JP5531713B2 - 燃料噴射装置 - Google Patents

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Description

本発明は、高圧燃料を内燃機関の燃焼室内に噴射する燃料噴射装置に関する。
従来、高圧燃料の通路および圧力制御室が内部に形成された弁本体と、弁本体の内部においてその軸方向に移動することで噴孔を開閉する弁部材とを備えた燃料噴射装置が知られている。この弁部材の移動は、圧力制御室内の燃料の圧力によって制御される。このような燃料噴射装置の一種として、例えば特許文献1には、圧力制御室内を弁本体の軸方向に変位可能であり、流入通路を開閉する制御部材と、この制御部材を軸方向に沿って流入通路を閉じる方向へ付勢する付勢部材と、を備えたものが開示されている。
この制御部材は、流入通路を閉じることで、圧力制御室への高圧燃料の導入を停止させる。また、付勢部材は、流入通路を閉じる方向に制御部材を付勢することによって、当該制御部材による当該流入通路の閉塞が迅速に生じるよう作用する。以上の制御部材および付勢部材によって、特許文献1に開示の燃料噴射装置では、圧力制御室内の圧力の下降を早めている。故に、圧力制御室内の燃料の圧力によって制御される弁部材は、噴孔をすみやかに開けることができる。
特許第4054621号公報
さて、特許文献1に開示の燃料噴射装置では、制御部材を付勢する付勢部材として、コイルスプリングが用いられている。このコイルスプリングは、コイル軸まわりに線材を螺旋状に周回させることにより形成されている。コイルスプリングは、コイル軸方向の一端を制御部材に着座させており、軸方向まわりを周回する線材部分をコイルの軸方向に変形させることで、当該制御部材を付勢する付勢力を生じさせる。
しかし、コイルスプリングは、付勢力を生じさせるための線材が、当該コイルスプリングのコイル軸方向に幾重にも重なるように延びているので、当該軸方向の長さを抑制することが困難である。加えて、一般にコイルスプリングは、付勢力を発生する機能を継続的に発揮するのに要する最低の巻き数が規定されている。故に、コイル軸まわりに周回する巻き数を減らすことにより、コイル軸方向の長さを低減するにも限界がある。
このように、付勢部材がコイル軸方向に長くなることにより、当該付勢部材によって、弁部材の移動を燃料の圧力で制御する圧力制御室の容積低減が妨げられ易くなる。これにより圧力制御室の容積低減が図られないことによれば、弁部材の移動が開始される圧力まで圧力制御室内の圧力を下降させるために要する、当該圧力制御室からの燃料の排出量は、多くならざるを得ない。故に、圧力制御室内の圧力が、上述した弁部材の移動が開始される圧力になるまでに要する時間は短縮することが難しくなる。以上により、燃料噴射装置の開弁時における弁部材の応答性の向上を充分に果たせないおそれが生じていた。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、開弁時における弁部材の応答性を向上させた燃料噴射装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明では、高圧燃料の通路が内部に形成され、高圧燃料を内燃機関(20)の燃焼室(22)内に噴射する噴孔(44)が先端部に形成された弁本体(40)と、弁本体(40)の内部において弁本体(40)の軸方向に移動し、噴孔(44)を開閉する弁部材(60)と、弁本体(40)の内部において弁部材(60)を挟んで噴孔(44)と反対側に形成され、高圧燃料を導入して、弁部材(60)の移動を燃料の圧力で制御する圧力制御室(53)と、圧力制御室(53)内に高圧燃料を導入する流入通路(52)と、圧力制御室(53)内の燃料を外部の低圧側に流出させる流出通路(54)と、圧力制御室(53)内を軸方向に変位可能であり、流入通路(52)を開閉する制御部材(70)と、制御部材(70)を軸方向に沿って流入通路(52)を閉じる方向へ付勢する付勢部材(80)と、を備えた燃料噴射装置(00)において、付勢部材(80)は、制御部材(70)に着座する本体シート部(281)、および本体シート部(81)から軸方向の弁部材側に向かうほど外周側に向かって延伸し、軸方向に弾性変形することにより制御部材(70)を付勢する付勢力を生む脚部(84)、を有し、本体シート部(281)は、円盤状であり、脚部(284)は、軸方向の弁部材側に向かうほど本体シート部(281)の径方向外側に傾斜することを特徴とする
また請求項2に記載の発明では、高圧燃料の通路が内部に形成され、高圧燃料を内燃機関(20)の燃焼室(22)内に噴射する噴孔(44)が先端部に形成された弁本体(40)と、弁本体(40)の内部において弁本体(40)の軸方向に移動し、噴孔(44)を開閉する弁部材(60)と、弁本体(40)の内部において弁部材(60)を挟んで噴孔(44)と反対側に形成され、高圧燃料を導入して、弁部材(60)の移動を燃料の圧力で制御する圧力制御室(53)圧力制御室(53)内に高圧燃料を導入する流入通路(52)と、圧力制御室(53)内の燃料を外部の低圧側に流出させる流出通路(54)と、圧力制御室(53)内を軸方向に変位可能であり、流入通路(52)を開閉する制御部材(70)と、制御部材(70)を軸方向に沿って流入通路(52)を閉じる方向へ付勢する付勢部材(80)と、を備えた燃料噴射装置(100)において、付勢部材(80)は、制御部材(70)に着座する本体シート部(81)、および本体シート部(81)から軸方向の弁部材側に向かうほど外周側に向かって延伸し、軸方向に弾性変形することにより制御部材(70)を付勢する付勢力を生む脚部(84)、を有し、弁本体(40)は、径方向において圧力制御室(53)を区画する筒状部材(56)を有し、筒状部材(56)は、付勢部材(80)を支持する筒内支持部(57a)を内周壁(56a)に形成し、付勢部材(80)は、筒内支持部(57a)に着座する脚シート部(87)を、脚部(84)の延伸方向の先端に有することを特徴とする。
れらの発明によれば、制御部材が流入通路から離間する方向に変位すると、脚部は、当該制御部材に着座する本体シート部を介して軸方向に押され、当該軸方向に弾性変形する。制御部材を付勢する付勢部材は、このように本体シート部から弁部材側に向って延びる脚部を軸方向に弾性変形させることで、当該制御部材を付勢する付勢力を生じさせる。加えて、この脚部は、本体シート部から当該本体シート部の外周側に向って延伸しているので、軸方向に重ならないよう形成できる。これにより、付勢力を生じさせるための脚部の軸方向の寸法を低減できるので、当該軸方向における体格の小さい付勢部材を獲得できる。
このように、付勢部材の軸方向における体格を小さくできることによれば、当該付勢部材によって、弁部材の移動を燃料の圧力で制御する圧力制御室の容積低減が妨げられ難い。これにより圧力制御室の容積低減が可能になることによれば、弁部材の移動が開始さる圧力まで圧力制御室内の圧力を下降させるために要する、当該圧力制御室からの燃料の排出量は、低減され得る。故に、圧力制御室内の圧力が、上述した弁部材の移動が開始される圧力になるまでに要する時間は短縮される。以上により、開弁時における弁部材の応答性向上がなされた燃料噴射装置とすることができる。
請求項に記載の発明のように径方向外側に傾斜した脚部は、軸方向において重なることがないので、付勢部材の軸方向の体格を小さくすることに確実に寄与できる。故に、圧力制御室の容積低減の妨げとならない付勢部材を獲得できる。
請求項に記載の発明では、付勢部材は、脚部の延伸方向の先端に有する脚シート部を、筒状部材の内周壁に形成された筒内支持部に着座させている。このように、径方向において圧力制御室を区画する筒状部材に付勢部材が支持されているので、流入通路から離間する方向に制御部材が変位すると、脚部は確実に軸方向に圧縮される。そして、流入通路から離間する方向への変位量が大きくなるほど、制御部材には強い付勢力が作用するようになる。このように、筒状部材に支持された付勢部材は、制御部材が流入通路を迅速に閉塞できるよう、当該制御部材を確実に付勢できる。これにより、圧力制御室内における圧力の下降をすみやかに生じされられるようになるので、開弁時における弁部材の応答性向上は、さらに確実なものとなる。
請求項に記載の発明では、弁部材(360)は、付勢部材(380)を支持する弁部材支持部(362)を、圧力制御室(53)に露出する弁受圧部(361)に形成し、付勢部材(380)は、弁部材支持部(362)に着座する脚シート部(387)を脚部(384)の延伸方向の先端に有することを特徴とする。この発明では、付勢部材は、脚部の延伸方向の先端に有する脚シート部を、弁部材の圧力制御室に露出する弁受圧部に形成された弁部材支持部に着座させている。このように、軸方向に移動する弁部材に付勢部材が支持される形態であってもよい。弁部材に支持される付勢部材であっても、制御部材に付勢力を作用させることができる。
請求項に記載の発明では、脚部(84)は、本体シート部(81)から弁部材側に向かって螺旋状に延伸することを特徴とする。
この発明によれば、脚部を本体シート部から弁部材側に螺旋状に延伸させることにより、限られた容積の圧力制御室内において、当該脚部の長さを確保することができる。このように、脚部を長くすることで、軸方向の変形によって当該脚部に生じるひずみ量が小さくなる。故に、脚部に生じる応力が低減されることにより付勢部材の疲労強度を高められることができるので、長期に亘る使用において制御部材を付勢する機能を付勢部材は継続的に発揮し続けられる。以上により、圧力制御室の容積を低減できる付勢部材を用いる形態であっても、流入通路の閉塞を迅速に生じさせる付勢部材の作用が失われる事態は未然に防がれ得る。故に、開弁時における弁部材の応答性向上の効果は、燃料噴射装置の長期の使用においても、安定的に発揮され得る。
請求項に記載の発明では、筒状部材(56)は、制御部材(70)の弁部材側への変位を規制する規制部(58a)を内周壁(56a)に形成することを特徴とする。
この発明によれば、制御部材の弁部材側への変位は、径方向において圧力制御室を区画する筒状部材の内周壁に形成された規制部によって規制される。このように、規制部によって制御部材の変位可能な範囲を制限することによって、制御部材の弁部材側への過度な変位を防ぐことができる。これにより、制御部材の弁部材側への過度な変位によって付勢部材の脚部に大きな応力が生じる事態は未然に防がれる。故に、付勢部材による制御部材への付勢力の作用は長期に亘って継続され得る。したがって、付勢部材による応答性向上の効果は、長期に亘って発揮される。
請求項に記載の発明では、脚部(84)は、本体シート部(81)から三つ以上延伸していることを特徴とする。
この発明によれば、本体シート部から脚部が三つ以上延伸していることにより、当該本体シート部は、三箇所以上の点で脚部によって支持される。故に、本体シート部は、弁本体の軸方向に対して傾きを生じ難くなり、各脚部の変形によって生じた付勢力を、軸方向に沿って制御部材に印加し得る。以上により、圧力制御室の容積を低減できる付勢部材であっても、制御部材を付勢することによって流入通路の閉塞が迅速に生じるようにする作用は、確実に発揮され得る。故に、開弁時における弁部材の応答性向上は、さらに確実なものとなる。
請求項に記載の発明では、制御部材(70)は、当該制御部材(70)を軸方向に沿って貫通し、流入通路(52)を閉じた状態で、圧力制御室(53)と流出通路(54)とを連通する制御連通路(71)を有し、本体シート部(81)は、当該本体シート部(81)を軸方向に沿って貫通し、軸方向において制御連通路(71)と重なる付勢連通路(82)を形成することを特徴とする。
この発明のように、制御部材には、当該制御部材が流入通路を閉じた状態で、圧力制御室と流出通路とを連通する制御連通路が、軸方向に沿って貫通している。この制御連通路を流通して、圧力制御室内の燃料は流出通路に排出される。ここで、本体シート部を制御部材に着座させると、この連通路を塞ぐおそれがある。そこで、本体シート部を軸方向に沿って貫通する制御連通路を当該本体シート部に形成し、軸方向において当該制御連通路と付勢連通路とを重ねることで、圧力制御室内から流出通路への燃料の排出が、付勢部材によって妨げられる事態を抑制できる。以上により、圧力制御室からの燃料の排出が確実に行われるので、弁部材の応答性は確実に向上し得る。
加えて請求項に記載のように、付勢連通路(82)の流路面積を、制御連通路(71)の流路面積よりも大きくすることによれば、付勢連通路の流路抵抗は、制御連通路の流路抵抗よりも小さくなる。故に、圧力制御室から流出通路への燃料の排出が、付勢部材によって妨げられる事態を確実に抑制できる。したがって、弁部材の応答性はさらに確実に向上し得る。
請求項に記載の発明では、脚部(84)は、本体シート部(81)から複数延伸し、隣接する脚部(84)の各々の間には、圧力制御室(53)において付勢部材(80)を挟んで制御部材側となる空間と、圧力制御室において付勢部材を挟んで弁部材側となる空間とを連通する付勢連通隙間(85)が形成されることを特徴とする。
この発明のように、圧力制御室内に配置された付勢部材は、圧力制御室を、付勢部材を挟んで制御部材側となる空間と、当該付勢部材を挟んで弁部材側となる空間に区切っているので、これら空間における相互の燃料の流通を妨げるおそれがある。そこで、本体シート部から延伸させた複数の脚部において、隣接する脚部の各々の間に、圧力制御室において付勢部材を挟んで制御部材側となる空間と、圧力制御室において付勢部材を挟んで弁部材側となる空間とを連通する付勢連通隙間を形成する。この付勢連通隙間によって、圧力制御室において付勢部材を挟んで弁部材側となる空間に燃料が導入されるので、当該空間内の圧力回復が確実なものとなる。以上により、圧力制御室内の燃料の圧力で移動を制御される弁部材の応答性向上は、閉弁時においても図られる。
請求項10に記載の発明では、弁本体(40)は、径方向において圧力制御室(53)を区画する筒状部材(56)を有し、筒状部材(56)と制御部材(70)との間には、圧力制御室(53)において制御部材(70)を挟んで流入通路(52)側となる流入空間(53a)と、圧力制御室(53)において制御部材(70)を挟んで弁部材側となる背圧空間(53b)とを連通する制御連通隙間(75)を形成し、付勢連通隙間(85)の流路面積は、制御連通隙間(85)の流路面積よりも大きいことを特徴とする。
この発明のように、圧力制御室において制御部材を挟んで流入通路側となる流入空間に導入された燃料は、筒状部材と制御部材との間に形成される制御連通隙間を流通し、圧力制御室において制御部材を挟んで弁部材側となる背圧空間に到達する。請求項10に記載の発明では、制御連通隙間の流路面積よりも付勢連通隙間の流路面積を大きくしているので、付勢連通隙間の流路抵抗は、制御連通隙間の流路抵抗よりも小さくなる。故に、制御連通隙間を流通し背圧空間に到達した燃料は、付勢部材に流れを妨げられることなく、付勢連通隙間を流通し、付勢部材を挟んで弁部材側となる空間に導入され得る。以上により、流入空間に導入された高圧燃料は、付勢部材を挟んで弁部材側となる空間に円滑に到達できる。故に、閉弁時における弁部材の応答性向上は、さらに確実に果たされる。
尚、特許請求の範囲および上記各手段に記載の括弧内の符号ないし説明は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を分かり易く示す一例であり、発明の内容を限定するものではない。
本発明の第一実施形態による燃料噴射装置を備える燃料供給システムの構成図である。 本発明の第一実施形態による燃料噴射装置の縦断面図である。 本発明の第一実施形態による燃料噴射装置の特徴部分の近傍を拡大した図である。 本発明の第一実施形態による燃料噴射装置の特徴部分をさらに拡大した図である。 本発明の特徴部分である皿ばねの形状を示す図であって、(a)平面図、(b)側面図である。 図4の変形例を示す図である。 図5の変形例を示す図である。 図6の変形例を示す図である。
以下、本発明の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、各実施形態において対応する構成要素には同一の符号を付すことにより、重複する説明を省略する。
(第一実施形態)
本発明の第一実施形態による燃料噴射装置100が用いられた燃料供給システム10を、図1に示す。尚、本実施形態の燃料噴射装置100は、内燃機関であるディーゼル機関20の燃焼室22内に向けて直接的に燃料を噴射する、所謂、直接噴射式燃料供給システムである。
燃料供給システム10は、フィードポンプ12、高圧燃料ポンプ13、コモンレール14、機関制御装置17、および燃料噴射装置100等から構成されている。
フィードポンプ12は、電動式のポンプであって、燃料タンク11内に収容されている。フィードポンプ12は、燃料タンク11内に貯留されている燃料に、この燃料の蒸気圧よりも高圧であるフィード圧を与える。このフィードポンプ12は、高圧燃料ポンプ13に燃料配管12aによって接続されており、所定のフィード圧を与えた液相状態の燃料をこの高圧燃料ポンプ13に供給する。尚、燃料配管12aには、調圧弁(図示しない)が設けられており、当該調圧弁によって高圧燃料ポンプ13に供給される燃料の圧力は所定値に保たれる。
高圧燃料ポンプ13は、ディーゼル機関に取り付けられて、当該ディーゼル機関の出力軸からの動力によって駆動される。高圧燃料ポンプ13は、コモンレール14に燃料配管13aによって接続されており、フィードポンプ12によって供給された燃料にさらに圧力を加えて、当該コモンレール14に供給する高圧燃料をつくり出す。加えて、高圧燃料ポンプ13は、機関制御装置17と電気的に接続された電磁弁(図示しない)を有している。この電磁弁の機関制御装置17による開閉の制御によって、高圧燃料ポンプ13からコモンレール14に供給される燃料の圧力は所定の圧力に制御される。
コモンレール14は、クロム・モリブデン鋼等の金属材料からなる管状の部材であり、ディーゼル機関のバンクあたりの気筒数に応じた複数の分岐部14aが形成されている。これら複数の分岐部14aは、供給流路14dを形成する燃料配管によって、それぞれ燃料噴射装置100に接続されている。また、燃料噴射装置100と高圧燃料ポンプ13とは、戻り流路14fを形成する燃料配管によって接続されている。以上の構成によりコモンレール14は、高圧燃料ポンプ13によって高圧な状態で供給された燃料を一時的に蓄え、圧力を保持したまま複数の燃料噴射装置100に供給流路14dを介して分配する。加えて、コモンレール14は、軸方向の両端部のうち、一方の端部にコモンレールセンサ14bを、他方の端部に圧力レギュレータ14cを有している。コモンレールセンサ14bは、機関制御装置17に電気的に接続されており、燃料の圧力および温度を検出して当該機関制御装置17に出力する。圧力レギュレータ14cは、コモンレール14内の燃料の圧力を一定に保持するとともに、余剰分の燃料を減圧して低圧側に排出する。この圧力レギュレータ14cを通過した余剰分の燃料は、コモンレール14と燃料タンク11との間を接続する燃料配管14e内の流路を介して、当該燃料タンク11へ戻される。
燃料噴射装置100は、コモンレール14の分岐部14aを通じて供給される圧力の高められた高圧燃料を噴孔44から噴射する装置である。具体的に、燃料噴射装置100は、供給流路14dを介して高圧燃料ポンプ13から供給される高圧燃料の噴孔44からの噴射を、機関制御装置17からの制御信号に応じて制御する弁部50を備えている。加えて、この燃料噴射装置100において、供給流路14dから供給された高圧燃料の一部であって、噴孔44からの噴射されなかった余剰分の燃料は、燃料噴射装置100と高圧燃料ポンプ13との間を連通する戻り流路14fに排出され、高圧燃料ポンプ13へと戻される。この燃料噴射装置100は、ディーゼル機関20の燃焼室22の一部であるヘッド部材21の挿入孔に挿入されて、取り付けられている。燃料噴射装置100は、ディーゼル機関20の燃焼室22毎に複数配置され、当該燃焼室22内に向け直接的に燃料を、具体的には160から220メガパスカル(MPa)程度の噴射圧力で噴射する。
機関制御装置17は、マイクロコンピュータ等によって構成されている。この機関制御装置17は、上述したコモンレールセンサ14bに加えて、ディーゼル機関20の回転速度を検出する回転速度センサ、スロットル開度を検出するスロットルセンサ、吸入吸気量を検出エアフローセンサ、過給圧を検出する過給圧センサ、冷却水温を検出する水温センサ、および潤滑油の油温を検出する油温センサ等、種々のセンサと電気的に接続されている。機関制御装置17は、これらの各センサからの情報に基づいて、高圧燃料ポンプ13の電磁弁および各燃料噴射装置100の弁部50の開閉を制御するための電気信号を、高圧燃料ポンプ13の電磁弁および各燃料噴射装置100に出力する。
次に、燃料噴射装置100の構成について、図2および図3に基づいて説明する。
燃料噴射装置100は、制御弁駆動部30、制御ボディ40、ノズルニードル60、およびフローティングプレート70を備えている。
制御弁駆動部30は、制御ボディ40内に収容されている。この制御弁駆動部30は、ターミナル32、ソレノイド31、固定子36、可動子35、スプリング34、およびバルブシート部材33を有している。ターミナル32は、導電性を備える金属材料によって形成され、延伸方向の両端部のうち、一方の端部を制御ボディ40から外部に露出させているとともに、他方の端部をソレノイド31と接続させている。ソレノイド31は、螺旋状に巻設されており、ターミナル32を介して機関制御装置17からのパルス電流の供給を受ける。ソレノイド31は、この電流の供給を受けることで、軸方向に沿って周回する磁界を発生させる。固定子36は、磁性材料によって形成された円筒状の部材であって、ソレノイド31によって発生された磁界内で帯磁する。可動子35は、磁性材料によって形成される二段円柱状の部材であって、固定子36の軸方向先端側に配置されている。可動子35は、帯磁した固定子36によって軸方向基端側に吸引される。スプリング34は、金属製の線材を周回状に巻設したコイルスプリングであって、可動子35を固定子36から離間させる方向に付勢している。バルブシート部材33は、制御ボディ40の後述する制御弁シート部47aとともに圧力制御弁99を形成している。バルブシート部材33は、可動子35の軸方向において固定子36とは反対側に設けられて、制御弁シート部47aに着座する。ソレノイド31による磁界の形成の無い場合、バルブシート部材33は、スプリング34の付勢力によって制御弁シート部47aに着座している。ソレノイド31によって磁界が形成された場合、バルブシート部材33は、制御弁シート部47aから離座する。
制御ボディ40は、ノズルボディ41、シリンダ56、オリフィスプレート46、ホルダ48、リテーニングナット49を有する長手形状であって、高圧燃料の通路が内部に形成されている。この制御ボディ40の軸方向の先端部には、高圧燃料をディーゼル機関20の燃焼室22(図1参照)内に噴射する噴孔44が形成されている。また、これらノズルボディ41、オリフィスプレート46、およびホルダ48は、噴孔44が形成される軸方向の先端部側から、この順で並んでいる。
この制御ボディ40には、流入通路52、流出通路54、圧力制御室53、および圧力制御室53に露出する開口壁面90が形成されている。流入通路52は、一方の流路端が高圧燃料ポンプ13およびコモンレール14等と繋がる供給流路14d(図1参照)に、他方の流路端が圧力制御室53に、それぞれ連通している。この流入通路52は、他方の流路端である流入口52aを開口壁面90に開口させており、圧力制御室53内に高圧燃料を導入する。また、流出通路54は、一方の流路端が高圧燃料ポンプ13と繋がる戻り流路14f(図1参照)に、他方の流路端が圧力制御室53に、それぞれ連通している。この流出通路54は、他方の流路端である流出口54aを開口壁面90に開口させており、圧力制御室53内の燃料を低圧側に流出させる。圧力制御室53は、オリフィスプレート46およびシリンダ56等によって区画されている。この圧力制御室53は、制御ボディ40の内部においてノズルニードル60を挟んで噴孔44と反対側に形成され、高圧燃料を流入通路52から導入し、流出通路54を経由して排出する。
ノズルボディ41は、クロム・モリブデン鋼等の金属材料よりなる有底円筒状の部材である。このノズルボディ41は、ノズルニードル収容部43、弁シート部45、および噴孔44を有している。ノズルニードル収容部43は、ノズルボディ41の軸方向に沿って形成され、ノズルニードル60を収容する円筒穴である。このノズルニードル収容部43には、高圧燃料ポンプ13およびコモンレール14(図1参照)から高圧な燃料が供給される。弁シート部45は、ノズルニードル収容部43の底壁に形成されて、ノズルニードル60の先端と接触する。噴孔44は、弁シート部45を挟んでオリフィスプレート46とは反対側に位置し、ノズルボディ41の内側から外側に向けて放射状に複数形成されている。この噴孔44を通過することで、高圧な燃料は、微粒化および拡散して空気と混合し易い状態となる。
シリンダ56は、金属材料よりなり、オリフィスプレート46およびノズルニードル60とともに圧力制御室53を形成する円筒状の部材である。シリンダ56は、ノズルニードル収容部43内に、当該ノズルニードル収容部43と同軸となるように配置されており、径方向において圧力制御室53を区画している。このシリンダ56の内周側が、圧力制御室53となっている。一方、シリンダ56の外周側は、噴孔44まで燃料を流通させるための高圧の通路となっている。このシリンダ56は、オリフィスプレート46側となる軸方向の端面がオリフィスプレート46に保持されている。
このシリンダ56は、内周壁56aによって、制御壁面部57、シリンダ摺動部59、プレートストッパ部58a、およびニードルストッパ部58bを形成している。制御壁面部57は、シリンダ56の軸方向においてオリフィスプレート46側に位置し、開口壁面90を囲っている。シリンダ摺動部59は、シリンダ56の軸方向においてオリフィスプレート46とは反対側に位置し、ノズルニードル60をその軸方向に沿って摺動させる。このシリンダ摺動部59の内径は、制御壁面部57の内径に対して縮径されている。プレートストッパ部58aは、内周壁56aに形成される段差部であって、当該内周壁56aを制御壁面部57のノズルニードル60側で縮径することによって形成されている。この
プレートストッパ部58aは、フローティングプレート70の押圧受圧面77と制御ボディ40の軸方向において対向している。このプレートストッパ部58aは、ノズルニードル60側へのフローティングプレート70の変位を規制する。ニードルストッパ部58bは、軸方向においてシリンダ摺動部59を挟んで制御壁面部57とは反対側に形成されている。このニードルストッパ部58bは、軸方向においてプレートストッパ部58aとは反対方向を向いており、フローティングプレート70側へのノズルニードル60の移動を規制する。
オリフィスプレート46は、クロム・モリブデン鋼等の金属材料よりなり、ノズルボディ41とホルダ48との間で保持されている円柱状の部材である。このオリフィスプレート46は、制御弁シート部47a、開口壁面90、流出通路54、および流入通路52を形成している。制御弁シート部47aは、オリフィスプレート46の軸方向の両端面のうち、ホルダ48側の端面に形成され、制御弁駆動部30のバルブシート部材33等とともに圧力制御弁99を構成している。また、開口壁面90は、オリフィスプレート46のノズルボディ41側の端面の径方向中央部に形成された平坦な面である。この開口壁面90は、円筒状のシリンダ56によって囲まれて円形をなしている。流出通路54は、この開口壁面90の径方向中央部から、制御弁シート部47aに向って延びている。この流出通路54は、オリフィスプレート46の軸方向に対して傾斜している。流入通路52は、開口壁面90において流出通路54の径方向外側から、制御弁シート部47aを形成する端面に向って延びている。この流入通路52は、オリフィスプレート46の軸方向に対して傾斜している。
さらにオリフィスプレート46は、開口壁面90から窪む流出凹部97および流入凹部94を有している。流出凹部97は、開口壁面90の径方向中央部において円状に窪んでいる。流入凹部94は、開口壁面90において流出凹部97の径方向外側に位置し、流出凹部97と同心で円環状に窪んでいる。これら流出凹部97および流入凹部94は、互いに独立している。これら流出凹部97および流入凹部94が開口壁面90に形成されることにより、当該開口壁面90とフローティングプレート70との接触面積の低減が図られる。これにより、開口壁面90とフローティングプレート70との接触部分の面圧が向上するので、フローティングプレート70は流入通路52を確実に閉じることができる。
ホルダ48は、クロム・モリブデン鋼等の金属材料よりなる筒状の部材であって、軸方向に沿って形成される縦孔48a,48b、およびソケット部48cを有している。縦孔48aは、供給流路14d(図1参照)と流入通路52とを連通する燃料流路である。一方、縦孔48bのオリフィスプレート46側には制御弁駆動部30が収容されている。加えて、縦孔48bのオリフィスプレート46とは反対側には、縦孔48bの開口を閉塞するようソケット部48cが形成されている。このソケット部48cは、内部に制御弁駆動部30のターミナル32の一端が突出しており、機関制御装置17と接続されたプラグ部(図示しない)と嵌合自在である。このソケット部48cと図示しないプラグ部との接続によれば、機関制御装置17から制御弁駆動部30へのパルス電流の供給が可能となる。
リテーニングナット49は、金属材料よりなる二段円筒状の部材である。リテーニングナット49は、ノズルボディ41の一部およびオリフィスプレート46を収容しつつ、ホルダ48のオリフィスプレート46側に螺合されている。加えて、リテーニングナット49は、内周壁で段差部49aを形成している。この段差部49aは、リテーニングナット49のホルダ48への取り付けによって、ノズルボディ41およびオリフィスプレート46をホルダ48側に押し付ける。これにより、リテーニングナット49は、ノズルボディ41およびオリフィスプレート46を、ホルダ48とともに挟持している。
ノズルニードル60は、高速度工具鋼等の金属材料よって全体として円柱状に形成されており、制御ボディ40の内部において当該制御ボディ40の軸方向に沿って移動する。シート部65、弁受圧部61、ニードル摺動部63、ニードル係止部68、リターンスプリング66、および鍔部材67を有している。シート部65は、ノズルニードル60の軸方向の両端部のうち、圧力制御室53とは反対側となる端部に形成されて、制御ボディ40の弁シート部45に着座する。このシート部65は、ノズルニードル収容部43内に供給される高圧な燃料の噴孔44を開閉するための弁部50を弁シート部45とともに構成している。弁受圧部61は、ノズルニードル60の軸方向の両端部のうち、シート部65とは反対側となる、圧力制御室53側の端部によって形成されている。この弁受圧部61は、開口壁面90および制御壁面部57とともに圧力制御室53を区画しており、当該圧力制御室53内の燃料の圧力を受ける。これによりノズルニードル60は、移動を圧力制御室53内の燃料の圧力によって制御される。
ニードル摺動部63は、ノズルニードル60の円柱状の外周壁のうち、制御壁面部57よりも弁受圧部61側に位置する部分である。このニードル摺動部63は、シリンダ56の内周壁によって形成されるシリンダ摺動部59に対して摺動自在に支持されている。鍔部材67は、ノズルニードル60の外周壁部に外嵌され、当該ノズルニードル60に保持される環状の部材である。ニードル係止部68は、ニードル摺動面63よりも軸方向に沿ってシート部65側に形成されており、ノズルニードル60の外径を拡大することによって形成される段差部である。このニードル係止部68は、ノズルニードル60の移動方向において、シリンダ56のニードルストッパ部58bと対向する面を形成する。ニードル係止部68がニードルストッパ部58bに係止されることによって、フローティングプレート70に近接する方向へのノズルニードル60の移動は規制される。
このノズルニードル60は、リターンスプリング66によって弁部50側に付勢されている。リターンスプリング66は、金属製の線材を周回状に巻設したコイルスプリングである。リターンスプリング66は、軸方向の一端を鍔部材67の圧力制御室53側の面に、他端をシリンダ56の弁部側の端面に、それぞれ着座させている。以上の構成によるノズルニードル60は、弁受圧部61の受ける圧力制御室53内の燃料の圧力に応じてシリンダ56に対してシリンダ56の軸方向に沿って直線状に往復移動することで、シート部65を弁シート部45に着座および離座させ、弁部50を開閉する。
フローティングプレート70は、金属材料よりなる円盤状の部材であって、流入通路52を閉じるために開口壁面90を押圧する。このフローティングプレート70は、押圧面73、押圧受圧面77、プレート係止部78、外周壁面74、連通路71を有している。フローティングプレート70は、圧力制御室53内において、制御ボディ40のシリンダ56の軸方向に沿って配置され、当該軸方向に往復変位可能である。フローティングプレート70の往復変位する変位軸の方向は、ノズルニードル60の移動方向および制御ボディ40の軸方向に沿っている。このフローティングプレート70の変位軸方向の両端面のうち、開口壁面90と当該変位軸方向において対向する端面は、押圧面73を形成している。押圧面73は、円形であって、フローティングプレート70の往復変位によって開口壁面90に当接する。この押圧面73と変位軸方向において反対側となるフローティングプレート70の端面は、変位軸方向において弁受圧部61と対向する押圧受圧面77を形成している。この押圧受圧面77は、圧力制御室53内の燃料によって、開口壁面90に向かう方向に力を受ける。また、押圧受圧面77の外縁には、シリンダ56のプレートストッパ部58aと変位軸方向において対向するプレート係止部78が形成されている。このプレート係止部78は、プレートストッパ部58aに係止されることにより、ノズルニードル60に近接する方向へのフローティングプレート70の変位を規制する。
以上の両端面間を連続させている外周壁面74は、フローティングプレート70の変位軸まわりに位置し、当該プレート70の変位軸方向に沿っている。この外周壁面74は、変位軸と直交する方向において制御壁面部57と対向している。シリンダ56に対してフローティングプレート70が同軸に位置した状態では、外周壁面74は、制御壁面部57との間に燃料の流通可能な連通隙間75を形成している。これら外周壁面74および制御壁面部57間の連通隙間75を通して、圧力制御室53においてフローティングプレート70を挟んで流入通路52側となる流入空間53aに流入した燃料は、圧力制御室53において当該プレート70を挟んでノズルニードル60側となる背圧空間53bに流通する。
連通路71は、フローティングプレート70の押圧受圧面77の径方向の中央部から、流出口54aに向かって延伸しており、軸方向においてフローティングプレート70を貫通している。この連通路71の延伸方向は、当該フローティングプレート70の変位軸方向に沿っている。連通路71は、流出口54aと対向している押圧面73の径方向の中央部に、その一端を開口させている。この連通路71は、開口壁面90に押圧面73を当接させることによりフローティングプレート70が流入通路52を閉じた状態で、圧力制御室53と流出通路54とを連通する。これにより連通路71は、圧力制御室53から流出口54aへの燃料の流通量を制御する。
この連通路71は、絞り部71aおよび凹部72を具備している。絞り部71aは、連通路71における最小の流路面積を規定し、当該連通路71を流れる燃料の流通量を定める。この絞り部71aの流路面積は、流出口54aの開口面積よりも小さくされている。また、絞り部71aは、フローティングプレート70の軸方向の両端面のうち、押圧受圧面77を形成するよりも、押圧面73を形成する端面に近接している。凹部72は、フローティングプレート70と同軸上に位置する円筒穴であって、弁受圧部61とは反対側に押圧受圧面77から窪み、連通路71の流路面積を部分的に拡大している。凹部72によって、押圧受圧面77における連通路71の開口は拡大されている。
(特徴部分)
次に、燃料噴射装置100の特徴部分について、図4および図5に基づいて詳細に説明する。
燃料噴射装置100は、皿ばね80をさらに備えている。この皿ばね80は、ばね鋼等によって後述する形状に成形された後、熱処理によってばね性を付与される。この皿ばね80は、プレート側シート部81、脚部84、およびボディ側シート部87を有し、連通開口82および切欠き85を形成している。皿ばね80は、制御ボディ40の軸方向において、フローティングプレート70とノズルニードル60との間に配置されており、これら要素70,60と同軸上に位置している。
プレート側シート部81は、円盤状に形成されており、フローティングプレート70の押圧受圧面77の径方向中央部に着座している。このプレート側シート部81は、皿ばね80において、軸方向フローティングプレート70側に位置している。このプレート側シート部81の径方向の中央部には、当該プレート側シート部81を軸方向に沿って貫通する連通開口82が形成されている。この連通開口82は、軸方向において連通路71と重ねられている。加えて連通開口82の開口面積は、絞り部71aの断面積よりも大きくされている。これにより、連通開口82の流路面積は、連通路71の流路面積よりも大きくなっている。
脚部84は、皿ばね80に三つ、帯状に形成されており、プレート側シート部81から軸方向のノズルニードル60側に向かうほど、プレート側シート部81の外周側に向かって延伸している。この脚部84は、流入通路52から離間する方向へのフローティングプレート70の変位により、プレート側シート部81がノズルニードル60側に押されることで、軸方向に圧縮される。脚部84は、圧縮されて軸方向に弾性変形することにより、フローティングプレート70を軸方向に沿って流入通路52を閉じる方向へ付勢する付勢力を生む。これら三つの脚部84は、プレート側シート部81の周方向において、等間隔で配置されている。一つの脚部84は、プレート側シート部81からノズルニードル60側に向かって螺旋状に延伸している。さらに詳しく説明すると、脚部84は、プレート側シート部81の外縁から径方向に一旦延伸し、その延伸方向先端側で周方向に屈曲されている。この脚部84の延伸方向の先端は、当該延伸方向の基端部分に対して、プレート側シート部81の中心を挟んで対向する位置まで、半周に亘って延伸している。
ボディ側シート部87は、各脚部84の延伸方向の先端に形成されている。このボディ側シート部87は、皿ばね80の径方向において最も外周側に位置している。ボディ側シート部87は、シリンダ56の内周壁56aに形成された支持部57a(後述する)に着座している。このようにボディ側シート部87は、シリンダ56に係止される。
これら複数の脚部84のうち、隣接する脚部84の各々の間には、切欠き85が形成されている。これらの切欠き85は、圧力制御室53の背圧空間53bにおいて皿ばね80を挟んでフローティングプレート70側となる空間と、背圧空間53bにおいて皿ばね80を挟んでノズルニードル60側となる空間とを連通する。この切欠き85による流路面積は、流入空間53aと背圧空間53bとを連通する連通隙間75の流路面積よりも大きくされている。
シリンダ56の内周壁56aには、上述した支持部57aがさらに形成されている。この支持部57aは、軸方向において、プレートストッパ部58aとシリンダ摺動部59との間に位置しており、内周壁56aに径方向の段差を設けることにより形成されている。これにより支持部57aは、軸方向において押圧受圧面77と対向し、着座している皿ばね80のボディ側シート部87を軸方向フローティングプレート70側に向かって支持している。
ここまで説明した構成では、フローティングプレート70が流入通路52から離間する方向に変位すると、軸方向において押圧受圧面77と支持部57aとの間に挟まれた皿ばね80は、軸方向に圧縮される。これにより各脚部84は、プレート側シート部81およびボディ側シート部87を介して軸方向に圧縮され、弾性変形する。この各脚部84の弾性変形によって、フローティングプレート70を流入通路52側へと付勢する付勢力が生じる。
以上の構成による燃料噴射装置100が、機関制御装置17からの制御信号に応じて弁部50を開閉させ燃料の噴射を行う動作について、図2〜図5に基づいて以下説明する。
圧力制御弁99が流出口54aと戻り流路14f(図1参照)とを遮断した状態では、流入通路52を閉じる方向への皿ばね80の付勢力によって、フローティングプレート70は、押圧面73を開口壁面90に当接させている。この状態から、圧力制御弁99の作動によって流出口54aと戻り流路14fとが連通すると、流出通路54を経由した圧力制御室53内の燃料の排出が開始される。これにより生じる流出凹部97内の減圧によって、フローティングプレート70は、開口壁面90に向かって吸引され、押圧面73で開口壁面90を押圧することによって、流入口52aを閉じる。
圧力制御室53の背圧空間53b内の燃料は、連通開口82および制御連通路71を順に経由して、流出口54aから排出される。この燃料の排出が継続されると、当該圧力制御室53内の燃料圧力は下降する。圧力制御室53内の圧力が所定の圧力をさらに下回ると、ノズルニードル60は、圧力制御室53側に押し上げられ、シート部65を弁シート部45から離座させ、弁部50を開弁させる(以下、ノズルニードル60が移動を開始する圧力を『所定の圧力』という)。その後、ノズルニードル60の圧力制御室53側への変位は、ニードル係止部68のニードルストッパ部58bへの当接によって規制される。
圧力制御弁99の閉弁により、流出口54aと戻り流路14f(図1参照)とが遮断されると、フローティングプレート70は、流入通路52から導入される高圧燃料の圧力によってノズルニードル60側へと押される。このノズルニードル60側に向かって作用する流入凹部94内の高圧燃料による力が、開口壁面90側に向かって作用する皿ばね80の付勢力を上回ると、フローティングプレート70は変位を開始する。開口壁面90からのフローティングプレート70の離間により、流入通路52と圧力制御室53とが連通する。これにより、流入空間53aへの高圧燃料の導入が開始される。尚、フローティングプレート70のノズルニードル60側への変位は、プレート係止部78のプレートストッパ部58aへの当接によって規制される。
そして、流入通路52から流入空間53aに導入された燃料は、連通隙間75および切欠き85、ならびに連通路71および連通開口82のいずれかの経路を経て、背圧空間53bにおいて皿ばね80を挟んでノズルニードル60側となる空間に到達する。圧力制御室53において弁受圧部61が露出している空間の圧力が回復することによって、ノズルニードル60は弁部50側に押し下げられる。ノズルニードル60は、シート部65を弁シート部45に着座させて、噴孔44を閉じるために弁部50を閉弁状態にする。
また、弁部50が開弁状態となった後も、流入空間53aから背圧空間53bへの燃料の流通は継続される。故に、圧力制御室53において、流入空間53aと背圧空間53bと圧力差は漸減する。すると、フローティングプレート70をノズルニードル60側に押す力よりも皿ばね80の付勢力が強くなるので、当該フローティングプレート70は、プレートストッパ部58aからプレート係止部78を離間させ、開口壁面90側へ向けて再び変位を開始する。そして、フローティングプレート70は、皿ばね80の付勢力によって開口壁面90に押圧面73を当接させた状態に戻る。
以上説明した第一実施形態では、各脚部84は、プレート側シート部81からプレート側シート部81の外周側に向って延伸しているので、軸方向に重なっていない。これにより、軸方向における各脚部84の寸法の低減が図られるので、当該軸方向における体格の小さい皿ばね80が獲得できる。
このように、軸方向における皿ばね80の体格を小さくできることによれば、圧力制御室53の容積低減が皿ばね80によって妨げられ難い。これにより圧力制御室53の容積低減が可能になるので、所定の圧力まで圧力制御室53内の圧力を下降させるために要する、当該圧力制御室53からの燃料の排出量は、低減され得る。故に、圧力制御室53内の圧力が、所定の圧力になるまでに要する時間は短縮される。以上により、開弁時におけるノズルニードル60の応答性向上がなされた燃料噴射装置100とすることができる。
加えて第一実施形態では、プレート側シート部81から脚部84が三つ延伸していることにより、当該プレート側シート部81は、これら脚部84によって三箇所で支持される。このように複数の箇所で支持されることで、プレート側シート部81は、制御ボディ40の軸方向に対して傾きを生じ難くなり、各脚部84の変形によって生じた付勢力を、軸方向に沿ってフローティングプレート70に印加し得る。以上により、圧力制御室53の容積を低減できる皿ばね80であっても、フローティングプレート70を付勢することによって流入通路52の閉塞が迅速に生じるようにする作用は、確実に発揮され得る。故に、開弁時におけるノズルニードル60の応答性向上は、さらに確実なものとなる。
また第一実施形態では、脚部84をプレート側シート部81からノズルニードル60側に螺旋状に延伸させることにより、限られた容積の圧力制御室53内において、当該脚部84の長さを確保することができる。このように、脚部84を長くすることで、軸方向の変形によって当該脚部84に生じるひずみ量が小さくなる。故に、脚部84に生じる応力が低減されるので、皿ばね80の疲労強度を高めることができる。以上により、長期に亘る使用においても、皿ばね80は、フローティングプレート70を付勢する機能を継続的に発揮し続けられる。故に、圧力制御室53の容積を低減できる皿ばね80であっても、流入通路52の閉塞を迅速に生じさせる皿ばね80の作用が失われる事態は、未然に防がれ得る。したがって、開弁時におけるノズルニードル60の応答性向上の効果は、燃料噴射装置100の長期の使用においても、安定的に発揮され得る。
さらに第一実施形態では、シリンダ56によって皿ばね80が支持されているで、流入通路52から離間する方向へのフローティングプレート70の変位によって、脚部84は確実に軸方向に圧縮される。そして、流入通路52から離間する方向への変位量が大きくなるほど、フローティングプレート70には強い付勢力が作用するようになる。故に、フローティングプレート70がプレート係止部78をプレートストッパ部58aに着座させている状態で、皿ばね80は当該フローティングプレート70に最も強い付勢力を印加できる。故に、皿ばね80は、開口壁面90に近接する方向へのフローティングプレート70のすみやかな移動に貢献できる。一方、フローティングプレート70が押圧面73を開口壁面90に当接させている状態では、皿ばね80によって当該フローティングプレート70に印加される付勢力は、最も小さくなる。故に、皿ばね80は、開口壁面90から離間する方向へのフローティングプレート70のすみやかな移動を妨げない。これらのように、シリンダ56に支持された皿ばね80は、フローティングプレート70が流入通路52を迅速に閉塞できるよう、当該プレート70を確実に付勢できる。したがって、圧力制御室53内における圧力の下降がすみやかに生じることとなるので、開弁時におけるノズルニードル60の応答性向上は、さらに確実なものとなる。
また加えて第一実施形態では、フローティングプレート70は、ノズルニードル60側への変位をニードルストッパ部58bによって規制されることで、変位可能な範囲を制限されている。故に、フローティングプレート70のノズルニードル60側への過度な変位は防がれる。以上により、フローティングプレート70のノズルニードル60側への過度な変位によって、皿ばね80の脚部84に大きな応力が生じる事態は未然に防がれる。故に、皿ばね80によるフローティングプレート70への付勢力の作用は長期に亘って継続され得る。したがって、皿ばね80による応答性向上の効果は、長期的に亘って発揮される。
さらに加えて第一実施形態では、連通開口82を連通路71と軸方向に重ねて配置することで、プレート側シート部81が連通路71を塞ぐ事態を防いでいる。以上のように、軸方向において連通路71と連通開口82とを重ねることで、圧力制御室53から流出通路54への燃料の排出が、皿ばね80によって妨げられる事態は抑制される。加えて、連通開口82の流路面積は連通路71の流路面積よりも大きいので、連通開口82の流路抵抗は連通路71の流路抵抗よりも小さくなる。故に、圧力制御室53から流出通路54への燃料の排出が付勢部材によって妨げられる事態は確実に抑制される。このように、圧力制御室53からの燃料の排出が確実に行われることで、ノズルニードル60の応答性は確実に向上し得る。
またさらに第一実施形態では、隣接する脚部84の各々の間に形成された切欠き85によって、背圧空間53bにおいて皿ばね80を挟んでノズルニードル60側となる空間に燃料が導入されるので、当該空間内の圧力回復が確実なものとなる。加えて、連通隙間75の流路面積よりも切欠き85の流路面積を大きくしているので、切欠き85の流路抵抗は、連通隙間75の流路抵抗よりも小さくなる。故に、連通隙間75を流通し背圧空間53bに到達した燃料は、皿ばね80に流れを妨げられ難く、切欠き85を流通し、背圧空間53bにおいて皿ばね80を挟んでノズルニードル60側となる空間に円滑に到達できる。故に、閉弁時においてもノズルニードル60の応答性向上を図ることができる。
加えて、圧力制御室53の容積を低減できれば、燃料噴射装置100の温度特性が向上する。この温度特性の向上とは、圧力制御弁99の開弁から弁部50の開弁までの時間が、燃料の温度に起因して変動し難くなることを意味する。圧力制御室53の容積低減によって、圧力制御室53内の圧力を所定の圧力にするために要する燃料の排出量が少なくなることが、温度特性の向上に寄与する理由について、以下詳記する。
上述したように、フローティングプレート70が流入通路52を閉じた状態では、圧力制御室53内の燃料は連通路71を経由して流出通路54に排出される。ここで一般に、流路を流通する流体の流量は、当該流体の温度に依存して変化する。この流量の温度依存は、流路面積が狭いほど顕著になる。そのため、燃料の温度が変化した場合、燃料噴射装置100では、連通路71において流路面積の小さくされた絞り部71aを流通する流体の流量が変化する。以上により、圧力制御弁99の開弁から、圧力制御室53内の燃料圧力の下降によってノズルニードル60の移動が開始されるまでに要する時間は、燃料の温度に依存して変動することとなる。
第一実施形態の皿ばね80を用いることにより、圧力制御室53の容積低減を図ることができる。故に、圧力制御室53内の圧力を所定の圧力に降下させるために当該圧力制御室53から排出しなければならない燃料量を少なくすることができる。そのため、燃料の温度に依存して連通路71の絞り部71aを流通する流体の流量が変化しても、排出しなければならない燃料量が少ないので、ノズルニードル60の移動開始までの時間は変動し難い。したがって、皿ばね80を用いて圧力制御室53の容積低減を図ることで、弁部50の応答性が高められるとともに、温度特性に優れた燃料噴射装置が実現されるのである。
尚、第一実施形態において、ディーゼル機関20が請求項に記載の「内燃機関」に、制御ボディ40が請求項に記載の「弁本体」に、シリンダ56が請求項に記載の「筒状部材」に、支持部57aが請求項に記載の「筒内支持部」に、プレートストッパ部58aが請求項に記載の「規制部」に、ノズルニードル60が請求項に記載の「弁部材」に、フローティングプレート70が請求項に記載の「制御部材」に、連通路71が請求項に記載の「制御連通路」に、連通隙間75が請求項に記載の「制御連通隙間」に、皿ばね80が請求項に記載の「付勢部材」に、プレート側シート部81が請求項に記載の「本体シート部」に、連通開口82が請求項に記載の「付勢連通路」に、切欠き85が請求項に記載の「付勢連通隙間」に、ボディ側シート部87が請求項に記載の「脚シート部」に、それぞれ相当する。
(第二実施形態)
図6および図7に示す本発明の第二実施形態は、第一実施形態の変形例である。この第二実施形態による燃料噴射装置200は、第一実施形態のシリンダ56および皿ばね80に相当するシリンダ256および皿ばね280を備えている。以下、第二実施形態による燃料噴射装置200の構成を詳細に説明する。
第二実施形態によるシリンダ256からは、第一実施形態によるシリンダ56のプレートストッパ部58aに相当する構成が省略されている。具他的に、シリンダ256では、制御壁面部257の内径とシリンダ摺動部259の内径の差は、支持部257aを形成する段差によって設けられている。このように、シリンダ256の内周壁256aに形成する段差を少なくすることで、当該シリンダ256の加工工数を低減している。
皿ばね280は、第一実施形態による皿ばね80に対して、脚部284およびボディ側シート部287の形状が異なっている。皿ばね280の脚部284は、円盤状のプレート側シート部281の周方向に等間隔で四つ形成されており、それぞれ当該プレート側シート部281の外縁からノズルニードル60側に向かって帯状に延伸している。各脚部284は、軸方向においてノズルニードル60側に向かうほど、当該プレート側シート部281の径方向外側に傾斜している。
ボディ側シート部287は、各脚部284の延伸方向の先端に形成されており、プレート側シート部281の周方向に沿って延びる円弧状である。これら各ボディ側シート部287は、シリンダ256の内周壁256aに形成された支持部257aに着座している。このようにボディ側シート部287は、シリンダ256に係止される。
また、プレート側シート部281には、第一実施形態の連通開口82に相当する連通開口282が形成されている。加えて、複数の脚部284において、隣接する脚部284の各々の間には、第一実施形態の切欠き85に相当する切欠き285が形成されている。このように、流入空間53aに導入された燃料を、背圧空間53bにおいて皿ばね280を挟んでノズルニードル60側となる空間に到達させるための経路が、皿ばね280にも形成されている。
以上の構成では、フローティングプレート70が流入通路52から離間する方向に変位すると、軸方向において押圧受圧面77と支持部257aとの間に挟まれた皿ばね280は、軸方向に圧縮される。これにより各脚部284は、プレート側シート部281およびボディ側シート部287を介して軸方向に圧縮され、弾性変形する。この各脚部284の弾性変形によって、フローティングプレート70を流入通路52側へと付勢する付勢力が生じる。そして、流入通路52から離間する方向へのフローティングプレート70の変位によって生じる付勢力と、流入空間53aおよび背圧空間53b間の圧力差によってフローティングプレート70をノズルニードル60側に押す力とが釣り合う。これにより、フローティングプレート70は変位を停止する。
ここまで説明した第二実施形態では、プレート側シート部281の外周側に傾斜している各脚部284は、軸方向に重ならない。故に、軸方向における各脚部284の寸法の低減が図られるので、当該軸方向における体格の小さい皿ばね280が獲得できる。このように、第二実施形態による皿ばね280も軸方向における体格を小さくできるので、圧力制御室53の容積低減は妨げられ難い。これにより圧力制御室53の容積低減が可能になるので、所定の圧力まで圧力制御室53内の圧力を下降させるために要する、当該圧力制御室53からの燃料の排出量は、低減され得る。故に、圧力制御室53内の圧力が、所定の圧力になるまでに要する時間は短縮される。以上により、開弁時におけるノズルニードル60の応答性向上がなされた燃料噴射装置200とすることができる。また、第一実施形態と同様に、燃料噴射装置200の温度特性も向上し得る。
尚、第二実施形態において、シリンダ256が請求項に記載の「筒状部材」に、支持部257aが請求項に記載の「本体支持部」に、皿ばね280が請求項に記載の「付勢部材」に、プレート側シート部281が請求項に記載の「本体シート部」に、連通開口282が請求項に記載の「付勢連通路」に、切欠き285が請求項に記載の「付勢連通隙間」に、ボディ側シート部287が請求項に記載の「脚シート部」に、それぞれ相当する。
(第三実施形態)
図8に示す本発明の第三実施形態は、第二実施形態の変形例である。この第三実施形態による燃料噴射装置300は、第二実施形態のシリンダ256、ノズルニードル60、および皿ばね280に相当するシリンダ356、ノズルニードル360および皿ばね380を備えている。以下、第三実施形態による燃料噴射装置300の構成を詳細に説明する。
第三実施形態によるシリンダ356からは、第二実施形態によるシリンダ256の支持部257aに相当する構成が省略されている。具他的に、シリンダ356では、制御壁面部357の内径とシリンダ摺動部359の内径とが同一とされている。このように、内周壁356aの形状を単純化することで、シリンダ356の加工工数を低減している。
このように、シリンダ256の内周壁256aから支持部257aに相当する構成が省略されたことに伴い、ノズルニードル360の弁受圧部361には、皿ばね380を支持するための支持部362が形成されている。この支持部362は、軸方向においてフローティングプレート70の押圧受圧面77と対向する平坦面である。
皿ばね380は、第二実施形態による皿ばね280と類似する形状であって、軸方向において、フローティングプレート70とノズルニードル360との間で、これら要素70,360によって挟持されている。この皿ばね380は、皿ばね280のプレート側シート部281、脚部284、およびボディ側シート部287に相当する構成として、プレート側シート部381、脚部384、およびニードル側シート部387を有している。
脚部384は、円盤状のプレート側シート部381の周方向に等間隔で四つ形成されており、それぞれ当該プレート側シート部381の外縁からノズルニードル360側に向かって帯状に延伸している。各脚部384は、第二実施形態による脚部284と同様に、軸方向においてノズルニードル360側に向かうほど、当該プレート側シート部381の径方向外側に傾斜している。この脚部384の外周側への傾斜は、第二実施形態による脚部284の傾斜よりも小さくされている。これにより、脚部384の軸方向における撓み可能なストローク量は、第二実施形態の脚部284のストローク量よりも大きくされている。これは、皿ばね380が、フローティングプレート70の変位に加えて、ノズルニードル360の移動によっても軸方向に圧縮されるからである。
ニードル側シート部387は、各脚部384の延伸方向の先端に形成されており、プレート側シート部381の周方向に沿って延びる円弧状である。これら各ニードル側シート部387は、第二実施形態のボディ側シート部287と実質的に同一な形状であって、ノズルニードル360の弁受圧部361に形成された支持部362に着座している。このようにニードル側シート部387は、ノズルニードル360に係止される。
また、プレート側シート部381には、第二実施形態の連通開口282と実質的に同一の連通開口382が形成されている。加えて、複数の脚部384において、隣接する脚部384の各々の間には、第二実施形態の切欠き285と実質的に同一の切欠き385が形成されている。このように、流入空間53aに導入された燃料を、背圧空間53bにおいて皿ばね380を挟んでノズルニードル360側となる空間に到達させるための経路が、皿ばね380にも形成されている。
以上の構成では、フローティングプレート70が流入通路52から離間する方向に変位すると、軸方向において押圧受圧面77と支持部362との間に挟まれた皿ばね380は、軸方向に圧縮される。これにより各脚部384は、プレート側シート部381およびニードル側シート部387を介して軸方向に圧縮され、弾性変形する。この各脚部384の弾性変形によって、フローティングプレート70を流入通路52側へと付勢する付勢力が生じる。
ここまで説明した第三実施形態のように、皿ばね380は、ノズルニードル360に支持されていてもいい。皿ばねを支持する構成がシリンダであるかノズルニードルであるかにかかわらず、プレート側シート部381の外周側に傾斜した形状とすることにより各脚部384は、軸方向に重ならなくなる。これにより、各脚部384の軸方向における寸法が低減されるので、当該軸方向における体格の小さい皿ばね380が獲得できる。このように、第三実施形態による皿ばね380も軸方向における体格を小さくできるので、圧力制御室53の容積低減は妨げられ難い。これにより圧力制御室53の容積低減が可能になるので、所定の圧力まで圧力制御室53内の圧力を下降させるために要する、当該圧力制御室53からの燃料の排出量は、低減され得る。故に、圧力制御室53内の圧力が、所定の圧力になるまでに要する時間は短縮される。以上により、開弁時におけるノズルニードル360の応答性向上がなされた燃料噴射装置300とすることができる。また、第二実施形態と同様に、燃料噴射装置300の温度特性も向上し得る。
尚、第三実施形態において、シリンダ356が請求項に記載の「筒状部材」に、ノズルニードル360が請求項に記載の「弁部材」に、支持部362が請求項に記載の「弁部材支持部」に、皿ばね380が請求項に記載の「付勢部材」に、プレート側シート部381が請求項に記載の「本体シート部」に、連通開口382が請求項に記載の「付勢連通路」に、切欠き385が請求項に記載の「付勢連通隙間」に、ニードル側シート部387が請求項に記載の「脚シート部」に、それぞれ相当する。
(他の実施形態)
以上、本発明による複数の実施形態について説明したが、本発明はこれら実施形態に限定して解釈されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態に適用することができる。
上記実施形態では、三つ又は四つの脚部がプレート側シート部から帯状に延伸していた。しかし、脚部の数および形状は、これら実施形態に限定されない。例えば、プレート側シート部から、当該プレート側シート部81の外周側を、その径を漸増させながらうず巻き状に周回する脚部が一つだけ延伸していてもよい。又は、五つ以上の脚部が、プレート側シート部から延伸していてもよい。このように複数設けられた脚部は、周方向に連結されていてもよい。あるいは、例えば規格品の皿ばね(JIS B 2706等参照)を用いてもよい。
上記実施形態においては、圧力制御室53内の燃料の圧力を制御する圧力制御弁99を開閉する駆動部として、ソレノイド31の電磁力で可動子35を駆動する機構を用いていた。しかし、機関制御装置17からの制御信号に応じて可動し、圧力制御弁99を開閉できる駆動部であれば、ソレノイドを用いた形態以外の、例えばピエゾ素子を用いる形態であってもよい。
以上、燃料を燃焼室22に直接的に噴射するディーゼル機関20に用いられる燃料噴射装置に、本発明を適用した例を説明した。しかし、本発明は、ディーゼル機関20に限らず、オットーサイクル機関等の内燃機関に用いられる燃料噴射装置に適用されてもよい。加えて、燃料噴射装置によって噴射される燃料は、軽油に限らず、ガソリン、および液化石油ガス等であってもよい。さらには、外燃機関等の燃料を燃焼させる機関の燃焼室に向けて燃料を噴射する燃料噴射装置に本発明を適用してもよい。
10 燃料供給システム、11 燃料タンク、12 フィードポンプ、12a,13a,14e 燃料配管、13 高圧燃料ポンプ、14 コモンレール、14a 分岐部、14b コモンレールセンサ、14c 圧力レギュレータ、14d 供給流路、14f 戻り流路、17 機関制御装置、20 ディーゼル機関(内燃機関)、21 ヘッド部材、22 燃焼室、30 制御弁駆動部、31 ソレノイド、32 ターミナル、33 バルブシート部材、34 スプリング、35 可動子、36 固定子、40 制御ボディ(弁本体)、41 ノズルボディ、43 ノズルニードル収容部、44 噴孔、45 弁シート部、46 オリフィスプレート、47a 制御弁シート部、48 ホルダ、48a,48b 縦孔、48c ソケット部、49 リテーニングナット、49a 段差部、50 弁部、52 流入通路、52a 流入口、53 圧力制御室、53a 開口空間、53b 背圧空間、54 流出通路、54a 流出口、56,256,356 シリンダ(筒状部材)、56a,256a,356a 内周壁、57,257,357 制御壁面部、57a,257a 支持部(筒内支持部)、58a プレートストッパ部(規制部)、58b ニードルストッパ部、59,259,359 シリンダ摺動部、60,360 ノズルニードル(弁部材)、61,361 弁受圧部、362 支持部(弁部材支持部)、63 ニードル摺動部、65 シート部、66 リターンスプリング、67 鍔部材、68 ニードル係止部、70 フローティングプレート(制御部材)、71 連通孔(制御連通路)、71a 絞り部、72 凹部、73 押圧面、74 外周壁面、75 連通隙間(制御連通隙間)、77 押圧受圧面、78 プレート係止部、80,280,380 皿ばね(付勢部材)、81,281,381 プレート側シート部(本体シート部)、82,282,382 連通開口(付勢連通路)、84,284,384 脚部、85,285,385 切欠き(付勢連通隙間)、87,287 ボディ側シート部(脚シート部)、387 ニードル側シート部(脚シート部)、90 開口壁面、94 流入凹部、97 流出凹部、99 圧力制御弁、100,200,300 燃料噴射装置

Claims (10)

  1. 高圧燃料の通路が内部に形成され、前記高圧燃料を内燃機関(20)の燃焼室(22)内に噴射する噴孔(44)が先端部に形成された弁本体(40)と、
    前記弁本体(40)の内部において前記弁本体(40)の軸方向に移動し、前記噴孔(44)を開閉する弁部材(60)と、
    前記弁本体(40)の内部において前記弁部材(60)を挟んで前記噴孔(44)と反対側に形成され、前記高圧燃料を導入して、前記弁部材(60)の前記移動を燃料の圧力で制御する圧力制御室(53)と、
    前記圧力制御室(53)内に前記高圧燃料を導入する流入通路(52)と、
    前記圧力制御室(53)内の燃料を外部の低圧側に流出させる流出通路(54)と、
    前記圧力制御室(53)内を前記軸方向に変位可能であり、前記流入通路(52)を開閉する制御部材(70)と、
    前記制御部材(70)を前記軸方向に沿って前記流入通路(52)を閉じる方向へ付勢する付勢部材(80)と、を備えた燃料噴射装置(00)において、
    前記付勢部材(80)は、前記制御部材(70)に着座する本体シート部(281)、および前記本体シート部(81)から前記軸方向の前記弁部材側に向かうほど外周側に向かって延伸し、前記軸方向に弾性変形することにより前記制御部材(70)を付勢する付勢力を生む脚部(84)、を有し、
    前記本体シート部(281)は、円盤状であり、
    前記脚部(284)は、前記軸方向の前記弁部材側に向かうほど前記本体シート部(281)の径方向外側に傾斜することを特徴とする燃料噴射装置(00)。
  2. 高圧燃料の通路が内部に形成され、前記高圧燃料を内燃機関(20)の燃焼室(22)内に噴射する噴孔(44)が先端部に形成された弁本体(40)と、
    前記弁本体(40)の内部において前記弁本体(40)の軸方向に移動し、前記噴孔(44)を開閉する弁部材(60)と、
    前記弁本体(40)の内部において前記弁部材(60)を挟んで前記噴孔(44)と反対側に形成され、前記高圧燃料を導入して、前記弁部材(60)の前記移動を燃料の圧力で制御する圧力制御室(53)と、
    前記圧力制御室(53)内に前記高圧燃料を導入する流入通路(52)と、
    前記圧力制御室(53)内の燃料を外部の低圧側に流出させる流出通路(54)と、
    前記圧力制御室(53)内を前記軸方向に変位可能であり、前記流入通路(52)を開閉する制御部材(70)と、
    前記制御部材(70)を前記軸方向に沿って前記流入通路(52)を閉じる方向へ付勢する付勢部材(80)と、を備えた燃料噴射装置(100)において、
    前記付勢部材(80)は、前記制御部材(70)に着座する本体シート部(81)、および前記本体シート部(81)から前記軸方向の前記弁部材側に向かうほど外周側に向かって延伸し、前記軸方向に弾性変形することにより前記制御部材(70)を付勢する付勢力を生む脚部(84)、を有し、
    前記弁本体(40)は、径方向において前記圧力制御室(53)を区画する筒状部材(56)を有し、
    前記筒状部材(56)は、前記付勢部材(80)を支持する筒内支持部(57a)を内周壁(56a)に形成し、
    前記付勢部材(80)は、前記筒内支持部(57a)に着座する脚シート部(87)を、前記脚部(84)の延伸方向の先端に有することを特徴とする燃料噴射装置(100)。
  3. 前記弁部材(360)は、前記付勢部材(380)を支持する弁部材支持部(362)を、前記圧力制御室(53)に露出する弁受圧部(361)に形成し、
    前記付勢部材(380)は、前記弁部材支持部(362)に着座する脚シート部(387)を前記脚部(384)の延伸方向の先端に有することを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射装置(00)。
  4. 前記脚部(84)は、前記本体シート部(81)から前記弁部材側に向かって螺旋状に延伸することを特徴とする請求項2に記載の燃料噴射装置(00)。
  5. 前記筒状部材(56)は、前記制御部材(70)の前記弁部材側への変位を規制する規制部(58a)を内周壁(56a)に形成することを特徴とする請求項2又は4に記載の燃料噴射装置(100)。
  6. 前記脚部(84)は、前記本体シート部(81)から三つ以上延伸していることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の燃料噴射装置(00)。
  7. 前記制御部材(70)は、当該制御部材(70)を前記軸方向に沿って貫通し、前記流入通路(52)を閉じた状態で、前記圧力制御室(53)と前記流出通路(54)とを連通する制御連通路(71)を有し、
    前記本体シート部(81)は、当該本体シート部(81)を前記軸方向に沿って貫通し、前記軸方向において前記制御連通路(71)と重なる付勢連通路(82)を形成することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の燃料噴射装置(100)。
  8. 前記付勢連通路(82)の流路面積は、前記制御連通路(71)の流路面積よりも、大きいことを特徴とする請求項7に記載の燃料噴射装置(100)。
  9. 前記脚部(84)は、前記本体シート部(81)から複数延伸し、
    隣接する前記脚部(84)の各々の間には、前記圧力制御室(53)において前記付勢部材(80)を挟んで前記制御部材側となる空間と、前記圧力制御室において前記付勢部材を挟んで前記弁部材側となる空間とを連通する付勢連通隙間(85)が形成されることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の燃料噴射装置(100)。
  10. 前記弁本体(40)は、径方向において前記圧力制御室(53)を区画する筒状部材(56)を有し、
    前記筒状部材(56)と前記制御部材(70)との間には、前記圧力制御室(53)において前記制御部材(70)を挟んで前記流入通路(52)側となる流入空間(53a)と、前記圧力制御室(53)において前記制御部材(70)を挟んで前記弁部材側となる背圧空間(53b)とを連通する制御連通隙間(75)を形成し、
    前記付勢連通隙間(85)の流路面積は、前記制御連通隙間(85)の流路面積よりも大きいことを特徴とする請求項9に記載の燃料噴射装置(100)
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