JP2008019566A - 柱接合構造 - Google Patents

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Tetsuya Hanzawa
徹也 半澤
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Abstract

【課題】柱接合作業の効率化を図るとともに、内側添え板の製作作業の効率化を図ることができる柱接合構造を提供することを目的とする。
【解決手段】下節の鋼管柱1の上端と上節の鋼管柱2の下端とが内側添え板3を介して接合される柱接合構造において、鋼管柱1,2の内方には、貫通孔3a…が形成された内側添え板3と、内側添え板3に対向する押さえ板4とがそれぞれ配設され、内側添え板3と押さえ板4との間には、押さえ板4により押さえられて内側添え板3と押さえ板4との間に挟持されたナット5…が介在され、ナット5…と内側添え板3の貫通孔3a…と鋼管柱1,2に形成された貫通孔1a…,2a…とはそれぞれ孔合わせされ、鋼管柱1,2の貫通孔1a…,2a…に差し込まれたボルト8…は、内側添え板3の貫通孔3a…に挿通されつつナット5…に螺合されて締め付けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、下節の鋼管柱の上端と上節の鋼管柱の下端とを接合させる柱接合構造に関する。
従来、鋼管柱の継手方法としては、下節の鋼管柱の上端と上節の鋼管柱の下端とを溶接接合する方法がある。この方法は、予め、下節の鋼管柱の上部外周面と上節の鋼管柱の下部外周面にエレクションピースをそれぞれ溶接しておく。そして、このエレクションピースによって下節の鋼管柱とその上に載せられた上節の鋼管柱とを仮固定し、下節の鋼管柱の上端と上節の鋼管柱の下端とを溶接する。その後、エレクションピースをガス切断して作業を完了する。これにより、下節の鋼管柱の上端と上節の鋼管柱の下端とが接合される。ところが、上記した方法では、上述したようにエレクションピースのガス切断が必要であるため、柱接合作業が煩雑であって効率が悪い。また、構造物を解体する際、この鋼管柱をガス切断しなければならないため、解体作業に手間がかかるとともに、解体後の鋼管柱の再利用が困難である。
そこで、近年、鋼管柱の内周面に添わして設置された内側添え板を介して下節の鋼管柱の上端と上節の鋼管柱の下端とを接合する技術が提案されている。この技術は、まず、上部にねじ孔が形成された内側添え板を用意し、この内側添え板を下節の鋼管柱の上部内周面にその上部を上方に突出させた状態で溶接接合しておく。そして、上節の鋼管柱を、その下端内部に内側添え板の上部を挿入させつつ下節の鋼管柱の上に配置させた後、上節の鋼管柱下部に形成された貫通孔(キリ孔)からボルトを差し込んで内側添え板のねじ孔に螺合させて締め付ける。これにより、下節の鋼管柱の上端と上節の鋼管柱の下端とが溶接することなく接合される(例えば、特許文献1参照。)。
また、近年、ボルト先端面にドライバ等の工具を嵌合させるための溝が形成されたテイクアウトボルトを使用して下節の鋼管柱の上端と上節の鋼管柱の下端とを接合する技術が提案されている。この技術は、まず、上記した溝付きのテイクアウトボルトの他に、上部及び下部にねじ孔(タップ孔)がそれぞれ形成された内側添え板を用意し、内側添え板上部のねじ孔にテイクアウトボルトの先端部を螺合させて内側添え板にテイクアウトボルトを突設させておくとともに、この内側添え板を下節の鋼管柱の上部内周面にその上部を上方に突出させた状態でボルト接合しておく。そして、上節の鋼管柱を、その下端内部に内側添え板の上部を挿入させつつ下節の鋼管柱の上に配置させた後、上節の鋼管柱の下部に形成された貫通孔(キリ孔)からドライバ等の工具を差し込み、この工具をテイクアウトボルト先端の溝に嵌合させてテイクアウトボルトを捻り出す。続いて、鋼管柱の外まで捻り出されたテイクアウトボルトの端部にナットを螺合させて締め付ける。これにより、下節の鋼管柱の上端と上節の鋼管柱の下端とが溶接することなく接合される(例えば、特許文献2参照。)。
特開2004−285816号公報 特開平9−144720号公報
しかしながら、上記した前者の従来技術では、内側添え板に多数のねじ孔を開ける必要があるため、内側添え板の製作効率が悪いという問題がある。
また、上記した後者の従来技術では、上記した前者の従来技術と同様に、多数のねじ孔を開けることによる内側添え板の製作手間の問題があるとともに、ドライバ等の工具を使ってテイクアウトボルトを捻り出す作業が必要であるため、柱接合作業が煩雑であり、効率が悪いという問題がある。
本発明は、上記した従来の問題が考慮されたものであり、柱接合作業の効率化を図るとともに、内側添え板の製作作業の効率化を図ることができる柱接合構造を提供することを目的としている。
請求項1記載の発明は、下節の鋼管柱の上端と上節の鋼管柱の下端とが内側添え板を介して接合される柱接合構造において、前記鋼管柱の内方には、貫通孔が形成された内側添え板と、該内側添え板に対向する押さえ板とがそれぞれ配設され、該内側添え板と押さえ板との間には、押さえ板により押さえられて内側添え板と押さえ板との間に挟持されたナットが介在され、該ナットと内側添え板の貫通孔と鋼管柱に形成された貫通孔とはそれぞれ孔合わせされ、鋼管柱の貫通孔に差し込まれたボルトは、内側添え板の貫通孔に挿通されつつ前記ナットに螺合されて締め付けられていることを特徴としている。
このような特徴により、ナットを挟持している内側添え板と押さえ板とを鋼管内に配置させた状態で下節の鋼管柱の上に上節の鋼管柱の載せ、その後、鋼管柱に形成された貫通孔からボルトを差し込んで当該ボルトを上記ナットに螺合させて締め込むだけで、下節の鋼管柱上部と上節の鋼管柱下部とが接合される。また、鋼管柱と内側添え板とを接合させるためのボルトは、内側添え板と押さえ板とにより挟持されたナットに螺合されて締め付けられるため、ボルトを挿通させるための内側添え板の貫通孔は、雌ねじが切られたねじ孔でなく、錐(キリ)等で開けられたような孔(以下、キリ孔と記す。)でよい。このキリ孔は、ねじ孔と異なりコンピュータ制御のレーザを用いて開けることができる。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の柱接合構造において、内側添え板と押さえ板との間には、前記ナットが嵌め込まれるナット孔が形成された回転規制板が配設されており、該回転規制板のナット孔に嵌合されたナットは、当該回転規制板によってその回転が規制されていることを特徴としている。
このような特徴により、ボルトを締め込む際に、ボルトと共にナットが回転することがなく、ボルトの締め込みが確実に行われる。
本発明に係る柱接合構造によれば、ガス切断作業やボルトの捻り出し作業等がなく、効率良く柱接合作業を行うことができる。また、本発明に係る柱接合構造によれば、内側添え板に形成するねじ孔の数を低減或いは無くすことができるため、効率良く内側添え板を製作することができる。
以下、本発明に係る柱接合構造の実施の形態について、図面に基いて説明する。
図1は本実施の形態における柱接合構造の縦断面図であり、図2は本実施の形態における柱接合構造の横断面図であり、図3は本実施の形態における柱接合構造の分解図である。
図1,図2,図3に示すように、本実施の形態における柱接合構造は、下節の鋼管柱1の上端と上節の鋼管柱2の下端とを内側添え板3…を介して接合させるための構造であり、鋼管柱1,2の内周面に添えられた内側添え板3…と、鋼管柱1,2の内方に配設されて内側添え板3…に対向する押さえ板4…と、内側添え板3と押さえ板4との間に介在されたナット5…と、内側添え板3と押さえ板4との間に配設された回転規制板6…と、鋼管柱1,2の外周面に添えられた外側添え板7…と、内側添え板3…と鋼管柱1,2と外側添え板7…とを接合させるためのボルト8…とから構成されている。
鋼管柱1,2は、鋼管構造や被覆形鋼管コンクリート構造、充填形鋼管コンクリート構造、充填被覆形鋼管コンクリート構造等の柱を構成する柱部材である。鋼管柱1,2は、建物の一層分或いは建物複層分を一節として柱を複数の節に分けたものであり、複数の鋼管柱1,2を軸方向に継手して組み立てることで柱が形成される。具体的には、鋼管柱1,2は、断面四角形の角形鋼管からなり、下節の鋼管柱1と上節の鋼管柱2とは、下節の鋼管柱1の上端面と上節の鋼管柱2の下端面とを突き合わせた状態で配置されている。
下節の鋼管柱1の上部には、ボルト8…を挿通させるための複数の貫通孔1a…が四方の各面にそれぞれ形成されている。また、上節の鋼管柱2の下部にも、下節の鋼管柱1の上部と同様に、ボルト8…を挿通させるための複数の貫通孔2a…が四方の各面にそれぞれ形成されている。これらの貫通孔1a…,2a…は、キリ孔であり、ボルト8…の直径よりも若干大きい径で空けられたルーズホールである。また、上記した複数の貫通孔1a…,2a…は、縦横所定のピッチで形成されている。
内側添え板3…は、継手される上下の鋼管柱1,2の内周面にそれぞれ添えられる矩形板状の応力伝達材であり、例えば、鋼板や繊維強化プラスチック(FRP)等からなる。内側添え板3…は、下節の鋼管柱1と上節の鋼管柱2との接合部分(継手部分)の鋼管内において、下節の鋼管柱1の上部内周面と上節の鋼管柱2の下部内周面との間に亘って延在されており、その下部は下節の鋼管柱1の上部内周面に接面され、その上部は上節の鋼管柱2の下部内周面に接面されている。また、内側添え板3…は、鋼管柱1,2の四方の各面にそれぞれ配設されている。
また、内側添え板3には、ボルト8…を挿通させるための複数の貫通孔3a…が形成されている。この貫通孔3a…は、上記した鋼管柱1,2に形成された貫通孔1a…,2a…と同様のキリ孔であって、ボルト8…の直径よりも若干大きい径で空けられたルーズホールである。また、この複数の貫通孔3a…は、下節の鋼管柱1の貫通孔1a…や上節の鋼管柱2の貫通孔2a…と同様のピッチで縦横に形成されている。また、内側添え板3…の四隅には、後述する固定ねじ10…を螺合させるためのねじ孔3b…が形成されている。このねじ孔3b…は、内周面に雌ねじが切られたタップ孔である。
押さえ板4…は、ナット5…を押さえるための矩形板状の押さえ部材であり、例えば、鋼板やFRP、その他の合成樹脂等からなる。また、押さえ板4…は、内側添え板3と略同形状の板材であり、複数の内側添え板3…の鋼管内方側の側方にそれぞれ配置されて内側添え板3…に真直ぐ対向されている。
また、押さえ板4…には、ボルト8…を挿通させるための複数の貫通孔4a…が形成されている。この貫通孔4a…は、上記した鋼管柱1,2に形成された貫通孔1a…,2a…や内側添え板3…に形成された貫通孔3a…と同様のキリ孔であって、ボルト8…の直径よりも若干大きい径で空けられたルーズホールである。また、この貫通孔4a…は、内側添え板3の貫通孔3a…と同様のピッチで縦横に形成されている。また、押さえ板4の四隅には、後述する固定ねじ10…を挿通させるためのキリ孔の貫通孔4b…が形成されている。
ナット5…は、ボルト8…を螺合させるためのナットであり、本実施の形態では、公知の六角ナットを使用している。このナット5…は、内側添え板3の貫通孔3a…の位置にそれぞれ配設され、内側添え板3の貫通孔3a…にそれぞれ孔合わせされている。また、ナット5…は、押さえ板4により押さえられて内側添え板3と押さえ板4との間に挟持されている。
また、回転規制板6は、ナット5…の回転を規制するための矩形板状の部材であり、例えば、鋼板やFRP、その他の合成樹脂等からなる。回転規制板6には、ナット5…が嵌め込まれるナット孔6a…が形成されている。このナット孔6a…はキリ孔であり、具体的には、六角ナットからなるナット5…に対して当該ナット5…よりも若干大きい六角形のナット孔6a…が形成されている。このナット孔6a…は、所定位置に配設された全てのナット5…がナット孔6a…にそれぞれ嵌合されるように、各ナット5…に対応した位置にそれぞれ形成されている。これらナット孔6a…に嵌合されたナット5…は、回転規制板6によってその回転が規制されており、ナット5…にボルト8…が螺合させる際にもナット5…が供回りしない。また、回転規制板6の四隅にも、後述する固定ねじ10…を挿通させるためのキリ孔の貫通孔6b…が形成されている。
上記した内側添え板3の四隅に開けられたねじ孔3b…と、押さえ板4の四隅に開けられた貫通孔4b…と、回転規制板6の四隅に開けられた貫通孔6b…とは、それぞれ孔合わせされており、押さえ板4の貫通孔4b…から小ねじ等の固定ねじ10…がそれぞれ差し込まれ、この固定ねじ10…が回転規制板6の貫通孔6b…に挿通されて内側添え板3のねじ孔3b…に螺合されて締め付けられている。つまり、ナット5…を内包させた状態で重ね合わされた内側添え板3と回転規制板6と押さえ板4とは、その四隅が固定ねじ10…によって固定されている。このようにして、回転規制板6により回転規制されたナット5…を内側添え板3と押さえ板4とにより挟み込んだ構成からなるサンドイッチ構造の内側添え部材9が形成されている。なお、固定ねじ10には、内側添え板3と回転規制板6との間に介在されるスペーサーナット11…や、回転規制板6と押さえ板4との間に介在されるスペーサーナット12…がそれぞれ螺合されており、内側添え板3と回転規制板6と押さえ板4との間隔が適正に保持されている。
一方、鋼管柱1,2の外に配設された外側添え板7…は、継手される上下の鋼管柱1,2の外周面にそれぞれ添えられる矩形板状の応力伝達材であり、例えば、鋼板や繊維強化プラスチック(FRP)等からなる。外側添え板7…は、下節の鋼管柱1と上節の鋼管柱2との接合部分(継手部分)の鋼管外周において、下節の鋼管柱1の上部外周面と上節の鋼管柱2の下部外周面との間に亘って延在されており、その下部は下節の鋼管柱1の上部外周面に接面され、その上部は上節の鋼管柱2の下部外周面に接面されている。また、内側添え板3…は、鋼管柱1,2の四方の各面にそれぞれ配設されている。
また、外側添え板7には、ボルト8…を挿通させるための複数の貫通孔7a…が形成されている。この貫通孔7a…は、上記した鋼管柱1,2に形成された貫通孔1a…,2a…と同様のキリ孔であって、ボルト8…の直径よりも若干大きい径で空けられたルーズホールである。また、この複数の貫通孔7a…は、下節の鋼管柱1の貫通孔1a…や上節の鋼管柱2の貫通孔2a…と同様のピッチで縦横に形成されている。
上記した外側添え板7の貫通孔7a…と、鋼管柱1,2の貫通孔1a…,2a…と、内側添え板3の貫通孔3a…と、ナット5…と、押さえ板4の貫通孔4aとは、それぞれ孔合わせされており、外側添え板7の貫通孔7a…から座金13…を介してボルト8…がそれぞれ差し込まれ、このボルト8…が、外側添え板7の貫通孔7a…、鋼管柱1,2の貫通孔1a…,2a…及び内側添え板3の貫通孔3a…に挿通されてナット5…に螺合されて締め付けられている。また、ボルト8…の先端は、押さえ板4の貫通孔4a…に挿通されて鋼管内方に向けて突出されている。
次に、上記した構成からなる柱接合構造の施工方法について説明する。
まず、予め、工場や現場内で、内側添え部材9を製作する工程を行っておく。具体的には、回転規制板6のナット孔6a…内に嵌め込ませたナット5…を内側添え板3と押さえ板4とで挟み込む。そして、内側添え板3と押さえ板4との四隅をスペーサーナット11…,12…を介在させた状態で固定ねじ10…よってそれぞれ締め付け固定する。このようにして、ナット5…を内包する内側添え部材9が組み立てられる。このとき、内側添え板3の貫通孔3a…、ナット5…及び押さえ板4の貫通孔4a…は孔合わせされている。
次に、図4に示すように、下節の鋼管柱1の上部に内側添え部材9…をその上部が下節の鋼管柱1の上端から突出するように取り付ける工程を行う。具体的には、上述したようにして組み立てられた内側添え部材9の内側添え板3の下部を、下節の鋼管柱1の上部内周面に当てるように配置し、点溶接などで仮固定させておく。このとき、内側添え部材9下部の孔(内側添え板3の貫通孔3a…、ナット5…及び押さえ板4の貫通孔4a…)を下節の鋼管柱1の貫通孔1a…に孔合わせしておく。また、下節の鋼管柱1上部の四方の各内周面に内側添え部材9…をそれぞれ取り付ける。
なお、点溶接以外の方法で、内側添え部材9を下節の鋼管柱1に仮固定してもよく、例えば、仮締めボルト等によって仮固定してもよい。
また、下節の鋼管柱1への内側添え部材9の取り付け工程は、下節の鋼管柱1の建て方前に予め行っておく方が簡単に取り付けることができるため好ましいが、下節の鋼管柱1の建て方後に、下節の鋼管柱1の上部に内側添え部材9を取り付けることも可能である。
次に、図5に示すように、下節の鋼管柱1の上に上節の鋼管柱2を設置する工程を行う。具体的には、上節の鋼管柱2をクレーン等で吊り上げ、上節の鋼管柱2を、その下部内に、下節の鋼管柱1の上端から突出した内側添え部材9…の上部を挿入させつつ下節の鋼管柱1の上端に吊り降ろす。つまり、突出した内側添え部材9…の上部に外装させるように、上節の鋼管柱2を下節の鋼管柱1の上端に載せる。このとき、内側添え部材9上部の孔(内側添え板3の貫通孔3a…、ナット5…及び押さえ板4の貫通孔4a…)は上節の鋼管柱2の貫通孔2a…に孔合わせされている。
次に、鋼管柱1,2の外周面に外側添え板7…を配置した後、内側添え部材9…および外側添え板7…を鋼管柱1,2にボルト接合する工程を行う。具体的には、鋼管柱1,2の四方の各外周面に、外側添え板7…を、その貫通孔7a…を鋼管柱1,2の貫通孔1a…,2a…に孔合わせをしてそれぞれ配置する。その後、座金13…に通したボルト8…を外側添え板7…の貫通孔7a…から差し込み、鋼管柱1,2の貫通孔1a…,2a…および内側添え板3の貫通孔3a…をそれぞれ挿通させ、ナット5…に螺合させて締め付ける。これにより、内側添え部材9…および外側添え板7…は、鋼管柱1,2を間に挟んだ状態でボルト接合され、下節の鋼管柱1と上節の鋼管柱2とが接合(継手)される。
上記した構成からなる柱接合構造によれば、ナット5…を挟持している内側添え板3と押さえ板4とを鋼管1,2内に配置させた状態で下節の鋼管柱1の上に上節の鋼管柱2の載せ、その後、鋼管柱1,2に形成された貫通孔1a…,2a…からボルト8…を差し込んで当該ボルト8…を上記ナット5…に螺合させて締め込むだけで、下節の鋼管柱1上部と上節の鋼管柱2下部とが接合される。これにより、ガス切断作業やボルトの捻り出し作業等がなく、効率良く柱接合作業を行うことができる。
また、鋼管柱1,2と内側添え板3とを接合させるためのボルト8…は、内側添え板3と押さえ板4とにより挟持されたナット5…に螺合されて締め付けられる構成からなり、ボルト8…を挿通させるための内側添え板3の貫通孔3a…は、雌ねじが切られたねじ孔でなく、錐(キリ)等で開けられたような孔であるため、ねじ孔と異なりコンピュータ制御のレーザを用いて開けることができ、効率良く内側添え板を製作することができる。また、押さえ板4に形成された貫通孔4a…、回転規制板6のナット孔6a…、及び外側添え板7の貫通孔7a…も、内側添え板3の貫通孔3a…と同様に、錐(キリ)等で開けられたような孔であるため、コンピュータ制御のレーザを用いて開けることができ、効率良く内側添え板を製作することができる。また、押さえ板4に形成された貫通孔4a…や回転規制板6のナット孔6a…は、板厚が十分に薄い場合にはパンチで孔あけすることもできる。一方、内側添え板3や外側添え板7の貫通孔3a…, 7a…は、通常その板厚が厚いためパンチで孔あけすることは難しく、また、パンチによる孔あけ加工時に生じるバリを取る必要もある。なお、内側添え板3の四隅にはねじ孔3b…が形成されているが、内側添え板3に形成するねじ孔の数を低減させることができるため、内側添え板3の製作の効率化を図ることができる。
また、内側添え板3と押さえ板4との間には、ナット5…が嵌め込まれるナット孔6a…が形成された回転規制板6が配設されており、回転規制板6のナット孔6a…に嵌合されたナット5…は、当該回転規制板6によってその回転が規制されているため、ボルト8…を締め込む際に、ボルト8…と共にナット5…が回転することがなく、ボルト8…の締め込みが確実に行われる。これによって、ボルト8…の締め込み不足を防止することができ、下節の鋼管柱1と上節の鋼管柱2とを確実に接合させることができる。
以上、本発明に係る柱接合構造の実施の形態について説明したが、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、上記した実施の形態では、下節の鋼管柱1と上節の鋼管柱2との接合部分に梁が接合されてなく、鋼管柱1,2の外周面に外側添え板7…が添えられた構成からなっているが、本発明は、下節の鋼管柱と上節の鋼管柱との接合部分に梁が接合された構成であってもよく、例えば、図6に示すように、外側添え板7…に代えて鋼管柱1,2の外周面にスプリットT14やシアアングル15が配設され、このスプリットT14やシアアングル15を介して鉄骨梁16が接合された構成であってもよい。このとき、スプリットT14やシアアングル15には貫通孔14a…,15a…がそれぞれ形成されており、これらの貫通孔14a…,15a…は、鋼管柱1,2の貫通孔1a…,2a…や内側添え板3の貫通孔3a…、ナット5…等と孔合わせされている。そして、スプリットT14やシアアングル15の貫通孔14a…,15a…からボルト8…がそれぞれ差し込まれ、これらのボルト8…が、スプリットT14やシアアングル15の貫通孔14a…,15a…、鋼管柱1,2の貫通孔1a…,2a…及び内側添え板3の貫通孔3a…に挿通されてナット5…に螺合されて締め付けられている。なお、図6に示す例では、外側添え板7…が備えられていない構成になっているが、鋼管柱1,2の外周面に外側添え板7…を配設し、この外側添え板7…の上にスプリットT14やシアアングル15を配設して鉄骨梁16を接合させる構成であってもよい。
また、上記した実施の形態では、鋼管柱1,2は断面四角形の角形鋼管からなるが、本発明は、如何なる形状の鋼管柱でもよく、例えば、断面円形の円形鋼管からなる鋼管柱であってもよい。
また、上記した実施の形態では、ナット5…として六角ナットが使用され、回転規制板6…に六角形のナット孔6a…が形成されているが、本発明は、種々のナットを使用することができ、例えば、四角形のナットや外周面に溝が形成された円形のナットを使用することができる。この場合、回転規制板のナット孔の形状をナットの形状に合わせた形状にするのが好ましく、例えば、四角形ナットを使用する場合には四角形のナット孔を形成することでナットの供回りを規制することができ、また、溝付きの円形ナットを使用する場合には溝に嵌合される凸部を有する円形のナット孔を形成することでナットの供回りを規制することができる。ただし、ナットの形状とナット孔の形状が異なっていてもよく、例えば、六角ナットに対して四角形のナット孔を形成することで、ナットの回転を規制することも可能である。
また、上記した実施の形態では、内側添え板3と押さえ板4とが略同形状であって一枚の内側添え板3に対して一枚の押さえ板4…が配設されているが、本発明は、押さえ板が内側添え板と異なる形状であってもよく、例えば、図7(a)に示すように、押さえ板104が、下節の鋼管柱1上部側の押さえ板104aと上節の鋼管柱2下部側の押さえ板104bとに分割されており、一枚の内側添え板3に対して2枚の押さえ板104a,104bが配設されていてもよい。
また、上記した実施の形態では、内側添え板3の全体にナット5…が配設されて、内側添え部材9の全体がサンドイッチ構造になっているが、本発明は、内側添え部材の上部分だけがサンドイッチ構造になっていてもよい。例えば、図7(b)に示すように、内側添え部材209の下側部分では、通常の高力ボルト208´…とナット205´…によって内側添え板3が下節の鋼管柱1の上部に接合されており、内側添え部材209の上側部分では、上述した実施の形態と同様に、内側添え板3と押さえ板204との間に挟持されたナット5…にボルト8…を螺合させることで内側添え板3が上節の鋼管柱2の下部に接合されている。
また、上記した実施の形態では、押さえ板4に、ボルト8…を挿通させるための貫通孔4a…が形成されているが、本発明は、押さえ板に貫通孔が形成されていなくてもよく、例えば、図7(c)に示すように、ボルト308…の長さが短尺であるとともに、押さえ板304に貫通孔が無く、内側添え板3と押さえ板304との間に挟持されたナット5…に螺合されるボルト308…の先端がナット5…内に配置される構成にしてもよい。
また、上記した実施の形態では、内側添え板3と押さえ板4との間に、ナット5…の回転を規制する回転規制板6が配設されているが、本発明は、回転規制板が備えられていなくてもよく、例えば、図7(d)に示すように、押さえ板404にナット5…を嵌合させるための窪み404a…を形成し、この窪み404a…によってナット5…の回転を規制してもよい。この場合、回転規制板を別途配設する必要はなく、部品数を低減させることができる。なお、内側添え板にナットを嵌合させるための窪みを形成してもよい。
その他、本発明の主旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
本発明の実施の形態を説明するための下節の鋼管柱と上節の鋼管柱との接合部分を表す縦断面図である。 本発明の実施の形態を説明するための下節の鋼管柱と上節の鋼管柱との接合部分を表す横断面図である。 本発明の実施の形態を説明するための下節の鋼管柱と上節の鋼管柱との接合部分を表す分解図である。 本発明の実施の形態を説明するための下節の鋼管柱と上節の鋼管柱との接合状況を表す側面図である。 本発明の実施の形態を説明するための下節の鋼管柱と上節の鋼管柱との接合状況を表す側面図である。 本発明の他の実施の形態を説明するための下節の鋼管柱と上節の鋼管柱との接合部分を表す破断図である。 本発明の他の実施の形態を説明するための下節の鋼管柱と上節の鋼管柱との接合部分を表す部分断面図である。
符号の説明
1 下節の鋼管柱
1a 貫通孔
2 上節の鋼管柱
2a 貫通孔
3 内側添え板
3a 貫通孔
4,104,204,304,404 押さえ板
5 ナット
6 回転規制板
6a ナット孔
8,308 ボルト

Claims (2)

  1. 下節の鋼管柱の上端と上節の鋼管柱の下端とが内側添え板を介して接合される柱接合構造において、
    前記鋼管柱の内方には、貫通孔が形成された内側添え板と、該内側添え板に対向する押さえ板とがそれぞれ配設され、
    該内側添え板と押さえ板との間には、押さえ板により押さえられて内側添え板と押さえ板との間に挟持されたナットが介在され、
    該ナットと内側添え板の貫通孔と鋼管柱に形成された貫通孔とはそれぞれ孔合わせされ、
    鋼管柱の貫通孔に差し込まれたボルトは、内側添え板の貫通孔に挿通されつつ前記ナットに螺合されて締め付けられていることを特徴とする柱接合構造。
  2. 請求項1記載の柱接合構造において、
    内側添え板と押さえ板との間には、前記ナットが嵌め込まれるナット孔が形成された回転規制板が配設されており、
    該回転規制板のナット孔に嵌合されたナットは、当該回転規制板によってその回転が規制されていることを特徴とする柱接合構造。
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