JP5319373B2 - ガスバリアフィルムおよびガスバリアフィルムの製造方法 - Google Patents

ガスバリアフィルムおよびガスバリアフィルムの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、有機層と無機層とが順に形成された積層体が2スタック以上積層されたガスバリアフィルムおよびガスバリアフィルムの製造方法に関し、特に、積層体間の密着力が高く、ガスバリア性能が優れたガスバリアフィルムおよびガスバリアフィルムの製造方法に関する。
現在、真空雰囲気のチャンバ内で、長尺な基板(ウェブ状の基板)の表面に、有機層と、無機層とを連続して成膜してガスバリアフィルムを形成することが提案されている(特許文献1、特許文献2参照)。
特許文献1には、未被覆熱可塑性支持体に、加熱処理、反応性プラズマ処理、冷却処理及びこれらの組み合わせからなる群から選ばれる処理を施し、未被覆熱可塑性支持体の処理された表面上にアクリレートモノマー組成物のフィルムを形成し、アクリレートモノマー組成物のフィルム中のアクリレートモノマーを重合させて架橋アクリレート層を形成させ、架橋アクリレート層上にSiOx、またはAlの酸素バリヤー層を形成し、更に重合アクリレート層を酸素バリヤー層上に形成することが記載されている。
特許文献1においては、架橋アクリレート層および重合アクリレート層はフラッシュ蒸着法により形成されている。
特許文献2には、基材上に、無機化合物層、有機化合物層を同一真空中で大気に曝されることなく設ける積層体の製造方法が記載されている。この特許文献2では、有機化合物層を、2種以上の(メタ)アクリル化合物を真空中で逐次凝集させた後、活性エネルギー線又はプラズマを照射して硬化させている。
特許文献2には、ガスバリア層上に、上述の方法で形成された有機化合物層(活性エネルギー線硬化樹脂層)を形成することが記載されている。
特開2000−235930号公報 特開2006−95932号公報
上述のように、特許文献1および特許文献2においては、無機層上に有機層を形成している。無機層上に形成された有機層は、膜界面での密着力が弱く、後工程において、無機層と有機層との層間で剥離が生じるという問題点がある。
また、無機層上に形成された有機層に、更に無機層をプラズマを用いて形成する場合、このプラズマにより有機層が劣化する虞もある。
特許文献2においては、シリル基を有する(メタ)アクリル化合物等の2種以上の混合物を含む有機層が提案されている。しかし、その後、プラズマを用いた成膜工程においては、プラズマ中のイオンおよびラジカルの衝突により、表面温度が高温になるため、有機層の劣化が生じ、その上形成される無機層との密着性が低下するとともに、ガスバリア性も低下する。
また、特許文献1においても、真空雰囲気で、架橋アクリレート層および重合アクリレート層がフラッシュ蒸着で形成されている。このため、酸素阻害がなく、効果反応が促進され、内部応力が高くなる。これにより、無機層上の重合アクリレート層に更に無機層を形成する場合、無機層との密着性が悪化するという問題点がある。
このように、無機層上に形成された有機層に、更に無機層をプラズマを用いて形成して、複数の有機層と無機層とを形成する場合、密着性が優れると共に、最終的にガスバリア性が良好なものを得ることができないのが現状である。
本発明の目的は、前記従来技術に基づく問題点を解消し、層間の密着力が高く、ガスバリア性能が優れたガスバリアフィルムおよびガスバリアフィルムの製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の第1の態様は、基板上に、有機層と無機層とが順に形成されてなる積層体が、2層以上積層されており、前記有機層のうち、前記基板上に直接形成される第1の有機層は、ガラス転移温度が200℃以上でモノマー中のC−C結合密度が0.19以上の(メタ)アクリル化合物により構成され、厚さが300nm以上1000nm未満であり、前記有機層のうち、前記第1の有機層以外の第2の有機層は、ガラス転移温度が105℃以上でモノマー中のC−C結合密度が0.19以上の(メタ)アクリル化合物により構成され、厚さが50nm以上300nm未満であり、前記無機層は、プラズマを用いた成膜方法により形成されたものであることを特徴とするガスバリアフィルムを提供するものである。
本発明においては、前記第1の有機層と前記第2の有機層は、フラッシュ蒸着法により形成されたものであることが好ましい。
また、本発明においては、前記無機層は、窒化珪素、窒化酸化珪素および酸化珪素のうち、いずれかで構成されていることが好ましい。
さらに、本発明においては、前記プラズマを用いた成膜方法は、プラズマCVD法、スパッタ法、およびイオンプレーティング法のうち、いずれかであることが好ましい。
また、本発明においては、前記第1の有機層は、ガラス転移温度が210℃以上であり、厚さが300nm以上600nm未満であることが好ましい。
本発明の第2の態様は、真空中で、基板上に、有機層と無機層とを交互に、それぞれ2層以上形成する工程を有し、前記有機層のうち、前記基板上に直接形成される第1の有機層を、ガラス転移温度が200℃以上でモノマー中のC−C結合密度が0.19以上の(メタ)アクリル化合物を用い、300nm以上1000nm未満の厚さに形成し、前記有機層のうち、前記第1の有機層以外の第2の有機層を、ガラス転移温度が105℃以上でモノマー中のC−C結合密度が0.19以上の(メタ)アクリル化合物を用い、50nm以上300nm未満の厚さに形成し、前記無機層を、プラズマを用いた成膜方法により形成することを特徴とするガスバリアフィルムの製造方法を提供するものである。
本発明においては、前記第1の有機層と前記第2の有機層は、フラッシュ蒸着法により形成されることが好ましい。
また、本発明においては、前記基板は、長尺状のものであり、この長尺な基板をドラムの表面に巻き掛けて、前記基板を所定の搬送方向に搬送しつつ、前記ドラムに巻き掛けられた基板に、前記有機層および前記無機層を形成することが好ましい。
さらに、本発明においては、前記長尺の基板を一方向に搬送しつつ、前記基板上に第1の有機層を形成して、前記第1の有機層上に無機層を形成し、前記無機層上に第2の有機層を形成して、その後、前記長尺の基板を前記一方向とは逆方向に搬送しつつ、前記第2の有機層上に無機層を形成することが好ましい。
さらに、本発明においては、前記プラズマを用いた成膜方法は、プラズマCVD法、スパッタ法、およびイオンプレーティング法のうち、いずれかであることが好ましい。
さらに、本発明においては、前記無機層は、窒化珪素、窒化酸化珪素および酸化珪素のうち、いずれかで構成されていることが好ましい。
本発明によれば、積層体間の密着力が高く、ガスバリア性能が優れたガスバリアフィルムを得ることができる。
また、本発明によれば、有機層と無機層との層間の密着力が高く、ガスバリア性能が優れたガスバリアフィルムを製造することができる。
(a)は、本発明の実施形態に係るガスバリアフィルムの一例を示す模式的断面図であり、(b)は、本発明の実施形態に係るガスバリアフィルムの他の例を示す模式的断面図である。 本発明の実施形態に係るガスバリアフィルムの製造に用いられる製造装置を示す模式図である。 本発明の実施形態に係るガスバリアフィルムの製造に用いられる製造装置の第1の有機層形成ユニットの要部を示す模式的斜視図である。
以下に、添付の図面に示す好適実施形態に基づいて、本発明のガスバリアフィルムおよびガスバリアフィルムの製造方法を詳細に説明する。
図1(a)は、本発明の実施形態に係るガスバリアフィルムの一例を示す模式的断面図であり、(b)は、本発明の実施形態に係るガスバリアフィルムの他の例を示す模式的断面図である。
図1(a)に示すように、本実施形態のガスバリアフィルム100は、基板Zの表面Zfに第1の有機層102が形成され、この第1の有機層102の表面102aに無機層104が形成され、この無機層104の表面104aに第2の有機層106が形成され、この第2の有機層106の表面106aに無機層104が形成されている。この無機層104は、プラズマを用いた成膜方法により形成されたものである。
本実施形態においては、第1の有機層102および無機層104、ならびに第2の有機層106および無機層104のように1つの有機層と1つの無機層とを組み合わせたものを積層体110という。
本実施形態のガスバリアフィルム100は、基板Zの表面Zfに、積層体110が2層以上積み重ねられた構成である。
なお、本発明においては、図1(a)に示すガスバリアフィルム100のように、積層体110が2つのものに限定されるものではなく、図1(b)に示すガスバリアフィルム100aのように、積層体110が3層構造であってもよく、それ以上であってもよいのはもちろんである。この場合、2層目の無機層104の表面104a上に形成される有機層は、第2の有機層106である。このように、積層体110間には第2の有機層106が配置され、第1の有機層102は基板Zの表面Zf上にだけ配置される。
本実施形態においては、第1の有機層102は、基板Zの表面Zfの粗さを被覆して平滑にするとともに、高バリア性が得られること、および無機層104の形成の際にプラズマに晒されても、その表面が安定していることが要求される。
このため、第1の有機層102は、ガラス転移温度が200℃以上でモノマー中のC−C結合密度が0.19以上の(メタ)アクリル化合物を含有するものにより構成する。さらには、第1の有機層102は、厚さt(図1(a)参照)が300nm以上1000nm未満とする。
第1の有機層102において、ガラス転移温度を200℃以上とすることにより、表面平滑性、プラズマ耐性、およびガスバリア性が優れる。第1の有機層102において、ガラス転移温度が200℃未満では、耐熱性が劣化する。
第1の有機層102においては、ガラス転移温度が210℃以上であると、ガスバリア性および表面平滑性が更に向上するため好ましい。また、ガラス転移温度が230℃以上であると、プラズマに晒された場合の表面安定性が更に向上するため、より好ましい。
ガラス転移点で急激に変化する物性は剛性と粘度以外にもあるが、基本的にはこれら変化する物性を測定して温度による変化を捉えることによりガラス転移点を決定できる。特にガラス転移点では吸熱や発熱を伴うことが多いので、手軽に測定できるDSC(示差走査熱量測定)はその決定に広く使われている。融点は温度軸の1点であり固体と液体という異なる相が共存して平衡状態である温度として正確な1点に定まるが、ガラス転移点は非平衡状態で測定するものであり、点ではなくある温度範囲であり、また温度変化速度でも変わる。つまり、ガラス状態と液体状態とが一定の温度で共存して平衡状態となることはない。実用的には、測定する物性の温度変化グラフに現れるピーク上のある点(例えばピーク頂点)をガラス転移点と定義する。このガラス転移点の温度がガラス転移温度である。
本発明においては、ガラス転移点の測定方法には、以下の3つを用いることができる。(1)試料の温度をゆっくりと上昇または下降させながら力学的物性の変化を測定すること、(2)試料の温度をゆっくりと上昇または下降させながら吸熱や発熱を測定すること、(3)試料に加える周期的力の周波数を変えながらその応答を測定することである。上記(2)は、例えば、DSCであり、(3)は、例えば、動的粘弾性測定である。
また、第1の有機層102において、モノマー中のC−C結合密度が0.19以上の(メタ)アクリル化合物をとすることにより、プラズマ耐性が良好になる。第1の有機層102を、モノマー中のC−C結合密度が0.19未満の(メタ)アクリル化合物をとすると、プラズマ耐性が劣化する。
第1の有機層102においては、モノマー中のC−C結合密度が0.21以上であると、プラズマ耐性および表面平滑性が更に向上するため好ましい。
本発明において、C−C結合密度は、上述のように、プラズマ耐性を示すパラメータである。このC−C結合密度は、X線光電子分光法(以下、XPSという)を用いて求められる。XPSにより、C1s光電子ピークを波形分離し、C−C、C−O、C−N、C−H等の結合密度を定量化する。この定量化した値を用いて、C−C結合密度を算出する。
C−C結合密度は、Nを全原子数とし、NcをC−C結合数とし、NoをC−O結合数とした場合、下記の数式1により算出することができる。
Figure 0005319373
この第1の有機層102を構成するモノマー中のC−C結合密度が0.19以上の(メタ)アクリル化合物としては、アクリレート及び/またはメタクリレートモノマーの重合体を主成分とするアクリル樹脂或いはメタクリル樹脂である。モノマー混合物の重合体はモノマー混合物を重合することによって得られるものである。アクリレート、メタクリレートとしては、例えば、下記化学式1〜化学式5に示すものが用いられる。しかし、本発明において、アクリレート、メタクリレートは、これらに限定されるものではない。
Figure 0005319373
Figure 0005319373
Figure 0005319373
Figure 0005319373
Figure 0005319373
第1の有機層102において、厚さt(図1(a)参照)を300nm以上1000nm未満とすることにより、支持体上のゴミおよび欠陥を被覆し平坦性が得られる。
第1の有機層102において、厚さtが300nm未満では、支持体上のゴミおよび欠陥を、十分に被覆することができず、平坦性が得られない。
また、第1の有機層102において、厚さtが1000nm以上では、成膜時間がかかり、搬送速度を速くすることができず、結果的にコストが高くなってしまう。なお、第1の有機層102は、さらに好ましくは、厚さtは300nm以上600nm未満である。
また、本実施形態においては、第2の有機層106は、2層目の積層体110を構成するものであり、積層体110間の応力を緩和し、積層体110間で高い密着性を得るためのものである。
第2の有機層106においては、無機層104の形成時におけるプラズマによる表面温度の上昇に対する耐熱性、および表面温度の上昇が原因で生じる膜収縮を抑制するために、ガラス転移温度は105℃以上とする。
このガラス転移温度が105℃未満では、耐熱性が劣り、第2の有機層106の表面106aに形成される無機層104との密着性が低下する。
第2の有機層106においては、屈曲性の観点から、ガラス転移温度は、150℃以上であることが好ましい。また、第2の有機層106においては、ガラス転移温度は、200℃未満であることが好ましい。第2の有機層105において、ガラス転移温度が200℃以上であると、屈曲性が低くなり、応力が高まり、密着性が悪くなる可能性がある。
また、第2の有機層106においては、無機層形成時にプラズマに晒されても、変質しないなどプラズマ耐性の点から、モノマー中に、C−C結合密度が0.19以上の(メタ)アクリル化合物を含むものにより構成される。
第2の有機層106は、第1の有機層102と同じ、モノマー中のC−C結合密度が0.19以上の(メタ)アクリル化合物により構成することができる。このため、第2の有機層106を構成するモノマー中のC−C結合密度が0.19以上の(メタ)アクリル化合物についての詳細な説明は省略する。
なお、第2の有機層106を、モノマー中のC−C結合密度が0.19未満の(メタ)アクリル化合物をとすると、プラズマ耐性が劣化するとともに、屈曲性も低下する。このため、無機層104との密着性が低下する。
さらには、第2の有機層106は、積層体110間の応力を緩和し、積層体110間で高い密着性を得るため、厚さt(図1(a)参照)を50nm以上500nm未満とする。第2の有機層106において、厚さtが50nm未満では、ロール巻き時の無機層の保護機能が低下する。
また、第2の有機層106において、厚さtが500nm以上では、内部応力が強くなり密着性が悪くなる。
なお、第2の有機層106は、厚さtが50nm以上300nm未満であることが好ましい。
無機層104は、ガスバリアフィルム100におけるガスバリア性能を担うものである。この無機層104は、例えば、窒化珪素、窒化酸化珪素、酸化珪素により構成される。なお、これらのうち、窒化珪素が、ガスバリア性能が優れるため好ましい。
無機層104は、プラズマを用いた成膜方法により形成されたものであり、例えば、プラズマCVD法、スパッタリング法、イオンプレーティング法により形成される。
なお、プラズマCVD法は、例えば、CCP(Capacitively Coupled Plasma;容量結合プラズマ)−CVD法、ICP(Inductively Coupled Plasma;誘導結合プラズマ)−CVD法、マイクロ波CVD法、ECR(Electron Cyclotron Resonance)−CVD法、大気圧バリア放電CVD法等、各種のプラズマCVD法が、全て利用可能である。さらには、Cat(Catalytic 触媒)−CVD法であってもよい。
また、基板Zは、プラズマCVDによるガスバリア膜の形成が可能なものであれば、各種の材料が利用可能であり、プラスチックフィルム(樹脂フィルム)等の有機物からなる基板でも、金属またはセラミック等の無機物からなるものでもよい。
本発明においては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリアクリロニトリル、ポリイミド、ポリアクリレート、ポリメタクリレートなどの有機物からなる基板を用いるのが好適である。
なお、基板Zの表面Zfに、形成する層の厚さを、大きく上回るサイズの凹凸または異物があると、ガスバリア性が劣化し、目的のガスバリア性が得られない可能性がある。このため、用いる基板は、表面が十分に平滑で異物の付着が少ないものが好ましい。
本実施形態のガスバリアフィルム100、100aにおいては、複数の無機層104を有するとともに、上記規定の第1の有機層102により無機層104が形成される表面102aは平滑化され、更には、この第1の有機層102によりガスバリア性も向上されている。しかも、上記規定の第2の有機層106により、積層体110間の密着性、すなわち、無機層104との密着性が高く保たれる。これにより、本実施形態のガスバリアフィルム100、100aにおいては、高いガスバリア性を得ることができる。
次に、本実施形態のガスバリアフィルム100の製造に用いられる製造装置について説明する。
図2は、本発明の実施形態に係るガスバリアフィルムの製造に用いられる製造装置を示す模式図である。
図2に示す製造装置10は、ロール・ツー・ロール(Roll to Roll)タイプの製造装置である。
製造装置10は、長尺の基板Z(フィルム原反)を長手方向に搬送しつつ、真空中で、連続的に第1の有機層102、無機層104、および第2の有機層106を形成する機能を有するものである。
なお、製造装置10は、図示した構成以外にも、各種センサ、搬送ローラ対、基板Zの幅方向の位置を規制するガイド部材など、基板Zを所定の経路で搬送するための各種の部材等を有してもよく、更には、プラズマCVD法による成膜装置が有する各種の部材を有してもよい。
この製造装置10は、基本的に、長尺な基板Zを供給する供給室12と、長尺な基板Zに膜を形成する成膜室14と、膜が形成された長尺な基板Zを巻き取る巻取り室16と、真空排気部32と、制御部36とを有する。この制御部36に、製造装置10の各種のローラ、真空排気部32、制御部36などが接続されており、制御部36により、これらの動作が制御される。
また、製造装置10においては、供給室12と成膜室14とを区画する壁15a、および成膜室14と巻取り室16とを区画する壁15bには、基板Zが通過するスリット状の開口15cが形成されている。なお、スリット状の開口15c等の基板Zが通過する部分は可能な限り小さくすることが好ましい。
供給室12、成膜室14および巻取り室16は、例えば、ステンレス、アルミニウムまたはアルミニウム合金など、各種の真空チャンバで利用されている材料を用いて構成されている。
製造装置10においては、供給室12、成膜室14および巻取り室16には、真空排気部32が配管34を介して接続されている。この真空排気部32により、供給室12、成膜室14および巻取り室16の内部が所定の真空度にされる。
なお、供給室12、成膜室14および巻取り室16には、それぞれ大気開放(ベント)または排気量の調節などをするためのバルブ(図示せず)が設けられており、このバルブも制御部36で制御され、供給室12、成膜室14および巻取り室16が大気開放される。
真空排気部32は、供給室12、成膜室14および巻取り室16を排気して所定の真空度に保つものである。また、供給室12、成膜室14および巻取り室16には、それぞれ内部の圧力を測定する圧力センサ(図示せず)が設けられている。
真空排気部32は、ターボポンプ、メカニカルブースターポンプ、ドライポンプ、ロータリーポンプなどの真空ポンプを有する。この真空排気部32には、更にクライオコイル等の補助手段を設けてもよい。
真空排気部32による供給室12、成膜室14および巻取り室16の到達真空度には、特に限定はなく、実施する成膜方法等に応じて、十分な真空度を保てればよい。この真空排気部32は、制御部36により制御される。
なお、供給室12、成膜室14および巻取り室16を全て真空することに限定はされず、真空排気が不要な供給室12および巻取り室16は、真空排気しなくてもよい。
供給室12および巻取り室16の圧力が成膜室14の真空度に与える影響を小さくするために、スリット状の等の基板Zが通過する部分を可能な限り小さくするか、または供給室12と成膜室14との間および成膜室14と巻取り室16との間にサブチャンバを設け、このサブチャンバ内を減圧してもよい。
供給室12は、長尺な基板Zを供給する部位であり、回転軸20aおよびガイドローラ21が設けられている。
回転軸20aは、長尺な基板Zが巻き回された基板ロール20を巻き戻して連続的に送り出すものである。基板ロール20は、例えば、反時計回りに基板Zが巻回されている。
回転軸20aは、例えば、駆動源としてモータ(図示せず)が接続されている。このモータによって回転軸20aが基板Zを巻き戻す方向Rに回転されて、本実施形態では、時計回りに回転されて、基板Zが連続的に送り出される。
ガイドローラ21は、基板Zを所定の搬送経路で成膜室14に案内するものである。このガイドローラ21は、公知のガイドローラにより構成される。
本実施形態の製造装置10においては、ガイドローラ21は、駆動ローラまたは従動ローラでもよい。また、ガイドローラ21は、基板Zの搬送時における張力を調整するテンションローラとして作用するローラであってもよい。
巻取り室16は、後述するように、成膜室14で、有機層、無機層など形成された基板Zを巻き取る部位であり、回転軸30aおよびガイドローラ31が設けられている。
回転軸30aは、基板Zをロール状に、例えば、時計回りに巻き取り、巻取りロール30を得るものである。
回転軸30aには、例えば、駆動源としてモータ(図示せず)が接続されている。このモータにより回転軸30aが回転されて、基板Zが巻き取られる。
回転軸30aにおいては、モータによって基板Zを巻き取る方向Rに回転されて、本実施形態では、時計回りに回転されて、成膜済の基板Zを連続的に、例えば、時計回りに巻き取る。
ガイドローラ31は、先のガイドローラ21と同様、成膜室14から搬送された基板Zを、所定の搬送経路で回転軸30aに案内するものである。このガイドローラ31は、公知のガイドローラにより構成される。なお、供給室12のガイドローラ21と同様に、ガイドローラ31も、駆動ローラまたは従動ローラでもよい。また、ガイドローラ31は、テンションローラとして作用するローラであってもよい。
成膜室14は、基板Zに第1の有機層102、無機層104および第2の有機層106を形成する部位である。
成膜室14には、2つのガイドローラ24、28と、ドラム26と、成膜部40とが設けられている。
搬送方向Dにおける上流側Duから、ガイドローラ24、ドラム26、ガイドローラ28の順で設けられている。
ガイドローラ24と、ガイドローラ28とが、所定の間隔を設けて対向して、平行に配置されている。ガイドローラ24およびガイドローラ28は、基板Zの搬送方向Dに対して、その長手方向を直交させて配置されている。
ガイドローラ24は、供給室12に設けられたガイドローラ21から搬送された基板Zをドラム26に搬送するものである。このガイドローラ24は、例えば、基板Zの搬送方向Dと直交する方向(以下、軸方向という)に回転軸を有し回転可能であり、かつガイドローラ24は、軸方向の長さが、基板Zの長手方向と直交する幅方向における長さ(以下、基板Zの幅という)よりも長い。
なお、基板ロール20、ガイドローラ21およびガイドローラ24により、第1の搬送手段が構成される。
ガイドローラ28は、ドラム26に巻き掛けられた基板Zを巻取り室16に設けられたガイドローラ31に搬送するものである。このガイドローラ28は、例えば、軸方向に回転軸を有し回転可能であり、かつガイドローラ28は、軸方向の長さが基板Zの幅よりも長い。
なお、ガイドローラ28、ガイドローラ31、巻取りロール30により、第2の搬送手段が構成される。
また、2つのガイドローラ24、28は、上記構成以外は、供給室12に設けられたガイドローラ21と同様の構成であるため、その詳細な説明は省略する。
ドラム26は、ガイドローラ24と、ガイドローラ28との間の空間Hの下方に設けられている。ドラム26は、その長手方向を、2つのガイドローラ24、28の長手方向に対して平行にして配置されている。
このドラム26は、例えば、円筒状を呈し、その両端面に、それぞれ円筒状の支持部(図示せず)が設けられている。この支持部が成膜室14の壁面に設けられた、例えば、ベアリング(図示せず)により回転可能に支持される。これにより、回転軸Cを中心として、ドラム26は、回転方向ω、およびその反対方向ωrに回転する。
ドラム26は、その表面26a(周面)に基板Zが巻き掛けられて、ドラム26が回転することにより、基板Zを所定の成膜位置に保持されつつ、搬送方向Dに基板Zが搬送される。ドラム26は、その軸方向(長手方向)における長さが基板Zの幅よりも長い。
さらには、ドラム26は接地されていても、バイアス電源が接続されてもよい。また、ドラム26は、バイアス電源の接続と、接地とが切り換え可能であってもよい。
なお、ドラム26には、表面26aの各領域の温度を調節するために、例えば、ドラム26に温度調節手段(図示せず)およびドラム26の温度を測定する温度センサ(図示せず)が設けられている。温度調節手段および温度センサは、制御部36に接続され、制御部36により、ドラム26の表面26aの各領域の温度が調節され、ドラム26の表面26aの各領域の温度は所定の温度に保持される。
ドラム26の温度調節手段には、特に限定はなく、冷媒等を循環させるもの、ペルチェ素子等を用いる冷却手段を用いるもの等、各種の温度調節手段が全て利用可能である。
図2に示すように、成膜部40は、基板Zの搬送方向Dの上流側Duから下流側Ddに向かって、第1の有機層形成ユニット42、無機層形成ユニット44および第2の有機層形成ユニット46の順で設けられている。
第1の有機層形成ユニット42と無機層形成ユニット44との間には、これらを区画する仕切板48aが設けられている。また、無機層形成ユニット44と第2の有機層形成ユニット46との間には、これらを区画する仕切板48bが設けられている。
第1の有機層形成ユニット42は、フラッシュ蒸着法により、第1の有機層102(図1(a))を形成するものである。
第1の有機層形成ユニット42は、ドラム26の表面26aに対向して設けられた有機層原料蒸着部50と、有機層原料蒸着部50に対して搬送方向Dの下流側に設けられた硬化部56と、有機層原料蒸着部50に配管52を介して接続される有機層原料供給部54とを有する。
第1の有機層形成ユニット42の有機層原料蒸着部50、有機層原料供給部54、硬化部56は、図示はしないが制御部36に接続されている。この制御部36により、有機層原料蒸着部50、有機層原料供給部54、硬化部56が制御される。
有機層原料供給部54は、形成する第1の有機層102の原料となる、液体状の(メタ)アクリル化合物(モノマー)を蒸発させて、その(メタ)アクリル化合物の蒸気を配管52を通して有機層原料蒸着部50に供給するものである。
この有機層原料供給部54は、図3に示すように、液体状の(メタ)アクリル化合物が貯留され、所定の減圧された圧力に保たれるとともに、内部を所定の圧力に減圧する排気手段と攪拌手段が設けられたタンク70と、このタンク70に接続されたシリンジポンプ72と、このタンク70に配管74を介して接続された液体噴射部76とを有する。
有機層原料供給部54においては、更に、配管74を介して液体噴射部76にガス供給部78が接続されている。
タンク70内の液体状の(メタ)アクリル化合物は、減圧下で攪拌手段により攪拌されて、脱泡されることで余分なガスが取り除かれる。この(メタ)アクリル化合物が、シリンジポンプ72により、タンク70から液体噴射部76に圧送される。このシリンジポンプ72による圧送は、そのシリンジポンプ圧が50〜500PSI、送液量が0.1〜50ml/分であることが好ましい。このシリンジポンプ圧と送液量は、形成する層の厚さにより適宜設定される。
液体噴射部76は、中空の構成であり、内部に加熱板80が設けられている。この液体噴射部76内部を真空にする排気手段、および加熱板80を加熱する加熱手段が図示はしないが設けられている。また、液体噴射部76は、配管74との接続部に液滴噴射口76aが設けられている。この液滴噴射口76aには、図示はしないが超音波印加手段および冷却手段が設けられている。
液体噴射部76では、内部が真空の状態で、シリンジポンプ72により圧送された液体状の(メタ)アクリル化合物が、超音波が印加された液滴噴射口76aで微小な液滴状態にされて、加熱板80に向かって噴射される。微小な液滴状態の(メタ)アクリル化合物が加熱板80に接触すると蒸発し、蒸発体を得る。この蒸発体となった(メタ)アクリル化合物は、配管52を通り、有機層原料蒸着部50に供給される。
なお、超音波を印加して、液体状の(メタ)アクリル化合物を微粒子化することにより、(メタ)アクリル化合物の蒸発効率を向上させることができる。また、噴射口76aに超音波が印加されることによる急激な温度上昇で、(メタ)アクリル化合物の熱硬化を防ぐため、冷却手段で、例えば、噴射口76aを温度5〜50℃にすることが好ましい。なお、加熱板80は、蒸発効率を考慮し、温度150〜300℃にすることが好ましい。
有機層原料供給部54のガス供給部78は、(メタ)アクリル化合物(モノマー)が通る配管74の内部の残留モノマーを、液体噴射部76に押し出すものである。このガス供給部78は、Arガス、Heガス、Nガス等の不活性ガスが貯留された各種のガスボンベ、および供給する不活性ガスの流量を調整するバルブなどを備えるものである。
このガス供給部78による配管74の内部の残留モノマーの押し出しは、メンテナンス時になされるものである。このため、通常の成膜時には、ガス供給部78は、使用されない。
有機層原料蒸着部50は、有機層原料供給部54から供給された第1の有機層102となるモノマーの蒸気体を、ドラム26に巻き掛けられた基板Zの表面Zfに供給して凝集させるものである。
有機層原料蒸着部50は、図示はしないが加熱制御手段を備え、周囲が凝集温度以上蒸発温度以下の温度に加熱される加熱ノズル50aを有する。
有機層原料供給部54から供給されたモノマーの蒸発体が、加熱ノズル50aを通過し、基板Z上に一定量凝集される。この場合、加熱ノズル50aの温度は150〜300℃に保持されていることが好ましい。
また、凝集効率を向上させるために、ドラム26を冷却して基板Zを、例えば、−15〜25℃に保持することが好ましい。
硬化部56は、基板Z上に凝集された第1の有機層102となる(メタ)アクリル化合物を硬化させて第1の有機層102とするものである。この硬化部56は、例えば、UV光56a(図3参照)を照射するUV照射手段が用いられる。このUV照射手段においては、UV照度は10〜100mW/cmであることが好ましい。
なお、硬化部56としては、電子線を照射する電子線照射手段、またはマイクロ波を照射するマイクロ波照射手段を用いてもよい。
無機層形成ユニット44は、ドラム26の下方に設けられており、基板Zがドラム26に巻き掛けられた状態で、ドラム26が回転して、基板Zが搬送方向Dに搬送されつつ、基板Zの第1の有機層102の表面102aに無機層104(図1(a)参照)を形成するものである。
無機層形成ユニット44は、例えば、容量結合型プラズマCVD法(CCP−CVD法)により無機層104を形成するものである。この無機層形成ユニット44は、成膜電極60、高周波電源62および原料ガス供給部66を有する。成膜部40の高周波電源62、および原料ガス供給部66は、制御部36に、図示はしないが接続されている。この制御部36により、無機層形成ユニット44の高周波電源62および原料ガス供給部66が制御される。
成膜電極60は、成膜室14の下方に、ドラム26の表面26aと所定の距離離間し、隙間Sをあけて設けられている。この成膜電極60は、原料ガス供給部66に配管64を介して接続されている。
成膜電極60は、一般的にシャワー電極と呼ばれるものであり、表面60aには、複数の貫通孔(図示せず)が等間隔で形成されている。
また、成膜電極60は、ドラム26と対向する表面60aが、ドラム26の表面26aに沿うようにして湾曲されている。成膜電極60は、いずれの領域においても、その表面60aに垂直で、かつドラム26の回転軸Cを通る線上における表面60aとドラム26の表面26aとの距離が所定の設定距離となるように形成されている。この成膜電極60は、ドラム26の表面26aの同心円に一致するように配置されている。
原料ガス供給部66から供給された原料ガスは、配管64および複数の貫通孔を経て、成膜電極60の表面60aから放出され、隙間Sに原料ガスが均一に供給される。
図1に示すように、成膜電極60には、高周波電源62が接続されており、この高周波電源62により、成膜電極60に高周波電圧が印加される。これにより、成膜電極60とドラム26の隙間Sに、所定の範囲で電界が発生する。
ドラム26の表面26aと成膜電極60との隙間Sがプラズマの発生空間になり、成膜空間となる。
なお、高周波電源62は、印加する高周波電力(RF電力)を変えることができる。
成膜電極60と高周波電源62とは、必要に応じて、インピーダンス整合をとるためのマッチングボックスを介して接続してもよい。
本実施形態においては、原料ガスは、例えば、SiO膜を形成する場合、TEOSガス、および活性種ガスとして酸素ガスが用いられる。また、窒化珪素膜を形成する場合、原料ガスには、例えば、SiHガス、NHガス、およびNガス(希釈ガス)が用いられる。さらには、窒化酸化珪素膜を形成する場合、原料ガスには、例えば、SiHガス、NHガス、NガスおよびOガス、またはSiHガス、NHガスおよびNOガスが用いられる。
なお、本実施形態においては、活性種ガスおよび希釈ガスが含まれていても、単に原料ガスという。
原料ガス供給部66は、CVD装置で用いられている各種のガス導入手段が利用可能である。
また、原料ガス供給部66においては、原料ガスのみならず、アルゴンガスまたは窒素ガスなどの不活性ガス、および酸素ガス等の活性種ガス等、プラズマCVD法で用いられている各種のガスを、原料ガスと共に、隙間Sに供給してもよい。このように、複数種のガスを導入する場合には、各ガスを同じ配管で混合して、成膜電極60の複数の貫通孔を通して隙間Sに供給しても、各ガスを異なる配管から成膜電極60の複数の貫通孔を通して隙間Sに供給してもよい。
さらに、原料ガスまたはその他、不活性ガスおよび活性種ガスの種類または導入量も、形成する膜の種類、または目的とする成膜レート等に応じて、適宜、選択/設定すればよい。
なお、高周波電源62は、プラズマCVDによる成膜に利用される公知の高周波電源を用いることができる。また、高周波電源62は、最大出力等にも、特に限定はなく、形成する膜または成膜レート等に応じて、適宜、選択/設定すればよい。
また、成膜電極60は、ドラム26の表面26aを囲むように湾曲させた構成としたが、本発明は、これ限定されるものではなく、プラズマCVD法による成膜が可能なものであれば、例えば、平面視長方形の部材を屈曲させた構成としてもよく、更には平面視長方形の平板状の電極板を、複数、ドラム26の表面26aを囲むように回転方向ωに沿うようにして配置してもよい。この場合、各電極板は導通が保たれており、かつ各電極板において、各表面に垂直で、かつドラム26の回転軸Cを通る線上における各電極板の表面とドラム26の表面26aとの距離が、所定の設定距離となるように配置される。
なお、成膜電極60は、表面60aに貫通孔を形成する構成としたが、成膜空間である隙間Sに均一に原料ガスを供給することができれば、これに限定されるものではない。例えば、成膜電極60の屈曲部にスリット状の開口部を形成し、このスリット状の開口部から原料ガスを放出させるようにしてもよい。
第2の有機層形成ユニット46は、フラッシュ蒸着法により、第2の有機層106を形成するものである。
第2の有機層形成ユニット46は、第1の有機層形成ユニット42に比して、無機層成膜ユニット44の搬送方向Dにおける下流側に設けられている点、および有機層原料蒸着部50で蒸発させる(メタ)アクリル化合物が第2の有機層106(図1(a)参照)に用いるものである点が異なり、それ以外の構成は、第1の有機層形成ユニット42と同様の構成であるため、その詳細な説明は省略する。
第2の有機層形成ユニット46においても、有機層原料蒸着部50、有機層原料供給部54、硬化部56は、図示はしないが制御部36に接続されており、この制御部36により、有機層原料蒸着部50、有機層原料供給部54、硬化部56が制御される。
なお、第1の有機層形成ユニット42および第2の有機層形成ユニット46は、同じ構成である。このため、(メタ)アクリル化合物を変えることにより、第1の有機層形成ユニット42でも、第2の有機層106を形成することができ、第2の有機層形成ユニット46でも、第1の有機層102を形成することができる。
また、製造装置10においては、供給室14の回転軸20aおよび巻取り室16の回転軸30aの回転方向を反転させることができる。これにより、回転軸30aで巻き取った巻取りロール30を巻き戻して、回転軸20aで巻き取らせることができる。すなわち、搬送方向Dと反対の搬送方向Drに基板Zを搬送することができる。これにより、第2の有機層106の表面106aに、更に無機層104を形成することができる。このようにして、有機層と無機層とを交互に複数形成することができる。すなわち、積層体110を複数層形成することができる。
本実施形態においては、第1の有機層102および第2の有機層106は、いずれもフラッシュ蒸着法により形成する。このフラッシュ蒸着法では、無溶剤のモノマーを使用するため、膜中に残留溶剤がない。このため、無機層104形成で用いるプラズマによって膜表面が昇温した場合における脱ガスの影響が小さい。これにより、バリア性能の低下を抑制できる。
一方、膜中に残留溶剤が多いと、無機層104形成で用いるプラズマによって膜表面が昇温したとき、脱ガスして無機層104内に不純物が含まれ、バリア性が低下する。なお、脱ガスした場合、第1の有機層102および第2の有機層106には、泡状の欠陥が見られる。
次に、製造装置10を用いた図1(a)に示すガスバリアフィルム100の製造方法について説明する。
製造装置10においては、長尺な基板Zが、例えば、反時計回り巻回された基板ロール20からガイドローラ21を経て、成膜室14に搬送される。成膜室14においては、ガイドローラ24、ドラム26、ガイドローラ28を経て、巻取り室16に搬送される。巻取り室16においては、ガイドローラ31を経て、回転軸30aに、長尺な基板Zが巻き取られる。長尺な基板Zを、この搬送経路で通した後、供給室12、成膜室14および巻取り室16の内部を真空排気部32により、所定の真空度に保つ。
そして、回転軸20aをモータにより時計回りに回転させて、順次、長尺な基板Zが反時計回り巻回された基板ロール20から基板Zを連続的に搬送方向Dに送り出し、成膜部40に基板Zを搬送する。
次に、成膜部40においては、第1の有機層形成ユニット42で、第1の有機層102となるモノマーの蒸気体が、有機層原料供給部54から有機層原料蒸着部50に供給される。そして、有機層原料蒸着部50の加熱ノズル50aから基板Zの表面Zfに第1の有機層102となるモノマーが噴霧されて、その表面Zfに膜厚が300nm以上1000nm未満となるように、好ましくは、300nm以上600nm未満となるように凝集させる。
次に、硬化部56により、基板Zの表面Zfに凝集した第1の有機層102となるモノマーが硬化されて第1の有機層102が形成される。第1の有機層102を形成することにより基板Zの表面Zfの凹凸が覆われて、しかも、第1の有機層102の表面102aは平坦な面となる。
次に、第1の有機層102が形成された基板Zが、無機層形成ユニット44に搬送される。この無機層形成ユニット44では、成膜電極60に、高周波電源62から高周波電圧を印加するとともに、原料ガス供給部66から配管64を介して成膜電極60に原料ガスを供給し、この成膜電極60の貫通孔52から隙間Sに原料ガスを均一に供給する。
成膜電源42の周囲に電磁波を放射させると、隙間Sで、成膜電極60の近傍に局在化したプラズマが生成され、原料ガスが励起・解離され、無機層104が第1の有機層102の表面102aに形成され、所定の搬送速度で巻き取られつつ、基板Zの表面Zfに無機層104が所定の厚さに形成される。
第1の有機層102は、構成される(メタ)アクリル化合物について、ガラス転移温度を200℃以上とし、C−C結合密度を0.19以上としているため、無機層104の形成時にプラズマに晒され、しかも高温になっても、第1の有機層102はプラズマ耐性および耐熱性に優れるため、無機層104の形成により変質等することがない。これにより、無機層104を安定して形成することができる。
次に、第1の有機層102の表面120aに無機層104が形成された基板Zが、第2の有機層形成ユニット46に搬送される。この第2の有機層形成ユニット46では、第2の有機層106となるモノマーの蒸気体が有機層原料供給部54から有機層原料蒸着部50に供給される。
そして、有機層原料蒸着部50の加熱ノズル50aから、無機層104の表面104aに第2の有機層106となるモノマーを噴霧して、その無機層104の表面104aに、膜厚が50nm以上500nm未満となるように凝集させる。
次に、硬化部56により、機層104の表面104aに凝集した第2の有機層106となるモノマーが硬化されて第2の有機層106を形成する。
次に、第2の有機層106が形成された基板Zが回転軸30aにより巻取られる。なお、この第2の有機層106の表面106aに再度、無機層104を形成するので、供給室14の回転軸20aに基板Zは接続されている。
次に、回転軸30aをモータにより方向r、すなわち、方向Rとは逆に回転させて、巻取りロール30の基板Zを巻き戻し、モータにより回転軸20aを方向rと、すなわち、方向Rとは逆に回転させて基板ロール20で巻き取る。このようにして、基板Zを搬送方向Dとは反対の搬送方向Drに搬送する。
これにより、第2の有機層106が形成された基板Zが、無機層形成ユニット44に搬送される。この無機層形成ユニット44においては、成膜電極60に高周波電源62から高周波電圧を印加するとともに、原料ガス供給部66から配管64を介して成膜電極60に原料ガスを供給し、この成膜電極60の貫通孔52から、隙間Sに原料ガスを均一に供給して、ドラム26を逆回転方向ωrに回転させつつ、上述のように、このドラム26に巻き掛けられた、第2の有機層106が形成された基板Zに対して、無機層104を連続的に、第2の有機層106の表面106aに形成する。このようにして、ガスバリアフィルム100の各層が形成される。そして、基板ロール20に、ガスバリアフィルム100が巻き取られて、ガスバリアフィルム100が製造される。
第2の有機層106は、構成される(メタ)アクリル化合物について、ガラス転移温度を105℃以上とし、C−C結合密度を0.19以上としているため、無機層104の形成時にプラズマに晒され、しかも高温になっても、第2の有機層106はプラズマ耐性および耐熱性に優れるため、無機層104の形成により変質等することがない。
しかも、第2の有機層106は、無機層104の形成時にプラズマに晒されて高温になっても、膜の収縮が抑制され、その表面106aに形成される無機層104との密着性が確保される。
このため、ガスバリアフィルム100の最表層の無機層104を、第2の有機層106に悪影響を与えることなく、密着性を高く形成できる。このようにして、2層の積層体110を有するガスバリアフィルム100を製造することができる。
本実施形態のガスバリアフィルム100の製造方法においては、搬送方向Dに搬送しつつ、1度の巻取りロール30への巻き取りで、基板Zの表面Zfに第1の有機層102、無機層104および第2の有機層106を形成している。これにより、1段目の積層体110および2段目の第2の有機層106が形成される。その後、逆搬送方向Drに搬送しつつ、最表層の無機層104を形成して2段目の積層体110を形成したが、本実施形態は、これに限定されるものではない。
例えば、ガスバリアフィルム100を構成する4つの層を形成する形成手段を設けて、搬送方向に搬送しつつ、1度の巻取りロール30への巻き取りで形成してもよい。
また、本実施形態において、図1(b)に示すガスバリアフィルム100aを製造する場合、図1(a)に示すガスバリアフィルム100に比して、2層目の積層体110の無機層104を形成する工程までは同じである。
ガスバリアフィルム100aの製造方法においては、2層目の積層体110の無機層104を形成した後、回転軸20aを方向rに回転させて基板Zを巻き取らせる。その後、基板Zを、回転軸30aを方向Rに回転させて、回転軸30aで巻き取らせつつ、すなわち、搬送方向Dに搬送しつつ、第1の有機層形成ユニット42において、3層目の積層体110の第2の有機層106を無機層104の表面104aに形成する。
この場合、第1の有機層形成ユニット42の有機層原料供給部54に、第2の有機層106となる(メタ)アクリル化合物を有機層原料供給部54に供給し、有機層原料蒸着部50から、第2の有機層106となる(メタ)アクリル化合物を無機層104上に噴霧して凝集させ、硬化部56により、機層104の表面104aに凝集した第2の有機層106となる(メタ)アクリル化合物を硬化させて第2の有機層106を形成する。
次に、無機層形成ユニット44において、3層目の積層体110の無機層104を第2の有機層106の表面106aに形成し、回転軸30aを方向Rに回転させて巻取りロール30に巻き取る。このようにして、図1(b)に示すガスバリアフィルム100aを製造することができる。
なお、本実施形態において、無機層104の成膜方法は、プラズマを用いるものであれば、特に限定されるものではなく、プラズマCVD法に限定されない。例えば、プラズマCVD法以外に、スパッタリング法、イオンプレーティング法など、各種の成膜方法を利用可能である。
なお、プラズマCVD法は、例えば、CCP−CVD法以外にも、上述のように、ICP−CVD法、マイクロ波CVD法、ECR−CVD法、大気圧バリア放電CVD法等、各種のプラズマCVD法が全て利用可能である。さらには、Cat−CVD法であってもよい。
また、本実施形態において、無機層104を形成する場合、ドラム26に設けられた温度調整手段により、基板Zの温度を120℃以下にすることが好ましく、基板Zの温度を80℃以下にすることが好ましい。
基板温度を120℃以下にして無機層104を形成することにより、基板Zに、耐熱性が低いPEN等のプラスチックフィルム、耐熱性が低い有機材料を基材として用いる基板にも、無機層を形成することができ、内部応力が低い無機層を形成できる等の点で好ましい。
さらに、無機層104を形成する場合、ドラム26に設けられた温度調整手段により、基板温度を80℃以下にして無機層を形成することにより、より耐熱性が低いPET等のプラスチックフィルム基板にも、無機層を形成することができ、内部応力が低い無機層を形成できる等の点で好ましい。
以上、本発明のガスバリアフィルムおよびガスバリアフィルムの製造方法について詳細に説明したが、本発明は、上記実施例に限定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良および変更を行ってもよいのは、もちろんである。
以下、本発明の具体的実施例を挙げて、本発明について、より詳細に説明する。
本実施例においては、図1(a)に示す構成のガスバリアフィルム100の最表層の無機層104の上に更に第2の有機層(図示せず)を形成したものをガスバリアフィルムとして用いた。
本実施例では、実施例1〜実施例3および比較例1〜比較例8の各ガスバリアフィルムを作成した。
各実施例1〜実施例3および比較例1〜比較例8のガスバリアフィルムにおける第1の有機層、および第2の有機層は、それぞれ、下記表1に示す厚さおよび物性とした。
以下、実施例1〜実施例3および比較例1〜比較例8における第1の有機層および第2の有機層の詳細を示す。
(実施例1)
第1の有機層は、トリメチロールプロパントリアクリレート(ライトアクリレートシリーズTMP−A、共栄社化学社製)が198g、紫外線重合開始剤(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製、Cibaイルガキュアー907(商品名))が2gの混合溶液を用いてフラッシュ蒸着した。
第2の有機層は、ビスフェノールA型エポキシアクリレート60部(ダイセル・ユーシービー社製、エベクリルEB600)が198g、紫外線重合開始剤(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製、Cibaイルガキュアー907(商品名))が2gの混合溶液を用いてフラッシュ蒸着した。
(実施例2)
第1の有機層は、2−ブチル−2−エチル−プロパンジオールジアクリレート(共栄社化学社製、ライトアクリレートBEPG−A)が198g、紫外線重合開始剤(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製、Cibaイルガキュアー907(商品名))が2gの混合溶液を用いてフラッシュ蒸着した。
第2の有機層は、第1の有機層と同様のものを用いた。
(実施例3)
第1の有機層は、トリメチロールプロパントリアクリレート(ライトアクリレートシリーズTMP−A、共栄社化学社製)が198g、紫外線重合開始剤(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製、Cibaイルガキュアー907(商品名))が2gの混合溶液を用いてフラッシュ蒸着した。
第2の有機層は、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート (M−350(製品名)、東亜合成社製)が198g、紫外線重合開始剤(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製、Cibaイルガキュアー907(商品名))が2gの混合溶液を用いてフラッシュ蒸着した。
(比較例1)
第1の有機層は、イソシアヌル酸EO変性ジ及びトリアクリレート(M315(製品名)、東亜合成(株))が198g、紫外線重合開始剤(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製、Cibaイルガキュアー907(商品名))が2gの混合溶液を用いてフラッシュ蒸着した。
第2の有機層は、ビスフェノールA型エポキシアクリレート60部(ダイセル・ユーシービー社製、エベクリルEB600)が198g、紫外線重合開始剤(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製、Cibaイルガキュアー907(商品名))が2gの混合溶液を用いてフラッシュ蒸着した。
(比較例2、3)
第1の有機層は、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート(NKエステル702A(製品名) 新中村化学工業(株))が198g、紫外線重合開始剤(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製、Cibaイルガキュアー907(商品名))が2gの混合溶液を用いてフラッシュ蒸着した。
第2の有機層は、ビスフェノールA型エポキシアクリレート60部(ダイセル・ユーシービー社製、エベクリルEB600)が198g、紫外線重合開始剤(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製、Cibaイルガキュアー907(商品名))が2gの混合溶液を用いてフラッシュ蒸着した。
(比較例4、5)
第1の有機層は、トリメチロールプロパントリアクリレート(ライトアクリレートシリーズTMP−A、共栄社化学社製)が198g、紫外線重合開始剤(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製、Cibaイルガキュアー907(商品名))が2gの混合溶液を用いてフラッシュ蒸着した。
第2の有機層は、ポリプロピレングリコールジアクリレート(M−270(製品名)、東亜合成社製)が198g、紫外線重合開始剤(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製、Cibaイルガキュアー907(商品名))が2gの混合溶液を用いてフラッシュ蒸着した。
(比較例6)
第1の有機層は、トリメチロールプロパントリアクリレート(ライトアクリレートシリーズTMP−A、共栄社化学社製)が198g、紫外線重合開始剤(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製、Cibaイルガキュアー907(商品名))が2gの混合溶液を用いてフラッシュ蒸着した。
第2の有機層は、イソシアヌル酸EO変性ジ及びトリアクリレート(M315(製品名)、東亜合成社製)が198g、紫外線重合開始剤(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製、Cibaイルガキュアー907(商品名))が2gの混合溶液を用いてフラッシュ蒸着した。
(比較例7、8)
第1の有機層は、トリメチロールプロパントリアクリレート(ライトアクリレートシリーズTMP−A、共栄社化学社製)が198g、紫外線重合開始剤(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製、Cibaイルガキュアー907(商品名))が2gの混合溶液を用いてフラッシュ蒸着した。
第2の有機層は、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート (M−350(製品名)、東亜合成社製)が198g、紫外線重合開始剤(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製、Cibaイルガキュアー907(商品名))が2gの混合溶液を用いてフラッシュ蒸着した。
本実施例においては、基板には、厚さが100μmのPENフィルム(テオネックス(登録商標)Q65FA(商品名)、帝人デュポンフィルム社製)を用いた。
また、無機層としては、窒化珪素膜を形成した。
なお、第1の有機層および第2の有機層の成膜条件は、シリンジポンプ送液量を10ml/分、シリンジポンプ圧を300PSI、有機蒸着部温度を200℃、UV照射量を100mW/cmとした。
下記表1に示す各実施例1〜実施例3および比較例1〜比較例8のガスバリアフィルムについては、バリア性能および密着性を評価し、さらにはバリア性能および密着性から、更に総合評価をした。これらの評価結果を下記表2に示す。
バリア性能については、水蒸気透過率測定器(MOCON社製、PERMATRAN−W3/31)を用いて、温度40℃、相対湿度90%における水蒸気透過率を各実施例1〜3および比較例1〜8について測定した。
なお、水蒸気透過率測定器の検出限界値は、0.01g/(m/day)である。この水蒸気透過率測定器の測定限界である0.01g/(m/day)未満の値は、以下の方法を用いて補完した。
まず、ガスバリアフィルムの最表層の第2の有機層の表面に直接に金属Caを蒸着する。Ca層が蒸着されたガスバリアフィルムを、このCa層をガラス基板に向けて市販の有機EL用封止材を用いてガスバリアフィルムとガラス基板とを封止して測定試料を作成した。
次に、この測定試料を、温度40℃、相対湿度90%の温湿度条件に保持し、ガスバリアフィルム上の金属Caの光学濃度変化から水蒸気透過率を求めた。これは、Ca層が水酸化または酸化により金属光沢が減少することを利用したものである。
バリア性能の評価は、1.0×10−4g/(m・day)未満を「◎」とし、1.0×10−4g/(m・day)以上1.0×10−2g/(m・day)未満を「○」とし、1.0×10−2g/(m・day)以上を「×」とした。
密着性については、無機層が設けられていない最表層の上の第2の有機層に対して、JIS K5600−5−6に準拠する方法で碁盤目クロスカット法を行い、その結果について下記のように評価した。
密着性の評価においては、碁盤目クロスカット法の結果について、100マスのうち、剥がれたものが0個のものを「◎」とし、100マスのうち、剥がれたものが1個〜25個のものを「○」とし、100マスのうち、剥がれたものが26個〜49個のものを「△」とし、100マスのうち、剥がれたものが50個以上のものを「×」とした。
Figure 0005319373
Figure 0005319373
上記表1に示す実施例1は、第1の有機層および第2の有機層の構成および物性が本発明の範囲にある。実施例1は、第1の有機層が平滑性、耐熱性およびプラズマ耐性に優れる。
また、第2の有機層は、屈曲性が比較的高いため、内部応力が低い。また、第2の有機層は、プラズマ耐性が強いため、膜表面で微小突起物または欠陥が生じることがなく、無機層との密着性が極めて良好である。
このため、実施例1は、表2に示すように、バリア性能が良好であり、密着性が極めて良好であり、総合評価も良好であった。
実施例2は、第1の有機層および第2の有機層の構成および物性が本発明の範囲にある。実施例2は、第1の有機層が平滑性、耐熱性およびプラズマ耐性に優れる。
さらに、第2の有機層は、耐熱性が高いため、バリア性能向上に適している。また、第2の有機層は、プラズマ耐性が強いため、膜表面で微小突起物または欠陥が生じることがなく、無機層との密着性が良好である。しかし、第2の有機層はガラス転移温度が高く、屈曲性が比較的低いため、内部応力が少し残り、密着性能が少し劣るが、実用レベルである。
実施例2は、表2に示すように、バリア性能が極めて良好であり、密着性がやや良好であり、総合評価は良好であった。
実施例3は、第1の有機層および第2の有機層の構成および物性が本発明の範囲にある。実施例3は、第1の有機層が平滑性、耐熱性およびプラズマ耐性に優れる。
さらに、第2の有機層は、ガラス転移温度が好ましい範囲であり、屈曲性が良好であるため、密着性が極めて良好であった。
実施例3は、表2に示すように、バリア性能が良好であり、密着性が極めて良好であり、総合評価も良好であった。
比較例1は、第1の有機層を構成するモノマー中のC−C結合密度が本発明の下限値未満であり、平滑性および耐熱性には優れるものの、プラズマ耐性が劣り、表2に示すように、バリア性能が悪く、総合評価も悪い。
比較例2は、第1の有機層のガラス転移温度が本発明の下限値未満であり、平滑性および耐熱性には優れるものの、プラズマ耐性が劣り、表2に示すように、バリア性能が悪く、総合評価も悪い。
比較例3は、第1の有機層の厚さが本発明の下限値未満であり、平坦性を得ることができず、表2に示すように、バリア性能が悪く、総合評価も悪い。
比較例4は、第2の有機層のガラス転移温度が本発明の下限値未満であり、屈曲性が非常に高いものの、耐熱性が非常に劣り、膜表面で微小欠陥が多く生じた。これにより、表2に示すように、無機層との密着性が悪く、総合評価も悪い。
比較例5は、第1の有機層の厚さが本発明の上限値を超えており、平坦性を得ることがでたものの、成膜速度が遅い。また、第2の有機層のガラス転移温度が本発明の規定値未満であるため、耐熱性が非常に劣り、膜表面で微小欠陥が多く生じた。これにより、表2に示すように、無機層との密着性が悪く、総合評価も悪い。
比較例6は、第2の有機層を構成するモノマー中のC−C結合密度が本発明の下限値未満であり、屈曲性が若干低いとともに、プラズマ耐性も劣る。このため、表2に示すように、無機層との密着性が悪く、総合評価も悪い。
比較例7は、第2の有機層の厚さが本発明の下限値未満であり、無機層の保護機能が低い。このため、表2に示すように、バリア性能が悪く、総合評価も悪い。
比較例8は、第2の有機層の厚さが本発明の上限値を超えており、第2の有機層の内部応力が高い。このため、表2に示すように、無機層との密着性が悪く、総合評価も悪い。
10 製造装置
12 供給室
14 成膜室
16 巻取り室
20 基板ロール
21、24、28、31 ガイドローラ
26 ドラム
30 巻取りロール
32 真空排気部
36 制御部
40 成膜部
42 成膜電極
44 高周波電源
46 原料ガス供給部
60 成膜電極
100、100a ガスバリアフィルム
102 第1の有機層
104 無機層
106 第2の有機層
110 積層体
D 搬送方向
Dr 逆搬送方向
ω 回転方向
ωr 逆回転方向
Z 基板

Claims (11)

  1. 真空中で、基板上に、有機層と無機層とが順に形成されてなる積層体が、2層以上積層されており、
    前記有機層のうち、前記基板上に直接形成される第1の有機層は、ガラス転移温度が200℃以上でモノマー中のC−C結合密度が0.19以上の(メタ)アクリル化合物により構成され、厚さが300nm以上1000nm未満であり、
    前記有機層のうち、前記第1の有機層以外の第2の有機層は、ガラス転移温度が105℃以上でモノマー中のC−C結合密度が0.19以上の(メタ)アクリル化合物により構成され、厚さが50nm以上300nm未満であり、
    前記C−C結合密度は、Nを全原子数とし、NcをC−C結合数とし、NoをC−O結合数とした場合、(Nc−No)/Nで算出されるものであり、
    前記無機層は、プラズマを用いた成膜方法により形成されたものであることを特徴とするガスバリアフィルム。
  2. 前記第1の有機層と前記第2の有機層は、フラッシュ蒸着法により形成されたものである請求項1に記載のガスバリアフィルム。
  3. 前記無機層は、窒化珪素、窒化酸化珪素および酸化珪素のうち、いずれかで構成されている請求項1または2に記載のガスバリアフィルム。
  4. 前記プラズマを用いた成膜方法は、プラズマCVD法、スパッタ法、およびイオンプレーティング法のうち、いずれかである請求項1〜3のいずれか1項に記載のガスバリアフィルム。
  5. 前記第1の有機層は、ガラス転移温度が210℃以上であり、厚さが300nm以上600nm未満である請求項1〜4のいずれか1項に記載のガスバリアフィルム。
  6. 真空中で、基板上に、有機層と無機層とを交互に、それぞれ2層以上形成する工程を有し、
    前記有機層のうち、前記基板上に直接形成される第1の有機層を、ガラス転移温度が200℃以上でモノマー中のC−C結合密度が0.19以上の(メタ)アクリル化合物を用い、300nm以上1000nm未満の厚さに形成し、
    前記有機層のうち、前記第1の有機層以外の第2の有機層を、ガラス転移温度が105℃以上でモノマー中のC−C結合密度が0.19以上の(メタ)アクリル化合物を用い、50nm以上300nm未満の厚さに形成し、
    前記無機層を、プラズマを用いた成膜方法により形成するものであり、
    前記C−C結合密度は、Nを全原子数とし、NcをC−C結合数とし、NoをC−O結合数とした場合、(Nc−No)/Nで算出されることを特徴とするガスバリアフィルムの製造方法。
  7. 前記第1の有機層と前記第2の有機層は、フラッシュ蒸着法により形成される請求項6に記載のガスバリアフィルムの製造方法。
  8. 前記基板は、長尺状のものであり、この長尺な基板をドラムの表面に巻き掛けて、前記基板を所定の搬送方向に搬送しつつ、前記ドラムに巻き掛けられた基板に、前記有機層および前記無機層を形成する請求項6または7に記載のガスバリアフィルムの製造方法。
  9. 前記長尺の基板を一方向に搬送しつつ、前記基板上に第1の有機層を形成して、前記第1の有機層上に無機層を形成し、前記無機層上に第2の有機層を形成して、その後、前記長尺の基板を前記一方向とは逆方向に搬送しつつ、前記第2の有機層上に無機層を形成する請求項8に記載のガスバリアフィルムの製造方法。
  10. 前記プラズマを用いた成膜方法は、プラズマCVD法、スパッタ法、およびイオンプレーティング法のうち、いずれかである請求項6〜9のいずれか1項に記載のガスバリアフィルムの製造方法。
  11. 前記無機層は、窒化珪素、窒化酸化珪素および酸化珪素のうち、いずれかで構成されている請求項6〜10のいずれか1項に記載のガスバリアフィルムの製造方法。
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