第二実施形態のように、当接凸部298の高さを流出凹部297の深さよりも小さくすることで、当接凸部298と押圧面273との当接が、内周側環状面部295aおよび外周側環状面部295bと押圧面273との接触を妨げる事態を未然に防ぎ得る。さらに、第二実施形態では、開口壁面290の流出周囲面部297bによって、流出凹部297および当接凸部298がともに形成させている。故に、流出凹部297の深さおよび当接凸部298の高さは、精度良く管理され得る。したがって、各環状面部295a,295bと押圧面273との接触が妨げる事態は確実に防がれ得る。
さらに、第二実施形態では、フローティングプレート270に、流入凹部94および流出凹部97を設けていないので、当該フローティングプレート270の剛性は、高いまま維持され得る。このように、剛性を高いまま維持されたフローティングプレート270は、内周側環状面部295aおよび外周側環状面部295bに押圧面273で均等に押圧し、流入口252aと圧力制御室53および流出口254aとを遮断し得る。
尚、第二実施形態において、フローティングプレート270が請求項に記載の「押圧部材」に相当する。
(第三実施形態)
図8および図9に示す本発明の第三実施形態は、第一実施形態の別の変形例である。以下に第三実施形態におけるフローティングプレート370について説明する。
第三実施形態によるフローティングプレート370では、当接凸部398は、流出対向面部397aによって四つ形成されている。これら当接凸部398は、流出凹部397内において、当該流出凹部397の底面から変位軸方向に沿って開口壁面90に向かって突出している。各当接凸部398は、流出口54aおよび当該流出口54aと対向する制限孔371の開口372aの外縁に沿って、等間隔で配置されている。各当接凸部398は、円盤状のフローティングプレート370の径方向に沿って、流出凹部397の内周側の壁面397cから、当該押圧面373の径方向の中心に向かって延伸している。また、これら各当接凸部398の突出方向の先端面398bは、内周側環状面部395aと同一平面上に位置し、且つ当該内周側環状面部395aと連続している。
ここまで説明した第三実施形態でも、各当接凸部398の開口壁面90への当接によって、フローティングプレート370は変形を抑制される。故に、変位軸方向に小さく且つ径方向に大きくされた形状のフローティングプレート370であっても、押圧面373と開口壁面90との接触部分に生じる面圧のばらつきは抑制され得る。したがって、フローティングプレート370は、圧力制御弁80(図2参照)に対する高い応答性を獲得しつつ、流入口52aと圧力制御室53および流出口54aとを確実に遮断できる。
また、フローティングプレート370の流出対向面部397aを窪ませることにより流出凹部397を形成した場合、当該流出凹部397によってフローティングプレート370の剛性が低下するおそれがある。そこで第三実施形態によるフローティングプレート370においては、各当接凸部398を流出凹部397の内周側の壁面397cから延伸させることにより、フローティングプレート370を補強するリブとしてのはたらきを当該当接凸部398に与えている。このようにリブのはたらきを与えられた当接凸部398を径方向に延伸させ且つ周方向に等間隔で配置することによれば、フローティングプレート370の剛性は高いまま維持され得る。以上により、フローティングプレート370に生じる変形はさらに抑制される。したがって、フローティングプレート370は、燃料の遮断をさらに確実に行うことができる。
尚、第三実施形態において、フローティングプレート370が請求項に記載の「押圧部材」に相当する。
(他の実施形態)
以上、本発明による複数の実施形態について説明したが、本発明はこれら実施形態に限定して解釈されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態に適用することができる。
上記第一および第三実施形態では、フローティングプレートに流出凹部および当接凸部をともに形成したものについて説明した。また、上記第二実施形態では、バルブボディに流出凹部および当接凸部をともに形成したものについて説明した。しかし、流出凹部および当接凸部は、フローティングプレート又はバルブボディのいずれか一方にともに形成されていなくてもよい。図10に示すように、バルブボディ446の開口壁面490を窪ませることで流出凹部497を形成し、フローティングプレート470押圧面473から突出させた当接凸部498を、当該流出凹部497内で開口壁面490に当接させる形態であってもよい。又は、図11に示すように、フローティングプレート570の押圧面573を窪ませることで流出凹部597を形成し、バルブボディ546の開口壁面590から突出させた当接凸部598を、当該流出凹部597内で押圧面573に当接させる形態であってもよい。このように、流出周囲面部又は流出対向面部の一方に、流出凹部および当接凸部がともに形成されていてもよく、流出周囲面部又は流出対向面部の一方に流出凹部が、他方に当接凸部が形成されていてもよい。
上記第一,第二実施形態では、当接凸部は、円環状に形成されていた。また、上記第三実施形態では、当接凸部は、径方向に延伸するリブ状であった。しかし、当接凸部の形状、形成される数、および配置等は、これらに限定されない。フローティングプレートの変形を抑制する効果が発揮できれば、当接凸部の形態は、適宜決められてよい。また、上記第一,第二実施形態のような溝部の有無も、当接凸部の形態に応じて適宜判断されてよい。
上記実施形態では、押圧面又は開口壁面の径方向の中央部に円形の流出凹部を配置し、当該流出凹部の外周を囲むように円環状の流入凹部を配置した形態を例に説明した。しかし、流出凹部および流入凹部の形態は、これらに限定されるものではない。
上記実施形態においては、圧力制御室53内の燃料の圧力を制御する圧力制御弁80を開閉する駆動部として、ソレノイド31の電磁力で可動子35を駆動する機構を用いていた。しかし、機関制御装置17からの制御信号に応じて可動し、圧力制御弁80を開閉できる駆動部であれば、ソレノイドを用いた形態以外の、例えばピエゾ素子を用いる形態であってもよい。
以上、燃料を燃焼室22に直接的に噴射するディーゼル機関20に用いられる燃料噴射装置に、本発明を適用した例を説明した。しかし、本発明は、ディーゼル機関20に限らず、オットーサイクル機関等の内燃機関に用いられる燃料噴射装置に適用されてもよい。加えて、燃料噴射装置によって噴射される燃料は、軽油に限らず、ガソリン、および液化石油ガス等であってもよい。さらには、外燃機関等の燃料を燃焼させる機関の燃焼室に向けて燃料を噴射する燃料噴射装置に本発明を適用してもよい。
10 燃料供給システム、11 燃料タンク、12 フィードポンプ、12a,13a,14e 燃料配管、13 高圧燃料ポンプ、14 コモンレール、14a 分岐部、14b コモンレールセンサ、14c 圧力レギュレータ、14d 供給流路、14f 戻り流路、17 機関制御装置、20 ディーゼル機関、21 ヘッド部材、22 燃焼室、30 制御弁駆動部、31 ソレノイド、32 ターミナル、33 バルブシート部材、34 スプリング、35 可動子、36 固定子、40 制御ボディ、41 ノズルボディ、43 ノズルニードル収容部、44 噴孔、45 弁座部、46,246,446,546 バルブボディ、47a 制御弁座部、48 ホルダ、48a,48b 縦孔、48c ソケット部、49 リテーニングナット、49a 段差部、50 弁部、52,252a 流入路、52a 流入口、53 圧力制御室、54 流出路、54a,254a 流出口、56 シリンダ、57 制御壁面部、59 シリンダ摺動面部、60 ノズルニードル(弁部材)、61 受圧面、62 スプリング収容部、63 ニードル摺動面、65 シート部、66 リターンスプリング、67 鍔部材、70,270,370,470,570 フローティングプレート(押圧部材)、71,271,371 連通孔、71a 絞り部、71b 連通凹部、72 外周壁面部、72a,272a,372a 開口、73,273,373,473,573 押圧面、73a,77a,273a 端面、76 プレートスプリング、80 圧力制御弁、90,290,490,590 開口壁面、94 流入凹部、94a 流入対向面部、94b,294b 流入周囲面部、95a,295a,395a 内周側環状面部、95b,295b 外周側環状面部、97,297,397,497,597 流出凹部、97a,397a 流出対向面部、97b,297b 流出周囲面部、397c 壁面、98,298,398,498,598 当接凸部、98a,298a 溝部、98b,298b,398b 先端面、100,200 燃料噴射装置

Claims (10)

  1. 供給流路から供給される供給燃料の噴孔からの噴射を制御する弁部を開閉し、当該制御に伴って供給燃料の一部を戻り流路に排出する燃料噴射装置であって、
    前記供給流路を流通した燃料が流入口から流入し、前記戻り流路へは流出口を経由して燃料を排出する圧力制御室、並びに前記圧力制御室に露出し前記流入口および前記流出口が開口する開口壁面を有する制御ボディと、
    前記流出口と前記戻り流路との連通および遮断を切り替え、前記圧力制御室内の燃料の圧力を制御する圧力制御弁と、
    前記圧力制御室内の燃料の圧力に応じて、前記弁部を開閉する弁部材と、
    前記圧力制御室内に往復変位可能に配置され、往復変位する変位軸方向において前記開口壁面に対向する押圧面、並びに前記押圧面に開口する制限孔を有し、前記圧力制御弁によって前記流出口と前記戻り流路とが連通すると、前記押圧面によって前記流入口と前記圧力制御室及び前記流出口との連通を遮断するように前記開口壁面を押圧し、前記制限孔によって前記圧力制御室から前記流出口への燃料の流通量を制限する押圧部材と、を備え、
    前記開口壁面は、前記流出口の周りを囲む流出周囲面部を有し、前記押圧面は、前記制限孔の開口の周りを囲み前記流出周囲面部に前記変位軸方向に対向する流出対向面部を有し、前記流出周囲面部又は前記流出対向面部は、前記押圧面と前記開口壁面とのうち対応するものから離間する方向に窪むことで流出凹部を形成し、
    さらに前記流出周囲面部と前記流出対向面部とのうち一方には、当該一方から他方へ向かって前記流出凹部内に突出し、前記押圧部材が前記押圧面により前記開口壁面を押圧することによって、当該他方に当接する当接凸部が形成されることを特徴とする燃料噴射装置。
  2. 前記押圧部材の前記変位軸方向おける前記当接凸部の高さは、当該変位軸方向における前記流出凹部の深さに揃えられることを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射装置。
  3. 前記押圧部材の前記変位軸方向おける前記当接凸部の高さは、当該変位軸方向における前記流出凹部の深さよりも小さく、
    前記当接凸部は、前記押圧部材の前記流出対向面部が前記流出周囲面部側に近づくよう圧縮されることで、前記流出周囲面部又は前記流出対向面部に当接することを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射装置。
  4. 前記押圧面における前記制限孔の開口は、前記変位軸方向において前記流出口と対向して位置し、
    前記当接凸部は、前記流出口の外縁形状に沿った環状であることを特徴とする請求項1〜3に記載の燃料噴射装置。
  5. 前記環状の当接凸部には、当該当接凸部の径方向に沿った溝部が形成されることを特徴とする請求項4に記載の燃料噴射装置。
  6. 前記流出周囲面部と前記流出対向面部とのうち少なくとも一方は、複数の前記当接凸部を形成し、
    前記複数の当接凸部は、円盤状の前記押圧部材において、径方向の中心を通る前記変位軸まわりに、等間隔で位置することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の燃料噴射装置。
  7. 前記流出対向面部は、円盤状の前記押圧部材において、前記変位軸方向の端面により形成される前記押圧面の径方向の中央部に位置することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の燃料噴射装置。
  8. 前記流出凹部および前記当接凸部は、前記流出周囲面部によって形成されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の燃料噴射装置。
  9. 前記流出凹部および前記当接凸部は、前記流出対向面部によって形成されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の燃料噴射装置。
  10. 前記押圧部材は、変位軸方向の端面によって前記押圧面を形成する円盤状であって、
    前記当接凸部は、前記流出対向面部によって形成される前記流出凹部内において、当該流出凹部の内周側の壁面から、前記押圧部材の径方向に沿って延伸することを特徴とする請求項9に記載の燃料噴射装置。
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