JP2007023703A - 鉄骨部材の接合構造および接合方法ならびに鉄骨造の建築物 - Google Patents

鉄骨部材の接合構造および接合方法ならびに鉄骨造の建築物 Download PDF

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良道 河合
Toshiichi Karatsu
敏一 唐津
Satoru Owada
哲 大和田
Hideo Shimizu
秀夫 清水
Tsutomu Watanabe
力 渡邊
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Abstract


【課題】 鉄骨部材の接合構造および接合方法を提供すること。
【解決手段】 鉄骨部材の柱と梁の接合部、柱と柱または梁と梁の接合部あるいは梁と小梁の接合部等の鉄骨部材の接合構造であって、重合されて接合される2つの被接合部材は、少なくとも接合される一方の部材が板厚2.3mm以上であり、かつ、ドリルねじ1のドリル刃により孔が明けられ、当該ドリルねじのねじ部によりタッピングされ、重合される他方の部材とドリルねじが圧着されて一体化された接合部とされている。
【選択図】図1

Description

本発明は、少なくとも一方の部材の板厚が2.3mm以上の鉄骨部材の接合部における板状部相互を重合させて、ドリルねじにより接合する鉄骨部材の接合構造および接合方法ならびに鉄骨造の建築物に関する。
従来、少なくとも一方の部材の板厚が2.3mm以上の鉄骨の柱と梁の接合、梁と梁の接合ならびに梁と小梁の接合(いずれも板状部相互の重合部の接合)においては、溶接、ボルト接合、リベット接合ならびに高力ボルト接合が適用されていた(例えば、特許文献1〜3参照。)。ドリルねじによる接合は、板厚2.3mm厚以上の鉄骨の柱と梁の接合、梁と梁の接合ならびに梁と小梁の接合(いずれも板状部相互の重合部)においてはドリルねじによる接合は行われていなかった。
(1)前記の溶接接合では、接合される鋼材を溶接できる形状に加工し、さらに溶接時の熱により部材が変形しないように温度、溶接手順や拘束条件を管理して溶接を実施していた。また、めっきや塗装など予め防錆処理されていた鋼材を用いる場合にあっては、接合部のめっきや塗装などを剥離したうえ溶接接合し、溶接の後に損傷を受けた防錆処理部の補修も必要となっていた。
(2)前記のボルト接合またはリベット接合では、接合される部材のすべてにボルトまたはリベットの軸径以上の孔を穿設したうえ、ボルトおよびナットまたはリベットにより一体化する接合方法としていた。このとき、両被接合部材の双方から作業する必要があった。
(3)前記の高力ボルト接合では、前記(2)と同様の作業に加え、重合される部材の接触面を有効に摩擦力が生じるように表面処理する必要があった。
実公昭56−4082号公報 実公昭56−55365号公報 特開2002−38608号公報
前記のように、(1)溶接接合では、開先加工等を含む溶接できる形状に加工、温度管理等、非常に煩雑で、接合コストも高くなると共に高度の熟練を要するという問題があった。
また、(2)前記のボルト接合またはリベット接合では、接合される部材のすべてにボルトまたはリベットの軸径以上の孔を穿設しなければならず、しかも接合部の表裏両側から作業する必要があり、接合作業効率が低いという問題がある。
また、前記(3)では、前記(2)に加えて摩擦接合面に有効に摩擦力が生じるように表面処理する必要があり、接合コストが増加する問題がある。
本発明は、前記の(1)〜(3)課題を有利に解消することができる鉄骨部材の接合構造および接合方法ならびに鉄骨造の建築物を提供することを目的とする。
前記の課題を有利に解決するために、第1発明の鉄骨部材の接合構造では、鉄骨部材の柱と梁の接合部、柱と柱または梁と梁の接合部あるいは梁と小梁の接合部等の鉄骨部材の接合構造であって、重合されて接合される被接合部材は、少なくとも接合される一方の部材が板厚2.3mm以上であり、かつ、ドリルねじのドリル刃により孔が明けられ、かつ当該ドリルねじのねじ部によりタッピングされ、重合される他方の部材とドリルねじが圧着されて一体化された接合部とされていることを特徴とする。
また、第2発明では、第1発明の鉄骨部材の接合構造において、重合される2つの被接合部材のうち、ドリルねじの頭部側に位置して接合される部材は、ドリルねじのねじ部の山の径と同じ寸法または僅かに大きい内径の貫通孔が予め明けられた部材とされ、
一方、ドリルねじのドリル刃先側に位置して接合される部材は、無孔かまたはドリルねじのねじ部の谷の径と同じ寸法または小さな内径の貫通孔を予め明けられた部材とされ、
ドリルねじのドリル刃により当該ドリルねじのドリル刃先側に位置して接合される部材に、ドリルねじのねじ部の谷の径と同じ寸法または前記谷の径よりわずかに大きい内径の貫通孔が明けられ、
当該ドリルねじのドリル刃先側に位置して接合される部材が、当該ドリルねじのねじ部によりタッピングされ、重合される部材とドリルねじが圧着されて一体化された接合部とされていることを特徴とする。
また、第3発明では、第1発明または第2発明の鉄骨部材の接合構造において、ドリルねじの先端には、当該ドリルねじのねじ部の谷の径と同じ寸法か、または僅かに大きい外径で、かつ、当該ドリルねじのねじ部の山の径より小さい外径のドリル刃を有するドリルねじが用いられていることを特徴とする。
また、第4発明の鉄骨部材の接合方法では、板厚2.3mmの鉄骨部材の柱と梁の接合部、柱と柱または梁と梁の接合部あるいは梁と小梁の鉄骨部材の接合方法であって、重合される被接合部材は、少なくとも接合される一方の部材が板厚2.3mm以上であり、かつ、ドリルねじのドリル刃により孔が明けられた後、当該ドリルねじのねじ部によりタッピングされ、重合される他方の部材とドリルねじが圧着されて一体化された接合部とされていることを特徴とする。
また、第5発明では、第4発明の鉄骨部材の接合方法において、重合される被接合部材のうち、ドリルねじの頭部側に接合される部材は、ドリルねじのねじ部の山の径と同じ寸法または僅かに大きい内径の貫通孔が予め明けられた部材とされ、
一方、ドリルねじのドリル刃先側に位置して接合される部材は、無孔かまたはドリルねじのねじ部の谷の径と同じ寸法または小さな内径の貫通孔を予め明けられた部材とされ、
ドリルねじのドリル刃により当該ドリルねじのドリル刃先側に位置して接合される部材に、ドリルねじのねじ部の谷の径と同じ寸法または前記谷の径よりわずかに大きい内径の貫通孔が明けられ、
当該ドリルねじのドリル刃先側に接合される部材が、当該ドリルねじのねじ部によりタッピングされ、重合される部材とドリルねじが圧着されて一体化された接合部とされていることを特徴とする。
また、第6発明では、第4発明または第5発明の鉄骨部材の接合方法において、ドリルねじの先端には、当該ドリルねじのねじ部の谷の径と同じ寸法か、または僅かに大きい外径で、かつ、当該ドリルねじのねじ部の山の径より小さい外径のドリル刃を有するドリルねじが用いられていることを特徴とする。
また、第7発明の鉄骨造の建築物では、第1発明〜第3発明のいずれかに記載の鉄骨部材の接合構造を有することを特徴とする。
また、第8発明の鉄骨造の建築物では、第4発明〜第6発明のいずれかに記載の鉄骨部材の接合方法を用いて構築されていることを特徴とする。
また、第9発明では、第7発明または第8発明の鉄骨造の建築物において、ドリルねじの製造加工時に、脱水素処理させたドリルねじが用いられていることを特徴とする。
本発明の接合構造によると、少なくとも接合される一方の部材が板厚2.3mm以上の厚い鋼材を含む鋼材同士の接合においても、特別な技能を有さずとも、確実で強度の高い鉄骨造の接合構造とすることができ、また、そのような確実で強度の高い鉄骨造の接合構造を、簡便でかつ作業性よく容易に施工できる接合方法になり、接合コストおよび接合工期を大幅に低減することができ、鉄骨造の建築物の施工コストを低減することができる。
また、先端にドリル刃を加工したドリルねじにより、重合される部材に孔をあけ、ドリルねじのねじ部によって被接合部材をタッピングして接合、一体化することで、溶接のような作業時の管理や溶接後の防錆補修が不要となり、ボルトやリベットのように部材の両側から作業する必要が無くなり、高力ボルトのように摩擦力のための表面処理を必要としないため、作業効率が向上するとともに、ガタ等を誘発するすき間が生ぜず、剛性の高い接合を構築できる。また、鉄骨部材における接合部の剛性の高く、施工コストの安価な鉄骨造の建築物とすることができる。
次に、本発明を図示の実施形態に基づいて詳細に説明する。
先ず、図8を参照して本発明において使用するドリルねじ1の一形態について説明すると、このドリルねじ1は、ドリル部2とドリルねじ部3とを有する脚部4と、頭部に座金を兼ねたフランジ部5および六角形の回動工具係合部(頭部)6を一体に備えており、少なくとも接合される鋼材の一方の部材の板厚が、板厚2.3mm以上〜8mm程度のH形鋼,溝形鋼,T形鋼あるいはL型鋼等の鉄骨部材と他の鋼材との接合、あるいは前記と同様な板厚寸法の鉄骨部材と鋼板との接合に適用可能なドリルねじ1とされている。
また、前記ドリル部2の先端には、ドリル部の先端7が設けられ、ドリル部の先端7からドリルねじ部3のねじ山8に渡り、重合されて接合される各鋼材の合計厚さ寸法以上の長さの傾斜ガイド溝9が、脚部4の外周上を軸方向に傾斜して設けられて、切り粉を案内排出するようにされている。
また、前記のドリルねじ1は、基端部に脚部4より大径のフランジ部5および六角形の回動工具係合部(頭部)6を有し、先端部に先端がドリル形状を有するドリルねじ1であって防錆処理(例えば、亜鉛鍍金処理)されたドリルねじ1は、耐食性が得られ、鉄骨部材相互の板状部相互を重合して接合する接合部に利用可能なドリルねじ1とすることができる。
また、ドリルねじの製造加工時に、脱水素処理させたドリルねじ1は、水素除去不充分によるドリルねじ1のねじ頭部のねじ込み作業後に破断される所謂、首飛び現象が発生しないドリルねじ1であるので、接合金具として信頼性の高いドリルねじ1により鉄骨部材を接合した接合構造の鉄骨造建築物を構築することができる。
ドリル部2の外径寸法D1は、ドリルねじ部3の谷の径dよりも大きく、かつドリルねじ部3の山の外径Dよりも小さくされ、ドリル部2の長さ寸法L1およびねじ部3の長さ寸法Lは、重合されて接合される鋼材相互の合計の板厚寸法T(t1+t2)(図7c参照)以上とされ、頭部に六角等の多角形の回動工具係合部6が形成され、電動式レンチ等により回動可能に構成されている。
ドリルねじ1の先端には、当該ドリルねじ1のねじ部3の谷の径dと同じ寸法か、または僅かに大きい外径で、かつ、当該ドリルねじ1のねじ部3の山の径Dより小さい外径D1のドリル刃10を有している。
ドリルねじ1の呼び径は、例えば、6mm〜8mmとされ、少なくとも接合される一方の部材の板厚が2.3mm以上の鋼材を一方に含む鋼材11,12同士が重合された鋼材重合部に適用可能にされている。
また、ドリルねじ1の表面硬さおよび心部硬さは、JISB1055またはJISB1059の規定に従うものとする。例えば、JISB1059の3.2.1(表面硬さ)項の規定および3.2.2(心部硬さ)項の規定に準じて、JISB1059の11.1.1の試験を行った時に、530HV0.3以上の表面硬さとされ、320HV10〜400HV10の心部硬さとされている。前記のドリルねじ1を使用して接合される部材(鋼材)の材質として軟鋼(400MPa鋼程度以下)の部材であると望ましい。
図7は、図8に示すドリルねじ1を使用して、鉄骨部材の柱と梁の接合部、柱と柱または梁と梁の接合部あるいは梁と小梁の接合部等の鉄骨部材における板状部を重合させて、ドリルねじ1により接合する場合の形態を示したものである。重合されて接合される2つの接合部材11,12は、少なくとも接合される一方の部材12が板厚2.3mm以上であり、かつ、ドリルねじのドリル刃により孔が明けられ、当該ドリルねじのねじ部によりタッピングされ、重合される他方の部材11とドリルねじが圧着されて一体化された接合部とされる。
図7(a)(b)の場合は、重合される被接合部材11,12のうち、ドリルねじの頭部側に位置して接合される部材11は、ドリルねじ1のねじ部の山の径Dと同じ寸法または僅かに大きい内径D2の貫通孔13が予め明けられた部材11とされ、一方、ドリルねじ1のドリル刃先側に位置して接合される部材12は、無孔か(図7aの場合)またはドリルねじ1のねじ部3の谷の径dと同じ寸法または小さな内径d1(図7bの場合)の貫通孔13bを予め明けられた部材12とされ、ドリルねじ1のドリル刃10により、当該ドリルねじ1のドリル刃先側に位置して接合される部材12に、ドリルねじ1のねじ部3の谷の径dと同じ寸法または前記谷の径dよりわずかに大きい内径の貫通孔D1が明けられ(図7c参照)、少なくとも当該ドリルねじ1のドリル刃先側に接合される部材12が、当該ドリルねじ1のねじ部3によりタッピングされ、重合される部材11,12とドリルねじ1が圧着されて一体化された接合部とされる(図1〜図6参照)。
前記の接合構造では、重合される被接合部材11,12は、少なくともドリルねじ1のドリル刃先側に位置して接合される一方の部材12が、ドリルねじ1のドリル刃10により孔が明けられ、かつ当該ドリルねじ1のねじ部3によりタッピングされ、重合される他方の部材11とドリルねじ1が圧着されて一体化された接合部とされている接合構造となっている。
前記の接合構造および接合方法により、鋼材を接合した具体的な形態が図1〜図6に示されている。以下各図の形態についてさらに説明すると、図1および図2に示す形態は、直列に隣り合うH形断面の梁14,14の上フランジ17,17相互の上面に渡って上添板15が配設され、また下フランジ18,18相互の下面に渡って下添板16が配設され、さらにウェッブ19,19相互の片面に渡って、縦添板20が配設され、前記各上添板15、下添板16、および縦添板20は、梁14に対して所定の位置が保持されるように、図示を省略するが、板状部相互を圧着仮固定する把持クランプ金具(図示省略)、あるいは梁14のフランジあるいはウェッブに対して各添板15,16,17を固定する接着テープ(図示省略)などが設けられて位置固定される。
前記添板15,16,20側からドリルねじ1が、電動ドライバーあるいは電動式トルクレンチ(図示を省略した)により、フランジ17,18またはウェッブ19にねじ込まれ、ドリルねじ1および各添板15,16,20が、それぞれフランジ17,18またはウェッブ19に圧着されて一体に接合されている。
図3および図4に示す形態では、H形断面の柱21におけるフランジ22と、梁14端部の縦端板23とが、梁14側の縦端板23側からドリルねじ1が、柱21のフランジ22にねじ込まれて、前記縦端板23と柱21のフランジ22とが、多数のドリルねじ1により接合されている。この形態では、縦端板23は、梁14における上下のフランジ17,18より外側に突出して、上下のフランジ17,18と縦端板23に固定された補強リブ32により補強され、ドリルねじ1により接合されている。
図5に示す形態では、柱21側に固定のガセットプレート25と、梁14のウェッブ19とが重合されて、ガセットプレート25側から梁14のウェッブ19にドリルねじ1がねじ込まれて、ガセットプレート25と、梁14のウェッブ19とが複数(4つ)のドリルねじ1により接合され、ガセットプレート25とL形鋼からなるブレース26の縦部分26aとが、ブレース26側からガセットプレート25に複数(4つ)のドリルねじ1がねじ込まれて接合されている。
図6には、屋根骨組に用いる山形トラス28を構成する傾斜上弦材29と水平な下弦材30との接合またはこれらの間に介在されて接合される斜材31との接合部に適用した形態が示されている。
さらに説明すると、L形鋼からなる傾斜上弦材29の下端部の縦部分29aと、L形鋼からなる水平な下弦材30の端部縦部分30aとが、重合されて、傾斜上弦材29側の縦部分29a側から水平な下弦材30の縦部分30aにドリルねじ1がねじ込まれて、傾斜上弦材29の縦部分29aと水平な下弦材30の縦部分30aとが複数(4つ)のドリルねじ1により接合されている。
また、傾斜上弦材29における縦部分29aまたは水平な下弦材30における縦部分30aと、L形鋼からなる斜材31における縦部分31aの端部が重合されて、斜材31側から傾斜上弦材29の縦部分29aまたは水平な下弦材30における縦部分30aにドリルねじ1がねじ込まれて、傾斜上弦材29の縦部分29aに斜材31の上端部とドリルねじ1が圧着されるように接合され、また、水平な下弦材30における縦部分30aに斜材31の下端部とドリルねじ1が圧着さえるように接合されている。また、母屋材33とこれを支持する支持材34の接合部もドリルねじ1により接合された形態が示されている。
前記各実施形態のように、六角頭部のドリルねじ1を使用して部材同士を接合すると、(1)単に、ドリルねじを用いて部材同士を接合するので、特別な技能を有さずとも、確実で強度の高い鉄骨造の接合構造を、簡便でかつ作業性よく容易に施工して、鋼製部材相互を接合することができる。
(2)先端にドリル刃10を加工したドリルねじ1により、重合される部材12に孔(貫通孔)をあけ、ねじ部3によって被接合部材12(または11を含む)をタッピングして接合し、一体化することで、溶接のような作業時の管理や溶接後の防錆補修が不要となり、ボルトやリベットのように部材の両側から作業する必要が無くなり、高力ボルトのように摩擦力のための表面処理を必要としないため、作業効率が向上するとともに、ガタ等を誘発するすき間が生ぜず、剛性の高い接合を構築できる。
このようなドリルねじ1を使用して接合すると、接合部分が簡素な鋼材になり、鋼材を安くすることができる。また、鋼材相互の接合コストが安価で工期を短縮することができるため、建築施工コストの安価な建築物を構築することができる。
本発明を実施する場合、ドリルねじ1の頭部形状としては、六角以外の形状でもよいが、ドリルねじ1をねじ込む時に、回転トルクが大きくなるので、ドリルねじ1本体に設ける回動工具係合部6としては、十字状溝などの溝形式として電動ドライバーにより回動する場合よりも、電動式レンチにより接合するとよい。
本発明を実施する場合、接合する部材は、板状部相互である必要があるが、円形あるいは矩形の閉鎖断面部材(鋼管柱、梁)の板状部と、これに重合される断面円弧状あるいは平板状の鋼板部材とをドリルねじ1を用いて、鋼板部材の外側(ワンサイド側)から接合する接合構造にも適用することができる。
本発明を実施する場合、接合される2つの接合部材の板状部に接合用の孔を設けない形態であると、部材の接合部の加工費用が一切不要になるので、格段に安くすることができるため、このようにしてもよいが、2つの接合部材のうち、一方の部材、例えば、ドリルねじ1の刃先側に位置して接合される部材が、鉄骨構造材のH形鋼材あるいは箱形断面鋼材等である場合に、接合のための穴明け加工が一切ない場合でも、一方の部材にのみ穴明け加工をすればよいので、孔明け加工費用を半減させることができる。また、ドリルねじ1による接合は、工場においては、各種の設備がある場合が多いので接合作業が容易であるが、現場においては、柱等の建て込まれて位置固定された部材に、他の接合すべき部材を重合してドリルねじ1により接合させるようにするのが好ましい。
本発明を実施する場合、ドリルねじ1の頭部形状としては、回動工具係合溝を有する頭部形状とするよりは、回動工具係合外面を有するドリルねじ1とするのが望ましい。
本発明を実施する場合、図示を省略するが、柱と胴縁支持金具との接合、胴縁と胴縁支持金具との接合、または、屋根トラスと壁上縁材とを連結金物を介して接合する場合の屋根トラスと連結金物あるいは連結金物と壁上縁材との接合その他の鋼材相互の接合にドリルねじ1を使用して接合してもよい。
本発明を実施する場合、一方の部材の板厚が2.3mm以上(少なくとも2.3mmの板厚)であればよく、他方の部材の板厚は、2.3mm以下または同程度あるいは2.3mm以上であってもよい。
梁フランジおよび梁ウェッブと添設板とを接合して梁を直列に接合する本発明の接合構造の一形態を示す側面図である。 図1の縦断正面図である。 柱フランジと添設板とを接合して梁を直列に接合する本発明の接合構造の一実施形態の鉄骨部材の接合構造を示す側面図である。 図3の一部縦断正面図である。 鉄骨ブレースとガセットプレートとを接合する本発明の接合構造を示す側面図である。 トラスの弦材と斜材とを接合する本発明の接合構造を示す側面図である。 (a)(b)(c)はドリルねじによる接合方法の形態を示す縦断側面図である。 本発明で使用するドリルねじを示すものであって、(a)正面図、(b)は側面図である。
符号の説明
1 ドリルねじ
2 ドリル部
3 ドリルねじ部
4 脚部
5 フランジ部
6 回動工具係合部
7 ドリル部の先端
8 ねじ山
9 傾斜ガイド溝
10 ドリル刃
11 被接合部材
12 被接合部材
13 貫通孔
13b 貫通孔
14 梁
15 上添板
16 下添板
17 上フランジ
18 下フランジ
19 ウェッブ
20 縦添板
21 柱
22 フランジ
23 縦端板
25 ガセットプレート
26 ブレース
26a 縦部分
28 山形トラス
29 上弦材
29a 縦部分
30 下弦材
30a 縦部分
31 斜材
31 縦部分
32 補強リブ
33 母屋材
34 母屋支持材

Claims (9)

  1. 鉄骨部材の柱と梁の接合部、柱と柱または梁と梁の接合部あるいは梁と小梁の接合部等の鉄骨部材の接合構造であって、重合されて接合される2つの被接合部材は、少なくとも接合される一方の部材が板厚2.3mm以上であり、かつ、ドリルねじのドリル刃により孔が明けられ、当該ドリルねじのねじ部によりタッピングされ、重合される他方の部材とドリルねじが圧着されて一体化された接合部とされていることを特徴とする鉄骨部材の接合構造。
  2. 重合される2つの被接合部材のうち、ドリルねじの頭部側に位置して接合される部材は、ドリルねじのねじ部の山の径と同じ寸法または僅かに大きい内径の貫通孔が予め明けられた部材とされ、
    一方、ドリルねじのドリル刃先側に位置して接合される部材は、無孔かまたはドリルねじのねじ部の谷の径と同じ寸法または小さな内径の貫通孔を予め明けられた部材とされ、
    ドリルねじのドリル刃により当該ドリルねじのドリル刃先側に位置して接合される部材に、ドリルねじのねじ部の谷の径と同じ寸法または前記谷の径よりわずかに大きい内径の貫通孔が明けられ、
    当該ドリルねじのドリル刃先側に位置して接合される部材が、当該ドリルねじのねじ部によりタッピングされ、重合される部材とドリルねじが圧着されて一体化された接合部とされていることを特徴とする請求項1に記載の鉄骨部材の接合構造。
  3. ドリルねじの先端には、当該ドリルねじのねじ部の谷の径と同じ寸法か、または僅かに大きい外径で、かつ、当該ドリルねじのねじ部の山の径より小さい外径のドリル刃を有するドリルねじが用いられていることを特徴とする請求項1または2に記載の鉄骨部材の接合構造。
  4. 鉄骨部材の柱と梁の接合部、柱と柱または梁と梁の接合部あるいは梁と小梁の接合部等の鉄骨部材の接合方法であって、重合されて接合される2つの被接合部材は、少なくとも接合される一方の部材が板厚2.3mm以上であり、かつ、ドリルねじのドリル刃により孔が明けられた後、当該ドリルねじのねじ部によりタッピングされ、重合される他方の部材とドリルねじが圧着されて一体化された接合部とされていることを特徴とする鉄骨部材の接合方法。
  5. 重合される被接合部材のうち、ドリルねじの頭部側に接合される部材は、ドリルねじのねじ部の山の径と同じ寸法または僅かに大きい内径の貫通孔が予め明けられた部材とされ、
    一方、ドリルねじのドリル刃先側に位置して接合される部材は、無孔かまたはドリルねじのねじ部の谷の径と同じ寸法または小さな内径の貫通孔を予め明けられた部材とされ、
    ドリルねじのドリル刃により当該ドリルねじのドリル刃先側に位置して接合される部材に、ドリルねじのねじ部の谷の径と同じ寸法または前記谷の径よりわずかに大きい内径の貫通孔が明けられ、
    当該ドリルねじのドリル刃先側に接合される部材が、当該ドリルねじのねじ部によりタッピングされ、重合される部材とドリルねじが圧着されて一体化された接合部とされていることを特徴とする請求項4に記載の鉄骨部材の接合方法。
  6. ドリルねじの先端には、当該ドリルねじのねじ部の谷の径と同じ寸法か、または僅かに大きい外径で、かつ、当該ドリルねじのねじ部の山の径より小さい外径のドリル刃を有するドリルねじが用いられていることを特徴とする請求項4または5に記載の鉄骨部材の接合方法。
  7. 請求項1〜3のいずれか1項記載の鉄骨部材の接合構造を有することを特徴とする鉄骨造の建築物。
  8. 請求項4〜6のいずれか1項記載の鉄骨部材の接合方法を用いて構築されていることを特徴とする鉄骨造の建築物。
  9. ドリルねじの製造加工時に、脱水素処理させたドリルねじが用いられている請求項7または8に記載の鉄骨造の建築物。
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