JP5318640B2 - 壁パネルの取付け構造 - Google Patents

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Description

本発明は、軽量気泡コンクリートパネルなどの壁パネルが略L字形鋼材などの下地金物に取り付けられた壁パネルの取付け構造に関する。
鉄骨造(S造)や鉄筋コンクリート造(RC造)の建物における壁パネルの取付け構造としては、壁パネル取付け位置の上下で構造躯体に固定された下地金物間に壁パネルが取り付けられる場合がある。この種の壁パネルの取付け構造では、稲妻プレートなどの取付金物を壁パネルの所定位置に取り付け、取付金物が取り付けられた壁パネルを下地金物間に建て込んで取り付けていく。取付金物を利用した壁パネルの取付け構造としては、例えば、特許文献1に記載の技術が知られている。
特開2003−96955号公報
しかしながら、従来の取付け構造では、取付金物を貫通するアンカーピンを下地金物に打ち込んで壁パネルを取り付けていたため、アンカーピンの先端が斜めにそれて下地金物と取付金物との間の隙間に入り込むなどして壁パネルの取付けが不安定になる虞があった。
本発明は、以上の課題を解決することを目的としており、壁パネルの取付けを強固で、且つ安定した状態とすることが可能になる壁パネルの取付け構造を提供することを目的とする。
本発明は、構造躯体に固定された下地金物に、取付金物を介して壁パネルが取り付けられる壁パネルの取付け構造において、取付金物は、壁パネルにボルト止めされるパネル取付部と、壁パネルとの間で下地金物を挟持する挟持部と、を有し、挟持部を貫通すると共に、下地金物に螺合して挟持部を下地金物側に押圧するビスを備え、ビスは、下地金物に螺合するねじ部と、ねじ部よりも先端側に設けられると共に下地金物に下孔を形成する切刃部と、を有し、切刃部の有効長さは、取付金物の挟持部の板厚と下地金物の板厚との合計板厚よりも長く、壁パネルは軽量気泡コンクリートパネルであり、ビスが有する切刃部が、軽量気泡コンクリートパネルに貫入することを特徴とする。
本発明に係る壁パネルの取付け構造では、取付金物の挟持部が、壁パネルとの間で下地金物を挟み、さらに、挟持部を貫通して下地金物に螺合するビスによって、壁パネルが取付金物を介して下地金物に取り付けられる。その結果、アンカーピンなどの銃砲ピンを打ち込む代わりにビスのねじ込みによって取り付けできるため、銃砲ピンを打ち込む場合と違ってビスが斜めにそれて先端が下地金物と取付金物との間の隙間に入り込むことも無く、壁パネルの取り付けを強固で、且つ安定した状態とすることができる。さらに、銃砲ピンを打ち込む場合には、その打鋲音が大きいため作業時のストレスも大きく、また、周辺住民への配慮なども必要になって作業効率が低下し易いが、本発明によれば、そのような作業負担は解消できるため、作業を効率よく進める上でも有利である。さらに、銃砲ピンは下地金物に貫入する際に、その摩擦熱によって下地金物と融着して結合されるため、一旦、打ち込むと取り外しが非常に困難であるが、上記構成では、ビスが下地金物に螺合して結合されるので、逆回転させるだけで簡単に取り外すことができる。建築物の長寿命化により、建築物の維持保全の一環として、壁パネルなどの部材交換の必要性が高まってきている。取付金物を簡単に取り外すことができれば、将来壁パネルを交換する際に、簡単に古い壁パネルを取り外して新しい壁パネルを取り付けることができる。
さらに、取付金物の挟持部を貫通したビスは、まず、切刃部が下地金物を穿って下孔を形成し、次に、ねじ部が下孔にねじ溝を形成しながら進行して下地金物に螺合する。下孔形成のために切刃部が下地金物を削っている際にはビスが空回りしたり、また、空回りしないまでもリード分の進行距離が得られなかったりする。この状態で、挟持部とねじ部とが螺合していると、ビスの空回り等によって挟持部にはビスの後退方向に力が働いてしまい、下地金物に対して浮き上がる虞がある。しかしながら、上記構成では、切刃部の長さは、挟持部の板厚と下地金物の板厚との合計板厚よりも長いため、ビスに空回り等が発生したとしても、その位置において挟持部とねじ部とは螺合しておらず、結果として挟持部の浮き上がりを抑止して取付金物を下地金物に強固に取り付けることが可能になる。また、軽量気泡コンクリートパネルは、軽量で、且つ断熱性等にも優れている。さらに、軽量気泡コンクリートパネルはPCパネルなどに比べて加工性に富むため、鋼材用のビスでも容易にパネルに打ち込むことができる。つまり、軽量パネルにビスの切刃部によって、軽量気泡コンクリートパネルには容易に下孔が開けられ、その結果、ビスは、軽量気泡コンクリートパネルに対してリード分の進行距離を得やすく、下地金物を後退させるおそれが少なくなる。
さらに、取付金物には、ビスが挿通する挿通孔が形成されていると好適である。予め挿通孔を形成しておくことで、取付金物への孔あけ加工やタップ加工を軽減でき、これらの加工に要する余計な捻りトルクが不要になるため、作業性を向上させることができる。
本発明によれば、壁パネルの取付けを強固で、且つ安定した状態とすることが可能になる。
本発明の第1実施形態に係る壁パネルの取付け構造を適用してALCパネルが下地金物に取り付けられた状態を示す斜視図である。 ALCパネルの下部における取付け構造を示す断面図である。 ALCパネルの上部における取付け構造を示す断面図である。 本実施形態に係るビスの側面図である。 稲妻プレートを示し、(a)は平面図、(b)は(a)のb−b線に沿った断面図である。 ALCパネルに取付金物を組み付ける際の状態を示す分解斜視図である。 ALCパネルを下地金物に取り付ける際の状態を示す斜視図である。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を参照しながら説明する。図1に示されるように、軽量気泡コンクリートパネル(Autoclaved Light-weight Concrete)(以下、「ALCパネル」という)1は、鉄筋コンクリート(Reinforced-Concrete)造の構造躯体3の所定位置に順次建て込まれ、専用の稲妻プレート19A,19Bを介して上下に配置された下地金物7A,7Bに取り付けられている。稲妻プレート19A,19Bは取付金物に相当する。
下地金物7A,7Bは、構造躯体3に形成された開口の床側の下部及び天井側の上部に沿って配置されており、構造躯体3に埋め込まれた鋼材に溶接されるなどして固定されている。下地金物7A,7B(図2及び図3参照)は略L字形鋼材からなり、構造躯体3に当接する水平辺7aと、水平辺7aから立設された垂直辺7bとを有する。本実施形態に係る取付け構造9A,9Bは、ALCパネル(壁パネル)1、下地金物7A,7B及び稲妻プレート19A,19Bで構成される。
まず、下側の下地金物7AへのALCパネル1の取付け構造9Aについて説明する。図2に示されるように、下地金物7Aの水平辺7a上には、ロッキングスペーサ11を介してALCパネル1が載置されており、垂直辺7bはALCパネル1の側面1aに当接している。
ALCパネル1には、リング状の頭部13aを有するボルト13が固定されており、ボルト13の軸部13bがALCパネル1の側面1aから突き出している。なお、ボルト13は、ALCパネル1に形成された穴内に頭部13a側が挿入され(図6参照)、頭部13aを交差するように挿入された鋼棒15によって抜けないように固定されている。
ボルト13の軸部13bには、稲妻プレート19Aが組み付けられている。稲妻プレート19Aは、軸部13bが通されてALCパネル1の側面1aに当接する。なお、本実施形態では、稲妻プレート19AがALCパネル1の側面1aに当接するが、稲妻プレートとALCパネル1との間で別体のプレートを挟むような態様であってもよい。
稲妻プレート19A(図5参照)は、略矩形で平板状の鋼材からなり、中央部分に段差19aが形成されるように曲げ加工が施されている。段差19aを挟んで一方側がALCパネル1にボルト止めされるパネル取付部19bであり、他方側がALCパネル1との間で下地金物7Aを挟持する挟持部19cである。
パネル取付部19bには、ボルト13の軸部13bが挿通する穴19dが形成されている。パネル取付部19bから突き出た軸部13bにはナット21が螺合し、ナット21の締め付けによって、稲妻プレート19AがALCパネル1側に押圧されて固定される。
稲妻プレート19Aの段差19aは、下地金物7Aの厚みよりも僅かに低い程度の高低差L(図5参照)を有し、挟持部19cは、ALCパネル1との間で下地金物7Aの垂直辺7bを挟み付けている。挟持部19cには、ビス25が貫通する挿通孔19eが形成されている。さらに、挟持部19cの端部には、作業性を高めるために角が落とされた隅切り部19fが形成されている。なお、稲妻プレート19Aとパネル1との間で別体のプレートを挟む場合における段差19aは、下地金物7Aの厚みから別体のプレートの厚みを減じた差分よりも僅かに低い程度の高低差Lであるとよい。
図4に示されるように、ビス25は、下地金物7にタップ加工を施す雄ねじが形成されたねじ部27と、ねじ部27の基端側で挟持部19cに当接する頭部29と、を備えており、さらに、ねじ部27よりも先端側には、下孔を形成するための切刃部31が設けられている。ねじ部27は、ねじ山が不完全な不完全ねじ部27bと、ねじ山が完全な完全ねじ部27aとを有する。なお、ねじ部27と頭部29との間に、ねじ山の無い部分があっても差し支えない。
切刃部31は、先端で孔を穿つ尖形部31aと、リーマ部31bとを有する。リーマ部31bは、尖形部31aからねじ部27側に向かって直線状に形成された複数本の刃を有し、尖形部31aで形成された下孔を拡大してねじ部27が進入する下孔を形成する。
切刃部31の有効長さ、すなわち、リーマ部31bの始端からねじ部27の始端までの長さD1は稲妻プレート19Aの挟持部19cの板厚d1及び下地金物7Aの垂直辺7bの板厚d2の合計板厚D2よりも長い。また、ビス25の働き長さ、すなわち、完全ねじ部27aの始端から頭部29までの長さD3は、合計板厚D2よりも長い。
ビス25のねじ部27は、挟持部19c及び下地金物7Aの垂直辺7bを貫通し、下地金物7Aに螺合している。ビス25の締め付けによって、稲妻プレート19Aと下地金物7Aとが強固に取付けられて、その結果として、ALCパネル1は稲妻プレート19Aを介して下地金物7Aに取り付けられている。
図3に示されるように、ALCパネル1の上部も、下側の取付け構造9Aと同様の取付け構造9Bによって上側の下地金物7Bに取り付けられている。なお、上側の取付け構造9Bに関して、下側の取付け構造9Aと同様の部材や要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
ALCパネル1の側面1aから突き出したボルト13の軸部13bには、稲妻プレート19Bが通され、ナット21の締め付けによって稲妻プレート19BがALCパネル1にボルト止めされている。
稲妻プレート19Bは、パネル取付部19b、挟持部19c及びパネル取付部19bと挟持部19cとをつなぐ段差19aを有する。パネル取付部19bはボルト13の軸部13bが通され、ナット21によって締結されている。挟持部19cは、ALCパネル1との間で下地金物7Bの垂直辺7bを挟み付けている。
挟持部19cには、ビス25が貫通する挿通孔19eが形成されている。ビス25の先端側には、下地金物7Bの垂直辺7bに下孔を形成するための切刃部31が設けられている。ビス25のねじ部27は、挟持部19cを貫通し、垂直辺7bの下孔周りに雌ねじを切って螺合している。ビス25の締め付けにより、下地金物7Bの垂直辺7bは、ALCパネル1と挟持部19cとの間で挟持され、その結果として、ALCパネル1は稲妻プレート19Bを介して下地金物7Bに取り付けられている。
次に、ALCパネル1を構造躯体3に建て込む際の手順について説明する。なお、ALCパネル1の上部及び下部を取り付ける手順は共通する手順も多いため、下部の取付け手順を中心に説明を行ない、上部の取付け手順については簡単に説明する。
図6に示されるように、ALCパネル1の側面1aの下部に、リング状の頭部13aを有するボルト13を差し込むための孔空けを行い、その孔にボルト13を頭部13a側から差し入れる。次に、ボルト13に直交する方向に沿ってALCパネル1内に鋼棒15を差し込み、鋼棒15を頭部13aに挿入してボルト13を所定位置に固定する。
次に、稲妻プレート19Aのパネル取付部19bに軸部13bを挿通させ、ナット21で締め付ける。なお、稲妻プレート19Aの挟持部19cは、ALCパネル1を建て込む際の邪魔にならないようにALCパネル1の構造躯体3から遠ざかる側に退避させておく。この状態で、ALCパネル1の下部への稲妻プレート19Aの仮止めが完了する。その後、ALCパネル1の上部にも同様の手順に従って稲妻プレート19Bの仮止めを行う。
稲妻プレート19A,19Bの仮止めが完了すると、ALCパネル1を構造躯体3の所定位置まで搬送し、建て込み作業を行う。建て込みに際して、既に構造躯体3に取り付けられている他のALCパネル1に並ぶようにALCパネル1を仮置きし、下側の下地金物7Aと上側の下地金物7Bとの間で位置合わせを行う。
その後、下地金物7Aを引っ掛けるように、下側の稲妻プレート19Aの挟持部19cをボルト13を中心に回転させ、所定の方向に向けて、ナットを本締めする(図7参照)。ここで、挟持部19cには隅切り部19fが設けられているので、挟持部19cの角が構造躯体3にぶつかることなく稲妻プレート19Aを所定の方向に回転させることができる。
挟持部19cを下地金物7Aに結合するための位置が決まれば、ビス25を挟持部19cの挿通孔19eに差し込み、所定の押圧をかけながらスクリュードライバーでねじ込んでいく。ビス25は回転しながら進行し、切刃部31が下地金物7Aに下孔を形成する。
ビス25の切刃部31の有効長さD1は、稲妻プレート19Aの稲妻プレート19Aの板厚d1及び下地金物7Aの板厚d2の合計板厚D2よりも長くなっている。切刃部31の有効長さD1が合計板厚D2よりも長いことで奏される効果について説明する。
ビス25の切刃部31が下地金物7Aに当接して下孔を形成する際には、ビス25が空回りしたり、また、空回りしないまでもリード分の進行距離が得られなかったりする。この状態で、稲妻プレート19Aとねじ部27とが螺合していると、ビス25の空回り等によって稲妻プレート19Aにはビス25の後退方向に力が作用し、下地金物7A,7Bに対して浮き上がる虞がある。しかしながら、本実施形態では、切刃部31の有効長さD1が稲妻プレート19Aの板厚d1及び下地金物7Aの板厚d2との合計板厚D2よりも長いため、ビス25が空回り等しても、その位置では、ねじ部27が稲妻プレート19Aと螺合しておらず、結果として、稲妻プレート19Aの浮き上がりを抑止して稲妻プレート19Aを下地金物7Aに強固に、且つ安定した状態に取り付けることが可能になる。
さらに、稲妻プレート19Aの挟持部19cには、ビス25が挿通される挿通孔19eが予め形成されている。従って、稲妻プレート19Aへの孔あけ加工やタップ加工を軽減でき、これらの加工に要する余計な捻りトルクが不要になるため、作業性を向上させることができる。
切刃部31で下孔を形成した後、ビス25の進行に伴ってねじ部27が下孔の周囲に雌ねじを切りながら螺合し、ビス25の頭部29は、稲妻プレート19Aに当接して稲妻プレート19Aを下地金物7A側に押圧する。その結果、下地金物7Aに稲妻プレート19Aが強固に取り付けられた状態になり、ALCパネル1の下地金物7Aへの取り付けが完了する。
なお、稲妻プレート19Aの板厚d1と下地金物7Aの板厚d2との合計板厚D2は、ビス25の働き長さD3よりも薄いため、ビス25をねじ込んだ際に、ねじ部27が下地金物7Aまで確実に到達して螺合することになり、ビス25の抜けが防止される。
以上、ALCパネル1と下側の下地金物7Aとの取り付けを説明したが、上側も同様である。すなわち、上側の下地金物7Bを引っ掛けるように、上側の稲妻プレート19Bの挟持部19cを回転させ、ALCパネル1との間で下地金物7Bを挟み付けるようにして挟持部19cを下地金物7Bにビス止めする。その結果、上側の下地金物7BへのALCパネル1の取り付けが完了する。
以上のALCパネル1の取付け構造9A,9Bによれば、稲妻プレート19A,19Bの挟持部19cが、ALCパネル1との間で下地金物7A,7Bを挟み、さらに、挟持部19cを貫通してALCパネル1に螺合するビス25によって、ALCパネル1が稲妻プレート19A,19Bを介して下地金物7A,7Bに取り付けられる。従って、アンカーピンなどの銃砲ピンを打ち込む必要はなく、代わりにビス25のねじ込みによって取り付けできる。ビス25を用いた場合には、銃砲ピンを打ち込む場合と違ってビス25の先端が稲妻プレート19A,19Bと下地金物7A,7Bとの間の隙間に入り込むことはない。その結果、ALCパネル1の下地金物7A,7Bへの取付けを、強固で、且つ安定した状態とすることが可能になる。さらに、銃砲ピンは下地金物に貫入する際に、その摩擦熱によって下地金物と融着して結合されるため、一旦、打ち込むと取り外しが非常に困難であるが、本実施形態では、ビス25が下地金物7A,7Bに螺合して結合されるので、逆回転させるだけで簡単に取り外すことができる。
また、銃砲ピンを打ち込んで取り付ける場合には、作業者の熟練度に左右されて手戻りも多くなるが、本実施形態では、ビス止めなので若干斜め打ちになっても確実に取り付けることができ、作業者の熟練度に左右され難い。
さらに、銃砲ピンを打ち込んでALCパネルを取り付ける場合には打鋲音も大きく(爆音に)なって作業時のストレスも大きく、また、周辺住民への配慮なども必要になる。さらに、銃刀法に基づく警察などへの届け出も必要になって、機材資材の管理が煩雑になりやすい。しかしながら、上記の取付け構造9A,9Bでは、ビス止めなので施工時に生じる音は小さくなり、作業者の耳にかける負担を少なくしてストレスを低減でき、労働安全上も有効である。また、銃刀法に基づく警察等への届け出も不要となる。
また、銃砲ピンは、周囲の部分を押しのけながらALCパネルに進入していく。さらに、火薬やガスの爆発力を利用して打ち込むため、ALCパネルへの進入速度がとても速い。よってALCパネルに銃砲ピンが進入する際に、ALCパネルを弾いて破損させるおそれがあった。この不利益は、壁パネルとしてPCパネルを用いた場合に、より顕著になる。これに対して、本実施形態では、ビス25がALCパネル1を削りながら、切粉を排出しながら進入していく。よって自身が納まる空間を作りながら進入していくので、破損させにくい。さらに、進入速度が銃砲ピンより遅いので、衝撃的にALCパネル1を弾くおそれがなく、破損させにくい。
さらに、本実施形態では、ALCパネル1と稲妻プレート19A,19Bとの間で下地金物7A,7Bを挟持し、ビス25により強固に結合しているので、例えば、稲妻プレートを下地金物7A,7Bに引っ掛けるだけで止めている態様に比べて、ALCパネル1の取付け強度の向上を期待できる。
さらに、ビス25の代わりにボルト、ワンサイドボルトまたはリベット等を用いた結合態様では、少なくとも下地金物及び取付金物の両方にボルトなどを差し込む下孔を予め形成したり、ALCパネルに予め当たり加工を施したりしておく必要があるが、本実施形態では、ビス25が下地金物7A,7Bに下孔を形成し、さらに下地金物7A,7Bにタップ加工を施して螺合するので、必ずしも下孔や雌ねじを形成しておかなくても、ALCパネル1を下地金物7A,7Bに取り付けることができる。
なお、本実施形態では、稲妻プレート19Aの挟持部19cに積極的にビス25が挿通する挿通孔19eが予め形成されている。その結果、ビス25をねじ込む際に発生する捻りトルクを、下地金物7A,7BおよびALCパネル1の穴空け、および下地金物7A,7Bのタップ加工に集中でき、その分、施工時に必要な捻りトルクを小さくできる。その結果として、軸径を必要以上に太くする必要がなくなるうえ、作業者の手にかかる負担を軽減できて労働安全にも優れる。
さらに、挟持部19cにビス25が挿通する挿通孔19eを予め形成しておくことで、ビス25の縁あき寸法を一定化することができ、所望のビス25の引き抜き強度を確実に得ることができる。なお、挿通孔19eに代えて、ビス25を打ち込む目印を設けたり、凹みを設けたりしておく態様も可能であるが、挿通孔19eの方が、ビス25を差し込んだ際にぶれが少なく、また、貫通する際の余計な捻りトルクに配慮する必要がなくなり、作業時間の短縮が可能になり、作業性を向上できる。
また、本実施形態では、壁パネルとしてALCパネル1を例示しているが、本発明に適用できる壁パネルはALCパネル1に限定されず、例えば、PCパネルへも適用できる。但し、壁パネルがALCパネル1の場合には、PCパネルに比べて優位性がある。この優位性について説明する。
ALCパネル1は、耐火、断熱、遮音、軽量及び施工性に優れている。また、ALCパネル1は、PCパネルなどに比べて加工性に富むため、鋼材用のビス25でも容易にパネルに打ち込むことができる。
また、PCパネルでは、ALCパネル1に比べて、ビス25の切刃部31によって簡単に下孔を形成することはできない。従って、切刃部31がPCパネルに干渉して下孔を掘り進む際に、ビス25は、PCパネルに対してリード分の進行距離を得にくい。一方で、ビス25のねじ部27に下地金物7A,7Bが螺合していると、下地金物7A,7Bに対してはビス25のリード分だけ相対的に後退方向に力が働くため、ビス25がPCパネルに対してリード分の進行距離を得られなければ、結果として、下地金物7A,7BをPCパネルから後退させてしまう可能性がある。これに対して、ALCパネル1は加工性に富むため、ビス25の切刃部31によって、ALCパネル1には容易に下孔が開けられ、その結果、ビス25は、ALCパネル1に対してリード分の進行距離を得やすく、PCパネルに適用する場合に比べて、下地金物7A,7Bを後退させるおそれが少なくなる。
本発明は、以上の実施形態のみに限定されず、例えば、壁パネルは、ALCパネルに限定されず、PCパネルその他の壁パネルに適用することも可能である。また、本実施形態では、RC造の構造躯体に壁パネルを建て込んだ態様を例示したが、S造の構造躯体に壁パネルを適用する態様によっても実現できる。また、本実施形態では、壁パネルを上下で取り付ける縦使いの態様を例示したが、壁パネルを左右で取り付ける横使いに適用することも可能である。また、本実施形態では、下地金物がパネル複数枚に連続する、いわゆる「通し」で用いられた態様を例示したが、パネル1枚毎に分割する、いわゆる「ピース物」の態様でも実現できる。また、本実施形態は、壁パネル内部でボルトのリング部に鋼棒を挿通してボルトを固定した態様について例示したが、雌ねじ部を持つ埋め込み金物にボルトを螺合する態様、雌ねじ部を持つ鋼棒あるいは鋼管にボルトを螺合する態様でも実現できる。また、本実施形態では平板状の稲妻プレートを用いた態様で例示したが、リブを設けたり端を折り返して断面剛性を高めた稲妻プレートを用いた態様でも実現できる。また、下地金物は、複数枚の壁パネルに渡って連続して繋がる長尺の下地アングルや壁パネル1枚ごとに配置される短いアングルなどが含まれる。
1…ALCパネル(壁パネル)、3…構造躯体、7A,7B…下地金物、9A,9B…壁パネルの取付け構造、19A,19B…稲妻プレート(取付金物)、19b…パネル取付部、19c…挟持部、19e…ビスの挿通孔、23…パネル取付部、25…ビス、27…ビスのねじ部、31…ビスの切刃部、D1…切刃部の有効長さ、D2…合計板厚、d1…挟持部の板厚、d2…下地金物の板厚。

Claims (3)

  1. 構造躯体に固定された下地金物に、取付金物を介して壁パネルが取り付けられる壁パネルの取付け構造において、
    前記取付金物は、前記壁パネルにボルト止めされるパネル取付部と、前記壁パネルとの間で前記下地金物を挟持する挟持部と、を有し、
    前記挟持部を貫通すると共に、前記下地金物に螺合して前記挟持部を前記下地金物側に押圧するビスを備え
    前記ビスは、前記下地金物に螺合するねじ部と、前記ねじ部よりも先端側に設けられると共に前記下地金物に下孔を形成する切刃部と、を有し、
    前記切刃部の有効長さは、前記取付金物の挟持部の板厚と前記下地金物の板厚との合計板厚よりも長く、
    前記壁パネルは軽量気泡コンクリートパネルであり、
    前記ビスが有する前記切刃部が、前記軽量気泡コンクリートパネルに貫入することを特徴とする壁パネルの取付け構造。
  2. 前記ビスが有する前記切刃部は、前記切刃部の先端で孔を穿つ尖形部と、前記尖形部からねじ部側に向かって直線状に形成された複数本の刃を有するリーマ部と、を有することを特徴とする請求項1に記載の壁パネルの取付け構造。
  3. 前記取付金物には、前記ビスが挿通する挿通孔が形成されていることを特徴とする請求項1または2記載の壁パネルの取付け構造。
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