JP2005146182A - オゾン分解性ノボラック樹脂及びレジスト組成物 - Google Patents

オゾン分解性ノボラック樹脂及びレジスト組成物 Download PDF

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雅則 中村
Nobuhiro Mori
伸浩 森
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Abstract

【課題】 オゾン分解性に優れ、半導体基板、液晶基板等を製造する際のレジストとして
好適に用いることができるオゾン分解性ノボラック樹脂及び該オゾン分解請求項ノボラッ
ク樹脂を含有するレジスト組成物を提供する。
【解決手段】 2つのベンゼン環が脂肪族2重結合を有する基により結合された構造から
なる繰り返し単位を有するオゾン分解性ノボラック樹脂。
【選択図】 なし

Description

本発明は、オゾン分解性に優れ、半導体基板、液晶基板等を製造する際のレジストとして
好適に用いることができるオゾン分解性ノボラック樹脂及び該オゾン分解請求項ノボラッ
ク樹脂を含有するレジスト組成物に関する。
フェノール類とアルデヒド類とを酸性触媒を用いて縮合する等の方法により得られるノボ
ラック樹脂は、可溶可融であることに加え、ヘキサメチレンテトラミン等の硬化剤を加え
て加熱すると不溶不融となることから、塗料のバインダーや成形材料として好適に用いら
れている。近年では、特に半導体基板上に回路を形成する場合や、液晶基板上に色相の異
なる複数の着色画素をパターン状に形成する場合のフォトリソグラフィー工程において用
いるレジストとして用いられる。
ノボラック樹脂からなるレジストを用いて半導体基板上に回路を形成したり、液晶基板上
に着色画素を形成したりする場合は、通常、基板上にレジスト膜を形成し、通常のフォト
プロセスにてレジストパターンからなる画像を形成し、これをマスクとしてエッチングし
た後、不要となったレジストを除去して回路を形成し、次の回路を形成するために、再度
レジスト膜を形成するという、画像形成−エッチング−レジストの除去というサイクルを
繰り返し行う。
ここで、不要となったレジスト膜を除去するレジスト除去工程では、従来、半導体基板の
レジスト除去には、アッシャー(灰化手段)や、硫酸や過酸化水素等を用いたRCA洗浄
法が用いられており、液晶基板のレジスト除去には、有機溶媒とアミンとの混合溶液等が
用いられていた。しかし、レジスト膜の除去にアッシャーを用いると、高温のため半導体
にダメージを与える恐れがあることに加え、無機系の不純物を除去することはできない。
また、溶剤や薬品を用いてレジスト除去を行う場合は、十数バッチごとに新たな薬液に交
換しなければならないことから、大量の薬液が必要とされ薬液コストがかさむとともに、
大量の廃液が生じ、廃液処理の際にもコスト面及び環境面の両面で大きな不利益があった
これに対して、近年、オゾン水を用いたレジスト除去プロセスが注目されている。
オゾンガスを水に溶解して得られるオゾン水は、オゾンの持つ強い酸化力により殺菌・脱
臭・漂白等に優れた効果を発揮し、しかもオゾンガスは時間とともに無害な酸素(気体)
に自己分解して残留性がないことから、環境にやさしい殺菌・洗浄・漂白剤等として注目
されている。例えば、特許文献1には、pH2〜6の水性清浄剤組成物と基板とを接触さ
せた後、基板をオゾン水でリンスする工程を有するレジストとプラズマエッチ残滓を除去
する清浄化方法が開示されている。
しかしながら、従来のレジストに用いられていたノボラック樹脂はオゾン分解性が低く、
レジスト膜にオゾン水を作用させた程度では実用的なレジスト除去速度が得られないとい
う問題があった。
特表2002−510752号公報
本発明は、上記現状に鑑み、オゾン分解性に優れ、半導体基板、液晶基板等を製造する際
のレジストとして好適に用いることができるオゾン分解性ノボラック樹脂及び該オゾン分
解請求項ノボラック樹脂を含有するレジスト組成物を提供することを特徴とする。
本発明は、2つのベンゼン環が脂肪族2重結合を有する基により結合された構造からなる
繰り返し単位を有するオゾン分解性ノボラック樹脂である。
以下に本発明を詳述する。
本発明者らは、鋭意検討の結果、2つのベンゼン環が脂肪族2重結合を有する基により結
合された構造からなる繰り返し単位を有するオゾン分解性ノボラック樹脂は、オゾン分解
性に優れ、レジストとして用いたときに比較的低濃度のオゾン水を用いた場合であっても
容易に分解し除去できることを見出し、本発明を完成した。
これは、脂肪族2重結合を有することによりオゾンが取り込まれやすくなるためと考えら
れる。
上記脂肪族2重結合を有する基としては特に限定されないが、上記脂肪族2重結合がオゾ
ン分解性ノボラック樹脂の主鎖中又は主鎖に直接結合する部位にあることが好ましい。即
ち、2つのベンゼン環を結合する主鎖中に脂肪族2重結合が含まれるか、又は、2つのベ
ンゼン環を結合する主鎖中の1つの炭素に直接炭素が2重結合していることが好ましい。
このような構造を有する場合には、よりオゾンを取り込みやすく、脂肪族2重結合の部位
で容易にオゾンによる分子の切断が起こって樹脂を分解させることができる。
このような分子鎖中に脂肪族2重結合を有するノボラック樹脂は、合成が困難であること
からほとんど知られていない。特開2000−178330号公報には、芳香環に直結し
た酸素を介してラジカル重合性不飽和2重結合を有する基が結合した変性ノボラック樹脂
が開示されているが、このラジカル重合性不飽和2重結合はベンゼン環に置換しているも
のであって、主鎖中に含まれるものでも、主鎖に直結しているものでもないことから、オ
ゾンによる分解性にはほとんど寄与することがない。
また、本発明のオゾン分解性ノボラック樹脂は、下記式(1)で表される大西パラメータ
が3.2以下であることが好ましい。
大西パラメータ=全原子数/(炭素原子数−酸素原子数) (1)
なお、樹脂中の炭素等の原子数は、CHN分析法等により炭素と水素との原子数を定量分
析し、その値を用いれば残る酸素の原子数についても算出することができる。また、全自
動元素分析装置(パーキンエルマー社製「2400II CHNS/O」等)等を用いれ
ば、極めて容易に炭素、酸素及び水素の原子数を測定することが可能である。
上記大西パラメータは、分子中における炭素の密度を表すものといえ、通常はレジストの
耐エッチング性の尺度として用いられるものであるが、オゾン分解性ノボラック樹脂から
なるレジストの耐熱性の尺度ともなり得るものである。即ち、大西パラメータが大きいと
いうことは、分子中の炭素密度が低いことを意味し、このような分子は耐熱性が低くなる
と考えられる。逆に大西パラメータが小さい場合には、分子中の炭素密度が高いことを意
味し、このような分子は耐熱性が高くなると考えられる。
図1に、大西パラメータとノボラック樹脂の耐熱温度との関係を示すグラフを示した。
大西パラメータが3.2を超えると、本発明のオゾン分解性ノボラック樹脂をレジストに
用いた場合に、ポストベーク等の工程においてレジストが変形してしまったりすることが
ある。本発明のオゾン分解性ノボラック樹脂に求められる耐熱温度としては、基板等の製
造工程により特に限定されないが、通常は、少なくとも130℃、好ましくは140℃、
より好ましくは150℃程度の温度まで変形等しないことが好ましい。従って、大西パラ
メータは3.0以下であることがより好ましく、2.8以下であることが更に好ましい。
このように大西パラメータが一定以下になるようにするためには、上記2つのベンゼン環
が脂肪族2重結合を有する基により結合された構造を有する繰り返し単位がある程度嵩の
低いものであることが好ましい。
このような上記2つのベンゼン環の間に脂肪族2重結合が組み込まれた構造を有する繰り
返し単位としては特に限定されないが、下記式(2)で表されるものが好適である。
Figure 2005146182
式中、R〜Rは、水素、低級アルキル基、カルボニル基又はエーテル基を表す。また
、ベンゼン環におけるR〜R及びOH基の結合位置は特に限定されない。
本発明のオゾン分解性ノボラック樹脂における上記2つのベンゼン環が脂肪族2重結合を
有する基により結合された構造を有する繰り返し単位の含有量の好ましい下限は50重量
%である。50重量%未満であると、充分なオゾン分解性が得られないことがある。より
好ましい下限は60重量%である。
本発明のオゾン分解性ノボラック樹脂の平均重量分子量の好ましい下限は2000、好ま
しい上限は2万である。2000未満であると、本発明のオゾン分解性ノボラック樹脂を
レジストに用いた場合に、感度が高すぎて像が形成できないことがあり、2万を超えると
、パターン形状が劣化してしまうことがある。
本発明のオゾン分解性ノボラック樹脂を製造する方法としては特に限定されないが、フェ
ノール類とアルデヒド類とを酸性触媒を用いて縮合することにより製造する方法が好まし
い。
繰り返し単位として上記2つのベンゼン環が脂肪族2重結合を有する基により結合された
構造を組み込むためには、上記フェノール類として、2つのベンゼン環が脂肪族2重結合
を有する基により結合された構造を有するフェノール化合物を用いることが好ましい。
このような2つのベンゼン環が脂肪族2重結合を有する基により結合された構造を有する
フェノール化合物としては特に限定されないが、下記式(3)で表されるフェノール化合
物が好適である。
Figure 2005146182
式中、R〜Rは、水素、低級アルキル基、カルボニル基又はエーテル基を表す。また
、ベンゼン環におけるR〜R及びOH基の結合位置は特に限定されない。
〜Rが低級アルキル基である場合には、その炭素数は6以下であることが好ましく
、大西パラメータを所定の値以下にするためには、炭素数が3以下であることがより好ま
しい。
〜Rがカルボニル基である場合には、例えば、−CO−R、−CO−O−R、−R
’−CO−R又は−R’−CO−O−R等の構造が挙げられ、エーテル基である場合には
、例えば、−O−R又は−R’−O−R等の構造が挙げられる。なお、ここでR、R’は
低級アルキル基を表す。
上記式(3)で表されるフェノール化合物としては、例えば、下記式(4)で表されるジ
エチルスチルベストール、下記式(5)で表されるエテリニデンビスフェノール、下記式
(6)で表されるバニリンと3−メトキシ−4−ヒドロキシアセトフェノンとの交差アル
ドール縮合物等が挙げられる。
Figure 2005146182
上記フェノール類としては、その他にも例えば、メタクレゾール、パラクレゾール、フェ
ノール、トリメチルフェノール等や、2,3−キシレノール、2,4−キシレノール、2
,5−キシレノール、2,6−キシレノール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノ
ール等のキシレノールも用いることができる。
これらのフェノール類は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記アルデヒド類としては特に限定されず、例えば、ホルムアルデヒド、ベンズアルデヒ
ド、バニリン、プロピルアルデヒド、サリチルアルデヒド等が挙げられる。
これらのアルデヒド類は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明のオゾン分解性ノボラック樹脂を製造する方法としては、フェノール類とフェノー
ル類のヒドロキシメチル体とを反応させる方法も好ましい。
上記フェノール類のヒドロキシメチル体としては特に限定されず、例えば、2,6−ジヒ
ドロキシメチル−4−メチルフェノール、4,6−ジヒドロキシメチル−2−メチルフェ
ノール等が挙げられる。
これらのフェノール類のヒドロキシメチル体は単独で用いてもよく、2種以上を併用して
もよい。
本発明のオゾン分解性ノボラック樹脂は、上記フェノール類と、アルデヒド類及び/又は
フェノール類のヒドロキシメチル体とを混合した後、シュウ酸、塩酸、パラトルエンスル
ホン酸等の酸触媒を加えて加熱して縮合させることにより製造することができる。
本発明のオゾン分解性ノボラック樹脂は、成形材料や、接着剤、塗料、インク等のバイン
ダー樹脂として好適に用いることができる。また、オゾン分解性に優れることから、特に
レジスト組成物に用いた場合には、オゾン水を用いて極めて容易にレジストを除去するこ
とができ好ましい。更に、大西パラメータが3.2以下である場合には、レジストに要求
される充分な耐熱性を発現することができる。
本発明のオゾン分解性ノボラック樹脂、光活性化合物及び粘度調整剤を含有するレジスト
組成物もまた、本発明の1つである。
上記光活性化合物としては特に限定されないが、例えば、ジアゾナフトキノンスルフォン
酸エステル等のキノンジアジド化合物等が挙げられる。上記光活性化合物を含有すること
により、本発明のレジスト組成物は光硬化性となる。
本発明のレジスト組成物中における上記光活性化合物の含有量の好ましい下限は5重量部
、好ましい上限は50重量部である。5重量部未満であると、光硬化性が得られないこと
があり、50重量部を超えると、現像残渣が残りやすくなることがある。より好ましい下
限は10重量部、より好ましい上限は30重量部である。
上記粘度調整剤としては特に限定されず、例えば、乳酸エチル、シクロヘキサン、シクロ
ペンタン、エチル−3−エトキシエタン、γ−ブチロラクトン、テトラヒドロフラン等が
挙げられる。
本発明のレジスト組成物中における粘度調整剤の含有量の好ましい下限は100重量部、
好ましい上限は700重量部である。100重量部未満であると、粘度が高く塗工が困難
であることがあり、700重量部を超えると、充分な厚さを有するレジスト膜を形成する
のが困難なことがある。より好ましい下限は200重量部、より好ましい上限は500重
量部である。
本発明のレジストは、更に必要に応じて、光増感剤、熱重合開始剤、可塑剤、着色剤等の
従来公知のレジストに用いられる添加剤を含有してもよい。
本発明のレジスト組成物は、基板等の被体上に容易に塗工することができ、これを乾燥し
てレジスト膜を形成させることができる。更に常法により露光し、オゾン水によりレジス
ト膜を除去すれば、容易にレジストパターン形成構造体を製造することができる。
レジスト組成物を用いて被体の表面にレジスト膜を形成する工程と、レジスト膜に露光し
て現像する工程と、レジスト膜を除去する工程とを有するレジストパターン形成構造体の
製造方法もまた、本発明の1つである。
本発明のレジストパターン形成構造体の製造方法において、上記レジスト膜を形成する方
法としては特に限定されず、例えば、スピンコーター等を用いて被体上に本発明のレジス
ト組成物を塗工した後、乾燥させる方法等が挙げられる。
上記レジスト膜を現像する方法としては特に限定されず、従来公知の方法を用いることが
できる。
更に、レジスト膜を除去する工程においては、レジスト膜は本発明のオゾン分解性ノボラ
ック樹脂を用いていることにより、オゾン水を用いて容易に除去することができる。
本発明のレジストパターン形成構造体の製造方法により製造されたレジストパターン形成
構造体もまた、本発明の1つである。
上記レジストパターン形成構造体としては、例えば、基板、半導体、液晶基板又は光学表
示用素子が挙げられる。
本発明によれば、オゾン分解性に優れ、半導体基板、液晶基板等を製造する際のレジスト
として好適に用いることができるオゾン分解性ノボラック樹脂及び該オゾン分解請求項ノ
ボラック樹脂を含有するレジスト組成物を提供できる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定
されるものではない。
(実施例1)
攪拌機、温度計、熱交換機、アルゴン導入口の付いた2L容のセパラブルフラスコに、得
られたジエチルスチルベストール(アルドリッチ社製)50g、2,6−ジヒドロキシメ
チル−4−メチルフェノール28g、シュウ酸0.25g及びメチルイソブチルケトン5
0gを仕込み、100℃で2時間加熱しながら攪拌を行った。次いで、温度を120℃ま
で昇温させ、その温度にて、50mmHgに減圧して、脱水及び脱溶媒を行った。その後
冷却して、反応物をメチルアミルケトンに溶解させ20w/w%の溶液とした。
得られたメチルアミルケトン溶液を、3L容分液ロートを用いて3回水洗を行った。エバ
ポレータで濃縮した後、メチルアミルケトン:メタノール=4:1の溶液に溶解して、1
5w/w%の溶液とした。この溶液を、3L容分液ロートを用いて3回ノルマルヘキサン
で洗浄し、低分子量物を除去した。これをエバポレータで濃縮して、ノボラック樹脂を得
た。
(実施例2)
ジエチルスチルベストール50gの代わりにエテニリデンビスフェノール(本州化学社製
、Bisoc−Et)45gを用いた以外は実施例1と同様にして、ノボラック樹脂を合
成した。
(実施例3)
バニリンと3−メトキシ−4−ヒドロキシアセトフェノンをアルカリ触媒下に反応させて
、アルドール縮合を行わせ、上記式(6)で表されるフェノール化合物を合成した。
ジエチルスチルベストール50gの代わりに得られた上記式(6)で表されるフェノール
化合物56gを用いた以外は実施例1と同様にして、ノボラック樹脂を合成した。
(比較例1)
攪拌機、温度計、熱交換機、アルゴン導入口の付いた2L容のセパラブルフラスコに、p
−ヒドロキシフェニル−2−エタノール50g、フェノール33.8g、37%ホルマリ
ン40g、メチルイソブチルケトン50g、シュウ酸0.5gを仕込み、90℃で2時間
攪拌した。温度を160℃まで昇温させ更に2時間反応を継続した後、脱水及び脱溶媒を
行った。得られた反応物50gを、50gのエチルカルビドールアセテートに溶解し、グ
リシジルメタクリレート60g、トリエチルアミン1g及び重合防止剤としてメチルハイ
ドロキノンを0.1g加えて、120℃で2時間攪拌して反応を行った。その後冷却して
、反応物をメチルアミルケトンに溶解させ20w/w%の溶液とした。
得られたメチルアミルケトン溶液を、3L容分液ロートを用いて3回水洗を行った。エバ
ポレータで濃縮した後、メチルアミルケトン:メタノール=4:1の溶液に溶解して、1
5w/w%の溶液とした。この溶液を、3L容分液ロートを用いて3回ノルマルヘキサン
で洗浄し、低分子量物を除去した。これをエバポレータで濃縮して、ノボラック樹脂を得
た。
(評価)
実施例1〜3及び比較例1で得られたノボラック樹脂について、下記の方法により評価を
行った。
結果を表1に示した。
(1)大西パラメータの評価
まず、赤外吸収スペクトル及び核磁気共鳴スペクトルによる分析により、得られたノボラ
ック樹脂が炭素、酸素及び水素からなることを確認した。次いで、ノボラック樹脂を加熱
して含有する炭素及び水素をそれぞれ二酸化炭素及び水に酸化した後、ガスクロマトグラ
フィーを用いて炭素及び水素の原子数を分析し、更にこの値より酸素の原子数を求めて、
上記式(1)により大西パラメータを算出した。
(2)レジスト除去速度の測定
ノボラック樹脂1gと、ナフトキノンジアジドスルホン酸(東洋合成社製、NAC−4)
0.25g、乳酸エチル2g、テトラヒドロフラン2gとを混合して、レジスト液を調製
した。得られたレジスト液を、ヘキサメチルジシラザンを蒸着させたシリコン基板上に、
スピンコート法により薄膜塗工した後、90℃で2分間加熱乾燥して、直径100mm、
厚さ0.8μmのレジスト膜を作製した。
50℃、濃度100ppmのオゾン水を、格子間隔1mmで孔径0.1mmの孔をする多
孔板状ノズルから一孔あたり2.13mL/分の流量となるようにレジスト膜の表面に噴
射させて、レジストの除去を行った。レジスト膜の厚さを、半導体用薄膜測定装置(テク
ノス社製、SMAT)にて測定し、レジスト除去速度を求めた。
(3)耐熱性の評価
(2)で作製したレジスト膜に、縮小露光装置(ニコン社製、NSR1755i7B、N
A=0.54)を用いて0.5μmの線幅のライン及びスペースのレジストパターンを露
光し、2.38%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシオキサイド水溶液に浸漬して、
現像を行った。電子顕微鏡で観察したところ、レジストパターンは短形であり、解像度は
良好であった。
その後、110〜180℃の各温度にてホットプレート上で5分間ベークを行った。電子
顕微鏡を用いて観察を行い、図2に示したように、加熱前のレジストパターンの頂上部(
t)の幅巾、及び、加熱後のレジストパターン頂上部の変位量(t’)を求めたときに下
記式(7)で算出される変位量が約10%になるときの温度を耐熱温度A、約20%とな
るときの温度を耐熱温度Bとした。
変位量 = t’/t × 100 (7)
なお、変位が20%以内であれば、レジストとして実用に耐えると考えられ、10%以内
であるとより好ましい。
Figure 2005146182
本発明によれば、オゾン分解性に優れ、半導体基板、液晶基板等を製造する際のレジスト
として好適に用いることができるオゾン分解性ノボラック樹脂及び該オゾン分解請求項ノ
ボラック樹脂を含有するレジスト組成物を提供できる。
大西パラメータとノボラック樹脂の耐熱温度との関係を示すグラフである。 実施例における、耐熱温度の測定方法を説明する模式図である。

Claims (8)

  1. 2つのベンゼン環が脂肪族2重結合を有する基により結合された構造からなる繰り返し単
    位を有することを特徴とするオゾン分解性ノボラック樹脂。
  2. 下記式(1)で表される大西パラメータが3.2以下であることを特徴とする請求項1記
    載のオゾン分解性ノボラック樹脂。
    大西パラメータ=全原子数/(炭素原子数−酸素原子数) (1)
  3. 2つのベンゼン環が脂肪族2重結合を有する基により結合された構造からなる繰り返し単
    位は、下記式(2)で表されることを特徴とする請求項1又は2記載のオゾン分解性ノボ
    ラック樹脂。
    Figure 2005146182
    式中、R〜Rは、水素、低級アルキル基、カルボニル基又はエーテル基を表す。また
    、ベンゼン環におけるR〜R、OH基及び他の繰り返し構造との結合位置は特に限定
    されない。
  4. 請求項1、2又は3記載のオゾン分解性ノボラック樹脂100重量部、光活性化合物5〜
    50重量部及び粘度調整剤100〜700重量部を含有することを特徴とするレジスト組
    成物。
  5. 請求項4記載のレジスト組成物を用いて被体の表面にレジスト膜を形成する工程と、前記
    レジスト膜に露光して現像する工程と、前記レジスト膜を除去する工程とを有することを
    特徴とするレジストパターン形成構造体の製造方法。
  6. レジスト膜を除去する工程において、オゾン水を用いてレジスト膜を除去することを特徴
    とする請求項5記載のレジストパターン形成構造体の製造方法。
  7. 請求項5又は6記載のレジストパターン形成構造体の製造方法により製造されたことを特
    徴とするレジストパターン形成構造体。
  8. 基板、半導体、液晶基板又は光学表示用素子であることを特徴とする請求項7記載のレジ
    ストパターン形成構造体の製造方法。
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